政治資金規正法改正案が、
衆議院で可決された。
自民党安倍派のパーティー券裏金事件が発端。
自民党提出の改正案は、
公明党、日本維新の会などの賛成を得て、
可決されて、衆院を通過した。
「抜け穴」の指摘もある。
検討事項も多い。
参議院でも与党は過半数を占める。
したがって今国会で成立する。
しかしこれで日本の政治が、
正しく機能するとは思えない。
残念ながら。
自分の仕事、自分の会社、
自分たちの産業は、
正しく機能させたい。
商人舎ミドルマネジメント研修会は、
最終日。
昨夜から今朝にかけて、
受講生たちはそれぞれに復習していた。
この和んだ瞬間を見ると、
皆、頑張った、やり切ったな、
と嬉しくなる。
そんな雰囲気の中で、
第1講義が始まる。
高野保男講師。
「作業システムとLSP」
LSPはもちろん、
レイバースケジューリングプログラム。
高野さんは60社以上を指導して、
現在も全国の指導先を駆け回っている。
豊富な動画やスライドによって、
作業システム改善のポイントを、
わかりやすく講義する。
人手不足のなか、
生産性向上が課題になっている。
受講生たちは熱心に聞き入る。
現場で一番よく起こっている現象。
作業台が物置き場になっている。
定物定位置管理の原則を徹底する。
汚れが出たら、
すぐにその場でふき取る。
それをしないから汚れが残る、増える。
売場を見れば作業がわかる。
作業を見れば売場がわかる。
ヤオコーのオペレーション。
本当にやるべきことを、
きちんとやる。
それが業績に結びついている。
2講義の2時間があっという間に過ぎる。
素晴らしい内容だった。
ありがとうございました。
第3講義は井坂康志さん。
テーマは「ドラッカー入門」
~マネジメントの基本原則。
ドラッカー学会共同代表、
ものつくり大学教養教育センター教授。
ドラッカー翻訳家の故上田惇生先生に、
この講座はお願いしていた。
その上田先生が鬼籍に入られた。
その上田先生の推薦で、
井坂さんがこの研修会の講師となった。
今年の講義では、
渋沢栄一のことを加えてくれた。
ドラッカーに最後に直接会った日本人。
それが井坂講師だ。
もっとも大切なドラッカーの教えを、
簡潔に体系立てて講義してくれた。
そして最後はQ&Aタイム。
王さん。
日本と中国の懸け橋になりたいと、
コンサルティング活動をする。
井坂さんは質問に、
「ドラッカーだったら」という視点で、
懇切丁寧に答えてくれる。
昼食をはさんで、
総括講義は結城義晴、
「自ら変われ!」
最初は2日目の理解度判定テストの回答。
いつもこれが長くなる。
本論は、ミドルマネジメントが、
知っておかねばならない流通理論。
まずはチェーンストア理論。
その本質。
そして私の持論。
業種、業態、フォーマット論。
コーネル大学のバナーの方程式。
最後はサービスマーケティング。
「ホッケースティックの関係」と、
間接部門のサービス。
最後の最後のメッセージ。
自分が変わらねば、
仲間を変えることはできない。
自分が変わらねば、
職場を変えることはできない。
自分が変わらねば、
店を変えることはできない。
自分が変わらねば、
会社を変えることはできない。
そしてラインホールド・ニーバーの祈り。
心から三日間のご清聴を感謝して終わった。
3日間、17講義の研修会も
無事終了。
受講生たちはバスに乗り込む。
遠方からの参加者たちだから、
急いで熱海駅や湯河原駅に送り届ける。
受講生たちは手を振り返して、
笑っていた。
研修は終わったが、
この後が大事だ。
学んだだけでは意味はない。
学んだことを実行する、実践する。
仲間に、部下に、
場合によっては上司に、
伝染させる。
職場を変え、店を変え、会社を変える。
産業を変え、社会を変える。
それが知識商人の生き方だ。
それがナレッジマーチャントの役割だ。
ともに商業の現代化を成し遂げよう。
みんな、私の同志だ。
健闘を祈る。
頑張れ。
〈結城義晴〉