結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2014年12月02日(火曜日)

安倍政権の「経済・財政の両立」とイオンの「営業・財務の両立」

どの人も帯びにゃ短いタスキ掛け
〈朝日川柳より 宮城県・白戸美智子〉

第47回衆議院総選挙、
今日、公示。

投開票は14日。日曜日。

自分の選挙区を見渡せば、
ずばり川柳のとおり。

でも、
選挙に行こう! 投票しよう!!

今日の横浜は、
寒気団に覆われてはいるが、
光がまぶしい。
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商人舎オフィスから見る紅葉も、
美しい。

日経新聞第6面に、
各党党首の直筆の言葉を掲げた写真がある。

字は体を表す。
他人のことなど言えたものではないが、
公示日の党首たち、
ということで辛辣に評する。
悪しからず。

安倍晋三自民党総裁。
「この道しか無い」
自分の価値を高めようと、
大いに気取った文字だ。

海江田万里民主党代表。
「今こそ流れを変える時。」
生真面目な優等生の字だが、
流れが変わるとは思えない。

江田憲司維新の党共同代表。
「身を切る改革」
さらっと書いた、
ひどく平凡な字。

山口那津男公明党代表。
「軽減税率」
面白みに欠ける、几帳面な字体だが、
軽減税率の先行事例をよく研究して欲しい。

平沼赳夫次世代の党党首。
「是是非非」
なんじゃ、これ。
「融通無碍」とも読める。

志位和夫共産党委員長。
「暴走ストップ! 政治を変える」
丁寧で綺麗な字体だが、
暴走ストップ! の語調は旧すぎる。

小沢一郎生活の党代表。
「国民の生活が第一」
意外にこぢんまりとしていて、
さらに意外に素直な字体。
この人の本性はそうなのかもしれない。

それぞれの選挙区には、
無所属で立候補する人もいるだろうが、
投票者はいずれかを選ばねばならない。

しかしそれにしても、
帯にゃ短いタスキ掛けだ。

それでも、
選挙に行こう! 投票しよう!!

朝日新聞のコラム『経済気象台』。
コラムニスト玲子さんが、
「市場から見る総選挙」を書く。

ここでいう「市場」は、
株式市場のこと。

今回の総選挙を、評する。
「あり得ない」×「あり得ない」=「あり得る」

マイナス×マイナス=プラス
これを思い起こしたそうだ。

「経済再生と財政再建の両立」。
――安倍政権の約束。

「市場関係者にとって、
今回の決断は
失望以外の何ものでもない」

安倍政権は株価を、
自らの経済政策や支持率の
バロメーターにしている。

コラムニストは言う。
「日本に必要な医療、農業、雇用といった
岩盤規制の改革や財政再建は、
株価に直結するとは限らない。
しかし、進めなければ、
将来の株高に向けた土台も築けない」

最後まで株式市場の観点からのコラム。

ただし、経済再生と財政再建の両立は、
企業経営と全く同じ課題である。

営業再生と財務再建の両立。

これをオクシモロンの問題解決と呼ぶ。
オクシは鋭い、賢い。
モロンは鈍い、愚か。

つまりは二律背反の問題解決。
いかにも現代化の課題だ。

しかし、このオクシモロンの場合、
ひとつだけはっきりとしていることがある。

この難解な課題から、
逃げてはいけないということ。

「市場関係者」の失望とは、
安倍晋三の逃げを意味している。

さて日経新聞が、
総合面の『迫真』で連載を始めた。

タイトルは、
「イオンの決断」。

第1回の今日は、
「創業8代目、募る危機感」。

本文は新聞を読んで欲しいところが、
この連載の趣旨は、
「急拡大とその過程で生じた様々なひずみ。
イオンが大きな試練に直面している。
創業家8代目の決断に迫る」。

私の感想。

岡田元也イオン社長を、
「創業家8代目」として、
この連載は進みそうだが、
まず、その発想が的外れ。

やがて岡田屋の家訓など、
出てくるのだろう。

しかし岡田さんはあくまで、
小売商売とチェーンストアの本質を求めている。
規模と効率というマネジメントの真理を、
別の言い方をすれば、
「営業と財務の両立」を、
探求している。

「創業家8代目」の発想は、
共産党志位和夫以上に旧すぎて、
情けない。

〈結城義晴〉

【追伸】

商人舎magazineの無料公開。
12月9日の0時~24時。
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2014年12月01日(月曜日)

