結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2012年09月26日(水曜日)

横綱日馬富士と安倍自民党総裁誕生の日、平和堂米国研修事前講義

第70代横綱日馬富士が誕生。
口上は「横綱を自覚して、全身全霊で相撲道に精進します」

このところ、モンゴル人の横綱が三代続いた。
朝青龍、白鵬、そして日馬富士。
本名ダワーニャム・ビャンバドルジ。

外国人横綱は、
曙、武蔵丸のハワイ勢とモンゴル勢で、
合計5人。

一方、自民党の第25代総裁には、
安倍晋三元首相が選任された。

このコメントは、
「政権を奪還するのは自民党のためではない。
日本を取り戻し、強く豊かな日本をつくっていくためだ」

「強く豊かな日本」

しかし2007年9月12日に突然の辞任。
「その責任が消えたわけではない。
この責任、経験を胸に刻んで頑張る」

1955年の自民党結党以降、現在まで、
二度の総裁は、今回が初めて。

さて安倍さんが退任した翌日、
私はブログを書いていた。

どんな内容だったのか。
自分でも興味があった。

2007年9月13日(木曜日)
安倍晋三総理、辞意表明の日
「誰がために」と「我がために」

この日、私はザ・リッツ・カールトン大阪で講演。

㈱商業界を退任して、最初の講演。
いやがうえにも、気分は高まり、士気高揚。

平和堂・夏原平和社長が、
わざわざこの講演を聴きに来てくれた。

私は平和堂の言葉を思い出した。
「商人よ、正人であれ」
商業界の同友・故成瀬義一先生の言葉。

この言葉と安倍退陣を結びつけた。
「政治家よ、正人であれ」

「正義」はひとつ。
正義は、共有できるし、
共有しなければならない。

何のために。
誰のために。

何のために、正しくあらねばならないかと考えると、
どうしても答えは、抽象的になる。

だから、誰のために、
私は正しくあらねばならないか、と考える。
すると、正義は、見えてくる。

安倍氏は「国民のために正人でなければならない」

「誰のために」が明確な職業人は、幸せである。

だから本来、安倍総理は、
日本でもっとも幸せな人でなければならない。
なのに、なぜ、
あんなに不幸せそうな顔をしていたのか。
悲しそうな顔だったのか。

「誰のために」がだんだん、
不明瞭になってしまったのだろうか。

これだけははっきりとしている。
「我がために」と考えるところには、
正義はない。薄い。
そして、そこには幸せはやってこない。

「商人よ、正人であれ」の場合の、
「誰がために」は、明白である。

「客のために」
「私のカスタマーのために」
「我が店のロイヤルカスタマーのために」

「誰がために」がはっきりしているから、
商人は幸せなのである。
安倍総理と同じくらいに幸せなはずなのである。

だから商人は、不幸せな顔をしてはならない。
商人は、悲しい顔を見せてはならない。

不幸そうな顔をした安倍総理、
悲しそうな顔だった安倍総理。

いま、第25代自民党総裁として、
復活。

「政治家よ、正人であれ」
ふたたびこの言葉を贈ろう。

さてまったく偶然にも、
安倍総裁誕生の今日、
私は滋賀県彦根市で講演。

㈱平和堂のアメリカ研修のプログラムの一環で、
7月に派遣された今年第1回メンバーの視察報告と、
10月研修に参加する第2回のための事前勉強会。20120926183218.jpg

会場には、
夏の第1班36名、秋の第2班42名、計78名に加え、
前列には経営幹部の皆さん12名が参集。
20120926182910.jpg

はじめに永井敬一さんがアメリカ研修派遣の趣旨を説明。
教育人事部教育採用課長。
20120926184953.jpg

そして今年夏の派遣者からの研修報告。
7つのチームに班分けされて、
各チームが課題を設けて視察研修を行った。
その課題報告と、仕事への取り組みや会社への提案を、
各チーム代表が発表。

その報告に対し、参加者から質疑応答がある。20120926183127.jpg

経営幹部からも、同じ研修会参加者からも、
次々に質問が飛ぶ。
20120926183035.jpg

もちろん、私が最後に、発表に対する講評を述べる。
20120926191831.jpg
第2回の派遣者は、そのやり取りを聞いて、
渡米前に課題を知り、学ぶ。

最後は、専務取締役の古川幸一さんのまとめ。
20120926183101.jpg
こうして午前の報告会は終了。

ここで経営幹部の皆さんは退席。

右から専務取締役の中田俊数さん、
営業統括本部長。
今日は鋭い質問を投げかけた。
そして古川さん。
私の左隣は福嶋繁部長、
コーネル・ジャパン第3期生。
一番左が人事教育部部長の本持真二さん。20120926183045.jpg

午後は、今年秋の派遣者メンバーだけが残り、
私の事前講義と課題ディスカッションの時間。
20120926192252.jpg
私は、なぜ、アメリカに学ぶのか、
何をどのように学ぶのかをレクチャー。
いつものように「虫の目」「鳥の目」「魚の目」で、
物事を見ることの大切さを説いた。
「心の目」で感じ取ることの重要さを語った。

秋の参加者は、各々の課題を持ち寄り、
チームとしての共通課題を決める。
90分に及ぶディスカッション風景。
みんな真剣。
20120926183020.jpg

各チームが共通課題を発表したあとで、
ふたたび、それに対する私の講評。
20120926183239.jpg

秋の団長・山本喜敬さんが、
最後にあいさつ。
アルプラザ八日市支配人。
『店ドラ』を持ち出して、
研修前の予習や準備を訴えてくれた。
20120926183250.jpg

最後に、全員からのご挨拶。
一日お疲れ様でした。
20120926183300.jpg

最後の最後は山本団長、人事教育部のお二人と写真。
20120926182955.jpg
10月のアメリカ研修が今から楽しみだ。

商人は、不幸せな顔をしてはならない。
商人は、悲しい顔を見せてはならない。

<結城義晴>

2012年09月25日(火曜日)

