結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2017年02月03日(金曜日)

節分の商人舎標語「仕事の垣根を越えよう!」と「初めての日」

2月3日の節分。
節を分ける日。

暦の上でのことだが、
今日までが冬。
明日からが春。

だから明日は立春。
春が立つ日。

横綱になった稀勢の里は、
千葉県成田市の成田山新勝寺で、
午前11時から恒例の豆まき。

稀勢の里は午後6時から、
今度は東京都府中市の大國魂神社で、
またまた豆まき。

大忙し。

その合間に、
恵方巻も食すのだろう。

その恵方巻。
商売上は今や、節分の主役。

新宿伊勢丹限定、
旭鮨総本店の恵方巻は、
「縁起金箔巻 旭」
税抜き5000円也。
main3
話題になっている。

旭鮨総本店は今年2月に創業90周年。
テーマは、
“究極の縁起の良さと極上の味わい”
金箔を巻いた高級恵方巻。

悪いけれど、
私は好みではない。

しかしスーパーマーケットもコンビニも、
総合スーパーや百貨店も、
予約販売が増え続けている。

それはそれでいいけれど、
予約販売となると、
従業員や業者への押し付け販売が、
顔を出してくる。

これは、いけない。

売れない商品、売れ残りそうな商品を、
関係者に押し付けるのは、
これは、けしからん。

従業員がまず、
欲しがるような商品でなければ。

あなたの会社、あなたの店は、
いかが?

さて今月の商人舎標語。
[Message of February]

仕事の垣根を越えよう!
Ballet dancer performing art dance with lines and arrows

仕事の垣根を越えよう。
自分の仕事の枠組みを広げよう。
隣の仕事と結び付こう。

何のために?

顧客を喜ばせるために。
新しい価値を生み出すために。
他の追随を許さぬ事業を創造するために。

例えばコストコホールセール。
小売業と卸売業の垣根を超えて、
圧倒的な低価格を実現させた。

例えばユニクロ。
アパレルリテイラーが製造機能を獲得して
SPAの新しい世界を切り拓いた。

そしてイータリー。
食品小売業と外食業を融合させて、
「食べる・買う・学ぶ」店を生み出した。

業界の慣習を乗り越えよう。
自分の壁を壊して新しい船に乗り込もう。
隣の世界と結び付こう。

何のために?

シュンペーターは読み切った。
イノベーションは、
「ニュー・コンビネーション」である。

それが新しい価値を生み出す。
模倣困難なビジネスを創造する。
そしてこの現象は地球上に広がりつつある。
〈結城義晴〉

クロスマーチャンダイジングは、
部門の垣根を乗り越える仕事だ。

関連販売も同じだ。

カテゴリーや部門を超え、
顧客の期待を超越すると、
効果は飛躍する。

2月に入って、球春到来。

たとえばプロ野球の大谷翔平。
投手で一流、打者で一流。
だからアスリートとして超一流。

プロ野球界の常識を超えた。
ファイターズ監督の栗山英樹も、
垣根を越えることに賛同した。

新しい年度に向けて、
仕事の垣根を越えよう。

ほぼ日の糸井重里。
巻頭エッセイは「今日のダーリン」
hobonichilogo

「今日やっていることって、
今日の前にやってきたことの上に
乗っかってるんだよね」

今日の節分は、
昨日までの上に乗っかっている。
明日の立春は、
冬の上の乗っかっている。

「昨日まで、なんにも
やってなかったことは、
今日初めてやることになるんだけど、
初めてだから、
なにをやっていいのか考えることから、
始めなきゃならないわけで、
つまり、ほとんどなんにも
やってないも同然というわけだ」

すべては考えることから始まる。

「ほんとうに、今日の前に
なにもやってない場合には、
実りどころか、苗もないんだよね」

「その前の、
苗つくるのに蒔く種さえもない。
買いに行くのか、
買える場所を調べるのか、
種を手に入れるための
お金を準備するのか、
まるで空気を
かきまぜるようなことを始めるのが、
ほんとうの初めてということになる」

新しいこと、初めてのことって、
見つけ出すのが難しいくらいだ。

「それでも、
初めての日がなかったら、
次の日もないわけだから、なんにせよ、
初めての日があるというのは
すばらしいことだ」

「次の日があるのは、
初めての日のおかげだからね」

だから初心忘るべからず。

「今日、ぼくらはなにかやっている。
それは、前の日までの
積み重ねの続きをやってるんだ」

その通り。

「過去にやってきたことが、
いまにつながってるわけで、
今日っていうのは、
過去のかたまりみたいなものだ」

「今日は過去のかたまり」
いい表現だ。

「初めての日から、
やめなかった連日の続きが、
今日だ」

「まだ来てない明日のことは、
わからないけれど、
今日が昨日の続きだということは、
よくわかる」

立春のことはわからないけれど、
節分が冬の続きだということは、
よくわかる。

矢沢永吉が言った。
「30代のパスポートは、
20代にがんばってきたやつだけが
もらえるんだ」

「いつでも、始めるのに遅くない。
始めないよりは、ましだ」

何かを始めたくなる。
それが春だ。
それが立春の、
もう一つの意義だ。

〈結城義晴〉

2017年02月02日(木曜日)

