結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2012年04月19日(木曜日)

「商人の本籍地と現住所」そして「不安とワクワク」の一瞬の積み重ね

新緑の季節になってきた。
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商人舎オフィスの窓から見える桜の枝にも、
みずみずしい緑の葉が茂る。

その遊歩道のモミジの葉も、
新緑に変わる。
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そして路端には、タンポポ。
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桜色一色の様から、
黄緑、黄色の季節へ。

5月の最終週、29日、30日・31日。2泊3日完全合宿制。
「商人舎ミドルマネジメント研修会」
受講申し込み、受付中。
締め切りの4月末日2週間後に迫る。

東京都立中央図書館のこのシーズンの企画展。
「新ビジネスマン、本を読もう!」
小売業やサービス業の店舗だけでなく、
図書館も様々な季節に様々な企画を打つ。
まあ、図書館もサービス業のひとつですが。

この企画の一環として、
著者メッセージの依頼が来た。

「今回の企画展は、この春、
就職や転職等で新たなスタートを切った社会人を対象に、
ビジネストレンドや仕事のための下調べ、
ビジネスシーンでの話題作りに役立つ情報源としての書籍、
中でも全国紙や経済誌に書評が掲載された話題の本を
一堂に集めて展示するものです」

私の「小売業界大研究」なども、
展示される。

そこで私が贈った短いメッセージ。

イオンに入ってから、
実家を継いだ柳井正さん。
ユニクロのファーストリテイリング会長兼社長。

総合商社に入社してから、
小売業に出向した新浪剛史さん。
ローソン社長。

銀行に就職してから、
小売業とITを結びつけて起業した三木谷浩史さん。
楽天社長。

いずれもまず、
小売業の面白さを語る。
小売業の夢を広げる。
小売業の社会貢献を知る。

一生をかけるに値する仕事です。
自分なりのスキルを磨くことのできる職業です。
生きがいと遣り甲斐をくれる産業です。

一昨日のこのブログに投稿あり。
「アークス&ジョイス統合」 の件。

JOIS PERSON より

「結城先生 こんばんわ

一夜明けて、
私たちは
時代の大きなうねりの中にいるんだ
なと
改めて思いました。

その中で今できることは
私たちは地域のお客様に
より喜んで頂けるために
今まで以上に精進すること。
今まで以上に自分たちの責任を
果たすこと
、でしょうか。

そう思うと
不安もありつつ、
ワクワクもしてきます」

素晴らしい。
自分で問題解決しているプロセスが、
描かれている。

これこそ脱グライダー知識商人の姿。

「商人の本籍地と現住所」を貫くものは、
「地域のお客様に喜んでいただく」こと。
そのために「今まで以上に精進すること」。
「今まで以上に自分たちの責任を果たすこと」。

まさにそれです。

「不安もありつつ、
ワクワクもしてくる」

時代のうねりの中で、
生きている実感。

それが人生でしょう。

昨日も書いたけれど、
故倉本長治商業界主幹の言葉。
この一瞬の積み重ねこそ
君という商人の全生涯

ふたたび、
Good Luck! Jois People!

さて、4月2日から、
結城義晴のフェイスブック、
グランドオープン。

facebookで友達になろう。
知識商人の輪を広げよう。
キャンペーンは続いている。

そのフェイスブックにいい話。

相模女子大学専任講師の小泉京美さん、
かつて私の立教ビジネスデザイン研究科の講義を履修してくれて、
現在、女子大講師の才媛。

小泉さん、昨日、
お茶のお稽古に行った。
そこで聞いた宗匠のお言葉。

お弟子さんが、
床の間に生けた花を見て言った。
「主役は二人いらない」

花入には、
2種類のメインとなる花が
生けられていた。

「この言葉、ビジネスの場面でも、
家庭内でも、色々な場面で言えますよね。。。

さすが、修行をしたヒトは違うな~」
小泉さんのつぶやき。

例えば、ひとつのコーナーでアソートメントする。
カテゴリーごとに、
「主役は二人いらない」

例えば、チラシで売り出し商品を企画する。
部門ごとに、
「主役は二人いらない」

フィリップ・コトラー。
マーケット・リーダーとマーケット・チャレンジャー。
「主役は二人いらない」

ちょっと古すぎるが現役時代の「王と長嶋」。
「主役は二人いらない」
ならば、どっちが主役?

記憶に残る主役は長嶋茂雄。
記録に残る主役は王貞治。

コンテスト型競争の時代が始まっていたのでした。

さて、昨日の午後は、日本スーパーマーケット協会。
商業経営問題研究会の4月例会。
通称RMLC(Retail Management Learning Circle)。
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この日の第1部は、
協会事務局長の江口法生さんが特別ゲスト講師。
「流通を取り巻く法律・制度改正の諸問題」について、
レクチャーしてもらった。
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江口さんはライフコーポレーションで、
清水信次会長の秘書をしていた。

流通に関連する法律・制度問題の、
いわばスペシャリスト。
こういった人財、
団体・協会には欠かせない。
江口さんが整理、解説してくれたのは、
「6つの視点からの法改正の動き」

第1は、社会保障と税の一体改革、
復興財源としての臨時増税問題。

短時間労働者への厚生年金、健康保険等適用拡大と、
今国会最大のテーマになっている消費税率の引き上げ。
そして、復興財源のための所得税、個人住民税、法人税のアップ。

