結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2013年12月19日(木曜日)

猪瀬直樹辞任の「無私と利他」とスーパーマーケットの六重苦

東京都知事・猪瀬直樹、
67歳。

今日、辞任。

それしかない。
しかし、遅すぎた。

3週間ほど前の11月27日(水曜日)、
私はこのブログで書いた。

タイトルは、
猪瀬直樹の「親切な方」と
サラ・カサノバの「中心は家族客」

徳田毅衆院議員から、
5000万円を受領した問題。

その記者会見のコメント。
「親切な方だと思った」

その後の都議会での質疑でも、
何度も言った。
「親切な人だと思った」

私は書いた。

「こんな白々しい応対などせずに、
正直に謝罪して、
さっさと辞任するのが、
一番いい。

それしかないと、
言っておこう」

やはり、それしかなかった。

3週間、醜態をさらし続けた。
始終、目が泳いでいた。
猪瀬直樹の印象はそれだけだった。

苦境に陥った時に、
まさにその人間の真価が、
問われる。

国民、都民は、この3週間、
猪瀬という人間の
真の評価を見せられた。

しかしなぜ、
自分で気づかないのだろう。
自分で気づけないのだろう。

ここが大事なときだ、と。

その時にこそ、
自己客観化ができなければならない。
そして何よりも
凛としていなければならない。

私にも経験がある。

ここが一番大事なときだ。
ここを乗り切らねばならない。
あるいは身を引くときだ。

そんな時に頼りになるのは、
「利他と無私」の精神。
自分は何者であるかの自覚。

これがなければ、
冷静に状況は見えてこない。
自らの非に気づくこともできない。

3週間前に、
猪瀬直樹に「利他と無私」があれば、
それなりに潔い結末になったに違いない。

東横線の電車のなかの広告。
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2013年の横浜雙葉中学入試問題。

あなたが「かけがえのない」存在として、
大切にされた体験をあげなさい。
そして、その体験があなたの生き方に
どのようにいかされているかを書きなさい。

素晴らしい設問だ。
小学6年生の女子が、
どんな回答を書くのだろう。

読んでみたい気もする。

ピーター・ドラッカーの問い。
「あなたは何によって、
憶えられたいか」

雙葉の設問と、本質は同じ。

猪瀬直樹も、
「何によって憶えられたいか?」
と、自問すべきだったろう。

それは私にも、
あなたにも、
当てはまることだ。

さて今日は朝から、
東京・自由が丘。

雨の花屋が、いい。
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いつも値段と商品価値が、
はっきりと示されている。
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その上、全体に美しい。

クリスマスツリーもいい。
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自由が丘南口商店街のツリーも、
11月23日の夕方に点灯式が行われ、
なかなかいい。
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クリスマスに向かって、
例年よりちょっと明るい気分だ。

猪瀬直樹以外は?