ピーター・ドラッカーとハーマン・サイモンの二人の上田先生

ニューヨークから帰って来て1週間。
手足に蕁麻疹ができて、
それに悩まされている。

この間、二人の上田先生から、
本が贈られてきた。
O
ありがたい。

一人は上田惇生先生。
「われわれはいかに働き
どう生きるべきか」
P. F. ドラッカー[述]
上田惇生[訳]
51NOw0srtrL._SX312_BO1,204,203,200_
ドラッカー教授が自ら、
指南した研修テープがある。
それを上田先生が活字化した労作。

人間の寿命が延びた。
そこから生じる問題への解答を、
ドラッカーが解き明かす。

第6章は、
「マネジャー必携の六つのツール」
①会議
②レポート
③人事
④評価
⑤育成
⑥廃棄

すぐれたマネジャーは、
どのように考え、
いかに行動しているのか。

キャリアと生きがいを、
どのように考えていくべきか。

読みやすい本です。

これはリンダ・グラットンと同じ視点。
『LIFE SHIFT』
100年時代の人生戦略
51tZOGz+7IL._SX346_BO1,204,203,200_
これも必読の書です。

それから二つ目は、
上田隆穂先生。
『価格の掟』
Confessions of the Pricing Man
ハーマン・サイモン[著]
上田隆穂[監訳]
渡部典子[訳]
51LZK+KLpLL._SX349_BO1,204,203,200_
サイモンは価格戦略コンサルタント。
数千社を指導した。
その基本知識とノウハウの公開。

上田隆穂先生は、
学習院大学経済学部教授。
学習院マネジメントスクール校長。

売上げか、利益か?
高価格か?低価格か?
ライバル企業の価格に、
どう反応すべきか?
プライシングのトリック、戦術、
最高の例、最悪な例。
豊富な実践例で解説する。

これは雑誌で特集しようか。

読んでみてください。

さて朝日新聞『折々のことば』
鷲田清一さん編著の655回。

わたしの「ふつう」と、
あなたの「ふつう」は、
ちがう。それを、
わたしたちの「ふつう」にしよう。
(愛知県の今年度の人権啓発ポスター)

普通教育、普通選挙など、
「『普通』はかつて、
身分による限定を外すものとして、
とてもまぶしいことばだった」

そう、まぶしい言葉。

「それがいつ頃からか、
等し並みのもの、
これといった特徴のない凡庸なもの
という意味へと裏返ってしまった」

「この標語は、『普通』を、
一人ひとりの存在を
輝かせることばとして
甦らせようとしている」

イータリーの「Our Policy」に通じる。
The customer is not always right
顧客はいつも正しいわけではない。

Eataly is not always right
イータリーもいつも正しいわけではない。

Through our differences,
we create harmony
両者の差異が調和を創り出す。

普通こそ大事だ。
その普通を大切にしたい。

チェーンストア、小売流通業、
消費産業。

普通の生活を支える。
その普通が何よりも貴重だ。

〈結城義晴〉

2017年02月01日(水曜日)

2・24プレミアムフライデーとローソン・セーブオン提携の行方

2017年2月1日。
今日から如月。

(株)商人舎設立が、
2008年2月1日。

だから今日から10年目に入る。
おかげさまで、ここまで来ました。

朝に希望、
昼に努力、
夕にも努力、
夜にも努力、
深夜に静かに感謝。

これでやってきました。
ありがたい。

10年目の年、
記念碑的なことをやってみよう。

さて、一月、往ぬる。
二月、逃げる。

2月は28日間と、短い。

それでもイベントなど、目白押し。

2月3日(金曜日)は、
節分。
恵方巻は全国のスーパーマーケットと、
コンビニエンスストアで、
大きな大きなイベントに育った。

そして翌2月4日(土曜日)は、
立春。

もう、春です。

それから来週の土曜日は、
2月11日の建国記念の日。

今上天皇の生前退位問題も、
建国記念の日には盛り上がるだろう。

そして14日の火曜日は、
バレンタインデー。

さらに今年から、
2月24日は、
プレミアムフライデー。

毎月末の金曜日が、
この日に当てられるが、
その第1回が2月24日。

この日は早めに仕事を切り上げる。
目安は午後3時、つまり15時。

そして、個人が幸せや楽しさを、
感じられる体験をする。

同時にこの企画は、
「働き方改革」のライフスタイル変革も、
推進することになる。

それによって、3つの効用が考えられる。
第1は、充実感・満足感を実感できる、
生活スタイルの変革への機会になる。
第2は、地域等のコミュニティ機能強化や、
一体感の醸成につながる。
第3は、単なる安売りではなく、
デフレ傾向を変えていくきっかけとなる。