ダイナム香港上場「初物尽くし」と星野リゾート「発散と充電」

昨夜の雨は激しかった。
東京・池袋の立教大学キャンパスにいて、
その後、サービスマーケティング講義終了後、
履修生たちと大学周辺で飲んでいるときにも、
大雨に見舞われた。

一雨ごとに、秋は深まる。

その立教大学池袋キャンパスに、
コーヒーショップ「タリーズ」がオープン。
20120925160041.jpg
これは素直に、喜ばしい。

さて昨日のブログで、間違いをした。
中田秀幸さんからご指摘いただいて、
すぐに訂正した。
感謝したい。

日本チェーンストア協会の8月販売統計が、
7月のデータとなっていた。

7月は前年同月比マイナス4.9%、
8月はそれがマイナス1.3%。

心からお詫びして、
訂正します。

しかし7月は本当に悪かった。

8月は食品スーパーマーケットがマイナス1.6%、
総合スーパーとコンビニがマイナス1.3%、
百貨店がマイナス1.0%。

マイナス争いのトレンドで、
食品スーパーマーケットが一番悪かった。

さて昨日は、午後2時から、
PTB有識者懇談会。
PTBとは、一般社団法人パチンコ・トラスティ・ボードのこと。

パチンコホール経営企業の社会的地位向上を目指して活動する、
業界外の有識者・専門家による組織。

有識者懇談会は、
座長に、和田裕先生。
株式会社日本イノベーション代表取締役社長で、
流通業界で言えば故上野光平先生のような存在。

委員に元日刊工業新聞論説委員の岩崎秀雄さん、
ネットプレス株式会社代表取締役社長。
元経団連事務総長の三好正也さん、
株式会社ミヨシ・ネットワークス代表取締役会長。
元インドネシア大使の川上隆朗さん。

嘉悦大学経営経済学部教授の黒瀬直宏さん、
早稲田大学ビジネススクール教授の永井猛さん。

元東京証券取引所上場部上場審査室長の谷合孝昭さん、
元株式会社ジャスダック取締役兼執行役員の牛島憲明さん。

UIゼンセン同盟常任中央執行委員の内堀良雄さん、
生活・総合産業部会事務局長。
そして弁護士の三堀清さん。

私はPTB発足のときから、委員を務めている。

このメンバーに、
PTB第三者評価委員会委員長の横山和夫先生が加わる。
公認会計士で前東京理科大学教授。

はじめに、
㈱ダイナムジャパンホールディングスの上場の報告。
8月6日、香港証券取引所メインボードに上場。
7分のビデオが流された。
20120925142031.JPG
香港証券取引所は、
世界で7番目の時価総額を持つ。

アジアでは東京、上海に次ぐ3番目。
ニューヨークの二つの取引所が、世界第1と第2。
東京が第3位。
ロンドンが第4位で、パリが第5位。
そして第6位の上海に次いで、香港。

香港証券取引所は、
東証よりもリーガル性(合法性)を重視する。
国際会計基準(IFRS)も遵守する。

ダイナムジャパンは過去5年間、
PTB評価委員会で財務、法務、
あらゆる側面からの監視と評価を受け続けた。
東証一部の上場企業とそん色ないという評価を得ていた。

それがコンプライアンス面の充実・強化につながり、
香港上場にも大きな役割を果たした。

香港取引所メインボードへのプライマリー上場第一号。
「プライマリー市場」とは、
株式が発行されて「最初に」投資家に売られるマーケット。

そしてパチンコホール初の株式上場。
有識者懇談会は、
第4弾メッセージの内容と文面が、
9割がた出来上がり、
その最終確認と意見交換の会議となった。

その後、立教大学14号館D602教室で、
サービスマーケティングの第1回講義。
90分の講義を2回。
15分の休憩を入れて、3時間話す。

来年1月21日まで、よろしく。

講義終了後、有志と一献。
いつもは必ず、卒業生を含めた聴講生が加わるが、
昨日は純粋履修生の大学院2年生だけで、
これはこれでとてもよかった。

そして今日、午前中は、
東京・大門でCCLの役員会。
カスタマー・コミュニケーションズ㈱。
“Quick Search”と呼ぶ新しいシステムが開発され、
このデモも見せてもらった。

極めて使いやすいし、
ID-POSを活用したマーケティングが、
多様に展開できる。

私が指摘していた「ゼロ戦化現象」
この領域のシステム開発で陥りがちな現象。
それを脱するシステムの開発。

難しいことを易しく、
易しいことを面白く。
面白いことをより深く。

まずは、難しいことを易しく。
これです。

さて日経新聞連載の「経営塾・星野リゾート」が、
今日で終了。

社長の星野佳路さんの語りで、
昨日の第4回がよかった。

タイトルは「人事管理に社員自ら参画」。
つくづく、サービス業は、
マネジメントが大事だと教えてくれる。

星野リゾートの本社は長野県軽井沢市。
しかし全国で地方旅館やリゾートホテルを運営している。
だから正社員約1600人のうち、
地方勤務は約1500人。

この条件のなかで、優秀な人材を確保する。

そのために目指すのは、
「フラットな人間関係を持つ組織文化」
規模が大きくなっても、これが欠かせない。

そのために第1に、管理職は立候補制。
「学歴、職歴、性別に関係なく、
なりたい人に手を挙げてもらう」

星野さんは理想を語る。
「会社だけが人事を管理するのではなく、
各個人も自らのキャリア管理に参画する」

だから第2に、「管理職から降りるのも自由」
「給料は役職や貢献度の変化に合わせて上下する」

こうした動きを「昇格」とか「降格」と呼ばず、
「発散と充電」と称する。

荒井伸也さんがサミット㈱でやっていたことと相通ずる。
サミットでは「小錦の幸せ」と呼んだ。
かつて大関の小錦は降級しても、
相撲を撮り続けた。
ここには小錦の幸せがあるはずだ。

