結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2013年06月06日(木曜日)

本田圭介「情熱と思いと行動」とプレミアムビール「セブンゴールド」

6月6日。
ゾロ目の日。
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商人舎横の新田間川。

横浜駅付近を流れる。
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奇数のゾロ目は、
昔から、節句。

1月1日は元旦、
3月3日は桃の節句、
5月5日は端午の節句。
7月7日は七夕の節句。
9月9日は重陽の節句。

その合間にあって、
偶数のゾロ目、
6月6日は何でもない。

何だかかわいそうな6月6日。

しかしサッカー日本代表は、
2014ワールドカップ・アジア代表を決めた。

5大会連続のワールドカップ出場。
4年に1回の開催だから、
20年間アジア代表の座にある。

一昨日、埼玉スタジアムで、
そのアジア最終予選オーストラリア戦に、
引き分けて、
一夜明けた昨日は、
代表チームの記者会見。

新聞各紙が今朝の朝刊で、
妙にはしゃいで、
「ワールドカップ優勝気分」。

本田圭介選手のコメントがいい。

日本の最大のストロングポイントは、
「チームワーク」。

本田は「強み」を語る。

「でも、そんなものは
生まれ持っている能力」
これは仕事にも通じる日本人の特徴。

もちろん協調性も必要だが、
「シンプルに言えば『個』だと思う」。

全体と個の問題を、
本田圭介はつよく意識している。
「1年でやれることは限られている。
1日24時間しかない」

ピーター・ドラッカーの言葉。
「エグゼクティブにとって、
時間はいつも赤字である」

本田圭介。
「時間の割き方が、
一番すごいチームにならないと、
ジャイアントキリング(番狂わせ)を
起こすことはできない」

自分に言い聞かせる如く、
チーム全員に言い含める如く、
言い切った。

最後のところが、
私は特に好きだ。
「その情熱、思いが、
実際に行動に表れないと
勝負できない」

情熱や思いを、
行動に表す。

behavior。

アメリカ研修会でも、
ミドルマネジメント研修会でも、
私は最後に訴える。

「自ら、変われ。
behaviorを変えよ」

本田は、チームメイトに訴えた。
behaviorを変えよう。

このブログで何度か紹介しているが、
マザー・テレサのことば。

Be careful of your thoughts,
for your thoughts become your words;
思考に気をつけなさい、
それはいつか言葉になるから。

Be careful of your words,
for your words become your deeds;
言葉に気をつけなさい、
それはいつか行動になるから。

Be careful of your deeds,
for your deeds become your habits;
行動に気をつけなさい、
それはいつか習慣になるから。

Be careful of your habits,
for your habits become your character;
習慣に気をつけなさい、
それはいつか性格になるから。

Be careful of your character,
for your character becomes your destiny.
性格に気をつけなさい、
それはいつか運命になるから。

思考が言葉に、
言葉が行動に。

本田は思考を、
言葉で表した。

その言葉は、
行動を指摘した。

行動は習慣を変え、
習慣は性格を変える。

そして性格が、
運命を決定づける。

本田の訴えたbehavior。
それは日本代表のdestinyを変える。

さて日経新聞企業総合欄。
「セブン&アイ、PBで高品質ビール」

新商品のネーミングは、
「ザ・ゴールドクラス」。

プライベートブランドにも、
4種類がある。

その品質志向のブランドを、
クォリティブランドという。

セブン&アイのクォリティブランドは、
「セブンゴールド」。
製造はサントリー酒類。
価格はメーカー品より約1割安。

サントリーのプレミアムビールは、
「ザ・プレミアム・モルツ」。
その実勢価格は350ミリリットル缶で、
230~250円弱。

セブンゴールドの価格は、
350ミリリットルで218円。

新商品は麦芽を100%使い、
「濃厚な味わいを持たせながら
後味はすっきり」。

初年度120万ケースの販売計画。

これは、セブン&アイ全グループの、
プレミアムモルツ年間販売量の1.5倍。
プレミアムビールの主力商品となる。

新発売のセブンゴールドは、
プレミアムモルツとは製法や原料が異なる。
味も異なる。

価格帯は通常のビールと同じ。

だからプレミアムモルツとは競合しないし、
レギュラービールのシェアを奪うことになる。

サントリーにとっても、
セブンにおけるプレミアムビール占拠率、
最大を維持し拡大できるうえ、
アサヒスーパードライやキリン一番搾りの
シェアを奪うことになる。

セブンとサントリー、
両者の思惑がかみ合った。

しかもセブン&アイのPBは、
製造メーカー名を明記する。

サントリーにとっても、
それは悪い話ではない。

大手ビールメーカーはかつて、
PB製造に「及び腰」だったが、
今は違う。

サッポロが昨年11月、
「セブンプレミアム 100%MALT」を供給。
これが国内初のビールのPBだった。

キリンビールはセブン&アイと、
「グランドキリン」を共同開発。

アサヒビールは、
セブン&アイのほか、
今年に入ってローソンと、
「クリーミープレミアム」を発売。

ビールメーカーと、
セブン&アイやイオン、ローソンとの、
PB開発競争。

両者のメリットがかみ合って、
留まるところを知らない。

しかし、そんな昨今、
メーカーのブランド戦略は、
どう変わるのか。

ほんとうのナショナルブランドは、
存在し続けるのか。

骨のある長期のブランド戦略を、
メーカー・トップの口から聞いてみたい。

本田圭介のような、
情熱と思いと行動を、
全社員に訴え、
闘う意志を掻きたてるような、
戦略メッセージを、
聞いてみたい。

〈結城義晴〉

[追伸]
今日の商人舎magazine。
Daily商人舎の「結城義晴のPick Up News」は、
①米国Amazon、生鮮ビジネスに本格参入か!?
昨日、㈱エコス会長の平富郎さんが言った。
「アマゾンは刺身を売っていない。
われわれの商売はいい」
しかしアマゾンも生鮮食品を扱いを始める。

もうひとつは、
②西友、GBP生産性向上部門新設でEDLCを徹底
ウォルマート本国との連携を図って、
エブリデーローコストをさらに追及。

凄い時代です。


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