結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2009年05月24日(日曜日)

ジジと足[日曜版]

[新しい読者へのお知らせ]
結城義晴のblog[毎日更新宣言]の日曜版は、ジジという名の猫が主人公となっています。よろしく。  

jiji2
ボクは、
ねていました。

ぐっすりと。

目が、あいてますが、
ねているのです。

急に、なにかを、
感じた。
jiji1
たしかに、
なにか、ある。

でも、また、
ねむくなった。
3
そして、ねました。

手は、こんなぐあい。
4
ニンゲンは、
まえ足とも、いいます。

足も、こんなかんじ。
5
こちらは、
うしろ足とよばれます。

きもちよく、
ねていたのです。
6

なにもかんがえずに、
ゆったりと、
ねていたのです。
7

ニンゲンの「アシ」。
asi1

オヤユビがまがった「アシ」。
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ボクの足と、
ニンゲンの「アシ」。
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手のほうに、
ちかづいてきた。
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そして、だいじな頭のところまで、
きた。
asi5

とうとうボクも、
おきてしまいました。
jij09
ユウキヨシハルのおとうさんでした。
今週は、いそがしかった。

よるのかえりも、おそかった。

だから、ボクは、
ジュータンのうえで、
さきにねていました。

おとうさんが、
ボクをおこしにきたのです。

いそがしそうだから、
ゆるしてあげます。
7
でもボクは、ねます。

ゆっくりやすんでください。
8
「おやすみなさい」

「……おやすみ」

<『ジジの気分』(未刊)より>  

2009年05月23日(土曜日)

『財界』座談会からPCSA講義、学習院MS講義まで

イオンも下取りセールを始める。  
イトーヨーカ堂から始まったこのマーケティング。
どんどん広がりつつある。

「もったいない」と「再利用」「需要の発掘」。
「家庭内商品在庫のフローとストック」  
ひとつの潮流であることは間違いない。

さて、昨22日は、本当に忙しかった。
これが続くと、体がもたない。

朝一番で、銀座。
『財界』の座談会。
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『財界』は、1953年の創刊。
故三鬼陽之助氏が「企業経営は人なり」という観点から、
新たな経営分析・評論のカタチを確立した。

現在の社長・主幹は、村田博文さん
murata
社長自ら、座談会の司会。
村田さんの司会は、よどみない。
私から見ると、先輩であり、同業。
勉強になった。

座談会のテーマは、「国民の目線でパチンコホール改革を提言する」。
パチンコ・トラスティ・ボード有識者懇談会の委員が参加して、
パチンコホールの産業化を語り合った。

メンバーは、まず有識者懇談会の座長・三好正也先生。
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元経団連事務総長。
財界の重鎮。

川上隆朗先生。元インドネシア大使。
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経営コンサルタントの牛島憲明さん。
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元東京証券取引所上場審査部長・元ジャスダック取締役兼執行役員。

そして、結城義晴。
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3年間、有識者懇談会で研究し、議論してきた内容が、
村田さんの司会のもと、語りつくされた。
私はそんな印象を持った。

私は、小売業・サービス業がたどってきた産業化の軌跡を語った。
そしてそのために社会的ミッションと「志」が大切であることを強調した。

詳しくは、『財界』誌上で。

その後、パチンコ・チェーンストア協会の人事問題研究部会で講義。
財界座談会1
「チェーンストア初級講座」を2カ月に1回ずつ6回、
1年にわたって講義する。
今回はその第4回。
「先進モデル・アメリカのチェーンストア」  
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しかし、アメリカのチェーンストア産業を2時間で語ることは、
難しい。

ついつい脱線が多くなってしまって、2時間半、150分。
そして次回に積み残し。

しかしこういった連続講義はいい。
連続でも、最後には余すことなく語れるから。

最近、大学院やビジネススクールでの講義が増えた。
そのせいもあるが、丁寧に丁寧に語るようになった。
だから時間もかかる。

人事問題研究部会のリーダーは、
㈱ニラク人資部総括マネジャーの末次秀行さん。
zaikai3
次は、7月。楽しみに。

さて、忙しい結城義晴。
田町に急行。
流通ニュースを発信し続ける㈱ロジスティック・パートナーズへ。
7月3日のプレミアムセミナーの打ち合わせ。
商人舎と流通ニュースの共催。
タイトルは、
「日本のプライベートブランドはこうなる!」  
デイモン・ワールドワイド・ジャパンの副社長が語り、
私が整理・分析を試みる。
近く、詳細がお披露目される。
乞う、ご期待。

