結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2020年02月03日(月曜日)

坂口安吾「桜の花の満開の下」とAmazon決算の2割増

Everybody! Good Monday!
[2020vol⑤]

2020年2月第2週。

今日は節分。
明日は立春。

かつては立春が、
1年のはじめだった。
だから節分は大晦日。
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北海道新聞の巻頭コラム「卓上四季」。

そのかつてのこと。
「鬼やらい」と称して、
「豆をまき、邪気を払う行事が
宮中でも行われた」

そこで歌人の馬場あき子さんの名著。
ちくま文庫『鬼の研究』
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この本の宣伝文句。
「かつて都大路を百鬼夜行し、
一つ目、天狗、こぶ取りの鬼族が
世間狭しと跳梁し、
また鬼とならざるを得なかった
女たちがいた」

「鬼は滅んだのだろうか。
いまも、この複雑怪奇な
社会機構と人間関係の中から、
鬼哭の声が聞こえはしないか」

「日本の歴史の暗部に生滅した
“オニ”の情念とエネルギーを、
芸能、文学、歴史を捗猟しつつ、
独自の視点からとらえなおし、
あらためてその哲学を問う名篇」

コラムニスト。
「近世の封建的社会体制確立の中で
“古代的・宗教的権威に依拠する者の
衰亡する運命”を見た」

「本当に鬼は滅びきったのだろうか」
馬場さんは疑問を呈する。

呑気に「オニは~そと!」なんて、
言っていてはいけない気になってくる。

無頼派・坂口安吾の小説にある。
『桜の花の満開の下』
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この作品の中でも、
主人公の「女」が満開の桜の下で、
鬼に変化して山賊の首を締める。

安吾の最高傑作だという評論家もいる。

私は大学のころ、
安吾作品を読破している。

『桜の花の満開の下』は傑作だと思うし、
『不連続殺人事件』も気に入っている。
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短編の『私は海をだきしめてゐたい』も、
とても好きな小説だ。

とりとめもないことを書いたが、
今日は鬼がついているのかもしれない。

さて、商人舎流通スーパーニュース。
アマゾンnews|
通期売上高2805億ドル・21%増/純利益15%増

アマゾン・コムの2019年12月期決算。
売上高が20.5%増の2805億ドル、
1ドル100円換算で28兆522億円。
営業利益は17.1%増の145億ドル、
純利益は15.0%増の116億ドル。
どちらも1兆円を超えた。

北米部門が20.8%増の1708億ドル、
国際事業が13.4%増の747億ドル、
AWSが36.5%増の350億ドル。
AWSはAmazon Web Services。

このAWSが営業利益の67%を占めている。

18Amazon-1-master768.jpgジェフベゾス
プライム会員は年々増えて、
世界中で1億5000万人に達した。

CEOのジェフ・ベゾスは語っている。
「アマゾン・フレッシュと
ホールフーズ・マーケットからの
食料品の2時間配達は
2000以上の市や町で提供されており、
プライム会員には無料になりました」

私も書いておいた。
「このまま2割ずつ伸びていくと、
4年で超巨人のウォルマートに
追いつくことになる」

かくてアメリカの小売業は、
メリーゴーランドがふたつ、
ぐるぐると回っていることになる。

その回転のスピードに押し潰されて、
かつて言われた「カテゴリーキラー」が、
次々に消滅していく。

ため息しか出ない。

しかしこのスピード感は、
同時代人として体感しておきたい。

ずっとウォルマートには、
何かが憑いていると思っていたが、
Amazonにこそ、
鬼が憑いているに違いない。

それは怖いもの見たさであっても、
体感しておきたいものだ。

では、みなさん、
今週も、好奇心と行動力が、
明日を拓く。
Good Monday!

〈結城義晴〉

2020年02月02日(日曜日)

2222年2月2日までの「凡事徹底・有事活躍」

今日は2020年2月2日。

2が並ぶ日だが、
2222年2月2日の完全2並びまでは、
202年もある。

そのころ、地球は、
どうなっているのだろう。
人類はどのように生存しているのか。

木本秀昌東京大学教授の説く[極端気象]。
ゼロエミッションに挑戦しなければ、
おそらく202年後には、
甚大な被害がもたらされる。

月刊商人舎1月号特集は、
[極端気象]
2020年代最大の「リスクマネジメント」
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[Cover Message]を再び。

