結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2016年03月13日(日曜日)

ジジとジャン・ケン・ポン[日曜版2016vol11]

ジジ デス。
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今日 ハ 日曜日。

オトモダチ ト 一緒 ニ、
カエッテ キマシタ。
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ボク ガ 死ンデ カラ
10週間 ガ スギマシタ。

イツマデモ モドッテ クルコト ハ
デキマセン。

来週 ノ 日曜日 ハ 春分ノ日。
再来週 ノ 日曜日 ハ 復活祭 ノ イースター。

ソレカラ 4月 ニ ハイッテ
4月12日 ガ ボク ノ 百箇日。

タブン ソノコロ。
ボク ハ モウ
オトーサン ニモ
ミナサン ニモ
アイニ クルコトガ
デキナク ナリマス。

サミシイ。

2014年2月2日。
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スゴク 暖カイ 日 デシタ。
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春ミタイ デシタ。

オトウサン ガ
ボク ト 遊ンデ クレマシタ。
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ボク ハ 尋ネマシタ。
「ナニ スルンデスカ?」
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「じゃんけんぽんは、どう?

ジャア ボク ハ 右手。
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サイショ ハ、グー!
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ジャン・ケン・ポン!
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「わあ、おとうさんのかちだ!」

・・・・・・・・・。

「もういっかい?

サイショ ハ、グー!
ジャン・ケン・ポン!!
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アイコ デ ショッ!
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「また、お父さんのかちだーっ。
うれしいっ!」

・・・・・・・ナンカ、
ボク、ツマンナイ。

「まけてあげるから、
もいっかい、やろっ!?」

サイショ ハ、グー!
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ジャン・ケン・ポン!
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コンド ハ、ボク ノ 勝チ?

チョット、ウレシイ。

モイッカイ。

サイショ ハ、グー。
ジャン・ケン・ポン!
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ワァ、ボク、
マタ 勝ッタ。

・・・・・・・・デモ、
ナンダカ、
ツマンナイ。

ボク ハ グー シカ、ダシテナイシ!
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ジャン・ケン・ポン、
ボク ニハ、ムイテナイ ミタイ デス。

デモ、オモシロカッタ。
タノシカッタ。
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オトーサン ト アソブナンテ、
メッタ ニ ナカッタ カラ。

今日 ハ モドッテキテ、
ヨカッタ。

モウ 残サレタ 時間 ハ
アンマリ ナイ ケレド。

〈『ジジの気分』(未刊)より〉

2016年03月12日(土曜日)

成城石井・原昭彦&鎌倉シャツ貞松良雄の「本籍地と現住所」

名門・ 川奈ホテル。IMG_7934-6

1936年(昭和11年)建造、
近代化産業遺産。
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椰子の木にライトがあたって、
夜景も美しい。
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年に二度の、
第一屋製パン細貝会のゴルフ懇親。
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前列右からゲスト。
エブリイの岡崎雅廣さん、
左からお二人目がさえきの佐伯行彦さん、
後列は右からお二人目が、
丸正の飯塚司郎さん、
それから和幸の日比生賢一さん、
マルナカの中山明徳さん、
和幸の日比生泰宏さん。

