結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2013年03月19日(火曜日)

スーパーアルプス松本清さんのお別れの会と「人生の3点セット」

今日の天気は最高気温25度、
初夏並みの夏日。
フェーン現象の影響。

商人舎ホームページの人気ブログ。
「常盤勝美の2週間天気予報」
常盤さんが書いている。
「先週はサクラの開花ラッシュとなった」
九州から東京まで。

今週も北に向かって、
桜の「開花ラッシュ」が続く。

「関東以西の太平洋側の花見のピークは、
今週末から来週末」

私は来週末は米国テキサス州ダラス。
だから今週末に花見をしよう。
そう決意しよう。

来週からの3月の渡米につづき、
今年は4月、5月にツアーがあり、
それから9月、10月、11月。
それ以外に10月にヨーロッパ、
6月と7月に東南アジアのタイ。

これ以外にもいくつか、
海外視察コーディネートの仕事が入っていて、
忙しい。

そのなかで、皆さんにお勧めしたいのが、
5月の商人舎USA研修会Basicコース。

もう定評のある中身。
商人舎として第13回目の視察研修となる。

ラスベガスでの5泊7日。
5月14日(火)~20日(月)
「基礎知識・原理原則を徹底的に身につけ、
高い志と仕事へのロマンを実感する」
小売業・サービス業の新入社員から、店長、
メーカー&卸の若手~中堅向け。

海外視察にはいくつかの目的がある。
成績優秀者の慰労、
新しい情報や技術の収集、
時にはコーディネーター自身の勉強や好奇心のため、
といった邪道の目的まであるが、
商人舎Basicコースは、
その名の通り「研修」を目的にしている。

だから今回のbasicコースでは、
始めの3分の1の行程が終った頃に、
「理解度テスト」をする。

これは商人舎ミドルマネジメント研修会の成果。
こちらは理解度テストを2回敢行する。

テストした結果を本人と会社に知らせる。
研修後の本人の「モチベーション」は、
これ以上ないというくらい高まって、
いつも私は感動させられる。

もちろん「理解度テスト」をするためには、
アメリカ流通業や経営に関する「理論体系」が、
なければならない。
それを的確に、わかりやすく教授し、
理解させておかねばならない。

その上で「理解度テスト」をする。
これまでのミドルマネジメント研修会では、
平均60点くらいの成績だった。

理解が足りないところは、
すぐに復習するというメリットがある。

これも商人舎研修会の特徴。
今日も、関西スーパーマーケットの井上保社長から、
「よろしく鍛えてください」と声をかけられた。

しっかり勉強してもらう。
それが商人舎USA研修会。

参加者枠はあと10人ほどになってきました。
ご検討ください。

さて朝日新聞の『天声人語』。
メタンハイドレート開発の明るい話。
「『ガス田』は静岡から紀伊半島、九州沖に横たわる」。

「近海には世界屈指の埋蔵量があり、
うまくやれば天然ガス消費の100年分を賄える」。

「不毛の砂漠に石油が眠り、
貧困と戦乱のアフリカにはダイヤモンドや金が埋まる」

最後のフレーズがいい。
「あらゆる地にバランスシートがあるのなら、
日本は太平洋に無限の貸しがある」
「無限の貸し」とは、
言わずと知れた東日本大震災の津波。

「自然を畏れつつ、
正当な恵みは追い求めたい」。

今日は、東京・ホテルニューオータニ。
「松本清 お別れの会」
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㈱スーパーアルプス代表取締役会長。
2月8日、満63歳で逝去。

葬儀委員長は松本英男さん。
スーパーアルプス代表取締役社長。

献花の後、その松本英男さんの挨拶で始まった。
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英男さんの父上の利夫さんが、
清さんの前の社長。

英男さんは清会長の信条を、
「正直な商売」と評した。
しかしそれは故利夫社長の信条でもあったし、
スーパーアルプス全体の特徴でもある。

利夫さんも確か、59歳で亡くなった。

その利夫さんは、
商業界リテールマネジメントスクール第1期生で、
校長だった川崎進一先生からいつも、
高く評価されていた。

利夫さん、清さんと、
スーパーアルプスは、
この誠実さと正直さを貫いてきた。

まさにintegrity。

今日のお別れの会では、
三人の人たちの弔辞があった。

業界を代表して、
荒井伸也さん。
オール日本スーパーマーケット協会会長。
松本清さんを「まっすぐな人」と表現した。

友人代表は、伊奈源喜さん。
君沢サンヨー㈱代表取締役社長。
松本清さんとの付き合いは、
いつも「3点セット」だった。
「スーパーマーケットの見学とゴルフと、
地元のおいしい店」
清さんの素顔を実によく表していた。

社員代表の取締役第三商品部長・栗原稔さんも、
「正直な商売」の遺志を継ぎたいと決意表明。

そして献杯は井上保さん。
関西スーパーマーケット代表取締役社長。
「きよっさんは私の戦友でした。
それも勇敢な戦友でした」

「無念です、残念です」

「それにしても、きよっさん、
はよ、いきすぎや!」
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「献杯!」