これは、あくまでも構想。

官民で連携して、
全国的・継続的な取組みとする。

そのために、組織がつくられた。
「プレミアムフライデー推進協議会」

メンバーは流通団体などの、
専務理事、事務局長クラス。

伊藤廣幸/日本フランチャイズチェーン協会専務理事
乾敏一/全国商工会連合会専務理事
井上淳/日本チェーンストア協会専務理事
上田正尚/日本経済団体連合会産業政策本部長
江口法生/日本スーパーマーケット協会事務局長
越智良典/日本旅行業協会理事・事務局長
栗原博/日本商工会議所地域振興部長
近内哲也/日本百貨店協会専務理事
島原康浩/新日本スーパーマーケット協会事務局長
鈴木秀昭/日本小売業協会事務局長
戸張隆夫/日本アパレル・ファッション産業協会専務理事
新津研一/ジャパンショッピングツーリズム協会専務理事
村上哲也/日本ショッピングセンター協会事務局長
元松明彦/日本専門店協会専務理事
吉田康夫/全国商店街振興組合連合会専務理事

そして経済産業省からは、
林揚哲流通政策課課長が、
事務局機能を担った。

ロゴマークが決定している。

20161212001-a

プレミアムフライデーは、
国民運動として一体感をもって、
推進される。

三越伊勢丹や高島屋など、
百貨店は積極的に対応を図る。
イオンはグループ全体で、
イベントを企画している。

もちろん、これらの小売業は、
自分たちが15時に退社するのではなく、
仕事を終えた他産業の人々を、
迎える側の企画。

経済効果が試算されているが、
それは全く意味がない。

まず毎月最終金曜日の週末の15時に、
仕事の始末をつけられるサラリーマンが、
どれだけいるかという点にかかっている。

それよりも各自、
有給休暇を消化した方がいい。
そんな意見も出ている。

ただし、小売りサービス業は、
プレミアムフライデーを、
テーマ資源として、
活発に活動すべきである。

比較的に若い世代から、
この月末週末の金曜イベントが、
ブレークするかもしれない。

さて、コンビニ業界で、
新しい動き。

ローソンとセーブオンの提携話。

ローソンは日本のコンビニ業界第3位。
全都道府県出店のナショナルチェーン。

一方のセーブオンは、
ベイシアグループで503店を展開する、
リージョナルチェーン。
群馬県・栃木県・新潟県・埼玉県・千葉県、
そして長野県に展開。

今年2017年夏頃から順次、
セーブオンがローソンに転換していく。
その目途は2018年中。

転換後はセーブオンが、
ローソンのメガフランチャイジーとして、
関東・新潟の5県で、
ローソン店舗の運営にあたる。

第1位セブン-イレブンは、
1万9171店(2016年12月末)。

第2位ファミリーマート
1万2282店。
サークルK サンクス(5903店)と統合して、
1万8185店。

第3位ローソンは1万2921店。
これにセーブオンの503店が加わって、
ファミリーマートとほぼ肩を並べ、
セブン-イレブンを猛追する。

日本のコンビニは、
典型的な三占状態で、
このあとに、
第4位ミニストップ2247店
第5位デイリーヤマザキ1571店
第6位セイコーマート1183店。

ここまでが4ケタチェーン。

ミニストップはイオングループ、
デイリーヤマザキは山崎製パン、
セイコーマートは北海道のローカルチェーン。

この後に国分のコミュニティストア(520店)
JR東日本のNew Days(508店)
セーブオン(503店)、ポプラ(466店)
スリーエフ(353店)と続く。
〈以上の店数は月刊コンビニ2月号より〉

ただし、ポプラ、スリーエフ、
そして今回のセーブオンは、
ローソンとの資本提携関係を深める。

こうしてみると、
トップ3は2万店に迫るグループ、
4位から6位は1000店から2000店、
そして7位以下は500店クラス。

きれいに色分けされるのが、
日本のコンビニ業界だが、
このベスト10も、
どんどん統合されていく傾向にある。

かくて、アメリカの各種業態のように、
寡占から三占、複占へと移行していく。

ローソンとセーブオンの提携は、
そのプロセスを示している。

米国でコンビニ機能を果たすのは、
ドラッグストアだが、
Walgreens Boots Allianceが8052店、
CVS Healthが9659店、
Rite Aidが4561店。