真ん中が第一パン会長の細貝理榮さん、
そして左が第一パン社長の前川智範さん。

今回は会社名は略称で恐縮。

ゴルフの名手が集まる会で、
もう20年も続いている。

私はこの会を、
とても大切にしている。

さて今週は、ずいぶんと、
人物がクローズアップされた。
日経新聞はすばらしい。

「私の履歴書」は、
アイリスオーヤマの大山健太郎さん。

「住」分野の大山さんに対して、
「食」と「衣」の経営者おふたり。

『私の課長時代』には、
成城石井社長の原昭彦さん。
先週今週と、上下に分けての登場。

原さんは1990年、
新卒で成城石井に入社。
生粋の成城石井マン。

入社後は、本店の成城店と並ぶ青葉台店に配属。
実家は八百屋だったが、日配部門に入った。

それから96年2月、
本部の営業一課主任に異動。

物流関係の構築やチラシ作りなどの販促、
開店の準備や店舗運営など。
スーパーマーケットの「何でも屋」

これが社長としても大いに役立っている。
そして2000年、
営業本部日配・乳製品課課長就任。
これが原さんの課長時代。

主な仕事はチーズや生ハムの買い付け。
イタリアやフランスなど海外を飛び回った。

苦労したのは為替。

課長就任当時は1ユーロ=100円前後、
それが07年には160円前後。
円安が進んで、商品価格は約1.5倍。

売価を抑えるため、
「空輸に使う航空会社を変えたり、
フランス各地で生産されたチーズを
パリに集めてから一括して運んだり」

こうした輸入業務と売価抑制の努力が、
「他店との価格面での差別化」になった。

食品添加物の含有量や規格に関する基準も、
この課長時代に勉強し、それをクリアさせた。

2000年当時の店舗数は20店舗以下。
この規模での買い付けロットは少ない。

毎週、店を回って現場を見た。
顧客と会話した。
店の担当者とも仕入れた商品の売り方を、
コツコツと話し合った。

看板商品の「プレミアムチーズケーキ」は、
発売当初は全く売れなかった。
しかし原さんは、
「価値が伝われば必ず売れる」と信じた。

07年の新丸ビル店開業時に、
専用売場をつくって、試食販売した。
1日1000本を売り切る大ヒットとなった。

その07年に営業本部本部長に就任。
店舗オペレーションの構築や管理などを改革。

この時代、100㎡規模の小型店に挑戦。
小型店化と店舗数増加のため、
物流網構築で苦労した。

現在、ローソンの傘下に入っても、
存在感を示す成城石井。

その代表取締役社長として、
原さんも存在感を示す。

店舗売場担当者から始まって、
「何でも屋」の主任を経験し、
海外でのバイヤー、
さらに営業本部長と、
営業のすべてを経験した。

これが原昭彦の強みであるし、
成城石井の強みとなっている。

もうおひとりは、
貞末良雄さん
メーカーズシャツ鎌倉社長。
日経夕刊『こころの玉手箱』に1週間登場。

私も鎌倉シャツを愛用している。

1964年、千葉工業大学電気工学科卒、
エンジニアとして勤務。
66年ヴァンヂャケット入社。
78年同社倒産により、退職後、
93年にメーカーズシャツ鎌倉を創業。
現在、国内25店、米国2店を運営。

連載第1回の月曜日の「玉手箱」は、
VANカーペンターキット。

VANヂャケットを立ち上げ、
ファッション史に名を刻んだ故・石津謙介さん。

その石津謙介に向かって、
「先生、それならあの
『カーペンターキット』をいただけないですか」

1978年4月、会社は事実上の倒産。
貞松さんは商品管理部長。

若手の再就職先探しに奔走して、
「とうとう自らも会社を去る日がやってきた」

その時の二人のやり取り。

「カーペンターキット」は米国風大工道具。

絶頂期にVANが仕掛けたのが、
米国ライフスタイル紹介キャンペーン。
その懸賞品として作られたもの。

「真っ赤な下地に白抜きでロゴの入った箱に、
迫力たっぷりのノコギリやハンマーが収納されている」

わずか100ほどしか作られなかったキットは、
まさに羨望の的で、連日電話は鳴りやまず。

社員ですら実物を見る機会がなかった。

そのキットが石津健介さんの部屋に飾られていた。
貞松さんは最後の最後にそれを所望した。

「おお、いいよ。持って行きなさい」
石津謙介さんの返答。

「VANは、ファッションを考える時の指針であり、
経営についての反面教師であった」
貞松さんは述懐する。

現在、このキットは100万円の値が付く。

いい話です。

第3回目は、
『いつどこで なにを着る?』の初版本。
石津謙介著、1965年出版。

はじめて「TPO」を提唱した本。
時間=タイム、場所=プレース、
そして場合=オケージョン。

渥美俊一先生はこれにSを加えた。
スタイル=ライフスタイル。

そのもとになるTPOは石津謙介が主張した。

「石津先生のこの本は今、
読み返しても全く古くさい感じがしない。
それは、相手に礼を尽くすという
普遍的ルールに着眼して書かれているからだ」

石津謙介への心酔ぶりがうかがわれる。

最終回の連載5回目は、
「VAN時代の復刻ブレザー」
鎌倉で起業して20年を迎えた2013年、
アイビーをよみがえらせるパーティを開こう」

当然、ドレスコードはアイビールック。

ホストたる我々のユニホームとして、
一念発起で復刻ブレザーをつくった。

厚手のメルトン生地、
胸には我が社オリジナルのエンブレム。
そして当然、金ボタン。

13年12月、
「復刻ブレザーを着た我々は、
あくまでワキ役だった」

ゲストとして集まったのは、
60代を 中心とする、かつてのアイビー小僧。
「『青春よ、よみがえれ』とばかりに
めかし込んだ熟年のしゃれ者はみな輝いていた」

このパーティと復刻ブレザーによって、
貞松さんは個人的に古巣への恩返しを考えた。

「だが終わってみれば、
これからもうひと花も、ふた花も咲かせたい
という気持ちの方が強くなっていた」

私は商人の本籍地と現住所を訴える。

貞松良雄の本籍地は、
石津謙介とVANヂャケット、
現住所は鎌倉シャツ。

原昭彦の本籍地は成城石井、
現住所はローソン傘下の成城石井。

おふたりとも本籍地を、
極めて大切にしている。

輝ける本籍地こそ、
幸せな商人の原動力である。

そういえば、川奈ホテルも、
本籍地・大倉財閥、
現住所・プリンスホテルだった。

〈結城義晴〉

2016年03月11日(金曜日)