私は泣きそうになった。

井上さんの献杯の言葉、
心にしみた。
感動した。

そしてまったく、
同感だった。

スーパーマーケットの多数のトップ、
メーカー、卸売業、関連産業のあまたのトップ、
多くの人々がお別れに集まった。

心から哀悼の意を表したい。

私はその後、
虎ノ門の日本チェーンストア協会。
会議室で商業経営問題研究会。
通称RMLC。
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3月例会は、小規模だが、
ネクストステージの議論。

それから消費税問題に話が及んで、
とても有意義な内容が展開された。

この研究会の初代座長杉山昭次郎先生が、
久しぶりの講義をしてくださる予定だったが、
体調がすぐれないとのことで中止。
これは残念だった。

杉山先生は商人舎最高顧問、
飯能の流通仙人、85歳。
単行本『マス・カスタマイゼ―ション』が、
発刊を待ち構えている。

その杉山先生の盟友が上野光平先生。
西友の実質的な創業者で、
まさに業界の理論をリードした先駆者だった。

私は密かに、
現代の上野光平たらんと志している。

だから「理論体系」を構築し、
それを進化させることに注力する。
誰にも負けたくないと考えている。

その上野先生の逝去も、
1987年12月2日、
63歳だった。

上野先生はずいぶん、
お年を召した逝去だったと記憶しているが、
松本清さんと同じ。

松本さんご自身が一般年齢に比べて若かったし、
日本人全体が若返ったとも考えられる。

しかし上野さんはこの会社特有のストレスの中で、
カティサークとショートホープとクラシック音楽を嗜みつつ、
燃焼して、亡くなった。

上野さんも「人生の3点セット」を持っていた。

松本清さんは、
「きよっさん」らしい「3点セット」を充実させて、
自らの信条の「スピード」で逝ってしまった。

だから人間のバランスシートは、
間違ってはいない。

ふたたび黙祷し、合掌して、
ご冥福を祈りたい。

〈結城義晴〉

2013年03月18日(月曜日)

新卒採用数イオン2位、小売りサービス業の平均在職期間と離職率

Everybody! Good Monday!
[2013vol12]

2013年、第12週。
3月に入って、第4週目は、
週中の水曜日20日が春分の日。

今年は土・日・月の三連休が10回もあって、
それはそれで営業効果はあるが、
人間、だんだん飽きてくる。

だから週中・水曜日の祝日、
その意味は大きい。

春分の日、
だいじに大事に、
商いしたい。

どの企業も、
今年に入って、1月・2月と、
業績が思わしくなかった。

それはあの清水信次さんが嘆くほど。
ライフコーポレーション会長にして、
日本チェーンストア協会と生団連会長。

だからこそ、
3月20日の春分の日、
ていねいに丁寧に仕事し、
それを春本番の4月商戦につなげたい。

それにしても、
ワールドベースボールクラシック。
決勝ラウンドの準決勝で、
日本代表が敗退。
相手はプエルトリコ、
スコアは3対1。

勝てば20日が決勝の予定で、
これは春分の日が盛り上がると考えていたが、
ちょっと消沈。

惜しまれるのは、8回裏の攻撃、
3対0でリードされていたのもかかわらず、
1点返してランナー1塁2塁、
打者は4番。

ここで盗塁にサイン・ミス。
本当に惜しかった。

こういったちぐはぐな失敗が起こるときは、
何でもうまくはいかない。

朝日新聞に載った日本代表の山本浩二監督。
「素晴らしい選手たちとともにできて、
私は幸せでした」

プエルトリコのロドリゲス監督。
「多くの国民が我々の試合を見ていたと思うし、
スポーツだけでなく(プエルトリコの)社会的にも喜ばしい結果だと思う」

興奮しているときのインタビューと発言だから、
監督のコメントも冷静ではなかったと思う。
しかし、「私の幸せ」を言う監督と、
「国民や社会的な喜ばしさ」をコメントする監督。

ちょっと差があった。

三連覇の偉業は残念ながら、
成し遂げられなかったが、
世界ランキング4位の韓国が第1ラウンドで敗退し、
1位のキューバと2位のアメリカも、
第2ラウンドで姿を消したこの大会。

世界ランク3位の日本は、
なんとか準決勝まで顔を出した。
12位のプエルトリコと、
13位のドミニカ
の決勝となりそうだが、
ちょっとさみしい結果で、
今後のこの大会そのものの開催が心配となる。

