結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2008年09月20日(土曜日)

西端春枝先生のご尽力で大阪「4人のビッグセミナー」歴史的な一ページを記す、「寺子屋研修会」に心より感謝

ドルの安定に世界が動く。

貨幣経済のもたらしたスタグフレーション。
「ドルという妖怪が徘徊している」

問題は、この貨幣経済の混沌が、
実体経済の、とりわけ消費マインドを停滞させてしまうこと。

「節約、倹約。もったいない」を貫くのは、
とても大切だが、
基盤となる世界の経済が、
ノーマルでなければ、社会は安定しない。

商業は、平和産業であることは間違いないが、
実体経済の中の平和産業である。

「虚」の貨幣経済が、まるで戦争状況に陥っている現在。
実体経済の平和産業は、
それを貫くしかない。

さて、昨19日金曜日。
前日、夕方、熊本から空路、大阪に入り、
朝から、菓子卸のNSグループで講演。
昨年の9月に続いて、2度目。

若手経営者を中心に、志をもって、
菓子のマーチャンダイジングのイノベーションを目指す。
だから私、ここでも応援団長。

テーマは「パラダイム転換の中の流通政策」
2時間きっかり、講演。
聞き手に基礎知識があると、
講義が進む。

まさに知識商人への情報提供は、
スピードアップする。

ご清聴、感謝。

講演後、新大阪から、タクシーで天満へ。
商人舎主催「4人のビッグセミナー」
テーマは「お客様のための商いの真髄」
ところは、大谷派浄信寺というお寺。

商業界全国女性同友会名誉会長の西端春枝先生のお寺。
その本堂に机と椅子をセットして、
80人お超える受講者が集まってくださった。
yuuki

講師は、お仏壇の前の壇上からお話しする。
不思議に、気持ちが落ち着いて、
一言ひとこと、丁寧に言葉を選んで語る。

まず最初に、西端先生の「激励の言葉」。
「仏道に通じる商道、いのち燃やして」西端先生

「その人を憶(おも)いてわれは生き、
その人を失いてわれは迷う」

西端先生がいつも大事な時に使われる歌。
私は大好きで、今回も感謝の気持ちでいっぱいになった。
歌

西端先生の後、私が1時間。
「お客様のためにいちばん大切なこと」
「益はなくとも意味はある」
益がなければ意味がない、では断じてない。
そして感謝、元気、人間力経営。

それから、(株)サエグサ流通研究所代表の三枝輝行さんの講演。
「お客様のための逆転の発想」
三枝さんは前阪神百貨店社長。
梅田の阪神百貨店を、
日本一の食品売り場の店に改革した人。
saegusa san
「日本はとことん行き着くところまでいかないと駄目。
自分さえよかったいい、というのがみんな悪くなった。
商業は、夢と時間を追っている。
楽しくなかったら、お店に行かない」

大阪弁のベらんめい調とでもいうのか、
実に歯切れよく、切りまくる。

しかも嫌味がない。

大阪毎日放送で、人気のラジオ番組を持っていらっしゃる。
「三枝輝行の商い勘所」
 
厳しくて、暖かくて、役に立つ講義。
あっという間に1時間が終わった。

最後のまとめは、
「商売に必要なこと。
感動、直観力、好奇心、行動力」

第3講座は、マイカル社長の松井博史さん。
めったにこういった講演会には出ない人。
しかし、西端先生のご尽力で、
今回、商人舎セミナーにご登場いただいた。
イオンの衣料商品本部長やイオン九州社長などを歴任され、
現在、マイカル社長。
松井さん
日本の商業で、最も厚い人材の層を擁しているイオンの、
切り札的人物。