5年後の3・11――「そのあとがある」と「元気を売ろう」

2011年3月11日。
東日本大震災。
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あれから5年。

死者は1万5894人、
行方不明者は2561人。
震災関連死は約3400人。

ご冥福を祈りたい。

祈り続けて、
街を、村を、
復興から振興へと導きたい。

谷川俊太郎さんの詩。
「そのあと」

そのあとがある
大切なひとを失ったあと
もうあとはないと思ったあと
すべて終わったと知ったあとにも
終わらないそのあとがある

そのあとは一筋に
霧の中へ消えている
そのあとは限りなく
青くひろがっている
そのあとがある
世界に そして
ひとりひとりの心に

そして、結城義晴。
「元気を出そう・元気を売ろう」

元気を出そうよ。
それがあなたの仕事です。
元気を売ろうよ。
それがあなたの役目です。

お客さまに笑顔が戻る。
街に活気が蘇える。
あなたの商品のおかげです。
あなたのサービスのたまものです。

たとえ店頭から、
商品が消え失せようとも。
たとえ倉庫が、
空になろうとも。

あなたは店を開けようよ。
あなたは売場に立ち続けようよ。
店で元気を出そう。
売場で元気を売ろう。

元気があなたの付加価値です。
元気があなたの利潤です。

苦しい時にも、
元気が買える。
どんな時でも、
元気が貰える。

たとえ地震に
襲われようとも。
たとえ津波に
見舞われようとも。

店を開けよう。
売場に立とう。
元気を出そう。
元気を売ろう。

それがあなたの仕事です。
それがあなたの役目です。

店を開けよう。
売場に立とう。
元気を出そう。
元気を売ろう。

今日、午後2時46分。
私は静岡県の伊東駅に立っていた。
そこで静かに、黙祷した。

忘れてはならない。

そのあとがある
世界に そして
ひとりひとりの心に

だから商人は、
元気を出そう。
元気を売ろう。

日経新聞にお二人のmessage。
ひとりはマハティール・ビン・モハマドさん。
マレーシア元首相、90歳。

「ただただ衝撃を感じた。
多くの家が破壊され、
たくさんの命が失われた。
悲しい出来事で影響が
どこまで広がるかを心配した。
だが1年後に仙台を訪問した際には、
がれきの除去がすでに進んでいた。
日本人はよくやったと思う」

「もちろん復興は完全ではない。
だが5年間という月日は長くない。
日本だからここまで復興できたのだ。
他の国なら国民はより感情的になり、
様々な問題が生じただろう」

「日本は
自然災害や人的災害を克服する能力を
世界に示した」

もうひとりはジョン・ルースさん。
2009~2013年に駐日米大使、61歳。

「東北の人々が5年たった今も
地震や津波、原発危機に苦しんでいることが
私の頭から離れない。
人々があの危機に
いかに立ち向かっているかを
みることほど感激することはない」

「われわれにとって重要なことは
東北の人々のことを考え続け、
手を差し伸べることだ。
インフラを整備するだけでなく、
多くを失った人々の心を
いたわることを考えなければならない。
私は日本に行くたびに
日本のことが好きになる。
いまだにトモダチ作戦の時の
駐日米大使として感謝されるからだ」

「震災直後に訪ねた避難所でのことだ。
自然に財産を奪われ、
命を奪われたにもかかわらず、
人間の精神は奪われていなかった。
10歳ぐらいの少年が近づいてきて、
慰めるように私に手を回して抱きついてきた。
私はこの場面を決して
忘れることはないだろう」

「オバマ大統領はこの危機のさなかに
米国が役立てることは
何でもしてほしいと言った。
米国がアジア太平洋地域で
最も近い友人であり、
同盟国である日本との関係を
深化させることができたのは、
誇りに思う」

「私たちはこれからも
東北の人々のことを忘れることはない。
将来、われわれの手助けが必要なときは、
そばに行って必ず力になる」

毎日新聞には、
宗教学者の山折哲雄さん。
国際日本文化研究センター名誉教授。

2013年の詩は、
「平成地蔵讃歌」

いのちの対話がはじまるんだよ 
別れ別れになってしまった親と子 
顔を見あわせることができなくなった夫と妻 
手をにぎることができなくなってしまった 
おじいさん おばあさん

死んでしまった人と
生きのこった人の 

その出会いのばしょで 
そのばしょに 
おじぞうさんが立っている

山折さんのコメント。
「日本は災害列島です。
研究もさることながら、
むしろ発生した後の人々を支えること、
震災関連死を未然に防ぐことこそが、
そこに生きる者の覚悟ではないでしょうか」

商業はそれを未然に防ぐことに貢献する。

「『のど元過ぎれば』で、
再び自然をコントロールできる気になっている
人間の傲慢さが震災後、
多くの人々をかえって苦しめていないか」

5年前のあの日。
日本人に突きつけられたのは、
「いかに生き、いかに死ぬか」の問いだ。

いつしかその問い自体が風化しつつある。

「まず豊かさや利便性への
我々の『欲望』の存在を認め、
その上で問い直そう」

「便利な暮らしを手放したくない、
より便利で豊かに暮らしたい、
という欲望は誰もが持っている。
しかし欲望を追求した果てに
何が待っているのか。
私たちの本当の幸せがあるのかを
皆で問い直すべきなんです」

ビジネスは人々の欲望に応えることだ。
しかし「本当の幸せ」を問い続けねばならない。

ピーター・ドラッカーのイノベーションとは、
新しい、より大きな「富=幸せ」を生むことだ。

「人間が自分たちの欲望を本気で
コントロールする必要性を感じなければ」

「鍵を握るのは、
『欲望の譲渡』ということです」

「欲望をただ充足しようとするのではなく、
また、禁欲するのでもなく、
自らの欲望と手にした果実を
一時的に棚上げし、
自分より満たされていない他者に譲渡する。
そこに価値を見いだす」

