結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2012年09月06日(木曜日)

オール日本スーパーマーケット協会創立50周年記念式典の深い感慨

小売業の7月8月は、
ひどく厳しかった。

こんな時、どうしたらいいのか。

日経新聞一面トップ記事。
「主力企業、金融が収益源」のタイトル。

金融事業を展開する主力企業40社の2011年度決算。
全体の営業利益に占める金融事業部門の比率が27%。
4年前の2007年度が7%だった。

その中で小売業は、
イオンとセブン&アイ・ホールディングス。

イオンの2013年2月期決算では、
金融事業の営業利益が290億円で、
前期比約3割増える見通し。

2007年から始めた電子マネーWAONが、
これをけん引。

セブン&アイも特に、
セブン-イレブンのATM利用者が着実に増え、
営業利益356億円で全体の11%。

物販の販売事業が主力の小売業が、
その売上高に深刻なダメージを受ける時、
こういった金融事業のようなサービス事業が、
その減損部分を補う。

トヨタ自動車は東日本大震災勃発の2012年3月期、
営業利益の8割超を金融が占めた。

今期の2013年3月期も、
約3割の3000億円近い利益。

ソニーは1979年に米社と合弁で生命保険事業に参入。
ソニー銀行は本業の赤字を一部埋めるまでに成長し、
2011年度営業利益1314億円。

何が本業かわからなくなる。

しかし時代が変わるとき、
何が本業かわからないことは、
時に企業を救う。

すると企業には、
新しい「何屋か」が問われることになる。

もしかしたら超巨大企業はみんな、
それぞれ出自の異なる「金融屋」になってしまうかもしれない。

昨日は、商人舎オフィスに、
アンデルセンの皆さんが来社。
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左から、㈱タカキフードサービスパートナーズ社長の松本貞夫さん、
㈱広島アンデルセン改装プロジェクト担当の高木明子さん、
㈱アンデルセン・パン生活文化研究所のPプロジェクトリーダーの岡村美則さん。

高木さんは、コーネル・ジャパン「実行の第三期生」。
久々の対面でうれしかった。

「パン屋」のアンデルセンにとっても、
ただのパン屋というだけでは、
乗り越えられない時が来ている。
「パン屋」の強みを活かして、
新しい「何屋」になるか。

Innovationが求められている。

今日はAJSの創立50周年記念式典。
オール日本スーパーマーケット協会。
私自身にとっても、ことさら感慨は深い。

私は昭和52年の㈱商業界入社のときから、
AJSには本当にお世話になっている。

ところは東京台場のグランドパシフィック・LE・DAIBA。
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会場の地下1階の「パレロワイヤル」の前には、
記念の生け花の設え。
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そしてホワイエにはさまざまな記念の大型パネル。
これはAJS50年のあゆみ。
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記念式典は、三部構成。
第一部は、記念式典~AJS50年の軌跡~
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ハワイ音楽の第一人者・山内雄喜さんのギターの調べにのせ、
AJS50年の軌跡が大型スクリーンに映し出された。
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現名誉会長北野祐次さんの功績
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AJSの二代目会長だが、
実質的には北野さんがつくり、推進・発展させた協会。

その北野さんを中心にしたアメリカ・ハワイ視察を起点に、
日本にスーパーマーケットを創り上げようとした。

協会創設時の会員の活動も紹介された。
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そして主催者代表として、
会長の荒井伸也さんのご挨拶。
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荒井会長は
「普段のおかず屋としての本物のスーパーマーケットづくり」を
変わらず続けていくことを宣言。

さらに式典では、
創立50周年記念論文の優秀者3名の表彰式。
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右から㈱かましんの大越鉄夫さん、
㈱マルダイの佐藤成樹さん、
㈱ヤマナカの小林眞奈美さん。
おめでとう。

第二部は、パーティ
ステージの緞帳が大きく開かれると、
なんと!その先には、パーティ会場が現れた。
これには一同、びっくり。
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出席者はステージに上がるようにして、階段を登っていく。
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ステージ上からパーティ会場を見下す。
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めいめいにお酒と八寸の料理が配られる。
粋なはからい。
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そして全員が次々とステージを降りてくる。
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900名の出席者がどんどん降りてくる。
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みな、なんだか別世界に臨むような顔つきで楽しそう。
しかし、壮観。
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パーティ会場はごらんの通り、身動きできないほど。
予定以上の出席者で、ホワイエも会場に使用。
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乾杯のあいさつは、賛助会員を代表し、
味の素㈱社長の伊藤雅俊さん。
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さまざまな協会・団体の代表の面々も、
多くお祝いに駆けつけた。
こちらのテーブルは、3人の重鎮が鎮座。
日本チェーンストア協会会長・清水信次さん、
㈱ライコーポレーション会長。
日本スーパーマーケット協会会長・川野幸夫さん。
㈱ヤオコー会長。
新日本スーパーマーケット協会会長・横山清さん。
㈱アークス社長。
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そしてパーティでの懇親のあとは、
再び、第一部の会場に移り、
第三部、フィナーレ~未来への宣言、そして結束~

はじめにスーパーマーケット川柳の表彰式。
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会場が盛り上がったのが、
よねや商事㈱の佐々木隆一さんの表彰。
もちろん、よねや商事の代表取締役社長。
プレゼンターはサミット㈱社長の田尻一さん。
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「大地震 ふだんの店に 助けられ」
東日本大震災のときのスーパーマーケットの役割を詠んだ。
佐々木さん、お見事でした。

そしてフィナーレへ。
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躍動的な太鼓のパフォーマンスと静かな生け花の演出。
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締めは4人の副会長がステージにあがる。
そして㈱関西スーパーマーケット社長の井上保さんが、
お礼のあいさつ。
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右から、田尻さん、井上さん、
㈱ヤマナカ社長の中野義久さん、
㈱とりせん社長の前原宏之さん。

井上さんの挨拶は、
とても井上さんらしくて、よかった。

次代のAJSを背負う副会長の皆さんには、
大いに期待したい。

さて、この日の結城義晴の交友録の一端を、
写真でご紹介しよう。

真っ先はこの人、
AJS前専務理事の油座栄さん。
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川柳で話題をさらった佐々木隆一さんと、
ご令嬢の乃扶子さん
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㈱ダイイチ会長の小西保男さん。
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今年、AJSの会員になった台湾・全聯実業の皆さん。
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私の隣から董事長の林敏雄さん、
商品部生鮮課の林弘斌さん、
特別助理の初貴民さん。