「CO2中毒症になった人間は、
その幻想と中毒症を
止めるようになるとは思えない」。
㈱IIJ会長の鈴木幸一さんはつぶやく。

「しかも、個人の中毒症を支えるように、
あらゆる国家の戦略は
“経済成長”という御旗を
掲げ続けているのだ」。

一方、木本昌秀東京大学教授は、
「頻発する極端気象」に警告を発する。
「ゼロエミッション」しかない、と。

他人任せではいけない。
先送りも許されない。
いま、すぐ、自ら、動き出すべきだ。
そして「リスクマネジメント」の体制を
用意するべきだ。

それが2020年代最大の経営課題である。

もちろんその前提として、
経営の生産性は
最高レベルまで高めねばならない。
しかし高効率経営だけではいけない。
大きな企業も小さな企業も、
中央の企業も地方の企業も、
例外はない。

社長も店長もパートタイマーも、
意志を共有すべきである。

「ひとつひろえば、
ひとつだけ美しくなる」
この信念で仕事に向かい、
日々、生活する。
その心構えのなかから必ず、
明日への展望が見えてくる。
それが2020年代である――。

この考え方は、
鍵山秀三郎さんから、
いただいた。

カー用品「イエローハット」創業者。
「日本を美しくする会」相談役。
その精神的な支柱である。
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(株)商業界時代のゼミナールに、
何度もご出講いただいた。

その言葉は心に響く。

「一つや二つ拾ったって
しょうがないじゃないか。
という考えではなく、
一つでも二つでも拾えば、
それだけ世の中がきれいになる。
そういう考えです」

ひとつゴミを拾えば、
ひとつだけ街が美しくなる。

1本、木を植えれば、
1本分だけCO2が減る。
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1人1人のエネルギーの節約が、
少しずつ地球温暖化に歯止めをかける。
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鍵山秀三郎さん。
「微差、僅差の積み重ねが、
大差となる」

そしてここからならば、
いま、すぐにでも、
私たちが取り組めるし、
取り組むべきだと思う。

鍵山さんの言葉。
「いままで、
誰にでもできる平凡なことを、
誰にもできないくらい
徹底して続けました。

そのおかげで、
平凡の中から生まれる、
大きな非凡を知ることができました」

これこそ「凡事徹底」だ。

古い話になるが、
(株)商業界代表取締役社長の時代、
私は販売革新誌に巻頭連載を書いていた。
「Publisher’s Voice」

その2005年10月号のタイトルは、
「凡事徹底・有事活躍」

私のパソコンには、
その時の2969字の文章が残っている。

書かれているのは、
第40回商業界九州ゼミナールのことだ。
2005年9月13日・14日。

その講座の講師とタイトル。

⑴[基調講演]佐賀県知事・古川康
「新地方の時代の改革」
⑵商業界主幹・倉本初夫
「21世紀商業への出発」
⑶アシックス会長・鬼塚喜八郎
「転んだら起きればいい」
⑷パネルディスカッション
・商業界社長・結城義晴
・イズミ執行役員・脇坂徳男
・イオン九州SC事業部長・宅島祥夫
「激変する流通業界とイズミ、イオンの九州戦略」

⑸イエローハット相談役・鍵山秀三郎
「心あるところに宝あり」
⑹熊本県公立菊池養生園名誉園長・竹熊宣孝
「もう! そろそろ命一番」
⑺CASジャパンCEO・小林敬
「集客の虎 勝ち残りの秘訣」
⑻南蔵院第二十三世住職・林覚乗
「心ゆたかに生きる」
⑼ニチイ創業者夫人・西端春枝
「縁により縁に生きる」
⑽熊本県立第一高校校長・大畑誠也
「21世紀の人づくり」
⑾長崎県立国見高校校長・小嶺忠敏
「指導力」

⑿日本旅行西日本営業部課長・平田進也
「なにわのカリスマ添乗員/サービスの極意」
⒀志ネットワーク代表・上甲晃
「人間松下幸之助翁に学ぶ」

⒁[総括講演]結城義晴
「第3の場所になろう」

14講座15人の講師全員が、
強調したテーマがある。
それは、「現場の重要さ」と、
「当たり前のことの徹底」である。

総括講義の私のまとめの言葉。

「小さな店も、大きな企業も、
皆が、この時こそと、
日ごろの仕事の腕を発揮した。
いつもよりも素早く、力強く、黙々と。

店は客のために、
是が非にも開けておかねばならない。
有事の時にこそ、頭を柔らかくし、
冷静に活躍せねばならない。
人びとが立ちあがる
礎にならねばならない。

商業人はどんな時にも、
明日を見つめていなければならない」

2020年のいまも、
2222年までも、
これは貫かれねばならない。

〈結城義晴〉

2020年02月01日(土曜日)