さて今年の最後の月に、
毎日楽しんでいるフィリップ・コトラー。
日経新聞『私の履歴書』。

今日は政府や行政機関に、
マーケティング発想を持たせる話。

「マーケティングの手法を使い、
政府のパフォーマンスを改善することに
強い関心を持つようになった」

私も農林水産省の委員をやっていた時に、
「農水省にこそマーケティングが必要だ」と、
主張したことがある。

前の自民党政権時代、
石破茂さんが農水大臣だったころのことだ。

コトラーは言う。
「政府の職員は
企業並みの十分な教育研修を
受けていないことが多く、
研修さえすればサービスは
改善するだろうと考えていた」

しかし、それは甘い。

「欠けているのは顧客志向だ。
自らが高いサービス水準を目標に掲げ、
顧客満足度を高めようとする意識は薄い」

顧客志向こそ、
ドラッカーも指摘しているように、
マーケティングの本質。

もう一つ行政に欠如が見られるのは、
「イノベーティブに考える能力」

コトラーはイノベーションに関しても、
きちんとチェックを入れる。
「読者の中にはこの言葉が
技術に関するものだと思うかもしれないが、
そんなことはない」

ドラッカーは語っている。
「イノベーションの必要性を
最も強調すべきは、技術変化が
劇的でない事業においてである」

行政の仕事はまさにそれだ。

しかし「日本ではセブン-イレブンが
一部の地域で住民票の写しや
印鑑証明書の発行を手掛けている」

「民間の知恵を借りながら
優れた発想で改善できる行政サービスは多い」

これらの成果として、
2007年に出版されたのが、
『社会が変わるマーケティング』。

最後に、スマイル・マーケティング。
「フランスやシンガポールでは
国民に笑顔を呼びかけた」

微笑みこそ、
また来たいと思ってもらうことに効果絶大。
「おもてなしの国、ニッポンもその一つだ」

さて日経新聞『真相深層』に、
編集委員の中村直文さんが書く。
流通サービスの専門家。

スーパーマーケットの「六重苦」。
円安による原料高、
異業種との競争激化、
建設コストの上昇、
電気代の上昇、
パート社員の不足、
食品市場の縮小。

この「六重苦」。

中部地方のバロー。
独自物流・情報システムを武器に、
低価格競争を仕掛ける。

社長の田代正美さんの、
多分、ジョーク。
「業績が悪い方が、
好調時より説明しやすい」

業績悪化の要因を、
次々に上げた。

しかし既存店売上高は、
2012年10月からマイナス。
2013年上四半期連結決算は、
3年ぶりの最終減益。

「ビジネスモデルを
変えなければならない」。

北海道地盤のアークス。
こちらも2013年上半期は、
営業減益。

アークス社長の横山清さん。
年商200億~300億円超の企業を、
「買わないか」というM&A話の持ち込みが増えた。

月刊『商人舎』10月号特集、
「小売業M&A異変!!」の中でも、
横山さんは私の質問に答えて、
「アークス方程式とセンチペイド経営」
主張し、強調した。

センチペイドとはムカデのこと。

六重苦の中で、
M&Aが進むのか。

日本チェーンストア協会の報告。
既存店売上高は16年連続マイナス。

「それでもバローやアークスは強かった。
その構図も崩れた」と中村さん。

崩れる構図のなかで、
価格問題が浮上する。
「現状の円安・原材料高では
メーカーが打ち出す値上げを
スーパーも受け入れざるを得ない」

「特売のための販促費が削られる」

「低価格のプライベートブランドは、
輸入品への依存が大きく、
円安は収益を圧迫」

「価格戦略の自由度は
失われつつある」

その結果、
「集客力が低下している」

このあたりは実際に起こっている現実。

「既存店の苦戦にもかかわらず、
新店開業が相次ぎ、
需給ギャップは広がるばかりだ」

総合スーパーやスーパーマーケットは、
10年前と比較すると、
売場面積が19%増え、
売上高は14%減った。

さらに2014年4月の消費増税。
「ディスカウント競争が激化する」

だからM&Aの事例が目立つ。
商人舎magazineの
Daily商人舎ニュースを見てほしい。

「日本スーパーマーケット協会によると、
加盟企業全体の10月の既存店売上高はプラス。
しかし、店舗数25店未満の企業では、
マイナスが続く」。

イオンリテール社長の梅本和典さん。
「増税のインパクトは大きく、
コストアップ要因も増えている。
それを吸収するスケールメリットが
さらにものをいう」

電気代は前年比20~30%の負担増。

「イオンはすでに全店の照明を、
発光ダイオード(LED)に切り替え、
前年並みに抑えている」

中村編集委員の結論。
「体力格差が広がる中、
大手を軸にさらなる再編が進むのは
間違いないようだ」

この記事全体を見ていると、
地方スーパーマーケットに、
M&Aを煽りつつ、
それを推奨しているようにも見える。

店舗数25店以下、
年商200億~300億円クラスの企業だ。

もちろんこのクラスの経営者に、
決断が迫られているのは事実だろう。

しかし、合併もM&Aも、
是々非々の問題。

そこに求められるのは、
「利他と無私」の精神と、
自分は何者であるかの自覚。

そう、猪瀬直樹と一緒。

そしてM&Aをするもしないも、
コトラー先生が指摘するように、
マーケティングと顧客志向は、
不可欠である。

〈結城義晴〉

2013年12月18日(水曜日)

『私の履歴書』コトラー&ドラッカー交流、いいなぁ・羨ましいなぁ

商人舎刊『マス★カスタマイゼ―ション』。
第2刷が届きました。
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11月22日第1刷発行、
12月10日第2刷発行。

故杉山昭次郎先生
も、
お喜びのことと思います。

この本は遺稿でもあり、
本来、非売品のつもりで制作しました。
従って、まことに申し訳ないのですが、
書店・アマゾンなどには出していません。

商人舎に直接、
お申し込みください。

今年11月、
お亡くなりになった堤清二さん。
セゾングループ創始者。
堤さんも昭和2年生まれ。
杉山先生と同年。

その著『変革の透視図』は、
1979年に刊行されていますが、
杉山先生の「現代化」と、
相通じるものがあります。

これも不思議なことです。

さて、訃報です。
今年はなぜか多い。

三好正也さん。85歳。
元経団連事務総長、
その後、エフエムジャパン会長兼社長。
同社は現在のJ-WAVE。

私はPTB有識者懇談会メンバーとして、
座長の三好先生と2005年からご一緒した。

経団連初公募のプロパー職員第1期生。
だからドラッカー翻訳の上田惇生先生の先輩。

1954年、経団連に入り、
1988~97年、事務総長。

細川内閣成立時には、
経団連の献金斡旋廃止を主導した。

謹んでご冥福を祈ります。

さて日経新聞の夕刊。
「紙離れ、日米で生産減」の記事。

多分、アメリカのRISIの調査。

国別の紙・板紙の生産量順位。
2012年は第1位中国で、
第2位アメリカ、
日本は第3位。

2000年には、
アメリカ1位、日本2位だった。

2000年と2012年の生産量比較。
中国は3090万トンから1億トンに3倍増。
アメリカは1割強減少の約7400万トン。
そして日本は2000年から2割減の2600万トン。