そして3位のライトエイドは、
1位のウォルグリーンの傘下に入る。

一方、ダラーストアでは、
1位のDollar Generalが1万2483店、
2位のDollar TreeがFamilyDollarを、
買収して現在1万3626店。

どちらも利便性を優先した小型店で、
三占から複占へと進んだ。

日本のコンビニも、
このアメリカの「既に起こった未来」を、
踏襲すると見ているのだが、
果たしてどうなるだろうか。

ドナルド・トランプの行く末よりも、
これは明確な気がするのだが。

〈結城義晴〉

2017年01月31日(火曜日)

「トランプ大統領1週間」の「排外主義と希望・スピードと実行力」

2017年1月最後の日。
一月、往ぬる。

明日から2月。

今月1カ月間、
日経新聞『私の履歴書』は、
カルロス・ゴーン。
日産自動車社長。

最後の最後も、よかった。

「私はグローバル化を信じている。
保護主義的な動きも出てきたが、
グローバル化が止まることは、
多分ない」

同感だ。

ゴーンは自分の将来を語る。

「未来がどうあろうと、
日本には頻繁に
足を運んでいると思う」

「来日から18年、
この信じがたいほど
すばらしい国からは多くを学び、
私は明らかに違う自分になった」

「日本はもう、
私の
アイデンティティーの一部だ」

泣けてくるね。
この言い回し。

人たらしだ。

だからこそ、カルロス・ゴーンは、
超一流の経営者なのだと思う。

朝日新聞『折々のことば653』
鷲田清一さん編著。

見える望みは、
望みではありません。……
われらに見えぬものを
望む以上、
忍耐して待つのです。
(「新約聖書」前田護郎訳から「ローマ書」)

「見えるものを、
そのうえ何で望みましょう」
これも使徒パウロ。

「希望は、
苦難に満ちたこの世界をそっくり
別の光で照らしてくれるであろう、
今は不在のものに向けられる」

「望みが断たれてもそれでも
耐えて待つことができるとしたら、
それは自分が誰かに待たれていると
感じるからにちがいない」

明治マーケティングレビューが届いた。
連載「小売業のスーパーマーケティング」DSCN8707.JPG-7
もう36回を数える。
季刊誌だから丸8年。

今回は、
「パラダイムの転換と、
新しい(?)大衆消費社会」

手に入れることのできる皆さんには、
ご愛読をお願いしておきます。

風邪の子とトランプ遊び負けに負け   
〈朝日俳壇より 東京都・岸田季生〉

最近、川柳のようなこんな句、
多いに違いない。

そのドナルド・トランプ大統領。
難民や「テロ懸念国」の市民の
入国を制限する大統領令を発して、
世界中からブーイング。

これはちょっと、致命傷に近い。

日経新聞『大機小機』
「誰が排外主義を止めるか」
コラムニストは硬派の無垢さん。

「単なる保護主義というほど
生易しくはない。
移民排斥、難民受け入れ停止、
人種差別など
欧州極右ポピュリストも
顔負けの排外主義である」

「企業への介入など
中国顔負けの国家資本主義でもある」

これを誰が、どう、止めるのか。

第一に、
「米議会と司法が
三権分立の役割を果たせるかが
まず問われる」

第二に「主要企業は
強制的な介入を許すべきではない」

第三に「同盟国の役割は
決定的に重要である」

特に安倍晋三首相とメルケル独首相。
「防波堤になる責任がある」

「日本と欧州連合の
経済連携協定の締結を急ぐ」

これは効果があるはずだ。

「トランプ・ラリーに
浮かれている場合ではない」

「危機にさらされているのは、
自由で開かれた民主主義と
資本主義そのものである」

その通りだと思う。

一昨日の毎日新聞。
二人の学者の評価。
「トランプ大統領の1週間」

まずサンフォード・シュラム教授
ニューヨーク市立大学の政治学者。

「この1週間、独裁政治を
見せつけられてきた」

「科学を否定し、メディアを締め出し、
自分の方針と異なる
ホワイトハウス内の情報を握りつぶすなど
一方的な力による統治で
危険な前例を作り出している。
役人を沈黙させ、メディアを脅し、
研究者をはねつけ、
見たこともない
悪質な政策を成立させている」