私の著書『店ドラ』の台湾翻訳本を持ってきてくれた。
こころから、ありがとう。

右から㈱マツモト社長の松本隆文さん、
㈱セイミヤ専務の加藤雄一さん、
社長の加藤勝正さん。
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㈱千葉薬品社長の神崎彰道さん。
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右から㈱キョーエイ社長の埴渕一夫さん、
旭食品㈱副社長の竹内信夫さん。
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西山寛商事㈱社長の西山進さん(右)、
同社監査役でアジア社会経済開発協力会会長の菅沼光弘さん。
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紅谷商事㈱社長の秦勝重さん。
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㈱いちやまマート社長の三科雅嗣さん。
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右から紀ノ国屋ファウンダーの増井徳太郎さんと、
三菱食品㈱会長の中野勘治さん。
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㈱関西スーパーマーケット取締役の柄谷康夫さんと
国分㈱の山崎桂介さん。
ふたりは、コーネル・ジャパン奇跡の二期生。
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同じく関西スーパーマーケット取締役の福谷耕治さん。
コーネル・ジャパン伝説の一期生。
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さらに㈱キョーエイ常務の森雅之さん。
コーネル・ジャパン実行の第三期生。
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同じくコーネル・ジャパン二期生の稲田雄司さん。
三井食品㈱執行役。
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第一屋製パン社長の細貝理栄さんと常務の細貝正統さん。
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㈱伊藤園の皆さん。
左から副社長の本庄周介さん、
社長の本庄大介さん、副社長の江島祥仁さん。
そして商人舎エグゼクティブ・プロデューサーの松井康彦さん。
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㈱イチケン社長の土屋忠彦さん。
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私の隣から㈱サンプラザ副社長の山口力さん、
㈱スーパーナショナル取締役の中村裕佳さん、
取締役商品部長の中村健二さん。
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国分㈱専務の國分晃さん。
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左は㈱商業界社長の中嶋正樹さん。
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私の三代後の社長。
顔と名前、憶えてやってください。

赤じゅうたんで出席者をお見送りする会長・副会長。
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㈱とりせん社長の前原宏之さん。
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サミット㈱社長の田尻一さん。
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お二人には本当に頑張ってもらいたい。

そして最後に皆さんと。
右から㈱セブンスター社長の玉置泰さん、
田尻一さん、井上保さん、
荒井伸也会長と夫人の恭子さん、
後ろが㈱ダイイチ社長の鈴木達雄さん、
前原宏之さん、中野義久さん。
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そして締めは、
協会専務理事の松本光雄さんを囲んで。
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皆さん、おめでとうございます。

そして最後に、
この記念式典を裏方として支えた事務局の皆さん、
ご苦労様でした。

北野祐次さんの顔が見られなかったのは、
ほんとうにさみしい。

北野さんが、50年前に、
「おかず屋」と見極めたスーパーマーケット。
「おかず屋」の本質は永遠に変わらないだろうが、
それぞれの企業が「どんなおかず屋」となるのか。

それは「知恵の共同仕入れ」をさらに進め、深め、
「知恵の化学反応」を引き起こし、
1社1社、1店1店が、自分の顧客を見定め、
自分らしさを発揮するところから始まる。

各社の店を見ていると、
もうそれはくっきりと見えている。

その差異は、例えば、
アメリカのスチュー・レオナードとイータリーのごとし。

スチュー・レオナードの「Our Policy」。
The Customer is Always Right!
顧客はいつも正しい。

イータリーの「Our Policy」。
The customer is not always right!
顧客はいつも正しいわけではない。

どちらも日本流にいえば、「おかず屋」。
そして正反対のことを主張する。

しかしこれが企業や店舗の存在価値。

知恵を共同仕入れしつつ、
知恵を化学反応させ、
おのおの独自の世界を創り出す。

その差異を否定してはいけない。
むしろ奨励しなければならない。

自由闊達で、切磋琢磨する。
ほんとうの大学や大学院のような風土。

AJSメンバーの次の50年が、
今、始まった。

<結城義晴>

2012年09月05日(水曜日)

ユニクロ売上げ0.5%・客数5.3%減と紀文正月フォーラム講演・懇親

糸井重里さんの『ほぼ日刊イトイ新聞』。
その巻頭言は人気のブログ『今日のダーリン』。

これに関して、糸井さんが述懐。

『今日のダーリン』を毎日書き続けることを、
「これはつらいぞ」と友人にグチを言った。
そうしたら、こんなコメント。

「そういえば、あんまり長く続いていると
同情もされなくなるものですね」と笑われた。

数年くらいだと、毎日やっててご苦労さんと言われ、
十年を越えるとよく続くねと感心され、
さらにそれを越えると一度も休んでないと呆れられ、
やがてなにも言われなくなりました。

毎日毎日が休みなく続いて15年目になったら、
「自然現象」のように思われだしたようです。

‥‥そこまでいって、一人前さ!
と、めずらしく「!」付けて
じぶんをなぐさめます。

私の場合、丸5年なので、
第1段階の「数年」くらいで、
「ご苦労さん」の口。

10年で、「よく続くね」の「感心」、
それ以上で「呆れ」、
やがて「無言」。

そして15年で「自然現象」。
私も 「一人前」まで頑張ります。

その先、何と言われるのか。
これも楽しみです。

もう30年も続くと、
逆に「神秘」の世界まで行けるかもしれません。

「宣伝と自慢」だけの毎日更新にはならないよう、
極力、気をつけます。

さて、ロンドンで行われているパラリンピック。
昨日までの段階で日本選手団は、
金メダル2個、銀メダル3個、銅メダル2個。

パラリンピックこそメダルの個数を云々するものではないが、
それでもこの大会に出場すること、
そしてメダルを獲得する領域まで自分を高めることは、
大いに賞賛されるべきだ。