記事は「紙離れが顕著」と締めくくる。
理由は「電子媒体向け広告の増加などが影響」。

商人舎は、
『マス★カスタマイゼ―ション』など、
紙も使うし、webもつくる。

さてさて、
『私の履歴書』のコトラー先生。
昨日一昨日は、
ピーター・ドラッカー先生との思い出。

1989年のこと。
突然、ドイツ語なまりの英語の電話を受ける。
「ピーター・ドラッカーです」

「仰天し、必死に平静を保とうした。
彼と知り合う以前から
その洞察力に富む著作を熟読し、
尊敬の念を抱いていたからだ」

コトラーは、述懐する。
「米大統領から電話をもらうより
遥かにうれしかった」

翌日、コトラーは、
朝一番の飛行機に飛び乗る。
カリフォルニアのクレアモントへ。

初対面の席で話し合われたこと。
それは「NPO」についてだった。
「Nonprofit Organization」。
非営利組織。

ドラッカーの造語。

その後、1990年に設立されるのが、
「非営利組織のための
ピーター・F・ドラッカー財団」
コトラーはアドバイザリー・ボードとして、
招聘される。

ドラッカーは、
「自分の名前を冠した財団の
設立を嫌がった」。

しかし、
「いずれ彼の名前を外すことを条件に譲歩」、
現在の名称は、
「リーダー・トゥ・リーダー研究所」。

これをきっかけに、
二人の交流は深まっていく。

コトラーのドラッカー礼賛がつづく。
「ピーターは
近代的マネジメントの父として
知られているだけなく、
マーケティングの分野でも先駆者だった」

「40年以上も前から経営者に対し、
経営の中心は顧客であること、
そして企業における価値創造の重要性を
説いていた」

「私たち、マーケティング学者を
顧客中心主義に
目覚めさせてくれた功労者を
一人挙げるとすれば、
それは彼だろう」

企業に投げかける4つの質問。
ドラッカーお得意のフレーズ。
1「あなたの会社の本業は何か」
2「顧客は誰か」
3「顧客にとっての価値は」
4「本業はどうあるべきか」

「私自身もコンサルティングをした企業には
同じように問いかけた」

この後にも、
ドラッカーの著作や発言への賛辞が続く。

マーケティング学者はもしかしたら、
お世辞のチャンピオンかと思うくらい。

例えば、最も有名な言葉。
「企業の目的は顧客の創造である」。

当時の大方の経営者の考え方は、
「企業の目的は利益の創造」。
ドラッカーは真っ向から対立した。

「ピーターにとって経営者の考えは空論」で、
「どうやって利益を創るかという
大切な部分が抜け落ちていた」

それがドラッカーの「顧客創造」。

「顧客創造のためには
他社よりも優れた価値を提供し、
顧客を満足させるしかない。
唯一無二の利益の源泉は顧客なのだ」

「企業の基本機能は
イノベーションとマーケティングの
2つしかない。
それ以外はコストだ」

これも有名な言葉。

「彼は企業のあらゆる機能が
重要であることを重々承知の上で
2つの機能を選んだ」
この選択と集中が、
ドラッカー先生の真骨頂でもある。

マーケティングとセールスの違い。
「マーケティングの目的は
セールスの必要をなくすことだ」

経営者を唖然とさせた。

「顧客ニーズを深く理解し、
それを完璧に満たす製品を生み出す」

「ただ製品をつくり、
闇雲に売ることや
後講釈で商品について語ろうとすることを
非難したのだった」

ここで使われた「製品」は、
英語では「Product」。
「企業が創り出すもの」といったニュアンスで、
商品とサービスとを含む。
つまり有形財と無形財の両方を指す。

さらにコトラーは言う。
「私は目的、目標、業績評価の方法を
設定することの重要性も彼から学び、
自分の仕事にも生かしている」

これは「目標管理と自己管理」の手法。

「彼と会うたびに、
歴史についての圧倒的な知識と
未来に対する深い洞察に
刺激を受けた」

同じユダヤ人としての共感も、
少なからずあったに違いない。

最後に、
「ピーターはまさに
ルネサンス的な万能型教養人で、
私が出会った中で
最もすばらしい人物の一人だ」
まったく同感。

コトラー先生はこういうが、
ドラッカーは『ポスト資本主義社会』で書く。
「夕食に招く客には教養のある人がよい。
だが、砂漠では教養のある人はいらない。
何かのやり方を知っている人がよい」
それがナレッジワーカー。

私はこの考え方に感動して、
「知識商人」という概念をつくった。

コトラーとドラッカーの交流。
いいなあ、
うらやましいなあ。

それが率直な感想。

しかしコトラー先生に引用された
ドラッカー先生の選りすぐりの言葉。

僭越ながら、ほとんどすべて、
私の著書『店ドラ』で
使わせてもらったフレーズと同じだった。

ありがとうございました。

〈結城義晴〉

2013年12月17日(火曜日)

