結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2022年03月11日(金曜日)

3・11の「変化に適応できる弱者」と楽天・西友のOMO協業

3月11日。

あの東日本大震災から10年と1年。
亡くなられたみなさんのご冥福を祈りたい。

陸前高田の奇跡の一本松。
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動物と植物。
植物は強い。

争いや闘いもしない。

地球環境に対しても、
植物は害を為さない。

人間は植物を見習って、
そのうえで人間らしく生きていく。
今、そんな考え方も必要なのだろう。

そのことを震災は教えてくれている。

なのに私たちは、
何をしているのだろう。

静岡大学の稲垣栄洋(ひでひろ)教授。
「生命の歴史をみると、
生き残ったのは
強者ではなく、
変化に適応できる
弱者のほうでした」

「変化に適応できる弱者」

ウクライナの民にも、
これは大切な考え方だ。

ヒトは弱さゆえに集団性を強め、
その過程で仲間が何を考えているのかを
「想像する」という力を得た。

稲垣教授は考える。
「想像は一人ひとりが異なります。
その多様性が、
生き残りのカギとなったのでは」

「逆に言えば強い者は
その強さのために変化を望まず、
多様化しにくい」
生き物の死にざま

ウラジーミル・プーチンは、
この多様化を望んでいない。

習近平も同じだろう。

生き物の原理から見ると、
絶対に長くは続かない。

それでも春はやってくる。
商人舎のそばを流れる新田間川。IMG_14572

さくらが芽吹いている。IMG_14592

今日は東横線の日吉。IMG_14642

慶應義塾大学日吉校の銀杏並木。
春休みだから学生は少ない。
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その協生館。
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横浜市のワクチン集団接種会場。
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1回目は6月6日、
2回目は7月8日。
3回目の接種。

モデルナ。

日本は平和です。

さて商人舎流通スーパーニュース。
西友news|
楽天とのOMO協業強化/「楽天西友アプリ」リリース

昨日、その記者会見が開かれた。
私はZOOMで視聴した。
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冒頭に三木谷浩史さん。
楽天グループ㈱代表取締役会長兼社長。

テーマはデジタルゼーション。
「ニューノーマル社会で歴史が早回しに」
これは「コロナは時間を早める」と同意。
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そしてスーパーマーケットは、
OMO時代に突入。
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「OMO」は、
Online merges with Offline。
オンラインがオフラインと融合する。
その反対の概念は「OVO」。
Online versus Offline。
オンラインとオフラインが対立する。

そのあとで、
大久保恒夫㈱西友社長。
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西友は楽天グループとコラボして、
日本一のネットスーパー、
日本一の食品スーパーマーケットになる。

それを宣言。

「みなさまのお墨付き」は、
6月まで価格凍結すると発言。

最後に三木谷&大久保の写真撮影。
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その後、両者の役員が並んで、
質疑応答。
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三木谷さんもここには、
顔を揃えてほしかったな。

何か、「三木谷別格」の印象があって、
私には違和感があった。

大久保さんはいつものように、
わかりやすく、丁寧に話してくれた。

しかしこの記者会見、
月刊商人舎2月号が、
後押ししたような形になった。

特集「ネットスーパー・エイジ」
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2020年段階で、
世界の物販系のEC化率は17.9%。
それに対して日本は8.1%。
とくに食品・飲料・酒類は3.3%。

この2020年で食品・飲料・酒は、
21.13%の伸びを示した。

伸びシロは多い。
しかしそれでもまだ3.31%。

2月号の特集で私は書いた。
日本ネットスーパーの「明日はどっちだ」

アメリカでは小売業に占める
オンライン販売の比率は2割に迫る。
米調査会社イーマーケター。
2025年までにはEC売上高が、
1兆6480億ドル(165兆円)に達し、
EC比率は23.6%まで拡大する。

日本では、
岩崎高治ライフコーポレーション社長が、
声高に宣言する。
「ネットの売上高1000億円」

ちなみにライフの目標は、
総売上高1兆円のうちの1000億円、
つまり10%である。

結論。
「アメリカのように2割を超えようが、
日本のように10%を目指そうが、
8割から90%はリアルが占める。
だからこそリアルスーパーマーケットの
商品力と販売力には
さらに磨きがかけられねばいけない」