ベースボールファンとしては、
ずっとずっと続いてもらいたいものだ。

さて千葉県知事選挙で、
森田健作二期目の再選。
現職、無所属の63歳。
あっぱれ。

相手は、共産党推薦の千葉大学名誉教授・三輪定宣氏ら。
投票率31.96%、
前回の知事選から13.6ポイント・ダウン。

頻繁に利用させてもらっている東京湾アクアラインは、
森田知事の「通行料引き下げ」政策が奏功。

さて日経新聞と朝日新聞が、
同じ趣旨の特集。
2014年春新卒採用
調査

日経の調査対象は、
上場企業と有力な非上場企業、合計4588社。
回答企業数は2275社。

結果は、「企業の採用意欲改善が浮き彫り」。

主要43業種のうち32業種が、
昨年春入社よりも大卒者を増やす。

ただし、高卒者採用は5年連続で減少。

新卒者全体の採用人数1位は、
日本郵政グループ約2745人。
2位にイオングループと三菱東京UFJ銀行、
ともに1500人。

12位にコスモス薬品が800人、
19位、ファーストリテイリング620人、
23位、セブン-イレブン・ジャパン約570人、
27位、AOKIホールディングス540人、
32位、ゼンショーグループ450人、
35位、ライフコーポレーション、ノジマグループ、コメリ、
それぞれ約400人、
46位、スギ薬局360人、
47位、ウェルシアホールディングスグループ355人、
そして48位の350人に、
バロー、サンドラッググループ。

小売業・サービス業を拾っていくと、
各業態ナンバー1企業の名前が並び、
あとはドラッグストアの大量採用が特徴。

特にコスモス薬品は、
その食品販売パワーや出店スピードが驚異的だが、
人材採用にも積極的だ。

就職の不採用メールばかり来て
スマホ持つ娘の震える右手

〈日経歌壇より さいたま・池田びん〉

娘さん、小売り流通・サービスに来なさい。

良い世界ですよ。
良い世界になりますよ、
良い世界にしますよ。

挫折には音があるとふ人ありて
息子は春のベランダにゐる

〈同 大分・阿南尚子〉

ベランダにいる息子の挫折の音が、
聴こえるようだ。

しかし春という季節はそれを許してくれる。

採用大卒者、
文科系3.0%増、
理工系8.0%増。

この理工系増加は、
ドラッグストアの薬剤師採用に押し上げられている。

文部科学省・厚生労働省の調査、
今春卒業する大学生の就職内定率は81.7%。
想像以上に高い。

前年同期比1.2ポイント上昇。

来年春も「高い水準」が維持されそうで、
これは嬉しいニュース。

しかしみなさん、
小売流通・サービス産業においでください。

良い世界ですよ。
良い世界になりますよ、
良い世界にしますよ。

一方、朝日は主要100社へのアンケート。
答えた小売リ・外食企業は、
髙島屋・三越伊勢丹ホールディングス、
イオングループ、イトーヨーカ堂、
セブン-イレブン、ローソン、ファーストリテイリング、
それに日本マクドナルドとすかいらーく。

そして正社員の平均在籍期間と、
3年以内の離職率を調べた。

業種別離職率は、
全産業平均28.8%。

高い順に並べると、
宿泊・飲食サービスが48.5%、
不動産・物品賃貸が38.5%、
小売りが35.8%。

小売りサービス業の一流企業の離職率が、
この数字だから全体は推して知るべし。

回答してくれた企業の3年間離職率は、
すかいらーく35%、
日本マクドナルド33%、
ローソン23%、
セブン-イレブン・ジャパン16%、
イトーヨーカ堂12%、
三越伊勢丹8.4%。

固有名詞が入ると、
妥当な線と考えられるだろうか。

平均在籍期間は、
髙島屋の20年8カ月から、
セブン-イレブンの9年7カ月まで。

こちらは想像よりも長い。

シャツの裾をズボンの外に出すように
なったころからデフレが続く

〈日経歌壇 掛川・村松建彦〉

働く人たちの雇用と収入の安定、伸長が、
最大のデフレ対策となる。

政府・日銀こぞって唱えるインフレターゲット2%は、
それ自体、勇敢な政策で、
その勇敢な行為を敢行しなければ、
日本経済は蘇生されない。

しかしよく知っておかねばならないのは、
安倍晋三ラッパで為替レートと平均株価が動いても、
「円安」は国民生活にとって、
必ずしもいいことではない点だ。

ガソリン代が上がる、
そして物価が上がる。
海外旅行で同じものが高くなる。

それに応じて、
雇用が安定し、
若年層の収入が上がらねば、
生活は苦しくなるばかり。

インフレを意図的に引き起こす政策が、
デフレを解消する保証はどこにもない。

だから「国民の生活を守る」小売りサービス業は、
インフレターゲット論よりも、
絶対に確かな仕事を続けねばならない。

需要を創り出しつつ、
顧客の暮らしを守り、
向上させること。

その小売り流通サービス業、
良い世界ですよ。
良い世界になりますよ、
良い世界にしますよ。

では今週も、みなさん、
Good Monday!

