結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2020年12月31日(木曜日)

結城義晴のブログ[毎日更新宣言]の「祈り」と終了宣言

2020年大晦日。

今年1年を席巻したCOVID-19。
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その日本の新規感染者数は4515人。
今年最多、過去最多を大幅更新。
はじめて4000人を超えた。

東京都は1337人。
これも今年最多、過去最多。
初の1000人超え。

神奈川県も588人、
初の500人超えで、
今年最多、過去最多。

埼玉県330人、千葉県252人、
福岡県190人、岐阜県83人も、
過去最多、今年最多。

ああ。

今年は何度、ため息をついたことか。

昨年12月の商人舎標語。
変わろう! 祈ろう!

変わるものを
変えられる勇気を、
変わらぬものを
受けいれる心の静けさを、
それらを見わける英知を、
お与えください。

世界中に広がった短い言葉。
ラインホールド・ニーバーの「祈り」。
朝に、夕に、人々は祈る。
変える勇気を振り絞った挙句、
変わらぬものを悟ったあとで、
しずかに自分に言い聞かせる。

2020年からの10年。
ため息が出るほどのNext Decade。
予想もつかない展開。
驚くほどのスピード。
途方もない変化。
それらへの恐怖。

しかし、自ら変わるしか、
ほかに道はない。
自分が変わらねば仲間は変わらない。
自分が変わらねば職場は変わらない。
自分が変わらねば店は変わらない。
自分が変わらねば会社は変わらない。

朝に、夕に、
しずかに祈ろう。
勇気を振り絞って、
変わる努力をしたうえで、
変わらぬものを受けいれる。
その英知が与えられるまで。

変わるものを
変えられる勇気を、
変わらぬものを
受けいれる心の静けさを、
それらを見わける英知を、
お与えください。
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1年前に書いていた。

これからの10年、
Next Decade。
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予想もつかない展開。
驚くほどのスピード。
途方もない変化。
それらへの恐怖。

それが新型コロナウイルスとなって現れた。

今年最後の日にも、
次の10年に向けて、
心から祈ろう。

そして来年は、
リスクを冒せ。

「経済活動とは、現在の資源を未来に、
すなわち不確実な期待に賭けることである」
ピーター・ドラッカーの言葉。

「経済活動の本質とは、
リスクを冒すことである」

2021年こそ、
リスクを冒せ。

では、結城義晴のブログ[毎日更新宣言]
ご愛読を感謝しつつ、
終了を宣言します。

ありがとうございました。

〈結城義晴〉

2020年12月30日(水曜日)

大久保恒夫さんの西友CEO就任に対する反応と考察

大久恒夫さんの西友CEO就任には、
多くのコメントが寄せられた。
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このブログには、
村上篤三郎さんが投稿してくださった。

村上さんは西友出身。
それから㈱エコスの常務、
㈱たいらや社長、
そして㈱ロピア取締役管理本部長。
現在は引退して、悠々自適。

その村上篤三郎の商人の本籍地が西友。
「大久保さんのCEO就任は驚きました。
と同時にこれまでの西友と
ウォルマートとの組み合わせに
違和感を持ち続けた私としては
一つの希望の光に見えました。
大久保さんの
これまでの経歴と実力は当然ながら、
一番はその積極性と明るさだと思います。
これまでの作られた明るさではなく
心から小売りを楽しむ前向きの姿勢が
西友に出てくることを期待します」

