結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2016年09月13日(火曜日)

大阪で紀文お正月フォーラムと芋縄純市コノミヤ会長通夜

9月13日の火曜日。

日経新聞『大機小機』
「景気は再浮上する」

「アメリカの景気拡大は、
87カ月目を迎えた。
完全雇用に近づいた」

「今年に入って、
新興国の生産の伸びが高まり、
新興国主導の回復が、
再び始まりつつある」

とくにアジアは景気浮上。
それにつれて、
日本の輸出も回復に転じた。
「同世界貿易統計によると
6月の輸出の伸びは、
主要国で日本が最も高い」

「企業物価は、
最終財価格に下げ止まりの兆し」

「価格転嫁が一巡すれば、
物価下落に歯止めがかかり、
交易利得が景気を押し上げ始める」

コラムニストは見る。
「2年半に及んだ踊り場からの
脱出が近づいている」

アベノミクス2年目以降。
まず消費増税が景気の足を引っ張った。

さらに第2の矢の財政も、
失速していた。

一般会計の歳出と財政投融資の合計。
1年目に3兆5000億円増加。
2年目、3年目はそれぞれ減少。
だが、今年度は、
第2次補正予算を含めると、
3兆円以上増えるという予想。

「金融は十分緩和的だ。
景気回復の条件が整った今、
再び第2の矢を放てば、
追加緩和がなくても
景気は再浮上するだろう」

コラムニストの指摘は、
楽観的だ。

しかし肝心の
第3の矢が、
ずっと、
放たれてはいない。
放てないのか。

小売りやサービス業の現場には、
楽観は許されない。

朝から大阪へ向かう。

横浜は土砂降りの雨。

しかしすぐに雨は上がって、
緑の田畑の先の丹沢山系には、
真っ白で低い雲の帯。
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富士のふもと。
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あのあたりに頂が見えるはずだが、
今日は残念ながら、
その姿は雲に隠れて拝めない。
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大阪では、
「紀文お正月フォーラム」
今回初めて、西日本編が開催された。

関西はもちろん、九州からも、
多くの食品小売業関係者が集った。
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初めに西谷禎さんのあいさつ。
㈱紀文西日本社長。
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西谷さんはマーケティング室長を兼ねる。
今回のフォーラムはまさに、
そのマーケティングを提案。
テーマは、
「顧客像を明らかに。」
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続いて熊倉功夫先生の基調講演。
日本文化史・茶道史が専門の歴史学者。
一般社団法人和食文化国民会議会長。

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「正月の食文化・その多様性と重要性」
これが熊倉先生のテーマ。
正月料理に代表される、
和食のすばらしさを、
あらためて学ぶことができた。
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その後は紀文からの提案。

東日本編同様、
山本真砂美さんと堀内慎也さんの、
力のこもったプレゼンテーション。
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山本さんは営業企画室副室長で、
正月担当を務める。
マーケッターとしても秀逸だ。
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最後は私の総括講演。
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「負けるための準備はするな」
サッカーのハリルホジッチ監督の言葉。
サムライブルーは、
UAE初戦で敗戦してしまった。
しかし最後にピークを持ってくる。
それが勝つための戦い方だ。
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正月は勝つための準備が大事。

サム・ウォルトンの言葉にあるように、
最後は個人の力が大事になる。
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人こそが21世紀の小売りサービス業に、
必須の要素となる。
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一人ひとりが、個人個人が、
負けない戦いをする準備を
怠ってはいけない。

そのためのマーケティング視点を、
西日本の皆さんに提案した。

フォーラム終了後は懇親。

ニチリウの皆さん。
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私の隣は古川幸一さん、
日本流通産業㈱専務。
右は友田吉彦さん、
加工食品日配チームマネジャー。
左は㈱平和堂の竹村俊樹さん、
営業企画部長兼販売企画課長。

加藤徹会長をはじめとする万代の皆さん。
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私の隣から黒田久徳取締役。
山川物産㈱社長の梶川隆之さん、
そして加藤会長。
左は和久正樹さん、
デイリー部シニアマネジャー。

そしてもちろん保芦將人さん。
紀文食品会長兼社長。
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西谷さんを真ん中に高市泰明さん。
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最後はプレゼンを頑張った堀内さん。
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懇親会の後は急きょ、
阿倍野のやすらぎ天空館へ。

芋縄純市さんのお通夜が、
しめやかに行われていた。
コノミヤ取締役会長。DSCN9520-1

11日に肺炎で急逝。
84歳だった。
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多くの弔問客が、
芋縄さんに別れを告げた。

私も焼香させていただいた。

芋縄隆史社長には、
「頑張って」と一言だけ、
声をかけた。

芋縄純市さんは、
ユニークな経営者だった。

昭和32年の草創期に、
衣料スーパーを創業。
その後、その繁盛店が火災で焼失。

創業店を失う話は、
サム・ウォルトンと全く同じだ。

芋縄さんはサムと同様、
再起してコノミヤを再創業し、
慎重な中にも大胆な施策を打ち続ける。

オール日本スーパーマーケット協会加盟。
しかし故北野祐次さんや、
荒井伸也さんの見解にも、
真っ向から反論する場面もあった。

そのユニークさ、一徹さが、
一番の成長性を生み出した。

正月三が日は休業する。
年2回の6連休休暇制度をもつ。
「店舗責任者3人体制」を導入する。

積極的なM&Aを展開する。

様々な商売のアイデアを凝らす。

一徹さは、勉強に支えられていた。
幹部、社員、よく学ぶ。

それは芋縄純市の分身たちそのものだ。

その幹部、社員が、
これからのコノミヤグループを支える。

こころからご冥福を祈りたい。

今日の最後は、
万代の御用達料亭「久恵」

先週、商人舎のハワイ研修があった。

今夜はそのセミナーに参加してくれた、
万代の女性たちとの交流。
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初めに派遣してくれた加藤会長に、
ハワイの女神・田頭早苗さんから、
ハワイ土産が手渡された。
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二人ともにいい笑顔だ。

そして、おいしい鍋料理。

一人一人が、
ハワイ研修の感想を語ってくれた。
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彼女たちのほとんどが、
パートタイマー社員から
キャリアを重ね、
「ゼネラル社員」と呼ばれる、
正社員に昇格した。
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家庭と仕事の両立に悩み、
それでも万代の仕事が好きで、
仕事を続けたと、
皆が口々に言う。

そのうえで、ハワイ研修に参加。

みんなの口から次々に、
感謝の言葉が発せられた。
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同行・引率に当たったのは、
人事部マネジャーの東尾里江さん。
最年少の30歳台だったが、
皆が東尾さんを立てつつ、
かわいがっていた。
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最後は私のスピーチ。
万代を、第三者として、
そばで見てきた私は、あらためて、
万代という企業の良さを思った。
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そんな話をしていたら、
胸に迫るものがあった。
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人間には一人ひとり、人生がある。
会社がその一人ひとりの人生を、
どこまで考えているか。

それによって、
会社の価値は決まる。
つくづくと、そう思う。

最後は一人一人と握手。
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加藤会長は白國富美代さんからハグされて
大いに照れていた。
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いい会食だった。

この笑顔とシャカが、
それを物語っている。DSCN9560-1

それにしても芋縄純市さん。
まだまだ、元気でいてもらいたかった。

ユニークな創業者が一人、
また逝ってしまった。

ご冥福を祈りたい。
合掌。

〈結城義晴〉

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