2月号の主張は、
楽天&西友の記者会見の主張と、
シンクロしていた。

だからといって、
楽天グループが勝者となるかどうかは、
まだわからない。

最近はちょっと過剰な特集を組み過ぎたか。
最新の3月号は、
特集・販促X
商人舎20223月
表紙は

Message of Marchは、
2022-3月号Message

ウクライナの民よ、
変化に適応する弱者であれ。

〈結城義晴〉

2022年03月10日(木曜日)

商人舎3月号発刊「特集・販促X」と「愚かさこそ善の敵である」

月刊商人舎3月号、
本日発刊しました。
商人舎20223月
[特集]販促X
コロナはPromotionをMarketingに変える!

私の45年の編集者人生で、
最も短い特集タイトル。

そしてMessage of March。
常住坐臥、世のため、人のため。
2022-3月号Message

色使いでお気づきいただけるだろうか。

およばずながら、
ウクライナ支援の意思を表した。
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[Cover Message]
COVID-19パンデミックのキャズム(断絶)を経て、日本の小売業の販促は明らかに変わった。チラシ広告とポイント付与による低価格合戦は、決定的な変容を迫られた。定番商品が売れ、エブリデーロープライス戦略を採用する企業が増えた。さらに販促の世界にDX(デジタルトランスフォーメーション)の波が押し寄せた。このトレンドはポストコロナ時代にも「不可逆性」の原理をもって、さらに変化しつつ継続される。それは従来の「商略策」がマーケティングに昇華することであり、商売の本質に回帰することである。ロシアによるウクライナ侵攻中の今、それとは全く関係ないものの、「販促X」の正体を追求しよう。

そして、Contents。目次。20223月商人舎目次

特集のまえがきとあとがきは、
結城義晴の販促進化論(前編と後編)

この中で私は書いている。
「”X”は未知のものである。
同時に”X”は
トランスフォーメーションの
”大変革”を意味する」

その販促Xを究明するために、
まず[徹底討論会]
販促からマーケティングへ
チラシは不要か?

デジタル販促の肝は?

販促支援会社の専門家の座談会で、
徹底的に議論した。

それから二人の巨匠。
鈴木哲男さんは、
コロナ後のプロモーション進化を読む

島田陽介先生は、
最善の「販促」は「販促策」を捨てることである。

「販促X」の正体――
それがわかります。

ただし、読んでから、
よく考えてください。

さらに特別企画は、
カスミ「ブランデ」登場!!!
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「BLANDE」開発物語
語る人は塚田英明㈱カスミ常務取締役。
この独白は、とてもいい。
読む価値があります。

それから、
2号店研究学園店と、
1号店つくば並木店。

Photo Reportで堪能してください。
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ぜひ、この店を訪れて、
2階のカフェから見下ろしてみてください。
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お薦めです。

さて、明日は3月11日。
あの東日本大震災から11年。

自然の巨大な力によって、
破壊された港、街、店。

まだまだ復興は終わってはいない。
振興はこれからだ。

そして今、ウクライナ危機。

今度は人間の愚かな力で、
破壊されていく街、建物、病院、学校。

人間の手によって、
人間の命が奪われていく。
あってはならないことだ。
言葉がない。

ディートリヒ・ボンヘッファー。
『獄中書簡集』より。
「愚かさは悪よりもはるかに危険な
善の敵である」

「悪に対しては抗議することができる。
それを暴露し、万一の場合には、
これを力ずくで妨害することもできる」

今、ロシアに対しては、
抗議をしても蛙の面に小便。
暴露はネットによってリアルタイムで行われる。
しかし力ずくの妨害は封じられている。
核戦争という脅しによって。

ボンヘッファーは、
ドイツのルター派の牧師であり、神学者。
ナチスに対して抵抗運動を展開し、
その後、1945年4月9日、
フロッセンビュルク強制収容所において、
処刑された。
39歳だった。
ボンヘッファー

そのボンヘッファー。
「悪は、少なくとも人間の中に、
不快さを残していくことによって、
いつも自己解体の萌芽を潜ませている」

これによれば、
プーチンは人間に不快さを残し、
自己解体していく「悪」ということにもなる。

さらにボンヘッファー。
「愚かさに対してはどうしようもない」

残念ながら同感だ。

愚かさこそ、善の敵である。

〈結城義晴〉

2022年03月09日(水曜日)

