結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2011年08月08日(月曜日)

「優しくて甘い民主主義」から「厳しくて辛い民主主義へ」

Everybody! Good Monday!
[vol32]

2011年第32週、8月第2週。
夏休み真っただ中。
しかし夏の真っただ中ではない。

夏はもう終わりに向かっている。

ピークのように見えて、
大抵の場合、それはもう終わりの始まり。
蝉の声が最盛期となれば、
もうすぐ、死が待っている。
今週来週はそんな時。

先週8月6日の広島平和記念日に続いて、
明日の火曜日9日が長崎原爆の日。
そして来週月曜日の8月15日が終戦記念日。

今週土曜日13日(土)が旧盆の迎え火、
15日は月遅れ盆、
16日(火)が送り火。

「盆と正月」というほどに日本人が毎年、
待ち望んだ「盆週間」への入り口が今週。

イベントとしては、10日(水)に、
サッカー・キリンチャレンジカップが、
札幌ドームで開催。
因縁の日本代表vs韓国代表のゲーム。
日本中が盛り上がる。

サッカーそのものに、
日本中が湧きあがるという現象ではなく、
「ジャパン」を背負ってくれているから盛り上がる。
国威発揚の感が強い。

政治に対しても、
この意識の盛り上がりは必要である。

むやみに応援するというのでなく、
良いプレーは賛美し、
失策は指弾する。
そして政治に参画する。

この姿勢。

今週11日(木)から、
ジョージア州ジョンズクリークで、
全米プロゴルフ選手権。

15日の日曜、日本時間16日早朝まで。
石川遼か池田勇太あたりが上位に食い込めば、
これも盛り上がる。
これもゴルフ愛好家にとっては、
楽しみなイベント。
こちらは国威発揚的な団体競技ではないが。

その間も、甲子園高校野球は、
一回戦と二回戦。
来週、三回戦、準々決勝、準決勝と進む。
こちらは郷土愛に燃える。

なんというか、
今週から来週にかけて、
われわれ自身のDNAを確認するとき
になる。

さて、今日の日経新聞「オピニオン」。
同社コラムニストの平田育夫さんが、
微妙な話を書いている。

「成熟した民主主義国の政府は国民に弱く、
とかく経済の合理性に反して甘い政策をとりがちである」

この指摘が根本にある。

「なぜ先進民主主義国で問題が多発するのか。
根は深そうだ」

そして断じる。
「リーマン・ショックは、
民主主義ゆえの金融的な失敗である」

「民主主義国の『優しい政府』が、
財政や金融の問題に決然と立ち向かえるかどうか」

このフレーズは鳩山由紀夫を思い起こさせる。
そして民主的過ぎる企業経営者も。

「民主主義でも頑張っている国がある」
それはイギリスである。

2009年、英国国債は「弱含み」とされたが、
翌年就任したキャメロン首相は、
国防職員の4.2万人減員、年金の実質減額などを実施。
再び「安定的」の評価を獲得。

コラムニストの結論は、イギリスを見習えというもの。
「英国にあって日本にないものは、
強い指導者と国民の危機感」

「日本の民主主義にとっても試練のとき」

コラムニストが言わんとするところは、
「優しくて甘い民主主義」ではなく、
「厳しくて辛い民主主義」だろう
。

「厳しくて辛い」と「民主主義」は一見、
対立する概念のように感じられるが、
そうではない。

これこそオクシモロンそのものである。

さて、昨日から私は千葉県館山で、
立教大学大学院結城ゼミの夏合宿。
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成果は大。

朝、目が覚めると、海がみえる。
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ゆっくりと朝食をとってから、ゼミが始まる。

中庭は南国模様。
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セミナールームは、
ホテル棟から突き出た三角形の出島のようなスペース。
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二方がガラス張りで、海と空と芝生がみえる。
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快適な空間で、一日中、研修。
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午前中は、2期生の猪股信吾さんが、
ワードを使った論文の書き方をレクチャー。
この知識は必須。

それから各自、自分の研究と執筆。
集中できる。
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ドラッカーの解き明かすイノベーションの成功条件。
第1が「集中」である。

研究も執筆も、集中力にかかっている。
ただし集中力は、たった一人で出るものではない。
切磋琢磨や競争意識も必要。
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合宿とはその環境が整えられた場。

卒業した1期生や2期生は船を借りて釣り三昧だったり、
ビーチバレーで戯れたり、
3期生の面倒を見たり。

午後、全員揃ったところで、写真。
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海を背にしてもう一枚。
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結城ゼミOB会が、すでに発足している。

3年間で、18人。
お二人がやむを得ない欠席で、
あとは参加。

うれしい限り。

毎年毎年、一人ひとりの研究は、
成果を上げる。

それが結城ゼミ全員の成果となる。
それが何よりうれしい。

エネルギーが湧いてくる。

では、みなさん。
Everybody! Good Monday!

