結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2024年07月03日(水曜日)

新しい日本銀行券発行日の福沢諭吉と渋沢栄一

瑠璃茉莉。
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紫陽花に似ている。
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紫陽花や 昨日の誠 今日の嘘
〈正岡子規〉

1日がかりで7000字の原稿を書いた。
ずっと考えていたことを、
整理できたと思う。

表紙のCoverMessageもできた。

満足な一日だった。

7月3日。
新しい日本銀行券の発行。

1万円札の顔は渋沢栄一。
日本の資本主義の父。
約500にも及ぶ企業を設立した。
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5千円札は津田梅子、
6歳で渡米した日本初の女子留学生、
帰国してから女子教育の先駆者となった。
津田塾大学の創始者。

千円札は北里柴三郎、
近代日本医学の父。
破傷風菌の血清療法を開発、
ぺスト菌も発見した。

日本のお札はよくできている。

アメリカのドル札は、
全部サイズが一緒で困る。

朝日新聞「天声人語」

目の見えないレイ・チャールズは、
若い時にそれで騙されそうになった。
1ドル札を渡されて5ドルだと嘘をつかれる。

以来、ギャラなどは全部、
1ドル札でもらうことにした。
あだ名は「ミスター・1ドル札」となった。
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日経新聞「春秋」

「改刷は偽造防止が主目的だ」
改刷は2004年以降20年ぶり。
「顔」が変わったのは1984年以来40年ぶり。

紙幣の発行残高は約120兆円。
そのうち、半分の約60兆円がタンス預金。

それが消費に回れば、
どれだけ経済が回るか。

キャッシュレス化が進む中の改刷。

日本のキャッシュレス比率は約4割、
中国や韓国は8~9割超。

日本政府のキャッシュレス比率目標は8割。

新札発行はそれにブレーキをかけるか。

現金決済のインフラの維持コストは年2.8兆円。
これは国のコスト。

一方、民間の経費もかかる。
新紙幣発行でATMや券売機の改修は必須。
コスト高に苦しむ中小飲食店などでは、
対応済みは半分程度にとどまる。

私はいつも福沢諭吉を10枚見当で、
財布に入れている。

一挙に使うことはない。

若いころは3枚くらいだったか。
それから5枚くらいになった。

編集長のころ部下の編集部員に言っていた。
「1000円×年齢は絶えず持っていること」

年を取って10枚入れていると、
減ることがない気がする。

不思議だ。

クレジットカードを使う機会が、
圧倒的に増えたからだろうか。

このままでいくと、
私の福沢さんは渋沢さんに変わることはない。

その福沢と渋沢のエピソード。
毎日新聞「余録」

「官尊民卑の気風最も盛んなる世の中に」
「初志を貫いてついに今日の地位を占め、
天下一人として日本の実業社会に
渋沢栄一あるを知らざるものなし」
福沢諭吉の渋沢評。
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5歳年下の渋沢は初対面の際、
「いっぷう変わった人」と感じた。

大隈重信邸で将棋を指した。

福沢。
「商売人にしては割合強い」

渋沢。
「へぼ学者にしては強い」

つかず離れずの関係だった。

福沢の主張。
「実業界と政界を同列に扱うべきだ」

渋沢は大いにうなずいた。
私も同感。

そこで福沢は「官尊民卑」の言葉を広めた。
官が尊ばれ、民が卑しめられている。

渋沢も嘆いた。
「官にある者ならば
いかに不都合な事を働いても
大抵は見過ごされてしまう」

時代は変わった。
「民尊官卑」とまではいかないが、
官になりたがらない若者が増えた。

それでもいまだ官尊民卑はある。
士農工商と同じだ。

古い意識はなかなか消えてはいかない。

コラム。
「主役交代を機に民の力で
円の価値が十分に発揮される時代が
来ないものか」

それしかないと思う。

福沢や渋沢と、
将棋を指してみたかった。

角換わりの現代戦法を使ったら、
二人とも驚くだろう。

執筆原稿に満足して、
そんな大それたことも思った。

〈結城義晴〉

2024年07月02日(火曜日)

イオン/イトーヨーカ堂/ユニーetc「値下げの季節」が来ている!

