結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2021年08月03日(火曜日)

「ケなのにハレ」のヤオコーと「ケ」に徹するフーコット

8月3日。
暑いを通り越して、熱い。
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この暑さのピークは明後日ごろ。
今年はお盆も暑い。

積乱雲が盛り上がる。
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そして東京五輪が開催されているが、
今週金曜日の8月6日は、
広島への原爆投下の日。

五輪閉会式が終わって、
山の日の振り替え休日の8月9日は、
長崎への原爆投下の日。

そしてお盆の真ん中の8月15日は、
終戦の日。

夏が暑ければ暑いほど、
76年前のその夏を忘れてはならない、
という思いは強くなる。

私だって生まれてはいなかったけれど。

世界からアスリートが集うオリンピック。
その最中(さなか)の広島原爆投下の日。

世界中に正しく認識してもらいたい。
その機会にしたい。

今日の朝日新聞「天声人語」
テーマは「ハレとケ」

柳田國男が見出した概念。
民俗学や文化人類学で言う、
日本の伝統的な両極の暮らし方。

「ケ」は日常的な空間で、
労働を中心とするもの。
「ハレ」は非日常の空間で、
正月や盆、祭りなど特別なもの。

チェーンストアやスーパーマーケットは、
「ケ」の産業だとされた。

一方、百貨店や高級専門店は、
「ハレ」の小売業だという。

コラムは今の暮らしに当てはめる。
「コロナで
行動を抑制せざるをえない日常が
“ケ”であろう」

「東京五輪による気持ちの高ぶりは
“ハレ”そのものだ」

そして指摘する。
「第5波ともいえる感染拡大のなか、
“ケなのにハレ”という
ややこしい事態に陥っている」

ケなのにハレ。

「五輪関連イベントなどの盛り上がりが
感染対策と矛盾するメッセージになり、
人びとの警戒心が緩んでしまうのではないか」

「政府は、感染拡大と五輪は
関係ないと言い続けている」

そして朝日の主張。
「今なすべきは
五輪による緩みがあるのを
前提に対策を立て、
強いメッセージを発すること」

しかし「ケなのにハレ」はもう、
コロナ禍前から始まっていた。

チェーンストアが、
ロングテールの商品を扱う。
高質スーパーマーケットが登場する。

これは「ケなのにハレ」だ。

一方、デパ地下はどんどん「ケ」に近づく。

こちらは「ハレなのにケ」である。

ハレとケを上手に使い分けて、
あるいはハレとケを融合させて、
豊かな生活を営む。

それが現代人の生き方。
そしてその生活を支える小売業の在り方。

今日、㈱ヤオコーが、
新フォーマットをお披露目した。
子会社の㈱フーコット
第1号店を埼玉県の飯能市にオープンさせた。フーコット飯能
ヤオコーと言えば、
ライフスタイルアソートメント。

これはケの商売に、
上手にハレを盛り込んだ考え方だ。

そのヤオコーがあえて、
ディスカウントスーパーマーケットに、
「挑戦」する。

これは「ケ」に徹する商売だ。

このフーコットのことは、
私の本にも書いた。
『コロナは時間を早める』
1tannkoubonnhyousi
第六章は「ポスト・コロナ時代への決断」

その最後の節は、
ヤオコーの「フーコット」始動の時代観。

私はヤオコーのフーコットを、
日本の小売業界にとって、
極めて重要な現象であると考えた。

ぜひ読んでほしい。

商人舎に直接お申込みいただくか、
アマゾンで注文するか。

「Foocot」の意味するところは、
“Food cost performance market”
「商品の圧倒的な安さと
鮮度、品揃えで満足できる店」

今日は訪れることができなかった。

しかしチラシやレイアウトなどの、
資料は手に入った。

非食品は扱わず、
現金決済のみ。

これは㈱ロピアの方針に似ている。

レイアウトは私の予想とは違っていた。
もっともっとシンプルにしたほうが、
いいのではないかとも思う。

もちろん店を見ずに判断してはいけないが。

チラシでは、
エブリデーロープライスを謳いながら、
日替わり特売をする。

だがこのフォーマットの場合、
何よりも重要なのはオペレーションである。

どうなっているか、興味がわく。
それは店を見て分析しよう。

「ケなのにハレ」のヤオコーと、
「ケ」に徹するフーコット。

ダイエーも失敗した。
イトーヨーカ堂もとん挫した。

しかしヤオコーは、
ポスト・コロナ時代への決断として、
果敢に挑戦する。

期待しつつ、動向に注目しよう。

〈結城義晴〉

2021年08月02日(月曜日)