2008年2月1日(株)商人舎設立と「発足の会」の「気盛んなり」

一月、往ぬる。
二月、逃げる。

2月がやってきた。

(株)商人舎を設立したのが、
2008年2月1日。

その前年の2007年8月末日、
(株)商業界代表取締役社長を退任。
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しばらくゆっくりしようと思っていたが、
ブログ[毎日更新宣言]を始めたら、
急に忙しくなった。

さらに1カ月ほど、
アメリカに行って、
「アメリカ漂流記」を書いたり、
いろいろな人に会ったりして、
5カ月の準備期間は、
バタバタと過ぎていった。
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年が明けて、2008年2月1日。

私たちは「商業の現代化」を掲げて、
(株)商人舎をつくった。

――「商業の現代化」とは、
合理精神と規模拡大とを目指した
「商業近代化」の次に来るものです。
いわゆる「モダン」に対する
「ポスト・モダン」です。

――そのために必要なものは、
何か。

それを実現するために
私たち商人舎に要求されるものは、
何か。

そこで「知識商人」の概念が生まれました。
ピーター・ドラッカー先生のお陰です。

このテーマを原動力にして、
商人舎はスタートしました。

テーマは資源であり、
原動力となるものです。

そして4月17日に、
東京お台場のTFTホール。

「結城義晴君の独立を励まし
商人舎発足を祝う会」

93人の発起人の方々から、
私たちの出発を支えていただきました。
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発起人代表は荒井伸也先生。
0320
日本の流通業界の第一世代は、
ダイエーの中内功さんをはじめとする人たち。
第二世代は荒井さんたち、
そして第三世代が結城義晴の年代の人たち。
それぞれ15歳くらいずつ離れている。
その第三世代の私の、
年齢的ポジションがよい、という評価。

故倉本初夫商業界主幹。
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「商業界からは多くの人が、
卒業していった。
結城君もその一人。頑張って欲しい」

そしてこちらも、
故人となられた渥美俊一先生。
アメリカ視察研修中で、
ビデオレターでの激励の言葉でした。
0331
「結城君は、
出版者の社長として、経営中枢で、
アドミニストレーションを体験した。
それがジャーナリスト、評論家、
コンサルタントとして活きてくる」

ありがとうございました。

川野幸夫(株)ヤオコー会長。
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商人舎のスローガンは、
「自主独立。自己革新。社会貢献」
「この三つのスローガンは、
商業者に向けたものだろう」
その通りです。

西端春枝先生から花束をいただいた。
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感無量。
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そしてお礼のスピーチは、
決意表明。
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「無私と利他」を貫くこと。
「知識商人」を養成、育成すること。
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乾杯の音頭は横山清さん。
(株)アークス社長。
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「卒業なんて気に食わないし、
独立も実は気に食わない。
新しい世界に入学というのならばいい」

「何はともあれ、
結城義晴君に大いに期待する」

「乾杯!」

乾杯にも感無量。
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(株)平和堂会長の夏原平和さんからも、
お言葉をいただいた。
「商人よ、正人たれ」の、
故成瀬義一先生の言葉。
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柳井正さんも祝福してくださった。
(株)ファーストリテイリング会長兼社長。0452
「業績が落ち込んで、私が、
マスコミやアナリストから
叩かれていたときも、
結城さんは、正しく評価し、
応援してくれました。
だから、いつか
お返しをしなければならない」

私は、答えた。
「柳井さんとは、
“店は客のためにあり、
店員とともに栄える”の
考え方における同志です」

2月1日にはいつも、
この時のことを思い出す。

そしてこの時の標語は、
吉田松陰の言葉。
(こころざし)定まれば、
(き)盛んなり。

今日からまた、
この気概をもって、
仕事に邁進します。

よろしく。

〈結城義晴〉

2020年01月31日(金曜日)

ヨーロッパ連合からの「Brexit」と「個と全体、その責任」

毎年書いているが、
一月、往ぬる。
二月、逃げる。
三月、去る。

その令和最初の一月が、
今日、終わる。

その1月31日午後11時。
イギリスが欧州連合を離脱する。
「Brexit」
“British”と”exit”の混成語。

時差が9時間あるから、
日本時間2月1日の午前8時。
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欧州連合は英語で、
「European Union」、略称EU。

英国首相のウィンストン・チャーチルは、
「ヨーロッパ合衆国構想」を描いた。
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ナチスドイツのアドルフ・ヒットラーさえ、
「新ヨーロッパ」を妄想した。
「Das neue Europa」。
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アメリカ合衆国の成功、
そしてソビエト連邦の盛衰。
中国も連邦国家である。