あわただしく田町を後に、目白の学習院大学へ。
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学習院マネジメントスクールの第一回講義。
ディマンド&サプライチェーンマネジメント基礎講座。
半年にわたって、毎週の講義がある。
その2009年度第一回。
いつも私が「潮目の時代の流通概論」と題した講義をする。
「流通概論を面白く」
これが、この講義のモットー。

初めに、校長・ヘッドマスターの上田隆穂先生のピンチヒッターで、
学習院大学経済学部経営学科教授の青木幸弘先生のご挨拶。
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そして私の講義。
18時30分から20時30分まで、のところが、21時15分まで。
もちろん最初に事務局の報告事項や青木先生のご挨拶があったので、
私の延長は30分ほど。
毎回のことなので、これはいわば恒例。
学生諸君、ご了解のほど。
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私の流通概論は、小売業から製造業までの機能を、
構造的に捉えることをモットーとしている。
そしてそこにイノベーションの可能性を見つける。
イノベーションとは何かを学び取る。
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ここでも丁寧に丁寧に、わかりやすくわかりやすく。
それをいつも考えている。

私の講演や講義。
ひとつだけ、心に銘じていることがある。
「これが最後の講義だと思って語る」  

だから結果的に、私は、講義に手を抜かないことになる。
どんな講義、どんな講演、どんなレクチャーでも。

150分ほどの講義も、あっという間に終わり、
学生諸君との交流会。

学習院大学経済学部の内野崇教授がご挨拶のために、
わざわざお出ましくださった。
gakusyuin3
心から感謝。

今日は、ほんとうに忙しかった。
座談会が1時間45分ほど。
講義が5時間ほど。

私は、一瞬たりとも、手を抜かなかった。
それが私の誇り。

体と気力が充実していることに、感謝。

<結城義晴>  

2009年05月22日(金曜日)

コーネル・ジャパン、賃金・労組・労務問題の核心に迫る

新型インフルエンザ、
東京・神奈川、埼玉でも感染者発生。  
今朝、満員の東海道本線に乗って銀座に出てきたが、
いかにマスクをしようとも、
あの接近状態で、20分、30分と寿司詰めにされては、
うつらない方がおかしい。

もう時間の問題で、全国に伝搬してゆく。

神戸・大阪は、良く時間を稼いでくれたと思う。
その間、さまざまな策を検討し、さまざまな対策を講じる余裕が出た。

そしてアメリカの研究所から発表された
1957年以前に生まれた人には抗体があるという仮説。
これは日経新聞が昨日の夕刊から報じていることで、
私はその1957年以前の生まれ。

弱毒性の認識も高まったようで、
公衆衛生のレベルを維持しつつ、
的確な対策を打ち続けることで、
一定の方向性が見えてきたように思う。

さて、昨日は、
コーネル大学リテール・マネジメント・プログラム・オブ・ジャパン二日目。
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上田惇生先生、荒井伸也先生の講義に続いて、
朝から、弥富拓海先生による「賃金体系と福利厚生」の講義。
弥富先生が所長を務められる「賃金管理研究所」は、
日本の賃金問題の最高権威。
本田技研の賃金体系をつくってから、
日本中の企業の賃金の仕組みづくりを指導してきた。
その根底にあるのが、ドラッカー思想。  

全部つながっている。

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弥富先生の講義は、5つの大項目からなる。
1.企業は力強く成長しなければならない
2.お客様満足と従業員納得。
  従業員の満足ではなく、「納得」というのが、弥富先生の主張。
3.何を根拠に個別給料をきめるか
4.賃金と人事の制度の変遷。
5.労働基準法と福利厚生費の内訳