プルシェンコの「後悔」とフードサービスの「再生新戦略」

新聞各紙の社説や巻頭コラムで、
ウクライナのことが書かれていないと、
なんだか不満を感じてしまう。
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私もウクライナ・ストレスに陥っている。

21世紀にはいって22年目になるのに、
ウラジーミル・プーチンの暴挙は、
まったく20世紀的だ。

コロナは時間を早める。
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そう言ってきたが、
プーチンによって、
巻き戻しの時間が早まった。

ただし巻き戻されても、
プーチンとロシアの未来は暗い。

ロシアのスポーツ界。
プーチン寄りの態度を鮮明にする。

男子体操選手イワン・クリアク。
カタールのワールドカップにおいて、
平行棒の種目で銅メダルを獲得。

表彰台に立つときに、
レオタードの胸に「Z」の文字をつけた。
これはウクライナ侵攻のロシア側のシンボルで、
戦車や軍用車の側面などにペイントされている。

国際体操連盟が調査を進めている。

一方、エフゲニー・プルシェンコ。
フィギュアスケート男子の金メダリスト。
2006年トリノ冬季オリンピックのスター。
プルシェンコ
自身のインスタグラムに投稿。
「私はロシア人。人種差別をやめろ」
ロシア人への人種差別をやめろ、
と言っている。

