結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2022年10月27日(木曜日)

旧ロゴ「hands」/新ロゴ「hand」の違和感と「寂れること」

プロ野球日本シリーズ。

今年はなぜかペナントレースを、
観戦することがなかった。

テレビでも球場でも。

大谷翔平の所為かもしれない。
大リーグが面白い。

しかしこの日本一決定の7戦は、
どういうわけか心惹かれるものがある。

セントラルリーグの、
東京ヤクルトスワローズ。
パシフィックリーグの、
オリックスバファローズ。

スワローズの村上宗隆三塁手。
56本塁打、三冠王。

バファローズの山本由伸投手。
四冠。
最多勝利、最優秀防御率、
最多奪三振、最高勝率。
そして沢村栄治賞受賞。

日本一の打者と投手。
彼らがけん引して、
それぞれのリーグで優勝した。

その対決。

見ないわけにはいかない。

ここまで4戦が行われて、
スワローズが2勝1敗1引き分け。
バファローズは1勝2敗1引き分け。

その第5戦。

1回から点が入って、
シーソーゲーム。

追いつ追われつ、
抜きつ抜かれつ。
9回の最終回表(おもて)を終わって、
4対3でスワローズがリードしていた。

そして9回裏。
バファローズが四球と送りバント、
そしてピッチャーの冒頭で1点入れた。

追いついた。

そこで四番打者の吉田正尚(まさたか)。
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マウンドにはスコット・マクガフ。
スワローズのリリーフエース。
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吉田への2球目は、
フォークボールが高めに浮いた。

吉田は狙いすまして一振。
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打球はライトスタンド上段まで飛んだ。
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サヨナラ2ランホームラン。
劇的な逆転でゲームセット。

これで対戦成績は2対2となった。

実に面白い。

次は土日曜の第6戦、7戦。
それまで私は原稿執筆に邁進する。

さて昨日のブログで紹介したのが、
新生ハンズの新ロゴデザインhands_logo-650x633

旧デザインは東急ハンズ。 7d8000352c87866b15e13625d4285c463217ff3284cbdfd136bb18c6b4ec5997

私は「違和感がある」とブログに書いた。

そしてFacebookで紹介した。

すると釼(つるぎ)英雄さんから、
鋭い投稿が寄せられた。
剱さんは福岡在住のジャーナリスト。

商業界「ファッション販売」の、
常連執筆者。

「私もハンズのロゴデザインは、
DIYが片手でできないことを
デザイナーが理解せずに制作したような
印象を受けます」

本当に鋭い。

「ハンズにカインズのPBが増えると、
ハンズがホームセンターに移行する感じがして」

「それを暗示するようなデザイン、
タイプフェイスに映ります」

「かつての東急ハンズフリークとしては、
時代の終焉を感じます。
まあ、ビジネス的には
仕方ないのでしょうが」

同感だ。

私も返信した。
「新しいデザインは”ハンド”(hand)ですね。
”ハンズ”(hands)ではない」

それが違和感の正体だ。

剱さん、ありがとうございました。

「ほぼ日」の糸井重里さん。
巻頭エッセイは「今日のダーリン」

「寂れる(さびれる)」を考える。
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「にぎやかだった所が、
衰えてさびしくなることだ。
それは、”古くなる”とはちがう」

「とても昔の寺社などが、
それなりに朽ちて色を失っても、
それが、人の手を入れらてれていれば、
古くても”寂れている”とは言われないだろう」

「”のれん”や”看板”も
似たようなことが言える」

東急ハンズのロゴが、
寂れたわけではない。
資本関係が変わっただけだ。

「かたちのあるモノとしては、
古くもなるしボロにもなる。
しかし、それが清潔に洗い続けられていたり、
しっかりと磨かれていたら、
それは輝きを放っている」

米国のホールフーズの店など、
古くなって「ツヤ」が出てくることがある。

「洗ったり、磨かれたり、繕われたりして、
人の手がかけられていることに、
たいへんなコストはかからないように思う。
日々のちょっとした手間や心遣いが続くかどうか、
たぶん、それだけのことがちがうのだ」

店や売場、看板も、
手間や心遣いを続けていたい。

「どうせ、もう古くなっているからと思って、
それについて考えることもしなくなると、
寂れる」

「衰えているなりに、力を失っているなりに、
洗ったり磨いたりを続けていると、輝く」

古い街や古い店に対する態度だ。

「日本中、たくさんの地方都市には、
そんな例がたくさんあるのだろうなと思う」

「同じような衰退のなかにいても、
あきらめられて無視された無残な看板と、
耐えて生きてきた古い看板があるように思う」

だからハンズの古いロゴも、
使いようがあったかもしれない。

ここで糸井さんは、
人間に視点を移す。

「なんだか、
人もそういうものなのかもしれないと、
ちょっときびしいことも、
考えないでもない」

「じぶんに見捨てられて
“どうにでもなれ”というじぶんと、
いちおうでも洗ったり
磨かれ続けているじぶんとは、
実は、けっこう紙一重であるように思う」

自分を洗ったり、磨き続ける。

「手を入れるとか、手をかける、
目に入れる、目をかける。
これって、お金のあるなし、
時間のあるなしとは、
ほとんど関係ないんじゃないだろうか」

店舗改装も同じだ。

「それを、するとしないとでは、
とんでもなくちがう」

「人が、じぶんに手をかけるって、
どういうことだろう」

「想像できる答えもあるんだけど、
それぞれの人が、
じぶんで考えたほうが
よさそうな気がするね」

自分で、自分らしく考える。

「意外と、
歯を磨くとかお風呂に入るとかも、
大事かもよー」

朝に希望、
昼に努力、
夕に感謝、も。

〈結城義晴〉


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