賃金問題が、オーソドックスに体系的に整理された。

つづいて、杉村司朗先生から「人材採用と育成」の講義。  
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いかに人事評価するかを中心に、その考え方、方法論が語られた。
採用に当たって重視する人材の要件。
管理者の役割。
人をやる気にさせるもの。
管理者のコンピテンシー。
業績評価の際、大切なこと。
①部下への非難、批判は業績向上にマイナス効果を持つ。
②褒めても、業績向上の効果はほとんど期待できない。
③明確な目標が示された時、仕事ぶりが著しく向上する。
このゼネラルエレクトリック社の指摘は面白かった。

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さて、午後から、
UIゼンセン同盟会長の落合清四さんの講義。
「民主的労働組合と労使関係」  

労働者と、「働くこと」の意味。
労働組合の基本的な考え方と日本の労働組合の歴史。
この歴史的変遷は、本当に面白く、ためになった。
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そして、健全な労使関係の構築のために何が必要なのか。

落合さんは語る。
「まず、労働組合と組合員との関係が第一により良くなること。
第二に、労働組合と経営者との関係がより良くなること。
そうすれば、経営者と従業員の関係もより良くなる」  
まさに正しい。

一般にマネジメントとは、
経営者が従業員をより良くマネジすることだと捉えられている。
しかしそれだけではうまくいかない。

だから企業には労働組合が必要なのだと思う。

最後は、木下潮音先生の講義。
「小売業の労務問題」  

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木下先生は、第一芙蓉法律事務所の弁護士。
労務問題の専門家で、小売業の専門家。
こんな先生、ほかにいない。

木下先生の講義は、直近で最重要の三つの問題。
①長時間労働問題。
②管理職と管理監督者の問題。
 これはマクドナルドの店長裁判として、話題になった。
③パートタイマーの活用問題。

ズバリずばりの指摘に、
受講生は、胸を打たれ、緊張が走った。

落合先生、木下先生の講義は改めて、詳述したい。

今回は、上田先生のドラッカーの講義が一本の芯になっていた。
その上で「ひと」の問題が、
さまざまの側面から浮き彫りになった。
問題解決の方向性も明らかになった。

私は、無性にうれしかった。

商業の現代化に向けて、
「人の問題」こそ、最も重要だと考えるから。  

そして第一期生を迎えたコーネル・ジャパンは、
それを果たした。

他の追随を許さないレベルで、それを成し遂げた。

私には、それが本当にうれしかった。

<結城義晴>  

2009年05月21日(木曜日)

コーネル・ジャパン、上田惇生先生のドラッカー経営思想の実践

とうとう関東地方に、
新型インフルエンザ感染者が出た。  

アメリカから帰国し、日本で発症。
東京・八王子市と神奈川・川崎市。

一方、日本の直近の1月~3月GDPは通年換算でマイナス15.2%。
昨2008年通年では、前年度比マイナス3.5%(実質)。  
統計上でも「戦後最大の経済危機」であることが裏付けられた。

さて、昨日からコーネル大学RMPジャパン第8回講義。
今回は、マネジメント問題。

まず、大高愛一郎事務局長から、
いつもの「フラットな?」レクチャー。
1
13時からの第一時限は、4月度優秀課題レポートの発表。
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一番バッターは㈱ラルズの猫宮一久さん。
3
サミットやヤオコーのオペレーションを学んで、
自社の改善改革を顧みて、発表してくれた。
「売り」を重視するアークス・グループの考え方が、
猫宮さんの発表に如実に表された。

二番手は、日清フーズ㈱の井上雅之さん。
4
メーカーの立場から、スーパーマーケットのオペレーションを学んで、
いくつかの異次元の提案があった。
例えば、商品を梱包している段ボールの改革。
開封のしやすさ、開けた段ボールのたたみやすさ、
陳列しやすいダンボール形態、
カートラックのサイズにあった段ボールのサイズ、
そのまま陳列しても見た目にきれいな段ボールの色。
さらに商品そのものも、
スーパーマーケット店頭の作業改善につながる視点、発想が必要なこと。
そんな発表に、小売り側の同級生からも拍手がわいた。