松井さんの話は、「お客様に一番“信頼されるお店”めざして」。

「『マイカルさん』と、
さん付けで呼んでいただける会社になるために
お客様から信頼を得ることを第一にしている」

その上で、
「①お客様に代わって地球上から生活財を集めてくる。
②安心・安全を提供する。
③お客様、地域とともに行動し、成長する」

この3つの観点から、パワーポイントを使って講義してくださった。

説得力のあるいい話。
イオンの「トップバリュ」についても、
詳しくレクチャーしてくださって、
プライベートブランドに対する受講者の理解は格段に進んだ。

休憩時間に、私は自著へのサインに追われた。

筆ペンで、一句一句丁寧に書く。
時間がかかって、お待たせしてしまう。
恐縮。

さて、最後は4人のビッグセミナーのパネルディスカッション。
「お客様のための商いの真髄」
パネル
とてもよかった。

会場からも、質問を募った。

総括のような話をして下さる受講者も現れた。

パネルディスカッションは
マイカル再生の時のエピソード、
阪急阪神統合の話、
心と心の経営が不可欠であること、
そんな方向に進んだ。

最後に、それぞれのパネラーから、
一言で「商いの真髄」をいただいた。

松井さん。
「正しい、間違いというよりも、
うまくいっているかいないか。
いい店には、必ずいい理由がある」

三枝さん、
「お客さんが喜んでいるかいないか。
それだけです」

西端先生、
「馬鹿正直でもいい、目立たないのがいい、
お客様の幸せを願うだけ。
西端行雄は、そんな商人でした」

結城義晴、
「店は客のためにあり、店員とともに栄える。」
これを貫くこと。
ご存知、倉元長治先生の言葉。

皆様、ありがとうございました。
初の大阪セミナー。
それも、浄信寺本堂での、
本物の「寺子屋研修会」。
落ち着いた空間と、タイムトンネルのような時間を、
私たちは経験した。
不思議なセミナーだった。
自分でも、こんな研修会は、体験したことがないと感じた。

西端先生、西端春枝事務所の皆様、
商業界大阪同友会の皆様、
全国女性同友会の皆様、
そしてお集まりくださった受講者の皆様、
最後に出向してくださった先生方、
本当にありがとうございました。
心より、お礼申し上げます。
最後に
結城義晴、そして商人舎は、
この日の気持ちを絶対に忘れません。

合掌。

<結城義晴>

2008年09月19日(金曜日)

金曜日のこの1品と、九州ゼミナールと、ハローデイ新店オープン

商業経営問題研究会&第2回『商人舎コンピュータ・リテラシー研究会』開催のお知らせ

●日時:9月26日(金) 13時半16時半
●場所:日本セルフ・サービス協会 会議室
東京都千代田区内神田3―19―8 櫻井ビル ※JR神田駅徒歩1分
●パネルディスカッション「小売業の情報システム問題解決に迫る」
プラネット玉生弘昌社長/USP研究所當仲寛哲代表(研究会リーダー)/商人舎結城義晴社長
●会費:無料  ※お飲み物はご持参願います。
問題意識のある方ならどなたでも大歓迎!
お申込み、お問い合わせは info@shoninsha.co.jp

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台風13号が日本列島の南を北上。
直撃しそうな店は、万端怠りなく。

さて、「林廣美の金曜日のこの1品」
惣菜マーチャンダイジングの第一人者林先生に、
今週末、この一品を売り込もうというアイテムをご提案いただく。
その第2回。

安い大きなハンバーグ弁当
398円。

クオリティ志向の店は、
手造りハンバーグを同時に、特売すること。

柔らかいハンバーグをつくるコツは……。
パン粉の代わりに、
「麩」を粉にして混ぜるといいのだ!!!