星野リゾートは同じように、
「降格」を「充電」と呼ぶ。

「社員は子育てや勉強など、
仕事以外のことの優先順位を高くしたいときもある」

目指すのは、
「多様な価値観や人生の中での優先順位の変化」に、
対応できる会社の在り方。

第3に、身分に関係なく、
必要な議論に参加できる。

正社員、パートタイマー、アルバイトの別はない。

「全員がメールアドレスを持ち、
情報の流れに垣根を設けず、
言いたいことを言いたい人に言える」
そんな「組織文化を築く」。

星野リゾートのマネジメント。
理想主義ではあるが、
それを貫くとイノベーションが起こる。

つまり従業員満足と顧客満足の一致。

世界に通用するホテル&リゾート企業づくり。
そのためのマネジメント改革。

理想主義に、
「過ぎたるは及ばざるがごとし」はない。
実現させさえすれば。
実現のめどが立っていれば。

これは昨日のサービスマーケティングの講義の趣旨と、
シンクロしている。

<結城義晴>

2012年09月24日(月曜日)

8月販売統計は百貨店・総合スーパー・コンビニ・食品SM皆▲1%台

Everybody! Good Monday!
[2012vol39]

2012年第39週。
もう9月最終週。
9月が行くのは速かった。

急に秋が深まった感じ。

いいこともいくつかありて夏終る
〈日経俳壇 横浜・神尾幸子〉

秋の日の ヴィオロンの 溜息の
身に沁みて ひたぶるに うら悲し

〈ポール・ヴェルレーヌ作、堀口大学訳〉

ちょっと秋めいてくると、
こんな感情が湧いてくるから不思議。

でも、9月の商人舎標語。
「今日もお仕事、
おまんまうまいよ」

この心意気も忘れ難い。

秋分の日が終り、
彼岸が過ぎた。

秋灯や昼より長き夜の橋
〈日経俳壇 堺・野口康子〉

昼が短くなり、夜が長くなる。
橋も夜、長く見える。

実は今、その境目にあるが、
気分は急激に、秋。

来週月曜日からもう10月。

さて、商人舎秋のUSA研修会、
Specialコースのダラス・ワシントン・ニューヨーク。
定員となりました。
ありがとうございました。
これにて締め切ります。

次のUSA研修会は、
来年5月のBasicコースとなります。

残る今年のセミナーは、
第2回商人舎ミドルマネジメント研修会。
11月13日・14日・15日。
2泊3日の完全合宿制。
ミドルマネジメントが、
人が変わったように仕事に精を出し、
仕事が面白くなり、
イノベーションに立ち向かう。

そしてそれが、長く長く続く。

そんな研修会。
第1回は大好評でしたが、
さらに改善・改良を加えて、
最高水準を引き上げています。

先生方も大張り切りで、
準備を進めています。

是非のご参加を。

さて今週は、秋本番。
日曜日の9月30日が十五夜。

それでも地域によっては秋の長雨も続いたり、
天候不順。

ブログ「常盤勝美の2週間天気予報」、
ご愛読ください。

明日の25日、ニューヨークの国連総会で、
バラク・オバマ米国大統領が一般討論演説。
続いて明後日の26日(水曜日)、
日本の野田佳彦首相が一般討論演説。

この日、自民党総裁選。
石破前政調会長、石原幹事長が激しく競い、
何だか変な感覚だが、安倍元首相も急追。

そして土曜29日、日曜30日は、
月見気分。

ほんとうにいい季節。

私の今週のスケジュールは、
今日午後2時から、
東銀座でPTB有識者懇談会。
PTBはパチンコトラスティボード。
パチンコホール業界の健全化産業化を果たすための第三者機関。
その有識者の会議体。

夕方から、立教大学。
ビジネスデザイン研究科の後期授業が始まる。
後期はサービスマーケティング。
来年の2月までの半年間。

明日は午前中、
カスタマー・コミュニケーションズ㈱の役員会。
明後日は滋賀県の彦根で、
平和堂アメリカ研修会事前講義。

週末の金曜日は、
立教ビジネスデザイン研究科委員会。
これは教授会のようなもの。

まあまあ、ゆっくりと、
一つひとつ仕事していきます。

今日は、8月度の小売業の動向。
各協会の販売統計が今日、出揃った。

最初は、日本百貨店協会発表。
8月の全国百貨店売上高概況。

総売上高 4195億1974万円、
既存店前年同月比はわずかにマイナス1.0%。
4カ月連続マイナスながら、ほぼ例年並み。

地区別の増収は、東京。
さらに改装が終了した名古屋・神戸エリアがプラスに転じた。

商品別では、
8カ月好調の家電に加え、
紳士・婦人服・洋品、衣料品、化粧品がプラス。
季節を先取りした秋物商材は不調だったが、
猛暑により夏物需要が高まった。

帽子・サングラス・日傘等の盛夏商材も、
売上げを押し上げた。

惣菜1.3%、サービス0.8%は堅調。

回復傾向にある訪日外国人需要は、
売上げ・客数ともに前年対比約4割増と、
前月を上回る伸び。

ただし、中国問題で、9月以降は不透明。

次に日本フランチャイズチェーン協会発表、
コンビニエンスストア統計調査月報。

全店ベースでは8259億4700万円。
全国的に平均気温が高く、
広い範囲で猛暑日となる状態が続き、
夏物商材を中心に好調な売れ行きとなった。

ただし、昨年好調だったタバコ販売の反動もあり、
既存店売上高は前年を回復するまでには至らず。

既存店ベースでは
売上高7525億2300万円で、
前年同月比マイナス1.3。
来店客数12億5449万人、マイナス0.6%、
平均客単価600円、マイナス0.7%、
3カ月連続でマイナス。