まったくその通りだ。

私の返信。
「ご無沙汰しています。
私も大久保さんの就任には驚きました。
西友も変わればいいですね。

しかしなかなか大変です。
船頭が多い会社となってしまったからです。
それでも大久保恒夫は、
一定の成果を上げてくれるでしょう。
それに期待しましょう。

大久保イズムを発揮させうる環境が整うか。
それが焦点でしょう」

私のFacebookにも次々にコメントがきた。

商人舎スペシャルメンバーの川勝 利一さん。
「大久保さん、素晴らしい!
我々世代には、まだ
矜持を継承する仕事があります」

結城 義晴の返信。
「川勝さん、ありがとうございます。
大久保恒夫、決断しましたね」

イオンOBの宇佐美比呂志さん。

「西友さん楽しみですね、
期待したいですね」

結城義晴、
「宇佐美、ありがとうございました。
年の瀬までニュースが出てきますね」

元イトーヨーカ堂の安藤茂吉さん。
「西友は大久保さんですか。
頑張って欲しいと思います!」

アメリカから浅野秀二さん。
「遂に大久保さんに白羽の矢、
スーパーサンシの高倉社長も
期待していると思います。
私も期待しています。
ご健闘を祈ってます」

結城義晴。
「大久保さん、決断しましたね。
大仕事です」

能美芳祐さん。
「大久保さん健康に留意され
頑張って頂きたいと同年代の1人として
応援します」

結城義晴の返信。
「能美さん、ありがとうございます。
大久保恒夫は頑丈な男です。
経営者として、それも強みです」

そう、大久保さんは体が強い。
寒さにも、暑さにも、強い。
病気もしたことがない。
それは何より経営者向きだ。

結城義晴も意外に体は丈夫です。

ダイエー出身の竹垣吉彦さん。
「私がダイエーを辞めた時は
今後小売のプロが再編成の中で
野球の監督や選手のように
企業横断的に活躍出きると思っていました。
しかし実際企業に入って行った方は
ほとんどがファンドの論理しか
ご存知無いような人でした。
大久保さんを見てやっと
こう言う日が来たのだなと思いました」

結城義晴の返信。
「竹垣さん、専門経営者の時代です。
火中に栗を拾う、という感じでしょうか」

竹垣吉彦さん。
「今こそ知識商人の時代では無いでしょうか。
知識とは文書から得た薄い知識ではなく
自分の眼で見て獲得した「知見」による
本当の知識商人の時代だと思います。
意外とワクワクしていらっしゃるのでは」

結城義晴。
ご指摘のとおり、
大久保さんはワクワクしていると思います。
そして短期決戦だと考えていると思います」

知識商人であることと、
商人の本籍地を自覚していること。

大久保さんはイトーヨーカ堂イムズの本質と、
「業革」の真髄を改革の根本におきます。

すなわち伊藤雅俊の精神と、
鈴木敏文の思考回路を、
それこそ融合させているのです。

㈱Do House創業者の稲垣佳伸さん。
「オンラインとオフラインの融合、
とても大切なモデルです。
“目玉特売”ではない価値ができれば幸い。
出来るはず」

結城義晴の返信。
「稲垣さん、同感です。
しかし、言うは易く行うは難し、ですね」

稲垣さん。
「はいです。」

大久保さんとは2011年の商人舎忘年会で、
「ふたりのビッグ・ショー」をやった。
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懐かしい。???????????????????????????????
10年前のことだ。

ダイエーは2015年に、
イオンの完全子会社となった。
現在は近畿地区のスーパーマーケットだ。

マイカルは2011年に、
イオンリテールに吸収された。

ユニーは昨2019年にPPIHの子会社となった。

そして西友は2000年に、
住友商事㈱と資本業務提携し、
さらに2002年から2007年まで5年をかけて、
ウォルマートの傘下に入れられた。

このとき間に入ったのが、
住友商事副社長の和田文男さん。
私も知る人で、
その後、私のアメリカ研修にも、
参加してくれた。

しかし西友とウォルマートは、
その商人としての根本が違っていた。

ダイエーならば、
あるいはイオンならば、
まだマッチングしただろう。

しかし西友は、
その反対の極にある小売企業だった。

だからボタンの掛け違いだった。

一方、独立独歩で残ったのは、
イオンとイトーヨーカ堂。

両者は対極にあって、
イトーヨーカ堂とウォルマートは、
経営の根幹には共通するものがあるが、
政策や戦略は異なる。

だからイトーヨーカ堂出身の大久保さんが、
西友の立て直しに尽力するのは、
もともとの西友とは合うだろう。

しかしウォルマートとは、
どうだろう。

もっともウォルマートと、
一番先に接近したのはイトーヨーカ堂で、
1993年に両者は商品に関して業務提携した。

しかし当時の鈴木さんの判断で、
提携は解消された。

つまり商品と価格に対する、
考え方が合わなかった。

大久保恒夫さんは、
このあたり先刻承知。

KKRというニューヨークの会社。
楽天とウォルマート。
おおもとは西友。

船頭が多い中で、
大久保恒夫が船長となって、
新しいビジネスモデルを模索する。

2021年の希望のひとつだ。

大久保さん、
勝手に論じてしまってすみません。
応援しています。

〈結城義晴〉

2020年12月29日(火曜日)