不況になると、安いタンパク質商品がどんどん売れる。
今、ハンバーグステーキ・レストランの隆盛をみよ。
ビッグボーイ、びっくりドンキー。
客が行列をつくっている。

ステーキレストランではない。
ハンバーグステーキレストラン。

それをお弁当にして提供する。

もう一度、言う。

398円のボリューム満点のハンバーグ弁当。
それに手造りハンバーグ。
もちろんひき肉売り場も、充実させる。

週末に向かって、頑張れ。
10月24日、林先生と「不況でも惣菜は売れる」セミナー。
ロックフィールド社長の岩田弘三さんをゲストに迎えて。
乞う、ご期待。

さて、第43回商業界九州ゼミナールの二日目。
朝、9時45分から、私の講義。
「お客様のために いちばん大切なこと」
今、最も訴えたいことだけ、集中して訴えた。
「自ら、変われ」の本当の意味。
ご理解いただけただろうか。

私の講義、お陰様で好評だった。

講義の直後、
著書のサイン会。
行列ができた。
次の講義が始まっているのに、行列は終わらなかった。
次の講師の柴田昌孝さんには申し訳なかったが、
私は、お一人お一人に丁寧に、心をこめて、
筆、または太字のモンブランで言葉を書く。
「一人のお客様に誠実をつくせ」
ベニマル商法十二章の第二章に忠実にありたいから。

『お客様のために いちばん大切なこと』(中経出版)は、
瞬く間に売り切れ、品切れ。
『メッセージ』(商業界刊)もほとんど売れた。

本当に、ありがたい。
感謝します。

最終講演は、日本を美しくする会の鍵山秀三郎先生。
テーマは「凡事徹底」


実はこの日の朝刊で、発表されていた。
鍵山先生は、自ら創業された(株)イエローハットの取締役を辞任された。
ご長男の鍵山幸一郎社長も辞任、後任は堀江康生常務。
業績不振が、理由。

こんな時の、講演。
私、鍵山先生の心中を察しながら、舞台を見ていた。
実に見事だった。

「私は経済人としては、未熟です。
しかし、人間としては、信念を貫いてきた。
そのお話をさせていただく」
両手を演台につけて、
姿勢を正して、
きっぱりとお話しされた。

それが、素晴らしかった。
私は、感動していた。

創業のころ、鬼のような人間に、数知れず会った。

「世の中には本当の鬼はいないけれど、
鬼のような人間はいる。
一方、仏のような人間はいる。
仏のようになろうと努力しているうちに、
本当の仏になってしまうこともあるかもしれないが。

私は、仏のような人間になろうと努力してきた。
鬼のような人間には、なるまいと思ってきた。
ただし、ある意味では、鬼になろうと考えた。
私の場合、掃除の鬼になろう、と決意した」

いつもながら、いい話。
いい姿勢。

私も、見習いたい。
心より感謝。

閉講式。
運営主体の商業界熊本同友会の皆さんが壇上に上がった。

若手に、運営の主力はバトンタッチされつつある。
みなさん、本当にご苦労様でした。
本ゼミにも劣らない素晴らしいゼミナールでした。

私自身は、前田武男さんと高柳隆一さんには、
たいへんお世話になった。
ありがとうございました。
壽崎肇エルダー、米澤房朝さん、甲斐美由紀さんには、
特に感謝したい。

熊本同友会に続いて、
来年、九州ゼミナールを開催する宮崎同友会の面々も、壇上へ。

テーマは、
「共に語り共に学び
地域に笑顔と元気を発信しよう!」

東国原知事の頑張りで、元気な宮崎。
元気なゼミナールを期待しよう。

ゼミナールの合間に、
この日グランドオープンのハローデイ菊南店を訪問。
素晴らしいスーパーマーケット。
㈱むすんでひらいての原田社長にお送りいただいて、
加治敬通社長、神部ミズチ常務と、固い握手。
そして4人で写真。

11月21日金曜日に、
「ハローデイ感動のクリニックセミナー」
開催します。
福岡で、商人舎主催。

加治さんにも、神部さんにも言った。
「私は、店のオープンの日には、
鳥肌が立つような感動を覚えます。
この感動を、ずっと忘れてはいけない。
初日の感動を忘れなければ、
店は、必ず成功する」

ハローデイ菊南店。
熊本第3号店、必ず成功する。
いい人たち、いい店、いい売り場、いい商品。
必ず成功する。

おめでとう。

台風13号北上。
その台風に追われるように大阪へ。
緑一色の熊本平野を後に。

<結城義晴>

2008年09月18日(木曜日)