自分の欲望ばかりに執着することを、
「餓鬼」という。

「例えば、私たち高齢者のうち、
余裕のある者はこれ以上の欲望の追求を控え、
若い世代をサポートし、次世代に何かを託す。
そんな価値観の転換が震災後のこの国で
求められているのではないでしょうか」

東北や北関東の被災地を見ていると、
次世代に託すことの重要性を思う。

最後に『新約聖書・ローマ人への手紙5章』
「艱難が忍耐を生み出し、
忍耐が練達を生み出し、
練達が希望を生み出す。
この希望は
失望に終わることがない」

合掌。

〈結城義晴〉

2016年03月10日(木曜日)

月刊商人舎「ワイン戦略特集」と鈴木敏文「再増税無理」発言

月刊商人舎3月号、本日発刊!!
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特集は、
The Wine MD Book
ワインの戦略的マーチャンダイジング教本

[Cover Message]スーパーマーケットもコンビニエンスストアもワインを売る。総合ス―パーも百貨店も、ディスカウントストアも、そしてドラッグストアやホームセンターですら、ワインを販売する。もちろん酒類専門店はそのスペシャリストだ。なぜ、ワイン販売が多業態化するのか。それは酒販免許が拡大されたからだが、さらにアルコールの消費トレンドが低下傾向にあるにもかかわらず、ワインだけが伸び続けているからだ。しかし、では、なぜワインは伸び続けるのか。ホメーロスのギリシャ神話では、神々の王ゼウスがブドウとワインの神バッカスの父となる。キリスト教ではワインはイエスの血と見なされる。つまり西欧の文化の源にワインが存在する。長い目で見ると、日本でもまだまだ生活の洋風化は限りないほど続くのだ。「金曜日はパン買って、花買って、ワインを買って、帰ります」。ワインはフードとペアリングされる。ワインはライフスタイルと切り離せない。ワインこそ現代人の生活そのものだ。だからワインは戦略商材なのである。

【目次】
[Message of March]
零戦化現象に陥るな!

Strategic Wine MD
三つのニーズをいかにつかむか? 結城義晴

Total Wine & More
米国18州130店ワイン・スーパーストアの真実

ワイン販売の第一人者が解き明かす
戦略Categoryの戦略的MD体系
山田恭路
第1部 ワイン市場成長の3つの要因
第2部 ワイン売場成功の鉄則
第3部 マーケット・データ

日本一の酒卸国分のスペシャリストたちが明かす
ワインMDトレンドと売り方改革 

イオンリカー「ワインへの特化」
輸入会社コルドンヴェールで一頭地を抜く
【Casestudy1】イオンスタイル御嶽山駅前店
【Casestudy2】イオンリカー自由が丘店  

平和堂100坪大型リカーショップのとんがり
アルプラ フーズマーケット大河端は
450種類のワインMD

大阪梅田百貨店競争で「一人勝ち」の理由
阪神梅田本店ワイン売場

ヴァン・ナチュールの可能性を探る
自然派ワイン専門店「銀座カーヴ・フジキ」

ワイン特集を編んでみたかった。
美しい雑誌を作りたかった。
それができた。

デザイナーの七海真理さんには、
特に感謝したい。

みなさん、ぜひ、手に取って、
ご覧ください。

Website商人舎magazineでは新連載スタート。
「お客と社員に支持される生産性向上策」
ネット会員限定の記事で恐縮。
著者は新谷千里さん。
サミットリテイリングセンター代表。
あの㈱万代出身のコンサルタントです。

極めて重要なテーマ。
楽しみにして熟読してください。

さてテレビ東京の番組『未来世紀ジパング』
番組をつくるためというので、
今朝、電話インタビューを受けた。
メディア・メトルの金本良香さんから。

詳しくは書けないけれど、
番組のきっかけは、
月刊商人舎の2013年の特集記事。

丁寧にレクチャーしました。

さて、今日は日経新聞の『視点・焦点』に、
鈴木敏文さん、登場。
セブン&アイ・ホールディングス会長。

私のブログにも連日のご登場。
聞き手は編集委員の田中陽さん。

タイトルは「バブル崩壊時の心理」
続いて「再増税は無理」とある。

「長く小売業の経営に携わっているが、
最近の消費を取り巻く環境は
バブル経済の崩壊が始まった
1990年から91年の雰囲気に似ている」

こういった観察と経験は、
鈴木さんならではのもの。

「だらだらと株価が下がり、
急騰したと思えば
すぐまた大きく下がる。
これが繰り返されると
消費者の不安感がジワジワ広がる」

2008年のリーマン・ショックは、
一時の急落だった。
だからスーパーマーケット業態、
コンビニ業態など、
日常の買物への影響は長引かなかった。

「消費者は財布のひもが固いのではない。
消費に対する積極性がないだけだ」
これこそ鈴木敏文の持論。

「そもそもモノ余りの時代なので
焦って買う必要はない。
限られた所得の中で
慎重に商品やサービスを選んでいる」

「消費者の防衛意識」を鈴木さんは強調する。
いわゆる鈴木流消費者心理学。

そのうえで暖冬への認識も、
世間とは違う。
「暖冬が消費に暗い影を落としたのは確かだが、
販売データをよく見ると、
そもそも営業成績の悪い店舗が
さらに数字を落としていた」