〈結城義晴〉

2013年03月17日(日曜日)

ジジとお父さんの休日[日曜版2013vol11]

ボクはねむっていました。
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ユウキヨシハルのおとうさん、
けさは、はやおき。
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そして、でかけていきました。
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朝日をみながら、
アクアラインをわたる。
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そして、ついた。
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空には雲が。
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風はありません。
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陽もさして、いいきもち。
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おとうさんは、休暇。
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だいすきなゴルフ。
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スポーツだいすき。
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でも、右目の手術をしてから、
じっと動かないボールしか、
うてません。

だから、ゴルフ。
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おもいおこせば、
まえの週もゴルフだった。
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うつくしいゴルフコースだった。
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rikkyouはいま、
春やすみ。
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だからおとうさんも、
ちょっと、ゆっくりできます。
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いちにち、体をうごかして、
それからいそいで、
かえってきます。

夕陽がおりてきた。
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朝日とともにでかけて、
夕陽といっしょにかえってくる。
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海ほたるがみえてきた。
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ちょっと渋滞。
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それでも無事にかえってきます。
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湾岸道路をヨコハマへ。
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ベイブリッジがみえてきた。
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ベイブリッジをわたる。
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ここまできたら、もうすこし。
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そしてマリンタワー。
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おかえりなさい。
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よかったですね。
成果はいかが?

〈『ジジの気分』(未刊)より〉

2013年03月16日(土曜日)

鉄道の便利さ&スピードと小売業の破壊的イノベーション「フォーマット」

東急東横線と東京メトロ副都心線、
今日から相互直通運転開始。

昨夜、レール締結式が行われた。

すでにメトロ副都心線は、
西武池袋線、東武東上線と、
乗り入れ済み。

埼玉県西南部から横浜まで、
乗り換えなしで行き来することができる。

だから㈱商人舎最高顧問・杉山昭次郎先生も、
乗り換えなしで商人舎オフィスまで来ることができる。

私も直通で「飯能の流通仙人」のもとに赴くことができる。
飯能・横浜が直通になるからだ。

私自身は最低、週に2回は、
池袋の立教大学に通う。
自分の研究室に寄って、
教室に行って講義する。

その往復が何より便利になる。

東京急行電鉄の2013年度予測。
東急線全線で輸送人員が前年比1.8%増加、
運賃収入は24億円増加。

一方、東京メトロの副都心線の利用者数予測。
これまでの1日33万人から44万人に増加。

この私鉄と地下鉄の連携の背景には、
「鉄道離れ」のトレンドがある。

私鉄大手16社の輸送人員は、
12年3月期に前期比マイナス0.5%。
関東の9社はマイナス0.8%。
東急電鉄だけが増加。

一方、JR東日本も今日から、
秋田新幹線スーパーこまちの営業開始。
専門マニア的に言えば、E6系新型車両。
秋田・東京間3時間45分。

東北新幹線はやぶさのE5系も今日から、
国内最高時速320キロ走行を開始。

東京・新青森間最短2時間59分。
これは従来より11分の短縮。

このはやぶさの時速320キロは、
フランスのTGVと並ぶ速さで、
現在の世界最速となる。

鉄道離れに対しては、
便利さとスピードで補う。

しかし便利さと混み具合は、
二律背反の現象となる。

便利さやスピードという一方向への進化は、
「近代化」の方向である。

対する「現代化」とは、
「二律背反」を問題解決することだ。
鉄道関係者はどんな結論を導き出すか。深い考察が求められる。

さて昨日のブログでは、
JAPANドラッグストアショーの交流を紹介したが、
その日本のドラッグストア市場規模は、
2012年度5兆9408億円で、
これは前年比2.4%増。
成長率で初めて3%を割って、
ドラッグストアの急成長も一段落。

店数は全国に1万7144店舗。

日本チェーンドラッグストア協会の発表。

食料品の売上げは、
12年連続増加。
化粧品や医薬品は横ばい。

業態ごとに、
主力商品分野は年々、
伸び率が低くなり、
横ばいとなり、
やがて減り始める。

ドラッグストアは医薬品や化粧品。
スーパーマーケットは加工食品や日配品、生鮮食品。
総合スーパーは衣料品、住関連品、それから食料品になる。
コンビニも雑誌、飲料、加工食品・菓子。

どの業態を見ていても、
徐々に、主力部門や成長部門が伸びなくなって、
新しい部門やカテゴリーを、
「ラインロビング」しなければならなくなる。

ラインロビングとは、LineをRobすること。
つまり他の業種業態が販売している商品群を、
盗み取って、自らの業態にはめ込むこと。

スーパーマーケットでいえば、
生鮮食品と加工食品、日配品の商品構成に、
まず惣菜をラインロビングし、
酒カテゴリーをラインロビングし、
ベーカリーをラインロビングし、
いま、ドラッグや化粧品をラインロビングしようとしている。