商業界九州ゼミナール熊本600名参加の大盛況、あなたは「自ら、変われるか」

リーマン・ブラザーズの破綻が世界を動かす。
三笠フーズの不正転売は、日本を巡る。

「儲かるからやった」
三笠フーズの財務担当が、テレビで語る。
とうとう自殺者が出た。

「楽して儲ける」
これが両者に共通の姿勢。
しかし、この根本のところが、最大の問題。
私は、これを全面的に否定し、
撲滅していきたいと考えている。

そんな中、台風13号が奄美大島の西で北上中の17日、
羽田空港から熊本へ。

第43回商業界九州ゼミナール熊本。
九州ゼミ1
テーマは、「挑戦 新商人に生まれ変われ」
今回は、熊本同友会の担当で、
九州全体から、600人の参加を見た。

商業界には各地に同友会という組織が形成されていて、
毎年、全国7ブロックで、
それぞれの地域連合同友会が主催する地方ゼミが開かれる。

九州ゼミナールは、その中でも、
「伝統的な熱さ」を誇る。
記念すべき第1回は、43年前、阿蘇で開催された。
伝説のゼミナールであった。

私は、福岡生まれということもあって、
九州ゼミナールには、毎年のように、呼ばれて講演する。

夕方、到着して、
第4講座担当講師の佐藤勝人さんの控室を陣中見舞い。
佐藤さんは「大手チェーンとどう戦うか?」というテーマ。
白板を3枚、舞台上に引っぱり出して、
次々に図解しながら、
栃木弁を交えて、面白おかしく、わかりやすく
ローカルチェーンの経営戦略を説いていく。

佐藤さんは、人気講師だ。

私は今回、第6講座と車座夜鍋塾を担当。
九州ゼミ2
初日の17日は、夜9時からの車座夜鍋塾。
夜鍋というには、ちょっと堅い話をして、
それから質疑応答。

リーマン・ブラザーズの経営破綻については、
どうしても触れないわけにはいかない。
貨幣経済の一部の破綻が、
実体経済にどこまで影響を与えるか。

これからの時代を切り拓く「知識商人」にとっては、
世界情勢も必須の知識である。

だから私は、難しい問題も、
できるだけわかりやすく解説しつつ、
情勢分析を試みる。

車座塾にご参加くださった皆さんに、
心より感謝。

地方ゼミナールにきて、経営の事情など聴いていると、
地方商業や地方産業の窮状が、よくわかる。

それでも必死で店や会社を切り盛りする商人の皆さんには、
ほんとうに頭が下がる。

車座では、事例も出して説明した。
鹿児島の「Iショップみやもと」、
大間々の「足利屋」。

衣料品店の方もいらっしゃったので、
ユニクロやしまむら。

それにしても、世界経済情勢はもちろん、
日本の産業構造の変化に、
地方商業は大きく影響を受けている。

「自ら、変われ」
この姿勢が求められている。

明日の講演の主題は、
「イノベーションとロイヤルカスタマー」に、
力点を置いたものとなりそうだ。

なぜなら、この二つが「スタグフレーション」の進む現在、
日本の商業に不可欠のものとなるからである。

最後に、車座夜鍋塾に集まって、
最後まで聞いてくださった皆さんと、
記念写真。

「グー」。
3

イノベーションとは、「不断の革新」である。

しかし、自ら変わらねば、このイノベーションはかなわない。

自ら変われない者が、
いかに声を荒げてイノベーションを語ろうとも、
説得力はない。

1970年代のオイルショックの時にも、
「スタグフレーション」を克服したのは、
徹底した合理化とイノベーションであった。

現在は、合理化はさることながら、
「イノベーション」こそが求められている。

さて、「自ら、変われるか」

あなたは、いかが?