12月前半の商人舎標語は「選挙に行こう! 投票しよう!!」

Everybody! Good Monday!
[2014vol47]

もう12月です。

そして2014年第48週。
あと4週間と3日。

初めにお知らせが二つ。

AJSネットワーク12月号が届きました。
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毎月毎月、連載を書いて84回目。
『スーパーマーケット応援団長の辛口時評』。

今月は「井上保さんの逝去を悼む」。

関西スーパー取締役会長。
11月2日に永眠。

その「井上保さんのお別れの会」が、
12月12日金曜日の15時~16時に、
リーガロイヤルホテル大阪で開催されます。

主催は㈱関西スーパーマーケット。
お問い合わせは、
同社総務部経営企画グループまで。

もちろん私も参加し、
心から、ご冥福を祈ります。

もう一つは、
商人舎magazineの無料公開。
12月9日の0時~24時。
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楽しみにしてください。
カウントダウンのページが作成されています。

さて今月の商人舎標語。
今月は特別バージョン。
12月前半と後半に、
ひとつずつ提案します。

まず前半は、
選挙に行こう! 投票しよう!!

第47回衆議院選挙。
明日の2日に公示され、
14日の日曜日に投開票。

そして日本国の政治の体制が決まる。

前回の第46回衆議院選挙は、
2012年12月4日公示、
16日投開票でした。

投票率59.3%。

自民党の比例選挙での得票率は、
27.7%。

この得票数は1635万票で、
全有権者の16.4%。

新聞やテレビなどでは、
小選挙区の数値が用いられて、
4割の得票で8割の議席だとか、
「43%の得票で79%の議席」と、
表現されることが多い。

けれど比例区の数値を用いると、
投票者の約28%、
全有権者の約16%の得票で、
79%の議席を獲得。

もちろん商人の投票率が上がって、
それが自民党支持を増やしても、
何ら問題はありません。

国民の意思が働いているからです。
選挙権の行使は、
国民の権利であり、義務です。

それを行うことは、
人間として最低限の条件であり、
知識商人の責務です。

商人には選挙権を与えない。
そんな社会だったらどうでしょう。

是が非でも選挙権をとって、
それを行使するでしょう。

しかし12月14日の日曜日に、
投開票が行われるのは、
厳然たる事実です。

その日は商人たちにとって、
12月商戦の真っ只中。

統計をとったわけではありませんが、
日曜日に仕事がない人たちと比べると、
選挙には行きにくい。

しかしそういう条件の中で、
商人たちの投票率が上がれば、
世の中が変わる。

私はこだわります。
選挙に行こう! 投票しよう!!

さて、冬です。

整列を吸い込む電車冬に入る
〈朝日俳壇より 埼玉県伊奈町・前田昌則〉
俳句の作法。
見たまま、写生。

一切を天にまかせし落葉かな
〈朝日俳壇 長野市・縣展子〉
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今年は暖冬。
もうすこし落葉は続くし、
私たちは紅葉を楽しめる。

人人の中に一人となりて冬
〈同 香芝市・土井岳毅〉

わかります。
この感じ。

12月はこういう月です。

そして静かに来年を迎えたい。

最後に12月のスケジュール。
weekly商人舎の日替わり連載。
「今週の販促企画」に掲載。

月のはじめに、もう一度、
月刊『商人舎』10月号を確認してください。
2014年末商戦「マーケティング営業企画」。

1カ月間、
マーケティングに徹したい。

各社のチーフ・マーケティング・オフィサー。
頑張ってください。

私は今月、
久しぶりに日本にいて、
仕事に励む。

関西に3回だけ、
行ったり来たりするけれど。

考えてみると、今年は、
1月から3月までは、
国内にいたけれど、
4月から11月まで、
どこかしら海外に出た。

来年は、1月・2月もアメリカを訪れる。
どうなることやら。

来年のことを言えば鬼が笑う。

だから、あまり触れない。

この一瞬の積み重ねこそ、
君という商人の全生涯。

これこそ12月の心構えです。

では、みなさん。
今週も、Good Monday!