やがてアメリカのウェグマンズやホールフーズ、
そしてイータリーのように、
フードサービスをラインロビングし、
その融合を図るに違いない。

ドラッグストアは医薬品の薬局薬店から始まり、
化粧品やグロサリーをラインロビングし、
酒や加工食品・菓子をラインロビングし、
いま日配品や生鮮食品、惣菜をラインロビングしている。

コンビニも便利商品・便利サービスから始まり、
惣菜・弁当・おでんとうをラインロビングし、
いま、生鮮食品へと入ってきた。

通常はこのラインロビングを重ねていくと、
新しいビジネスモデルが登場してくる。

そしてその時期はもうとっくにやって来ている。
それが私が提唱する「フォーマット」の時代。

こんな新しい商品が売れる。
こんな新しい技術がある。

それも小さな持続的イノベーションではある。
しかしそれが煮詰まってきたとき、
破壊的なイノベーションが起こる。

1930年のマイケル・カレンによるスーパーマーケット。
グロサリーストアからの業態転換だった。

1960年、ハリー・カニンガムによるディスカウントストア。
これはバラエティストアからの転換。
サム・ウォルトンもこの流れに乗って、
ウォルマートを開発する。

1980年代のスーパーストア、コンビネーションストア、
クォリティ&サービス・タイプ、リミテッドアソートメントストアなどなど。
これは1930年から50年経過した後の、
スーパーマーケットの第2の転換だった。

そして1988年のサム・ウォルトンによるスーパーセンター。
ディスカウントストアとスーパーマーケットの結合だった。

いずれも歴史に残る破壊的イノベーションである。

いま、何か、そんなことが起こるような気配だ。
鉄道の変革とドラッグストアの食品の伸び率低下から、
イノベーションの連想を抱く週末である。

〈結城義晴〉

2013年03月15日(金曜日)

新ローマ法王フランシスコ1世とドラッグストアショー・レセプション交友

横浜商人舎オフィスの裏の遊歩道、
桜が芽を出してきた。
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もうちょっと、
もうすこし。

ひとつずつ、
すこしずつ、
いっぽずつ。

今月の商人舎標語。
待ちましょう。
桜の開花を。

あと、何回、
桜を愛でることができるのか。
20回か、30回か、40回か。

今朝、そんなことを考えた。

朝刊の巻頭コラムは、
すべてといってよいほど、
フランシスコ1世の話題。
はじめて南米から生まれたアルゼンチンのローマ法王。
清貧と質素を重んじる。

地下鉄やバスを使い、
飛行機はエコノミークラス。

中世の聖人アッシジのフランシスコから名称をとったが、
その名にふさわしく貧困対策に尽力してきた。

偶然にも、私、今、
『ふしぎなキリスト教』を読んでいる。
講談社現代新書、
橋爪大三郎と大澤真幸の対談集。

これが面白くて仕方がない。

私はキリスト者ではないし、
宗教に対しては、なんというかノンポリシーだが、
宗教に関する知識や情報には強い興味がある。

対談の中で橋爪さんが「預言者」について語る。
「言葉が絶対の支配力を持つことへの、信頼なのです」

洗礼者ヨハネもイエス・キリストも、
イスラム教を起こしたムハンマド(マホメット)も、
預言者であることは共通している。

「預言者」は、
「言葉の絶対的な性能を
研ぎすますことができる」

「この伝統から、
神学や哲学や科学や
ジャーナリズムがうまれた」
この分析には心から共感を持つ。

私自身、言葉の性能を評価する者だ。
「言葉の力」を信じる者だ。

だからフランシスコ1世のこれからの「言葉」に、
注目し続けていきたい。

さて今日は、
商人舎オフィスに、
三井物産㈱のお二人が来社。
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左から食品流通部加工食品営業部部長補佐の品田哲也さん、
同加工食品チームの中野真樹さん。

今年は9月上旬に、
アメリカ視察トップセミナーを開催します。
ニューヨークとラスベガス。

トップマネジメント向けの解説と、
スケジュールをつくります。

さて今日のメインイベント。
午後、横浜から千葉県の海浜幕張へ。

幕張メッセはすでに夕刻。
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春の黄昏は、心なしか淡い。

その幕張メッセで今日から、
第13回JAPANドラッグストアショー開催中。
主催は日本チェーンドラッグストア協会。
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文字通りのトレードショーは初日だけ。
明日、明後日は一般消費者に公開される。

だから今日は、全国のドラッグストア関係者が、
千葉・幕張メッセに会した。

18時からは恒例のレセプションパーティへ。
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主催者の小売企業の皆さんと出展社の皆さんが参集し、
初日をねぎらい、ショーの成功を確かめ合う。

開宴の辞は、実行委員長の皆川友夫さん。
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㈱アカカベ代表取締役。

次に、主催者を代表として、
関口信行さんがご挨拶。
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日本チェーンドラッグストア協会会長。
㈱龍生堂本店社長。

来賓挨拶は、お二人。
はじめに公益社団法人日本薬剤師会会長児玉孝さん。
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そして日本OTC医薬品協会会長の吉野俊昭さん。
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ロート製薬㈱代表取締役社長兼COO。
二人ともに、ネット販売の問題について主張。