第二次大戦後、
世界で最も進んだヨーロッパが、
理想を求めて「共同体」の構築に向かった。

1952年、6カ国によって、
欧州石炭鉄鋼共同体が始まった。

フランスとベネルクス三国、
そして敗戦国の西ドイツ、イタリア。

さらに1958年1月1日、
欧州経済共同体と欧州原子力共同体発足。
前者はEuropean Economic Community、
後者はEuratom。

そして1967年、3つの共同体が統合して、
ヨーロッパ共同体(EC)が誕生した。
「European Communities」と称した。

私が小中学生のころに学んだのが、
EECであり、ECだった。

6年後の1973年1月1日には、
イギリス、アイルランド、デンマークが、
ECに加盟して9カ国となり、
さらに1981年1月1日にはギリシャ、
1986年にはスペインとポルトガルが参加。

ここまでは、
対ソビエト連邦の色合いが強かったが、
1989年11月9日、ベルリンの壁崩壊。
翌1990年、東西ドイツの統一。

ECは門戸を開放して、
東欧諸国を迎え入れる準備をした。

そこで1993年11月1日、
欧州連合(EU)が発足した。

EUはまず経済分野において、
超国家的性格の枠組みを有した。

そのほかにも、
共通外交・安全保障政策、
司法・内務協力において、
加盟国政府間の統合が進められた。

この中で1998年5月1日、
欧州中央銀行が設立され、
翌1999年1月1日に、
単一通貨「ユーロ」が導入された。

凄いことだった。
これこそ革命的な通貨統合であった。

加盟国もどんどん広がって、
2013年にクロアチアが加わると、
ネットワークは広く、
ヨーロッパの28カ国に拡大された。

このヨーロッパ連合の広がりに、
初めてブレーキがかけられるのが、
イギリスの離脱である。

二十世紀最後のユーロ導入の際も、
イギリスだけはポンド通貨を貫き通して、
一線を画してきた。

ある意味ではこの時が、
想定されていたのかもしれない。

チャーチルやヒトラーも構想したが、
一番最初の着想者は、
紀元前のユリウス・カエサルだった。
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その意味でEUは、
2000年を超える歴史と、
グランドデザインを持つものだ。

残念この上ない。

一方、日本を取り巻く環境を見ると、
対中関係、対韓関係ともに、
カエサルのグランドデザインはないし、
EECからEC、EUへの道筋も見えない。

今日の中日新聞朝刊コラム。
「中日春秋」

半世紀前の随筆。
作家・獅子文六の文章を引く。
獅子文禄
「クラゲでもいいから、
人間以上の知恵と力を持った生物が、
どこかの星にいないものか」

「気配でもいい、襲ってきてほしい」

そうすれば、
「全人類の団結ということで、
空前の国際親和が生まれる」

これは東西冷戦期の随想だ。

国際連合アントニオ・グテーレス事務総長。
今年、創設75年の年頭の晴れの場で演説。
ポルトガル首相を務めた第9代事務総長。
〈国際連合広報センター公式ホームページより〉
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事務総長には「四人の騎士」が見えている。

「四騎士」とは、
聖書の「黙示録」に登場する、
四つの災いの象徴である。
黙示録は世界の終末を描いたものだ。

その四つの危機とは、
⑴テロや核の脅威を含む地域同士の対立
⑵気候危機
⑶格差などで生まれる不信
⑷デジタル技術の悪用

今発刊されている月刊商人舎1月号特集。
[極端気象]
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グテーレス事務総長と同じ見解だ。

コラムニスト。
「地球全体の脅威に違いないと、
多くの人が知っていながら、
団結して対抗できていない。
人類が生んだ脅威である」

「国際親和のために、
宇宙人を見つけ出すひまはない」

イギリスのEU離脱も、
4つの危機のうちの⑴と⑶が真因だ。

私たちはこのことを承知したうえで、
よく考え、よりよく行動せねばならない。

明日から2020年2月だ。

最後に、拙著『Message』から。
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個と全体、その責任

一人は万人のために。
万人は一人のために。
幸せの時代、能天気の時代。
ひどく貧しかったか、
とりわけ豊かだったかの時代。

滅私奉公。
組織人間・立場人間。
ふびんな時代、無自覚の時代。
たったひとつの中くらいの価値に向かって
無秩序に競争した時代。

そんな要素をみんなひっくるめて、
今、「個と全体」。
「マイノリティとマジョリティ」。
民主主義の暴力的多数決制に
破綻が来た二十一世紀。

ならば、
この指止まれ。
しかし、寄らば大樹の陰。
そして、責任の放棄。
さらに、決断する勇気の喪失。

責任とは、
自らする意思決定のことである。
責任とは、
自ら為す行動のことである。

一番不幸で滑稽で情けないのは、
これができない者同士が向かい合って、
長々と調整を重ねることだ。
その時間の空費に、
無感覚になってしまうことである。

だから合併も経営統合も、
構造改革も組織変革も、
大いによろしい。
組織の責任と人間の存在のあり様が
明らかになる賢い行為だからである。

何世紀にもわたる大きな時代の流れが、
個と全体の、その責任のあり方を求めている。
この大命題の解を追求することは、
少なくとも、不幸で滑稽で情けない
時間の空費とはならない。