〈結城義晴〉

2014年11月30日(日曜日)

ジジと秋の終わり[日曜版2014vol49]

ジジです。
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ヨシハルとうさん、
アメリカからかえってきて、
1週間がたつのに、
まだ、ボケがなおりません。
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からだをうごかすのがいいのでしょうが、
それでも、なおらない。
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でも、秋がふかまって、
ニッポンのたべものは、
おいしい。
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富有柿。
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ぶどう。
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おとうさん、
かえってきてから、
すこし、ふとりました。
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これです。
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おいしいビール。
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ビールをのむと、
たべものが、
さらにおいしい。
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サラダ。
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でも、このところ、
おさかなをたべることが、
おおい。
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それはいいのでしょう。
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ししゃも。
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さんま。
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たべおわったら、
ゆっくりします。
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そしてティー。
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そのあと、ぐっすり、
ねむる。
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ねむるのが、
いちばんです。
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でも、おとうさん、
もう12月ですよ。

師が走るとき。
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こんどは、ゆっくり、
はしってください。

〈『ジジの気分』(未刊)より〉

2014年11月29日(土曜日)

ディズニー「おもてなしの極意」はウェグマンズ/WFM/TJに通ずる

どんな顧客にも、
精一杯、対応したい。

日本を訪れる外国人旅客、
過去最速のペースで増加中。
今年1~10月は1101万人。
前年同期比27%プラス。

観光庁の「訪日外国人消費動向調査」。
1~9月の消費累計は1兆4677億円。

昨2013年が1兆4167億円だから、
4分の3の期間でそれを超え、
2兆円台が見えてきた。

そこで免税の対象商品は、
10月から消耗品にも拡大された。

日経新聞の『きょうのことば』は、
「免税店」。

非居住者が購入した商品は、
それにかかる消費税が免除される。
事業者には所轄する税務署長の認可が必要。
それも店舗ごとに認可を与えるのが税務署方式。

百貨店、総合スーパー、ドラッグストアが積極的。

そこで今日のニュースは、
セブン-イレブン・ジャパンが、
2015年中に全国1000店で、
免税店認可を受けるというもの。

まず12月1日に、
東京の浅草雷門前店と、
京都の西院駅南店で、
免税対応をスタート。

レジカウンターの一部が、
免税専用窓口に切り替わる。
店員がパスポートを確認し、
8%の消費税の支払いを免除。
百貨店が先行している。
三越銀座店は10月の免税品売上構成比が15%。
4~9月は8%だった。

三越伊勢丹ホールディングスは、
2014年度の免税売上高を約250億円と計画。
これは2013年度の2.5倍。

大丸松坂屋百貨店の14年度は、
100億円規模。
13年度実績の倍増。

ドラッグストアでも、
マツモトキヨシホールディングスは
免税対応店舗の新設を計画中。

業種を超えた訪日客の奪い合いは激しくなっている。

ちなみに、
10月1日時点の免税店は、
全国に9361店。

どんどん増えていくに違いない。

そうなると、消費税表記も、
「本体のみ」の方がわかりやすい。

日本国内の商売が、
どんどん国際化していく。

これはこれで、とてもいいことだ。

さて、アメリカに行っている間に、
いろいろなイベントが開催された。

商人舎編集スタッフが、
取材してくれたので、
それを掲載しよう。

私がサンフランシスコにいた11月17日。
東京国際フォーラムでは、
プラネット30周年記念ユーザー会開催。
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参加者は287社、550名。
過去最多となった。
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開会のあいさつは、玉生弘昌さん。
㈱プラネット代表取締役会長。
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現在、プラネットは流通業界で、
2つのインフラストラクチャーを構築。

第1が、事務的手続きを標準化するEDI。
第2が、情報系の業界インフラ「バイヤーズネット」。

玉生さんが強調したのは、
プラネットの社会的役割。
「『安全』であり、『中立的』であり、
『標準化』されていること」。

「さらに『継続』と『安価』が必須であること」。

プラネットは業界のスタンダードになっている。
それは安全・中立・標準化があり、
継続と安価が実現されているからだ。

まったく不思議な機能が、
でき上がっている。

このユニークさが、
プラネットのポジショニングである。

基調講演は、
キャリア教育センター代表の竹内昭さん。
『ディズニーに学ぶ“おもてなしの極意”』。
㈱オリエンタルランド元理事。

東京ディズニーランドのおもてなしが、
ユーモアたっぷりに講演された。
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カリフォルニア・ディズニーランドは、
1955年にオープン。