FSSFの運営委員会と「豪放磊落な人・細心緻密な人」

Everybody! Good Monday!
[2021vol㉛]

2021年第31週。
8月に入って2日。

あと1週間で、
東京オリンピックが終わる。

オリンピックには、
対比的な日程がある。
競泳は前半、
後半は陸上。

柔道は前半、
レスリングは後半。

ソフトボールは前半、
ベースボールは後半。

そしてオリンピックの花、
マラソンは女子が8月7日、
男子が閉会式の8月8日。

もう後半に入って、
柔道景気に沸いた日本も失速気味か。
だがそれは絶対に悪いことではない。

代表選手たちに、
メダルのプレッシャーを与えることこそ、
断じて避けたいものだ。

北海道新聞の巻頭コラム、
「卓上四季」

100歳の双子姉妹として、
国民的人気を得た、
「きんさんぎんさん」
8月1日が誕生日だった。

妹の蟹江ぎんさん。

100歳を超えてからも、
テレビ出演収入を、
「老後のために蓄える」

ユーモアが長寿の心得だった。
ぎんげん
アルベールビル冬季五輪。
きんさんぎんさんの100歳の年。

フィギュアスケートの伊藤みどり選手は、
銀メダルだった。

それをぎんさんはことのほか喜んだ。
「金よりも銀がいちばん。
胸がシュカーッとした」

「129年前、ぎんさんはきんさんより
10分ほど早く生まれた。
なのに妹になったのが悔しかったらしい。
姉へのライバル心は並大抵ではなかった」

そのぎんさんは姉より、
1年と少し長生きした。

コラムニスト。
「長寿くらべという競走があったなら、
その勝者だったのかもしれない」

「東京五輪では連日、
メダルの色を巡って喜憂が交錯する」

「金の栄光の陰で、
次のチャンスをうかがう
銀の存在は見過ごせない」

「”銀がいちばん”という価値観も、
五輪が目指す多様性の一つなのだろう」

商売やマーケティングは、
金のマーケットリーダーに対して、
銀や銅のマーケットチャレンジャーがいる。

そしてマーケットニッチャーが、
実に多様な世界をつくっている。

マーケットニッチャーは、
メダルとは縁がないけれど、
尊敬されるアスリートのような存在だ。

わたしたちも、そうありたい。

今日は東京・八丁堀。
日本食糧新聞社。

フードストアソリューションズフェア。
9月8日・9日に開催が予定されている。
略してFSSF。

その運営委員会がオンラインで開催された。
主催は「日食」と称される日本食糧新聞。
共催は一般社団法人離島振興地方創生協会。

副主催の小売業は、
西日本の18社のスーパーマーケット。

この運営委員会は、
18社の考え方や意見が反映される場だ。
私もアドバイザーとして参加した。

まず、日食の今野正義会長兼CEO。IMG_5581 (002)1
このコロナ禍での、
開催か中止かの判断基準を、
きっぱりと表明。

見事だった。

そして千野和利さん。
離島振興地方創生協会理事長。IMG_5583 (002)1
FSSFの趣旨と意義を説明し、
安全・安心なフェアの開催を宣言した。

そして結城義晴は、
フェアのセミナー企画を説明した。IMG_5587 (002)1
パネルディスカッションは、
㈱万代の阿部秀行社長と、
H2Oリテイリング㈱食品グループの松元努専務。
司会は結城義晴。