<結城義晴>

 

2008年09月17日(水曜日)

リーマンの破綻と千葉県・茨城県の店店の顧客との「相互信頼」

リーマン・ブラザーズの米国連邦破産法11条適用で、
地球をぐるりと回った経済危機。

アメリカでは、1929年のブラックマンデーになぞらえられた。
世界大恐慌の再来かと。

負債総額6130億ドル(64兆円)で史上最大。
アメリカ証券会社第4位の経営破綻。

しかし、日本銀行、欧州中央銀行、米国連邦準備理事会が、
37兆円の資金供給をして、
世界経済破綻を食い止める策に出た。

だから日本の一般市民などには、
さして影響がないようにも見える。

実体経済に生きるものは、影響を受けにくい。

私も、ジャーナリストであるから、
いっさい、株は持たないことにしている。
だから個人的には、自分の資産への影響は全くない。

ご承知のように、リーマンの経営破綻は、
米国サブプライムローン問題に端を発する。

信用度の高いプライムローンに対して、
信用力の低い人向けの住宅ローンを、
サブ(準)プライム(優良)という。

要は、もともと信用のないものを証券化して、
そこに格付け機関が、偽りの信用を付加して、
なおかつ「安易に儲かる金融商品」としたもの。

それにリーマンも、
他の大手金融機関も乗った。

もちろん日本の金融機関や投資家も。

最初は低金利で、住宅ローンなどを貸し付け、
一定期間が来ると急激に上がる仕組み。

だからもともとサブプライムローンは、
信用の置ける「金融商品」であるはずがない。

しかし、みんなで渡れば怖くない、とばかりに、
馬鹿な金儲けに走った。

それがサブプライムローン問題。

さてここで最大の問題は、
世界で150兆ドルとも、170兆ドルともいわれる金融経済の危機が、
50兆ドルの実体経済にどのくらいの影響を及ぼすかということ。

金融経済は、貨幣経済とも言われるが、
実体経済が縮んでいるのに、
貨幣経済が膨れる。
困った現象が起こっていた。
これが、景気は悪化するのに、
物価が上がるという問題の源。

「スタグフレーション」という。

私は、貨幣経済の急膨張を、
「現代のバベルの塔」にたとえたが、
リーマンの破綻は、これに当たるのだろう。

人間が、神をも恐れず、
天に届くかというバベルの塔をつくり始めたとき、
神は、一瞬にして人間どもの言語を通じなくさせて、
バベルの塔の計画を破綻させた。

言語とは、人間の信用を築くもの。

「信用」の破綻が、人間の浅ましさを自覚させ、
大それた行いを戒める。

サブプライムローンには、そんなたとえ話が、似つかわしい。

さて、実体経済のひとつが、消費。

すなわち、世界の生活者の消費マインドに、
一部の貨幣経済破綻が、
どこまで影響を与えるか。

それが日々の商売をも左右する。

私たちの「実ビジネス」に関連するのは、この一点だ。

そして、イトーヨーカ堂創業者の伊藤雅俊さんが言うとおり、
「自分の力の及ばないところで起こる大変化」が起こった。
それに耐えるためには、
「実ビジネス」に徹するしかない。