柔道男子100キロ超級の正木健人選手の金メダル。
感動した。

視覚障害1競泳女子100メートル背泳ぎの秋山里奈選手は、
1分19秒50の大会新記録まで出して金メダル。
彼女にも感動した。

最終日は9月9日。
ここまで世界中の今年の夏は、終わらない。

さて、カジュアル衣料専門店「ユニクロ」。
2012年8月期の国内既存店売上高は、
前年比マイナス0.5%。

2期連続。

ファーストリテイリングの決算期は8月。
だからこれはユニクロの2011年度最終成績。

今年2月までの上期の既存店売上高はプラス2.3%
コートなど防寒用の高単価商品が好調。

しかし、天候不順で、4月以降の夏物衣料が不振。
下期の売上高はマイナス4.3%。
4月からは4カ月連続前年割れ。

既存店客数。
上期がマイナス4.9%、
下期がマイナス5.8%。
通期でマイナス5.3%。

ユニクロは日本のこの分野で、
独壇場のポジショニングを築いている。
そしてアメリカでもヨーロッパでも、
中国でも、健闘中。

だからこのユニクロのトレンドは、
日本全体の消費傾向を示していることになる。

一年前の9月から今年の2月が、プラス。
3月から8月までが、マイナス。
その下期のマイナスが上期のプラスを上回って、
通期でマイナス。

そのまま9月に突入し、
12月までの秋と冬の商戦に入る。

それが日本全体の消費トレンドを示している。
天気と景気が、
消費マインドを減退させている。

昨日、今日の両日、
「紀文お正月フォーラム2012」で講演。
場所は東京・東銀座の時事通信ホール。
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昨年に引き続いての講演だが、
このフォーラム自体は5回目を迎える。
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毎年、9月初めのこの時期に、
日本中のスーパーマーケット各社の
経営トップ、商品部トップが招かれる。
その数、160名ほど。

時事通信ホールは、二日とも、満員御礼。

正月の謂れや地域の正月文化などの情報提供をし、
正月商戦の取り組みを提案するイベントだ。
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会場ホワイエには、
紀文と協力企業の情報パネルや商品が展示されている。
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写真は紀文の正月の取り組みパネル。
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プラスアルファの「年越しおせち」を中心に、
年末のおつまみ提案。
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紀文フォーラムは3部構成。
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第1部は、正月についてのナレッジの提供。
民族研究家の神崎宜武さんが、
「季節の歳時の歴史・重要性~正月文化継承の意義」をテーマに講演。
年神様を迎える正月の謂れや、
正月歳時の作法などを、
これ以上ないというくらいわかりやすく解説。

次に、しめ飾り収集家の森須磨子さんが、
日本各地の「しめ飾り・地方文化の多様性」を紹介。
興味深いお二人の内容だった。

いよいよ第二部の私の出番。
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今年の講演テーマは、
「お客様のためにいちばん大切なこと」
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最初に9月以降の消費と傾向のトレンド分析。
消費マインドの低調・変調。
その4カ月をどう乗り切り、
最後の最後にどう果実を結ばせるか。

講演の内容は、3部構成。
第1にマーケティングと顧客観の変化。
スチュー・レオナードとイータリーの差異をたとえ話に語った。
第2はコモディティとノンコモディティ。
年末・正月はハレの商戦。
だからノンコモディティの戦略、脱コモディティの政策が必須。
その考え方は情報型商品提案と経験価値マーケティング。
第3にまとめとして、
「お客様のために一番大切な三つのこと」。
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1週間前にアメリカから戻り、
私自身、いま最も語りたいテーマを話した。
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1時間の講演だったが、
経営トップに向けての私からの問題提起。

いかがだっただろうか。
どの店、企業も夏商戦、盆商戦は厳しかった。
だからこそ、正月商戦に向けての9月からの4カ月が重要になる。
トップがその先頭に立たねばならない時だ。
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最後は、感謝と元気と人間力経営。

ご清聴を感謝したい。

そのあと、紀文からの年末取り組み提案。
担当責任者の山本真砂美さんと堀内慎也さんがプレゼン。

紀文のテーマは「願い・結ぶ・集う」。
震災後一年の消費者心理、季節歳時の動向、
昨年12月の来店客動向と有力スーパーマーケットの取り組み、
2012年正月トレンドの予測などがデータや映像で示された。
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そのフォーラムの間、バックルームでは
懇親会のための準備が着々と進んでいた。
「割烹とんぼ」による料理。
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DVDや商品サンプルが入った、粋な紀文の紙袋も勢ぞろい。
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昨日、今日、
講演会に駆けつけてくれた皆さんとのツーショット写真で、
お礼に代えたい。

㈱万代社長の加藤徹さん。
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来週13日には、
お取引を集めた50周年記念式典が行われる。
その記念講演を担当する。
頑張ります。

イオン㈱執行役SM事業責任者の内山一美さん。
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一昨日のイオン㈱代表執行役副社長の坂野邦雄さんに続いて、
スーパーマーケット事業部門のトップ二人とお話して、
2012年現在の時代性を感じ取ることができた。

㈱ヤマナカ社長の中野義久さん。
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明日、オール日本スーパーマーケット協会50周年式典で会いましょう。

㈱エコス社長の平邦雄さん。
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先週のアメリカ視察では、
姉上の平典子たいらや常務とご一緒した。
その話題になった。

㈱静鉄ストア社長の望月広愛さん。
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昨日、ヨーロッパから帰国したばかりだとか。

相鉄ローゼン㈱代表取締役副社長の野口公一さん。
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横浜市西区北幸の隣組。
よろしく。

久々にお会いした㈱阪食常務の松元努さん。
さまざまな取り組みを報告してくださった。
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㈱京王ストア常務の能州彰さん。
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伝説のコーネル・ジャパン1期生で、
同社営業トップ。
活躍を期待したい。

そして、今回お世話になった㈱紀文食品のお二方。
代表取締役会長兼社長の保芦將人さん(左)と
専務取締役の高市泰明さん。

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厳しい秋の商戦が待ち構えている。
しかしトップが先導者となって、
とにかくお客さまとシンクロしつつ、
最後の際の商戦で大きな収穫を獲得したい。

最後に「元気を出そうよ」

元気を出そうよ。
それがあなたの仕事です。
元気を売ろうよ。

それがあなたの役目です。

天気は人間の力ではどうにもならない。
景気も組織の力で動かせない。
しかし元気だけはあなたの力で生み出せる。
そう、元気は自分で何とかなる。

だから、元気を出そうよ。
それがあなたの仕事です。
元気を売ろうよ。
それがあなたの役目です。

<結城義晴>

2012年09月04日(火曜日)

