結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2011年03月26日(土曜日)

「正常・日常」の尊さ・大切さを、私たちは今回の震災で知った!

東北関東大震災から2週間経った昨日。
私にとって、とてもうれしいニュースがあった。

大学時代の1年先輩。
石巻市田道町の阿部恵昭さんに連絡が取れた。

阿部さんの30年前と変わらない若々しい声が、
携帯電話の向こうから聞こえてきた。

阿部さんご自身も奥さんも、みんな元気。
ぐちゃぐちゃになったけれど家に住んでいて、
毎日、仕事しているそうだ。

ほんとうにうれしい。

石巻というと、今回の震災でも、
最も大きな被害を受けた地区のひとつ。
「石巻・女川の震災地区」というブログには、
被災状況の写真が、これでもかと掲載されている。

私は新聞で阿部さんの名前を探した。
インターネットに載っている手書きの避難所名簿を、
一つ一つ確認した。
どこにも名前は見当たらなかった。

しかし、阿部さんは無事だった。
無事な方が当たり前だった。

昨日も書いたけれど、
新聞やテレビなど、インターネットの情報も、
「異常」な情報ばかり取り上げる。
すると「正常」な情報は、
かき消されてしまう。

「異常」な情報だけが強調されて、
「正常」で有益な情報は表に出にくい。

だからみんな、
「異常」が「正常」だと思いこんでしまう。

マスコミ人が最初に教えられること。
犬が人間を噛んでもニュースにはならないが、
人間が犬を噛んだらニュースになる。

私自身もこれまで、ついつい、
そんなモノの見方、取り上げ方をしてきた。

人が知らないこと、
人が知っていることの中で、
ほんとうは違っていること。

そんなことを書く。

すると「面白い」「興味深い」などの、
評価を得ることができる。

しかし「正常」や「日常」の
尊さ・大切さを、
私たちは、
今回の震災で知った。

商売もビジネスも、
正常・日常の中で繁栄する。

ただし現在の報道の多くは、
日本中で人間が犬を噛んでいるかのごときもの。
それが海外での誤解と錯覚につながる。
風評被害を大きくする。

「東北地方太平洋沖地震・被災地情報地図」
3月25日12時段階の被害状況。
避難者 24万人超
・自衛隊 / 106,200人体制で活動中
・消防庁 / 緊急消防援助隊 約2,700人が活動中
・海外支援 / 130の国や地域、33の国際機関
・海外支援 / 14カ国、約800人の救助隊が活動中
・海外支援 / 米軍12,750人の隊員が活動中

宮城県全体の状況。
人口 / 2,347,300人
世帯 / 915,196戸
避難所数 / 652カ所
避難者数 / 88,619人
死亡者数 / 6,097人
不明者数 / 6,636人
建物、全壊・半壊の規模は甚大。

そして阿部さんの在住する石巻市。
人口 / 160,336人
世帯 / 60,905戸
津波被害甚大
死亡者数 / 1,946人
不明者数 / 2,797人

私自身、石巻は、
全滅に近いのではないかと錯覚し、
悲観していた。

しかし16万人のうち、
死亡者・不明者4743人。

実際、凄い数字だ。
でも無事な人の方が圧倒的に多かったし、
私の先輩の阿部さんは大丈夫だった。

亡くなられた皆さんのご冥福を祈りつつ、
阿部さんの無事を喜びたい。

さて、朝日新聞の『声』欄。
一般の人の投稿。
比企修一さん、62歳、無職。

10年ほど前の東京電力運営「電力館」での小さなやり取り。
「小学生が10人ほど見学に来てきた」

その中の1人が案内役の女性に質問した。
災害時の原発の多重の安全対策について。

小学生「これが壊れたら?」
女性「その場合はこれが働くので大丈夫です」
小学生「じゃあ、もしそれも壊れたらどうするんですか?」
女性「その場合にはこれが働くので大丈夫です」
小学生「それも壊れたら?」
女性「そんなことはありません!」

「説明に窮した女性はとうとう怒り出してしまった」という。
多分この女性、「イラ菅」状態だったに違いない。

いま、プロの書き手よりも一般の人々の文章やコメントが、
新鮮で面白い。

一般人は、「正常」「日常」に立脚している。
プロは、「異常」「非日常」しか頭にない。

もうみんな、
「人間が犬を噛む話」に、
うんざりしている。

もちろん重大で有益なニュースは不可欠。
それを報道することも、
それを知識として身につけ、
情報として知っておくことも。
これは誤解のないように。

「以って自戒とすべし」

今日も一日、優しく強く。
今日も一日、元気と勇気。

今週も、私のブログにやってきてくださって、
心から感謝。

良い週末を迎えてください。
ジジではないが、
みなさんが安らかに、
眠ることができますように。

<結城義晴>

2011年03月25日(金曜日)

「被災の目に見える形と見えないかたち」と過激な見出しや言葉づかい

どこか、疲れがたまっている気がする。

こぶしの花は、関係なく、
きれいに咲いているが。
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「ほぼ日」の巻頭言「今日のダーリン」に、
糸井重里さんが書いている。
「目に見える被災のかたちと、
見えない被災のかたち、