<結城義晴>

2011年08月07日(日曜日)

ジジと結城ゼミの夏合宿[2011日曜版vol32]

1週間は、
あっというまに、
すぎていきます。
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ジジです。

ボクは、フクロがだいすき。
ムジのフクロは、
お気にいりのひとつ。
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いない、いない・・・・・・・。
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もっと、いない、いない・・・・・・。
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こんなことをして、あそびます。

ユウキヨシハルのおとうさんは、
いません。
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錦糸町のえきから、
東京スカイツリーがみえた。
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そこから特急新宿さざなみ1号にのって、
みんなと合流。

海にかこまれた房総半島へ。
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光がちがいます。
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ついたのは、館山駅。
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街並みの向こうに海がみえる。
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お花にも、
力がある。
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ひまわり。
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花壇。
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バスにのって、合宿所まで。
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ファミリーオ館山。
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そしてすぐにゼミ。
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まず、発表。
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あかるくて、快適なセミナールーム。
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ひとり一人、
研究の成果を報告します。

第1期生の先輩のナゴヤさん。
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的確なアドバイス。
ありがとうございます。

午前中からはじまって、
昼食をとって、
夕方まで。
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ごくろうさまでした。

すこしずつ、日がおちてゆきます。
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そのころには、
ぜんいんがそろって、
いよいよ、バーベキュー。
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まず、火をおこす。
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そのあいだに、
カンパーイ。
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野菜を焼いて、
お肉を焼いて、
魚を焼いて。
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もりもり、わしわし。

外で食べるバーベキュー、
おいしそう。
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いっぱい、おはなしして。
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たべて、のんで、
はなして、きいて。
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そして「自ら、盛り上がれ!」
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結城ゼミの夏の合宿には、
第1期生から第3期生まで、
ほとんど全員が参加しました。
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おとうさんには、
それがうれしい。
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ボクもフクロのなかで、
応援しています。
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<『ジジの気分』(未刊)より>

2011年08月06日(土曜日)

広島原爆の日と甲子園大会開始、仙台七夕と藤村望洋の南三陸町「復興市」

雲は湧き 光あふれて
天高く 純白の球 今日ぞ飛ぶ
若人よ いざ
まなじりは 歓呼に答え
いさぎよし 微笑む希望
ああ 栄冠は 君に輝く

全国高等学校野球大会の大会歌として耳になじむ。
「栄冠は君に輝く」
作詞・加賀大介、作曲・古関裕而。

不思議な力をもった歌。

第93回全国高校野球選手権大会が、
今日、開幕。

昨年は沖縄の興南高校が春夏の甲子園を連覇。
今年はそんな大本命校がないが、
古豪、名門が多くて、
しかも東北・北関東の震災被災地の高校にも、
全国から熱い声援が送られる。

私は現住所の神奈川県・横浜高校と、
本籍地の福岡県・九州国際大学付属高校を応援する。

転勤の経験がある人は、
その転勤地の高校を応援するだろうし、
連れ合いや恋人の出身県を、
応援させられることもあるだろう。

そして、チームが毎日、
減っていく。

あれも消えた、これも去った。
8月20日に最後の2チームとなって、
大団円。

こんな国民全体が湧きあがるイベントもない。
それが旧盆をはさんで展開される。

帰省していれば、
いっそう盛り上がる。

良くできた仕掛けです。
夏の高校野球甲子園大会。

今月の商人舎標語。
「自ら、盛り上がれ!」

今日はもうひとつ、
広島の「原爆の日」。
被爆から66年。

被弾中心地に近い平和記念公園で、
午前8時から、平和記念式典が営まれた。
正式には「原爆死没者慰霊式・平和祈念式」という。

しかし今年は、
ヒロシマからフクシマへ、
一本の糸が繋がって、
われわれ日本人は、
「核と原子力」について学んだ。

武力活用と平和利用。
ヒロシマとフクシマ。

世界で一番このことによって苦労したし、
辛酸をなめているのは私たち。
その艱難の中身を忘れてはならない。

さて、今日は、
「仙台七夕まつり」が開幕。
東北三大祭りの1つ。

仙台七夕まつり(宮城県仙台市)
青森ねぶた祭(青森県青森市)
秋田竿燈まつり(秋田県秋田市)

