ニューヨーク「8日目の休息日」とメトロポリタン美術館

OICグループのニューヨーク研修。
第2班を送り出して、
事務局が残った。
その夜の食事。
サッポロビールを飲みながら、
刺身盛り合わせや揚げ出し豆腐、
さらに鮭皮のシーザーサラダなどなど。
第3班が到着するのは明後日。
一夜明けてニューヨーク8日目は休息日。
西洋の神は7日目には休めと教えた。
丸一日、自由時間。
ザ・ニューヨーカー。
そんな雨などには負けない。
地下鉄C線に乗って、
アッパーウエストの81丁目駅へ。
駅のそばに自然史博物館がある。
だからホームの壁には動物のイラスト。
セントラルパーク。
公園の中の橋。
美術館の前の道路には、
スクールバスがずらりと並ぶ。
子どもたちが学びに来ている。
堂々たる世界三大美術館のひとつ。
ほんとうに久しぶりに、
Go Go ポーズ。
足腰は衰えない。
広いメトロポリタン美術館の2階へ。
ヨーロッパの近代美術。
絵画の部屋のロビーに彫刻。
ひときわ目を引くのが、
ロダンの「考える人」
正面から見た考える人。
パリのロダン美術館にもあるが、
もっと巨大で野ざらしだった。
イギリスのターナー「捕鯨船」
フランスの印象派を学んで、
独特なペインティング世界をつくった。
それからベルギー人のレオン・フレデリック。
「三人姉妹」が目立った。
実際には額に入れられて展示されているが、
絵画だけ抜き出すとまた、いい。
オーストリアの画家グスタフ・クリムト。
私はずっとスマホのカバーに、
クリムトの「抱擁」を使っている。
クリムトのこの絵もいい。
「メーダ・プリマヴェージの肖像」
1912年、クリムトの後期の傑作。
そしてフランスの印象派。
ポール・セザンヌ。
高校時代の美術の授業で、
このタッチの絵を貼り絵で模倣したことがある。
これもセザンヌ「カード遊びをする人々」
セザンヌはこのテーマで4枚描いているが、
これが最後の作品だ。
ピエール・オーギュスト・ルノアール。
メトロポリタンのルノアールでは、
この絵が一番好きだ。
気取らない若い女性。
ゴッホがこのキャンバスに向かって、
自分の顔を描いている。
それを思うと何とも言えない感慨がわく。
私はゴーギャンが好きになれない。
そしてひまわり。
花瓶に生けれらた向日葵の絵画よりも、
こっちのほうが断然ゴッホらしいと思う。
アンリ・ルソー。
私は高校時代の同人誌「孼」に、
ルソーに宛てた詩を発表したことがある。
うしろに回って見ると、
謎が解ける。
ジャンルが変わって、
17世紀のヨーロッパ絵画。
それからメトロポリタンのお目当ての一つ。
フェルメール。Johannes Vermeer。
現存するのは35作品。
そのうちTHE METには5作品が収蔵されている。
「Young Woman with a Water Pitcher 水差しを持つ女」
「Study of a Young Woman 少女」
「Young Woman with a Lute リュートを調弦する女」
「Allegory of the Catholic Faith 信仰の寓意」
「A Maid Asleep 眠る女」
何度も何度もじっくり見る。
そして「葡萄の木」。
ハリエット・ホイットニー・フリッシュマス。
最後にエジプト館へ。
ホールにある2対の書。
この書のテーマは「対話」。
タクシーでホテルに戻る。
ホテルに戻って自室。
パティオの雪もすっかり解けて、
空もドラマティック。
夜はweb会議が二つ。
日本時間の朝9時半。
㈱True Data取締役会。
1時間半後に、
第一屋製パン㈱の取締役会。
休息の日なのに、
完全休養とはならなかった。
明日も頑張ります。
〈結城義晴〉
2 件のコメント
コロナ時代には不要不急扱いにされた芸術ですが、閉塞感に悩まされている現代人にこそ必要なものだと思います。
芸術は、あらゆる物理的な制約から解き放ってくれる魔法だと思っています。
きざな言い方になってしまいますが、
ときどき本物と向き合いたくなります。
ニューヨークのメトロポリタンはその貴重な時間を提供してくれます。