〈結城義晴〉

2020年01月30日(木曜日)

「地球温暖化のリスク」とトレーダー・ジョーのヒット商品

今日も暖かい。

まだ寒の内なのに、
横浜の最高気温は18℃。
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岡野町の交差点から、
ランドマークタワーが浮かび上がる。IMG_52380
これも「極端気象」なのか。

日経新聞の経済コラム、
「大機小機」
コラムニストは山河さん。
「地球温暖化の経済リスク」

同感するところばかりだ。

長いながい地球の歴史。
そこから見ると
地球全体の平均気温が、
5度程度変動したことは何度かあった。

驚くに値しない。

「恐竜の栄えた1億年ほど前の時代は
現在よりも相当気温が高く、
極地帯にも現在の南極のような
氷の層が発達していなかった」

「過去50万年程度の期間をみても、
現在より5度ほど気温の低い時代が、
5回あったとされている」

「氷期」と呼ばれる。

最後の氷期には海面が、
現在より120mも低かった。
日本列島はアジア大陸と陸続きだった。

しかし産業革命以降の石炭・石油の利用が、
「大気中の二酸化炭素濃度を大幅に上昇させ
過去65万年で最高に達している」

「これが現在までに、
地球の平均気温を1度程度高めている」

東京大学の木本秀昌教授の指摘通り。
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「世界のCO2の排出は年間350億トン前後」

これによって地球の温度は、
10年ごとに0.2度程度上がる。

しかし排出量を抑制する動きは鈍い。

コラムニスト。
「このままでは、今世紀末までに
世界の気温をさらに4~5度程度押し上げ、
海面を1m弱上昇させる」

「CO2の排出を継続すれば、
気温と海面の上昇はそれ以後も続き、
グリーンランドの氷床の消滅や
海水の体積の膨張で、
数世紀以内に海面は
数メートル上昇すると予想されている」

「海面が1メートルも上昇すると、
温暖化で大型化した台風襲来時の
高潮被害が甚大になる」

「現在の東京のハザードマップによれば、
隅田川と江戸川に囲まれた
荒川両岸地域のゼロメートル地帯の
大部分が1週間以上浸水する」

「大阪、名古屋についても
広大なゼロメートル地帯を抱えており、
経済活動の低下や不動産価格の下落などの
被害をもたらす」

「IPCC」が重要な役割を果たす。
「Intergovernmental Panel on Climate Change」
国連気候変動に関する政府間パネル。

その科学者たちは、
科学的・論理的根拠に基づいて、
断言に近い提言をしている。
木本教授と同じだ。

その事実が実現し始めると、
「化石燃料の使用に対する
世界規模の規制強化が行われる」

この世界規模の規制強化が、
「産業構造の急激な変化をもたらし、
相対的な株価、地域ごとの不動産価格、
保険会社の直面するリスクを
大きく変化させることになるだろう」

極端気象は確実に続く。
自分たちの時代には直接、
関係しないと思っていても、
その前に規制強化が行われる。

そしてそれが産業構造を、
急速に変える。

日経の看板コラムで取り上げられた。
地球温暖化。

月刊商人舎1月号特集は、
[極端気象] 202001_coverpage-448x634
だから月刊商人舎は今月、
「ゼロエミッション」に向けた取り組みと、
「リスクマネジメント」を提案する。
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この特集の最後は、
「商品前線異常あり!!」

これも活用していただきたい。

さて話はうって変わって、
商人舎流通スーパーニュース。

Trader Joe’s news|
「第11回 お客が選ぶ人気PB大賞」受賞商品発表!!
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アメリカを訪問する人。
この記事は読んでおいてください。

トレーダー・ジョーの年間ヒット商品。
その2019年ランキング。
1位は、
「Everything But The Bagel Sesame Seasoning Blend」
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商品名にいちばん大きく、
「Bagel Sesame」と印字されている。
しかし全体の意味は、
「ゴマ入りのシーズニング・ミックス」
ただし「ベーグル以外すべてに使える」

つまりほぼどんな料理にも使える、
四角い瓶詰の万能調味料だ。

私もお勧めしているし、
お土産に買ってくる。
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日ごろ使っているので、
パッケージが濡れて破れた。
失礼。