今回は通常国会開催中で、
政治家の挨拶がまったくなし。
これもまたよし。

来賓挨拶の間に、
清水信次さん、井上淳さんと話し合った。
清水さんは日本チェーンストア協会と生団連会長。
井上さんは両協会の専務理事。

写真がないのが残念だが、
先日、私、清水さんと対談した。
『月刊商人舎』創刊号の対談。
テーマは「消費税増税問題」。
この対談での結論が、
「総額表示を撤回させること」

清水さんはすぐに動いて、
自民党・公明党の責任者にアプローチ。
それが特措法案「外税方式時限採用」として、
政府から発表された。

私は月刊『商人舎』を、
強烈なオピニオン誌にしようと考えている。
その創刊号が発刊される前に、
対談が「現実化」してしまった。

それにしても清水さんの行動力と影響力は、
本当にすごい。

流通小売業界・サービス業界は、
外税方式採用で本当に助かった。

私も本望だ。

創刊号では清水さんとの対談が、
克明に描写され、
1年後の消費税への対策が丁寧に提案されている。

続いて、健康(セルメ)川柳の発表。
応募総数2万6885作品。
20130315214102.jpg

その中から選ばれた栄えある大賞は、
こっちょさんの作品。
「子の負担セルメで減らす爺と婆」
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こっちょさん、おめでとう。

乾杯のご発声は、上原明さん。
大正製薬ホールディングス㈱会長兼社長。
20130315214204.jpg

懇親は写真で紹介しよう。
㈱サッポロドラッグストアー社長の富山陸浩さん、
常務の富山浩樹さん(右)。
20130315214230.jpg

㈱キリン堂会長の寺西忠幸さん。
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㈱商業界時代からずっとお世話になっている。

㈱丸大サクラヰ薬局の櫻井清社長。
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私の隣から、
㈱オオキ会長兼社長の松井秀夫さん。
㈱ぱぱす会長の根津孝一さん。
㈱プラネット会長の玉生弘昌さんと、
同社長の田上正勝さん。
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そして衝撃ショット。
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寺西さんと松井さん。
お二人の了解を得て掲載。

中締めは、副実行委員長の石田岳彦さん。
㈱CFSコーポレーション社長。
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最後の最後はこのお二人と。
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私の隣が樋口俊一元衆議院議員、
樋口産業㈱社長。
そして協会事務総長の宗像守さん。

この協会は宗像さんでもっている。
そして樋口さんは経営者であり、代議士。

宗像さんも樋口さんも、
言葉の力を使う人。

その意味で、私の同志。
言葉の性能を信じる者たちだ。

〈結城義晴〉

2013年03月14日(木曜日)

ウォルマート小型店115出店とニトリ「大企業病処方箋」6段階評価

考えてみると今日は、
ホワイトデー。
ひどく忙しくて、夜、
そのことに気がついた。

ホワイトデー商戦、
いかがだったろうか。

日経新聞夕刊に『フォークの時代』の連載。
音楽評論家の富沢一誠が綴っている。

第2回の今夕に登場するのは、
岡林信康と吉田拓郎。

「1960年代後半から70年代は、
怒れる若者の季節と呼ばれた」

「フォークの神様」岡林信康の代表曲は「友よ」。
岡林はこの歌で「反体制の英雄」となる。

吉田拓郎は若者全体にフォークを浸透させた。
拓郎は「若者の英雄」になった。

「反体制の英雄と若者の英雄」

岡林は「私たちの歌」、
拓郎は「私の歌」。

岡林の「私たちの望むものは」。
拓郎の「今日までそして明日から」、
「私は今日まで生きてみました」。

岡林の〈連帯感〉、
拓郎の〈共感〉。

富沢はこの二人を、
「フォークの核」と象徴的に表現する。

私は完全に拓郎世代だが、
仕事をするにあたっては、
〈連帯感〉と〈共感〉、
ともに欲しい。

連帯感を強要する向きが多いが、
共感に支えられていなければならない。

やはり日経新聞夕刊の『ウォール街ラウンドアップ』。

ジェフ・イメルトの「株主への手紙」を紹介。
米国ゼネラル・エレクトリック会長の予想。
「2013年は『リセット』時代の
典型的な1年になる」

「リセット」とはイメルト流の表現で、
「構造変化」を意味する。
例えば政府の役割の増大、
金融ビジネスの変質、
製造業への回帰といったこと。

日米ともに構造の変化が起こる。

そのアメリカのウォルマート。
米国事業プレジデントのビル・サイモンがコメント。
「小型フォーマットの出店を加速させる」
6万平方フィート(約1700坪)以下の店舗を、
今年度115店舗出店の予定。