週20時~30時間勤務する短時間労働者への
年金、保険等の適用拡大は、大きな問題だ。

従業員数501人以上の企業が、
1年以上雇用する従業員を週20時間以上働かせる場合に、
対象となる。

厚労省調べでは、370万人がその対象で、
企業負担は5400億円に上る。
パートタイマー依存が高いチェーンストア企業の負担は重い。

第2は、エネルギー政策の転換と、
それに伴う買い取りコストの問題。

東電の原発事故で原発が順次停止する中、
再生エネルギーの拡大による買い取り制度の導入など、
企業活動への影響は必須になってきている。

第3は、環境関連法案。
容器包装リサイクル法、食品リサイクル法、
省エネ法、フロン類等の対策など、
食品スーパーマーケットに直接かかわる法規の動向。

フロンの回収・破壊法に関しては、
フロンを冷媒とする冷蔵ケースなどを製造するメーカーではなく、
使用する側、つまり小売業の責任が議論されている。

第4は、食品の表示を取り巻く環境。
加工食品の原料原産地表示、トレーサビリティ、栄養成分表示、
トランス脂肪酸の含有量表示などなど、
これも、食品産業にとっては、
注視しなくてはならない動き。

第5が、人事・労務分野における課題。
店舗における管理監督者問題、最低賃金の引き上げ問題、
障害者雇用対策法の改正対応、有期労働契約、
高年齢者雇用安定法改正案、
パートタイム労働対策などの法改正の動向。

最後に6番目は、食品の放射能汚染問題。
4月1日施行の放射性セシウムの新基準に関する考え方。

90分にわたってのレクチャーにみな、
真剣に耳を傾けた。
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その後、Q&Aとディスカッション。
左から山口紀生さん、高木和成代表世話人、
杉田幸夫さん、古川芳之さん。
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杉田さんは、中小企業には、
法改正の情報が入らないのではないかと指摘。
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江口さんの見解。
「個店対応では難しいでしょう。
とりわけ表示問題は、
共同仕入れ機構で指導を受けるなどの対策が必要。
また、短時間労働者の問題を機に、
短期雇用形態を再検討し、
外部化を図ることも対策のひとつです」
江口さんは、丁寧に、答えてくれた。
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6つの法律・制度の改変は、
大きな意味では「規制強化」である。
いま、規制が強化されているのだ。

だとすると3つの姿勢が求められる。
第1は、その規制の中身を知ること。
第2は、それを順守する体制をつくること。
そして第3に、政治・行政に働きかけ、業界の意志を伝え、
同時にその意志を消費者や関連業界に広報・伝達すること。

「知って、守って、働きかける」
知らずして、守らずして、文句だけ言うのでは、
世間は納得しない。

この時、こういった問題の専門家が必要になる。
自分の会社内で、そういったスペシャリストを養成する必要がある。
それができない企業は、団体・協会に頼ることになる。

だから団体・協会の役割はますます重くなるし、
業界の専門マスコミの役目も重要になる。
これが私のまとめ。
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その意味で、
日本スーパーマーケット協会事務局長の江口さんが、
流通を取り巻く法律・制度改正の動向を把握していることは、
頼もしい限り。

江口さんに、心から感謝。

多くの協会、団体、研究会、勉強会、
江口さんを呼んでレクチャーしてもらってください。

第2部は、「シナリオ2020」を受けてのディスカッション。
前回の大塚明協会専務理事の講義をもとに、
RMLCの議論を深める。

高木代表世話人が、マーケットの捉え方として、
外食との競争など食の業際化、国際化を問題提起。

それに対し、㈱たいらや社長の村上篤三郎さんは、明快に返答。
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「外食との競争はほとんどない。
それ以外にスーパーマーケットとして、
本来やるべきことは山ほどある。
ヤオコー、ヨークベニマルともにポイントカードは導入しないと言っていたが、
私は必ず導入すると見越し、準備を進めてきた。
たいらやは6月に、ID-POS付きのポイントカードを導入する。
自分の店をどのように組み立てていくのか。
それが大事だと思う」

話はどんどん展開し、スーパーマーケットの海外戦略に及ぶ。
左から前田章三さん、村上さん、小林清泰さん。
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日本のスーパーマーケット企業がなぜ、
海外出店をしないのか。
いま、その動きがあるが、成功するのか。

これまた、高木さんからの問題提起。
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それに対して、私が海外のスーパーマーケット企業の動向を話す。
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イギリスのテスコ、フランスのカルフール、ドイツのメトロ、
アメリカのウォルマートなどなどの海外展開。
いずれもハイパーマーケットなど総合スーパー業態での進出。

米国スーパーマーケットのクローガーやセーフウェイは、
海外展開をしていない。

さらに中国、台湾、韓国の流通事情まで。

経済が高度成長を果たしている段階の国では、
ハイパーマーケットが、
そしてコンビニが急速拡大しやすい。

食品スーパーマーケットは、
ある程度成熟した段階で機能する業態であるし、
システムを構築するのに時間がかかる業態だ。
その代り、構築された仕組みは、
そう簡単にとってかわられるものではない。

そんな話をした。

㈱セイミヤの加藤勝正さんも、
大いに楽しんで、議論に参加。

加藤さんは、低価格化、低コスト化、そして単純化、
フォーマット時代に特化した店づくりの問題、
さらに販売チャネルの問題など、
重要なテーマ資源を指摘してくれた。
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RMLCは今年、次世代のスーパーマーケットについて、
議論、研究していく。

