「JAL・ANA、苦肉の協調・競争」とライフ「BIO-RAL」の全国展開

ゾロ目の9月9日。
身内の話で恐縮だが、
従弟の結城靖博が永眠した。
私に1カ月遅れて、
福岡市早良区脇山村小笠木で生まれた。
だから一番親しい従弟だった。
私の祖父弥一郎が結城一族の長で、
名付け親となった。
私は父の転勤で横浜に引っ越した。
福岡に残った靖博は小学生の時から、
村一番の秀才で、
西南学院の中高一貫教育を受け、
西南学院大学に進んだ。
中学・高校・大学と、
バスケットボールに打ち込んだ。
身長が足りなかったので最後は事務方を担い、
九州大学連盟の事務局長をやった。
そして百貨店の岩田屋傘下のサニーに就職した。
まったくの偶然だが私と同じ世界に入って、
精肉のバイヤーとなった。
上司のチーフバイヤーは、
萩原政利さんだった。
萩原さんはその後、
西友の物流本部長・商品本部長を担い、
最後はサニー代表取締役社長に就任した。
現在は商人舎特別顧問。
靖博はサニーを退社して、
いろいろな事業をやっていた。
靖博の父、私の伯父の信行は100歳で逝った。
「ナマンダブ」の達人だった。
告別式で靖博に会った。
その伯父を追うように、
10月の73歳の誕生日前に、
急逝してしまった。
冥福を祈りたい。
さて、日経新聞の記事。
「ANA・JAL、苦肉の協業」
手荷物検査と搭乗ゲートの入場口システムを、
全国8割の75空港で共通化した。
主要6社の国内線事業は2024年度、
実質的に営業赤字に転落した。
そこで各社は、
「競争と協調」によって、
生き残りを模索する。
JALとANAは国内10空港において、
離着陸支援の地上業務の資格も統一した。
背景にあるのは国内線の窮状だ。
新型コロナウイルス禍を経て、
オンライン会議が普及した。
それによって利幅の大きいビジネス客が激減した。
そこで減少分を補おうと、
レジャー客の取り込みに動いた。
その結果、割引セールが乱発され、
運賃の下落を招いた。
これは小売業の安売り競争の構図とそっくりだ。
ANAの国内線売上高営業利益率は、
19年度が10%で24年度は1%。
JALと同様に国の補助金なしでは赤字。
スカイマークなどを加えた主要6社は、
国内線事業の営業損益が、
18年度を100とした場合、
23年度が7.3、24年度はマイナス15.7。
海外の航空業界は低価格のLCCの台頭で、
急激に再編が進んだ。
米国では大手は3社に集約された。
デルタ、ユナイテッド、アメリカン。
欧州でも3社に集約されてきた。
ドイツのルフトハンザ。
イギリスのブリティッシュエアウェイズ。
フランス・オランダのエールフランスKLM。
短距離はLCC、
中長距離の国際線は大手。
機能分化と棲み分けが進んだ。
日本はANA・JALの複占。
この2社がLCCなどに出資して、
系列化を進めた。
その2社も国内線の窮状が続く。
記事の結論はあいまい。
「さらなる再編機運が高まる可能性がある」
しかし複占の次は独占しかない。
それは独占禁止法に触れる。
だから国際的なグローバル企業に、
それぞれが関係をもつことになるか。
短距離はLCC、
中長距離は世界企業か。
日本のチェーンストアは、
世界企業を跳ね返した。
米国ウォルマート、英国テスコ、
仏国カルフール、独国メトロ。
航空機は国の支援を得て、
何とか残るのだろうが、
「複占」の次は「独占」ではなく、
国内企業の「全滅」である可能性もある。
JALもANAも、
サービスレベルの高さの実感からすると、
国際的に高い水準にあるから、
消滅することはない。
念のため。
さて、商人舎流通SuperNews。
ライフnews|
オーガニックPB「BIO-RAL」Amazonでの全国販売開始
ライフコーポレーションのBIO-RAL。
オーガニックを中心にしたPB。
9月8日(月)から「Amazon.co.jp」で、
全国販売を開始。
まだやってなかったのか、と思った。
しかし物流やロットの問題を考えると、
難しかったのだろう。
首都圏と近畿圏にはリアル店舗がある。
それ以外のエリアにも、
オンラインで販売する。
BIO-RALは2024年度で410アイテム。
売上高90億2800万円、前年比28.3%増。
しいたけごはんの素。
ライフのポジショニングにとって、
骨格になるブランド。
大切に、根気よく育ててほしい。
〈結城義晴〉