両方を乗越えるのが、
ぼくらの目的だと思います」

もちろん現地で被災した人々は、
想像できないくらいの「両方」を
全身に受けているのだろうが、
日本人全体が
「目に見えない被災」を受けている。

それが、この私の
「どこかにある疲れ」だと思う。

朝、目を覚ますと疲れを感じる。
「元気を出そうよ、
それが私の仕事です」
そう呟きながら、起き上がる。
そんな毎日だ。

糸井さんは、考える。
「自分の『好き』を見失わず、
つまり自分らしさを忘れることなく‥‥」

この「好き」がカギを握るんじゃないか。

一応、賛成です。

しかし、それよりも、
私は「自分の仕事」「自分の役目」が、
「目に見えない被災」や「どこかにたまった疲れ」を、
とりはらってくれる原動力だと思う。

「自分の仕事」
「自分の役目」

それがあるから生きている。
それがあるから元気が出る。
勇気が生れる。

元気を出そうよ、
それがあなたの仕事です。
元気を売ろうよ、
それがあなたの役目です。

今日も一日、元気と勇気。
今日も一日、優しく強く。

さてニュースキャスター池上彰さんの主張、
「原発事故報道、専門用語が不安を増幅する」。
朝日新聞「ななめ読み」の欄。

私も感じていたことを言ってくれた。

「被爆」と「被曝」。
耳で聞くと「ひばく」。

「被爆」は、「爆撃を受けること」
あるいは「原水爆による攻撃を受けること。
また、その放射能の害をこうむること」

対して「被曝」は、
「放射能に曝(さら)されること」

「ひばく、ヒバク」と聞いていると、
「爆発によって放射能の害をこうむる」と、
思い込んでしまったりする。

池上さんは言う。
「放射線を浴びた」と、
「平易に書いたほうが、誤解が少ない」

3月13日の朝刊各紙の一面トップ見出し、
「福島原発で爆発」
巨大な文字が並んだ。

池上さんの言。
「この見出しを見て、
原爆のような爆発が起きたと勘違いした人も
多かったようです」

さらに14日の夕刊各紙。
「3号機も水素爆発」

「今度は、
水爆が爆発したかのような誤解をする人も
現れました」

「専門家や新聞記者たちは・・・
見出しを安易に付けてしまいますが、
知識のない一般の人は、
不安をかきたてられてしまうのです」

私も30年間、
雑誌の編集に携わっていたから、
よくわかる。

見出しの功罪。

商売でいえば、
POPやショーカード、
エンドパネル、
その言葉づかい。

過激に過激に表現しがちだ。

特に今回の東北関東大震災などのときの、
新聞・雑誌、テレビの見出しやタイトル。

結果的に「不安をかきたてる」ことにだけはなってほしくない。
十二分に配慮しなければならない。

㈱チンギスハーン旅行のロブサンドルジ・ガルタ社長から、
一昨日、聞いた話。
同社は、モンゴルへの旅行代理業を主な業務にする会社。

この5日間に約2000人のモンゴル人が、
日本からモンゴルに帰国した。
日本に住んでいる人たちは、
そんなに危険を感じていないが、
本国の家族や親せきが心配して、
政府にまで帰国を要請するという。

モンゴルでも連日、
東北関東の震災のニュースが流れているが、
「福島原発で爆発」や「3号機も水素爆発」のような言葉づかいで、
日本中が震災に遭い、
放射能に汚染されているか、
のような風評が立っているらしい。

これはモンゴルに限らない。
アメリカでもヨーロッパでも、アジアでも。

日本国全体、日本人全員が、
風評被害に苛まれていることになる。

国内で風評に惑わされている時ではない。
日本人が自ら風評被害を起こしているその映像が、
海外に流れて、より大きな風評となる。
「風評」とは、
「世間であれこれ取りざたすること。
また、その内容。うわさ」

噂の広まるスピードは恐ろしい。
インターネットやツイッター、フェイスブック、は、
世界的で巨大な「風評拡散装置」である。

このブログを書いている2011年3月25日15時4分更新段階の、
ポータルサイト「yahoo! JAPAN」のトップニュースの見出し4本。

*1、2号機も高線量の水たまり
*被ばく 放射性物質どこから
*原発20-30km圏 自主避難促進
*大震災の死者 1万人超える

いかがだろうか。

昨日も書いたが、
「風評被害には、
知識と情報で対抗する」

それしかない。

しかしそれでもいいニュースはある。
朝日新聞の「国際」欄。
「中国の救援隊リーダー語る」
中国地震局国際協力部・徐志忠課長(47歳)。
「被災地で、秩序を守る住民たちの姿が、
『最も印象に残っている』」

「持ち込みが認められた機材や食料、飲料水は計4トン。
途中で尽き・・・現地で調達したが、
商店ではお願いしても料金を受け取ってくれず、
最後は買いに行けなくなった」

徐さんはパキスタンやハイチ大地震などに続いて、
5度目の海外派遣。
「ガソリンスタンドでの長蛇の列でもクラクションは鳴らされず、
横入りする車がないことにも感心した」