前田さんの指摘は第三極に及んだ。
イオン、セブン&アイホールディングスに次ぐヤマダ電機、
そしてヨドバシカメラやビックカメラは、
家電だけではなく食品、薬とあらゆるものを扱っている。
食品マーケットにおいても大きな存在になる。
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第2部後半は活発なディスカッションで、面白かった。
活発な議論は、のどが渇く。
そこで、有志による地下の居酒屋での一献。
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㈱ケノスの小林清泰先生と村上さん、高木さん。

村上さんの本籍地は西友、現住所はたいらや社長、
高木さんは本籍地ユニー、現住所コンサルタント、
小林先生は本籍地が一級建築士で、
現住所コーポレート・アイデンティティのデザイナー&社長、
結城義晴の本籍地・商業界、
現住所・商人舎&立教大学。

みんな、「本籍地と現住所」をしっかりと認識している。

そして、「不安とワクワク」を知っている。

年とって、「不安」にも「ワクワク」にも、
若干、新鮮さが薄れてきたけれど。

<結城義晴>

2012年04月18日(水曜日)

そごう水島広雄元会長の「百寿」と日本総人口「最大の25.9万人減」

ちょっと驚いたニュース。
「そごう水島元会長、100歳の祝い」

「あっと、まだ生きてらっしゃったのか」
そんな感じ。

長寿そのものは、
極めてめでたいことだけれど。

百貨店そごうの元会長・水島広雄さん。
1912年生まれで、
4月15日に100歳の誕生日を迎えた。

日本興業銀行から、そごうの社長・会長へ。
2000年段階で、日本最大の百貨店グループを構築。
しかし当時、負債は戦後6番目の1兆8700億円となり、
民事再生法の適用申請。

水島そごうの「成長戦略」は、
結果として見れば、「膨張戦略」だった。

だから破綻した。

昨日、水島さんは車いすで会場に登場。
「百歳はあっという間だった」とコメント。

このコメントはすごい。
こうでなければいけない。

この一瞬の積み重ねこそ
君という商人の全生涯

<故倉本長治>

だからこそ百歳も、
あっという間だったに違いない。

しかし水島そごう「膨張理論」は、
破綻した。

ああ、100歳まで生きたんだ。
他を圧する生命力。

敬服。

一方、日経新聞は朝刊一面トップに、
「総人口、最大の25.9万人減」の記事。
2011年10月1日時点の日本の推計人口。

総務省恒例の調査発表、
総人口は1億2779万9000人。

ただし1年間に25万9000人のマイナス。

減少数は1950年以降の統計で最大。
65歳以上の老年人口は過去最高の23.3%に到達。
そごう水島さんも、老年人口の中の一人。

減少数は過去最大だが、
外国人の国外転出も過去最高を記録。
東日本大震災と福島原発事故の影響。

日本は2005年、戦後初の人口減少に見舞われた。
分かっていたことだが、ショックは大きかった。
その後、2007年以降、人口の自然減が定着。

今や、「少子高齢化」はニッポンの常識。

昨年の人口の最大の減少は、
第1に出生率の低下と高齢化、
第2に震災と原発事故による人口流出。

今年、来年と、少なくとも、
第2の原因は、なくなる。

だからこんなに急激な人口減少は、
起こらない。

都道府県のなかでは、
福島県の人口減少率が第1位で、
1.93%。

これは都道府県別の過去最大落ち込み幅。

人口減少率第2位は岩手県
宮城県が第4位。

東日本大震災で被災した3県の人口減少が著しい。

一方、年号別にみると、
「平成生まれ」が20.5%。
初めて総人口のと2割を超えた。

しかしやはり全国的に、
「老年人口」が「年少人口」を上回る。
「老年」は65歳以上、「年少」は0~14歳。
年少人口が老年人口を上回る若い県は、
なんと沖縄のみ。

そして75歳以上の「後期高齢者人口」が、
年少人口を上回るのは47都道府県中24道県。

老年人口が多いとは、
日本が長寿国という意味だ。

これは考え方によっては、
日本国の長所。

私はこの長所を生かしつつ、
出生率を上げ、なおかつ、
日本独自の移民制度を創造すべきと考えている。

20世紀にアメリカ合衆国が世界をリードしたのは、
イノベーティブな移民制度が確立されたからだ。

日本はその時代のアメリカとは異なる移民制度を模索し、
創造すべきだ。

小売流通業をみると、
まず伊藤雅俊さんが存命だ。
イトーヨーカ堂創業者・セブン&アイ・ホールディングス名誉会長。

岡田卓也さんもお元気。
イオン名誉会長相談役。

清水信次さんはいまだ現役。
ライフコーポレーション会長、日本チェーンストア協会会長。
そのうえ清水さんは生団連を立ち上げ、その会長。

商人舎最高顧問の杉山昭次郎先生は85歳。
昭和2年生まれで、昭次郎。

壽里茂先生は86歳。
私の大学の恩師・早稲田大学名誉教授。

そして私の両親・結城義登・ヨシ子も、
揃って、今年、86歳。

私は日本が長寿国であることを、
心から喜んでいるし、
身近に長寿者が多いことを誇りにしている。

そのうえで、この高齢者の知恵と力をいただきつつ、
人口の維持・増加を図りたい。

今年の人口統計が発表されたからこそ、
そのことを強く心にとめ、意思を確認したい。

去年(こぞ)今年貫く棒の如きもの
<高浜虚子 昭和25年作>

東日本大震災の去年の2011年、
そして人口減少率過去最高が発表された今年2012年。

「貫く棒の如きもの」を、
私たちは共有しなければならない。

<結城義晴>

2012年04月17日(火曜日)

