来た、見た、勝った。
その場を訪れる。
観察し、分析する。
そして行動し、成果を上げる。
来た、見た、勝った。
Veni, vidi, vici!
I came, I saw, I conquered.
ローマの将軍ユリウス・カエサルは、
ガリアを制圧しローマに凱旋すると、
すぐにオリエントに向かう。
そしてこの遠征の最後にトルコのゼラで、
ポントス王ファルナケスを破る。
早馬を飛ばして元老院に勝利の手紙を送る。
カエサルは文章の達人だった。
来た、見た、勝った、と書いた。
シンプルで的確な表現だ。
アメリカを訪れる。
ヨーロッパに足を伸ばす。
アジアを訪問する。
そんなときにいつも、
私は合言葉を唱える。
来た、見た、勝った。
まずは自ら行ってみる。
現地で現物を観察し、分析する。
そして行動し、学びつつ成果を上げる。
来た、見た、勝った。
「来た」と「見た」が前提となって、
「勝った」がもたらされる。
アメリカを訪れても、
見る、聞く、買う、食べるでは足りない。
勝ったがなければ意味がない。
知っただけでは、
本当に学んだことにはならない。
実行しなければ成長はない。
〈結城義晴〉