2位は、
「Cauliflower Gnocchi」
冷凍食品のカリフラワー・ニョッキ。
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これもうまい。
ただし冷凍食品なので、
持ち帰るのはちょっと難しい。

そして3位は、
「Mandarin Orange Chicken」
これも冷凍食品のマンダリン・オレンジ・チキン。
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毎回、現場で教えるが、
2フェース取られる超売れ筋。
4ドル99セントは本当に安い。
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ただしマンダリン・オレンジは、
あくまでアメリカ人好みで、
甘ったるい。
日本人は醤油をかけて食べるとよろしい。

トレーダー・ジョーも、
ホールフーズも、
そしてウォルマートも、
地球環境問題に取り組む企業だ。

もうひとつ重要なこと。

商品の研究に関しても、
予測や予言はもってのほか。
当てずっぽうの勘も絶対にダメ。
「売れるかもしれない」のコメントは、
意味がない、役に立たない。

業態が異なれば、
売れるものや売れ方も違ってくる。

実際に売れている商品を、
数多く知ることだ。
そして数多く食べ、使うこと、
数多く考えること。

それによってしか、
自分の商品はつくれない。

自分でつくって、
自分の顧客に、自分の店で、
丁寧に販売することだ。

電話一本で仕入れられるものは、
ほかの会社も電話一本で仕入れて売る。

「すぐ役立つことは、
すぐに役立たなくなる」
元灘高教頭の橋本武先生の言葉は重い。

〈結城義晴〉

2020年01月29日(水曜日)

冬なのに春みたいにあたたかい日の「日本小売業協会」新年会

今日の横浜は最高気温17度。
新田間川の水もぬるむ。
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冬なのに
春みたいに 
あたたかい日には
動物園に行ってみて
ゾウの前などすわりこんで
パンでもかじりたくなるのです

冬なのに 
春みたいに 
あたたかい日には
ゆくさき不明の汽車にのり
荷物のようにがたごとと
はこばれてゆきたいと思うのです

  冬なのに
  春みたいに
  あたたかい日には

冬なのに 
春みたいに 
あたたかい日には
世界の平和のために
戦争をなくすために生きてゆこうと
心の底から思うのです

冬なのに 
春みたいに 
あたたかい日には
ネコと見つめあって
愛をたしかめあうことだって
できるのです

  冬なのに
  春みたいに 
  あたたかい日には

  冬なのに 
  春みたいに 
  あたたかい日には
  〈詩・鈴木順子〉

今日は午後から東京・皇居のお堀端。
東京會舘。
DSCN13170

大正11年の1922年、
皇居の目の前に開場。
“世界に誇れる、人々が集う社交場”
DSCN13200

2015年1月31日から、
建て替えのため一時休館し、
2019年1月8日に再開場。DSCN13210

ちょっと季節外れの感がある、
日本小売業協会の新年会。

第一部は隣接した東京商工会議所で、
新春特別講演会。

そして第二部がこの東京會舘で、
令和2年新春賀詞交歓会。

冒頭で会長挨拶。
野本弘文東急㈱会長。DSCN13240
前会長で現名誉会長は清水信次さん。
㈱ライフコーポレーション会長。
今日は姿が見えなかった。

祝辞は三村明夫東京商工会議所会頭。
日本製鉄㈱名誉会長。DSCN13290

そして乾杯の音頭。DSCN13330

増井 德太郎副会長。
全国スーパーマーケット協会副会長で、
㈱紀ノ國屋ファウンダー。DSCN13400
ユーモアたっぷりの良い挨拶だった。

ここまでの間、約25分。

私の前に立つ人。
御年94歳の岡田卓也さん。
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第一部の講演も、
90間分聞き続けたに違いない。
背広の背中に皺がある。

秘書やコンパニオンが、
椅子をもってきて、
「お座りください」

しかし、「いや!」と、
小さく言って、立ち続けた。
IMG_52360

そして乾杯。
DSCN13450

お元気です。
DSCN13540

懇親が始まってから、
やっと座って、食事と懇談。
DSCN13510

私は小濵裕正さんと話をした。
「日本のチェーンストアは、
制度疲労を起こしている」
「同感です」
DSCN13500

日本チェーンストア協会会長で、
㈱カスミ会長。
DSCN13520

それから國分勘兵衛さん(左)。
国分グループ本社㈱会長。
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隣は奥山則康さんと時岡肯平さん。
ともに一般社団法人日本加工食品卸協会。
奥山さんは専務理事、
時岡さんは事務局長で、次の専務理事。
そしてコーネル・ジャパン伝説の一期生。

