Everybody! Good Monday!
[2019vol45]
2019年第46週、11月第3週。
先週金曜日8日の立冬を過ぎて、
秋も深まってきた。
月刊商人舎11月号。
通巻79号、発刊しました。
特集は、
「波の下にある潮流」
消費増税直後の小売業トップマネジメント発言集
月刊商人舎だけの[Cover Message]――。
「波は短期的に動揺と混乱を引き起こすが、長期的には波の下にある潮流のほうがずっと重要である――」。アル・ライズ&ジャック・トラウトの名著『ポジショニング戦略』の「12の決め手」から。10月1日に消費税率が10%に引き上げられた。軽減税率制度が初めて導入され、中小企業での購買には、キャッシュレス決済に対して5%のポイント還元がなされる。消費低迷や価格競争・ポイント競争の激化は明白であるし、消費者心理や買物行動は大きく変わるに違いない。しかしその海の上の波が変化するときに、海の下の潮流はどう変わるのか。短期的な動揺と混乱の下で、長期的な変動と変容は起こっていないのか。イオン岡田元也、セブン&アイ井阪隆一、ファーストリテイリング柳井正をはじめ、小売業首脳陣の発言から、「波の下にある潮流」を探った。ライズ&トラウトは「12の決め手」のなかで真っ先に挙げている。「変化が激しくなるほど変わらないものの価値は上がる」。その変わらないものこそ、潮流の正体である。
その目次。
タイトルはビジネス的ではない。
多分、私の初めての小さな試み。
まあ、私のささやかな楽しみです。
しかしトップの皆さんの考え方、
しっかり受け止めました。
先月号は、お陰様で完売。
特集は、
Big Data✕Marketing4.0
令和データドリブン・マネジメントと生活ルネサンス
これから3年くらいは、
最も重要なテーマとなります。
ついでに先々月号も大好評。
その月刊商人舎9月号。
特集は、
2019★「アメリカの歩き方」
US-Retail視察ガイドブック「16都市圏☆評価」
日本スーパーマーケット協会、
その20周年記念パーティーでも、
三菱食品㈱社長の森山透さん(左)から、
お褒めの言葉をいただいた。
「とてもいい内容なので、うちのみんなに、
しっかり勉強せよと、奨めました」
実際に三菱食品の幹部・社員から、
急遽、申し込みがあった。
ありがとうございました。
さて、11月11日の今日は、
中国の「独身の日」
中国のeコマース取扱量が、
1年間で最大となる日。
いまや国民的行事だ。
しかし歴史は浅い。
10年前の2009年に、
アリババのダニエル・チャン現CEOが、
米国Black Fridayを真似て仕掛けた。
チャンCEOはジャック・マー創業者から、
この9月に会長職を引き継いだばかり。
実質的なトップとなって、
初の「独身の日」セールを展開。
力が入る。
アリババサイトの売上高は、
最初の1分半で96億元(1500億円)、
最初の1時間で840億元(1兆3000億円)、
この1時間の売上げだけで、
前年同期の690億元を22%上回った。
さらに昨年同日の過去最高記録は、
16時間半で突破した。
その昨年の額は、
2135億元(約3兆3000億円)、
305億ドル。
米国サイバーマンデーは昨年、
79億ドルの総販売額だったから、
中国のオムニチャネル経済の巨大さを、
この305億ドルは物語る。
今年は昨年比20%~25%増で推移した。
だから今年の推測は、2500億元。
4兆円、400億ドル規模。
アリババの天猫モールは、
eコマースのプラットフォームである。
ウォルマートのように、
自分の売上高ではない。
日本製品もアリババでは大人気で、
開始1時間の国別統計で首位だった。
さて、日本の年末eコマースはどうなるか。
イオンが11月5日(火)~11日(月)まで、
「サイバーeセール」を仕掛けた。
商人舎流通スーパーニュース。
イオンリテールnews|
2019サイバー“e”セール11/5日から7日間実施
イオンは今日の「独身の日」には、
ゾロ目価格の目玉商品を打ち出した。
一方、楽天は1日限定で、
「おひとりさまDAY」を開催。
ネット通販に先行されて、
リアル店舗もますます、
「早仕掛け・早仕舞い・際の勝負」
「2週間販促企画」は言う。
「令和最初の年末年始商戦がスタートする」
さて今日の私は、
朝から自由が丘。
いつもの花屋。
こちらもクリスマスモード。
午後は、銀座に出ると、
GINZA SIXは、
11月5日(火)~12月25日(水)まで、
「Celebration of Life-星の海の祝祭」
クリスマスプロモーションの早仕掛け。
とはいっても、明らかに、
中国人狙い。
クラウス・ハーパニエミのデザイン。
フィンランド人アーティストで、
宇宙を舞台に「Astral Sea」の世界を描写。
Astralは「星のような」と言う意味。
中央吹き抜け空間には、
全長約10mのクジラ。
これは弘前のねぷた師が制作。
そして今日は、
ヤオコーの中間決算発表会。
川野澄人社長がパワーポイントを使って、
実にわかりやすく、正直に、
上期決算の要点を説明した。
2020年3月期の中間決算は、
連結営業収益2252億9300万円で、
これは前年同期比104.4%。
営業利益は108億6800万円で100.2%、
経常利益も107億8700万円で101.4%。
ただしヤオコー単体では、
営業利益98.8%、経常利益99.9%。
7月の業界全体の落ち込みは、
ヤオコーにも影響を与えた。
だから「粗利益率を下げて、
売上高を上げる作戦」を採用した。
ヤオコー単体の数値だが、
客数が99.6%、
客単価が101.1%。
その客単価を構成する、
点数PI値は100.6%、
1品単価は100.3%。
それでもヤオコーカードは累計会員数が、
この9月で234万人となり、
その会員売上比率は、
なんと81.0%である。
この会員の購買履歴データを、
もっともっと分析し、活用すれば、
顧客の痒い所に手が届くほどの、
丁寧な商売と仕事ができる。
レイバースケジューリングのカイゼンも、
「午後一」から「午後二」まで進捗し、
夕方へシフトする。
消費増税後の厳しい時期に突入したが、
「カイゼン」が間に合った。
川野澄人は「運」を背負っている。
頑張りすぎずに、頑張れ。
そして「波の下にある潮流」を、
川野澄人さんなりに見定めてほしい。
先日のパネルディスカッションでは、
率直に語ってくれた。
そのお礼を言おうと思って出かけたが、
記者会見が終わるとすぐに、
「囲み取材」が始まって、
それもできなかった。
この場を借りて、
お礼を言おう。
ありがとうございました。
では、みなさんも、
頑張りすぎずに、頑張ろう。
「波の下の潮流」を見定めつつ。
Good Monday!
〈結城義晴〉