西友CEOに大久保恒夫さんが就任する、感慨深い

昨日の12月28日は、
官公庁の仕事納めだった。
多くの企業でも、
2020年の冬期休暇に入った。

商人舎はすでに先週で終わって、
年末年始休業に入っているが、
今日は㈱紀文食品の林直人さんが来社。
営業本部営業企画部部長。IMG_75940
今年の年末商戦に関して、
様々な情報を交換した。

紀文食品は、
正月商材のトップメーカーだけに、
年末商戦の趨勢を、
ほとんどすべて把握している。

私はその紀文にアドバイスしているし、
9月の紀文正月フォーラムで、
毎年講演している。

今年はコロナ禍で、
フォーラムは中止になったが、
そのかわりに、
各地の商談会で流されたビデオに出演。
メッセージを送った。

林さんによると、
先週のクリスマス商戦も変容した。
年末年始商戦にも変化があるに違いない。

林さんと今年最後の写真。IMG_75960

林さんが持参してくれたのが、
紀文特選蒲鉾。??????????
保芦將人会長のお名前で、
丁寧な添え書きがあった。

紀文の匠の技術の粋が結集された逸品。
この正月に堪能させていただこう。

さて、大久保恒夫さん。
西友のCEOに就任する。
来年3月。

今日の日経新聞が報じたし、
大久保さんご自身から、
私宛にメールが入った。

驚いた。

大久保さんは現在、
㈱リテイルサイエンス社長。
自身で作ったコンサルティング会社。
それ以外にもAI流通革命3.0研究会、
ネットスーパー実行研究会など主宰。

私もちょっとだけ手伝った。
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1979年、イトーヨーカ堂に入社し、
「業務改革」のスタッフを経験して、
コンサルタントとして独立。

私はそのころ知り合った。

ユニクロや良品計画をコンサルし、
その後、ドラッグイレブンと成城石井を、
絵にかいたようなV字改革。

古巣の㈱セブン&アイに戻って、
常務執行役員。
㈱セブン&アイ・フードシステムズ社長。

そしてリテイルサイエンス社長。

波乱万丈の人生だが、
ふたりのビッグショーなども、
一緒にやった。
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西友の親会社ウォルマートは、
今年の11月に西友株式の85%を、
KKR & Co. Inc.と楽天㈱に、
売却することで契約を締結した。

KKRはコールバーグ・クラビス・ロバーツ。
ニューヨーク州ニューヨークのファンド。

大企業グループの子会社に投資し、
その子会社の潜在力を引き出し、
規模的な成長と価値の増大を実現させる。

商人舎流通スーパーニュース。
11月16日版。
西友news|
楽天とKKRがウォルマートから西友株式85%を取得

KKRが西友の株式65%を取得。
楽天は新会社を通じて20%を手に入れる。
この子会社は楽天DXソリューション㈱。
小売業のDX推進を目的に、
来年2021年1月に設立される。
(DXはデジタルトランスフォーメーション)

ウォルマートは15%を継続保有する。

今回のCEO人事は、
KKRと楽天と西友の3者の意思だ。

西友は昨年から新しい成長戦略を掲げる。
オンラインとオフラインを融合した、
利便性強化である。

OMO(Online Merges with Offline)。

オンラインとオフラインの垣根をとって、
顧客により良い買物体験をしてもらう。

今回は3つの施策を実施していく。
①アプリを利用した買物、決済、配達の実現と新たなキャッシュレス決済の導入
②オンラインとオフラインを融合させたサービス体験の向上
③消費者のニーズを先取りしたエブリデー・ロー・プライス商品群の拡充

楽天とウォルマートは、
すでに戦略的提携をしていて、
「楽天西友ネットスーパー」を、
協働運営している。

米国でも電子書籍サービス「楽天Kobo」を、
協同展開。

西友の新たな取締役会は、
KKR、楽天、ウォルマート3社から、
取締役が選出される。

このCEOに大久保さんが指名された。
なかなかに大変な役割だ。
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西友は今後も引き続き、
ウォルマートのスケールメリットを、
活用する。