「ロシア人であることを誇りに思っている。
ジェノサイド(民族大量虐殺)をやめろ。
ファシズムをやめろ」
これはウクライナに対する、
的外れのコメントだ。

誇りに思うことはいいけれど、
書いていることはプーチンそのもの。

私たちから見ると、
洗脳されているということになる。

ロシア国内ではそういった発言が、
あふれているのかもしれない。

一流のアスリートたちも、
やがて後悔することになるだろう。
ロシアの未来は明るくない。

私は大学時代、
第二外国語でロシア語をとって、
2年間勉強した。

それほど積極的に選んだわけではないし、
熱心に勉強したわけでもない。

ロシア語には6つの格があって、
その格変化を覚えるのが大変だった。
主格、 属格、与格、対格、造格、前置詞格。

もう、思い出したくない。

ロシア語のクラスには、
変な奴ばかりが集まっていた。

イトーヨーカ堂に入って、
販促のプロになった間中雄一君も、
確かロシア語クラスだった。

当時はソビエト連邦だったが、
何となくロシアに好感を持っていた。

将来、役に立つだろうなどという打算は、
まったくなかった。

ロシア文学の巨匠たちに対して、
それとなくあこがれもあったのだろう。

しかし今、
ロシアの未来は暗然としている。

さて日経新聞の社説。
「外食産業は再生へ新戦略を」

珍しくフードサービスを取り上げてくれた。

「新型コロナウイルスの感染拡大で、
最もダメージを受けたのが外食産業だ。
想定を超えた逆風だが、思い切って
事業構造を転換する機会でもある」

よくある「ピンチがチャンス」の論法だ。

日本フードサービス協会の発表。
2021年の外食売上高は、
コロナ前の19年比で16.8%減。

特に業態間の差が大きい。

21年のファミリーレストランは、
19年比で29.7%減、
パブ・居酒屋は同72.8%減。

「経営努力だけでは対応できないレベルだ」

有力チェーンの明暗もくっきり。

日本マクドナルドホールディングス。
21年12月期決算は増収増益の絶好調。

ロイヤルHDやすかいらーくHDは、
ひどい減収が続く。
居酒屋主力のワタミは40店閉鎖など、
追加リストラ策を公表した。

社説の決めつけ。
「マクドナルド一人勝ち」
マクドナルド

社説のマクドナルド分析。
「デジタルやデリバリーへの備えが
できていたことが大きい。
さらにごはん製品など
夜型メニューで新たなニーズをつかんだ」

ん~。

マクドナルドが、
ファストフード業態であることが、
絶好調の最大要因だ。

だから同じファストフード主体の、
日本KFCホールディングスも、
モスバーガーも絶好調。

マック一人勝ちではない。

ファミレスのロイヤルやすかいらーく、
居酒屋のワタミなどは、
接客を伴う業態だから、
悪いのは当たり前。

この社説には、
業態の概念が希薄だ。

「短期的な変化にも見えるが、
外食は構造的な変動に直面していた」

外食でも構造的な地殻変動はあった。

「少子高齢化や一人世帯の増加などにより、
ファミリー向けは停滞」

「居酒屋については、
若い世代の”宴会離れ”が進んでいた」

これは客層の問題で、
表層的な見方だ。

同じファミリー向けであっても、
食品小売業のロピアなど絶好調だ。

「仮にコロナが落ち着いても、
外食企業にとって過度な店舗依存ビジネスは
リスクが大きいことを突きつけられた」

そうだろうか。

外食産業の業態の本質は、
「場の提供」にある。

内食は家庭内で食べる。
外食は家庭外で食べる。
つまりレストランで食べる。

中食はその中間。

その本来の機能を強化せずに、
隙間に逃げてしまっては、
外食の存在価値がなくなる

「今後は時間と空間に縛られない
新たなビジネスモデルづくりが急がれる」

「時間と空間に縛られず」は、
わけがわからない。

「例えば脱・店舗型のビジネスだ」
これも浅い見方だと思う。

その場しのぎならば、
脱店舗も必要だろう。

「ロイヤルHDではネット宅配など
店舗以外での食体験の拡大を急いでいる」

「最近ではデリバリーに特化した
“ゴーストレストラン”という業態も増え始めた」

「ワタミも居酒屋を閉鎖しながら、
宅配やテークアウト型にシフトしつつある」

ワタミはあくまでも、
ワタミのブランド強化に努めねばならない。

それができれば宅配やテークアウトも、
より充実を図ることが可能となる。

ワタミ渡辺美樹会長兼社長。
「居酒屋はコロナ前水準には戻らない」
渡辺さんの言葉は正しい。
渡辺美樹②

ただしそれは、
宅配業やテークアウト業に、
業態転換することではない。
それはそれで克服困難なコストの壁がある。

現在の状況を見るだけでも、
外食はまず、
ファストフード化すべきなのだ。
現にそうしている企業も多い。

社説で外食を取り上げてくれるのは、
ありがたい。

しかし、深く考察してほしい。
外食の豊かで明るい展望を、
本質的な視点から描いてほしい。

深い考察がなければ、
ピント外れになる。
プルシェンコのように。

〈結城義晴〉

2022年03月08日(火曜日)

FSSF2022運営委員会とヤオコー・ユニクロ・ニトリ2月実績

東京の八丁堀。

日本食糧新聞社。
昼前に着いて、
秋の食品展示会の打ち合わせ。IMG_16242
フードストアソリューションズフェア。

略して「FSSF」
西日本の食品産業を代表するフードメッセだ。

その第5回目が9月7日・8日に、
インテックス大阪で開催される。

午後1時半からは、
階下のスタジオに場所を移して、
第1回運営委員会。
今回はオンライン開催。
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東京の本社には、
主催の日本食糧新聞から、
会長CEOの今野正義さん、
社長の杉田尚さん。
共催の「離創協」理事長の千野和利さん。
一般社団法人島振興地方会、
略して「離創協(りそうきょう)」。
そして商人舎の結城義晴。
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今野さんの主催者挨拶。
千野さんの共催者挨拶。
そして副主催18社の、
運営委員のみなさんの紹介。

さらに昨年のFSSF2021の報告と、
今年のFSSF2022の開催概要。
日本食糧新聞大阪支社のスタッフが、
丁寧に的確に説明した。

今年のフェアは、
多分、コロナもおさまって、
盛大に開催され、
大きな収穫が得られると思う。
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それから私がセミナー企画の趣旨を説明。IMG_16352

昨年からセミナー企画アドバイザーとなった。
今年はもっとパワーアップした内容にする。
ご協力をお願いしたい。
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そのあと運営委員のみなさんから、
一人ひとりご意見を伺った。