その後、1971年に、
フロリダのウォルト・ディズニー・ワールド、
1983年に、初の海外進出、
東京ディズニーランド(TDL)。

さらに1992年には、
フランスのディズニーランド・パリ、
2005年に香港ディズニーランド。

現在は、2015年オープンに向け、
上海に新たなパークを建設中。

この中でTDLの運営が、
一番うまくいっている。

理由は、
ウォルト・ディズニーのフィロソフィーと、
オリエンタルランド創業者のフィロソフィーが、
合致したため。

TDLは1983年の開園から順調に推移。
1800億あった借金は、
開業3年で完済。

TDLの最寄り駅「舞浜」は、
フロリダ州“マイ”アミ“ビーチ”からとって、
名付けられた。

TDL売上高は年間4700億円、
経常利益1120億、純利益700億円。

ショービジネスで成功したディズニーは、
エンターテインメント企業ではなく、
もともとは著作権の会社。

だから原価250円のペンは、
ディズニーのキャラクターやロゴが入ると、
販売価格が1000円に跳ね上がる。

ディズニーは委託商品を置かない。
販売商品はすべて買い上げ。

そしてディズニーは徹底して値下げをしない。
売れ残ったものはすべて廃棄する。
ちなみにディズニーは、
通信販売もやらない。
インターネット販売もやらない。

結果的に、この戦略が大成功。

通信販売をすれば、確実に商品は売れる。
しかしその反面、
TDLに来なくなるというリスクが発生する。
さらにディズニーでは、
同じ商品を1回の清算で
30個以上販売することを禁止している。

これは二次商売を防ぐため。

TDLには年間3200万人の来客がある。

オリエンタルランドはディズニーに、
年間250億ものロイヤルティを払っている。

ディズニーは投資を惜しまない。

向こう10年で、拡張のために、
5000億の投資を予定している。

TDLは1983年のオープン時、
敷地の約7割しか施設を作らなかった。

その後、毎年毎年、
新アトラクションをオープンしていった。
そして敷地全部にアトラクションができたら、
一番人気のないものを刷新する。

すると、毎年新しいアトラクションができる。

これが、TDLがうまくいった秘訣である。

ディズニーは従業員満足と顧客満足が高い会社。
『ゲストにハピネスを提供します』
これは従業員10人中9人が言えるセリフ。

パークの中で働く人も、
外で働く人もモチベーションは高い。
そして意外なようだが、一番人気は、
パーク内の清掃の仕事「カストーディアル」。

なぜならお客さんと接する機会が一番多いから。

会社が伸びるか否かは、
顧客満足度にかかっている。
そして顧客満足を得るには、
まず従業員満足が必要不可欠。

運営の基準は「SCSE」。

一番重要なのが「Safety」。
安全性。
ディズニーでは、雨の日だろうと、
定期的にベンチふきをする。

意味がないと思われるかもしれないが、
ベンチを留めているビスが外れていないか、
安全確認のために行われている。

さらに毎晩深夜、パーク内の路面に水を流し、
何度も拭くという大掃除を実施する。

小さな子供が地面に寝転んでも、
極端に言えば地面を舐めても大丈夫なくらい、
清掃・安全面に気を遣う。

防災訓練も2日に1回は必ず実施する。
日常的にやっていなければ、
実際の災害発生時には、
対応することができないからだ。

次に「Courtesy」。
礼儀正しさ、身だしなみ、正しい行動。

そして「Show」。
非日常を演出し、テーマ性を徹底する。

最後に「Efficiency」。
効率性がくる。

儲けは一番最後なのだ。

SCSをきちんとやれば、
おのずと儲かるという算段。

予算達成や売上目標などの締め付けは一切ない。
だから従業員はみんな伸び伸びと仕事ができる。

「ゲストがパークに入ったら、
1日に100回くらい話しかけられるように、
語り掛け、歩み寄りなさい。
ゲストと従業員が接する瞬間は、
一期一会なのだ」。
そんな教育をしている。