東急ストア・木下雄治さんのお別れの会と「アークス&ジョイス統合」

木下雄治さんの「お別れの会」があった。
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昨日の12時30分から、
東京・渋谷のセルリアンタワー東急ホテル・ボールルーム。
元の東京急行電鉄本社跡にできたホテル。
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木下さんは㈱東急ストア社長にして、
東京急行電鉄㈱専務取締役。
東急百貨店の取締役や、
㈱八社会の社長を兼務。

一言でいえば、電鉄系小売業のトップ・リーダーで、
しかもその革新の旗手だった。

多くの人が献花に訪れた。
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シンプルな祭壇。

私が入場した時には、
ビートルズの「レット・イット・ビー」が、
弦楽四重奏で流れていた。
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それから音楽は、いつの間にか、
「ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード」、
「ノルウェイの森」へと変わった。

木下さんが好きだったのだろうと想像しながら、
献花し、合掌。

次の間には、軽食が用意され、
木下さんをしのぶ写真が展示されていた。
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在りし日のビデオやパネルも上映され、掲示された。
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最後に木下さんの趣味。
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「愛用の包丁と料理の数々」

食品スーパーマーケット・東急ストアの社長として、
この趣味は絶好だった。

木下さんは昭和26年4月23日、横浜生まれ。
私よりも一つ上。

名門・翠嵐高校から青山学院大学へ。
私は横浜の私立聖光学院中学・高校に行ったが、
その道を歩まなければ、おそらく、
松本中学から翠嵐高校を選んだはず。
両校のそばの三ツ沢に家があったからだ。

だからもしかしたら、木下さんを、
「先輩」と呼んでいたかもしれない。
そんな縁がある。

木下さんは大学卒業と同時に東急電鉄入社。

そして東急一筋。

極めて順調に階段を登り、
2009年3月、東急ストア社長、
昨2011年、東急電鉄専務に就任。

今年の1月20日、ホテルニューオータニで、
パネルディスカッションが開催された。
日本チェーンストア協会総会後の企画。
私はコーディネーター兼パネラーを務めたが、
この場で、木下さんとご一緒する予定だった。

ライフコーポレーション会長でチェーン協会長の清水信次さん、
カスミ会長の小濵裕正さんがパネラーだったが、
木下さんの突然の欠席に、
ちょっと驚きつつ、まことに残念に思った。

木下さんはこの時、体調を崩して入院し、
そのまま退院することなく、3月17日、永眠。

東急電鉄にとっても、
日本の小売産業にとっても、
本当に惜しい木下さんの早世だった。

こころよりご冥福を祈りつつ、
ふたたび合掌。

さて、昨日は大きなニュース。
記者会見が開かれ、新聞各紙が取り上げた。
「アークスとジョイスの統合」

日経新聞の記事には、
「北海道・東北地盤の食品スーパー2位、アークスは16日、
岩手県地盤のジョイスを9月1日付で買収し
完全子会社化すると発表」
アークスが株式交換の方式で、
ジョイスを完全子会社化する。
ジョイス株1株に対し、
アークス株0.293株を割り当てる。

2012年2月期のアークスの連結売上高は3481億円。
北海道・東北で253店舗の食品スーパーマーケットを展開。

ジョイスは年商373億円で、
岩手県を中心に北東北3県で36店舗を運営。

この統合で、年間売上高3855億円。

2013年2月期の見通しは4600億円。
スーパーマーケット業界第1位のライフコーポレーションは、
今年度5250億円だから、
業界第2位の規模となる。

アークスは八ヶ岳連峰経営を標榜するホールディングカンパニーで、
従ってジョイスが、そのグループに参加するという捉え方が正しいところ。

10年前、㈱ラルズと㈱福原の道内の2社が統合して、アークスが発足。
店舗運営、仕入れ、物流、情報システムなどの面で、
統合のメリットを活かして、ローコスト経営を追求してきた。

参画企業の自主性を重んじる。
アークス社長・横山清さんの基本的な考え方。
その趣旨に賛同して、
北海道内のスーパーマーケット、ドラッグストアが、
アークス傘下に入ってきた。

昨年10月には、青森に本部を置くユニバースが、
アークスに参加。
そして今回、ジョイスが参画。

いずれもシジシー・ジャパンの有力加盟企業。

CGCグループの北海道・東北のグループが統合して、
イオンに対抗するというのが今回の構図。

アークスの発表数値だが、
岩手県内の食品スーパーマーケットの市場シェアは、
ジョイスが15.6%で1位、ユニバースが11.9%で3位、
両社を合わせた新アークスグループは、27.5%のシェアを占め、
完全なる「クリティカル・マス」達成となる。

クリティカル・マスは、
横山さんの持論。
私の持論でもある。

イオンやセブン&アイ・ホールディングスは5兆円を超えるが、
アークスの総年商は今のところ両社の10分の1以下。

しかしそれぞれの地域でのシェアは、
17%のクリティカル・マスを超える。
「これで十分に闘える」。
それが横山戦略。

当然ながら、今後も、
東日本の食品スーパーマーケットと統合を進めながら、
「縮小拡大」を図る。

「縮小拡大」とはこれも横山造語で、
日本の消費市場が少子高齢化で「縮小」する中、
グループ年商規模が「拡大」すれば、
実際の数値以上の力を有することができる、というもの。