「米国から民主主義をなくすという
組織的なたくらみの一つでもある」

「人々は強い指導者を望んだ。
だが、彼はとても危険であり、
信頼はできない。
感情的で不安定な指導者だ。
独裁者になるだろう」

一方、フランシス・バックリー教授。
ジョージメーソン大学の法学者。

「この1週間はとても成功している」

正反対の見解。

「貿易問題や安全保障、移民など
多くの異なる課題に
アクションを起こした。
選挙公約をできる限りの早さで進め、
実行しようとしている」

スピードと実行力。

「メキシコ国境での壁建設も
トランプ氏が言い続けてきたことで、
大統領令に署名したことは驚きではない」

この人の著作は「ザ・ウエイ・バック(回帰)」
この本がトランプ大統領の目に留まり、
陣営入りしている。

「難民制限を行う理由の一つは、
米国民の政府に対する不信感への配慮だ」

「シリア難民や過激派組織ISの問題を
作り出した要因は米国にある。
ブッシュ元大統領が
愚かなイラク戦争を始め、
オバマ前大統領が混乱を残したまま
早々と手を引いたからだ」

「本当に難民か疑わしい人もいる。
脅威にさらされるキリスト教徒らを
優先的に入国させられればいいが、
難しい。
全面禁止は次善の策だ」

この法学者は、
宗教の自由を否定するかのようだ。

「しばらくすれば
議会中心の政治になるだろう」

「議会が中心の立憲政治に
戻るのは良いことだ。
成果を出せばトランプ氏に批判的な人々も
彼を自分たちの大統領だと渋々認め、
この国はもっとまとまると思う」

この正反対の両論併記は、
毎日新聞らしくてよかった。

アメリカの二つの店。

スチュー・レオナードの「Our Policy」
The Customer is Always Right!
顧客はいつも正しい。

一方、イータリー「Our Policy」
The customer is not always right.
顧客はいつも正しいわけではない。

イータリーは続ける。

Eataly is not always right.
イータリーもいつも正しいわけではない。

Through our differences, we create harmony.
両者の差異が調和を創り出す。

正反対。

これが21世紀の現代である。
パラダイム転換の時の哲学だ。

今夜は美しい三日月。  DSCN8712.JPG-7

同じ月でも、
満月も三日月もある。
DSCN8708.JPG-7

同じトランプの1週間が、
「独裁政治」とも映るし、
「スピードと実行力」とも評される。

それが現代である。

だから各自が、
自分の見方を持たねばならない。

苦難に満ちたこの世界。
「別の光で照らしてくれるであろう、
今は不在のもの」

希望は、それを見ている。

そして、望みが断たれても、
それに耐えて待つことができる。

希望とは、そんなものだ。

2月に向かって、
希望をもち続けたい。

〈結城義晴〉

2017年01月30日(月曜日)

「一月、往ぬる」とカルロス・ゴーンのリーダーの3条件

Everybody! Good Monday!
[2017vol5]

2017年も第5週。
1月最終週で、
水曜日から2月。

一月、往ぬる。
二月、逃げる。
三月、去る。

毎年、この時期に書いているが、
睦月は本当に素早く、
往ってしまった。

Weekly商人舎。
日替り連載・月曜朝一。
2週間販促企画で整理。

明日の1月31日は「愛妻の日」。
金曜日の2月3日は節分。
今や、商売上は恵方巻一色。

翌土曜日の4日は立春。

来週土曜日の11日が、
建国記念日の祝日。
そして再来週火曜日の14日が、
バレンタインデー。

1年で一番短い2月。
意外にもイベント目白押し。

探梅や青春の門またくぐる   
〈朝日俳壇より 松阪市・奥俊〉

昨日の【猫の目博物誌】ではないが、
梅の季節がやって来る。

音も無き白浪のごと辛夷咲く  
〈同 市川市・吉住威典〉

辛夷は「こぶし」、
モクレン科モクレン属の落葉広葉樹。

さて昨日今日は、忙しい。

昨日の日曜日は、
イオンリテールの新店を、
連続訪問。

まず朝から、イオンスタイル御嶽山駅前。
DSCN8634.JPG-7
嶋内久美子店長。

次に、イオンスタイル板橋前野町。
S0664132.JPG-7

石井教裕店長。
S0674133.JPG-7

そして最後にイオンスタイル碑文谷。
DSCN8887.JPG-7
私の隣から、
碑文谷店長の町野弘幸さん。
大前一也さんは、
南関東カンパニー東京事業部長。
碑文谷バル店長の中山千恵さん。
そして鈴木茂伸さんは、
コミュニケーション本部広報部の、
シニアマネージャー。