「原理・原則、全うせよ」である。

昨日は、千葉県・茨城県のスーパーマーケットをぐるりと視察。
そこで感じたこと。

店は本来、地域に根付いている。
どんな店も。

お客様は、ローンを組んで家やマンションを買う。
あるいは敷金・礼金を払って、住むところを借りる。

すなわち投資して、その地域で生きる。

だから自分の住んでいるところは、
本来、よくあってほしいと切望しているはず。

つまり、自分の住んでいる地域の店には、
もともと愛着を感じるものなのだ。

自分が住んでいる家から一番近い店は、
誰しも、「自分の店」と思いたい。

ところが、店の側が、
一人ひとりのお客様のその気持ちを忘れる。

自分に引き戻して考えれば、すぐに分かることを、
仕事となると、すぐに忘れる。

お客様が、自分の店と考えたい、その当の店の側が、
お客様の気持ちを否定してしまう。

お客様と店との間にあるもの、
それが相互の「信頼」であり、「信用」である。

千葉県・茨城県の店店には、
そんな可能性が、すべてにあった。
可能性は与えられていた。

可能性を、「実体経済」に変えていた店は、
少なかったが、あった。

それが、残念でもあったが、嬉しくもあった。

リーマンの破綻と、
千葉県・茨城県の店。

「相互信頼」「信用」という意味で、
つながっている。

私たちは、「実体経済」の担い手として、生きる。

それだけは変わらない。
変えてはいけない。

<結城義晴>

2008年09月16日(火曜日)

「イオンのライバルはトヨタ」「サミットのレイバースケジューリングはカンバン方式に勝るとも劣らない」というメッセージ

商業界の社長をしているころ、
イオンビジネススクールで講師を務めました。

「商業界精神を、若い社員に教えてほしい」
こういう要望でした。

喜んで引き受けました。

岡田卓也イオン名誉会長は、
商業界同友会の「エルダー」と呼ばれる長老指導者のおひとりですし、
個人的にも、ずいぶんお世話になっていたからでした。

午前中に、岡田さんがイオンのイデオロギーを語り、
午後に私が商業の精神を説く。

そんな構成でした。

もちろん私は、誰に対しても、同じように、熱く語ります。

超のつく大企業にも、
商店街の小さな店にも。

このとき私は、若いイオンマンたちに聞きました。
「あなたたちのライバルは誰ですか」

きっと、ほとんどの人は頭の中に浮かべたはずです。
「セブン&アイ・ホールディングス」

ちょっと古い頭の人は、
「イトーヨーカ堂」

しかし私は言いました。
「みなさんのライバルは、トヨタです」

私は、「商業の現代化」を標榜しています。

日本の商業は、近代化によって、
ある程度の規模を持つに至った。

その方法論のひとつが、チェーンストア産業の構築であり、
「流通革命」の実現でした。

しかし、近代化とは、そのプロセスにおいて、
忘れ物をしてきてしまうものです。

忘れ物を、取り戻しつつ、現代化を進めねばならない。

だから私は、顧客満足と従業員満足を唱えます。

「言葉にすぎない」と批判されるかもしれない。
しかし、本気で、顧客満足と従業員満足の両立を考え、
実現させる努力をしなければ、
近代化の忘れ物は、取り戻せない。

「欧米列強商業集団」と対等に、あるいはそれ以上に闘う。
それも重要でしょう。

銀座に、ヨーロッパ・ファッションのH&Mがオープンしました。
ユニクロは、立派な闘いをするはずです。

グローバル化の中で、同種のビジネスと、
対等以上に闘う。
これも大切。

同時に、20世紀の日本を支えてきた製造業のトップ企業を、
自らのライバルと設定し、
企業力の内容を高めてゆく。
これも重要です。

だからイオンの若い人たちに、言ったのです。
「あなたたちのライバルはトヨタです」

ただし、日本の商業全体でみると、
「ニッチ」の存在は不可欠です。

ニッチ[Niche]とは、
「最適の地位、最適の仕事」という意味。

「正当に位置づけられたもの」という考え方もできる。

商業の現代化のためには、
国際的な巨大企業とNicheな店との、
どちらもが必要だと、私は思います。

よくあるたとえですが、
野球でも、ホームランを打つ大型打者と、
バントや盗塁が得意なニッチな打者が必要。
両者によって、上手に組まれた打線が強い。

日本のお客様も、同じように、
巨大企業のご利益とニッチ店舗のご利益を、
いつでも、どちらも、
選べることを「豊かさ」と考えています。

それは、自分の生活を振り返ればすぐにわかる。

だから、国際的な巨大企業も必要、
地域局所的なニッチ企業も必要。

それが、「日本商業の現代化」です。

だから、イオンやセブン&アイ・ホールディングスには、
トヨタやパナソニックを凌ぐ企業になってもらいたい。

もちろん、スーパーマーケットでも、
サミットの「レイバー・スケジューリング」は、
トヨタの「カンバン方式」に引けを取らないシステムです。
私は、胸を張って欲しい、と言い続けています。