ディズニーで過ごす1日が、
特別な1日になるように、
「感動」を提供するサービスをする。

ちなみに期待度に対し、
満足度が100%に近ければ「納得」。
100%ならば「満足」。
そして100%をはるかに超越したとき、
それを「感動」と呼ぶ。

この「感動」はゲストに対してだけではない。
キャストにも感動のシャワーを浴びせ続ける。

優秀社員を表彰する。
彼らはバッヂなどを胸につけていれば、
同僚からも顧客からも評価される。

「評価と表彰」がいかに従業員を、
やる気にさせるか。

もちろんディズニーといえど、
クレームは発生する。
その中でも3%はハードクレーマー。

激しい抗議をされることがあるが、
こうした人は、
ともすれば熱心な客になってくれる。

しかし問題なのは、文句はあれど、
おとなしい97%の人たち。

これらをサイレントマジョリティ、
静かなる大多数と呼ぶ。

このような人々は黙って去っていく。
運営側としてはこちらの方が怖い。

サイレントマジョリティの声をきくため、
キャストに無料チケットを配布し、
園内で遊んでもらいつつ、声をきく。

最後にまとめ。
ディズニーは「感動」を売って成り立っている。
スーツを買えば、1~2年はもつだろうが、
感動は長持ちしない。

その感動を再び味わってもらうため、
ディズニーは8つのキーワードを掲げる。

①「毎日が初演」という気持ちでいること
②素晴らしいショーを提供すること
③未知の体験を提供すること
④特別な1日を提供すること
⑤ハピネスを提供すること
⑥「感動」を提供すること
⑦魔法をかけ続けること
⑧パークは永遠に完成しないようにすること

従業員満足と顧客満足の両立が、
この特異な企業の柱となっている。

ウェグマンズ、
ホールフーズ、
トレーダー・ジョー、
コンテナストア。
そしてメルカドーナ。

全ての小売業に共通すること、
それが従業員満足と顧客満足。

記念講演のあとは、
パネルディスカッション。
テーマは、
『これまでの30年、これからの30年』。
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ユーザー会の閉会の辞は、
田上正勝さん。
プラネット代表取締役社長。
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「人間が仕事をする上で、
いかにパソコンを使うかを
考えていく必要がある。
ワクワクするような未来を、
ITで形にしていきたい」

私がサンフランシスコで、
レクチャーし、講義していたことと同じ内容を、
東京で竹内昭さんが講演していた。
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今週末も、
12月商戦も、
ディズニーの「感動」の提供を、
忘れてはならない。

〈結城義晴〉

2014年11月28日(金曜日)

ウォルマート「早仕掛け勝利宣言」と10月小売業販売動向の錯綜

アメリカのブラックフライデー。
今年2014年は、今日の11月28日。

ウォルマートは絶好のスタートをきった。
デイリー商人舎でそのことを報じた。

USウォルマート上級副社長
「ブラック・フライデー商戦」
スタート勝利宣言?

今朝の私は、
横浜市内の中山へ。

㈱アイダスグループを訪問。
鈴木國朗さんとディスカッション。

月刊『商人舎』12月号で、
それは掲載される。

大いに楽しみにして欲しい。

終わってから、
鈴木さんと記念写真。
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書棚に並ぶのは、
㈱商業界発刊『食品商業』。
私が編集長のころから、
鈴木さんはもう、30年も、
このメディアに書き続けてくれた。
心から感謝したい。

一緒に焼肉のランチを食べて、
それから横浜商人舎オフィスに戻る。

夕方、㈱静鉄ストアの面々が来訪。
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右から中村喜久男さん、
㈱静鉄ストア人事・総務部総務課課長。
同専務取締役・岡村政己さん、
そして須田哲哉さん、
同人事労務課課長。

