結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2010年09月15日(水曜日)

民主党代表選の「選挙は手段・政治が目的」と第36回商業界北陸ゼミナールで「商売十訓」を考える

菅直人民主党代表に決定。
この間の経緯を見ていて、つくづくと、
政治家は「選挙大好き人間」なんだと感じた。

勝っても負けても、
選挙運動しているときの政治家は、
芯から嬉しそう。

しかし、
選挙は手段。
政治が目的。

それを忘れないでほしいものだ。
国民と国家のために。

政治家村では、選挙手腕の高い者が重用されるが、
選挙手腕と政治手腕、
果たして同じものではない。

ただし、選挙手腕も政治手腕も、
そこそこの者が、なぜかトップになってしまって、
現状が、それで切り抜けられる局面でないことは確か。

ニューヨーク為替市場では、
15年4カ月ぶりに1ドル82円台となった。

昨日は、羽田空港からから小松空港へ。

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JALの機内でもずっとパソコンに向かって、仕事。
小松に着いて、㈱小林太一印刷所社長の小林繁さんにお迎えいただいて、
加賀市片山津温泉「佳水郷」へ。

第36回商業界北陸ゼミナールへ。

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運営委員長の山下浩希さんが最初のご挨拶。
山下さんの誠実さ、一生懸命さがよく出たスピーチ。

豆腐業界では特に有名な人気ブログ「燃える豆魂日記」は、
山下さんが書き続けている。
これは商人舎「ほぼ毎日更新ブログ集」にリンクされている。

今回のテーマは、
「自分の流儀を変えよ。逆境からの大逆転。」
「豆魂日記」の山下さんらしい言葉使いだが、
これは「現状を否定し、自ら変われ」を謳っていることになる。

倉本初夫㈱商業界主幹の開講講演
「不況が商人を鍛える!」

それにつづいて、
記念講演「商売十訓を解き明かす」
それが私の役目。

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結城義晴の『商売十訓』の解釈と意味づけ。
90分間、それだけを語るのは初めてのこと。

まずは、基本から。
「店は客のためにあり、
店員とともに栄える。
店主とともに滅びる」

この「3点セット」の考え方から入って、
本論。

『商売十訓』

一 損得より先きに善悪を考えよう
二 創意を尊びつつ良い事は真似ろ
三 お客に有利な商いを毎日続けよ
四 愛と真実で適正利潤を確保せよ
五 欠損は社会の為にも不善と悟れ
六 お互いに知恵と力を合せて働け
七 店の発展を社会の幸福と信ぜよ
八 公正で公平な社会的活動を行え
九 文化のために経営を合理化せよ
十 正しく生きる商人に誇りを持て

一つひとつのフレーズに、
深い意味がある。

昭和30年代の初めに、
故倉本長治主幹によってつくられたこの十訓。

ピーター・ドラッカー先生に通ずる。
完全にドラッカー思想にシンクロする。

倉本長治、1899年、東京の生まれ。
ピーター・ドラッカー、1909年、オーストリア・ウィーン生まれ。

ちょうど10歳の差。
しかも、二人は互いにまったくの面識なし。
それでも、その主張は一致する。

「企業の目的として有効な定義はひとつしかない。
すなわち顧客の創造である」

ドラッカーのこの言葉、
倉本長治の「店は客のためにある」と同義。

ドラッカーの「Integrity(真摯さ)」。
これは突き詰めると、「損得よりも善悪」になる。

マネージャーとして、
「始めから、
身に着けていなければならない資質が、
ひとつだけある。
才能ではない。
真摯さである」 

そして、「企業経営において、
必要なことが二つあり、これしかない。
マーケティングとイノベーションである」

ドラッカーのいうイノベーションは、
「創意を尊びつつ良いことを真似ろ」

ドラッカーのいうマーケティングは、
「お客に有利な商いを毎日続けよ」

商売十訓は、ドラッカーに通じる。

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これが私の講演の趣旨。

その後、16時15分から4つの分科会。
すべて実務家の講演。

でんかのヤマグチの㈱ヤマグチ山口勉社長。

㈱チャンピオンカレー社長の南政広さん。

㈱能登前・幸寿し社長の橋本公生さん。

㈱花とも社長の記州陽子さん。

それから320人全員の夕食。

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最前列に倉本初夫商業界主幹と私。

本当においしい食事だった。

中締めは、梶谷晋弘さん。
「100年企業」実現を目指す㈱芝寿し社長。

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梶谷さんのスピーチはいつも素晴らしい。
簡潔明瞭、配慮が行き届いていて、
しかも胸を打つ。

その後、夜8時から12カ所に分かれて、
「車座討論会」

私はその中の「結城塾」を担当。
3時間近くも、質問に答え、
問題を一緒に考えた。

「商売十訓」への質問も相次いだ。
考えながら答えているうちに、
私には、発見があった。
「商売十訓」と「自ら変われ」の関係。
そして「蛻変の関係」。

最後に残った皆さんには個別相談。

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そして、最後の最後に、事務局もいっしょに写真。

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黄色いTシャツを着ているのが事務局。
右から、小林繁さん、
運営委員長の山下浩希さん、
真ん中が、清水正人さん。

その後、私の隣に座っている㈱マツオカ常務の川尻章さんが、
私の部屋に来てくれて、懇談。

充実した一日だった。

ありがとう。

<結城義晴>

[追伸]
上海訪問記は明日から再開の予定です。

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