ダイエー・ビッグA&イオン・アコレ、小型格安店攻勢が激化する

銀杏の葉が完全に散って、
冬となりました。
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12月6日は、こんな感じだった。
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11月29日は、こうだった。
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ああ、今年が終わりに近づいた。

横浜の商人舎オフィスの裏の遊歩道。
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もみじが色づいた。
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ゆっくりと散歩など、
いいですね。
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葉も黄変。
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冬ですねぇ。
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空も冬らしくなってきた。
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今日は柳本浩三郎さんが、
商人舎を訪れてくれた。
㈱プログレスデザイン取締役営業部長。
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スーパーマーケットの店づくりに関して、
ずいぶんと情報交換をして、
来年、新しい企画を始めることにした。

プログレスデザイン社長の西川隆さんは、
商人舎magazineにMonthly連載を、
書いてくれている。
タイトルは「本物のデザイン」。

ちょっと中断しているが、
また来年、再開の予定。

それが面白い。

ご期待ください。

今日はもうひとり、
鈴木敏さん来社。
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商人舎チーフ・ツアーコーディネーター。

来年5月14日~20日、
商人舎USA研修会Basicコースが、
第15回目として開催される。

ラスベガスの基礎コース。
大胆な新規企画を盛り込んで、
さらに充実した成果が期待できる。

募集は年明け。
しかし日程だけは予定しておいてください。
募集開始と同時にどんどん埋まっていきます。

さらに来年4月中旬には、
商人舎初のヨーロッパ研修会を企画している。
ロンドン&バルセロナ。

テスコ、アズダ、セインズベリーの英国勢、
そこに乗り込むアルディ、リドルのドイツ勢。
バルセロナに侵入したカルフール、
そしてオーシャンのフランス勢。
それらを迎え撃つスペインの星メルカドーナ。