社長の竹田昭男さんとは、
旧知の仲。

今年4月の商人舎海外研修会は、
ロンドン・バルセロナだったが、
それに参加してくれた。

私は来年3月12日に、
静鉄ストアで講演することになった。

頑張ります。

さて、10月の消費動向。

役所の発表を、
日経新聞が的確にまとめてくれた。

まず総務省発表の「10月の家計調査」。
2人以上世帯の実質消費支出は、
1世帯あたり28万8579円。
前年同月でマイナス4.0。

消費増税の4月以降、
7カ月連続、前年割れ。

家具・家事用品はなんと前年比14.4%減。
被服・履物はマイナス6.9%、
食料も1.4%減。

教養娯楽への支出は5.6%減。

もうひとつ総務省発表。
10月の全国消費者物価指数。
2010年=100とすると、
生鮮食品を除く指数が103.6。
前年同月比で2.9%のアップ。

品目別にみると、
外食がプラス3.3%、
宿泊料もプラス10.0%。
ガソリンはプラス4.1%、
エネルギー価格もプラス4.9%。

家計調査はマイナス。
消費者物価はプラス。

そうすると小売業販売額はどうなるか。

経済産業省公表、
10月の商業販売統計速報。

小売業の販売額は、
前年比プラス1.4%。
こちらは4カ月連続前年クリア。

衣服や身の回り品の小売業も、
プラス5.0%。

ここまでだけで勘案すると、
家計調査が下がったのに、
消費者物価が上がって、
小売業の前年比はプラス1.4%になった、となる。

しかし家計調査は、
物価の動きを取り除いた増減率も公表している。

それによると、
家計調査の実質支出は、
前月比0.9%アップ。
そして小売業の名目販売額は、
1.4%のダウン

随分と分からなくなる。

しかし商人舎magazineは、
そんな時に強い味方となる。

11月25日の記事では業態別に、
10月の既存店前年対比数値が整理されている。

百貨店、マイナス2.2%、
総合スーパー、マイナス1.9%。
コンビニ、マイナス3.6%、
そしてスーパーマーケットのみ、プラス0.7%。

小売業全体では、
名目販売額のトレンドと符合するが、
その中でスーパーマーケットが10月、
大いに健闘したことになる。

ただしそれも、
物価上昇による売上げ増では、
情けない。

ウォルマートのブラック・フライデーの、
早仕掛け勝利宣言くらいのことは、
やりたいものだ。

健闘を祈る。

〈結城義晴〉

2014年11月27日(木曜日)

国別ブランド力世界一「日本」のユニークさと技術力とイノベーション

今日はアメリカの感謝祭。
サンクスギビングデー。

人々は家族やパートナーと一緒に、
ターキーを食べ、
収穫を感謝する。

朝に希望、
昼に努力、
夕に感謝。

合掌。

そんな感じ。

これって、いい風習だなぁ。

日本でも、
勤労感謝の日には、
そうしたい。

朝に希望、
昼に努力、
夕に感謝。

私は朝から、東京・御成門。
右手に愛宕ヒルズ。
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左手に、東京タワー。
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そしてカスタマー・コミュニケーションズ㈱。
通称CCL。

その月例取締役会。

新しいことが、
どんどん決まって、
それがどんどん、
実行されていく。

新しい人材が、
次々に入ってくる。

その人たちが、
活躍する。

そして組織は、
躍動する。

このダイナミズムこそ、
人間の活動の真髄です。

役員会メンバーでランチしたあと、
横浜商人舎オフィスに戻る。

窓の外の紅葉が、
晩秋の陽光に映えて、
美しい。
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月刊『商人舎』12月号の、
ブログ・エッセイなど書いていると、
もう、夕方。

まだ、「感謝」の時ではない。

けれど、来客有り。

㈱ロピア取締役の福島道夫さん(右)。
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間は㈱JTBコーポレートセールスの、
上原秀樹さんと上田恵一郎さん。

来年1月と2月に、
ロピアの全チーフが参加して、
ニューヨーク研修会を開催する。

総勢160名が、
4班に分かれて、
一斉に学ぶ。

その打ち合わせ。

ロピアでも、
新しいことが、
どんどん決まって、
それがどんどん、
実行されていく。

新しい人材が、
次々に入ってくる。

その人たちが、
活躍する。

そして組織は、
躍動する。

私の近くにいる会社。
みんな、そうなってきました。

このダイナミズムこそ、
マネジメントの醍醐味です。

しかし、しかし、
CCLもロピアも、
まだまだです。

さてちょっと嬉しいニュース。
Forbes.comの11月12日の記事。
Kathryn Dillが書いている。
それが今日の日経ドット・コムに、
翻訳、掲載された。

『フューチャーブランド』は、
国際的なブランドコンサルティング会社だが、
毎年、国別ブランド指標を調査・発表している。

この調査で初めて、
世界で最もブランド力の高い国に、
日本が
選ばれた。

さまざまな消費財のブランド評価に、
基準が用いられている。

それと同じ基準で、
世界各国のブランド認知を数値化する。

高品質の製品をつくっているか、
生活したり留学したりしたいと思わせる場所か、
質の高いインフラが整っているか。
こんな条項が盛り込まれた基準。

その国別ブランドのトップ10。
1    日本
2    スイス
3    ドイツ
4    スウェーデン
5    カナダ
6    ノルウェー
7    アメリカ
8    オーストラリア
9    デンマーク
10  オーストリア