「暖冬は言い訳の一つでしかない」
このあたり、いつも厳しい。

だから鈴木さんには、
天気の言い訳は許されない。

私の言い方では、
「ああ、お天気産業よ!」

競争も同じ。
厳しい競争が展開されると、
そもそも成績の悪い店から数字が落ちる。
そもそも業績の悪い企業がさらに悪化する。

そして、きっぱり。
「この消費環境では
来春予定の消費税率10%導入は
やるべきではない」

これは清水信次さんと同じ見解。
日本チェーンストア協会会長。
ライフコーポレーション会長。

私もまったく同感で、
1月からそのことを指摘している。

「2段階(8%と10%)の税率引き上げは
痛税感を強めてしまった」

これも流通業界を代表して、
鈴木さんが発言することに意味がある。

「買い急がなくてはならないモノは少なく、
前回のような駆け込み需要が
起こらない可能性すらある」

ここから鈴木流『色彩』マーケティング。

「百貨店の西武やそごうの売り場を見ると、
ピンクや白など明るい色目の商品が人気だ。
かつては景気がよくなる時に
見られる現象だったが、
今回は『気分くらいは明るくしたい』
という気持ちの表れだろう」

当たっている、いないかはわからない。

しかし鈴木さんは本来、
マーケッターなのだと感じさせる。

「値の張るスーツが売れず、
バッグやアクセサリーなど
小物アイテムの動きがいい」

「消費者物価指数がなかなか上がらないのは
消費者の選択眼が
一段と厳しくなっている証しだ」

だから「原材料高を
価格に転嫁しただけの商品では
消費者は手にしない。
単純な値上げは認めない
という消費者の意思の表れだ」

これも鈴木敏文の持論。

「この厳しい姿勢が続く限り
デフレ経済から脱却できない」

そして「デフレ脱却には
新しい価値を提供できる商品開発が必要で、
それこそ民間の努力と知恵が試される」

「新しい価値を明確に打ち出せる商品は
既存品より若干高くても売れる」

これが実は、
ワインの戦略性をも意味している。

「大事なのは常に新しい商品を出し、
既存品も改良を怠らないことだ」

これはマーケティングではなく、
企業活動において当たり前のこと。

「高齢社会は消費活動に
マイナスになるなんてことはない。
より便利なモノ、
少量でもおいしいモノが求められる」

より便利なコト、
おいしいコトが、
求められると、私は思う。

いいワイン、おいしいワインが、
それが適切な価格で、
販売され続ける必要がある。

しかし、ワインを飲むコト、
ワインのある小洒落た生活、
ワインと一緒に食べる食品の提案こそ、
消費者が必要としているものだ。

ワインのあるライフスタイル、
ワインとフードのペアリング。
それがワイン・マーケティングの戦略だ。

最後の一言。
「消費者ニーズは時代とともに変化する。
それに対応していけるかが
企業の盛衰を分ける」

これは伊藤雅俊さん以来の、
イトーヨーカ堂グループの社是。
「基本の徹底と変化への対応」

言い続けることは必須だ。
しかし言い続けるだけでは、
組織は動かない。

いや、動く組織と動かない組織がある。
動かない組織でも、
そのオルガナイザーは、
動かさねばならない。

それがマネジメントである。

〈結城義晴〉

2016年03月09日(水曜日)

「AlphaGo」の囲碁の神様とセブン&アイの「商売の神様」

日本列島を寒気団がすっぽりと包んだ。
暖冬暖冬といわれたこの冬。

しかし、北半球でも、
ニューヨークなどは厳寒の中にある。

地球が変動期に入っていることは確かだ。

「地球に優しい」なんて言い回しがあるが、
地球という天体と比べると、
人類などちっぽけな存在だ。

もっと謙虚に生きねばならない。

謙虚といえば、スポーツも、
徹底的に謙虚でなければ、
その神様から見放される。

なでしこジャパンの女子サッカーも、
リオデジャネイロ五輪出場を逃した。

FIFA世界ランキング4位だから、
アジア代表枠2カ国には、
順当に入るだろうなどと不遜な考えをもつと、
サッカーの神様から見放される。

野球も同じ。

読売ジャイアンツの野球賭博。
どこまで行くのかわからないが、
渡邉恒雄最高顧問まで辞任することになった。

ということは、かなり根深いのかもしれない。

清原和博の覚醒剤取締法違反も、
野球の神様から見放される行為だ。

もちろんスポーツの神様は、
ギリシア神話のごとく、
それぞれの競技ごとに存在していて、
プロフェッショナルの世界だけでなく、
アマチュアにも目を配ってくれている。

ゴルフの神様も同じ。
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昨日から千葉県のグレートアイランド倶楽部。
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伊藤園レディスが開催される名門。
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寒気団が訪れても、
コースメンテナンスは素晴らしい。
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第15回ドクターズ杯前夜祭。  DSCN9548-6