昨日、アークス横山清、ジョイス小苅米秀樹両社長が、
揃って東京・大手町で記者会見。
新体制では横山さんがアークス社長、
小苅米さんはアークス取締役執行役員に就任予定。

横山さんの弁。
「地域のシェアを握ることで収益を確保し、
地域に貢献でき、競争にも勝てる」

小苅米さんのコメント。
「統合後も、ジョイスらしいサービスを維持できる」

店のブランドのことを「バナー」というが、
そのバナーは、これまで通り。

「合併や買収、吸収」といったニュアンスよりも、
「統合、合従連衡、大同団結」と呼ぶのがふさわしい。

昨年11月、イオンは、
中四国のマルナカ・山陽マルナカを子会社化した。
平和堂は滋賀県の丸善(8店舗)を傘下に入れた。
バローも昨年、岐阜県の年商50億円ファミリースーパーマルキを買収。

昨年末から、
私が予測している「2012 5つのトレンド」の第2が、
このM&A。

ちなみにジョイスの小苅米さんは、
コーネル・ジャパン「伝説の第1期生」。
第1期生には、ラルズの猫宮一久さん(常務取締役)
福原の福原郁治さん(常務取締役)がいて、
三人は同期生。

コーネルの授業でも私は、
「クリティカル・マス」と「範囲の経済」を講義した。

日本の小売流通業は、
私の考えるように動いてはいるが、
地方のスーパーマーケットが減っていくことには、
いくばくかの寂しさを感じる。

今朝の朝日新聞のコラム『経済気象台』。
タイトルは「雨が降れば傘をさせ」
大阪・船場の古くからの格言。

「言わんとするところは、
『うろうろせずにやるべきところをやれ』」と、
コラムニストは書くが、
それよりも今回のジョイス小苅米さんの決断は、
まさに船場の格言通りだったと思う。
「雨が降れば傘をさせ」

それがアークスの傘だったということ。

最後に一言。
ジョイスの社員・従業員の人たちへ。
あなたたちには「商人の本籍地と現住所」がある。

ジョイスという本籍地があり、
現住所はアークス内ジョイスになった。

本籍地の良さ、ありがたさを忘れずに、
現住所の生活に、早く慣れることだ。

健闘を祈る。
Good Luck! Jois People!

<結城義晴>

2012年04月16日(月曜日)

「商人の品格」と続「たった一人の朝礼」とニチイ「夕べのあいさつ」

Everybody! Good Monday!
[2012vol16]

2012年第16週、
4月第3週がはじまります。

東京・横浜では、
桜の季節が終わってしまったのに、
東北はこれから。

横浜市中区の横浜公園。
昨日の日曜日、
「チューリップ祭り」 が開幕した。
69種類16万本のチューリップ。
「あか、しろ、きいろ♪
どの花見ても、きれいだな♪」

一方、日経新聞社会面では、
「桜の季節、被災地心待ち」 の見出し記事。

「東日本大震災の被災の後、
2度目の春を迎えた東北で、
間もなく始まる桜の本格シーズンを
人々が待ち望んでいる」

宮城県名取市の「なとり復興桜」のニュース。

桜前線弓なりに接近す
<塩尻・神戸千寛 日経俳壇より>

日本列島の桜前線。
これ自体を世界遺産に登録したいほどだ。

待つことの楽しみもまた花の頃
<鎌倉市・緒方初美 朝日俳壇より>

いま、東北の人々の気分は、この句のごとし。

今日よりも若き日はなし亀の鳴く
<熊本市・内藤悦子 同じく朝日俳壇より>

「あたりまえのことを言って、なるほどと納得する」
選者の稲畑汀子さんの評。
同感。

さて、二十四節気では、
今週金曜日の20日が「穀雨」

「穀物の成長を助ける雨のこと」を穀雨という。
「田畑の準備が整い、
それに合わせて春の雨の降るころ」
ウィキペディアにはこうある。

だからこの時期、
ゴルフもテニスも、野球もサッカーも、
雨にたたられたからといって、
恨んではいけない。

「穀雨」なのだから。

「穀雨」だとおもえば、
これもまたよし、
という気分になる春の雨。

その穀雨の今週は、もう、
人々の関心が移っている。
2週間後のゴールデンウィークへと。

4月28日からの3連休、
5月3日からの4連休。
中の2日間を休暇にすればなんと9連休。

商売上は、この時期に、
何かやりたい。

商品政策や販促企画は、
もうとうに決まっているだろうから、
それで精いっぱいという店もあろう。

しかし余裕を見つけて、
「元気な挨拶、地域一番」といったキャンペーン。
私ならやりたい。

「お店ピカピカ、クレンリネス」
こんなのもいい。

大型連休がやってくる⇒お客さんの期待感が広がる。
だから何か、アピールしたい。

この面ではむしろ、
直接、売上げにつながらないことの方が、
よろしい。

日経新聞一面コラム『春秋』。
被災地の宮城県気仙沼市の鹿折地区を描写。
後半は小売流通業に話題。

「ある仮設住宅団地では
小さなプレハブのコンビニエンスストアに客が絶えない。
家のすぐ隣にあり、一通りの食料や雑貨がそろうからだ」
まさにコンビニエンスストアのコンセプトが、
仮設住宅団地にはぴったり。

「この震災では低地に古くから発展した中心商店街が打撃を受けた。
その穴を埋めるように力のあるコンビニやショッピングモールが
いち早く動き、人々に生活必需品を届けた」
小売業の再生エネルギーと使命感。