この評価には6つの基準がある。
①文化や歴史
②観光
③物産の質の高さ
④その国の生活の質
⑤価値観
⑥仕事のしやすさ

そして回答者は2530人。
世界17カ国でひんぱんに、
海外旅行をしている人たち。

北アメリカからは米国、カナダ、メキシコ、
南アメリカはブラジル、アルゼンチン、
ヨーロッパは英国、ドイツ、フランス、ロシア、
アジア・オセアニアからは、
トルコ、アラブ首長国連邦、インド、
そして中国、タイ、日本、オーストラリア。
さらに南アフリカ。

まあ、妥当な17カ国だろう。

同社国際戦略部門統括トム・アダムズの弁。
「今年の調査結果を見ると、
強いブランドを持つ国は、
外国人の訪問回数や評価の高さ、
海外からの投資金額、
製品やサービスに対する消費者の支持など、
数値化された競争力においても
優位に立っている」

さて初めてトップになった日本。
回答者は、日本と聞くと「ユニークさ」を評し、
テクノロジーや医療、教育、
歴史遺産や芸術、文化を連想した。

「日本は停滞することなく、常に向上し続けている。
ロボット開発技術やロボットエンジニアリングで
世界に勝っている」
こんな回答があった。

技術力や家電、自動車といった製品が、
日本が持つ「概して高度な専門性」と評価され、
日本が最も力を発揮している分野として、
テクノロジーとイノベーションが挙げられている。

テクノロジーとイノベーション。
それに歴史や文化、芸術。
そのユニークさ。

国だけでなく、
会社にも、
そして個人にも、
このことは当てはまる。

そして結城義晴のポジショニング戦略。
アウトスタンディングなユニークさが必須。

ずっとトップで、
今年第2位のスイス。
高い生活水準、治安のよさ、
医療と教育、高級消費財。
形容される言葉は、
美しい・清潔・安全・高価。

ロレックスやネスレ、パテックフィリップ、
タグ・ホイヤー、リンツ&シュプルングリーなどが、
スイスの代表的ブランド。

国別ブランドの第3位のドイツ。
ビール・テクノロジー・文化・自動車、
治安のよさ・驚異的。
こういったイメージ。

代表するブランドは、
シーメンス、アディダス、バイエル、
フォルクスワーゲン、ルフトハンザ。

そして第8位から7位にランクアップした米国。
回答者が今後、
最も影響力を持つと考える都市の項目で、
ニューヨーク市が第1位になった。

来年早々、
ロピアの研修会を開催するのが、
このニューヨークだ。

この調査で重要なのは、
ブランドランキング上位の国々が、
政治や経済に影響力を持つわけではなくて、
テクノロジーとイノベーションの分野に、
強みがあるという点。

同社会長クリストファー・ヌルコ。
「国別ブランド評価は、
政治や経済での重要度と同じくらい、
イノベーションやテクノロジー、
環境分野で持つ力のことを指す」

国のブランド評価を決定づける要素に、
変化が生じている。

20世紀的な視点から、
21世紀の価値観に変容している。

この面でも、
モダンからポストモダンへの
転換が進む。

各国の小売サービス業のレベルも、
国のブランド評価の基準の一つに、
入ってきてもらいたいと願うものだ。

〈結城義晴〉

2014年11月26日(水曜日)

コマツ坂根正弘の「ダントツ」主義と結城義晴の「outstanding」

アメリカでは明日が、
サンクスギビングデー。
感謝祭。

朝に希望、
昼に努力、
夕にも努力、
夜に感謝。

ウォルマートの、
このクリスマス前哨戦。

今年も、すごい。

それはデイリー商人舎の、
ワールドニュースに掲載。
ウォルマート「NEWブラックフライデー」と
「サイバーウィーク」の早仕掛け

しかしこれをしなければ、
年商47兆円からのノーマルな成長はない。

さて私は朝から、
東京・池尻大橋の東邦大学大橋病院。
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東横線で渋谷まで行って、
そこから田園都市線に乗り換える。

今朝は9時前の通勤時間帯の事故で、
この東横線が40分遅れた。

しかし車中で、
ジタバタする者、
ほとんどなし。

みな、携帯メールで連絡済みなのだろう。

時代は変わった。

私はこの病院の眼科で、
網膜剥離の手術をし、
二度の緑内障の手術もした。
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眼科部長は、
私の主治医の富田剛司教授。

今日も富田先生に診察してもらって、
右の眼圧13、左が12。

すこぶる調子がいい。

病院入口では、
クリスマスツリーの飾り付け。
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ロビーには自動再来受付機。
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支払いの際は、
このパネルに番号が出る。
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全部、セルフシステム。
勘定は、列に並ぶ。
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支払い入口。
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出口にも飾り付け。
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病院も変わりつつある。