三番目は、㈱成城石井の大久保恒夫さん。
5
大久保さん自身が改革の中心になっている成城石井の作業改善。
店舗作業を分析して、三つの業務で60%が占められていることが判明。
それは①レジ業務、②品出し業務、③荷受業務。
ここで分かった六つの課題。
①レジ環境、
②レジルール、
③荷出し、
④前出し、
⑤倉庫整理、
⑥ワークスケジュール
この三つの業務改善策と六つの課題克服策の成功事例が、
理路整然と報告された。
大久保さんの報告にも、拍手喝采。

第二時限は、待ちに待った上田惇生先生の講義。  
本学主任講師でもあるし、ご存知、ドラッカーの分身。
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「ドラッカーの経営思想の真髄2」
ドラッカーの問題意識、
ドラッカーの時代認識。
そしてドラッカーの方法論。
今回は、方法論・実践論に重点が置かれた。

ホワイトボードに次々に書き込みながらの講義。
8

ドラッカーの方法論のひとつは、「モダンからポストモダンへ」。
ポストモダンの七つの作法。  
①見る、そして聞く
②分かったものを使う
③基本と原則を補助線として使う
④欠けたものを探す
⑤自らを陳腐化させる
⑥仕掛けをつくる
⑦モダンの手法を使う  

この七つの手法が溢れるようなドラッカーの言葉をもって、
説明された。

二番目は「一流たるための七つの心得」  
ここで大切なのは「真摯であること」
英語でいうIntegrity。  

三番目は「ビジネスリーダーの七つの心得」  
これは、①姿勢、②計画、③行動の三つに分かれる。
とりわけ二つの姿勢が大切。
「為されるべきことを考える」
「会社のためを考える」
会社のためとは、「世のため人のためにある会社のため」
これは近江商人の三方良しの「世間良し」と全く同意。

最後に、上田先生の好きなドラッカーの言葉。
「成果をあげる人とあげない人の差は才能ではない。
いくつかの習慣的な姿勢と、基礎的な方法を、
身につけているかどうかの問題である」  

もう一つ。
「組織に働く者は、
組織の使命が社会において重要であり、
他のあらゆるものの基盤であるとの信念を、
もたなければならない。
この信念がなければ、
いかなる組織といえども、
自信と誇りを失い、
成果を上げる能力を失う」  

上田先生は、言った。
「この『組織』というところを『流通』に置き換えてみてください」

皆さんも、置き換えてみてほしい。

私、上田先生がそう語った瞬間に、
涙が出てきた。
7

休憩中の控室。上田先生、荒井伸也先生と。
9

第3時限は、荒井伸也首席講師の講義。
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「組織づくりとコミュニケーション」  

荒井先生も、ホワイトボードに書きながらの講義。
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荒井先生の講義の第一は、組織と人間の関係から。
規範的・古典的組織論と行動科学的・システム論的組織論。
前者は軍隊的組織論、後者は納得づくの組織論。

第二は、組織の諸類型。
これがユニークな視点。
チームプレー型組織と個人プレー型組織。
さらにヒト、モノ、カネ、情報の四つの経営資源に基づいて、
ヒト型、モノ型、カネ型、情報型、そのバランス型。

第三が、スーパーマーケット・チェーンの組織の特色。
典型的なチームプレー型で、なおかつバランス型なのが、
スーパーマーケットのチェーンストア。

荒井先生の講義は、この認識を前提として、
機能分担、コトバによるコミュニケーション、
文書によるコミュニケーション、
そしてマニュアルの意味。
荒井先生の講義は、
小売業の理論化そのもの。

上田先生のドラッカー論を、
スーパーマーケット・チェーンストアに翻訳した講義。

12
今日も充実していた。

コーネル大学リテール・マネジメント・プログラム・オブ・ジャパン。
極めて快調です。

誰にというわけでもなく、
感謝したい気持ちでいっぱいだ。

<結城義晴>  

2009年05月20日(水曜日)

新型インフル世界感染者1万人突破と「業態の盛衰」

新型インフルエンザ、世界での感染者1万0216人。  
アメリカが一番多く、5469人。うち死者は6人。
次がメキシコで、3646人、死者72人。
3番目がカナダで、496人、死者1人。
この北米3カ国で94.1%。
北米への集中化現象。

