結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2022年12月11日(日曜日)

FIFA World Cup Qatar準々決勝の「終わってはいない」

FIFA World Cup Qatar。
決勝トーナメントは、
ベスト4まで決まった。
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ベスト8の闘い。
クオーターファイナル、準々決勝。

どんなトーナメントも、
ベスト8の4つの試合が、
一番面白い。

日本代表がベスト8に残るという目標は、
この一番面白い舞台に登ることを意味する。

サッカーワールドカップで、
優勝した国は8カ国に過ぎない。

ブラジルが5回。
イタリアとドイツが4回。

初期のウルグアイと、
アルゼンチン、フランスが2回。
イングランドとスペインが1回。

スペインは強豪国だが、
優勝したのは2010年の南アフリカ大会だ。

ベスト8に残るとは、
この優勝経験のある8カ国に、
食い込むことを意味する。

準優勝に輝いたことがあるのは、
この8カ国以外に、
オランダ、クロアチア、
スウェーデン、チェコスロバキア、
そしてハンガリー。

ヨーロッパの国ばかりだ。

3位になったことがあるのは、
ベルギー、ポルトガル、
ポーランド、オーストリア、チリ、
そしてアジアからトルコ。

ヨーロッパと南米がサッカーの中心である。

ちなみに、
ラグビーのティア1は、
シックス・ネーションズと、
南半球ザ・ラグビーチャンピオンシップ参加国。

前者はヨーロッパの6カ国。
イングランド、スコットランド、ウェールズ、
アイルランド、フランス、イタリア。

後者は南半球の4カ国。
ニュージーランド、オーストラリア、
南アフリカ、アルゼンチン。

この10カ国が中心である。

ティア2は13カ国。
そのなかで日本はトップクラス。
何とかティア1に入れてもらえないか。

さてサッカーワールドカップ2022の、
クオーターファイナル。

第1試合は、
オランダ対アルゼンチン。

延長戦の終盤は反則続出の泥仕合。

オランダ主将フィルジル・ファンダイクは、
世界一のディフェンダーだ。

1974年の西ドイツ大会。
イワン・クライフに率いられて、
決勝に進んだオランダ。
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相手はフランツ・ベッケンバウアーの西ドイツ。
惜しくも敗れて準優勝。
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クライフの名言。
「ボールは疲れない」

オランダは「疲れないボール」を、
どんどん回していく。

けれどアルゼンチンは、
リオネル・メッシの最後のWorld Cupだ。

メッシの見事なアシストで先制点。
さらにメッシのPKで2点とリード。

これで試合は決まったかと思った。

しかしオランダは後半、
長身の選手にボールを集めて、
しつこく攻撃し、
ヴォウト・ウェフホルストが得点。

さらに後半追加タイムに、
トリックプレーで追いついた。

アルゼンチンゴール前のフリーキック。
壁の中央へ緩いパス。
受けたウェフホルストが、
ゴール隅へ転がした。

延長戦は守備も攻撃もラフプレーの連続。
アルゼンチンは闘犬のように獰猛だった。

オランダも体力を活かして、
猛犬どもを跳ね飛ばした。

しかし追加点は入らず、PK戦。

オランダのゴールキーパーは2mを超える長身。
だが1本も止められず、アルゼンチンの勝利。

「メッシのワールドカップは終わらない」
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第2試合は、
クロアチアと本命ブラジル。

クロアチアがまたしても延長引き分けの末、
PK戦を4対2で制してブラジルを破った。

私はtweetした。
「日本戦と同じ勝ち方。
もしかしたら日本もブラジルと
同じ実力だったのかもしれないと思うと、
クロアチアの健闘に拍手」

ブラジルのネイマールは、
メッシと同様最後のWorld Cupだが、
見事な個人技でゴール。

延長前半106分のことだった。

これで世界中がブラジルの勝利を信じた。

一方、クロアチアでも、
最後のWorld Cupのモドリッチ。
日本戦以上に要所要所に絡んで、
走り回り、ボールを繋ぐ。

117分、ブラシッチ、オルシッチ、
最後にペトコビッチが左足でシュート。
ディフェンダーのマルキーニョスに当たって、
ちょっとコースが変わり、ゴール。

クロアチアに女神が微笑んで、
PK戦へ。

先攻のクロアチアは4人全員成功。
一方のブラジルは、
クロアチアのGKリバコビッチに、
1本目のロドリゴが止められ、
4人目のマルキーニョスが、
ポストに当てて外した。

4年前のロシア大会から今大会まで、
クロアチアは6戦して5勝1敗。
その1敗は決勝のフランス戦。

残り5試合はすべて延長に突入し、
4試合をPK戦で勝ち抜いた。

そして、
「ネイマールのWorld Cupは終わった」
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第3試合は今朝0時、
ポルトガル対モロッコ。
このゲームだけが延長もPKもなく決まった。

勝因はモロッコのディフェンス。

ポルトガルが何をしても、
モロッコのゴールは破れない。

アフリカ選手の身体能力が強調されるが、
その能力を徹底的に守りに活かす。

それがヨーロッパの派手なサッカーを、
ことごとく抑え込んだ。

得点は唯一、42分にモロッコがあげた。
左サイドから高々とクロスが上がった。
それを長身ネシリがさらに高く飛んで、
頭に合わせた。

ポルトガルのGKコスタが飛び出して、
ジャンプしてもさらにその上に、
ネシリの頭があった。

後半51分、ポルトガルは、
クリスティアーノ・ロナウドを送り出す。

しかしモロッコGKブヌは、
すべてのシュートをセーブした。

モロッコのワリド・レグラギ監督。
「ベルギー、スペイン、ポルトガルを
破ったことは奇跡じゃない。
ハードワークの結果なんだ。
おカネやタレントがすべてじゃない」

「我々だって夢見ることができるんだ」

「ロナウドのWorld Cupも終わった」
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最後は午前4時、
イングランド対フランス。

実にいいゲームだった。
オランダ・アルゼンチンとは大違い。

前半17分、フランスの、
オーレリアン・チュアメニが、
ロングシュートを放って、先制。

イングランドは54分、
ブカヨ・サカが奪取したPKを、
ハリー・ケインが左隅に決めて同点。

74分、フランスはオリビエ・ジルーが、
センタリングをヘッドで決めて、
再びリード。

イングランドはフランスのエムバペを、
2人、3人で止めて、ボールを与えない。

84分にメイソン・マウントがPKを取得。
が、二度目のケインは左ネット上に、
キックをふかして、追いつけず。

イギリスとフランスは、
14世紀の百年戦争や、
15世紀の薔薇戦争など、
ドーバー海峡を挟んで、
因縁の闘いを続ける。

それでもイングランドは、
若手が伸びてきている。
ハリー・ケインもまだ29歳だ。

1966年のボビー・チャールトン時代の優勝は、
次に持ち越される。

「ケインのWorld Cupは終わってはいない」
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かくて、いよいよセミファイナル。
アルゼンチンとクロアチア。
フランスとモロッコ。

私たちの楽しみは、
終わってはいない。

〈結城義晴〉


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