「西友」は、
西武百貨店オーナーの故堤清二さんが、
故上野光平さんに託して作った、
「量販店」だった。

それを「質販店」のコンセプトに変え、
様々な戦略を打ったがうまく機能せず、
21世紀に入ってから、
ウォルマート傘下になった。

私は1977年以来、
ずっと西友を見続けてきた。

しかしもともとの西友と、
ウォルマートとは、
その組織文化が根本的に異なる。

オンラインとオフラインの融合の前に、
西友とウォルマートの融合に時間を取られた。

その西友CEOに大久保さんが就任する。
感慨深い。

〈結城義晴〉

2020年12月28日(月曜日)

「世のため、ひとのため。」と「7つの心理的財布」

Everybody! Good Monday!
[2020vol52]

2020年の第53週。
1月1日の週を第1週として、
毎週毎週数えてきて、
第53番目の週となる。
そして2020年最後の週。
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何という年だったのだろう。
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2020年1月元旦に、
商人舎標語を発表した。

「世のため、人のため。」

ひとつひろえば、
ひとつだけ街が美しくなる。

1本植えれば、
1本だけ地球がよくなる。

ひとつ売れば、
ひとつだけ喜びが生まれる。

ひとつつくれば、
ひとつだけ価値が生じる。

ひとつ運べば、
ひとつだけ経済が回る。

世のため、
人のため。

客のため、
店のため。

街のため、
国のため。

母のため、
父のため。

子のため、
孫のため。

妻のため、
夫のため。

愛する人のため、
未来の人のため。

2020年代の初頭、
令和2年のはじまりに。

ひとつひろえば、
ひとつだけ街が美しくなる。

1本植えれば、
1本だけ地球がよくなる。

ひとつ売れば、
ひとつだけ喜びが生まれる。

世のため、
人のため。

客のため、
店のため。

己のため。
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果たして自分は、
世のため、人のために、
生きてきたのだろうか。

自問自答する。

そしてあと4日だけでも、
これに徹しなければ、と自省する。

年末商戦もあと4日。
そして「際の商戦」となる。

2021年の年始は、
正月休業する企業も増えてきた。

政府は企業に対して、
冬期休暇の延長を要請している。

しかし、日本列島に寒波がやってくる。
数年に一度クラスの強い寒波だ。
冬型の気圧配置も強まる。

年末の12月30日から年明けの元日ごろまで、
北海道から九州の日本海側を中心に、
雪や風が強まって荒天となる。

もちろん新型コロナウイルス感染も、
勢いを減じる気配はない。

ここは「世のため、人のため。」
できる限りのソーシャルディスタンシング。
三密を避けて、マスクの徹底。
手洗いの励行。

1年間やってきたシンプルな習慣を、
ひたすら繰り返したい。

去年の今頃、
盛んに言っていたこと。

「The Seven Psychological Purses」
「消費者意識における7つの心理的財布」

故小嶋外弘先生が、
1964年に『消費者心理の研究』に発表。
同社大学名誉教授。

1983年のHarvard Business Reviewに、
「心理的財布その理論と実証」を発表。

さらに1986年に『価格の心理』でまとめられた。
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消費者には7つの心理的な財布がある。

第1は「Family Activities」
家庭生活のための支出。

第2は「Future Preparation」
将来のためのたくわえ。

第3は「Tasty Eating」
美味しく食べるための財布。

第4は「Self-Enlightenment」
自己啓発のための出費。

第5は「Fashion」
自分のライフスタイルを、
流行のトレンドに合わせようとする消費。

第6は「Gamble」
賭け事のギャンブルだけではなく、
思い切って賭けてみるような消費。

そして第7は、
「A bit of Entertainment」
ちょっとした娯楽。

さて1年間、COVID-19に侵害されて、
私たちの意識はどう変わったか。

7つの財布の心理がどう変化したか。

第1の「Family Activities」は、
全体で見るとますます強くなった。

第2の「Future Preparation」も、
前提的に非常に強くなった。

不安が増幅されれば、
将来へのたくわえは増える。

つまりセービングや節約のモードは、
第1と第2との葛藤だ。

しかし節約ばかりしていると、
第3の「Tasty Eating」や、
第7の「A bit of Entertainment」が、
どうしても必要になる。

現在の年末年始の購買は、
第3と第7である。

これも第1・第2との葛藤となる。

第1の家庭生活に必要なもの、
第2の将来へのたくわえをベースに、
第3の「おいしく食べる」と、
第7の「ちょっとした娯楽」が加わる。

第5の「Fashion」と第6の「Gamble」は、
全般的に見れば、
ずいぶん減じられたはずだ。

ただし人によっては、
ファッションとギャンブルも、
必須となるだろう。

小さな喜び、
ささやかな幸せ、
明日への希望

福袋はこれに当たる。

そして第4の「自己啓発のための出費」は、
いま、抑えてはならないだろう。
これを抑制する人も増えたかもしれない。

私自身は第7を堅持し続けたい。

結局、7つの財布は、
人それぞれに生き方につながっている。

しかし日本国民の7つの財布につながる仕事は、
とても大切で貴重なことだ。

それを今日も、明日も、
続けよう。

では、みなさん、今週も、
7つの財布を忘れずに。
Good Monday!