㈱キョーエイの埴渕恒平社長。
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いい意見を言ってくれた。

昨年5月20日の運営委員会には、
故埴渕一夫会長と揃って出席してくれた。

その日がキョーエイの株主総会で、
恒平さんは社長に就任した。
その後、11月10日、
残念なことに埴渕一夫会長がご逝去。

私は今日も、
昨年の運営委員会を思い出した。

写真は撮らなかったが、
㈱サンシャインチェーン本部の川崎博道会長、
㈱コノミヤの芋縄隆社長、
㈱丸久の田中康男社長、
㈱トーホーストアの小木曽正社長、
㈱イズミヤの梅本友之社長、
㈱阪急オアシスの永田靖人社長など、
次々に意見や感想を話してくれた。

ありがたいことだ。

第1回のキックオフ運営委員会。
オンラインでの開催だったが、
好調な滑り出しだ。

よろしくお願いします。

本社の4人で写真。
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さて商人舎流通スーパーニュース。
2月の実績が発表され始めている。

その先陣を切って、
ヤオコーnews|
2月既存店2.0%増、全店では8.4%増/客単価4.2%増

既存店売上高は前年同月比102.0%だった。
全店ベースでは108.4%。
これがすごい。

既存店の客数は97.8%、
客単価が104.2%。

買上点数(PI値)101.9%、
1品単価は102.2%。
(PI値は総買上点数÷総客数×100で算出)

客数以外はどれもいい数字だ。

ユニクロnews|
2月の国内既存店売上高は86.0%/低温で春物商品が苦戦

国内ユニクロの2月の実績。
既存店(716店)+Eコマース販売は、
前年比86.0%。
客数87.4%、客単価98.4%。

2月は、気温が低かった影響で、
春物商品の立ち上がりに苦戦した。

衣料品は食品以上に気温に影響される。

さらに、
ニトリnews|
2月既存店1.0%減/春キャンペーンで家具家電が好調

国内既存店は売上高は99.0%。
客数94.8%、客単価104.4%。

全634店の売上高は101.9%。
客数100.4%、客単価101.5%。

「春の家電キャンペーン」と、
第2弾「生活応援キャンペーン」を実施。

何かを仕掛けねば落ち込む。

ヤオコー〇、
ユニクロ✕。
ニトリ△。

それぞれ代表的なチェーンストア。
食品〇、
衣料品✕。
住関連△。

それぞれにトレンドの異なる、
三者三様の2月だった。

〈結城義晴〉

2022年03月07日(月曜日)

Message of Marchは「常住坐臥・世のため・人のため。」

Everybody! Good Monday!
[2022vol⑩]

2022年第10週。
3月の第2週。

一月、往ぬる。
二月、逃げる。
三月、去る。

今年に入ってからは、
新型コロナのオミクロン株に振り回され、
種々問題はあったものの、
北京の冬季五輪に感動を与えられ、
さらにまたウクライナ危機。

時間が早くなるのも納得できる。

そのウクライナが長期戦になりそうだ。
アメリカなどが亡命政府の案を言い出した。
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自由フランス政府の発想だ。

第二次世界大戦の1940年6月、
ナチスドイツはフランス・パリに無血入城。
ポール・レノー内閣は総辞職した。
その後、ロンドンに亡命政府が樹立され、
シャルル・ドゴールが首班となって、
闘いは継続することになった。

国土の約3分の1が占領され、
南仏にはナチス傀儡のヴィシー政権が誕生。
ドゴールはイギリスから徹底抗戦を唱えた。
ドゴール

ジョー・バイデン米国大統領は、
ウォロディミル・ゼレンスキー大統領に、
ドゴールになれ、というのだろう。

それをゼレンスキーが受けるか。
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一方、日本政府は日曜日の6日に、
福岡など13県に対して、
「まん延防止等重点措置」の適用を解除した。

しかし東京、大阪など18都道府県は、
21日まで再度延期する。

これで東京などは2カ月に及ぶ。

北から北海道・青森、
茨城・栃木・群馬・埼玉・千葉・東京・神奈川、
石川・岐阜・静岡・愛知、
京都・大阪・兵庫、
そして香川、熊本。

もう国民も慣れてしまって、
まん防に効果があるのかどうか、
よくわからない。

今日は午前中に来客。
6月からある企業の研修をする。

その打ち合わせ。

若手の継続的な学習は必須だ。
仕事をして、それから学習する。
学習してから、仕事する。

スポーツ選手は、
練習してから、試合する。
試合してから練習する。
そしてまた試合する。

試合は練習のように、
練習は試合のように。

昔、子どもたちを指導している時、
私は口癖のように言い続けた。

スーパーマーケットの若手に向けて、
それを実践する。

その後、月刊商人舎3月号の最後の原稿書き。
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疲れ切っても、手を抜かず書いた。
校正し、責了した。