絶対にいい研修会となります。
結城義晴、待望の、自信の企画です。

トップを中心にすでにお声掛けをしていますが、
詳細は年明けのお年玉として発表。

今から、楽しみです。

さて今日のDaily商人舎の公開記事。
「イオンモール幕張新都心 プレスに公開」
昨日の取材の一部公開。

今週金曜日がグランドオープンで、
記者会見やインタビューがある。

好むと好まざるとにかかわらず、
すべての商業関係者が、
知っておかねばならない出来事だ。

例えば、
4月1日からの消費税増税。
商売の観点からだけ言えば、
明らかに好ましくはない。

しかしその情報は知っておかねば、
世間においていかれる。

イオンモール幕張新都心も、
イオンやその取引先、
直接競合企業以外には、
関係ないかもしれない。

しかしこれは、
それ以外の商業者にも、
大きく関係してくる。

だから知っておかねばならない。

何より知識商人にとって、
知的好奇心を大いに満たすことになるし、
その本質の解明は、
自分の仕事に役立つ。

さて日経新聞『企業総合』欄に、
「格安店、消費増税で攻勢」の記事。

ディスカウント店舗の事例を、
5つ上げる。

まずダイエーの「ビッグ・エー」は、
首都圏に180店展開中。

新フォーマットの売場面積200㎡(60坪)タイプを、
2016年度までに80~90店出店予定。

従来よりも3~5割の小型。
品揃えは2000品目。
ナショナルブランドはコンビニより2~3割、
スーパーマーケットより1割前後安い。

出店はコンビニの退転跡など。
だからスピードがアップする。

ダイエーを傘下に収めたイオンも、
ディスカウント小型店「アコレ」を、
これまた首都圏で70店強展開。
来春までに100店体制に拡大。

売場面積は約250㎡(76坪)程度、
駅から少し離れた住宅街で、
ドラッグストアなどの退店跡に入居する。

日経は「格安PB」と書くが、
これはトップバリュのファイターブランド。
トップバリュベストプライスを中心に品揃え。
ナショナルブランドよりも3~5割の低価格。

来年春までに最大600品目にする。
これは1年前の1.5倍。

首都圏のレギュラースーパーマーケットは、
コンビニと小型ディスカウンターと、
小型店網からの挟み撃ちにさらされる。

ヨーロッパでは、
ドイツのアルディやリドルに、
イギリスのテスコもフランスのカルフールも、
手を焼いている。

アメリカでもアルディが1000店を超え、
ウォルマートにとっては、
ちょっと気がかりな存在だ。

日本でも同様。

これも深刻な競争状況で、
正確に知っておかねばならないし、
その中で自社のポジショニングを、
アウトスタンディングに、
確立しなければならない。

以下は、この記事にとって、
いわば付け足しの情報。

イトーヨーカ堂は今春、
「ザ・プライス」の出店再開。
現在は首都圏で12店展開中。
14年度以降も年3店前後のペース。

オーケーは来年度、約10店を出店。
このスピードは本年度の2倍。
面積は1000~1500㎡。

トライアルカンパニーも来年度は、
20店強の新規出店予定。

消費税増税を機に、
ディスカウント攻勢が強まる。
それは予想できること。

しかしイオン・グループは、
ビッグAやアコレのディスカウント小型店を、
特に東京圏で積極展開する。

これは知っておかねばならない情報だ。

さてさて、同じ日経新聞最終面の『交遊抄』。
㈱立飛ホールディングス社長が登場。
村山正道さん。

現在は不動産賃貸業中心の企業だが、
戦前は軍用機製造業。
戦闘機「隼」が有名。

その友人が、
㈱いなげや会長の遠藤正敏さん。
昭和27年生まれで、私と同年。

お二人は、
立川市本社の上場企業トップとして、
意気投合。

多摩信用金庫会長の佐藤浩二さんと3人、
熱かんを酌み交わす仲。

ここで村山さんは、
遠藤さんの「明快な物言い」を指摘する。
一方、「見習うべきは地域貢献の姿勢」。

厳しい言葉と地域への貢献。
遠藤さんの人となりが描かれて、
私もうれしくなった。

もうひとつ。
日経新聞ばかりで恐縮だが、
フィリップ・コトラーの『私の履歴書』。

2013年の最後の月は、
毎日毎日、コトラーを楽しむ。
贅沢な1カ月となった。

コトラーは昨日今日と連続で、
ピーター・ドラッカー先生との交流を描く。
それを書きたかったが、
明日に続く。

〈結城義晴〉

2013年12月16日(月曜日)

イオンモール幕張新都心の内覧会で感じた時代の変わり目

Everybody! Good Monday!
[2013vol50]

2013年第50週。
1月から数えて50番目の週。
従ってあと3週ということになる。

12月は5週間に跨るから、第3週。

いよいよ、押し詰まってきました。

「師走」と書きますが、
私も大学院の教授で「師」の端くれ。
走り回ります。

さて今月の商人舎標語は、
「小さく、狭く、濃く、深く」

英語でDeep & Narrow。

Segmentationから、
Targetingへ、
そしてPositioning。

今月の商人舎標語は、
このSTPのマーケティングに通ずる。

それをOutstandingに展開する。
際立つこと。
㈱平和堂の今年のスローガンでいえば、
「とんがろう!」

さて今週の販促企画。
それは商人舎magazineの、
Weekly商人舎の日替り連載。
「今週の販促企画」

毎週毎週、朝一番で、
この連載をチェックして確認してください。

Monthly商人舎には、
二つのプロモーション提案がある。
これは1カ月前を想定している。

山本真砂美さん、
「商売くらし歳時記」
【睦月】寒に日本食文化を想う

関 智美さんの、
小売りの「暮らしカレンダー」

「商売くらし歳時記」と「暮らしカレンダー」。
これらを読んで企画を練り、
「今週の販促企画」を見て直前チェック。

今のところ、そんな連関です。

それからDaily商人舎。
12月に入ってからの記事を集めてみる。
12月12日
ヤマダ 電器店に続き地場不動産も組織化へ

12月11日
ヨーカ堂 天満屋ストアと提携 20%出資

12月09日
ローソン 医療モール一体コンビニ九州で展開
12月06日
SEIYUドットコム 年末キャンペーン実施中
12月05日
アマゾンTOPページでCEOの年末メッセージ
12月04日
COOKPAD検索ランキングから見える食生活
12月03日
セブン&アイ ニッセンをTOBで連結子会社化
12月02日
ヤマダ あすからネット通販リニューアル

海外ニュースは3本。
12月13日
コストコ「Eコマースに進出する予定なし」
12月10日
Kroger既存店売上高、40四半期連続プラス
12月04日
感謝祭商戦、ネット売上増も総支出は減

日本もアメリカも、
ネット小売りのNewsが多い。

それからM&Aと新フォーマットづくり。

米国第1位のクローガーの既存店が、
40四半期連続で前年比プラスというのはすごい。
つまり10年連続ということ。

そしてクローガーCEOのデビッド・ディロンは言う。
「我々の成長の95%は、
既存顧客からのものだ」

来し方に眼(まなこ)凝らせと冬紅葉
〈日経俳壇 四街道・樹下石上〉

それにしても、
中国・北京から帰ったばかりで、
私、疲れ切っていた。

眠りたしただ眠りたし冬の日を 
〈日経俳壇 仙台・村上かつこ〉

そんな気分で昨日の日曜日、
完全休養。

そして今日は朝、
5時起きで、千葉県海浜幕張へ。

イオンモール幕張新都心の
マスコミ内覧会。
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今年の最後の最後に、
話題をさらう超巨大ショッピングセンター。
ここでオムニチャネルの実験にも取り組む。

明日の17日がソフトオープン、
金曜日の20日がグランドオープン。

ディベロッパーはイオンモール㈱。
敷地面積19万2000㎡、
延べ床面積40万2000㎡(立体駐車場含む)、
総賃貸面積12万8000㎡。
駐車台数は7000台。

そこに核店舗のイオン幕張新都心店と、
360店の専門店が入る。
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広大な売場を午前中6チーム、
午後も何チームにも分かれて、
案内してもらった。