〈結城義晴〉

2020年12月27日(日曜日)

ドラッカーの「経済至上主義の終わり」と「簡単な方法はない」

今日、12月27日、
日本時間で正午時点。
世界のCOVID-19累計感染者数は、
8031万7820人。

ジョンズ・ホプキンス大学の集計。N
日本は昨日の土曜日に、
東京で新規感染者949人。
過去最多でもう1000人の大台が迫る。

今日の日曜日も新規に708人。
これは日曜日で過去最多。

変異種の感染も国内で確認された。

比較的中立な日本経済新聞社の世論調査。
菅義偉内閣支持率は42%。
全開の11月調査から16ポイント低下。
不支持率は48%で16ポイント上昇。

逆転現象が起こった。

その最大の理由は、
政府のウイルス対応を「評価しない」。
59%の回答で、
全開より11ポイントアップ。

しかし安倍晋三前首相秘書の起訴や、
そのことに対する前首相の返答も、
現政権に大きく影響を与えている。
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西日本新聞の巻頭コラムは「春秋」

「憲政史上、
最も長く首相に在職した政治家の
“うそ”に誠心や誠意はあるか」

「桜を見る会」に関する、
安倍晋三前首相の釈明。

簡単にポイントを示す。
「知らないうちに秘書がやった。
秘書は自分にうそをついた。
結果として事実と違う国会答弁になった。
自分は不起訴でおとがめなし。
道義的責任は感じるのでおわびします」

地方紙だが舌鋒は鋭い。

「本当に知らなかったとは信じ難いが、
きちんと確かめず”補填はない”と
言い張っていたとしたら、
政治家失格だろう」

「国会で”うそ”を繰り返した事実は、
口先の謝罪で済まされるはずもない」

新聞もそのコラムもすごく怒っている。
九州人、福岡県人、博多もんは、
気性が荒いし、率直だ。

「略式起訴された秘書が
引責辞職したと聞けば、
安倍前首相夫人が絡む公文書を
廃棄、改ざんした官僚が
処分された森友学園問題と重なる」

「責任逃れに関しては
希代の策士かもしれない」

手厳しい。

読売新聞の一昨日の社説。

「安倍氏は国会で、前夜祭について
“後援会としての収入、支出は一切ない”
などと何度も答弁していた。
菅首相も、官房長官として
答弁を追認してきた」

読売は政権に対して比較的優しい。

「秘書やホテル側に十分確認をせず、
国権の最高機関である国会で
事実に反する説明を繰り返したことは、
看過できない」

「虚偽の答弁と批判されても
仕方あるまい」

朝日新聞社説。
「現職の首相として
事実に反する国会答弁を繰り返した
道義的な責任は重い」

全国の新聞がこぞって、
安倍批判を繰り返す。

しかし批判だけでは、
社会は変わらない。

ピーター・ドラッカーの最初の著作は、
「『経済人』の終わり」だ。
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29歳の時に書いた処女作。

ここで言う「経済人」とは、
経済至上主義を示す。

1938年にすでに、
経済至上主義の限界を見ていた。
そしてファシズムの脅威を指摘していた。
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安倍政権のアベノミクスは結局、
何だったのか。
何を志向していたのか、
何をもって評価されているのか。

この本の最後の章に、
ドラッカーは書いている。

「ファシズム全体主義の脅威に
対抗するための唯一の方策は、
われわれ自身の社会に
新しい基本的な力を
呼び起こすことである」

「対抗する唯一の方策」は、
「社会に新しい基本的な力」を
「呼び起こす」ことである。

安倍政権や菅政権が、
ファシズムというつもりはない。

しかしメディアの立場に立って、
権力に「対抗する」としたら、
そのための唯一の方策は、
「新しい基本的な力」を、
呼び起こすことだ。

そのように社会に向かって、
呼びかけるしかない。
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29歳のドラッカーは、
処女作の中でその後何度も見せる、
身も蓋もない結論を語る。
「もちろん、そのような力は
簡単に呼び起こせるものではない」