今月も紙の発行は遅れた。
申し訳ない。

網のページは予定通り公開する。

その[Message of March]
常住坐臥、
世のため、人のため。

佐賀鍋島藩の「葉隠」は、
「死ぬことと見つけたり」と説く。
藩内の武士に常住坐臥(じょうじゅうざが)
死と隣り合わせに生きることを教えた。

ウクライナの男たちはいま、
葉隠の境地にあると思う。
その葉隠伝承者の山本常朝は言う。
「我も人、生くることが好きなり」

死と隣り合わせで生をまっとうする。
死の中に貪欲に生を見出す。
鍋島の侍たちは藩のため、主君のため。
ウクライナの闘士たちは国のため、主権のため。

コロナ禍の断絶の淵にある商人は、
「売らぬことと見つけたり」である。
常朝の言に従えば、
「売ることが好きなり」でもある。

創業のころのイトーヨーカ堂。
伊藤雅俊は母から教えられた。
「お客さまは来てくださらないもの」
だから売ることよりも信頼と誠実を大切にした。

ピーター・ドラッカーは言う。
「マーケティングの理想は、
販売を不要にすることである」
無理に売ろうとしないことだ。

「マーケティングが目指すものは、
顧客を理解し、製品とサービスを顧客に合わせ、
おのずから売れるようにすることである」
売れる仕組みをつくることだ。

売るための仕掛けそのものが、
プロモーションならば、
顧客を知り、静かに働きかけるのが、
マーケティングである。

コロナ禍でDXが進捗するとき、
プロモーションからマーケティングへと、
売るための考え方は包括的に変容し、
むしろ原点へと回帰する。

鍋島の侍たちは藩のため、主君のため、
ウクライナの闘士たちは国のため、主権のため。
商人は顧客のため、社会のため。
常住坐臥で世のため、人のため。
〈結城義晴〉
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「世のため、人のため。」

それを押し付けるつもりはない。
強制するつもりはさらさらない。

これは精神論ではない。
根本の考え方であるし、
私はそれに心から賛同している。
だからお薦めしている。

鍋島藩の「葉隠」も、
今の時代に合うはずがない。

ただし、あの時代の武士が、
死を背負って生きていたとしたら、
現代のビジネスマンは、
懐に辞表をもって仕事にあたることだ。

それくらいの覚悟がいる。
そのほうが幸せだ。

私も前職の頃、
いつ辞めてもいいと思っていた。

だが会社は絶対に私を辞めさせない、
そんな人間になろうと考えていた。

だから言いたいことを言い、
やりたいことをやった。
ただし実績は必ず上げた。

今月のMessageは、
特殊なものになった。

お許しいただきたい。

ウクライナの闘士たちが、
これを書かせたのかもしれない。

では、みなさん、
今週も、世のため、人のため。
Good Monday!

〈結城義晴〉

2022年03月06日(日曜日)

ウクライナ危機の「悔しい感情」と「より良く生きること」

20世紀前半に戻っていく。
そんな不思議な感覚だ。

ウクライナ危機は、
第一次世界大戦と第二次世界大戦を、
トレースするように進行する。
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前者は1914年から1918年。
その後、ロシア革命が起こる。

後者は1939年から1945年。
こちらはファシズムとの闘い。

スペイン内戦は1936年から1939年。
アーネスト・ヘミングウェイの、
「誰がために鐘は鳴る」に描かれる。
映画にもなった。
ゲーリー・クーパーとイングリッド・バーグマン主演。
誰がために鐘は鳴る
今、ウクライナのために、
国際義勇軍の組織化が呼びかけられ、
世界中から兵士が志願している。