とくに鈴木さんには、
一日中、車でご案内いただいた。
感謝したい。

そして今日の月曜日は、
東京・日本橋。

三越本店。
DSCN8963.JPG-7

イータリー・アジア・パシフィック(株)。
三井物産の傘下にある。
社長の甕(もたい)浩人さん。
DSCN8961.JPG-7

多くの人と出会って、
話を聞いて、話をして、
日々、これ、学ぶ。

良きかな。

さて日経新聞『私の履歴書』
今月はカルロス・ゴーン。
日産自動車社長。

今日は「リーダーの条件」

ゴーンは3つ挙げる。
第1は、結果を出せる人。
「トップはどんなに厳しい状況でも
常に結果を出さなくてはならない。
また、経営、組織の問題点を
はっきりさせ、時には周囲が
『右』と思っているところを
『左』と言う必要がある」

第2に、リーダーは、
人々とつながる能力を
身につけないといけない。

リーダーは「共感」される能力を磨くべきだ。
英語でempathy。

そして第3に、
新しいことを常に学ぶ姿勢。
「新しい技術や動きに精通し、
行動していなければ、たとえ、
どんなに結果を出すリーダーでも、
行き詰まる」

ゴーンは述懐する。
「生まれながらのリーダーなど
存在しないと私は思う。
リーダーは周囲から
リーダーだと認識されないと、
なれないものだ」

カルロス・ゴーンの言葉だけに、
ひどく説得力がある。

イオンリテールの、
嶋内さんも、石井さんも、
町野さんも中山さんも、
そして大前さんも。
もちろん三井物産の甕さんも、
リーダーの条件を備えている。

その備わったリーダーの仕事によって、
結果として、店が輝く。

では、今週も、
第1に結果を出そう。
第2にempathyを、
そして第3に、
新しいことを学ぶ姿勢を。
Good Monday!

〈結城義晴〉

2017年01月29日(日曜日)

【日曜版・猫の目博物誌 その31】梅

猫の目で見る博物誌――。
DSCN8963-2016-4-10-66666
猫の目はいつもいつも、
季節をちょっと先にとらえる
――。

梅一輪一輪ほどの暖かさ
こちらは江戸の俳諧師・服部嵐雪。
松尾芭蕉の高弟。

「一輪ほど」の言い回しが、いい。
126438473813816328050_IMG_2749
〈ぶらり花暦より〉

早春のころだろうか。
庭の梅がぼつぼつ咲き始めて、
その梅が一輪ずつ咲くごとに、
気候も日に日に暖かくなってゆく。

梅の英語は、
Japanese apricot。
原産は中国だが、
万葉の時代には日本に渡っていて、
盛んに歌われた。

それもあって、
「日本の杏」、
つまりJapanese apricotとなった。

学名はPrunus mume。

バラ科サクラ属、
落葉高木で、1月から4月に、
葉に先立って、花を開かせる。
花弁は5枚。
20130224160336
果実は6月ごろ、黄色く、熟してくる。

よく似た花は桃。

こちらはバラ科モモ属の落葉小高木。

3月下旬から4月上旬に、
薄桃色の花をつける。

梅と桃。
果実は見分けやすいが、
花は間違えることがあるかもしれない。

梅の園芸種は、三つに分類される。
野梅(やばい)系、紅梅系(緋梅系)、
そして豊後(ぶんご)系。

野梅系は原種に近い丈夫な系統。
葉はやや小形、枝つきも細い。
過半数が野梅系。

紅梅系は、外皮がどんな色であろうと、
切断面が紅色になっている種類。
花が白くても、枝の切断面が赤ければ、
紅梅系。

豊後系は、枝が太くて節が高い。
葉は大きくて、丸みがある。
花は大きくて、がく片が反り返っている。

これまたよく似た杏(アンズ)同様に、
花は桃色が多い。
杏もバラ科サクラ属の落葉高木。

食用となるのは白梅。
20130224160300
紅梅の実は小さくて固い。
苦味もある。
だから食用には適さない。
けれど、紅梅は、
その幹の色の美しさから、
器や家具の木材として人気だ。