そして当日。

謙虚に謙虚にプレーして、
私は準優勝。

ゴルフの神様に感謝。

ギリシア神話風に言えば、
神様はスポーツに限らない。

将棋の神様は、
故米長邦雄名人が言い出したが、
確かに存在するし、
囲碁の神様も確かにいる。

しかしその囲碁の神様に挑戦するかのように、
コンピュータが囲碁の世界最高峰棋士を、
破ってしまった。

グーグルはブレイン集団「DeepMind」を、
2014年に4億円で買収した。

この集団は「AIのアポロ計画」を自称しているが、
昨2015年10月に、
彼らがAlphaGoと名づけたぶ囲碁ソフトが、
現欧州チャンピオンのファン・フイと対局し、
5戦全勝。

「AplhaGo」(アルファ碁)は、
ディープラーニング(深層学習)を活用している。
約3000万人のトップ棋士の棋譜が集められ、
AIプ ログラムが自分で囲碁を打てるように、
訓練された。

次のステップでは、
ソフトウェア同士を戦わせて打ち手を収集し、
これを使って最高棋士を倒すAIが養成された。

WIREDサイトが報じている。

DeepMindのCEOデミス・ハサビスは言う。
「AplhaGoは、
人間のプログラミングによって設計された、
単なるエキスパートシステムではない」

「一般的な機械学習のテクニックを使って、
どうやって囲碁の試合に勝つか学んでいく」

「AIは人間よりはるかに大量のデータを処理し、
物事をより効率的なやり方で
構造的に洞察することができます。
これは人間の専門家にはできない」

そして今日の新聞で報じられた。
AplhaGoは韓国のイ・セドル九段と、
ソウル市内で対戦して勝利してしまった。

イは、過去10年で世界最多のタイトル保持者。

AIが神の領域に挑戦している。

ただし、デミス・ハサビスをはじめ、
AI研究者たちは実に謙虚だ。

さて、昨日のブログで、
鈴木敏文さんのインタビューを取り上げた。
『週刊東洋経済』の切込み。

ジャーナリズムの存在意義の一端は、
こういった記事にあると思う。

一方、『週刊ダイヤモンド』2月13日号は、
「鈴木セブン&アイ会長初激白!」で、
同じようにインタビューを試みた。
「ヨーカ堂 社長交代の真相と改革の行方」
しかしこれは話題にもならなかったし、
内容も面白くはなかった。

昨年6月6日号でも『週刊ダイヤモンド』は、
「鈴木敏文の破壊と創造」を特集し、
いま、セブン&アイに近いメディア。

そして昨日、『東洋経済』に抗するごとく、
セブン&アイ村田紀敏社長は記者会見した。

その模様を伝えた日経新聞の記事タイトルは、
セブン&アイ、不採算事業の止血急ぐ」

「過去にはイトーヨーカ堂が
グループの成長の基盤だった。
現在はセブン-イレブン。
グループの力を挙げ、
セブン-イレブンを成長させていくことが
重要だ」

9月30日には百貨店2店を閉鎖する。
そごう・西武のそごう柏店と西武旭川店。

2016年度中にはイトーヨーカ堂も、
20店を閉める。

その中には創業1号店の千住店が含まれる。

これは、間違いではない。

そしてこの2月期決算で、
イトーヨーカ堂は創業以来初の営業赤字転落。

セブン&アイはこの2月期に、
約55億円の特別損失を計上。

それでも営業利益は過去最高を更新。

その利益の7割をセブン-イレブンが担う。

さらに来2017年2月期決算でも、
営業利益過去最高更新の見通し。

2015年11月スタートの「omni7」も、
「コンビニの成長エンジン」の位置付けで、
未来への「方針」は出されている。

グループ横断インターネット通販サイトは、
セブン-イレブンの成長エンジンで、
イトーヨーカ堂を成長させるものではない。

村田さんはそれも明言した。

同社の『オムニチャネル』戦略は、
ネットと実店舗を連携させるものだが、
それはセブン-イレブンを中心に描かれる。

しかし初の赤字転落といえど、
イトーヨーカ堂は総合スーパー第2位で、
売上高1兆円を超え、国内185店舗。

昨2015年2月期決算の年商は、
セブン&アイHD6兆0389億円、
イトーヨーカ堂年商1兆2859億円、
そごう・西武8030億円、
セブン‐イレブン・ジャパン7363億円。
ヨークベニマル3969億円。

セブン-イレブンの全店売上高は、
4兆0083億円だが、
これは他人資本の加盟店が積み上げたもので、
会計上、セブン&アイの売上げではない。

イトーヨーカ堂が重要でないはずはない。

そこで買い物してくれる顧客に対して、
そこで働く従業員に対して、
その改革の責任はある。

会社や店の人々の「居場所」を、
しっかりと確保しなければならない。

マネジメントは結果責任をとらねばならない。
結果責任とはトータルな成績とともに、
それこそセブン&アイが標榜する、
「個店経営」にこそ及ばねばならないはずだ。

商売の神様が、
これをどう見ているか。

数年のうちには明らかになるだろう。

商売の神様に愛されるためにも、
謙虚さと真摯さは必須だ。

〈結城義晴〉

2016年03月08日(火曜日)