「被災地では『謝謝』『ありがとう』と声をかけられた」

徐さんには心から感謝したい。
「風評には負けないぞ」という気持ちになる。

一方、日経新聞の国際欄。
ジュネーブ発で「国連3機関 日本を支援」の見出し。
世界保健機構、国際原子力機関、国連食糧農業機関が、
福島第一原発の事故に伴う農産物放射能汚染に関して、
「日本政府への支援を表明する共同声明を発表」

3機関はこれまでの日本政府の対応を評価している。
「農産物の放射能を測定して結果を公表し、
消費者や生産者に安全対策を指導している」

さらに「日本以外の農産物が汚染されたという証拠は一切ない」

「証拠は一切ない」と、
きっぱり言いきっているところが、いい。
うれしくなる。

海外でも、
日本を正しく評価している人がいる、
正当に見てくれる機関がある。

私たち自身が、
私たち自身を、
疑ってはいけない。
貶めてはいけない。

さて、昨日、今日と、
横浜の商人舎オフィスに訪問者。
私がいなくてもいても、
来訪してくださることはうれしい。

昨日は鈴木國朗先生、
今日は常盤勝美さん。
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常盤さんとは、イタリアンでランチ。
パスタとピザ。
おいしかった。

疲れがすこしとれた気がした。
ありがとう。

常盤さんは筑波大学大学院卒業の理科系。
気象予報士で、ブログ『2週間天気予報』でおなじみ。

理科系の人の震災への見方がわかって、
私には勉強になった。

小売業やサービス業にも理科系の人財が必要だ。
私がいつも、言っていること。
理科系と大雑把にくくるのも、
もう遅れているのかもしれない。

物事を論理的・科学的に観察し、判断できる人。
そのうえでひとつの専門を極めた人。

付和雷同しない人。

風評被害に立ち向かうには、
そんな人たちの知識と情報が必須だ。

最後に、一言、応援のメッセージ。
『日経MJ』 がんばれ。

私の専門分野をカバーしてくれているメディアの代表が日経MJ。
立教大学大学院ビジネスデザイン研究科の私の講座でも、
特別のテキストは指定していないが、
シラバスに掲載して、
このメディアは目を通しなさいと指導している。

その日経MJ、この震災以後、
ちょっと元気がない。

事情はよくわかっている。

専門紙誌はこんな時、
扱うネタが一般紙とかぶってしまう。
MJは日経本紙に完全に奪われてしまった。
しかしそれでも、私たちのメディア。
小売流通業・サービス業の専門紙。

その専門性を見せてほしい。

ひとつだけ、提案。
毎号、一面に「コラム」があった方がいいと思う。
コラムは社会全体を覆い尽くし、
問題を発見し、抽出し、解決の糸口を提示する。

朝日新聞の『天声人語』、
日経本紙の『春秋』、
読売の『編集手帳』・・・・・・。

幸いに日本経済新聞社には、
井本省吾さんや田中陽さんといった書き手がいる。
小売流通・サービス業への造詣が深く、
応援してくれるジャーナリストがいる。

そんな人たちが、一面コラムで、
応援を続けてくれたら、
他は日常の専門記事でよい。
たいていの場合、コラムは、
見出しで過激さを売るという愚は起こさない。

がんばれ、日経MJ。
小さな声で、応援しよう。

<結城義晴>

2011年03月24日(木曜日)

「無知こそ恐怖の源」だから、三陸まで飛んだダイナム会長・佐藤洋治の「見る・聞く」が貴い

予測されていたことではあるが、
とうとう大東京の水に放射能。

昨日の23日、東京都の金町浄水場の水道水から、
放射性物質が検出された。

1キログラム当たり210ベクレルの放射性ヨウ素。
これは乳児向け暫定規制値100ベクレルを上回る。

都は、「1歳未満の乳児に水道水を飲ませることを控えるよう」求めた。
福島第一原発の事故の影響であることも指摘。

このニュースが流れると、瞬時に、
スーパーマーケットやコンビニの店頭では、
水のペットボトルが売り切れた。

例の「買い溜め亡者」の登場。

暫定規制値を超える放射性物質が検出された農産物の件でも、
過剰な反応が広がった。

今朝の朝日新聞『声』の欄。
読者からの投稿がある。
千葉県松戸市の梅北兼正さん。無職、76歳。
「乳幼児を抱えたお母さんの不安は分からなくはありませんが、
気にしないという人もいるはずです」

「ヨウ素がついた野菜は水でよく洗えば落ちると聞きます。
危険にただおびえるよりも、何の落ち度もない農家を
泣かせない道を選びたいと思います」

「もし風評被害に泣く農産物がありましたら、
流通業界の方々は産地を明示した上で
店頭に並べて下さいませんか」

「物流コストの問題や売れ残りの心配もあるでしょうが、
世間には『よし買おう』という人も少なくないと思います」

「少なくとも、私は買います」

勇気ある発言だ。
昨日のこのブログで書いた、
学習院大学院長だった故田島義博先生と同じ意志。

その朝日新聞「オピニオン」欄。
静岡県知事の川勝平太さん。
2007年に静岡文化芸術大学学長に就任し、
その後、知事に転身した。

静岡には浜岡原発がある。
「短期的にも長期的にも、
一般の人々の科学力・技術力への関心を、
格段に高めねばなりません」

学び、学ばせるということ。

「無知は恐怖の源です」

「原発事故が起きたのは、
科学的予見が外れたことと、
技術の不具合によります」

「それを克服するのも科学であり、技術です。
太陽光発電への切り替えも科学・技術がいります」
「災害についての科学的知識と防災の技術的ノウハウを高めれば、
いざという時も風評に惑わされず、冷静に対応できます」