ただし旺盛な出店増で、
全店では11カ月連続のプラス。

商品部門別の前年同月比。
日配食品は 6.0%、
加工食品は 5.1%、
非食品は0.5%がプラス、
サービスだけがマイナス4.9%となった。

そして先週金曜日に発表されたのが、
スーパーマーケット販売統計
日本スーパーマーケット協会、
オール日本スーパーマーケット協会、
新日本スーパーマーケット協会、
3団体の合計。

8月の総売上高は8429億4313万円で、
既存店前年同月比はマイナス1.6%。

食品合計は7306億5102万円で、マイナス1.5%。
生鮮3部門合計は2571億3101万円、マイナス2.6%。
うち、青果が1050億7202万円、マイナス2.7%、
水産が721億4171万円、マイナス4.0%、
畜産が799億1728万円、マイナス1.3%。

惣菜部門は811億9749万円で、マイナス0.2%。
日配が1575億0966万円で、マイナス1.5%、
一般食品2348億1286万円の、マイナス0.8%。

そして非食品は729億8391万円、マイナス1.8%。
その他383億0820万円でマイナス0.8%。

食品スーパーマーケットは、
全部門がマイナス。

概況を説明したのは、大塚明さん。
日本スーパーマーケット協会専務理事。
20120922132729.jpg
「7月に比べて数値は改善。
年間でも、上半期においても
8月は利益面で貢献する重要な月。
トレンドから言うと、
改善が図られたのでないかと、
少しほっとした」

「お盆はトータルでは前年に比べてプラス。
11・12日の土日がピークで、その反動か、
13日は売上げがつくれなかった」

「低価格商品に消費が移行している。
主だったスーパーマーケットに聞いても、
一昨年以降のこの低価格化の動きと戦うのが極めて難しい。
プライベートブランドの力の差もあり、
価格競争の激化に対応が遅れた企業では、
厳しい結果がでている」

「ドラッグストアやコンビニにも客がとられている。
いまスーパーマーケット業界には、
何十年か前の総合スーパーの傾向が見て取れるのではないか」

今夏はオリンピック年。
内食需要が伸びる追い風にもかかわらず、
マイナスのトレンドは改善されなかった。
この秋の商戦への取り組みは、
ふんどしを締め直してかからねばならない。

ゲストスピーカーは、
㈱ウオロク社長の葛見久則さん。
新潟をドミナントに
ウオロク33店、ウオマサ1店を展開し、
年商627億2400万円 (2012年3月期)。
20120922132742.jpg
「創業は昭和37年で、
今年スーパーマーケット開業50周年。
4年前に社長になった時から、
創業の精神を大事に、
パートナー社員を含めて皆が、
商売人にならなければならないと言っている」

「昨年の大震災の時、製配販が力を発揮していた。
我々が商っている産業、商売は大事だと強く思った」

「パートナー社員の皆さんで成り立っている商売。
皆に楽しく仕事をしていただく体制づくりが大事。
小集団活動を通して、
どうしたらお客様に喜んでいただけるのかを、
パートナー社員に自由に議論させ、
積極的に取り組んでもらっている」

「よいものは全社で共有。
さらに、評価制度を設け、
賃金体系へと反映させている」

「大事なことは、
仕事を通じて喜びを知る、
楽しさを知ること

それがひいては売上げ増、客数増につながる」

お客はどういう商品を嗜好しているのか。
「ひとつは、素材から惣菜、加工度の高い商品へと移行している。
生鮮でも加工度が高いものが動いている。
たとえば魚は丸物より切り身、
さらに焼くだけでいい味付けされた切り身へと、
簡便なものへのニーズが強い。
青果でもカット野菜が大きな伸びを示している」

加工度が高まればコストアップ要因となる。
ウオロクでは、値入コントロール、
作業改善のための現場教育、
PCセンター納品の強化などで対応している。

「もう一つの傾向は、全体的に低単価の商品へのシフト。
2000~3000円だったものが
1980円、1580円、980円へと価格軸が変わってきた。
量目の問題もあるだろうが、単価は下がっている」

「一方で、5000円クラスの商品も伸びているし、
美味しいものへの需要はある。
商品の価値にあった価格であれば売れる。
その対応が大事」
20120922132750.jpg

ウオロクは150坪サイズのスーパーマーケットから、
ホームセンター併設のスーパーセンター4500坪まで
郊外化、衣食住フルライン化、大型化を志向した時期もあった。

しかし、現在は、
食品でしっかり商売をしようと戦略を転換。
「住宅地で面積がとれない時は300坪だが、
普通は600坪サイズ。
市場がシュリンクする中で
適切な売上げを上げられる立地が限られてきている。
600坪では17~18億円売り上げないと採算が合わない。
そこで450坪サイズをこの秋、実験的に出店する。
基本のフォーマットを2つか、3つのタイプとして、
出店展開していきたい」
これはマルチ・フォーマット戦略。

新潟県内ではスーパーマーケットの出店が加速している。
CGC企業同士でも競争が激しくなっている。
最近はディスカウント業態で商売する企業も増えた。
昨今の低価格化によって、
「CGCのPB商品が差別化になっていない」
より一層安く仕入れるために、
新潟県下のCGC企業が共同する動きもある。

大塚専務理事の販売統計の補足。
「客数低下のなかで、
上位集中が進んでいる」

最後に、今日発表の日本チェーストア協会から、
チェーンストア販売統計月報
総合スーパーの状況を把握できる数値。

総販売額は1兆0417億2913万円。
既存店前年同月比では、
マイナス1.3%

食料品の販売額は6660億4636万円、
衣料品は979億9407万円、
住関品が2111億2828万円。
前年と比較すると、衣料品はプラス0.8%、
住関連もわずかにマイナス0.1と回復。
食料品だけが、マイナス1.5%。

気温が高めに推移し、夏物衣料、夏物商材は好調に推移。
しかし、野菜の相場安に伴う農産品の苦戦や
さんまの不漁などで水産品が不調となるなど、
食料品が苦戦。

結果、総販売額は6カ月連続で前年同月を下回った。

前年対比の売上げ数値を悪い方から並べると、
食品スーパーマーケットはマイナス1.6%。
総合スーパーはマイナス1.3%、

コンビニもマイナス1.3%。
そして百貨店がマイナス1.0%。

10月からの3カ月商戦。
ダウントレンドのなかで、
やはりふんどしを締め直す必要がある。

まずは、今週から。
では、みなさん、
Good Monday!