小説や映画の世界に入っていくように。

実際には多くの人の命が奪われているのに、
私たちはそれを映画でも見るように受け取る。

ウラジーミル・プーチンは、
どう見ても悪役の頭目だ。
日経新聞号外ウクライナ侵攻

その顔や話しぶりを毎日毎日、
テレビやインターネットで見る。

そして感覚が麻痺していく。

糸井重里の「今日のダーリン」

「よく、とんでもない犯罪をやった人間が、
“むしゃくしゃしてやった”と言ったりする」

「”むしゃくしゃしてやった”って、
なんなんだ」

「腹が立ったので」とか、
「バカにされてると思って」とか、
そういう理由を語っているのも、
よく目にする。

「ふつうに文字を読める人なら、
こういう勝手なこと、
ぜんぶ理由にならないし、
ダメでしょうとわかるはずだ」

「ただ、言ってる本人にしてみると、
“むしゃくしゃしてやった”は
りっぱな理由なのである」

そこで糸井の告白。

「ぼくは、2月24日の
ウクライナ侵攻を知ったとき、
いままで営々と積み重ねてきた
“人間のよきもの”が、
暴力によってあっという間に
吹き飛ばされてしまうことを、
“とても悔しい”と思ったし、
口にも出していた」

「悲しいも、つらいもあるが、
悔しいの思いが強かった」

同感だ。

「そして、その悔しさを
どうしたら晴らせるかを考えた。
この思いは、正直に言えば、
いまでもずっと続いている」

20世紀にもどっていく感覚にも、
「悔しい」が含まれている。

「ただ、あれから10日ほど経って、
ちょっと思うのだ」

「ぼくは、このままだと、
“悔しいからやった”人間になる」

「なにをどうするのか、
わかってもいないままだけれど、
“悔しいから”立ち上がったでも、
声をあげたでも、
“悔しいから”応援したでも、
泣いたでも、
ぜんぶ理由にも説明にもなることはなる」

「だけど、それじゃ
“むしゃくしゃして”と同列の、
感情をぶつけるだけのものになってしまう」

とても大切な指摘だ。

「”悔しいから”のままでは、
それを晴らすために”敵”を
完膚なきまでにやっつけたくなる。
そういうことが十分に目的になりうるのだ」

「”悔しいから”とか
“憎いから””腹が立つから”では、
ぼくら小人は
“気が済むこと”を望んでしまうのだ」

だからジェームズ・ボンドか、
ゴルゴ13を刺客にして、
プーチンをなんとかできないか、
なんて冗談っぽく言ったりする。

これも映画や小説や漫画の世界だ。

「感情はあるに決まっているし、
感情は大切なものだ。
しかし、その
“悔しいから”のような感情のままでは、
どうしても争いは
泥沼のようになってしまうだろう」

小人はどうしても、
感情で動く。

「ウクライナのその当地で、
“人間として見事な人”は、
どんなふうにいるのだろうかと
想像してみる」

ここは糸井のすごいところ。

「たぶん”悔しい”や”憎い”を
原動力にしてはいなくて、
もっと”よく生きる”ことを
しているのだろうな」

泣けてくる。

そうだ。
もっとよく生きる。

「いずれは、そういう人のことも
伝わってくると思うが」

「女性のほうに、そんな人が
たくさんいそうな気がしている」

わかる。

ロシアの哲学者・文芸評論家。
ミハイール・バフチーン。
1895年に生まれ、1975年に逝去した。
ミハイールバフチーン
ロシア革命後の混乱の中、
匿名の学者として活動した。
スターリン時代には、
逮捕され、流刑に処された。
その後は、モルドヴァの大学教師として、
半生を過ごした。

「笑いは深い世界観的な意味を持つ」

「笑いは統一体としての
世界、歴史、人間に対する
真理の本質的形式である」

「それは世界に対する、
特殊な普遍的観点である」

難しい言い回しだが、
重要な指摘である。

「この観点は世界を別な面から見るが、
厳粛な観点よりも本質をつく度が、
少ないわけではない(多くはないとしても)」
『フランソワ・ラブレーの作品と中世ルネッサンスの民衆文化』

今、プーチンとロシアには、
この「笑い」がまったくない。
習近平と中国にも。

ゼレンスキーとウクライナにはあるけれど。

その意味ではウクライナへのロシア侵攻は、
やはり映画でも小説でもないのだ。

いい映画や小説はかならずどこかに、
笑いの要素が隠されている。

ウクライナ危機は、
21世紀に私たちが越えねばならない、
試練であることに間違いない。

だから、感情に流されるだけではいけない。

理性を取り戻し、
真理を求めねばならない。

そして私たちはどこかに、
「笑い」の観点をもつ必要がある。

それがより良く生きることである。

〈結城義晴〉

2022年03月05日(土曜日)