風評被害には、
知識と情報で対抗する。

これ以外にない。

ピーター・ドラッカー教授が提唱した「知識社会」は、
こういったところにも現れている。

では私自身は、
放射性物質が検出された水や食物を、
飲むか、食べるか。

福島第一原発事故に立ち向かったハイパーレスキュー隊員、
それに東電社員、自衛隊員や米国海兵隊員の勇気を思えば、
臆病者の私だけれど、食べるし、飲む。
そのための知識と情報を収集するし、発信する。

いま、不屈の日本人は、だれもが、
レスキュー隊の勇気と心意気とをもたねばならないと思う。

その勇気で風評被害と闘わねばならないと思う。

「無知こそ恐怖の源」
「わからないからこわくなる」
「知らないから恐ろしくなる」

だから「風評被害には、
知識と情報で対抗しよう」

さて、先週土曜日の19日から3日間。
㈱ダイナムホールディングス社長(㈱ダイナム会長)の佐藤洋治さんが、
東北の被災地の三陸まで入った。
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写真は、北上川。

ダイナムホールディングスは、全国に、
パチンコホール「ダイナム」など342店と、
ファストフード「めん六や」323店を展開。
平成22年度連結決算年商8246億円、
従業員は1万6601人に及ぶ。

宮城に13店、福島16店、岩手7店、
茨城にも16店、出店している。

佐藤さんはトップマネジメントとして、
すぐさま動いた。

震災発生8日後に、
被災した現場を訪れ、
社員・従業員を励ましたのだ。

19日、山形空港までJALの臨時便で飛び、
そこからレンタカーで宮城に入り、
仙南の名取美田園店、名取店を訪れ、
仙台統括事務所に設けられた現地対策本部に入った。

3月11日には東京・日暮里の本社に、
緊急対策本部が設置され、その折に、
現地対策本部もつくられていた。

最後は気仙沼にまで到達し、
この地の自社店舗を視察。

家が水の中に孤立している。
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人家は枠組みと屋根しか残っていない。
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津波は海岸縁だけでなく、奥まったところまで襲来した。
だからここまで瓦礫(がれき)の山。
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鉄筋・鉄骨の建物の外壁しか残っていない。
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両サイドの人家もこのとおり。
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鉄骨2階建て建物の2階に、
津波に流されてきたトラックがぶら下がっている。
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佐藤さんは述懐する。
「想像以上の惨状に胸が打たれました。
矢本から石巻・気仙沼までの光景は、
日常とは全く違う荒廃した世界がつながっていて、
この中に長時間いたら・・・と、
思うとやり切れない気持ちでいっぱいになる」

「一日も早く、この地域の人々の疲弊した心を癒し、
生きる勇気と活力を取り戻してもらいたい。
そのために、私たちの業界は何ができるのか、
今何をしなければいけないのか、
ダイナムは何をすべきかを、
車中で思案していました」。

国道4号線の両サイドは、
完膚なきまでにやられた。
道路左に西松屋チェーン。
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右のコナカ。
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ケーズデンキの駐車場も泥だらけ。
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ダイナムの店舗前にも、
津波で流されてきた木材が散乱する。
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それでも、硬質木材で組み上げられた店舗は残った。
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店舗前はヘドロに囲まれているけれど。

フードサービスの「めん六や」の「めん太郎」も、
店は残った。
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最も被害の大きかった街の気仙沼店は、
高台にあったために意外に被害が少なかった。
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福島のキャビンプラザでは即席のトイレを開放した。
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ダイナムは1995年の阪神大震災を経験した。
2006年の新潟県中越地震も体験した。

その経験から、
「店を開けよう」を、
基本方針とした。

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キャッチフレーズは「がんばれ!!東北」

「店を開けることは従業員にとって、
お客様にとって、いいこと」
佐藤さんは語る。

「被災されて何もしないでいると、
みんな放心状態になってしまう。
だから何か行動目標をもつ必要がある。
店が開かなければ、
ボランティアに行きなさいと指示してきた」

店は、人が集まる拠点である。
だから、非常時には役目が生れる。

今回、宮城県の女川原発は、
避難所になっって、多くの被災者を迎え入れた。
地元の人々は、「ゲンパツさん」と呼ぶ。

ピーター・ドラッカー教授の「ポスト・モダンの七つの作法」。
その一、「見る・聞く」。
東北関東大震災も、
実際に体験した人、見た人、
そして行動した人の判断こそ正しい。

まず「見る・聞く」ことが、
知識と情報の源である。

風評被害と闘うことは、
見る・聞くの行動力から、
始まるのである。

<結城義晴>

2011年03月23日(水曜日)