追い打ちをかける。
「新しい秩序を
簡単に生み出す方法は
ない」

新しい秩序のために、
「嘘」は論外である。

しかし新しい秩序に対して、
それを生み出す簡単な方法はない。

だからドラッカーは、
その後67年間も、
大量に良質の本を書き続けた。

それしか方法はなかったからだ。

〈結城義晴〉

2020年12月26日(土曜日)

“A hard day’s night”と寅河豚と黒毛和牛

クリスマスの夜も、
午前3時半まで仕事して、
“It’s been a hard day’s night”
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犬のように働いて、
丸太のように寝るだけさ。

“And I’ve been working like a dog
I should be sleeping like a log”

1時間半の仮眠のあと、出かける。

空は晴れ、木々は、
その空に向かって伸びる。IMG_10790

夕方、東京・品川インターシティ。IMG_10830

そのイルミネーション。IMG_11140

スターアーチ。
キューピッドが幸せを運ぶ。IMG_11130

この品川インターシティの料亭。
品川茶寮。

料理長・宮田直樹、
とらふぐと黒毛和牛会席。

8人用の個室を用意してもらって、
そこに4人が互い違いに座る。

今年を象徴するような、
ソーシャルディスタンシング。

乾杯は、
スパークリングワインと、
ノンアルコールビール。

そして「前菜」。
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柚子豆腐、玉子カステラ、
合鴨ロース焼葱巻き、
雲子ポン酢、蟹棒寿司、
牡蠣時雨煮、サーモン西京焼き。

雲子は「くもこ」と読んで、
鱈の白子。

「御造里」はふぐ刺しと旬魚のお造り。
ふぐ刺しはポン酢、刺身はたまり醤油。IMG_10880

メインの「肉物」は、
和牛ローストビーフ。
卸しポン酢、焼玉葱、
トマト、クレソン、鰹節。
黒コショウが添えてあるが、
鰹節と和牛のマッチングが美味。IMG_10900
ここから私は赤ワイン。
メルロー。

「揚物」はふぐ唐揚げ。
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「蓋物」は河豚茶碗蒸し。IMG_10940

「御食事」は河豚炊き込みご飯と、
止椀と香物。
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そして「水菓子」のデザート。IMG_11060
1年の疲れが癒される気がする。

今日の最後に、サプライズ。
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鈴木國朗さんと宮本洋一さん、
亀谷しづえと結城義晴。IMG_11100
1年間に感謝しよう。

It’s been a hard day’s night
And I’ve been working like a dog
It’s been a hard day’s night
I should be sleeping like a log

「犬のように」の”like a dog”
「丸太のように」の”like a log”
韻を踏んでいる。

寅河豚と黒毛和牛は、
韻は踏んでいないけれど、
味は見事に融合していた。

ありがとう。

〈結城義晴〉

2020年12月25日(金曜日)

2020Xmas Presentは「経済と健康は両立する」指摘

2020Xmas。

故緒方知行さんは、
私の人生の最初の上司だ。
その緒方さんが1983年に、
㈱商業界取締役を退任して創刊したのが、
月刊『2020AIM』という雑誌だった。

2020というネーミングは、
「オレは2020年まで流通を見続けるぞ」
という心意気を示していた。

その2020年が終わろうとしている。

その緒方さんも2015年の5月に亡くなって、
2020年を見ることはできなかった。

まさかコロナパンデミックが起ころうとは、
緒方さんですら想像しなかっただろう。

2020Xmas。

私の㈱商人舎も今年は、
今日で休業となる。

そこでみんなでランチ。

人形町今半の「すき焼」弁当。
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お弁当だけれど、美味。IMG_10690