その門前薬局。
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日本調剤山手薬局。

カウンターが7カ所もあるが、
いつも40~50分、待たされる。
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病院も薬局も、
唯一の欠点は待たせること。

クローガーの「キュー・ビジョン」でも欲しいところ。
しかし、今年の秋は、
超のつく忙しさだったが、
目の調子は良くて、
気分は爽快。

横浜商人舎オフィスに戻って、
来年の月刊『商人舎』の企画などつくり、
細かい仕事をしていると、
あっという間に夕方。

そして帰国したら来客多し。

電通の皆さんが来訪。
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右から三浦啓子さん、
プロモーション事業局ショッパーズ・マーケティング部、
マーケティング・スーパーバイザー。
隣は戸井靖之さん、
第4営業局営業部長。
私の横が駒込雅史さん、
プロモーション事業局専任局次長
兼インストア・コンサルティング部長。

様々な提案と、
様々な相談。

そして夕食は、
商人舎から10歩ほどの、
麻布野田岩横浜店。
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氷雨の中の風に、
暖簾が揺れる。

しかし肝焼きから白焼き、うな重まで、
天然鰻を堪能して、
みんな、大満足顔。
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話に花が咲いて、
これも面白かった。

特に今夜は戸井さんと、
昔話で盛り上がったが、
これは貴重な情報交換だった。
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いつか、共著で本を出しましょう。

来年3月10日火曜日、
電通で講演をすることになった。

楽しみにしてください。

さて今日の午前中、
ダイエーの臨時株主総会。

周知のことだがダイエーは、
2015年1月1日にイオンの完全子会社になる。
その方針が提案され、可決された。

その前の12月26日、上場廃止。
歴史的な瞬間だ。

電通の戸井さんと話したのも、
日本チェーンストアの歴史的瞬間についてだったが、
この総会の席で現ダイエー社長の村井正平さん。
「お客様の価値観の多様性に対応した
全く新しい企業体へと変化する。
イオンと戦略を一体化して、
抜本改革を進める」

私の希望。

店舗バナーは、ケースバイケース。
Eコマースとの連携で、
オムニチャネル戦略が進むだろうから、
ブランディングの考え方は貫徹されるべきだ。

しかし、どこかに、
ダイエーの名を、
残して欲しいなぁ。

さてさて、日経新聞の『私の履歴書』。
今月はコマツ相談役の坂根正弘さん。

1963年に新卒で入社し、
2001年、代表取締役社長就任。

就任早々の2002年3月期決算で、
創業以来初の営業赤字132億円。

人員削減などの構造改革を断行。

翌2003年3月期は331億円の営業黒字転換。
さらにその翌年2004年は、
営業利益659億円までのV字改革。

その考え方の一つが、
「ダントツ商品」の展開。

新機種を企画開発する場合。
コマツでは開発や生産、営業、
さらにサービスなどの各部門が一堂に会する。

そこで合意形成の議論をする。

このプロセスで、
新商品は「どんどんカドがとれていき、
最後に出てくるのは平均点より少し上の、
面白みに欠ける商品群となる」。

そこで坂根さんの指示。
「新機種を開発するときは、
最初に何を犠牲にするか決めろ」。

「競合に負けてもいい部分を最初に決めておき、
浮いた経営資源を『環境・安全・情報通信技術』の、
重点分野に投入する」

いわば「メリハリ路線」。

こうして、「ダントツ商品」が生まれた。

開発陣は目に見えて生き生きしてきた。

「平均点主義」の枠から解放され、
突き抜けた提案が、
生産部門や協力企業からも挙がってくる。

坂根さんは述懐する。

「提唱した私にとっても、
言葉一つで組織がここまで変わるとは、
新鮮な発見だった」。

坂根さんはその後、
ダントツ商品だけでなく、
「ダントツサービス」「ダントツソリューション」と展開させ、
最後は「ダントツ経営」を標榜。

これは結城義晴の「アウトスタンディング」そのものだ。
平和堂のスローガン「尖る」とも同意。

ダイエーもどこかに、
ダントツのアウトスタンディングな要件を有すれば、
その名が残るに違いない。

歴史的瞬間とは、
実はそんなものが誕生するときである。

〈結城義晴〉

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