結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2023年06月04日(日曜日)

日曜日の責了と老子の「大道廃れて仁義あり・智慧出でて大偽あり」

6月第1日曜日。

横浜商人舎オフィスに出て、
月刊商人舎6月号の最後の責了。

午後8時くらいまでかかって、
すべて終わりました。

定義集と編集後記。
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デザイナーの七海真理さん。
ほんとうにありがとう。

表紙、Message。
素晴らしいデザインでした。

編集部の皆さんにも、
ご執筆、感謝します。

良い雑誌が出来上がりました。

今月号も、
すべて自前の原稿でした。

いわばすべてプライベートブランド。
それが商人舎の特長です。

すべてに私が目を通して、
ストーリーや文章を直します。

結城義晴の実印が押された雑誌。
ご愛読のほど、お願いします。

コロナ禍のまえ、
老子に凝っていた。

老子は中国の春秋戦国時代の哲学者。
諸子百家のうちの代表的な人物だ。

「道家」は老子を始祖とする思想である。

その道家の思想による宗教を「道教」という。
中国三大宗教は儒教・仏教・道教。

現在の中華人民共和国に、
こういった宗教はあるのだろうか。

大道(たいどう)(すた)れて、
(ここ)に仁義あり。

智慧出でて、
安に大偽(たいぎ)あり。

六親(りくしん)和せずして、
安に孝慈(こうじ)あり。

国家昏乱(こんらん)して、
安に忠臣あり。

大いなる道が廃れだしてから、
それから仁義が説かれるようになった。

知恵が働きだしてから、
それから大きな虚偽が行なわれるようになった。

家族が不和になりだしてから、
それから孝子や慈父が出てくるようになった。

国家が混乱しだしてから、
それから忠臣が現われるようになった。
(『老子』蜂屋邦夫訳注、岩波文庫)
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老子は「無為自然」を貴(たっと)んだ。

孔子の仁や義も、
無為自然のうちに行われるのが良い。

会社で言えば、
社風のようなものが出来上がっていて、
誰もが自然に、
仁の思いやりや義の道理にかなったことを
するのがいい。

ところが、仁や義を強調しすぎるきらいがある。

それは大道が廃れてしまったから、
仁や義を説かねばならなくなったのだ。

老子はそう言う。

小賢しい智慧が生まれたために、
大きな虚偽がはびこるようになった。

六親(父・母・兄・弟・妻・子)が、
仲良く暮らせなくなったから、
孝行息子や慈父・慈母が評判になってきた。

国家が混乱して、
悪政が行われ、敵に攻められたりすると、
忠実な臣下が登場してくる。

孔子は五常、五徳を説いた。
仁・義・礼・智・信である。

会社でも組織でも、
それが強調されてばかりいると、
お説教臭くなる。

老子はそういった空気を察知して、
無為自然を説いた。

老子はジャーナリスティックでも、
あったということだ。

今の中国に必要なのは、
この無為自然だろう。

もちろん日本にも、
無為自然は必要だ。

孔子がいて、
老子がいる。

それが古代の中国の思想の奥の深さである。

私たちも無為自然の態度をもち続けたい。
説教臭くなく、ね。

〈結城義晴〉

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