トヨタが、自動車生産工場として、
世界最高水準の仕組みを作り上げたとしたら、
サミットの生鮮食品のバックヤードは、
世界最高レベルのシステムを持っている。

私は、欲張りです。
日本の商業に対して。

だからウォルマートやテスコに、
十二分に対抗する日本企業となってほしいし、
トヨタや松下、ソニーに匹敵する小売業の評価が欲しい。

同時に、地方の小さな店には、
しっかりした経営の、個性ある企業になってほしい。

これらの企業に共通するのが、「知識商人」だと思います。

ナレッジ・マーチャントです。

私の思い、わかってもらえるでしょうか。

<結城義晴>

2008年09月15日(月曜日)

9月の商人舎標語「原理・原則、全うせよ!」と五つの原則、そして商業界九州ゼミナール

Ladies & Gentlemen! Good Monday!

敬老の日です。
今日、私は、
82歳と81歳の父母の元へ、
適度な熟度のブドウと長寿のエビフライなど持参して、
訪れるつもりです。

生んでくれた母と父、
育ててくれた母と父、
感謝の心を忘れたら、
その瞬間に終わりとなる。

さて、「長寿エビフライ」
海老フライ
第1回「金曜日のこの1品」で、
林廣美先生がご提案くださった。

「長寿」が大事、
「海老」が不可欠、
「フライ」でなければならない。

今日一日、売りまくれ。

今週は、月曜日の敬老の日から始まって、
秋は、一段と深まる。
台風など、やってくる。

そして週末から、来週火曜日の秋分の日は、
飛び石連休。

お客様の気持ちを想像してみよう。

懐具合はあまり芳しくなくても、
なんとなくウキウキ。
それが今週から、来週。

いいですねぇ。
お客様が、ウキウキしてくださるのは。

商人も、同じようにウキウキしていれば、
お店というハードウェアも、
なんとなくウキウキしてくるから不思議。

ここで、今月の商人舎標語の中締め。
中締めとは、終わりのことではない。
中間で、確認し、締めること。

パラダイム・シフトが起こっている。
パラダイムとは、「その時代の支配的なモノの見方・価値観」
それが転換する。

今がそのとき。

小売業ではずっと、「買い手市場」というパラダイムがあった。
ずっと以前は、「売り手市場」だったが、
それが、高度成長・バブル景気、
つい最近までの平成景気などを経て、
「買い手市場」となっていた。

しかし、世界的なスタグフレーションによって、
再び「売り手市場」になる。

だからこそ、「原理・原則、全うせよ」と、
私は説く。

例えば、「原理原則」とは、
「店は客のためにあり、店員と共に栄える」

例えば、「原理原則」とは、
近江商人の「三方良し」。
「売り手良し、買い手良し、世間良し」

「売り手良し、買い手良し、世間良し」
ならば、
「売り手市場でも、
買い手市場でも、
再度の売り手市場でも」
十分通用する。

これを「原理原則」という。

そして、「原理原則」には、
不況時に強調しなければならないものもある。

例えば、私がよく使う「五つの法」。
一 利は元にあり
  [調達説]
二 利は売りにあり  
  [薄利多売説]
三 利は内にあり
  [経費削減説]
四 利はこの品にあり
  [製品開発説]
五 利は他の品にあり
  [プロフィット・ミックス説]

この5原則は、不況時に効果絶大。
もちろん「原理原則」は好況時にも、有効だが。

ただし、この五つには、
「品質は、維持・向上させよ」という下の句が、
必ず、ついていなければならない。

今月の、商人舎標語、中締めの理解は深まっただろうか。
秋が深まりゆくように。
「原理・原則、全うせよ」

Ladies & Gentlemen! Good Monday!