マスコミ・報道陣だけで、
500人が取材にやってきた。

私はFチームで行動。
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私たちに解説してくれたのは、
イオンモール取締役の藤原雄三さん。
営業本部新規事業統括部長。
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イオン幕張副都心店では、
イオンリテール梅本和典社長にばったり。

当たり前といえば、
当たり前か。

屋内も視察すれば、屋外も視察。
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「植樹一千万本記念」の碑の横で、
勝手に記念写真。
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イオンの植樹運動は、
万里の長城など世界に広がり、
とうとう1000万本という成果を上げた。

疲れてひと休み。
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最後のころに、
岡田卓也名誉会長相談役にも、
お会いした。
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先週金曜日に、
インタビューをお願いしたばかり。
厚かましくもこのモールの感想を伺ったが、
内容は内緒。
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9時半から視察をスタートし、
終了したのは15時。

最後に、
取材に同行してくれた小林麻理さんと、
写真。
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このモールに関しては、
月刊『商人舎』新年1月号で、
徹底特集する。
乞う! ご期待。

さて今週の結城義晴。
今日は早朝からイオンモール取材。

夕方から東京・池袋で、
サービスマーケティングの講義。

マスクしてよいと教授に言はれけり 

〈日経俳壇 春日井・清見ひとみ〉

私ももちろん、
講義中もマスクを許可しますよ。

火曜・水曜・木曜は横浜商人舎オフィス。
今週は比較的に、楽です。

そして金曜日は、
イオンモール幕張新都心で、
記者会見とインタビュー。

さらに今週末は三連休。
来週月曜日が天皇誕生日。

私は土日曜、
立教大学新座キャンパスで、
結城ゼミ合宿。

なんだか今週は、
イオンモール一色になりそう。

しかしそれもいいかもしれない。

時代は大きく変わろうとしている。
イオンモール幕張新都心に、
その変わり目が感じられる。

あれだけの数の専門店テナント、
どのようにして自ら際立つのだろう。

その考え方は、
STPとアウトスタンディングにある。

結論は、変わり目と言えど、
小さく、狭く、濃く、深く。
これは確かだろう。

ではみなさん、今週も、
Good Monday!

〈結城義晴〉

2013年12月15日(日曜日)

ジジの寝床[日曜版2013vol50]

ジジです。
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ねむっています。
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・・・・・・・。
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ボクのねどこ。
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やわらいかいベッド。
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そとはさむい。
ベッドはあたたかい。
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なーに? おとうさん。
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でかけるの?
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きょうは、でかけないんですよね。
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ボクといっしょですよね。
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こんどはいすで、うとうと。
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ここもボクのねどこ。
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それから、ここ。
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日ざしがはいって、
きもちいい。
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だいすきなねどこ。
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ときをわすれます。
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でも、あっというまに、
いちにちがおわる。
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おとうさんは、
ちょっとつかれがでた。
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のどが、いたい。
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だから、きょうは、
ボクといっしょ。
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たまには、いいですね。

ボクもねどこで、
ゆっくりしています。

〈『ジジの気分』(未刊)より〉

2013年12月14日(土曜日)

コトラー『私の履歴書』デ・マーケティング論争と店舗競争

よく眠れる。
というか、夜になると眠りこける。

目覚めると、
体力が回復してきていることを、
実感する。

ありがたい。

今日は赤穂浪士討ち入りの日。
しかし寒いけれど快晴。

現在の暦では、
討ち入りは1月30日だった。

その快晴の中、朝から、
東京・池袋の立教大学へ。
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私の研究室があるマキムホールは右手。
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マキムホールの入口。
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右手にボード。
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構内にいるときにはこのランプをつける。
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私の研究室は5階503だが、
12階に上がると、
キャンパスを見下ろすことができる。
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そして東京の街が広がる。
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中庭の木々も冬支度。
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名物の銀杏は剪定されて、
すっきりした。
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こちらはまだ剪定前。
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校門の前のヒマラヤ杉。
樹高25メートル。
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クリスマスツリーの電飾が施され、
12月4日(火曜日)に、
点灯式が行われた。

11号館にガラス壁には、
イラスト。
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キャンパス中が、
クリスマスに向かっている。

しかし我が結城ゼミ生は、
今、それどころではない。

修士論文の最終仕上げ。

頑張ろう。
悔いのない瞬間の積み重ねを。

私もともに闘う所存。

空に向かって凛と立つ銀杏のように。
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さて日経新聞『私の履歴書』。
フィリップ・コトラー先生。
今週も絶好調。

水曜日のタイトル「処女作」。
それは名著『マーケティング・マネジメント』。

腕利き編集者
フランク・エネンバッハの提案。
「斬新な切り口の教科書を
最初に書くべきだ」

そこでコトラーは考えた。
「マーケティングの教科書とは
社会学、経済学、組織行動学、数学の
4つの基本的な学問分野に
基づくべきものだ」

そして「基本原理を説明するため
多くの実証・事例研究を取り上げた」

「企業組織には4つの志向がある」
生産志向、販売志向、
マーケティング志向、
そして社会志向。

生産と販売の間に、
「製品志向」を加える場合もある。
私は5つの志向で説明している。

この中でコトラーは、
マーケティング志向の必要性を強く訴えた。
だから顧客に意識を集中し、
そのニーズ、考え方、嗜好を知ること。

そして社会の繁栄と生活者の幸せに
影響を与える意識が重要となる。

「執筆に2年の時間を要した」

ここでコトラーの「4P」が提起される。
①製品(プロダクト)
②価格(プライス)
③流通(プレイス)
④販売促進(プロモーション)

