結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2015年03月13日(金曜日)

コンビニの「膨張・成長」と静鉄ストアセノバ店・田町店視察

13日の金曜日。

商人舎magazineの、
Daily商人舎。

今日のニュースは、
アメリカのダラーゼネラルの決算。

1月末時点の店数1万1789店、
年商189億ドル。
100円換算で1兆8900億円、
現時点の121円で換算すると、
2兆2869億円。

昨年、この業界の第3位ダラーツリーが、
第2位のファミリーダラーを買収して、
ダラーゼネラルと肩を並べた。

三者による「三占」が、
二者による「複占」になって、
私の予言通り。

日本ではファミリーマートが、
ユニーグループ・ホールディングスを吸収合併して、
傘下のサークルKサンクスを併合する。

第3位が第4位を加えて、
第2位ローソンを追い抜き、
第1位セブン-イレブンに迫る。

ファミリーマートはさらに、
ココストアを買収する。
日経新聞のスクープ。

スクープといっても、
まあ、ありそうなことだと、
驚きもしない。

ココストアに関しては、
ローソンとファミマが競って、
買収合戦を展開していた。

ファミリーマートに軍配が上がった形。

ココストアの店数は約660店、
総年商は日経調べで998億円。
それでも日本コンビニ業界第9位。

このココストアを傘下に入れれば、
先のサークルKサンクスと合わせて、
1万8000店のスケールとなり、
店舗数だけならば
セブン-イレブン・ジャパンを追い抜く。

ココストアグループは、
2001年段階では2000店を超えていた。
それが現在ちょうど3分の1に減少。

このローカルチェーンの、
ナショナルチェーンへの併合の勢いは、
とどまるところを知らない。

サークルKサンクスに次ぐ業界5位は、
イオン系のミニストップ
しかし同社も15年2月期の連結純利益は、
8億5000円でマイナス2%。

第10位のスリーエフも営業赤字の見込み。

第11位の中国地方を基盤にしたポプラは、
昨年、ローソンに5%の出資を仰いで、
実質的にローソングループ。
それでもポプラは、
今期、最終赤字になる見込み。

ちなみに6位はデイリーヤマザキ、
7位はセイコーマート、
8位はJR系のNEWDAYS。

つまり第1位、第2位が比較的好調で、
やや陰りの見えた第3位が、
第4位を吸収合併。
第5位以下はずらりと不調。

これは完全に「三占」
私の造語。

その後、アメリカのバラエティストア業界は、
複占となりつつある。

果たして日本のコンビニも、
そういった軌道を進むのか。

長くない時間が、
そのことを証明するに違いない。

なぜなら経営は、
店数ではないからだ。

店数や見せかけの規模が
大きくなることを「膨張」という。
「成長」は実質的な経営品質を伴って
規模が拡大することだ。

さて、静岡に一泊して、
朝からしずてつストアを視察。

まず、開店前のしずてつストアセノバ店
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10時開店に合わせ、スタッフが笑顔で出迎え。
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店長もお客を入口で出迎える。
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私を笑顔で迎えてくれたのは、
井出弘之店長と、
サービスチーフの水野亜矢子さん。DSCN8937 (2)-1

セノバ店は静岡駅に隣接する商業施設の
地下1階にオープン。
昨年には早々にリニューアルした。

リニューアルの目玉は、
入口のフレッシュジュースの対面コーナー。
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もう一つが店舗奥に設けられた
イータリーのコーナー。
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イタリアンは強化カテゴリー。
パスタやワイン、ピザなどが豊富に並ぶ。
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バナナも強化カテゴリー。
多品種のバナナが揃うし、
フックに掛けた陳列はホールフーズのようだ。DSCN8863-1

しずてつストアのPBともいえる、
「地産思送」のコーナー。
安全・安心、健康にこだわった地域商材が並ぶ。DSCN8883-1

ココナッツオイルは1瓶3600円だが、
1日に60本を販売したこともある。DSCN9064-1

オーガニック商材の育成にも力を入れる。
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お菓子を買いに来た子供たち。
安全に買物ができるからこうしてやってくる。
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店舗入口に設けられた
イートインスペース。
白を基調にした上質でくつろげる空間になっている。
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案内してくださった竹田昭男社長、店長
そして幹部の皆さんと。
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セノバ店はターミナル立地で、
客数がしずてつストアで1番。
しずてつの顔ともいえる店舗だ。

そして売上げナンバー2が、
ロードサイド立地のしずてつストア田町店
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入口を入ると見事なプレゼンのフルーツ。
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地場野菜のコーナー。
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もちろんオーガニックのコーナーもある。
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このエリアの店長たち5人が、
特にオススメするPOPで売り込む豆売り場。
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その青果部門を仕切るのが、
笑顔が最高の斎藤智久さん。
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試食でメニュー提案を積極的に行う。
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そのサービスエースの岡本早織さん。
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さらにこの店には、
料理教室が併設されている。
DSCN9029-1

店内の一角に設けられた教室で、
多くのお客が学んで楽しむ。
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さらにしずてつストアの実験中の事業が、
「お届けスーパー」。
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担当するのが東政彦さん。
この春、この事業は課に昇格。
東さんも課長昇格。
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東さんは商人舎の研修会に参加してくれた一人。
その時のサイン本を大事にしてくれているが、
現場で苦労しても、一所懸命に活躍している。

最後に案内してくれた千葉稔店長と写真。
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最後の最後に、
このおふたりと写真。
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左が岡村政己専務、
右が木佐森昭夫常務。
しずてつストアがここまで成長して来たのも、
お二人の尽力によるところが大きい。

しずてつストアの皆さんには、
2日にわたりお世話になった。

そして、いい店舗を見せてもらった。

新幹線で富士を眺めながらの帰京も、
楽しいものとなった。
DSCN9059-1

スーパーマーケットもコンビニも、
バラエティストアも、
「膨張」はいけない。
「成長」でなければならない。

しずてつストアの店を見ながら、
そのことを痛切に感じた。

このあと、東京に戻って、
学習院大学へ。

それは明日に続く。

〈結城義晴〉

 

 

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