梅の収穫量が最も多いのは
和歌山県で、昨年は7万5000トン。
全国の梅の収穫量の64%を占める。

だから和歌山県の県花。

桜伐る馬鹿、梅伐らぬ馬鹿。
これは栽培上の注意点を表した言葉。

桜はむやみに伐ると、
切り口から腐敗する。
剪定に気を配る必要がある。

梅は逆に剪定に強い。
それどころか、かなり切り詰めないと、
徒枝が伸びて樹形が雑然となる。
剪定が適切でないと、
実の付きも悪くなる。

【柿】の項でも使ったが、
桃栗三年、柿八年。
これに続く言葉がある。

柚(ゆず)の馬鹿野郎十八年、
梅はすいすい十六年。

剪定にも強い梅は、
すいすいと育つ。

梅に関する言葉で、
含蓄があるのが、
「塩梅(あんばい)」
「えんばい」とも読む。

もともとは料理の塩加減、味加減のこと。
転じて「ものごとのぐあい、ほどあい」の意。

いい言葉だ。

東風吹かば
にほひおこせよ梅の花

(あるじ)なしとて春な忘れそ
菅原道真の歌。

大宰府に左遷される際に、
愛した庭の梅の花に、
別れを惜しんで詠んだ。
DSCN3671.JPG-7

最後に一句。

梅が香にのっと日の出る山路かな

やはり師匠の句はいい。
松尾芭蕉。

早春の山道を歩く。
梅の香りに誘われるかのように、
太陽がのっと顔を出した。

ツバキ、寒椿、山茶花のように、
梅も、桃、杏など、仲間がいる。
DSCN8963-2016-4-10-66666
桜の咲くまでの前座ではない。
それぞれに、その時期には主役なのだ。

東北では、梅、桃、杏、
一斉に咲き乱れる。

これもいいが、一般的には、
その先陣を切るのが梅。
猫はその梅が好きだ。
春の到来を教えてくれるから。

(『猫の目博物誌』〈未刊〉より by yuuki)

2017年01月28日(土曜日)