「消費、変調の兆し」と甲府の店巡りで「ROI構造の競争」を見る

誰かさんが 誰かさんが
誰かさんが みつけた
ちいさい秋 ちいさい秋
ちいさい秋 みつけた

作詞サトウハチロー、作曲中田喜直、
「小さい秋みつけた」

そんな気配をちょっとだけ感じさせる日。
すこしずつ、秋に入ってくる。

日経新聞のコラム『大機小機』。
コラムニスト一直氏が、
「総選挙で考えたいこと」を書く。

このコラムのなかで、
日本国民の価値観と行動原理が出てくる。

中間的な結論は、これ。
「日本人は目先の利益に敏感だ」

「大都市圏への人口集中は
アジアを中心に世界的な傾向ではあるが、
日本の戦後の経験は際立っている」

歴史小説家・半藤一利の述懐。
「戦争直後、日本人は
あっという間に過去を捨てた」

「わたしたちは利益になると思えば
土地にも過去にもあまり縛られずに行動してきた」

経済小説家・橘玲の結論。
「日本人は際立って世俗的だ」

ん~、そうか?!

「目先の利益に敏感」
「際だって世俗的」
「あっという間に過去を捨てた」

この分析や見解が日本人の特性として、
果たして妥当なのか。

コラムニスト。
「個人的な目先の利益よりは、
将来の経済社会システムはどうあるべきかを
投票の判断基準にすることが必要であろう」

総選挙のためには、
こんな特性も改めるべきだろうが、
小売りサービス業にとっては、
今日、明日のマーケティングに、
この日本人の特性は活かすことができる。

「目先の利益に敏感」
「際だって世俗的」
「あっという間に過去を捨てた」

好調な企業のいくつかは、
この日本人的なものを見事にとらえている気がする。

さて、今朝の日経新聞の記事も気になる。
「消費、夏に変調の兆し」

まずは自動車業界。
8月の新車販売台数(軽自動車を含む)は37万777台。
前年同月を12.4%上回った。
しかし、伸び率は4カ月連続で縮小。
軽自動車の比率は37%。
何よりも「エコカー補助金終盤戦の駆け込み」がなかった。
7月末で500億円を切った補助金は240億円も残る。

次に百貨店業界。
百貨店大手5社の8月売上高は4社が減収。
高額品はこのところ好調だったが、
7月は9カ月ぶりに前年割れ。

紳士衣料の青山商事は、
クールビズ関連の販売目標を昨夏比20%増と設定。
しかし実際は昨夏より落ち込んだ。

外食のハンバーガー、牛丼店など、
幅広くマイナス基調が拡大。

伸びている業界もある。
猛暑で8月は増収見込みのコンビニエンスストア、
円高で海外を伸ばす旅行など。

日本総合研究所の試算。
年収700万円世帯(専業主婦と小学生の子ども2人)は、
子ども手当の縮減や扶養控除の廃止などで、
2010年末対比で、月額1万9000円の負担増。

今後、予想されることの第一は電力料金上昇、
第二は穀物高による食品価格引き上げ、
さらに底流にあるのは消費税率引き上げ。
「消費心理を冷やす要因」は枚挙にいとまがない。

そのくせ一方、
大型ショッピングセンター開発は活発になる。
昨日の日経新聞一面トップ記事。

セブン&アイ・ホールディングスは、
現在13店のアリオを、
2015年度までに20店強に増加の計画。

核テナントはイトーヨーカ堂に、
外部専門店を50以上誘致する商業施設。

イトーヨーカ堂自体はまだまだ甦る気配を示さないが、
アリオは増収増益。

イオンは、国内最多の約120のSCを持つ。
イオンも2013年度に7店、2014年度に11店新設。
出店ペースは大幅に上がる。

ユニーも3年ぶりに出店を再開。
中四国・九州のイズミも、
農業用地の用途変更や工場跡地の取得により、
大型店開業のプランを持つ。

2007年11月、
「改正まちづくり3法」完全施行。

ショッピングセンター出店は大幅減少。

中心商店街の復活を目的にしていたが、
商店街の地盤沈下は止まらない。
商店街衰退の真因は、後継者問題にあって、
元凶は郊外の大型店出店ではなかった。

7月閣議決定の「規制改革39項目」で、
大型店出店規制の緩和が盛り込まれた。

それがこのショッピングセンター開発活発化の理由。

しかしそれでいて、この秋は消費減退の予兆。

大型ショッピングセンターが出店されると、
その新商業集積を開発している企業自身の店も含めて、
古い総合スーパーがどんどん売上げを落とし、
古いスーパーマーケットや古いホームセンターも、
新しい店に客を奪われる。

さて、先週土曜日は、山梨県甲府市。

朝、横浜を発って、昼ごろ到着。
そして、ショッピングセンターと店巡り。
地元ナンバーワンのスーパーマーケット企業オギノ。
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リバーシティはかつてのドル箱店舗。
私も昔、何度も取材した。

残念ながら、古い商業集積となっている。

隣接したユニー・アピタは、
オギノと切磋琢磨して、
集客力の相乗効果を発揮していたが、
こちらも土曜日とは思われない活気のなさ。

一方、地元のイチヤママート。
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独自の商品開発をして、
その「美味安心」を前面に押し出して独自化を図り、
生鮮食品、惣菜、ベーカリーなど、
頑張っている。

しかし、特に昼間は、店に活気が足りないように思う。
「消費、変調の兆し」が表れているのか。

さらにアマノ・パークス。
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ここでは、小泉有紀さんが出迎えてくれた。
企画室長・フードコーディネーター。
商人舎エグゼクティブ・コーディネーターの川勝利一さんと、
三人で写真。
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小泉さんの目が行き届いているのだろう、
細かなところにも配慮が行き届いた店づくりで、
高級店ながら、健闘しているだろうか。

最後に、イオングループのザ・ビッグ。
㈱マックスバリュ東海が運営。
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現在、4店舗を甲府盆地で展開し、
ドミナントを構築中。