<結城義晴>

2012年09月23日(日曜日)

ジジと秋の合宿[日曜版2012vol39]

ジジです。
20120923183542.jpg

空は雨もよう。
20120923183603.jpg

水たまり。
20120923183628.jpg

秋らしくなってきました。
20120923183803.jpg

おうちのベランダも、
ぬれている。
20120923183718.jpg

ヒルガオの花も、
ぬれている。
20120923183740.jpg

それだけではありません。
みんなみんな、ぬれている。
20120923183652.jpg

ヨコハマのマンホールも。
20120923183850.jpg

黄色のマンホールも。
20120923183827.jpg

ユウキヨシハルのおとうさん、
また、いません。
20120923183924.jpg

きのうから、rikkyoのyuukiゼミ。
ことし3度目の合宿。
20120923183953.jpg

新座キャンパス。
20120923184007.jpg

木も雨にぬれている。
20120923184024.jpg

朝から、雨のなかを、
若い人たちが、
ゲームしていた。
20120923184055.jpg

グランドは水びたし。
20120923184135.jpg

カサをさして応援している。
20120923184149.jpg

アメリカンフットボール。
20120923184210.JPG

みんな、どろんこです。
20120923184234.jpg
選手も審判も。

ゼミのひとたちは、
ずっとディスカッションしたり、
ケンキューしたり。
20120923184430.jpg

でも、夜は、おつかれさま。
20120923184339.jpg
先輩のイノマタさんが、
レクチャーしてくれた。

それからOB会長のナゴヤさんも、
ずっと、アドバイスしてくれた。
20120923184358.jpg

ずいぶんおおきな成果をあげて、
合宿はおわった。
20120923184322.jpg
おとうさんは、
マンゾクしました。
ナットクしました。

よかった。

<『ジジの気分』(未刊)より>

2012年09月22日(土曜日)

スマホ普及とネット接続の死角消滅、ノンストアリテイリングの可能性

秋分の日。

「秋めいてきた」と書いた途端、
秋そのものの陽気となった。

それもまた、すごく、いい。

自分が生まれた時だからだろうか、
9月の、夏から秋への移行期、
私は大好きだ。

今年は遅いと言われながら、
その秋を象徴する「秋分の日」に、
東京・横浜で、ほんとうに秋らしくなった。

秋分の日は春分の日と同じで、
昼と夜がほぼ半々。
実際は、昼が平均約14分、長い。

それでも「秋」を「分ける」と書くだけあって、
天候の区切りとして、気持ちの分け目として、
ふさわしい日だ。

日経新聞『春秋』が取り上げた。
「9月22日が『秋分日』になったのは
116年ぶり」

たいていは23日。

何故秋分の日が変わるのかと言えば、
国立天文台算出の「秋分日」をもとに、
毎年2月に閣議決定されるから。

「来年は23日に戻るが
4年後にはまた22日になる見込みだ」

そして22日が秋分の日という年は増えていく。
「今世紀の半ばごろから2年に1度、
終盤には4年に3度くらいのペースになるらしい」

結語は「やはり天文学は奥深い、というべきか」と、
あっけなくて、つまらない。

秋分の日は、また、そんな日かもしれない。

一方、朝日新聞の巻頭言『天声人語』。
昨日の民主党戦の野田三選をもじった。

「童謡の『どんぐりころころ』にも
たとえられる民主党の代表選だった。
三つのどんぐりがお池にころがり、
どじょうと戯(たわむ)れた」

巧すぎる!
座布団三枚。

どんぐりころころ ドンブリコ
お池にはまって さあたいへん
どじょうがでてきて こんにちは
坊ちゃん一緒に 遊びましょう

原口、赤松、鹿野の三候補がどんぐり。
その背比べは、五十歩百歩。
お池にドンブリコとはまって、
そこへどじょう宰相が出てきて「こんにちは」。
あとは「一緒にあそびましょう」。

ちなみに、この歌は、
作詞・青木存義、作曲・梁田貞。
大正時代の「赤い鳥運動」真っただ中につくられ、
戦後、小学校の教科書に採用されて普及。
金田一春彦は「日本三大童謡の一つ」と高く評価。

「ドンブリコ」と「ぼっちゃん」が、
擬音の掛詞(かけことば)のようになっていて、
それが考え落ちで面白い。

『天声人語』は、手厳しい。
「といっても、しょせんはお池の中の争い。
外に出れば、世間の風当たりはいまや暴風なみだ」

「腰の定まらぬ政治の責任は大きい。
外から敬意を持たれ、信頼される政府を持てないものか。
高望みなら、せめて平均点で機能する政治がほしい。
民主にせよ自民にせよ、それとも他にせよ」

ただしどうやら朝日新聞とても、
誰にやらせたら道が開けるとは、
明言できないらしい。

私は、首相になった者、
首相である者に、
全面協力して、
全力を発揮させるしかない
と思っている。

さて、今日は朝から、
東京・新座の立教大学。
20120922153700.jpg
キャンパスを運動部の選手が疾走する。
見ているだけで気分がよくなる。

そのキャンパスのはずれにある合宿所。
20120922153717.jpg

太刀川交流記念会館。
20120922153729.jpg

立教大学の施設だが、
大学院ビジネスデザイン研究科の結城ゼミは、
もう一番の常連。
20120922153746.jpg
静かで快適な環境のなかで、
2日間、研究執筆合宿。