仙台七夕祭りは、この中で最大で、
3日間で約175万人を集める。

今年は、東日本大震災を受けて、
中止が検討された。

しかしこんな時だからこそ、
「自ら、盛り上がれ!」である。
仙台商業者の思いが結集された。

仙台市内中心商店街に例年と変わらず、
数千の七夕飾りが並んだ。
この飾りにも、折り鶴が多かった。

仙台七夕は、
よくできた商売の仕組みと仕掛け。
ひとことで言い表せば、
「夏物の総売り切りセール」。

仙台のそれは、1927年にスタートし、
全国のモデルとなった。 

この「仙台の七夕」、
神輿や山車を繰り出す祭りとは違う。

あらかじめ飾り付けをしておく。
当日に人的負担をかけない。
商店街の通行規制もしない。
だから小売店は商売に専念できる。

さらに8月の旧暦の七夕である。
すべての小売店は、
今年の夏物の最後の売り切りに徹する。

旧盆直前の七夕は、
したがって商業イベントなのである。

それが今日から始まった。
「自ら、盛り上がれ!」

最後に昨日の朝日新聞「ひと」欄。
藤村望洋(ふじむらぼうよう)さんが登場。

2002年だったろうか、私は、
早稲田商店会エコステーション事業部長の藤村さんに、お会いした。
『早稲田発 ゴミが商店街を元気にした!』(商業界刊)の著者だった。

早稲田大学の近隣にある早稲田商店会は、
どこが中心なのか、
よくわからないほどの商店街。

空き缶やペットボトルの回収機が置かれたエコステーションが、
その中核となっていた。
商店街のコンセプトの真ん中に「リサイクル運動」があった。

藤村さんはこの運動を推進していた。

現在は、早稲田エコステーション研究所代表。
そして「ぼうさい朝市ネットワーク」の主宰者。

このネットワークは、全国18地域の商店街が参加する。
全国の商店街を結んでいざという災害時に、
お互いに迅速かつ有効な支援をするためのネットワーク。

南三陸町の商店街がこのメンバーだった。

そこで今年4月、藤村さんは、
「宮城県南三陸町の避難所」を訪ねた。

「店も家も失い、打ちひしがれた商店主ら」
「残ったのは借金だけ」
「自己破産しかない」

「それを聞いて、日が暮れて真っ暗な体育館で叫んだ」
「あなたたちが頑張る以外、
町は復興しない」

「闇市をやろう」
発想豊かな人だ。

「ネットワークに参加する全国の商店街が、
特産品を南三陸町に持ち寄り、
テントで売る『復興市』」

4月末に始まり、
7月末に4回目を迎えた。
現在は約60店の出店者のうち半分が地元。

来場者も1日、1万人を超える。

藤村望洋さんが叫んだ言葉。
「あなたたちが頑張る以外、町は復興しない」

これは全国の商業・サービス業に携わる者に向けられている。
「自ら、盛り上がれ!」

自分が変わらねば、
何も変わらない。

藤村さん自身が好奇心と意欲を持って、
次々に新しい事業やネットワークづくりに向けて行動する。
だから、人々はついてくる。

吉本隆明の言葉。
「公の問題に押しつぶされず、
それぞれが関わる身近なものを、
一番大切に生きること」

震災に対する向き合い方。
ひとつずつ、すこしずつ、いっぽずつ、
明らかになってきた。

藤村望洋、吉本隆明。
みなそれを私たちに示してくれる。

良い週末を。

私は、千葉県館山で、
立教大学院結城ゼミ合宿。

私も、「自ら、盛り上がる!」

<結城義晴>

2011年08月05日(金曜日)

サンキュー・ドラッグ平野健二社長との「店長ドラ×これドラ」対談

昨日のブログの訂正とお詫び。

朝日新聞一面トップ記事から拾って、
菅直人首相が「経産省事務次官ら3首脳更迭」と書いた。

しかしこれは事実とは違っていた。

今日の日経新聞が「一部報道」と言いながら、
朝日の間違いを指摘。

海江田万里経済産業相の緊急記者会見のコメント。
「首相が決めたわけじゃない。私が決めたんだ」
「言うまでもないが、人事権者は私だ」。

「あまりにひどい。腹に据えかねる」
みたびか、よたびか、いくたびか、
声を震わせた。

菅首相は「経産官僚のトップ更迭で指導力を印象づけようとしている」

海江田は「ひきょうだ、こそくだ」と吐き捨てる。

首相と経産相の溝は、
毎日のように深まって、
政権の末期症状。

日経の似顔絵入りの揶揄の仕方が面白い。

情けないことだが、これが、
我が総理大臣と経済産業大臣の関係。

日経新聞コラム『大機小機』
コラムニスト一直氏が、
公表された経済財政白書に関して反論しつつ、
「需要・供給・成長」を書く。

今年の白書の焦点は、
「大震災後の日本経済の成長条件」。

しかし「分析対象が供給力に偏りすぎで、
問題の本質をとらえそこねている」。

明確な、その問題意識とは。
「労働力の減少は経済成長の制約要因の一つではあるが、
労働力1人当たりの生産性こそが重要であり、
生産性の持続的上昇を可能にする環境をつくり出すことが
経済政策に期待される基本的な役割である」