ウクライナの「人道回廊」と国連の「天国と地獄」

今日は二十四節気の「啓蟄」
「けいちつ」と読む。

啓は開くこと。
蟄は虫などが冬ごもりすること。

だから啓蟄は、
冬ごもりの虫が這い出るころ。

いよいよ春です。

関東地方では春一番が吹いた。
昨年よりも29日遅かった。

私は商人舎オフィスに出て、
最後の原稿書きと入稿。

Messageには、
ウクライナのイラストを使った。IMG_1367 (002)2

東横線横浜駅の壁画。IMG_1369 (002)2
日本はいまのところ、
アンバランスなくらい平和です。

日経新聞の巻頭コラム「春秋」

俳人・渡辺白泉の句を紹介。
昭和初期の新興俳句運動の無季派。
つまり季語のない俳句をつくった。

戦争が廊下の奥に立つてゐた

ウクライナにも俳句を詠む人がいるかもしれない。

「重苦しい影が、知らぬ間に
日常へ忍び込むさまを詠んだ」

「ロシアのウクライナへの侵攻は、
原発が攻撃される事態となり、
世界が震えた」

それでもウクライナの2都市で、
一時停戦が合意された。
ukraine-flag-png-large

南東部の港湾都市マリウポリと、
その近郊のボルノバハ。

民間人を退避させるために、
一時的に交戦を停止する、
「人道回廊」が設けられる。

英語でHumanitarian Corridor」
ヒューマニタリアン・コリダー。

白泉の句は戦争と廊下だが、
こちらは戦争と回廊だ。

それも人道の回廊。
ヒューマニティのコリダー。

ロシアとウクライナは、
3回目の停戦対話をするらしい。

しかし両者の主張の隔たりは大きい。
停戦実現への道筋は見えていない。

市民退避の人道回廊も、
現地時間5日午前11時に始めることで、
合意していたものの、
ロシア軍の激しい砲撃は止まなかった。

どうなるかはわからない。

それに人道回廊で、
一般市民を退避させた後で、
一層激しい砲撃や空爆をするらしい。

ロシア国内での言論統制もひどくなった。
イギリスのBBCやアメリカのCNNも、
現地の取材陣を引き上げる。

NHKや朝日新聞も、
同じようにするだろう。

こうしてロシアは、
非人道国家の道を歩み続ける。

世界の国々が、
「民主国家」と「専制国家」に、
色分けされて、
こうした非人道的な行為がまかり通る。

第一次世界大戦後の国際連盟は、
酷く無力だった。

第二次世界大戦後の国際連合も、
こうなっては無力だ。

初代国連事務総長は、
ダグ・ハマーショールド氏であった。
スウェーデンの人。
UN Secretary-General
1953年4月7日開催の国連総会において、
全会一致で国連事務総長に任命された。
1957年9月にはさらに、
2期目の任期が全会一致で再任された。

しかし1953年4月から1961年9月まで、
コンゴでの和平ミッション遂行中、
搭乗機が墜落して事故死してしまった。
国連事務総長任期中のことだった。

本当に惜しい事故だった。
ハマーショルド氏が死ななければ、
国連はもっと機能を果たしたかもしれない。

事務総長在任中、
ハマーショルド氏は戦争回避に尽力し、
国連憲章に定める目的を遂行する中で、
国連に与えられた様々な責務を遂行した。

そのハマーショルド事務総長の言葉。
「国際連合の役割とは、
国際社会を天国にすることではなく、
地獄に陥れないようにすることだ」

人道回廊も、
天国に導く道ではない。
地獄に陥れない回廊である。

言葉がない。

銃後といふ不思議な町を丘で見た
〈渡辺白泉〉

それでもウクライナの避難民を迎える、
ポーランドの人々などを見ていると、
心が温まる。

私も私のできる仕事をするだけである。
それに打ち込むだけである。

私たちの平和産業の健全な存続を祈りつつ。

〈結城義晴〉

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