第4位が日本の193人、幸いなことに死者0。 
 
5番目がスペインの103人。
6番目がイギリスの102人。
この6カ国までが、三桁の感染者数。

日本でも地域的集中化現象が見られる。
兵庫県108人、大阪府81人、両府県で189人。

昨日、立教大学から5月18日付でメール通達が来た。
私も教職員の一人だから。

立教大学総長室・立教学院新型インフルエンザ対策実施本部から。  
「感染国へ渡航の計画がある場合は、
その必要性などを十分に考慮して、
可能な限り自粛する」

4月30日付で決定していたのは、
「感染国への渡航を『取りやめ』」という表現となっていた。
「取りやめ」が削除された。

手洗い、うがい。ここまでは励行したい。
この機に、習慣化したい。
マスクは、兵庫・大阪の店舗など人が集まるところでは、
必須だろう。

「現場第一」  

さて、今日の日経MJ。
「消費・見所カン所」というコラム。
㈱いなげや社長の遠藤正敏さんが語っている。
「まずは客数を増やす」という方向性を鮮明にした。
「週に何度も通ってくれる顧客を開拓する有力な武器」として、
ポイントカードを導入したが、
「購買額に応じてポイント比率が高まる方式」を採用。
2月から数店で導入し、この一年で全店導入の予定。

今こそ「客数主義」が重要。  

さて、昨日は、私が座長を務める商業経営問題研究会。
Retail Manegement Learning Cercle。
略して、RMLC。
以前は「杉山ゼミ」と称した。
杉山昭次郎先生を囲む研究会だった。
飯能の仙人・杉山先生は現在も、
この商人舎ホームページで健筆をふるってくださっている。

その後、故磯見精祐先生がリーダーシップとってくださって、
私が三代目の座長。

今回のテーマは、「業態の盛衰」。  

面白かった。

まず井口征昭さんから、問題提起と報告。
コーネル大学ジャパンの講師。
商業統計にみる業態の変遷から、
所得に見る消費環境の時系列変化、
マーケット特性の時代別変化など分析した後、
百貨店、総合スーパー、スーパーマーケット、コンビニなど、
代表的な業態の特徴を整理し、
その顧客、商圏、購買の仕方、商品開発、店舗展開、価格の比較。
そして最後に業態別の近未来予測。
全面展開。

それに対して、メンバーからの質問や意見、
ディスカッション。

私は、業態にはライフサイクルがあること。
間違いなく、多様化して、豊かになっていること。
業態・フォーマットのライフサイクルとバラエティ化の中で、
新しい業態が誕生、登場してくることなどをまとめとした。

この件に関しては、改めて、著述したい。

昨2008年に、二冊の本が出た。
『小売業態の誕生と革新――その進化を考える』(中田信哉著)
『業態の盛衰 現代流通の激流』(田村正紀著)  

今、業態論を考える時期だろう。

RMLCのあとは、高木和成さん、山本恭広『食品商業』編集長と一献。
RMLC
議論沸騰。
お疲れ様。

<結城義晴>  

2009年05月19日(火曜日)

新型インフルエンザ感染者世界第4位の考え方

新型インフルエンザは、
世界第4番目の感染者数となった。

昨日書いたとおり、今週はこの話題一色になりそう。

大阪・兵庫からの出張や修学旅行が中止され、
大阪・兵庫への出張、旅行が延期される。

企業や学校といった法人が、
自ら自粛の形で先導する。

行政の対策は、後手後手となった。

イオン、セブン-イレブンなど、
マスクと手洗いなどいち早く対策を打った。

コンビニのおでんも自粛。
百貨店やスーパーマーケットの試食も消えた。

厚生労働省の鳥インフルエンザを前提とした行動計画が、
過剰過ぎて、現実との間にギャップを生んだ。
それが一気に世界第4位の感染者数となった。

ヨーロッパの今回の対策は徹底している。
イギリスは早期発見と早期拡大防止策を柱にしている。
政府、医療機関、学校が連携をとり、
感染情報を早期につかみ、
遺伝子検査を早期に実施し、
感染が確認されたら、
すぐさま休校とし、
その上でこれが重要だが、
患者に対して早期にタミフルを投与する。