私はみんなの話を聞き、
読書や執筆のそばに付き添い、
ときどき相談に乗る。
自分も執筆する。

静かで、心地よい時間。

さて、日経新聞に、
「ネット接続、『死角』消す」の記事。

東京メトロは全線全区間の車内で、
サイト閲覧を可能にする。
それも2012年年内のこと。

皮切りは、今年3月南北線の一部区間。
8月末には日比谷線の日比谷―中目黒など4区間、
9月13日には銀座線の銀座―神田など2区間。
都営地下鉄も年内に整備を進める。

携帯電話の電波を使う。
それをスマホを持っている人なら、
だれでも利用できる。

社団法人移動通信基盤整備協会は、
トンネル内に通信設備を設置する。
さらに大阪・名古屋の地下鉄路線にも広げる。

地上路線のトンネル部分でも、
東京急行電鉄は田園都市線・目黒線の一部区間で整備。
京王電鉄もネット利用を可能にした。

空の便は、日航が、
ニューヨーク線で有料の無線LANサービスを開始。
スマホで地上と同様のサイト閲覧ができる。
全日空も来年夏から欧米路線とアジア路線で部分的導入。

さらに洋上でも、
商船三井客船の「にっぽん丸」が
船内に無線LANの環境を整備。
郵船クルーズの「飛鳥2」も
船内の一角でネット有料サービスを提供。

すごい勢いで死角が消えている。
それもスマホ対応。

同じく日経の記事。
「競うネット通販スマホを狙え(下)」

イオンは、9月上旬、
インターネット・ショッピングを本格的にスタート。

Eコマース事業最高経営責任者は小玉毅さん。
イオンリンク㈱社長にして
㈱ダイレクト社長。

前者の役割は、
①インターネットを利用したサイトの開発・運営、
②eコマース事業のフルフィルメント&コンサルティング事業、
③顧客情報管理&マーケティング代行事業

後者は、通信販売業で、
TVショッピング、カタログショッピング、ネットショッピング。

その小玉さんのコメント。
「ネット通販では出遅れたが、
スマホに経営資源を集中して挽回する」。

イオンの強みは、
年間延べ20億人分に上る購入客のPOSデータと、
約2100万枚のカード会員の顧客属性データ。

会員別に特典や商品情報を提供する計画だ。

約700人の担当者が今、急ピッチで、
システム構築を進めている。

「ショールーミング」は、
実店舗で商品を触った後に、
割安な通販サイトで購入すること。

ウォルマートの「ピックアップ・トゥデイ」は、
同じ商品が低価格で販売されているネットで購買・決済し、
日時と店舗を指定して、店舗に受け取りに行く方法。
これは「小売り側が消費者をつなぎ留めるツール」。

イオンは実店舗とインターネットの融合を目指す。

NTTドコモの加藤薫社長の発言。
「アマゾン・ドット・コムのような存在を目指す」

野菜通販の「らでぃっしゅぼーや」「タワーレコード」などを子会社化。
「年内にスマホ向けサイト『dマーケット』で、
食品や健康機器などの販売を始める」

NTTドコモの優位性は「決済面での利便性」

さらにカタログ通販の千趣会。
「スマホとカタログの連携」を狙う。
AR(拡張現実)技術を活用し、
「写真では伝えきれない質感や商品特性を訴求」

「アマゾンと楽天の2強体制」。
これがネット通販業界の趨勢。
そこにスマホの登場。

小売業もカタログビジネスも、通信業も、
自らの強みを活かして、
ノンストアリテイリング・マーケットに参入する。

しかし私はストア&ノンストア・リテイリングこそ、
一番強い機能だと思う。

アマゾンと楽天を、
そこから急追するヒーローが登場する気がする。

<結城義晴>

2012年09月21日(金曜日)

野田首相「あっさり再選」と「加工センター戦略」論議の総括

秋めいてきた。

商人舎オフィス裏の新田間緑地遊歩道にも、
秋の気配が高まってきた。
20120921152355.jpg

エノコログサも、光に輝く。
20120921172735.jpg

緑のモミジ。
20120921152430.jpg

秋らしくなりかけたところで、
突然の訃報。

9月17日、
加藤榮一さんが亡くなられた。
享年81。

㈱セイミヤ会長にして、
商業界エルダー。
加藤さん
謹んで哀悼の意を表します。

前日まで会社に出社。
そして翌17日の朝、突然の逝去。
急性大動脈解離。

病気に苦しむこともなく、
寝たきりで迷惑をかけることもなく、
加藤さんらしい終い方。

仕事が大好きで、
「店はお客様のためにある」が口癖。

会社は実弟の加藤勝正社長のリーダーシップのもと、
長男の加藤雄一専務ら幹部・社員・従業員の団結力で、
茨城県・千葉県のローカルスーパーマーケットチェーンとして、
確固たるポジショニングを築く。

とにかく勉強熱心な会社。
その礎をつくったのが会長の加藤さん。

私は商業界の新入社員のころから、
㈱商業界社長の時代まで、
そして㈱商人舎になってからも、
ほんとうにお世話になった。

2008年4月17日の「商人舎発足の会」では、
最後の一本締めをお願いして、
見事に決まった。
中締め
加藤家と株式会社セイミヤの合同葬は、
10月7日(日曜日)13時から、
潮来ホテルで開催される。

心から、ご冥福を祈りたい。
合掌。

さて、一方、
野田佳彦首相、再選。
民主党代表選挙で、
1回目の投票において、
あっけなく勝利、再選を果たした。

得票数は6割強の818ポイント。
原口一博元総務相154ポイント、
赤松広隆元農相123ポイント、
鹿野道彦前農相113ポイント。

意外に大事なことだが、
任期は3年間。
2015年9月まで。

内閣改造と党役員人事は、
10月初めまでに行われる。

これも自民党の総裁選挙の結果を受けてから。

しかし野田代表が抱えた難題は山積しているし、
党内外の政治状況も厳しい。

それでもここまで、
よくやってきたと思う。

少なくとも昨年9月2日の首相就任から、
1年、もった。

不幸なわが日本国は、
2006年から毎年首相が変わった。

第90代総理大臣・安倍晋三が366日間、
第91代福田康夫365日、
第92代麻生太郎358日、
民主党に代わって、
第93代鳩山由紀夫266日、
第94代菅直人452日。