話題の対談だ。

千野さんが基調講演を、
結城義晴が総括講演をする。

西友の大久保恒夫CEOの特別講演もある。

自分で言うのも恐縮だが、
いいセミナーです。

なんとか実現させたい。

最後に日食の杉田尚社長が、
行き届いたお礼の挨拶。

ZOOM会議が終わると、
4人で記念写真。
IMG_5588 (002)1

一応、みんな笑顔です。IMG_5589 (002)1

最後に日経新聞「交遊抄」
紀文食品社長の堤裕さん登場。
堤裕
交遊抄のお相手は、
慶応義塾大学マーケティング研究会の同窓。
マルナカの中山明憲さん。

「柔道で鍛えた大きな体、
豪放磊落で声も大きい」

その通り。

「体形も性格も私と真逆で、
それが良かったのか、
不思議とウマが合った」

私は堤さんとも中山さんとも親しい。
正反対のふたり。

しかし中山さんは、
姿形に似合わず(失礼!)、
繊細なところも多い、
と私は思う。

「中山君と再会したのは2017年9月。
思えばこの再会を機に、
私の人生の歯車が動き出した」

中山さんは堤さんのエンジェルか。

「その3カ月後の12月、
私は紀文食品の社長になった」

「今年4月に紀文は株式を上場、
この上半期は65年間のこれまでの人生で、
最も忙しい半年だった」

「そんな日々の中、
心安まるひとときが、
上京するたび訪ねてくれる
中山君との語らいだった」

いい交遊抄だ。

昔からの親しい友人は、
何があろうと、いいもんだ。

では、みなさん。

若い人も老いた人も、
強い人も弱い人も、
豊かな人も貧しい人も、
豪放磊落な人も細心緻密な人も、
女も男も、ジェンダーを超えて。

ともにアルファ、ベータ、
ガンマ、デルタと、
闘い続ける8月にしたい。

Good Monday!

〈結城義晴〉

2021年08月01日(日曜日)

[日々の詩集より]谷川俊太郎「巨人になりたい」

2021年の8月に入った。

空は青い。
雲は白い。
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朝、7時52分。
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雲は静かだ。
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池の水も穏やか。
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そして雲は動かない。
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木も静かに立っている。
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「谷川俊太郎詩集」から。

美しい夏の朝に

巨人になりたい
この山々を
この雲を
この青空を
この夏の朝を
両腕に抱きとりたい
巨人になりたい
山の彼方の幸せを
指でつまんで
ポケットに入れ
夜へと向かう
すべての憧れを
小鳥のように
つかまえてしまう
巨人になりたい
一日に一度打つ心臓
永遠をみつめる瞳
太陽に火傷する指先
日記には歴史をしるし
革命の悲惨を
裏切りの栄光を
残らず両手にすくいとる
巨人になりたい
暗黒の宇宙に身を投げ
銀河の流れに泳ぎ
両腕に地球を抱きしめ
黙って涙をこぼしている
限りなく無力な
巨人になりたい

そうでなければむしろ
一匹の蟻になりたい
露草の迷路に果てなく迷い
いつまでも迷いつづけ
それでいい
この美しい夏の朝に

〈挿絵・長新太〉
谷川俊太郎 夏の朝に

東京オリンピックを、
テレビで観戦していて、
「巨人になりたい」を思い出した。

この青空を
この夏の朝を
両腕に抱きとりたい
巨人になりたい…

両腕に地球を抱きしめ
黙って涙をこぼしている
限りなく無力な
巨人になりたい…

さあ、8月だ。

このひと月を、
COVID-19との、
最後の闘いにしたい。

この夏の朝を、
両腕に抱きとり、
オリンピックの感動を、
新型コロナとの闘いの、
原動力にしたい。

一人残らず、
アルファとベータとガンマと、
そしてデルタとの闘いに、
参加させたい。

若い人も、
老いた人も、
強い人も、
弱い人も、
豊かな人も、
貧しい人も、
女も、
男も、
ジェンダーを超えて。

ともにコロナと闘う、
8月にしたい。

〈結城義晴〉

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流通RE戦略―EC時代の店舗と売場を科学する

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