<結城義晴>

[追伸]
お知らせ①
今週水曜日の9月17日と木曜日の18日。
第43回商業界九州ゼミナールが開催されます。
主催は、商業界九州連合同友会。
会場は、ホテル熊本テルサ。
テーマは「挑戦――真商人に生まれ変われ」
本ゼミにも勝るとも劣らないほどの内容なので、ご紹介。

9月17日 第1講座 午後2時午後3時
「小が大に勝つ」
スペシャリティ研究所所長石原靖廣先生

第2講座 午後3時15分午後4時45分
「真理は平凡の中にある」
志ネットワーク代表上甲晃さん

第3講座 午後5時午後6時20分
「出会いを生かせば道は開ける」
クロフネカンパニー代表取締役中村文昭さん

第4講座 午後7時25分午後8時45分並行講座
A講座「超大型チェーンとどう戦うか」
サトーカメラ代表取締役専務佐藤勝人さん
B講座「はがきメールで固定客をつくる方法」
ランチェスター経営代表取締役竹田陽一さん

午後9時午後10時過ぎ
車座夜鍋塾 法律夜鍋塾 会計夜鍋塾 労務夜鍋塾

9月18日 第5講座 午前8時午前9時30分
並行講座
A講座 「そのときの出会いが…」
ティア代表取締役元岡健二さん

B講座「楽天市場ECセミナー」 
楽天市場事業ECセミナーチームリーダー山口貴史さん

第6講座 午前9時45分午前11時5分
「お客様のために一番大切なこと」 
(株)商人舎代表取締役社長
結城義晴

第7講座 午前11時20分午後12時50分
「いま求められるショップとは?」
リリィコーポレーション代表取締役柴田昌孝さん

第8講座 午後1時40分午後3時10分
「凡事徹底」
イエローハット取締役相談役鍵山秀三郎先生

ご連絡は、
第43回商業界九州ゼミナール熊本事務局
〒862-0950熊本県熊本市水前寺6丁目1-38(株)ヨネザワ内
TEL&FAX 096-340-8520

私は、夜鍋塾と第6講座担当です。
夜鍋塾では「自ら、変わるためのご相談」にのります。

お知らせ②九州ゼミナールの翌日19日。
大阪で、商人舎主催「4人のビッグセミナー」
お蔭様で、満席です。こちらも、お忘れなく。

お知らせ③
10月3日金曜日 
コーネル食品産業企業戦略セミナー。

そしてもうひとつ、
コーネル大学RMPジャパン公式サイト
[ほぼ隔日更新]。

目指しています。
ご覧ください。

そして最後の最後のお知らせ④
商人舎第2回USAスーパーマーケット視察セミナー。
今週が最終締め切りです。
こちらも、心底、お待ちしています。

2008年09月14日(日曜日)

ジジの今日この頃[日曜版]

ボクの、今日この頃。

第1に「食欲の秋」。
ボクは、食欲、
おおいにあります。
食欲1

マンゾク。
syokuyoku 2
なにをおいても、
食べることが、
たいせつ。

第2に、運動。

家の中の家の上に、
立ち上がって、
遊ぶ。
asobu1

ネコジャラシで、
遊んでもらう。

これ、大好きです。
ア遊ぶ2

体を動かしたら、
第3に、「睡眠」。
ボクは、よく寝ます。
寝るのが、ボクのシゴト。
寝る1

寝てるときのボクの顔。
マンゾク。
顔
前足というか、手というか。
te
後ろ足とシッポ。
kao

食べて、遊んで、寝る。
そしたら、ほめてもらえる。
なでなで

それがボクの毎日。
シンプル・ライフ。
こんにちは
けれどシンプル・ライフも、
秋になると、
なぜかひとつひとつが、
充実しているように感じられます。

食べることも、
遊ぶことも。
寝ることも。

だからボクは、
こころより、
感謝しています。

それがボクの、
今日この頃です。

<『ジジの気分』(未刊)より>

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流通RE戦略―EC時代の店舗と売場を科学する

鈴木哲男・著

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