ドイツも、すべての医療機関と連邦政府との連携で、
発症者とその家族は病院や自宅で隔離され、
すぐさまタミフルを投与される。

早期発見、早期隔離、早期薬品投与。
この徹底で、二次感染を極力防止する。

これに尽きるようだ。

さらに弱毒性の認識も大切。
季節性インフルエンザとさして変わらない。

スーパーマーケット経営において、
かつて衛生問題を解決した時と似ている。

大腸菌が問題だとして、
過剰に大腸菌の繁殖を抑えることに終始して、
それが過剰な投資になってしまった。

人間に害が及ばない範囲での判断が、ポイントであった。

今回の新型インフルエンザは、
季節性インフルエンザと比べて、
いかに人体に影響を与えるのか。

その判断が必要。

しかし、小売業は、
基礎体力と公衆衛生のレベル維持に、
注力すべきだろう。

政府は、「早期発見・早期薬品投与作戦」を実施するに違いない。

そうなると、関西地区への出張・旅行の自粛も、
当面、なくなるだろう。

さて、昨日は、
午前中に高木和成さんが、
商人舎オフィスを訪問してくださった。
元ユニーの幹部で、現在、リテイル・マネジメント・オフィス代表。
商業経営問題研究会代表世話人。
高木さん
現在、「高木和成の自然郷日記」というブログ連載中。
オンライン・ビジネスマガジン・ザ・スーパーマーケット」というサイトの中。
このサイトは商人舎ホームページとリンクしている。

午後は、泉岳寺のカスタマーコミュニケーションズ㈱でレクチャー。
この会社は、私が非常勤取締役を務めている。
テーマは、
「マス・カスタマイゼーションとロイヤルカスタマー」。

ID-POSによるマーケティングを業務としている会社だけに、
クライアント企業の顧客のロイヤルカスタマー化が仕事。

夕方は、故井上勝代さんのお通夜。
㈱プラネット副社長井上美智男さんの奥様。
59歳で逝去された。
ご冥福をお祈りし、合掌。

<結城義晴>

2009年05月18日(月曜日)

ドラッカー学会総会で学んだ「マネジメント哲学」と「生涯現役」

Everybody! Good Monday!  

2009年5月第3週の始まり。
新型インフルエンザは、
今日18日未明段階で感染者92人に広がった。

兵庫・大阪の高校生を中心に一斉に発覚した。
もう国内感染を止めることはできない。
水際作戦から、本土迎撃作戦に変わる。

5月9日のこのブログで書いたが、
4つの対策がある。

第一。
対策は中央集権的ではなく、地方分権的であること。  
  
発症後は、現場医療機関の対応がカギを握る。
医療機関に限らず、小売業・サービス業も、
現場の役割と責任の範囲をあらかじめ決めておくこと。

第二。
治安、水道・電力・食料・金融などライフラインの確保を優先すること。  
  
その意味では、店舗や商業施設にこそ、
「公衆衛生」とライフラインの責任と実行が求められている。

第三。
ワクチン・抗インフルエンザ剤作成、確保の政策を取ること。  
  
これは政府・厚生労働省の役目。

第四。
リスク・コミュニケーションを図ること。  
  
「手洗い・うがい、マスク、咳エチケット」の徹底。

日本人の基礎体力と公衆衛生のレベルが試されている。
私は、この面では、比較的に楽観している。

人命尊重こそ、今、何より重視しなければならないこと。
その意味では、最も弱いところに関心を払わねばならない。
基礎体力と公衆衛生レベルが、日本で最も弱いところこそ、
早急に援助したり、公的対策を講じたりしなければならない。

小売商業・サービス業は、
人が集まるところ。
万全の態勢を築くとともに、
それを過剰にならない程度に、
顧客や地域にアピールすること。

営業に影響が出るからだ。

今週は、新型インフルエンザに、
明け暮れる日々になるに違いない。  

慌てず、騒がず、堂々と。
「基礎体力と公衆衛生」のレベルは高い。
その自信を持つこと。

さて、昨17日の日曜日。
第4回ドラッカー学会総会が開催された。  
私もドラッカー学会会員。
ドラッカー学会1
ところは、都の西北・早稲田大学。
waseda1 (さらに…)

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