最後は増井さんとツーショット。DSCN13560
日本小売業協会は、
1978年5月に誕生した。

初代会長はあの永野重雄さん。
日本・東京商工会議所会頭。

1984年からの第二代会長は、
東急グループ代表の、あの五島昇さん。
同じく日本・東京商工会議所会頭。

第三代は市原晃㈱三越会長で、
1987年当時、日本百貨店協会会長。

そして1995年就任の第四代会長こそ、
岡田卓也ジャスコ㈱会長。

その後、2000年から、
第五代小柴和正会長は㈱伊勢丹社長、
第六代中村胤夫会長は㈱三越社長。
ともに日本百貨店協会会長で、
10年間、小売業協会は百貨店が主導した。

2011年に第七代土方清会長が就任。
㈱サークルKサンクス相談役。
コンビニエンスストアからの会長。

2015年からは前述の第八代清水信次会長。
日本チェーンストア協会会長だったが、
本業はスーパーマーケット経営者。

2019年からの第九代が野本弘文会長。
いわば第二代の五島昇さんに先祖返り。

このところ会長任期は4年だから、
次を考えると交代は2023年となる。

そろそろ岡田元也さんの出番だろうか。
そんなことを思った。

今日の朝日新聞「折々のことば」
第1713回。

人間というのは、男女とも、
たのもしくない人格に
みりょくを感じないのである。
(司馬遼太郎『二十一世紀に生きる君たちへ』から)
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司馬が小学6年生に向けて書いた本。

編著者の鷲田清一さん。
「自分がより大きなものによって
生かされていることを知ってほしい、
他人の痛みを感じ、
“いたわる”人になってほしい
との、願いがこもる」

「たのもし」は「頼りになる」こと。

鷲田さんの言い方では、
「逃げない」「体を張ってくれる」こと。

「”こんなときあいつがいたらなあ”と
言ってもらえる人になりたいな」

司馬さん、鷲田さん、
同感です。

冬なのに春みたいに
あたたかい日だった。

〈結城義晴〉

2020年01月28日(火曜日)

2020年・新社長続々登場の「古い船には新しい水夫」

昨日は万代知識商人大学。
2016年3月にスタートした企業内大学。

その第4期生の修了式。
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私は最初のスピーチでも、
論文審査の講評でも、
そして総括講義でも、
クレイトン・クリステンセンのことを、
何度も話した。

1月23日に白血病で逝去。
67歳だった。

その著「イノベーション・オブ・ライフ」
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ハーバード大学院の最終講義を、
一冊にまとめた本。
「How Will You Measure Your Life?」が、
Harvard Business Reviewに掲載され、
史上最多のダウンロード数だった。

私が時々口にするのが、
「人生のポジショニング戦略」

クリステンセンはモルモン教徒で、
ブリガムヤング大学時代には、
宣教師も経験している。

そのクリステンセンの人生論。
お薦めです。

昨夜は料亭久恵で、
第4期の修了懇親会。

その後、新大阪のホテルの31階の部屋。
大阪の夜景。
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ちょっと飲み過ぎた。

でも、修了式後の懇親会だから、
それも悪くはないでしょう。

あっという間に夜が明けて、
朝の6時ごろ。
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そそくさと朝食をとって、
午前7時の新幹線に飛び乗ると、
朝日が雲に映って美しい。
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京都に着く直前に、
東寺の五重塔が見える。
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名古屋を過ぎ、静岡から富士へ。
もやっていて富士山は見えなかった。DSCN13010

新横浜に着くと、東急線、南武線、
武蔵野線と乗り換えて、新小平。

今日は第一屋製パン㈱の取締役会。
審議案が多くて長時間の会議。

製造業の経営には、
流通小売業の状況が映し出される。

取締役会を終わらせて、
横浜商人舎オフィスに戻る。

そして夕方、来客。
染谷剛史さん(中)と柳沼克彰さん(左)。DSCN13150
ナレッジ・マーチャントワークス㈱。
略してKMW。
染谷さんが代表取締役社長で、
柳沼さんはユニットマネジャー。

2017年3月1日の創業。
小売業サービス業に特化した、
人材マネジメントのベンチャー企業。

「知識商人」の概念に共感して、
「Knowledge Merchants」を、
社名にしてくれた。

万代知識商人大学にも通じるビジョンだ。

仕事の話をじっくりと2時間ほど。
ともに頑張りましょう。

さて、商人舎流通SuperNews。
新社長就任のニュースが続々。

昨日のしまむらnews|
2・21鈴木誠企画室長が代表取締役社長就任

鈴木誠さんはしまむらプロパーの54歳。
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創業の島村呉服店は、
埼玉県の小川町で㈱ヤオコーと同郷。