この本は、
ケビン・ケラー教授を共著者として、
14版を数えている。

どんな作家も学者も、
処女作が一番いい、と、
私は勝手に思っている。

処女作にすべてが詰まっている。

私にとっても恐ろしいことだが、
それはこれから処女作を書こうという人には、
実にありがたいことだ。

連載木曜日は「学会投票」。

コトラーの終生の相棒シドニー・J・レビ教授。
1969年、二人は、
「マーケティング・コンセプトの拡大」を発表。
「対象の拡大はこの学問に
新たな命や発想を吹き込むことになる」

すると学会から反論。
「対象の拡大は学問の拡散と混乱を招く」

そこで学会投票となる。

そして勝利。
常に革新的な者が勝つ。

その結果、「4つのP」の枠組みが、
他の分野でも有効かどうかの研究が始まる。

美術館、演劇、都市、地域、
そして宗教などに、
マーケティングの考え方が適用される。

人を惹きつける行為には、
すべてマーケティグの枠組みが役立つ。

昨日の金曜日の連載。
タイトルは「社会問題の解決へ」。

1970年前後、
「ソーシャル・マーケティング」
の概念を提起。

心理学者のG・D・ウィーブの問いかけ。
「なぜ石鹸を売るように、
人類愛を売ることができないか」。

コトラーはこの挑戦状に答える。

「ならば、この学問を活用し、
より良き社会に変革が可能なことを証明しよう」

「大量生産、大量消費を促すことは
資源問題あるいは空気や水の品質に
どのような影響を及ぼすのだろうか」

「経済成長になんらかの制限を課すべきだろうか」

1971年に発表された論文が、
「ソーシャル・マーケティング
計画的社会変化の手法」。

「企業の側からの分析とは一線を画し、
社会的な動機からその目的を
最大限に達成しようとする考え方」

アルファ・カッパ・サイ財団賞を受賞し、
マーケティングの主流の一つとなっていく。

そして今日の連載は、
「供給巡り論争」。

スティーブン・ブラウン。
ポストモダン・マーケティングの権威。
2001年にハーバード・ビジネス・レビューで、
コトラーを挑発する。
「コトラーがマーケティングをつまらなくした」

この批判は、コトラーらの
「デ・マーケティング戦略」
ターゲットとするものだった。

定義は、
「顧客全体、あるいは特定の顧客層に、
一時的あるいは恒久的に
自制ある消費を訴えるマーケティング行為」
「マーケティング担当者は消費者に
不要なモノまで買わせる手練手管を競い合う」

「マーケティングは供給過多の産物」

こうした状況に対して、
コトラーの問題提起が、
否定語の「デ(De)」を用いたネーミング。
「デ・マーケティング」。

「将来のモノ不足は
現在の余剰と同じくらい問題である」

これが前提。

「デ・マーケティングは
個人の自由か公益かという難しい選択を迫る」

「その効果が発揮されるのは、市民に、
特定のモノやサービスの消費を抑えるべきだ、
という高潔なコンセンサスが存在するときだ」

この論争をコトラーは、
ブラウンの「大きな間違い」と総括する。

ブラウンに対して、答える。
「私たちは放っておけば
浅薄な余興でしかなかったマーケティングに、
科学とシステムを導入した」

するとブラウンの意外な言葉。
「私の主張は30年前のあなたの論文と同じだ」

コトラーは述懐する。
「私のデ・マーケティングによる供給制限を
彼は顧客に焦りを生み出させ、
市場への誘導をもたらすと考えていたのだ」

北京にいたこの3日間も、
私はコトラーを楽しんだ。
そして考えた。

中国にこそ、
ソーシャル・マーケティングは必須だ。
そしてデ・マーケティングも。

糸井重里の『ほぼ日』。
その巻頭言「今日のダーリン」。

『仁義なき戦い』の暴力の世界に思う。

「暴力」という「パワー」を
使う道を選んだ人間は、
その反作用としての「暴力」に
警戒する必要があります。

つまり、こっち側からの暴力には、
あっち側からの暴力が
セットでついてくるというわけで。
おちおちできない、
うかうかしてらんない。

暴力のパワー、
それ以外のあらゆるパワー。

すべて「作用と反作用」の
押し合いへし合いがある。

「ぼくは頭がいい」
「わしは金を持ってるど」
「わたしは美人よ」
「おいらは賢いぜ」‥‥と、
どれもみんな暴力じゃないけれど、
「パワー」です。

その「パワー」に、ただ単に
おとなしくひれ伏している人ばかりじゃぁない。
反対側から、
「ぼくこそ、わたしこそ」という力が、
押し返すようにかかってくるんですよねー。