ザ・ビッグは、
低コスト低価格で、
客数を獲得する。

ごく客観的に全体を見ると、
ザ・ビッグが一番、
経営合理性を持っている。

投資し、回収するメカニズムが、
構築されている。

「超」のつくディスカウントをしているから
競争相手にとってザ・ビッグが恐いのではない。

ROIの経営に徹しているから、
無理なく、長続きする。

だから手ごわい。

このことは、競争相手の企業群も、
良く知って、学ばねばならない。

企業における総資本経常利益率ROA、
Return on Assets。
店舗における投下資本利益率ROI。
Return on Investment。

安売り合戦が行われているように見えるし、
そうとらえてしまう短絡的な見方もあるし、
短絡的なジャーナリストやコンサルタントもいるが、
それは間違いだ。

アメリカでは、
ウォルマートは営業利益率5.9%、
荒利益率24.5%、経費率18.6%。

ホールフーズは、営業利益率5.4%、
荒利益率なんと34.9%、経費率29.5%。

まったく経営構造が異なる両者。
しかしROAは、
決して良いわけではないが、拮抗している。
ウォルマート8.1%、
ホールフーズ7.9%。

そしてそのポジショニングの差異によって、
両者は見事に共存している。

甲府のマーケットで、
これができる企業は何処なんだろうか。
そう考えながら私は店店を巡った。

その後、午後3時から、
㈱オオキの社員向けに講演。
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冒頭の挨拶は、
代表取締役社長の大木勝志さん。
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商業界山梨同友会のリーダーだったが、
活動は他の地域と同じように沈静化。
商店街の動向と似ている。

しかし大木さんは、
自分の会社を商業界精神で立派に支えているし、
3カ月に1回ずつ同志を集めて勉強をしている。

私はその真摯さと熱意が好きだ。

講演テーマは、
「21世紀の商業界精神」
熱を入れて話した。
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ちょっと観念的に過ぎたか。
反省もしたが、
倉本長治や新保民八、岡田徹の考え方は、
極めて観念的で、それでいて論理的だった。
だからピーター・ドラッカーにシンクロする。
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最後に、この日のレジュメから、
「本当の正義」

正しきによりて滅ぶる店あらば
滅びてもよし。
断じて滅びず。< 新保民八>

21世紀という時代、
この言葉は、ますます重みを増し、
輝いてくるに違いない。

なぜならば、
滅び行く者たちが次々、
明らかになってくるからだ。

滅亡する機能、
役に立たなくなる仕事が、
露になってくるからだ。

正義は、
時代によって
反転のごとき様相を呈する。

古い正義を振りかざす者たちは、
新保民八の言葉を声高に叫びつつ、
滅びてゆく。

新しい正義は、
古い正義と闘争を繰り広げつつ、
同じように新保民八の言葉を叫ぶに違いない。

正しきによりて滅ぶる店あらば
滅びてもよし。
断じて滅びず。

この言葉を信じる者も、
この言葉をまやかしに使う者も、
この言葉によって裁かれる。

滅びるか、
滅びないか。
その事実によって。

21世紀という時の流れが、
本当の正義を
証明してくれる。

講演後、幹部と写真。
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右から、川勝さん、
常務取締役・大木賢太郎さん、
専務取締役・大木勝彦さん、
そして大木勝志さん。

最後に大木さんと固い握手。
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そして全ての社員の皆さんに、
ご清聴を、心から感謝したい。

<結城義晴>

2012年09月03日(月曜日)

岡田徹詩集「今日の仕事」と「ことばの種まきびと」村上信夫の「間」

Everyday! Good Monday!
[2012vol36]

Good MorningやGood Nightがあるんだから、
Good Mondayもあっていいじゃないか。
そんな感じで月曜日に、
挨拶代わりに使い始めたGood Monday。

2012年第36週。
9月に入って第2週。
月曜日をスタートとすれば、第1週。

東京・横浜は、
暑さが残って、まさに残暑。

しかし、いよいよ秋に突入。

キャラメルを四角にひらく今朝の秋
〈朝日俳壇より 伊勢崎市・小暮俊一郎〉

今月の商人舎標語は、
「今日もお仕事、おまんまうまいよ」
よろしく。

今週はその9月のスタート。
夏の気配を残しつつ、
今月中旬〈17日敬老の日〉と〈22日秋分の日〉をはさんだ、
9日間のピークまでの助走期間。

2月末決算の企業にとっては、
下期の始まり。
3月末決算の企業は、
上期の締めの月。

どちらも心してかかりたい。

なにしろ、今年は、
7月と8月、どの企業も、
成績は思わしくなかった。

それを9月に一気に取り戻すことはできない。

先月の日経新聞『私の履歴書』の君原健二さんではないが、
あと5キロ、あと3キロ、1キロ、あの電信柱までと、
自分を励ましつつ走り切り、
自分のペースで駈け続けていると、
やがて前方に先行ランナーが見えてくる、
そんな営業を続けたい。

9月、10月、11月、12月と、
すこしずつ、ひとつずつ、いっぽずつ。
お客さまにご来店いただく最大のピークを12月に目標設定して、
辛抱と我慢、奉仕と忍耐で、
この秋を乗り切りたい。

さて今週の私のスケジュール。
明日と明後日は、
「紀文正月フォーラム2012」で講演。
東京の時事通信ホールで、
14時から18時まで。

私は二日とも1時間講演する。
ご来場ください。
お待ちします。

木曜日の9月6日は、
オール日本スーパーマーケット協会50年記念式典。
東京のホテルグランパシフィック LE DAIBA。
おめでとうございます。

金曜日は夕方から、
ダイナムジャパンホールディングス香港上場記念の、
アドバイザー会議食事会。
これもお目出度い。

さて今日は、午後からまず、
山本知己さんと外山胖(ゆたか)さん、来社。
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山本さんは立教大学大学院結城ゼミ第2期生。
現在博士課程で頑張っている。

その山本さんが紹介してくれたのが、外山さん。
㈱そごうで常務執行役を務めた生粋の百貨店人。
錦糸町店、八王子店、柏店などで、店長を歴任。
百貨店の店長は、一国一城の主で、社長のような存在。

日本の百貨店の歴史やエポックになった話題、
マネジメントや労働組合のことなど、
互いに話が盛り上がって意気投合。
素晴らしい方です。

そのお話のなかで、
外山さんが1969年、
最初に配属された店に張ってあった詩のことが出てきた。
そごう千葉店。

今日の仕事は

あなたの今日の仕事は、
タッタ一人でよい
この店へ買いにきてヨカッタと
満足してくださるお客さまを
つくることです。
あなたのお店があるおかげで
一人のお客さまが
人生は愉しいと
知って下さることです。