「流通大手が相次ぎ好決算を発表した。
その一部は、失った家具や生活道具をそろえたり、
なじみの店が消え買う場所を変えたりした分だ」
これを「復興特需」という。

「前年比という、数字の上での『個人消費の好調』。
その陰で失われたものを思う」

最後のフレーズ「失われたものを思う」が、
とりわけ大事。

私は「商人の品格」と表現した。

ここに思いが至らなければ、
商売をやってゆく資格がない。
資質がない。

昨日の日曜日の早朝、5時47分44秒に、
「T.M.」さんから、このブログに投稿あり。
〈たった一人の朝礼の続編〉

「結城先生 ありがとうございます。

小生が一人でニチイの朝礼をしていること、
早速西端春枝奥様にお伝えくださったのですね。
結城先生経由で奥様直筆のお手紙を受け取りました。

退社したとは言え、ニチイ入社後三十余年にして、
創業社長の奥様とお話ができましたこと、
心が通じ合いましたこと、
唯々感謝申し上げるのみです。
こんなに嬉しいことはありません。

春枝奥様のお手紙には
未だにニチイの朝礼を続けていることへの
喜びと感謝のお気持ちが切々と綴られていました、
『ありがと』と。

でも、お礼を申し上げなければならないのは
寧ろ私の方なのです。

自己の成績(売上)を上げることに血眼になって
損得ばかりを意識して売場に立っていた私は、
商人のあり方、商人の生きるべき道、
商人の心をニチイの朝礼に教わったのです。
朝礼を通じ、西端社長や春枝奥様を通じ、
倉本先生、喜多村先生らの導きを受けることができたのです。

更に申せば、春枝奥様と小生とを結び付けてくださったのは結城先生。
結城先生が春枝奥様にお伝えくださったから
奥様と小生の距離が近づいたのです。
結城先生にも商人舎スタッフの方にも
心から、心から感謝しています。

来月、かってのニチイの前身、
ハトヤの従業員だったみなさんが集まることになっていて、
そのときに小生の投稿文を紹介してくださるとのことです。
そして、集まった人たちで朝礼をするそうです。
私も飛んで行きたい。
飛んで行って、一人ではなく皆で朝礼をしたい。

『人の心の美しさを商いの道に活かし、
ただ一筋にお客様の生活を守り、
お客様の生活を豊かにすることを
私たちの誇りと喜びとして
日々の生活に精進いたします』

とは何とわかりやすい宣誓文でしょうか、
とてもシンプルですけれど。

まさに『店は客のためにある』そのものであると思うのです。
(中略)

この二日間は生涯忘れえぬ日となりました。
すべてのご縁に感謝します。
最後に、ニチイの終礼“夕べのあいさつ”を
記しておきたいと思います。

≪夕べのあいさつ≫
『お客様 おやすみなさいませ』
『お取引先の皆様 おやすみなさいませ』
『お父様 お母様 おやすみなさいませ』
『みなさま おつかれさまでした』

ニチイの朝礼、そして夕べのあいさつ。
商人の品格を養うものだった。

すごい会社だったし、
いまでも、すごい会社だと思う。

5月の最終週、29日、30、31日。
2泊3日で「商人舎ミドルマネジメント研修会」を開催する。
その時にも、この「ニチイの朝礼」の話をしよう。
知識商人の品格を論じよう。

私自身も顧みて、
「品格ある知識商人」を目指せ、と。

では皆さん、今週も。
Good Monday!

<結城義晴>

[追伸]
結城義晴のフェイスブック、
グランドオープン。

facebookで友達になろう。

知識商人の輪を広げよう。
キャンペーンは今週も続きます。

今週はキャンペーンを強化して、
私の方から、どんどんアプローチするつもりです。

私の場合、
ゴールデンウィーク前の、
何かやろうキャンペーンです。

よろしく。

2012年04月15日(日曜日)

ジジのクイズ[日曜版2012vol16]

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ジジです。

ねむい。
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「春眠暁を覚えず」
とか、いうそうです。
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でも、世の中は、
どんどん、
かわっていきます。

サクラがおわったら、
つぎのお花。
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白いお花。
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青と赤紫のパンジーに、
かこまれて。
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ボクも、
目がさめるほど。
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スノーポールも。
20120415151809.JPG

サクラのつぎには、
いろいろな花がさきます。
20120415151836.jpg

だから、
ねむっては、
いられません。
20120415151739.jpg

きいろいパンジー。
20120415152043.jpg

「春が来たかい パンジー♪」
20120415152110.jpg

こんなに元気な花が、
咲きみだれているのは、
どこでしょう?
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「ジジのクイズ」です。

しろいアリッサム。
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ピンクのアリッサム。
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これもアリッサム。
「にわなずな」ともいいます。
20120415152531.jpg

ボクも行ってみたい。
20120415152435.jpg
ここは、
どこですか?