『週刊東洋経済』セブン&アイ鈴木敏文インタビューに思う

今日の横浜は20度近い気温。
もう春真っ盛り。

春告げるものみな淡く匂ひけり
〈朝日俳壇 西宮市・児山綸子〉

遊ぶ子の春の光となつてをり
〈同 姫路市・吉田光代〉

俳人たちの観察力。

親の目はいつも子にあり野に遊ぶ
〈同 八代市・山下接穂〉

いいですね。

日経新聞の経済コラム『大機小機』
私の好きなコラムニスト追分さん。
「爆買い依存症にならないために」

的確な忠告。

昨2015年、日本を訪れた中国人旅行者は
約500万人。
訪日外国人の4人に1人が中国人。
そして日本での消費額は訪日客全体の4割。

「爆買い様々」

中国人の消費対象は、
モノからコトへと広がっている。

つまり有形財から無形財へ。

これを消費の高度化という。
その高度化の先に日本がある。

だから中国人の日本への評価は高い。
リピーター顧客である。

コラムニストは指摘する。
「こうした爆買いは
いつまで続くのだろうか」

中国経済は既に大きくスローダウン。
日中関係には火ダネがある。
中国政府は資本流出に悩む。

何らかの制限の危険性。

「爆買い」の存在感が大きくなるほどに、
過度に頼ることは危険。

「依存症にならないための工夫」は必要。

この指摘には耳を傾けておきたい。

さて今週の『週刊東洋経済』
インタビュー記事。
セブン&アイホールディングス鈴木敏文会長。
メインタイトルは、
「戸井君と話したこと 病床で考えたこと」

サブタイトルは、
「ヨーカ堂社長辞任から健康問題まで」

話題集中。

又吉龍吾記者と堀川美行記者のリード文。
「セブン&アイ・ホールディングスに
衝撃が走った。
年明け早々、
傘下のイトーヨーカ堂の戸井和久社長が
就任から1年半で突如辞任し、
前任の亀井淳顧問が社長に復帰した」

「昨年は物言う株主として知られる米ファンド、
サード・ポイントが同社の株式を取得し、
ヨーカ堂の分離を主張した。
同社の行く末はどうなるのか。
自身の健康問題を含め、
鈴木敏文会長を直撃した」

最初の質問。
まず年明け早々に、
戸井社長辞任の経緯を問う。
「1月7日、戸井君は僕のところに
辞表を持ってきた」

「僕が出した方針に対して、
『それを達成できず、
会社をこんな状態にしてしまいました。
申し訳ございません』と言って、
辞表を持ってきた」

「『やれ』と言ったのにね。
彼は、『はいわかりました』と
言っていたたけれども、
実際にはわかりきれていなかった。
わかったつもりだった」

このあたりが鈴木敏文そのものだ。

鈴木さんに対しては、
「わかりました」といったら、
必ず実行しなければいけない。

同社伝統の「ました」は、
実に厳格なことなのだ。

しかし「わかりません」とも、
言いにくい。

質問はズバリ。
「CEO(最高経営責任者)として、
会長自身の責任については
どう考えていますか」

鈴木「こっちも任命した責任は当然ある。
しかし、CEOとして出した方針は
間違っていない」

質問。
「CEOの進退を議論する話では
ないということですか」

鈴木「そうだよ。
その証拠にセブン-イレブンはどうか。
同じ人間が具体的に
『この商品を作れ、この商品を』と
言っているのではなく、
『こういう方針でやれ』
ということを言っている。
要するに業態は違っても
言っていることは共通なんだよ」

「特にヨーカ堂の場合には、
脱チェーンストアという理論を言ってきたが、
脱チェーンストアになっていないのが
影響している」

「脱チェーンストア」の概念は、
実は、わかりにくい。

業態の違いを克服することも、
困難な仕事だ。

月刊『商人舎』12月号で、
「流通革命の軛を断て」と特集した。
あれだけ解説しても、
「脱チェーンストア」ですぐに、
利益向上とはなりにくい。

CEOとして出した方針は間違っていない。
だから責任を取る必要はない。
方針に「わかりました」と言って、
それができなかったから、
戸井和久は辞めた。

「CEOとしては方針を出すのが仕事で、
実務をやるのはCOOであり、社長」

これが鈴木敏文の組織論の根幹をなす。
これだけ聞いたら、それは正しい。

しかし、マネジメントとは、
人の強みを生かすこと。
ピーター・ドラッカーの考え方。

鈴木敏文は、
戸井和久の強みを生かせなかった。
それは事実だ。

まあ、1兆円の企業の社長なんだから、
生かされるではなく、自分で生きろ。
それが鈴木さんの考えなんだろう。

鈴木さんは、記者にもプレッシャーをかける。
「だから、編集の人たちも批判できないよね。
物まねのような記事を書くのではなくて、
新しい現象を見つけて、
それを記事にするのじゃなかったら、
みんな買ってくれないよ」

「今、何で雑誌の売れ行きが伸びないの?
一生懸命、書いて編集しているはずなのにね」

「僕はトーハンの経営にかかわっているから、
雑誌のことは、よくわかっている。
人のことは、みんな簡単に記事にできる。
『なぜ変わらないんだ』と書くけど、
自分でやってみたらいいよ。
それは本当に難しいこと」