『岡田徹詩集』を持ち出して、
そのページを開き、
二人してしみじみと、
岡田徹を味わった。
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水打つて水打つて守る小商ひ
〈朝日俳壇より 香川県琴平町・三宅久美子〉

外山さんは4月から自由の身。
素晴らしい商人です。
この人を放っておく手はない。

その次にご登場くださったのは、
村上信夫さん。
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ご存知、NHKエグゼクティブアナウンサー。
『おはよう日本』『ニュース7』などご担当された。

1953年、京都生まれで、私とほぼ同年。
村上さんとも、一瞬のうちに意気投合。

この4月に独立し「ことばの種まき」をしながら、
新境地を開いて、ラジオ・テレビ、執筆などで活躍。
商業サービス業にも造詣が深い。

話すこと、伝えること、
コミュニケーションすることの達人。

35年間のその蓄積を語れば、
「ひとことで言えば、『間』です」

ん~、参った。

「間がないと『間抜け』になってしまう」
と村上さん。
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私も話したり、語ったり、
講演したり、インタビューしたりするが、
「間が一番大事」だと指摘され、
事務所一同とともに、反省しきり。
村上さんはすぐに、
ご自分のブログ「ことばの種まき」に、
私との出会いを「人を結ぶ晴れやかな心」と題して、
書いてくださった。
「名前にあるように人を結びつけ晴れやかな気持ちにしてくれる人だ」
最大限にお褒めいただいて、恐縮至極。
そして心から、感謝。

村上さんは、現在、
文化放送『日曜はがんばらない』(毎週日曜10:00~10:30)出演中。
月刊『清流』の巻頭対談「ときめきトーク」を担当。

私もいただいた著書は『ラジオが好き!』(海竜社)、
そのほかに『ことばのビタミン』(近代文芸社)
『いのちの対話(共著)』(集英社)などがある。

今日はその後、夕方、東京駅・丸ビルで、
イオン㈱代表執行役副社長の坂野邦雄さん、
SM事業戦略チーム柳川勝律(かつのり)さんと懇談。

私の60回目の誕生祝をしていただいた。
ここでも、心から感謝。

私は坂野さんと話しながら、
「間」を大切にしていた。

ありがとうございました。

今週も忙しく始まった。
しかし忘れてはならない。

あなたの今日の仕事は、
タッタ一人でよい
この店へ買いにきてヨカッタと
満足してくださるお客さまを
つくることです。

岡田徹に合掌しつつ、
みなさん、今週も。

Good Monday!

<結城義晴>

2012年09月02日(日曜日)

ジジの税変とおとうさんの60回目の誕生日[日曜版2012vol36]

1週間ぶりで、
ごぶさたしています。

ジジです。
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今週はボクにとって、
たいへんなことがありました。

なにかあるな、とは、
おもっていたのですが。
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とつぜん、おでかけケースに、
いれられた。
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ボクは、きらいなんです。
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せまいなあ。

どこにいくんだろう。
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しみず動物イインでした。
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チューシャされて、
ねむっているあいだに、
こんなふうになりました。
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シッポ。
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あたま。
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せなか。
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みみ。
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そういえば、まいとし、
夏になると、トリミングします。
それがことしは、
8月のおわりになったのでした。
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でもすっきりして、
うごきやすい。

ところで、
ユウキヨシハルのおとうさん。
でかけています。
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ヤマナシのコウフで、
コウエン。
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ボクは、おとうさんに、
いいたいことがあって、
まっていたんですが、
まちきれなくて、
ねむくなってしまいます。
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おとうさんは、
いつものように、
一所懸命で講演。
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それから、
8月最後の日には、
いいことがあった。
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rikkyoの結城ゼミOB会のみんなが、
おとうさんの60回目のbirthdayを、
おいわいしてくれた。
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しかいは、いつもの、
ムッシュ・シブキ。

OB会長のナゴヤさんが、
とてもいいおはなしをしてくれた。
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おとうさんは、
とてもうれしそうでした。
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そして、カンパイ。
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それからおいしいジャパニーズ・ディナー。
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フグのサシミを、たべた。
おさかなをやいて、たべた。
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おなべも、たべた。

ボクもモーレツに、
おなかすいてきた。
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からだがかるくなってから、
ほんとうによく、たべます。
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商人舎の今月の標語は、
「今日もお仕事、おまんまうまいよ」

ボクのばあい、
シーバひとすじですが。
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それからおみずも、
しっかりのみます。
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おとうさんのバースデー・パーティは、
メインイベントをむかえた。
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赤いチャンチャンコなんか、
きせられるのかとおもっていたら、
プロが描いたにがお絵だった。

みんなも、よろこんだ。
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おとうさんは、
じぶんのわかいころに、
そっくりだとおもった。
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きっと、
おとうさんのおかあさんが、
いちばん、よろこぶだろうと、
おもった。

それからマツイさんから、
寄せ書きと花束。
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ん~、うれしかった。
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さいごにみんなで、フォト。
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60回目の誕生日をむかえることを、
「カンレキ」というそうです。

ボクは、まだ、
7さいだから、
よくわかりません。
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ボクが、カンレキまで、
いきられるかも、
わかりません。

でも、おとうさんといっしょに、
ずっと、いきていこうと、
おもっています。
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おとうさん、
おたんじょうび、
おめでとう。

<『ジジの気分』(未刊)より>

2012年09月01日(土曜日)