こんなのが、あります。
20120415152627.jpg
水飲み場。
ベンチも。
20120415152702.jpg

すわってみたくなる。
20120415152721.jpg

いいところですね。
20120415152146.jpg

こんな遊び道具がある。
20120415152833.jpg

かわいい。
20120415152811.jpg

たのしいところ?
20120415152744.jpg

これはなんでしょう?
20120415153034.JPG

すべりだい。
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だんだん、
わかってきました。
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そう、公園です。
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おうちのちかくの仲手原一丁目第二公園。

ボクは、家からでたことはない。
だから、公園にも、
いったことがありません。

でも、春が、
すぎていくのは、
わかります。

季節がゆくのは、
わかるんです。
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どこで、どう、
くらしていても、
時の移り変わりを、
かんじることができます。

それをかんじることが、
生きているってことだと
おもいます。

<『ジジの気分』(未刊)より>

2012年04月14日(土曜日)

司馬遼太郎語る吉田松陰「底抜けに明るい」「恐ろしいばかりに優しい」

今年の横浜の桜。
そろそろ終わりです。

ありがとう、
ご苦労様。

また来年、
よろしくお願いします。

一昨日の夜の桜。
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同じアングルをフラッシュを使って。
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ひとつのものを両面から楽しむ。
何ごとも。

一面的な見方、
一方的な言い切り方、
気をつけねばなりません。

組織内にコンフリクトをつくれ。
つまり常に対立軸を立てておく。

常に疑ってかかれ。
それが最後には正しい判断をもたらす。

例えば今日のニュース。

「ホームレス、1万人下回る」

公園や河川敷などで暮らすホームレス。
例の青いシートの下に住む人々。
横浜・新田間川にもひとり。

厚生労働省の調査。
今年1月時点で全国に9576人。
男性8933人、女性304人、性別不明339人。

大阪府が2417人で全国最多。
次は・・・・・、
そう、東京の2368人。

2003年から調査が開始されたが、
初めて1万人を下回った。

前年比マイナス12.1%。

その理由。
「生活保護に移るケースが増え、
自治体の緊急一時宿泊施設が効果を上げた」

1月時点の生活保護受給者は209万1902人。
過去最多。

ホームレスが減った。
それだけでは現象の本質は見えない。
生活保護受給者が増えたから。

行政の仕事の成果か。

もう一つのニュース。
「2013年度、大学・大学院大学5校、新設」

平野博文文部科学大臣の諮問。

4年制大学は秋田公立美術大学、
札幌保健医療大学、岡崎女子大学、
大阪総合漫画芸術工科大。
それに統合医療大学院大学。

このうち、秋田公立美大と岡崎女子大は、
短大を廃止・改組して4年制大学に変換。

少子高齢化社会で、
大学がまだ増えるのか。

そんな感慨も抱くが、
過去3年間、申請件数が年間10件程度もあった。
それが、半分近くに減少。

これも時系列で見ていなければ、
本質は分からない。

それに増えているのは地方の大学。
専門性の高い大学。

総合大学はもはや増加しないし、
それぞれ厳しい経営環境にさらされている。
まるで小売業の「総合店」のようだ。

日本の総合スーパーは1997年にピークを迎えた。
しかし専門スーパーは伸び続け、
コンビニ、ドラッグストアは増え続ける。

大学もちょっと、
そんな傾向にある。

何ごとも、
「虫の目」「鳥の目」「魚の目」
「虫の目」とは、現場を見る力。
細部まで丁寧に「見極める能力」。

「Retail is Detail」
小売りの神は細部に宿る。

しかしこれだけでは絶対に、危ない。

「鳥の目」は、大局を見る力。
全体像を俯瞰しながら、「見渡す能力」。

そして「魚の目」は、流れを見る力。
時間の経過の中で、現在と未来を「見通す能力」。

「虫の目・鳥の目・魚の目」
そして、「四つ目の目」は、
謙虚で、真摯で、真っ正直な「心の目」
である。

何ごとも。

司馬遼太郎の『この国のかたち五』
吉田松陰が登場する。

松陰と高杉晋作のことは、
『世に棲む日日』に小説として書かれているが、
ここではその人柄を、司馬が語る。

松陰は、「底抜けに明るい人」。
「生涯が短くても、春夏秋冬がある。
悔やむに足りない」

松陰の楽観的過ぎるかとも感じられる言葉。

さらに松陰は「優しかった、ほめ上手だった」。
「魚屋の子にも、
萩城下から来ている高杉晋作のような歴とした藩士に対しても、
おなじ態度で接しました。
たれに対しても
恐ろしいばかりに優しいのです」

松陰は、裏表のない人である。

そして松陰は、
「鳥の目・魚の目」を、
「心の目」を持っていたと、
つくづくと思う。

昨日の夜。
いつもの帰り道。
雨の中の桜。
20120414184606.jpg

そして、地面に散る桜。
20120414184637.jpg

もう一度、今年の桜に。
最後に言っておこう。

ありがとう、
ご苦労様。

また来年、
よろしくお願いします。

<結城義晴>

[追伸]
今週もこのブログを読んでくださって、
ありがとう。

「facebookで友達になろう」にも、
応えてくださって、
これもありがとう。

みなさんにとって、
良い週末でありますように。
より良い来週が来ますように。

2012年04月13日(金曜日)

ユニクロ郊外店売場2倍化と居酒屋新フォーマットのライフサイクル革新

大騒ぎした「北朝鮮ミサイル」が失敗。

「人工衛星」と自称する「長距離弾道ミサイル」。
発射後1分余りで空中爆発、洋上落下のオソマツ。

まずは、一安心。
横浜は、そんな騒ぎもよそに、
いたって、のどか。

商人舎近くの新田間川の「散り際の桜」。
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遊歩道に桜の花びらの斑点。
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桜を踏んでオフィスへ。
これもなかなかのもの。

桜の枝には、緑の葉がちらほら。
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対岸の見事な桜も、葉桜に。
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ああ、これから新緑の季節がやってくる。
それもまたよし。