明るいニュース「球春」と「原発中央制御室の照明」、そして120%の「救国の散財」のススメ

「球春」。
今日から始まった第83回選抜高校野球。

日本語で「野球」。
英語で「baseball」。
日本語の「野」でする球技こそ、
ふさわしい気がする。

それは当然ながら、
昼間のスポーツ。

選ばれた高校生たちが、
昼間の甲子園で、
全力で球を投げ、球を打ち、球を追う。

大震災からの「復旧」を予感させてくれて、
元気が出てくる。

甲子園が関西で、
ほんとうによかった。

関西も、中四国も、九州も、
120%で頑張ってほしい。

それが東北や関東を、
勇気づけることになる。
日本を元気づけることになる。

朝日新聞の『天声人語』。
「救国の散財」を訴えている。

「節電で薄暗い店、歯抜けの商品棚。
これも有事かと思う」

「工場や発電所、物流網がやられ、
停電や放射能の風評被害もある。
空気ではなく実を伴う消沈だ」

「日本全土が現場、全国民が当事者であろう。
だが、皆が沈み込んではお金が回らず、
再生はおぼつかない」

「国費を被災地に集め、
懐に余裕のある向きは『救国の散財』をしてほしい」

「義援金、外食、買いだめ以外の衝動買い、
何でもいい」

「将来に備えた蓄えもあろうが、
国難を皆で乗り越えてこその将来、
ここは東北のために放出しよう。
世界の終わりではない」

さすが『天声人語』と、ここはたたえよう。
日経新聞も「自粛ムードを断ち切れ」と訴えた。

特に関西、中四国、九州の商業・サービス業。
120%の「救国の散財」に応える品揃え、サービスを用意して、
日本中に元気をもたらそう。

この主張に対しては、
全国の小売業やサービス業に携わる人々は、
もろ手を挙げて賛同してくれるに違いない。

朝日新聞「オピニオン」欄の「ザ・コラム」。
大阪大学フェローの小野善康さんが、
「バイ東北」運動の推進を訴える。

「不況のせいで余っている生産力は50兆円前後」

「重要なのはこの力を復興に結び付けることであり、
それには経済活動を着実に続ける必要がある」

「自粛ムードも高まっているが、
それで経済活動を止めたら、
復興はかえって遠のく」

「被災地での物不足は道路や港が壊れて
物流が滞ったからであり、
早晩回復する」

「日本全体の生産余力は十分であるから、
他の地域で消費を控えても無意味だ」

ほんとうに小野さんの言う通り。

「普通の生活を維持し、
できるだけ東北や北関東の部品や最終財を買う」

これが「バイ東北運動」。

「Buy Tohoku!」

1985年、売上高84.5億ドル、店舗数882店の段階で、
ウォルマートのサム・ウォルトンは、
「バイ・アメリカン運動開始宣言」を発する。
「アメリカ製品を買おう」というキャンペーンだった。
このときウォルマートは従業員10万人を超えていた。

郷土愛と商売が結びついて、
このキャンペーンは大成功。

5年後の1990年、
ウォルマートは、シアーズローバックを抜いて、
全米第1位、世界第1位の小売業となる。

「バイ・アメリカン」と「バイ東北」。
特に西日本や関東・中部の皆さん、
「救国の散財」を推進しよう。

ただし、関東・東北地区での計画節電には、
全面的に協力すべきだ。
例外は認められない。
計画節電はおそらく1年は続く。

ここでは「利にこだわらず情に流されず」

堺屋太一さん言うところの「第2の救済段階」であることは、
変わらないのだから。

堺屋太一さんといえば、
昨日のブログでふれたように、
「復興院」という名称ではないが、
「復興省」構想が、
政府内からも提案された。

片山善博総務大臣あたりは反対しているようだが、
「すべての枠を超えた総合的で強力な勧告機関」は、
いま、絶対に必要であると思う。

「球春」とともに明るいニュースがもう一つ。
福島第一原発の中央制御室に照明が通ったし、
原子炉建屋への外部電力の供給体制がほぼ整った。

一方、ホウレンソウ、カキナ、原乳などの出荷制限の問題。
福島、茨城、栃木、群馬の産地には大打撃だ。
行政府・業界を上げて、風評被害の打ち消しに懸命だが、
もう、これは一定程度止まらない。

「食品から検出された放射性物質」
これだけで、一般消費者は忌避する。

ホウレンソウを毎日、1年間食べ続けてもCTスキャン1回分。
枝野幸男官房長官がいくらコメントしようとも、
消費者は「自分だけでも逃れたい」と考える。

現在の牛乳の流通の目安。
普通牛乳の品質保持期限は製造後8日程度、
低温殺菌牛乳の消費期限は製造後5日程度。
それでも消費者は1日でも新しい日付の商品を選ぶ。

この傾向がピークまで助長された中で、
「放射性物質が検出された食品」。

ホウレンソウや牛乳では止まらない。
野菜、果物、乳製品、魚介類、そして水。

科学的根拠の薄い「放射能を浴びた商品の風評」ほど、
恐ろしいものはない。

政府をはじめ自治体には、
「無責任な官僚的判断」だけは、
勘弁願いたい。

やくみつるが風刺漫画にしている。
菅直人首相をポパイに見立てて、
「ホウレンソウの缶詰」を食べさせるの図。

ポパイはホウレンソウの缶詰を飲み込むと、
元気になって、オリーブを助け、
ブルートをやっつけた。

そのホウレンソウが、
人々を元気にするどころか、
人々から退けられる。

悲しいことだ。

亡くなられた田島義博先生。
学習院大学院長。

狂牛病騒ぎの真っただ中、
平気で米国産牛肉を食して、言った。
「私はもう高齢なので、
ここでアメリカンビーフを食べて、
10年後にひどい健忘症になっても、
クロイツフェルト・ヤコブ病なのか、
アルツハイマーなのか、
どちらかは判明しない」