9月の標語「今日もお仕事、おまんまうまいよ」とダイナム香港上場

今日からSeptember
自分の生まれた月だけに、
愛着はより深い。

今日1日は「防災の日」
関東大震災が起こった日。

そして9月は「防災月間」

イオンは一昨日の8月30日から、
防災用品300品目の売り出しを展開

最近のイオンの仕掛け、
早くて大がかりで、しかも的確。

競争相手は、
うかうかしていられない。

昨年3・11の東日本大震災以降、
私たち日本人の合言葉のひとつは「防災」。
9月は「防災月間」であることを、
強く意識したい。

今日は「二百十日」
昨年は大型の台風12号が到来。
今年はまだ残暑が続く。

毎年9月は、中旬から下旬にかけて、
小売りサービス業にとって大きなピークがやってくる。

「敬老の日」と「秋分の日」にかけてのピーク。
8月の夏休みが終わって一息ついてから、
9月中下旬に行楽の秋が待っている。

今年は月曜日17日が敬老の日の祝日、
土曜日22日が秋分の日の祝日。
サラリーマンは祝日と土曜日が重なり、
一日損をした気分。

しかしだからこそ、
この1週間は重要な意味を持つ。

9月中下旬のピークは、
15日土曜日から、23日日曜日まで。
その9日間のなかの節目に、
17日の敬老の日と、
22日の秋分の日がある。

昨年は17日土曜日から日曜日25日まで、
長くて大きなピークだった。

9日間に6日の休みがあった。
今年はそれが5日間に減る。
9月最大のピークをどう迎え、
どう乗り越えるか。

このあたりに大型台風がやってくる気がする。
そのときには「防災月間」の、
あらかじめの備えが生きるはず。

気を引き締めて、かかりたい。

さて、商人舎今月の標語。
平櫛田中の言葉からいただく。

「今日もお仕事、おまんまうまいよ」

平櫛はこの後に続けて、
「びんぼうごくらく、ながいきするよ」と、
言い切るが、これは今月の標語では割愛。

平櫛田中。
「ひらぐし・でんちゅう」と読む。
明治5年(1872年)生まれ、
昭和54年(1979年)没。
なんと107歳まで生きた。

100歳を超えても、
現役として作品を作った彫刻家。
「60、70は鼻たれ小僧」と豪語した。

私も明日60歳を迎えるが、
まだまだ小僧っ子のつもり。

平櫛先生、よろしく。
私も頑張ります。

9月は、
食欲の秋。
行楽の秋。

小売りサービス業にとっては、
「仕事の秋」。

だから9月の標語は、
「今日もお仕事、
おまんまうまいよ」

いかが?

さて、8月6日、
株式会社ダイナムジャパンホールディングスが
香港証券取引所に株式上場した。

この上場は日本のみならず、
香港証券取引所でも非常に注目された。

理由は3つ。
香港に単独上場する初めての日本企業であること。
日本初のパチンコホール企業の上場であること。
そして、世界の株価低迷の中で上場に成功したこと。

この株式上場を受け、臨時セミナーが開催された。
8月27日、ホテルニューオータニ。
主催は一般社団法人パチンコ・チェーンストア協会(PCSA)。
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タイトルは、
「パチンコホールの香港証券取引所株式上場についてのセミナー」
サブタイトルがついている。
「㈱ダイナムジャパンホールディングスの香港上場を受けて」
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開会のあいさつはPCSA専務理事の中島基之さん。
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8月6日、午前9時。
ダイナムジャパン上場の様子を紹介するビデオが上映された。
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銅鑼の前での記念撮影がなんとも香港らしい。

そして、第一部基調講演『上場の経緯と総括』。
ダイナムジャパン代表執行役社長の佐藤洋治さん
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「今から24年前、パチンコ関連会社6社で、
株式公開準備協議会を結成した。
残念ながら24年間努力しても、
日本における株式上場の門戸が開かれることがなかった。
しかし今回、国際基準における香港で道が開けた。
日本の証券業界も変らざるを得なくなっているのではないだろうか」

「昨年6月に香港証券取引所を訪問し、
審査部門のヘッドといろいろと話した」

この時、佐藤さんは、言質を得た。

『香港ではきちんとした手続きをすれば申請を受けつける。
申請書とともに、
日本の国内法に抵触していない旨の弁護士の意見書が必要だ。
それを提出すれば、受理する。
審査の結果、却下する場合もある。
しかし門戸を閉ざすことはない』

「この言葉ひとつを頼りに、申請を決意した」

「審査委員会からの質問状のやり取り、
日本法と香港法の違い、
536ページの目論見書の作成、
目論見書に添付する1万ページに及ぶ裏付書類、
またそれらすべての膨大な量の翻訳」
たいへんな量の作業が待っていた。

最後に香港取引所の上層部からのヒアリングを受け、
決済を仰ぐという最終関門があった。
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「2010年に香港取引所のルールが変わった。
それまでは起業の本社所在地が限定されていた。
香港島、中国本土、ケイマン諸島とバミューダ島のいずれかに、
本社がある企業でなければ香港市場に上場できなかった。
しかし2010年以降、
欧米、日本を含む、約20カ国が対象になった。
時代の流れがダイナムの上場を可能にしてくれた」

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「今回の上場はダイナム個社の問題以上のものがある。
業界にもそろそろ、風通しのいいパチンコオペレーター企業や、
パブリックカンパニーが出てきてほしい。
そしてそのことによって社会と調和するパチンコ業界が、
スタートできる『天の時』だと思う。
世の中の役に立つ業界になってほしいという想いで、
業界の仲間たちとともに社会貢献していきたい」

第二部は、香港上場に尽力したキーパーソン10名の座談会。
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香港から来日しているスピーカーがほとんどなので、
逐次通訳つきのスピーチ。

発表者は左から、
申銀万国証券のウィルス・ティンさん、
Piper Jaffray ASIA(投資銀行)のステーシー・ウォンさん、
Deacons(法律事務所)のロニー・チョウさん、
Baker&McKenzie(法律事務所)のブライアン・スパイアーさん、
清和監査法人の南方美千雄さん。
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そして曾我法律事務所の曾我貴志さん。
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登壇者はほかに、
東京青山・青木・狛法律事務所の高橋謙さん、
RSM Nelson Wheeler(会計事務所)のユージン・リュウさん、
コンピュターシェア(証券代行会社)のパメラ・チャンさん、
中信商研国際(投資銀行)のクリストファー・フランシスコさん。

それぞれ、香港のIPOに関する専門的な技術論や、
ダイナム上場に関する裏話などが披露された。

参加者に配られた記念書。
『ダイナム香港上場【IPO】1年間の軌跡』
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ダイナムジャパンの上場。
極めて困難な仕事だった。

しかし上場した後の、これからこそ、
さらに困難な仕事が待っている。

上場の本質は会社の社会化である。
社会化した会社は、その時点で、
次の新しい大仕事を抱えることになる。

ダイナムジャパンの今後を注視したい。

最後に再び、今月の商人舎標語。
「今日もお仕事、おまんまうまいよ」

よろしく。

<結城義晴>

2012年08月31日(金曜日)

スチュー・レオナードとイータリー[後編]顧客は常に正しいのか?