以前は横浜高島屋の今半に行って、
全員でたっぷり食べた。

しかしコロナ禍でそれもできず、
しかも今日は最終責了の日と重なって、
なおさら猫の手も借りたいほどの忙しさ。

そのうえスタッフの倉内綾子さんが、
今日で退職する。

花束を贈って、感謝の意を示した。  IMG_10750
3年間、ありがとうございました。
幸せな生活を送ってください。

ランチが終わってから、
怒涛の執筆と入稿で、
何とか商人舎新年1月号を責了した。

もうへとへと。

私はCoverMessageから、
Message of January、
特集のまえがきとあとがき、
特別企画のまえがき、
店舗スタディを2本執筆した。

そして座談会と対談で語った。

この号の広告は㈱寺岡精工。
IMG_10780
ありがとうございました。

今年もなんとか、
12冊の月刊誌を発刊できた。
デザインの七海真理さん、
編集スタッフ、校正スタッフの皆さん、
印刷所や製本所の皆さん、
ありがとうございました。

もちろん執筆者のみなさん、
そして取材を受けてくださった皆さん、
心から感謝します。

発刊している限りは、
鮮明に時代を切り取って、
その切り口の斬新さをご覧入れたい。

その評価は、
読者の皆さんに委ねることになる。

よろしくお願いします。

さて日経新聞「大機小機」
看板の経済コラムは、
各界で活躍する人が匿名で書く。

今日のコラムニストは魔笛さん。
タイトルは、
「経済と健康は両立する」

「新型コロナ感染症の急拡大に、
世の中は”経済か健康か”で
右往左往している」

「しかし、両立は可能だ」

結城義晴が言い続けている、
「トレード・オン」

あちらも立てて、
こちらも立てる。

そしてそれは可能だ。

「コロナ禍で外出自粛圧力が高まり、
需要が抑えられて
経済が大きく落ち込んでいる」

「それを回復させようと、
政府は”Go Toトラベル”や”イート”で
旅費や飲食費を大幅に割り引いた」

「だが感染が再拡大し、
一部地域を外したり
年末年始に全面停止したりと、
混乱を招いている」

魔笛さん、実に文章がうまい。

国民の生活には経済も健康も重要だ。
しかし新型コロナ感染症は
両立を難しくしている。

「健康を優先すれば
需要を抑えて経済が冷え込むし、
経済を優先すれば
感染が広がって健康が脅かされる」

「政府は調整に四苦八苦し、
一方で自粛を呼びかけながら、
他方でGoToキャンペーン維持を
表明している」

「これではアクセルとブレーキを
同時に踏むのと同じで、
国民は混乱するばかりだ」

「この政策対応には、
購買意欲の抑制か刺激か
という1次元の発想しかない」

「これでは視野が狭すぎる」

同感だ。

一次元発想は、
「トレード・オフ」である。

ここから重要な指摘がある。
「旅行や外食需要が減ったのは、
消費者が貧しくなったからではない」

「行ってはいけない雰囲気が
充満しているからだ」

「GoToキャンペーンに
需要刺激効果があるのも、
政府が自粛不要のお墨付きを
与えているからだ」

「自粛圧力や懸念が和らげば、
値引きがなくても
旅行や外食はすぐに回復する」

だからそこに税金を投与するのは、
まったくのナンセンスだ。

「重要なのは安心安全の確保だ」

「コロナ禍が
経済に及ぼしている影響とは
需要全体への抑圧ではなく、
需要構造の急激な変化だ」

「マスクやアルコール消毒液など、
感染対策関連商品は大きく売れている。
医療も人手が足りないほど逼迫している」

「自宅勤務が増え、
オンライン会議が広がって
通信関係は活況であり、
宅配需要も旺盛だ」

「外食や旅行業でも
感染症対策に対応した
新たな需要があるはずだ」

その通り。

ニーズとウォンツをつかめば、
コロナ禍でも需要はつくれる。

「ところが今は
需要構造が変化しているのに、
もとの産業構造を何とか
保持しようとしている」

菅義偉首相も官僚も、
この旧態依然とした考えを変えられない。

「感染症対策は業者任せで、
お金は広く消費者にばらまくだけだ」

その通り。

Nonsense!

「これでは感染は広がり、
経済回復は遠のき、
財政破綻が迫る」

「需要変革期には、
業態の変容や
資本・人材の産業間移動を促し、
新需要への対処に
政策資金を集中すべきだ」

良いこと言うねえ。

「それにより経済も拡大し、
経済と健康が両立する」

この魔笛さんの指摘こそ、
2020のクリスマスプレゼントだ。

コロナ禍が経済に及ぼしている影響。
それは需要構造の急激な変化だ。
小売業では業態地殻変動である。

〈結城義晴〉

 

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