このくらいの豪胆な心持ちも、
大人の人間には必要だと思う。

もちろん専門家総動員で、
適切な放射能規制値を設定し、
それを常に検査し、公開して、
国民の安全安心のマインドを確立することは、
いま、必須の仕事である。

行政府にはそれを切望したい。

そのうえで、小売流通業・フードサービス業は、
過度な安全基準をアピールして、
競争の手段や商売の手立てにする愚だけは避けたい。

元気の出る「球春」と「ゲンパツの通電」ニュース。
それに水を差す「放射性物質が検出された食品の風評被害」。

私たちの前には、
これでもかこれでもかと、
難問が待ち構えている。

「利にこだわらず情に流されず」

「ひとつずつ・すこしずつ」

これだけは、変わらない。

元気を出そうよ。
それがあなたの仕事です。
元気を売ろうよ。
それがあなたの役目です。

<結城義晴>

2011年03月22日(火曜日)

堺屋太一の非常時対策5段階説と「利にこだわらず情に流されず」

東北関東大震災から11日目。
次から次から難題が降りかかる。

しかし、横浜の桜も、
準備を始めている。

商人舎オフィス横の新田間川の桜の木。
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桜の木全体が桜色になってきた。
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そして芽吹き始めた。
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自然は、ひとつずつ、すこしずつ、
段階を踏んで、前に進む。

今朝の日経新聞『経済教室』
経済評論家の堺屋太一さんが、
実によく整理された考え方を提示。

民間企業の非常時対策にも、
大いに役に立つ。

まず非常時対策には、5段階がある。
①救助
②救済
③復旧
④復興
⑤振興

「長期的な視野を持つ必要があり、
決して方向を誤ってはいけない」

短期的・短絡的な救助・救済の視点だけで、
長期的な復興・振興を間違わせてはいけない。

この非常時の5段階の原則。
「軽いものから先に」

第1に、最も急ぐ軽いものは「情報」。
「携帯電話やインターネットで情報が簡単に入る世の中で、
非常時の情報収集がいかに難しいかという視点が忘れられていた」

第2は、「生活物資」。
まず「飲料と医薬の配布」。
その次が「緊急の食料」。
そしてその次が「燃料と衣料」。

第3は、「安全な生活空間の準備とそこへの搬送、
そして仮設住宅の提供」

この第3までが、「①救助」であるという。
震災から10日間が救助活動の段階。

石巻の阿部寿美さん(80歳)とその孫の任さん(16歳)。
9日ぶり、217時間後の救出。

父親の明さんの息子・任さんに対する言葉が、いい。
「口数は少ないが、
たいしたやつだと思っていたので、
それを証明してくれた。

頼もしく思っている」

この救出劇も、第1の救助の段階。

今日から第2段階の「救済」に入る。
「道路、水道、衛生、電力、ガスなどの
ライフラインの応急処置を急がなければならない」

堺屋さんは指摘する。
「大事なのは速度。
最低限のライフラインをつなげるリミットは1カ月以内」

現時点は、
「最低限のライフラインをつなぐ」ときなのだ。

第3段階の「復旧」に入るのは、
「被災後1カ月」。

「水道、道路、電力、鉄道などを旧(もと)に復すとともに、
店舗や飲食店を再開させ、日常生活を復元させる」。

この段階で「精神的安定やコミュニティの再建創造」が始まる。
プロ野球パシフィック・リーグの開幕が4月12日というのは、
まさにこの1カ月後の第3段階を目途にしている。
パ・リーグ首脳の見識というほかない。

堺屋さんも書いている。
「それには楽しみと希望を創る視点も必要だ」。

楽天監督・星野仙一の「平和ボケしとる」の指摘も、
ビートたけしの「『被災地に笑いを』なんて戯れ言だ」の発言も、
「最低限のライフライン」を死守しようとしている今の状況判断である。

このたびの東北関東大震災では、
福島第一原子力発電所の問題が重なった。
首都圏の電力を支え続けた福島第一原発である。

「最低限のライフライン死守」の時だと、自覚したい。

だから今、被災地や関東圏の店舗は、
配給所・供給所に徹するべきだ。

昨日、日本マクドナルド㈱が営業時間を延長し、
さらに24時間営業店を増やすと発表。

「東京電力供給エリアのマクドナルド店舗
営業時間に関する運用変更のお知らせ」。

1.東京電力供給エリアの店舗営業時間変更
3月21日(月)までの営業時間5:30~21:00
→3月22日(火)より5:30~23:00
2.東京電力供給エリアの24時間営業店舗の一部再開
3月21日(月)までの24時間営業店舗20店舗
→3月22日(火)から順次 計205店舗