福島県いわき市の安島浩さん
あの㈱マルト代表取締役社長

安島さんから誕生祝が届いた。
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プライベートブランドの大吟醸「滄海」
それからとらやの羊羹。
そして日野原重明著『100歳のことば』(PHP文庫)。

心から、お礼申し上げたい。

日野原さんの本を読んでいたら、
100歳まで生きたくなった。
100歳まで生きられる気になった。

「日々忙しいことが、
たいへんな人生を歩む滋養になっている」

日野原重明、100歳。

「時には失敗もありますが、
楽しい多忙です」

外山滋比古、言語学者、87歳。

「無難なことをやっていては、
明日という日は訪れて来ない」

奥村土牛、画家、1990年9月25日没、101歳。

「無茶をせず、無理をする」に通ずる。

今日もおしごと、おまんまうまいよ、
びんぼうごくらく、ながいきするよ」

平櫛田中、彫刻家、1979年12月30日没、107歳。

多忙こそ長生きのもと。
私もその気になってくる。

安島さん、ありがとう。

さて昨日の続き。
「スチュー・レオナードとイータリー」

〈後編〉の今日はまずイータリーを紹介しよう。
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Eatalyの創業は2007年。
トリノにイタリアン食料品店&飲食店として開店。
その本店は1万平方メートル超級の大型店。

マンハッタン5番街23丁目のニューヨーク店は、
2010年のオープンで、
本店の半分の約4600平方メートル

入り口は2カ所あるが、
メインの入り口ともいうべき青果部門から入る。
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イタリアの市場スタイルの売り方。
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いわゆるマーケット。
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スチュー・レオナードのようなワンウェイ方式ではない。
しかし、どう見てもスーパーマーケットの青果部門。

シーフード部門は対面方式。
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精肉部門ももちろん対面方式で、
イタリアメニューの各種肉類が販売されている。
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ハム・ソーセージ売場も対面方式。
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パスタ類を中心にしたデリ売場。
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本場イタリアのグルメ惣菜が、
これでもかとアソートメントされている。

売場にはすぐに客が押し寄せ、
写真が撮れなくなる。
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インストア・ベーカリーもご覧の人気。
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チーズ、牛乳、乳製品の品ぞろえも豊富で、
イタリア料理の奥の深さを感じさせてくれる。
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飲料売り場も充実しているし、
イタリアワインも実によく品揃えされている。
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キッチン用品、食器もイタリアンテーストの小洒落た品ばかり。
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つまりは商品ラインの統一が、
完璧に図られている。

そしてイタリアの食と料理に関連した本や雑誌。
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最後にレジ。
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トレーダー・ジョーやホールフーズの繁盛店と同様の、
ストレスがかからない銀行方式のレジ

ここまではスーパーマーケットそのもの
対面方式多用ではあるものの。

そしてこの小売業の機能とフードサービスの機能が、
手の届く範囲で共存
している。
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売場ゾーンと飲食ゾーンが、
カテゴリー別に隣り合わせで共存している。
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まさにスーパーマーケットとフードサービスの融合
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イタリアの食に絞り込んだ。
だからこそ内食と外食、中食の融合が、
実現された。
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私は、そう考えている。

コンセプトは、
「学んで、食べて、買う」

店内はイタリアからの輸入品を中心とする小売ゾーン、
イートインスペースとレストラン、
さらに料理教室などが一体化されている。

店舗入り口付近のレストラン。
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料理教室のような施設で調理され、
そのわきのテーブルで食事をとる。
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私たちも立食のスペースで、
ワインと生ハム、チーズを注文。
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すぐに注文に応じて、
料理が出来上がる。
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そして乾杯。
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買い物組と合流。
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こんな楽しみ方もできる。

イタリアに7店、日本に11店、
アメリカには、ニューヨークに1店

この店は、
外食と内食の完全なる融合という点において、
21世紀の未来型食品店舗の一端を表現 している。

そのイータリーの「Our Policy」
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1 The customer is not always right
顧客はいつも正しいわけではない。

2 Eataly is not always right
イータリーもいつも正しいわけではない。

3 Through our differences, we create harmony
顧客とイータリーの差異が調和を創り出す。

対して、スチュー・レオナードの「Our Policy」
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Rule1 The Customer is Always Right!
原則1 顧客はいつも正しい。

Rule2 If the Customer is Ever Wrong, Reread Rule1.
原則2 たとえ、顧客が間違っていると思っても、原則1を読み返せ。

レオナードは、いつも顧客は正しいと言い、
イータリーは、いつも正しいわけではないと言い返す。

イータリーのオマージュ?
イータリーのユーモア?

私はここに20世紀と21世紀の差異を見る

20世紀型のレオナードは生真面目に顧客をとらえる。
21世紀のイータリーは現実のものとして顧客をとらえる。

レオナードは顧客との主従の関係を重視する。
イータリーは顧客との対等の関係を志向する。

主従の関係をサービスという。
対等の関係をホスピタリティと呼ぶ。

レオナードはファミリーを呼び寄せる。
幼児化した店づくりも見せる。

イータリーは大人の世界を追求する。
子供は寄せつけない。

20世紀にはレオナードの幸せがあった。

21世紀にも、もちろんその良さはある。
しかしそれがすべてではない。
豊かさのひとつだ。

つまり21世紀はセグメントされたニーズの時代。
20世紀はマスのニーズの時代。

この違いをレオナードとイータリーが表している。

そして郊外ヨンカースのレオナードは客数が減り、
マンハッタン5番街のイータリーは押すな押すなの大盛況。

マスがすべてではなくなったことを、
この現象は示している。

いまや、セグメンテーション、ターゲティング、
そしてポジショニングが、
小売業・サービス業でも、
必須の考え方なのである。

イータリーにはこのマーケティングの鉄則がある。
これが21世紀のマーケティングであり、
未来型小売りサービス業である。

Is the customer always right?

レオナードとイータリーが、
自らの存在をかけて、
私たちに問うている。

<結城義晴>

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