「日本一短い手紙」と米国株式市場2万ドル超の「トッピング説」

「日本一短い手紙」

福井県坂井市の丸岡文化財団が、
毎年開催するコンクール「一筆啓上賞」

第24回の今回のテーマは、
「ごめんなさい」

国内外から4万4348通の応募。

《やさしかったお父さんへ》
臨終の床、涙のごめんなさいに
一瞬甦って私を見つめたね。
無言の許しだったと信じます
〈兵庫県川西市の久保みつよさん 62歳〉

おそろしい。

《お母さんへ》
お母さん、ごめんなさい。
実は私一番好きなのは、
ばぁちゃんなの。
〈坂井市の上杉千里さん9歳〉

これも、お母さんにとって、
ゾッとするほど怖い。

《旦那へ》
貴方を驚かせようと
コツコツ貯めたへそくり。
貯まりすぎて一生言えないごめんなさい。
〈東京都江戸川区の高下由紀子さん 50歳〉

これも怖いね。

《ママへ》
「ごめん」って
ぼくの口はあかないんだ
口に力が入って。
手に力を入れて書くよ。
ごめん
〈千葉県野田市の佐藤蓮さん 7歳〉

これは、素直でいい。

《家族のみんなへ》
いつもわがままでごめんなさい。
でも本当の自分はもっとわがまま。
〈坂井市の大井美羽さん 8歳〉

子どもたちの「ごめんなさい」の方が、
いい出来栄えの作品が多い。

「ごめんなさい」を
言わないトランプ。

言われたらそれこそ、
怖いかもしれないが。

今日は朝から横浜商人舎オフィス。
O
AJSネットワークが届いた。

今日は、来客があって、
重要な相談。

最悪を覚悟して、
最善を尽くす。

これしかない。

夕方から、恒例の新年会。
中学高校時代の仲間が集まった。IMG_0445.JPG-7

12歳から、中には、
小学校の高学年のころから、
知り合っている友人もいる。

だから50年以上の仲間。IMG_0448.JPG-7
みんな元気で、なにより。

一人欠席、
二人は酒を飲まない。
三人が日本酒に凝っていて、
私だけワイン。

酒を飲まない福田良太郎に、
カンパリの効用を教えた。

酔っぱらった城戸康、
冷静な廣部秀一。

孫自慢の篠田宏、
欠席の富澤弘文にも孫ができる。

そして幹事は関孝和。

「ひこばえ」という文学同人誌の仲間。
先輩から受け継いで、
ずっと関がリーダーを務めてくれている。

トランプ政権のこと、
アメリカのダラスのこと、
電通の長時間労働のことなどなど、
話し合っていると、
あっという間に時間は過ぎた。

全員が例外なく、
長時間をものともせず、
仕事してきた。

そんな時代だった。

不思議に昔話は出なかった。
それも、とてもよかった。

横浜駅西口の「あぜ楽」IMG_0449.JPG-7
3月にまた集まることになった。

さてアメリカの株式市場。
ダウ工業株30種平均が、
初めて2万ドル超えを果たした。

日経新聞の昨日の社説。
「NY株2万ドルは持続可能か」

「ダウ平均は1999年3月に、
初めて1万ドルを超えた。
それ以降の約18年間、
米国はネットバブルの崩壊や同時テロ、
金融危機など数々の試練を経験した」

それを乗り越えて、
2万ドルの大台突破。

しかし持続可能かどうかの結論は、
「不透明だ」

がっくり。

「わからない」ということ。

2万ドル超えの理由は、
簡単に書かれている。

「構造改革を進めた多くの企業が
米株式市場に活力を与えた」

例えばゼネラル・エレクトリック(GE)。
「稼ぎ頭だった金融業を縮小し、
航空機エンジンなど製造業への
シフトを進めた」

たとえばアップル。
経営再建の途上だった同社は、
「iPhone」など独創的な製品の発売で、
時価総額世界一の企業になった。

「多くの企業が
自由にリスクをとる事業風土が
米経済の強み」

しかし、しかし。
「昨年来のトランプ相場は、
米国の長期的な株価上昇と
様相が異なる」

「米国の保護主義的な政策は、
長い目で見て
米企業の競争力を弱めかねない」

S&P500種株価指数は、
ダウ平均ほど勢いよく上昇していない。
こちらは幅広く企業株価を反映する指標。

問題はトランプにある?
とでも言いたげ。

一方、フィナンシャルタイムズの社説。
「トランプ・ラリー 4つの解釈」

大統領選後に米国株式市場が、
連日高値を続伸するが、
これを長時間自動車レースにたとえて、
「トランプ・ラリー」と称する。

その4つの解釈。
第1は「トランプ期待説」
「トランプ政権下での景気回復を見込んで、
株価が上昇しているというもの」

「保護主義に基づく貿易協定の再交渉が
即座に悪影響を及ぼすことはない。
利上げもドル高も経済の拡大の歯車を
逆に回すほどのことはないとの見方」

第2は「市場期待説」
「景気過熱こそまさに、
市場が期待しているとの見方」

「米国の雇用は高水準で、
人口増加率は低いし、
生産性はほとんど上がっていない」

この経済環境に対して、
「資金が大量に投入された場合、
物価は上がり、
債券や現金の価値は下がる。
投資家はこの予想で株を買うという解釈」

第3は「タイミング説」
経済成長に着目せず、タイミングを見る。
「資本家に大きな恩恵を与えるため、
政府がルール変更を行う時がある」

トランプ政策の根幹は、
法人税減税と事業規制緩和。

このインフラ投資提案のタイミングが、
株価を押し上げた。

もちろんこれでは残念ながら、
「忘れられた人々」の助けにならないが。

最後に「トッピング説」
1年前に市場の急上昇は始まった。
これをケーキにたとえる。
トランプはこの急上昇のケーキに、
トッピングのサクランボを置いた。

トランプの当選は、
既に勢いづいていた市場を
ひと突きした程度にすぎない。

フィナンシャルタイムズの結論も、
「数年後にならなければ、
この市場の動きの意味は解明されない」

日経新聞と同じ。

ただし解析的ではある。

「実体経済と市場は互いに影響し合うが、
両者のつながりはあいまいなものだ」

同感。

アメリカのGDPの7割を、
小売りサービス業が担う。

実体経済の消費産業が、
国民生活に直接、関与する。

私はだから、実体経済を重視する。

「株式市場には多くの長所がある」

「だが、市場が政府の経済運営を
是とするシグナルを出すのは通常、
あまりにも遅く、
投資家には役に立たない」

「ごめんなさい」を言わない、
ドナルド・トランプ。
トッピングのサクランボと考えると、
可愛いくもあるが。

〈結城義晴〉

「月刊商人舎」購読者専用サイト
月刊商人舎 今月号
流通スーパーニュース
月刊商人舎magazine Facebook

ウレコン

今月の標語
商人舎インフォメーション
商人舎スペシャルメンバー
商人舎発起人
海外研修会
サンフランシスコ&サクラメント視察研修会
2026年USA研修会
国内研修会
第18回 ミドルマネジメント研修会

東北関東大震災へのメッセージ

商人舎の新刊
前略お店さま

チェーンストア産業ビジョン

結城義晴・著


コロナは時間を早める

結城義晴・著


流通RE戦略―EC時代の店舗と売場を科学する

鈴木哲男・著

結城義晴の著書の紹介

新装版 出来‼︎

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》
(イーストプレス刊)

新着ブログ
毎日更新宣言カレンダー
2026年8月
« 7月  
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031 
指定月の記事を読む
毎日更新宣言カテゴリー
毎日更新宣言最新記事
毎日更新宣言最新コメント
知識商人のためのリンク集

掲載の記事・写真・動画等の無断転載を禁じます。商人舎サイトについて
Copyright © 2008- Shoninsha Co., Ltd. All rights reserved.