変わること、
変えることは、
難しい。

鈴木さんもそれは認めている。

俺は「変われ」と言っている。
しかし「変われない」

雑誌も売れない。
だからイトーヨーカ堂が売れないことを、
批判できないぞ。

そんなニュアンス。

最後の質問は体調に関して。
「昨年末に体調を崩されたと聞いています」

鈴木。
「なんとなく体のバランスが悪くて
医者に行ったら、
すぐに手術した方がいいと」

「入院は10~12日間くらいかなあ」

質問「病床で今後のグループ経営のこと、
ご自身に万が一のことがあったら・・・・・
など考えましたか」

鈴木「自分のことは考えたってしょうがない」

「僕がいつも考えているのは、
自分がいつ倒れるかわからない、
ということだ。
よい人材がいつ出てきてくれる
かもわからない」

「だけど僕もいつまでもやっているのは
しんどいもんな。
本当は顧問でも何でもやっていたら、
そのほうが気楽なんだよね。
でも、そんなことは考えない。
だって、明日どうなるかもわからない。
人間なんて」

鈴木敏文、83歳。

CEOとしての方針は、
揺らぐことはない。

ただし、その方針の実現こそ、
至難の業だ。

又吉龍吾記者と堀川美行記者、
よくぞ、切り込んだ。

拍手。

そして、戸井さん、お疲れ様、
亀井さん、ご苦労様。

そう、言っておこう。

〈結城義晴〉

2016年03月07日(月曜日)

3-11「負けるな! 不屈の日本人」とチェーンストアの回転方式

Everybody! Good Monday!
[2016vol10]

今年も第11週。
3月は第2週で、
ひな祭りが終わり、
来週月曜日のホワイトデーが控える。
さらに3月20日の日曜日、
春分の日がかぶったが、
翌月曜日が振り替え休日、

そして3月には新たに3・11が加わる。
DSCN0314-44444

毎日新聞巻頭コラム『余禄』
石巻市立吉浜小学校跡地の、
慰霊碑の短歌を紹介。

吾子(あこ)ら逝く
朝明
(あさけ)の海は 鎮まりて 

七つの命 永久に忘れじ

児童7人と教師1人が亡くなった。

コラムは書く。
「命を取り留めた子は、
被災地の復興を支える大人に育ってほしい」

慰霊碑にある。
「大海大河にも勝れ吉浜っ子」

もちろん1人の教師も、
忘れてはいけない。

日経新聞の『私の履歴書』
今月は大山健太郎さん。
㈱アイリスオーヤマ社長。

東大阪出身の大山さん。
本社は宮城県角田市にある。

だから当然ながら、
東日本大震災で被災した。

普通、『私の履歴書』は、
生まれたときから順に書かれていく。

しかし大山さんは、
第1回から第5回まで、
東日本大震災後の活動を書いた。

第1回「震災後初の朝礼」
「東北復興 役目果たす」
企業の決意訓示 社員を鼓舞

第2回「思いやる哲学」
被災者へ灯油無料配布
社員が判断、理念定着に誇り

第3回「即断即決」
赤字覚悟、物資確保急ぐ
節電需要を予期、LED増産

第4回「国との温度差」
復興案、理解されず失望
「雇用守ろう」地元に働きかけ

そして第5回「復興は人から」
地元経済の担い手育成 塾を設立
100人超送り出す

『私の履歴書』の定石を破る構成。
私は、大山健太郎の意気込みに感動した。

気仙沼の熊谷光良さんにも。
㈱熊谷電気社長。
DSCN0481-1
私は感動した。

商人舎ホームページでは、
右段に現在もボタンをつくって、
応援している。

東北関東大津波大震災へのメッセージ
「負けるな! 不屈の日本人」
2011年3月11日から、
5月13日までのmessage。

この心持ちを忘れてはいけない。
続けていかねばならない。

さて、商人舎magazineの、
Daily商人舎。

今年に入ってから毎月1回、
新店届出ニュースを報告している。
今年1月の新設店届出は26物件。
そのうち9物件がコスモス薬品。

凄い勢い。

「チェーンストアは回転焼きだ」
長崎屋を創業した故岩田孝八さんが、
岡田卓也イオン㈱名誉会長に教えた言葉。

今のコスモス薬品を見ていると、
この「回転焼き論」を思い出す。

ゴドブリー・レブハー著『チェーンストア』
チェーンストア方式の誕生の理由のひとつを、
こう表現する。
「ささやかな資本で発足し、
初期の店舗増設の資金を全部、
利益金から捻出したこと」

さらにチェーンストア方式に関しては、
「資本回転方式」を必須の要件とする。

セブン-イレブンなどFCビジネスは、
別資本の集合体だが、
コスモス薬品はこの「資本回転方式」

岩田孝八の考え方そのものだ。

もちろん、チェーンストアが、
回転方式を展開するには、
グランド・デザインが最も重要だ。

そのうえで回転方式。

東日本大震災の復興も、
グランド・デザインを描いたうえで、
「回転方式」のスピードが求められる。
復興に、もっと「時間競争力」がいる。

3・11から5年目の今年、
つくづくとそう思う。

では、みなさん。
今週も、Good Monday!

〈結城義晴〉

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