その通り。
コトラーの学会投票、
ブラウンとの論争。

暴力以外でも、
あらゆる「武器」は
取り扱い注意ですぜ

糸井重里は、多分、
自省を込めて、
「武器の取り扱い注意」を促す。

しかし、何かを訴えるとしたら、
陰でこそこそ言わずに、
論争に臨むくらいの決意は必要だろう。

コトラー先生は、
反論や挑戦状から、
エネルギーを得てきた。

小売サービス業でいえば、
競合店の登場だ。

昨日、イオンの岡田卓也さんが言った。
「規制の中の競争は、
本物の競争ではない」

競争や論争は、
私たちにエネルギーを与えてくれる。

私はそれを信じたい。

では、みなさん、
良い週末を。

〈結城義晴〉

2013年12月13日(金曜日)

イオン岡田卓也さん対談とららぽーと西館ロピアの革新

北京の空と車。
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帰国して、ぐったり。

北京国際空港玄関口。
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人がつくったもの、
素晴らしい空港。
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疲れてはいるが
ひどく充実。
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お世話になった。
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右が中青旅の徐 川さん。
MDD会事務局長・前田仁さん、
JTB西日本の小阪裕介さん。

明けて今日は、
東京・神田のイオン東京事務所。

懐かしい。

ジャスコ時代の東京本部。
37年前の駆け出しのころ、
ずいぶんと通った。

その後、イオンとなり、
本部は千葉県幕張に移った。

そこで岡田卓也さんのインタビュー。
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イオン名誉会長相談役。

今年、米寿。
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私からは、まず北京の最新競争状況、
スペインMERCADONAの100%正社員化、
コスモス・ベリーズのポスト・モダニズムなど、
直近のイノベーションの報告。

それを聞いてから、
岡田さんの本質を突く話。

「規制の中の競争は、
本物の競争ではない」

「考えてみると栄枯盛衰は激しい」

「イオンの理念は、
人間産業、平和産業、地域産業。
そして絶えず革新を続ける企業。
いろんな変化はあっても、
これは変わらない」
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淡々と、言葉を選びながら、
それでいてよどみなく。

商売の本質を、
たっぷりと1時間45分、
語っていただいた。

凄い。

結城義晴にしかできないインタビュー。
私自身、大いに満足。

詳細は月刊『商人舎』新年1月号に、
たっぷりと。

最後に、お世話になったみなさんと写真。
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右から名誉会長相談役秘書・山本百合子さん。
広報グループ・シニアマネージャー本田陽生さん、
広報シニアマネージャー大塚聡さん。

ありがとうございました。

その後、急いで千葉県船橋へ。
ららぽーとTOKYO BAY西館
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11月22日にグランドオープンしている。

12月20にイオン幕張新都心が、
最大規模で登場する。
それへの対抗措置として、
西館を開館した。
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その核店舗が、
スーパーマーケットのロピア。
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2階にユニクロとの強力なセット。
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2階にはアカチャンホンポや、
トイザらス・べビザらスがはいって、
これまたパワー全開。

ロピアと同じフロアには、
マツモトキヨシ。
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そのロピアでは、
取締役の福島道夫さんに、
丁寧に案内してもらった。
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オープン前から常駐して、
この店を完成に向けて奮闘努力している。

精肉部門の佐藤さんも、
元気いっぱい。
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㈱ロピア社長の髙木勇輔さんも加わって、
ローストビーフの売り方をディスカッション。

最後に店舗入り口の一丁目一番地について、
レクチャー。
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私は売場指導はしない。
しかし意見は言う。

青果部担当の井上裕一さんも参加。

福島さん、井上さんは、
10月の商人舎USA研修会に参加してくれた。

ロピアからは毎回、
必ず参加があって、
それがこの店づくりに、
如実に表れた。

私にとってもそれは、
とてもうれしいことだ。

心から感謝したい。

今日はその後、
急遽、横浜商人舎オフィスに戻って、
商人舎magazineのWeb会議。

12月9日の24時間無料公開をはじめ、
さまざまなアクションの結果分析と、
新たな行動に関するディスカッション。

それから忘年会。
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ノミニケーションもとてもいいことだ。

心が解放されて、話し合いをする。

そこで私、一大決心をした。
商人舎「成長の戦略」。

そして最後に気合を込めて写真。
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右から㈱プラージュ社長の磯浩一郎さん、
Webデザイナーの田中翔太さん、
プラージュのシステムエンジニアの長谷川温子さん。
facebookコンサルタントの内田憲一郎さん、
そして商人舎チーフエディターの渋木克久。

一大決心、
酒が醒めてからも、
変わらなければ決行します。

商人舎は次のステップに進みます。

岡田卓也さん、高木勇輔さん、
みんなみんな、ありがとう。

私は前に進みます。

〈結城義晴〉

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コロナは時間を早める

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鈴木哲男・著

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