ウォルマートが自ら「小型店」という場合、
6万平方フィート以下の店を示す。

ウォルマートはマルチ・フォーマット戦略を採用している。
第1に最大面積のフォーマットは、
7000坪まで広がったスーパーセンター。
衣食住薬の総合スーパー。

第2はメンバーシップホールセールクラブのサムズ。

第3は非食品総合ストアのディスカウントストア。
これは1996年以降、縮小し続ける。

第4が食品スーパーマーケットで、
バナーは「ネイバーフッドマーケット」。
約1200坪。

今後は「ウォルマート・マーケット」と称する。

そして第5がウォルマート・エクスプレス。
これが400坪くらいで、最新フォーマットの実験店。

「小型店」は第4と第5のフォーマット。

ビル・サイモンの発言では、
ネイバーフッド・マーケットは、
2016年までに500店舗を目標とする。
今年1月末の店舗数は、267。
昨年1月末、210店。
一昨年は184店、その前が154店、
その前が150店。

このところ、1年間に4店、30店、26店とつくってきて、
昨年度は57店の出店。

急速な出店を目標としている。

いちばん小型のエクスプレスは、
今年1月末で19店。

ウォルマートにとって、
小型店大量出店時代がやって来ている。

アメリカでも、スーパーマーケットやドラッグストア、
そしてダラーストアの閉店、退店が激しい。
その退店後に居抜きでの出店が可能となる。
それがウォルマートの小型店大量出店時代を支えることになる。

さて今日、最後の話題。
日経電子版の「経営者ブログ」。
似鳥昭雄さんが毎週金曜日に書いている。
ニトリホールディングス社長。

2週前のブログタイトルは、
「大企業病の克服は6段階評価」。

「ニトリは新興企業というイメージもありますが、
最近はちょっとした大企業病にかかっています」

このブログ、社内向けのメッセージだと感じた。
「商品の開発スピードが遅れたり、
お客様が求める『使う、買う立場』ではなく、
『作る、売る立場』からの商品づくりや発想になっています」

この大企業病への似鳥さんの処方箋。

第1は教育。
「社員に自己育成の時間を与えて、
ストアコンパリゾンや語学などの勉強をしてもらう」

その一環として第2に「評価制度」を変えた。

かつては5段階だった。

5段階では75%程度の人が3評価になる。
そして「それで満足してしまいます」。

しかも「4に近い3だと勘違い」する人間が多い。

そこで6段階評価にした。
結果、4よりも3評価の社員が増えた。

みんなびっくりした。
「4と思ったら、3だと」

似鳥さんは言う。
「みんな中の上が好きなんです」。

この評価法は面白い。

その上で第3に「配転教育」を施す。
「大企業病を克服するためには、
配転を早めていかないとだめですね」

しかしここから「連帯感と共感」が、
生まれて来なければいけない。
上意下達で、教育・評価・配転を施しても、
そこから連帯感と共感が熟成されなければ、
大企業病からは抜け出せない。

これは大企業に限らない。
「中小企業の大企業病」ほど、
恐ろしいものはない。

最後に似鳥さんの述懐。
「私がニトリからいなくなっても競争力を維持できるか、
今のうちに準備する必要があります。
米ウォルマート・ストアーズは、
創業者の死後もさらに成長しています」

「経営者の評価は
その死後の50~100年後に
決まるものだと思っています」

ウォルマートには、
驚くほど大企業病がない。

似鳥さんもそれを目指す。

私は新しいテーマへのチャレンジこそ、
大企業病への処方箋だと思う。

「小型店」の115店出店も、
ウォルマートの2013年度のチャレンジである。

〈結城義晴〉

2013年03月13日(水曜日)

消費増税「外税表示と還元セール禁止」/平和堂米国研修事前講義

日経新聞が一面トップで報じた。
朝日新聞は経済欄で記事にし、
讀賣新聞は掲載しなかった。

消費税増税に関連した政府の新方針。
三つある。
第1は来年2014年4月、
消費税が5%から8%に増税されること。

これがまず確定した。

第2は、「外税」を一時的に認めること。
2004年に消費税込みの総額表示が義務付けられた。
しかし「総額表示義務」を特措法案で時限措置として緩める。
2017年3月末まで「1000円+税」のような形で、
本体価格と消費税を分けて示す「外税方式」の価格表示ができる。

これは大いに評価できる。

そして第3に、これが問題になっているのだが、
「消費税分還元セール」などを禁止すること。

私自身は、国民が消費税を納めることは、
明確に認識してもらう必要があると考えている。
だから「消費税分」を小売業や卸売業、製造業が負担して、
それを「還元」と称するセールなど「邪道」だと思っている。

ただし政府がこれを「禁止」とするのは、
これは政府の「邪道」だ。

政府・自民党には、
「消費税引き上げに伴う転嫁対策に関するプロジェクトチーム」がある。
野田毅座長。

このプロジェクトチームが、
増税分の価格転嫁を円滑に進めるための「特別措置法案」を了承。
現在開催されている通常国会に提出する。

私が『食品商業』編集長だった1997年、
消費税は3%から5%に引き上げられた。
この時、イトーヨーカ堂が「消費増税分還元セール」を展開。
成功を収めるとダイエーやジャスコ(当時)などが追随。