7月2日。
「真ん中の日」の記念日。

1年の真ん中の日を祝うために制定された。

1月1日から12月31日までは365日。
そのちょうど真ん中、
183日目が7月2日。

あまり意味はないけれど。

私は今日も一日、
横浜商人舎オフィス。

原稿手直しと原稿執筆。

長いながいパネルディスカッションを、
丁寧に文章化して入稿した。

さらっと流して聞いていたことも、
丹念に言葉を拾って原稿にすると、
意外に面白い。
いや、実にいい。

月刊商人舎7月号、
乞う! ご期待。

深夜まで仕事して、
ダイエー横浜駅西口店の前で写真。
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山本恭広編集長はドンキの前で写真。
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さて商人舎流通スーパーニュース。
値下げが相次いでいる。

検索の窓に「値下げ」と打ち込むと、
ずらりと記事が出てくる。

イオンnews|
トップバリュ32品目を値下げ、昨年からの値下げは累計120品目

イオン㈱が7月3日(水)から、
プライベートブランドを値下げする。
「トップバリュ」32品目。
夏の生活シーンで活用する商品中心だ。
イオン、イオンスタイル、マックスバリュ など、
全国約1万店舗。

イオンが昨年から価格改定した品目は、
累計で120品目となる。

イオンだけではない。

イトーヨーカ堂news|
ヨーカドー&ヨーク223店で食品・日用品100品目値下げ

㈱イトーヨーカ堂は7月1日(月)から。
購入頻度が高い食料品と日用品100品目を値下げ。
食料品は30アイテム、日用品は70アイテム、
値下げ幅は約5%~20%で、平均すると約10%。

4月に第1弾として71品目を下げたがその第2弾だ。
合計で171品目となる。
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イトーヨーカドー119店舗、ヨーク104店舗。
合計すると223店舗で展開する

ユニーnews|
「第2回価格総選挙」で商品決定、7/1から最大300品目値下げuny_pricesosenkyo-1

ユニー㈱は「第2回価格総選挙」を実施した。

値下げする商品と価格を、
パート・アルバイト従業員の投票によって決める。

より地域に密着した商品ラインアップを目指した。
選ばれた商品を含む最大300品目の値下げは、
アピタ・ピアゴ・ユーストア130店舗で、
7月1日(月)からスタートする。

イオンともイトーヨーカ堂と異なる値下げだ。

「価格総選挙」は今年4月に第1回を実施した。

投票結果に基づいて130店舗が、
それぞれに商品を選定した。
すると値下げしてほしい人気商品は、
エリアごとに異なる傾向が見られた。

パート・アルバイト従業員の多くは、
店舗の商圏で生活をする顧客でもある。
その本音を聞くことによって、
商圏ごとに異なる、
「本当に値下げしてほしい」商品と、
その価格を知ることができる。

店舗ごとに選ばれた商品を含む最大300品目は、
徹底した競合調査を行って地域最安値を目指す。
期間は設けず、対象品目は定期的に更新していく。

ユニーでは9月頃に、
第3回「価格総選挙」を実施する。

面白い。

ローカルチェーンでも値下げが行われる。

アルビスnews|
食卓応援企画第7弾・9月末まで計300品がお買い得

アルビス㈱は食卓応援企画の第7弾。
7月1日(月)~9月30日(月)の3カ月間。
全66店舗で300 品の価格据え置き、
および値下げ企画を実施する。

東武ストアnews|
7月の「これ得!値下げ宣言」は257品目、最大40%値下げtoubustore_20240626-02

㈱東武ストアは「これ得! 値下げ宣言」。
食品・生活用品の厳選257品目を、
最大40%値下げする。

同社は昨2023年8月から、
家計を応援する「値下げ宣言」を実施している。

6月1日からはすでに2社が値下げをしている。

平和堂news|
PB「くらしモア」100品目を期間限定で値下げheiwado_20240605_01 (1)

平和堂は日本流通産業㈱と共同開発の、
「くらしモア」の100品目を、
6月1日(土)から7月31日(水)まで値下げ中。

第1弾は2月1日(木)から2カ月間、
同じく「くらしモア」100品目の値下げ宣言を行った。

イズミnews|
「全力応援値下げ」を実施/60品目を1カ月間最大3割引き
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㈱イズミは6月1日(土)から6月30日(日)の1カ月間。
消耗頻度の高い食品、日用品計60品目を、
従来価格から最大3割程度を値下げして販売した。

値下げの季節が来ている。

総務省の4月の「家計調査報告」。
二人以上の世帯の家計消費支出が、
21年2カ月ぶりに増加に転じた。

しかし一方で、物価高を背景に、
食料品の支出を減らす傾向は続く。
つまり節約志向である。

昨年、一昨年ほどではないにしても、
今年4月以降も食品メーカーの値上げは続く。

円安水準が長期化して、
「円安不況」が訪れる。

コロナ禍を経て、
「禁欲円」と「享楽円」が鮮明になった。

禁欲円はあくまで禁欲的に使われる。
そのニーズに応える動きである。

それでも利益には、
ストイックであらねばならない。
ゆめゆめ忘るべからず。

〈結城義晴〉

2024年07月01日(月曜日)

能登半島地震半年後の「創造的復興プラン」と[神祇釈教恋無常」

Everyone, Good Monday!
[2024vol㉗]