創業者の島村恒俊さんは、
商業界の東松山同友会に所属していた。
1953年~1990年まで社長を務め、
その後、藤原秀次郎さんが、
「ファッションセンターしまむら」の、
私の言う「フォーマット」を、
開発して飛躍した。

私事だが1978年に、
アメリカ出張して販売革新誌に、
「マーシャルズ」の記事を書いた。

オフプライスストアで、
現在はTJX傘下に入っている。
その記事を藤原さんが読んで、
「ファッションセンターしまむら」に、
挑戦した。

ユニクロがギャップなら、
しまむらはマーシャルズだ。

藤原さんの社長時代は1990年~2005年。

第3代社長は野中正人さんで、
2005年~2018年2月。
野中さんがシステムを構築した。

そして第4代が、
2018年からの北島常好さんで、
このたび会長に就任する。

鈴木誠さんは第5代社長だが、
新卒としての入社が1989年で、
平成元年だ。

島村さんが社長で、
藤原さんが実権を握って、
ガンガンやっていたころを知っている。

その草創期の強みを再現して、
しまむら再生を果たしてほしいものだ。

ただし新フォーマット開発が、
至上命題だろう。

今日のニュースからは3本。

いなげやnews|
本杉吉員取締役営業本部長が4/1付けで社長昇格

本杉吉員さんも55歳で、
㈱いなげやのプロパー。
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1900年(明治33年)に、
鮮魚商「稲毛屋」が創業されている。
一心太助のような引き売りだったか、
あるいは戸板一枚の商売だったか。

1927年に東京の立川駅前に、
いなげや創業の店舗が開設され、
戦後の1948年、㈱稲毛屋が創設される。
初代は猿渡源二郎社長。
1955年、第二代は猿渡栄一社長。
そして第三代は1977年の猿渡清司社長。

歴代、創業の猿渡家が社長を務めた。

1977年に私は㈱商業界に入社したが、
その時から長らく、
猿渡清司さんが社長だった。

専門経営者になったのは2001年、
第四代の遠藤正敏社長。
私と同年で親しく交流した。

遠藤さんも2013年まで長期政権を築き、
いなげやの軌道をつくって、
五代の成瀬直人社長に引き継いだ。

そして今年2020年、
いなげや創業120周年を迎える年に、
第六代の社長が誕生する。
猿渡家以外では3番目の経営者だ。

本杉さんは正念場の転換期に、
重要な役割を果たすことになる。

イオンモールnews|
岩村康次ベトナム責任者が代表取締役社長に昇格

岩村康次さんは、
2005年にイオンモール入社の53歳。
ジャスコ㈱入社だとか、
岡田屋入社だとかではない。
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その意味でモール事業の専門家である。
しかも開発畑ばかり歩んで、
直近はベトナムの責任者。

岩村さんの登板は、
現社長の吉田昭夫さんが、
イオン㈱社長に昇格するためだ。

その前の岡崎双一社長は、
イオンリテール㈱社長に転身し、
現在、イオン副社長、イオンリテール会長。

イオンモールは、
出世コースのように見える。
実質的にイオン全体が、
ショッピングセンター中心に動いている。
アセアンシフトもモールが中核である。

岡崎・吉田・岩村ラインが、
イオン全体をけん引する形だ。

オークワnews|
大桑弘嗣専務が代表取締役副社長に昇格

こちらは、フラットで、
迅速な経営判断を行うために、
従来の米国流のCEO、COOを廃止する。
そして会長、社長、副社長制に戻す。

どっちでもいいということもないが、
トップマネジメントの責任体制は、
明確にしておいたほうがいいだろう。

そのなかで創業家の大桑弘嗣(ひろつぐ)専務が、
代表権を有する取締役副社長に就任し、
営業本部長の役割を継続する。
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オークワも正念場だ。

2020年を迎えて、なぜか急に、
新しい社長や代表取締役が誕生していく。

サミット㈱の服部哲也さんも、
その一人だ。

サミットnews|
服部哲也専務が社長昇格/竹野浩樹社長は会長に
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しかしこうして流通企業は、
私より年下のトップばかりになっていく。

吉田拓郎の「イメージの詩」
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「古い船には新しい水夫が
乗り込んで行くだろう
古い船をいま動かせるのは
古い水夫じゃないだろう
何故なら古い船も
新しい船のように

新しい海へでる
古い水夫は知っているのさ
新しい海のこわさを」

「新陳代謝の詩」と、
言い替えてもいいだろうが、
そこには「温故知新」が不可欠である。

〈結城義晴〉

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