今朝の新聞各紙でちょっと、驚いた。
朝日新聞の看板コラム『天声人語』
読売新聞の巻頭コラム『編集手帳』
完全にカブッた。

与謝野晶子の「みだれ髪」から一首。
〈清水へ祇園をよぎる桜月夜
こよひ逢ふ人みなうつくしき〉

どちらも冒頭にこの歌を使って、
京都・祇園の軽ワゴン車暴走事件を取り上げた。

歩行者7人が死亡、11人が重軽傷。

北朝鮮の「ミサイル」は、
暴走しなくてよかったが、
祇園事件は、ふたつのコラムがこれまた、
車を走る「凶器」とカブって表記。

「突然の凶器」は、
いずれにしても御免被りたい。

突然だが、「生知安行」という言葉を思った。
儒教の「四書」のひとつ『中庸』から。
「生まれながらに知り、安んじてこれを行う」

「生まれながらにして人の踏み行うべき道をよく知り、
考えることなく心のままにそれを行うこと」
三省堂新明解四字熟語辞典にある。

いわば、聖人の境地だが、これは、
ピーター・ドラッカーに通じる。
「マネジャーとして、始めから、
身に着けていなければならない資質が、
ひとつだけある。
才能ではない。
真摯さである」

「始めから身に着けていること」が、
「生知」であり、
「真摯さ(integrity)」は、
「心のままに行うこと」となる。

さて、先週から始めたメッセージ。
「facebookで友達になろう」
「知識商人の輪を広げよう」

結城義晴のフェイスブック
グランドオープン!

意外な人と「友達」になることができた。
本当によかった。

これからも、よろしく。

さて日経新聞にテーマが共通する記事が2本。
第1は、「ユニクロ、郊外店の面積倍に」
現在の標準的な郊外店舗は1000㎡弱。
その2倍の約1700㎡の店舗を、
年間に50店開発。

一部は、3000~3300㎡規模。
つまり1000坪スケール。
これで年商30億~50億円。

「3年後には都市部も含めた大型店全体の数が
現在の約2倍にあたる約300店まで増える」

今年3月オープンの基幹店・銀座店は約5000㎡。
ニューヨークでもロンドンでも、パリや上海でも、
都心部の大型店は大成功。

それを郊外に展開する。

理由は郊外店の老朽化。
この店舗大型化には、
新しいフォーマットづくりの意味がある。

故渥美俊一先生が語っていた。
「店舗の大型化は、
現在の標準店の
2.8倍まで。
それ以上にすると失敗する」

これは渥美先生の「経験法則」。
ユニクロの郊外店の2倍化。
渥美経験法則に合致している。

第2は、「居酒屋離れで変身中」
居酒屋チェーンが「新型店の出店強化」を進めている。
居酒屋市場のピークは、1992年の約1兆4600億円。
その後、減少が続き、2010年に9949億円。

記事には、従来型店舗の限界が指摘される。
それは「和食や洋食、中華などを総花的に提供する」店。

ワタミは路面店の居酒屋「和み亭」を、
ファミレスの「饗(きょう)の屋」に転換。

とは言っても、和み亭は現在、首都圏で11店。
このうち都内の3店を売上高前年比5~10%増の「饗の屋」に変える。

つぼ八は3月、パスタ店「ネオジパング」の1号店を開業。
「5分以内に12種類程度のパスタを提供」
「最低価格が500円という値ごろ感」
こちらも何でも総合居酒屋から低価格パスタ店への転換。

「甘太郎」のコロワイドは、
カフェレストラン「ケーキ&パスタ シルスマリア」開設。

コロワイドは2000年代前半に、
居酒屋業態のマルチ・フォーマット化を志向した。
それが現在、何と全部で70ほど。
そのうちの約6割が居酒屋。

これは、ちょいと厄介だが、
その整理とともに新フォーマットの展開に走る。

三光マーケティングフーズは、
低価格居酒屋「金の蔵ジュニア」を運営している。
こちらもすでにこのブログで紹介したが、
牛丼店「東京チカラめし」を、
今年末までに約40店出店。

外食業の方が小売業よりも、
業態やフォーマットのライフサイクルが短い。
これは明らかな現象。

だから必然的に、マルチ・フォーマット化が進む。
行き過ぎるとそれは、収益性を悪化させる。
コロワイドの70フォーマットは、
それにしてもちょっと激しすぎる。

ユニクロも居酒屋チェーンも、
自らのフォーマットの転換期を迎えている。

ここに求められているのは、
ライフサイクル・イノベーションそのものだ。

カジュアル・ファッションと居酒屋。
問題はそのライフサイクルを、
見通す力ということになる。

売上げが下がってきたから、
ライフサイクルの衰退期に入ったと、
認知するのでは遅い。

業態やフォーマットの、
ライフサイクルそのものへの自覚が必要だ。

ウォルマートのサム・ウォルトンは、
1945年にベンフランクリンのフランチャイズチェーンに加盟し、
1962年、自ら新業態「ウォルマート」を開発する。

その後も、1982年「サムズ・クラブ」、
1988年「スーパーセンター」と、
新フォーマットを実験準備する。

このあたり、
まるで「生知安行」の如く見えるが、
そうではない。
失敗の経験の連続が、
下地にある。

やはりサムも、
柳井正さんの『一勝九敗』が底辺にあるし、
『成功は一日で捨て去れ』の自覚もあった。

ライフサイクル概念に対する「生知安行」があるからこそ、
「成功は一日で捨て去れ」となるのかもしれない。

<結城義晴>

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