私は時の為政者には、
しっかりやってもらいたいと思う。
そうでなければ国民は不幸すぎる。

だからその時点で、日本国のトップに立つ人に、
全ての期待を込めて協力する。

一定期間目いっぱいやってもらって、
それから選挙をする。

選挙で決まったら、
四の五の言わず、
精一杯やってもらう。

そうでなければ継続性のある政治はできない。
そうでなければ難題は解決できない。
そうでなければ日本国民は幸せになれない。

これは会社の社長も、
まったく同じです。

ところで、中国の習近平国家副主席。
「シー・チー・ピン」と発音する。
「ASEAN博覧会」で演説。

「周辺国との領土や領海、海洋権益を巡る争いは
交渉を通じて平和的に解決する」。

「我々は永遠に覇権を唱えない」とも強調。

習近平は、
福建省トップの時代に、
スーパーマーケットの経営を指導した。
その経営手法を知ると、
それがとてもオーソドックスで
イノベーティブ。

私はひそかに、
新しい中国指導者として、
期待している。

尖閣諸島問題は、
石原慎太郎東京都知事が、
先鞭をつけた。

都が買い取るという意思表示によって。

それを受けて国が出て行った。
ここに中国指導層が反応。

今、石原都知事は口をつぐんで、
「知らぬ顔の半兵衛」を決め込んでいる。

シー・チー・ピンの時代になったら・・・。
私はひそかに期待している。

さて最後に流通の話題。
毎日の小売サービス業ネタは、
やはり日経新聞が強い。

もちろん「流通ニュース」も、
日経新聞と違ったポジションで強い。
商人舎ホームページ巻頭テロップで流れている。

日々の流通関連情報の双璧。

日経新聞の記事は、
「イオン、精肉7割集中加工」

今日の流通ニュースは、
イオン傘下の各社の8月営業実績。
売上高は4930億円(前年同月比9.9%プラス)。

前年比の高い順にあげると、
①イオン九州4.5%プラス
②マックスバリュ中部3.9%プラス
③マックスバリュ西日本3.7%プラス
マックスバリュ北海道3.7%プラス、
マックスバリュ東海3.7%プラス
⑥マックスバリュ東北2.3%プラス
⑦イオン北海道0.9%マイナス

総合スーパーとスーパーマーケット以外の業態は、
ミニストップ0.4%マイナス、
コックス0.2%プラス
ジーフッド前年並み、
イオンファンタジー4.3%プラス。

意外に、健闘した。

そのイオンの精肉部門は、
センター加工の割合を、
7割に引き上げる。

現在は5割。
日程は2015年度が目途。

イオンの精肉加工センターは現在、
全国8カ所に配置されている。

イオンはこの夏、グループの1000店で、
開店時間を午前7時にした。

営業時間が長くなって、
顧客の利便性は高まったものの、
現場は混乱し、人件費も当然、膨らんだ。
それを精肉の集中加工とコスト削減で吸収する。

日経新聞の記事にはそれ以外にも、
センター化を強化する企業が出ている。

まずバローは、今年2月、
富山県内に精肉プロセスセンターをオープン。
2カ所目の加工センターは岐阜県多治見市に新設予定。
青果加工センターも2013年秋に岐阜県内で稼働予定。

田代正美社長は、標榜する。
「5年以内に年間50店を出店できる体制」

マルエツは川崎市と三郷市の2カ所の加工センターを持つ。
精肉と鮮魚の両部門のプロセスセンター。
その稼働率を高める。

現在の1日出荷量20万パックから
15年度には25万~26万パックに増加。

これは新フォーマット戦略と連動している。
小型店「マルエツプチ」を、
今年度10~15店、
来年度以降は年間20店のペースで、
都市部に積極出店。
生鮮食品店内加工ゼロの体制が、
急速出店を可能とする。

生鮮食品のセントラル化は、
日本のスーパーマーケット業界で、
論を左右に分けて展開された。

結果として、
プロセスセンター否定論が
勝利を収めた。

しかしプロセスセンターにも、
イノベーションが続けられた。
つまり品質や仕組みが格段にレベルアップしてきた。

そうなると、あとは発注の制度の問題となる。

もちろん、450坪タイプのインストア加工店舗も、
段々600坪型、800坪型と拡大されて、
そちらはインストア加工が最適となるが、
マルエツプチのような小型店にとって、
プロセスセンターは不可欠となる。

そしてこの小型店は、
「エクスプレスストア」として、
世界的なブームとなった。

その成功例の代表となるトレーダー・ジョーやアルディは、
セントラル加工方式を採用している。

世界中でイノベーションへの取り組みが行われている。
そうするとまた、プロセスセンターの可能性が高まる。

スーパーマーケットとして、
大型で売上高が高い店は、
インストア加工主体となる。

一方、小型店やチェーンストア志向型は、
進化型のプロセスセンター活用となる。

「どちらかが絶対」ということはなくなった。

しかしセンター加工が進めば進むほど、
インストア加工の鮮度は、
以前よりもより大きな武器となる。
これは忘れてはならない。

顧客は両方の方式から、
好きな方を選ぶ。

これが一番、
これしかない。

そういった考え方こそが、
おかしいことになる。

政治においては、
一党独裁こそ、
時流には合わない。

<結城義晴>

2012年09月20日(木曜日)

店も家も国も、殴ったり壊したり燃やしたりすることで守るものではない!