この第2段階の救済時期のこの判断は、
間違っていると思う。
1カ月後の復旧段階ならまだしも。

外食産業、ことにファストフード業界は、
競争意識が激しい。
トップ企業が他に先駆けて走り出すと、
フォロワーたちも走り始める危険性がある。

堺屋さんは重要な指摘をしている。
「利にこだわらず情に流されず、
経済社会の総合判断が必要だ」

「利にこだわらず情に流されず」
マクドナルドの判断は、
「利」にこだわってはいまいか。

堺屋さんは続ける。
「日本の財政・経済はもちろん、
国民の士気やこの国の多様な文化性をも考えねばならない」

「この順序をどう選択し、
その合理性を国民に説得することこそ、
復旧から復興へ、
そしてさらなる振興・発展へと展開していく過程で、
最も重要かつ困難な仕事である」

民間企業も商業・サービス業も、
順序の選択と顧客や社会への説得は不可欠だ。

堺屋さんはそのために国に対して、
「復興院」的機関の設置を提案する。
「すべての枠を超えた総合的で強力な勧告機関」

1923年の関東大震災の時には、
「帝都復興院」という強力な機関ができて、
「土地交換による市街地整備計画などを断行」し、
東京の近代的復興と振興に貢献した。

1995年の阪神大震災の時には、
堺屋さん自身、「復興院」創設を「進言」したが、
『復興委員会』なる「調整機関に縮小」されてしまった。

堺屋さんはこの委員会の委員の一人となったが、
「日時を経るに従って熱は冷め、
政府各省の権限意識が強まった」。

だからこそ今回、「復興院」的機関の創設を主張する。
その3つの条件。
第1に、「既存の枠組みを超えること」。
第2に、「時間の長短を超え、目前のことと遠い先のことを、
等しい尺度で考えること」。
第3に、「これまでの経緯や利害にとらわれないこと」。

昨年10月に堺屋さんに会った。
その時に強調していたのは、何事も、
「本気のプロデューサー」が必須だということ。

「復興院」には本気のプロデューサーが、
1ダースくらいは参画しなければならないだろう。

今日の日経新聞『経済教室』。
ご一読をお勧めしたい。

堺屋太一さんに感謝しつつ、
「利にこだわらず情に流されず」
「ひとつずつ、すこしずつ」
「ずっと、いつも」
を、
私たちの信条としたい。

<結城義晴>

2011年03月21日(月曜日)

谷川浩司の「がんばりすぎないでください」と「一歩ずつ・ひとつずつ・少しずつ」&「いつも・ずっと」

Everybody! Good Monday!
[vol12]

2011年の春分の日です。
そして第12週、3月の第4週の始まり。

東北関東大震災がなければ、
春分の日の3連休で賑わっていたはず。

18日が彼岸の入り、
24日が彼岸の明け。

その真ん中、中日が、
春分の日。

春分の日の前後3日間が、彼岸(ひがん)。

「彼岸」とは、
「生死の迷いを河・海にたとえた、その向こう岸。悟りの境地のこと」

まさに今の日本人が目指す境地かもしれない。

彼岸の反対を「此岸」(しがん)というが、
これは「迷いの世界。悩みの多い現実世界。この世のこと」

此岸は、こちら側の岸、
彼岸は、向う側の岸。

仏教では西方の遙か彼方に「極楽浄土」があると考えられていて、
だから太陽が真東から昇り、真西に沈む春分と秋分に、
西方に沈む太陽を礼拝する。

しかし今日は、北海道と東北北部を除いて、
全国的に雨または曇り。
東京・横浜は雨。
拝むべき太陽が昇っていても見えない。

それでも夕方には、
西の空を拝みたい気持ちだ。
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私はキリスト者でもないが、
熱心な仏教徒でもない。

それでも今日「春分の日」の日没には、
西の空を拝みたい。

生死の境を超えて、
向こう側に行ってしまった人々、
こちら側に残った人々。
そんな人々のことを思いたい。

日蓮は『彼岸抄』で、
彼岸の期間の善行を勧めている。

「この七日のうちに一善の小行を修せば、
必ず仏果菩提を得べし。
余の時節に日月をはこび功労をつくすよりは、
彼岸一日の小善はよく大菩提に至るなり」
彼岸の間に積む功徳は、
それがたとえ小さな善行であっても、
大きな功徳になる。

親鸞は『歎異抄』で言う。
「善人なをもて往生をとぐ、いわんや悪人をや」

善人は世の中の都合通りに生きられる人。
そういう人の悩みはたいてい、政治的な問題だ。
宗教的な悩みではない。
そういう人の悩みは放っておきなさい。
仏教が救わなければならないのは、
悪人なのである。
<ひろさちや『まんだら漫歩録』より>