2024年第27週。
今日から7月。

小学校に入ったばかりのころ、
漢字の読み書きテストがあった。

私は得意としていた。
いつも全問正解だった。

けれど「七月」だけは間違えた。

「ひちがつ」と回答したら、
赤い

「ひちがつ」と回答したら、
また赤い

ショックだった。

私は5歳のときに、
九州の福岡から横浜に引っ越してきた。
博多弁では「ひちがつ」だった。

この二度目ので、
標準語では「しちがつ」なのだと知った。

もう65年も前の話だが、
よく覚えている。

その、しちがつ。
英語ではJuly。
英語の原語・ラテン語では、
「Iūlius」と表記して「ユーリウス」と発音する。

ラテン語は古代ローマの共用語である。

紀元前45年、
ユリウス・カエサル(Julius Caesar)が、
ユリウス暦を考案した。
英語ではジュリアス・シーザー。
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カエサルは自分の生まれが7月だったので、
7月を「Iūlius」とした。

そこから英語のJulyという言葉が生まれた。

日本の旧暦では「文月」。
「ふづき」でもあるし、
「ふみづき」でもある。

文月や神祇釈教恋無常
〈正岡子規〉

前にも引用したが、
七月はこの句に尽きる。

「神祇(じんぎ)」は天神地祇(てんじんちぎ)の略で、
天地の神々のこと。
「釈教(しゃっきょう)」は釈迦の教え、
仏教のこと。
「恋」は恋。
「無常」は人生のはかないこと。

和歌を分類すると4ジャンルに納まる。
それが「神祇」「釈教」「恋」「無常」。
そこで「神祇釈教恋無常」という言葉が、
世の中のすべての有様を表すようになった。
「じんぎしゃっきょうこいむじょう」である。

子規は和歌の名手でもある。
だからその常套の分類語を使って、
この一句をつくった。
才能が光る。
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「7月はすべてが様々だなぁ」

子規はそう感じたのだろう。
結核を病み、蒸し暑い七月は、
とりわけ諸行無常であったに違いない。

能登半島地震から半年が経過した。
7月1日はそのことを実感する日だ。

1月1日16時10分。
マグニチュード7.6の内陸地殻内地震。
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亡くなられた方々のご冥福を祈りたい。
心からお見舞いを申し上げたい。

多くの人々の献身的な奉仕があった。
目覚ましい復旧をした。

けれど「メイン道路から一歩入ると、
被災当時と変わらぬ壊れた家々」が残る。

「家の前まで水道が復旧しても、
庭の私有地部分の管が破損していて使えない。
水が通っても下水管が壊れていればトイレに困る」

山陽新聞の「滴一滴」が指摘する。

「代替道路などが少ない、
半島という地形の不利さ、
地震の揺れの大きさをはじめ、
さまざまな要因で復旧が進まない」

「公費解体」は進まない。
これは家屋の解体や撤去の費用を、
行政が負担する制度だが、
その進捗の遅滞が復興の障害となっている。

石川県は6月27日に、
「創造的復興プラン」を発表した。
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㈱どんたく、㈱ヤスサキなど、
現地の食品小売業の健闘にエールを送りたい。
羽咋のイオンも鹿島の平和堂アル・プラザも、
ファミリーマート35店舗も、
いつも以上に奮闘した。

朝日新聞「天声人語」

石川県羽咋市の三宅久子さんの短歌を紹介する。
地割れせし中に傾く納屋の壁
余震のたびに隙間の開く

歌人は地震のとき夫、娘と自宅にいた。
納屋が半壊した。

ゆつくりと試運転なる列車行く
直りしレールを噛(か)み締むるごと

コラム。
「思えば万葉集の時代から、
人々は災害も病も戦いも、
あらゆる出来事を詠んできた」

それが「神祇釈教恋無常」である。

「傾いた納屋は解体が決まった。
畑にはいま、夏野菜の葉が茂る」

現地を訪れたコラムニスト。
「能登の優しい土で育ったキュウリをかじると、
大きな音がした」

ここで一句、あるいは一首、
ほしいところだが、
天声人語には詩心が足りないか?

ここまで来たけれど、
堺屋太一さんが指摘したように、
5段階が必要だ。
①救助
②救済
③復旧
④復興
⑤振興

石川県の「創造的復興プラン」は、
⑤の「振興」を意味している。
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「半年経過」を意識してつくった感じが、
無きにしも非ずだが、
別冊「施策編」はA4106ページにわたる労作だ。
さまざまな施策が盛り込まれている。
期待したいところだ。

そして小売流通業も、サービス業も、
全面的に支援したい。

今週は月刊商人舎7月号の入稿に勤しむ。
ランチは近場の北海道ラーメン。
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では、皆さん、今週も、
「神祇釈教恋無常」でいこう。

Good Monday!
〈結城義晴〉

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流通RE戦略―EC時代の店舗と売場を科学する

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新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》

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