トヨタ自動車・酒井一繁さんのfacebookより。
中国の「微博」で流れていた記事から採った写真。

今回の反日デモに、
このようにポスターを自作して参加した女性。
酒井さんは「勇気ある女の子がいました」と書く。

デモの途中、
中年男性に罵声と共に破り捨てられ、
涙を流していた。

ポスターに書いてある中国語の日本語訳。
「私たちは戦争も地震も水害もすべて経験した。
今はファシストじゃない。
私たちの領土は、殴ったり、壊したり、
燃やしたりすることで守るものではない。

今は文化大革命じゃない。
北京のオリンピックは全世界がみていました。
お願いだから傷つけるのを止めてください。
私たちの祖国は、
愛で満ち溢れていることを思い出してください」

中国にもこういった人たちがたくさんいるはず。
「お願いです。痛めつけないで。
傷つけるのをやめてください」

私もそう叫びたい。

『ほぼ日刊イトイ新聞』の巻頭言。
「今日のダーリン」は、
「生きていること」を考える。

「生きている」ということの、
危うさや、はかなさも含めての意味は、
なかなかわからないものです。

そうは言いつつ、いま、
これを書いているぼくは、
「生きている」わけです。

そして、それを読んでいるあなたも、
きっと「生きている」んだと思います。

長いようで短い時間、ぼくらは「生きている」。
そのことを「いいね」とか、「おもしろいね」とか、
感じられるか感じられないかで、
なにかがガラッとちがうように思います。

いや、強いメッセージがあるわけじゃないんです。
ただ、「生きている」っていうことが、
なかなかたいしたことだよなぁと、
ちょっとうれしい気持ちとともに思えてね。

どこで、どう終るのかは知りませんけれどさ、
そのときには、「よかった」とか
「おもしろかった」とか言ってやりたいなとね‥‥。

「くっそぉ!」とか「くやしいっ」とかじゃなくね。
ろくでもないことばかりだったとしても、
「ろくでもなかったなぁ。でも、おもしろかったぜ」と、
笑って言えたらいいなぁとね‥‥

中国人の若い女性も、
「生きていること」を考えている。

だからやむにやまれず、
反日デモにまで出かけて行って、
罵倒されても、主張する。
「殴ったり、壊したり、
燃やしたりすることで
守るものではない」

例えば私たちの店は、
開けることで守るものだ。
売ることで守るものだ。
役割を果たすことで守るものだ。

平和と泰平の日本のなかでも、
私たちは真に、
自分の店を守らねばならない。
自分の会社を、自分の家を、
そして自分の国を。

殴ったり、壊したり、
燃やしたりではなく、
会社として、家として、
国家として、
社会で、世界で、
真の役割を果たすことによって。

さて流通のニュースを二つ。
まず今朝の日経新聞から。
「全国の生協、4年ぶり増収増益」

日本生活協同組合連合会が、
全国590の生協の2011年度決算を集計。
総売上高は3兆3453億円、
2010年度比0.7%増。

経常剰余金(経常利益)は451億円、
なんと前年比50.6%増。

4年ぶりの増収増益。

理由は、ふたつ。
①利益率が高い宅配事業の利用が増えた
②店舗事業は不採算店を閉じて業績が回復した

その証拠に、140生協の店舗事業供給高は、
1.7%マイナスの9190億円。

全国で計30店舗を閉鎖し、
経常赤字が154億円に縮小。
前年は233億円の赤字だった。

一方、宅配事業の供給高は、
1兆6345億円で2.5%プラス。
さらに529億円の経常黒字。
宅配事業は「共同購入」と「個配」(各家庭への配達)。

特に個配の売上高は5.7%プラス。
初の1兆円突破。

「首都圏や関西圏の都市部の高齢者」の利用が増加。

私はネットスーパーの成功に一番近いのは、
生協だと考えている。
これはずっと主張していること。

宅配の物流費、人件費の経費において、
生協が一番優位に立っているからだ。

それがよく出た日生協の2011年度決算だった。

一方、昨日の日経新聞の夕刊。
「スーパーの販売、苦戦続く」
こちらは日本チェーンストア協会の統計。
売場面積1㎡当たりの年間売上高は、
2011年度は約54万円。

これは、1990年代前半の半分。

市場規模は15年連続で前年割れ。
その反面、新規出店で総売り場面積が4割増。

だから1㎡当たりの売上高は、
54万円となった。

1000㎡のスーパーマーケットならば、
年商5億4000万円。
2000㎡ならば、
10億8000万円。
1万㎡の総合スーパーならば、
年商54億円。

これでは辛いが、これがまさしく、
日本チェーンストア協会加盟企業の平均値。

「生命線である生鮮品や総菜の品ぞろえを
コンビニエンスストアが強化する」など、
「異業態も含め、客足の奪い合いが激しくなっている」
大手スーパー首脳のコメントを載せるが、
生協の個配などからも奪われている。

生協の宅配は2.5%の増加、
個配は5.7%の伸び。

店の真の役割を果たさねば、
店を守ることはできない。

<結城義晴>

「月刊商人舎」購読者専用サイト
月刊商人舎 今月号
流通スーパーニュース
月刊商人舎magazine Facebook

ウレコン

今月の標語
商人舎インフォメーション
商人舎スペシャルメンバー
商人舎発起人
海外研修会
2026年USA研修会
国内研修会
第2回 バイヤー研修会
第18回 ミドルマネジメント研修会

東北関東大震災へのメッセージ

商人舎の新刊
前略お店さま

チェーンストア産業ビジョン

結城義晴・著


コロナは時間を早める

結城義晴・著


流通RE戦略―EC時代の店舗と売場を科学する

鈴木哲男・著

結城義晴の著書の紹介

新装版 出来‼︎

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》
(イーストプレス刊)

新着ブログ
毎日更新宣言カレンダー
2026年5月
« 4月  
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31 
指定月の記事を読む
毎日更新宣言カテゴリー
毎日更新宣言最新記事
毎日更新宣言最新コメント
知識商人のためのリンク集

掲載の記事・写真・動画等の無断転載を禁じます。商人舎サイトについて
Copyright © 2008- Shoninsha Co., Ltd. All rights reserved.