しかしこの時、大手小売業が値引き分の負担を、
取引先に「協力」させるという事態が生まれた。

今回は、この「優越的地位の濫用」を防止するために、
「消費税分還元セール」などを禁止するという。

「優越的地位の濫用」は、独占禁止法違反で、
それはそれで厳格に処分すればいい。

そして消費税増税に関しては、
消費者にきちんと負担してもらうのが、
大人の国家の在り方だ。

たとえ邪道の「消費増税分還元セール」を、
小売企業がやったとしても、
これを禁止するのはいかがなものか。

ここには「士農工商」的なものが感じられる。
「士」が「商」を見下して「禁止」する。
私にはひどく不愉快だ。

しかし「還元セール」を展開する小売業は、
それが10%に上がった時にも、
さらに将来、もっと上がるときにも、
ずっと還元セールをやり続けるのか。

消費税を納めるのは、
そのことを決定した政治を選択した国民の義務である。
それを重く重く認識するポリティカルな国民をつくるためにも、
「消費増税分還元セール」などやるべきではない。

これは小売業側のポリシーの問題となるし、
商人としての在り方にかかわることである。

さて、昨夜、今日と、滋賀県彦根市。
昨日は店舗視察をした後、
夜は㈱平和堂の幹部の皆さんと情報交換。
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コーネル・ジャパン第1期生・2期生・3期生と揃って、
その同窓会のようになった。

間もなく季節が終わろうとしている鴨。
老舗料亭「伊勢幾」の鴨鍋に舌鼓を打ちながら、
熱いひと時を過ごした。
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右から、取締役店舗営業本部長の夏原行平さん。
一般食品営業部長執行役の福嶋繫さん(後ろ)。
取締役営業推進室長の夏原陽平さん。
そして常務取締役の平松正嗣さん(左)。
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行平さんがコーネル1期生、陽平さんが2期生、
そして福嶋さんが3期生。

会話も食事も酒も進んだ。
愉しかった。

今日は朝から、
その㈱平和堂のアメリカ研修会事前勉強会。
場所は、南彦根のアルプラザホール。
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平和堂は年に2回、アメリカ視察研修を行う。
私は、そのコーディネート役。

2011年から始まったアメリカ視察は、
店長やバイヤーといった中堅社員が対象。
すでに4回を数え、参加者も180名を超えた。

今年は4月と10月に開催される。
この事前勉強会では、
4月に参加する人たちと、
前回の参加者たちが一堂に集い、
情報を共有しあう。
全参加者数は85名。

前回の参加者たちは、
7人の代表が視察で学んだことを報告し、
その後、自らの仕事に取り組んだ内容を発表。
20130313141255.jpg

夏原平和社長をはじめ、
幹部、エリアマネジャーたちが、
その発表を聞いている。
そして鋭い質問が飛び、意見が提案される。
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もちろん、私が一人ひとりの報告に対して、
講評する。
20130313173146.jpg

夏原社長は前回、アメリカ視察に同行、参加した。
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最後にその夏原さんの総評。
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「スーパーマーケットへの想いが大事。
想いが高くないと視察する意味がない。
昨秋、皆と一緒に視察し、
ポジショニングの重要性を共通の認識とした。
アルバートソンのようになってはいけない」

「アメリカだからできる、
日本では無理と思っては、
いけない。
お客様のために、
できることを実践したい」

夏原さんの口調がよかった。
「やろかと思えばできる。
無理やと思えばできない」

その通り。

一方、これから参加する人たちは、
前回参加者の発表を聞いて、
事前にイノベーションの方向性を学ぶ。

この連鎖が、何よりも貴重で、
企業として良い結果を生み出す。

昼食時には、前回参加した人たちのディスカッション。
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積極的な意見交換で、
皆の顔も輝いている。
彼らが現場を変えている。

夏原社長も彼らへの想いを語る。
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好循環の連鎖が起きている。

そんなことを実感しつつ、
次回の参加者たちへ、
事前の90分間のガイダンス講義。
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成瀬義一先生の「商人よ、正人たれ」を、
冒頭で強調した。

中身は、
「鳥の目、魚の目、虫の目、心の目」。

そしてディスカッションと最後の講話。
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次のツアーの団長は、夏原行平さん。
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4月のツアーが楽しみだ。

報告会と事前勉強会が終了し、お疲れ様会。
夏原さん、経営企画部長・西川好人さんと一献。
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ずっと一日中、話し続けた。
だから、ビールもワインも、近江牛も、
実に美味かった。
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消費税増税に対しても、
アメリカからの学習においても、
いつなんどきも、
「商人」は「正人」であるべきだ。
そのことを強く感じた彦根での2日間だった。

〈結城義晴〉

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