日本の仏教は、面白い。
リアリティに満ち満ちている。

私たち日本人が、
この東北関東大震災に立ち向かい、
そこから立ち直るのも、
このリアリズムによっている。

日本人は誠実である。
そのうえで現実的である。

つまり「実」(じつ)を大切にする。
この日本人の「強み」を活かしていきたい。

さて今週は、23日の水曜日から、
第83回選抜高校野球が始まる。

順調に試合が消化されれば、
4月3日までの予定。

被災地ではまだまだ苦しんでいる人々があるが、
それでも、すこしずつ、ひとつずつ、
平和と日常が戻りつつあることを実感する。
高校野球にはそれが感じられる。

一方、プロ野球セントラルリーグは、
当初の3月25日開幕を延期しつつ、
29日に開幕を決めた。

パシフィックリーグは、
4月12日の開幕を予定している。

読売ジャイアンツ会長・渡邉恒雄に引っ張られたセ・リーグの開幕。

朝日新聞の名物スポーツ記者・西村欣也
は、
激しく批判する。
「4月5日には東京ドームでナイトゲームが行われる。
これは文部科学省の要請に合致するものなのか」

楽天イーグルス監督の星野仙一
は、
「いまは有事。平和ぼけしとる。
野球をやって勇気を与えるという次元じゃない」

前プロ野球選手会長・宮本慎也の言葉。

「申し訳ありませんけど野球をやらせてもらえませんか、
という謙虚な姿勢が見えない」

日経新聞のコラム『景気指標』
編集委員の関口和一が、経済の側面から主張する。
「自粛ムードを断ち切ろう」

関口は「消費者心理の冷え込み」を心配する。
「被災者の生活や交通手段などを考えれば、
祝賀会などを延期するのは自然なことだ。
しかし自粛ムードや横並び意識だけで、
開催可能な行事まで中止するのは、
経済活動には好ましくない」

プロ野球セ・リーグ開幕にも触れる。
「困難な時だからこそ責務を全うするという考え方もある。
大量の電力を消費するナイターの開催や
電光掲示板などの使用を考慮してほしい」

高校野球とプロ野球。
昼間の甲子園とナイトゲームの東京ドーム。
この違いを、日蓮や親鸞は、
どう評価判断するだろう。

「自粛ムードを断ち切ろう」
これには私も賛成だ。

電力やエネルギー、
生活物資や生活環境。
こういった面で被災地、被災者を、
全面的に支え、
「ひとつのニッポン」になりたい。

しかし「経済と消費」は、
「自粛ムード」をとりはらって、
「国民の不安の連鎖」を断ち切りたい。

最後に朝日新聞に将棋棋士の谷川浩司。
「阪神大震災で被災した私の経験から言えば、
これから長い長い闘いになる」

「被災された皆様には、
『がんばってください』ではなく、
『がんばりすぎないでください』と申し上げたい」

「気力だけで乗り切れる期間は限られています。
一歩ずつ、すこしずつ、
そんな気持ちが大切ではないでしょうか」

これまでの10日間は、
「ガンバレ、頑張ろう」を連呼してきた。
とにかく気力が必要だった。

しかしこれから大切なのは、
「一歩ずつ、ひとつずつ、すこしずつ」

そして「いつも、ずっと」

では、今週も、
Everybody! Good Monday!

<結城義晴>

2011年03月20日(日曜日)

「ふたたび祈ります」[2011日曜版vol12]

東北関東大震災。
おそろしい地震と津波でした。
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ふたたび、
なくなられたみなさまのご冥福を、
おいのりします。
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被災されたみなさまに、
お見舞いもうしあげます。

ゲンパツにも、
すこしずつ、ひとつずつ、
安全への努力がはらわれています。
20110320123509.jpg

メディアアーティストの八谷和彦さん作、
「おなかがいたくなったゲンパツ君」
[youtubeID:ZUzBvxdnCFM]

ボクもおなかがすいたりしますが、
できるかぎり、がまんしています。
20110320123537.jpg
わけあうことが、
たいせつだと、
おもうからです。

Takamasa Matsumotoさんのポスター。
20110317143336.jpg
「みんなで分けあえば、できること」

20110320123615.jpg
そうです。
分けあう気持ちが、
たいせつです。

ただひとつ、
気になることがあります。
20110320123559.jpg

3月17日に糸井重里さんが、
「ほぼにち」に書いています。

「ぼくが、言えないままでいることのひとつが、
ペットの救助や、保護のことです」

「災害があると、ペットもいっしょに巻き込まれます。
ペットというのは『人間』でないものです。
緊急の場面では、人間とペットの間には
一線が引かれることになります」

「正直言って、この問題については、
ぼくはじぶんのことばを持っていないままです。
まだ正解を出そうとして足掻いているのかもしれません」

「でも、幸い、このことをずっとやり続けてる人もいます。
ぼくは、そういう場合は、ただただ、
ひとりの愛犬家として、彼らに協力するのみです」

20110320123626.jpg
ユウキヨシハルのおとうさんも、
糸井さんとおなじ気持ちです。

ニンゲンとペットには、
ひとつの線がひかれます。

でも、いまボクは、
おとうさんといっしょ。

いざとなったら、ボクは、
線のむこう側にいなければならないのかと、
おもっています。

でも、こんやは、
被災されたみなさんが、
それを助けようとしているみなさんが、
そして、すべてのみなさんが、
すこしでも、やすらかに、
ねむることができますように。
20110320124241.jpg
おいのりします。

<『ジジの気分』(未刊)より>

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