しかし白書の分析そのものに問題がある。
「経済の中長期的な成長力は供給力に制約される」
この伝統的な成長論の考え方で一貫している点。

しかし伝統的成長論では、
白書は言い訳を分析しているに過ぎない。

一直氏は、ケインズの「一般理論」から、
「アニマルスピリット」を持ち出す。

その「アニマルスピリット」の定義。
「将来にしか結果が出ず、
その結果も確率計算ができない不確かなことでも
積極的になそうとする人間本来の衝動」

企業の現状が、
この「アニマルスピリットの欠如」にあると指摘。

結論は、
「経済成長は供給力が決めるというより、
規制削減やイノベーションが
需要の持続的拡大を生みだし、
それが供給力をリードしてゆくと考えるべき」

私も賛成。

知識商人も「アニマルスピリット」を、
持つ必要がある。

もう一つ。
日経「文化欄」の「8・15からの眼差し 震災5カ月」
戦後思想の巨人・吉本隆明も86歳。
その吉本にインタビュー。

敗戦直後は、
「人々も町中の印象も、どこか明るくて単純だった」
しかし今回の震災後は、
「何か暗くて、
このまま沈没して無くなってしまうんではないか、という気がした。
元気もないし、もう、やりようがないよ、という人が
黙々と歩いている感じ」

復興への道は、
「労働力、技術力をうまく組織化することが鍵を握る」
なにかドラッカーのようだ。

「規模の拡大だけを追求せず、
小さな形で緻密に組織化された産業の復興をめざすべきだ」

ここがいい。
「疲れずに能率よく働くシステムを
どうつくっていくか」

「組織内で生かす知恵が問われている」
さらに「原発廃絶論」に対して。
「原発をやめる、という選択は考えられない」

原子力の問題の「原理」を吉本はこう語る。
「人間の皮膚や硬い物質を透過する放射線を
産業利用するまでに科学が発達を遂げてしまった」

そこで、吉本流原発論。
「燃料としては桁違いにコストが安いが、
そのかわり、使い方を間違えると大変な危険を伴う。
しかし、発達してしまった科学を、
後戻りさせるという選択はあり得ない」

「それは、人類をやめろ、というのと同じです」
そこまで言うか?

「だから危険な場所まで科学を発達させたことを
人類の知恵が生み出した
原罪と考えて、
科学者と現場スタッフの知恵を集め、
お金をかけて完璧な防御装置をつくる以外に方法はない」

吉本隆明がこう言い切ったことは覚えておいてよい。

そしてそれぞれの生き方。
「全体状況が暗くても、
それと自分を分けて考えること」。

「僕も自分なりに満足できるものを書くとか、
飼い猫に好かれるといった小さな満足感で、
押し寄せる絶望感をやり過ごしている」
この辺りは私と同じ。

「公の問題に押しつぶされず、
それぞれが関わる身近なものを、
一番大切に生きることだろう」

みなさんは、いかが?

さて今日は、横浜の商人舎オフィスで対談。
お相手は、平野健二さん。
㈱サンキュードラッグ代表取締役社長。
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平野さんは1959年生まれ。
ドラッグストア業界きっての理論家として知られる。

本部は福岡県北九州市門司区にある。
店舗は2011年3月末現在で、
ドラッグストア36店舗(うち調剤併設25店舗)、調剤薬局24店舗。
つまり調剤重視の会社ということ。
売上高は183億6457万円。

平野さんは今年5月単行本を上梓した。
『これからのドラッグストア・薬局ではたらく君たちに伝えたいこと』
(㈱ニュー・フォーマット研究所刊)

通称、「これドラ」。

この本がすこぶる良い。
現役経営者の手になる本としては、
ドラッグストア業界では随一。
小売業界に広げてみても、
そうあるものではない。

私の『店ドラ』が発刊されたのも5月。

そこで「『店ドラ』×『これドラ』」対談が企画された。

メディアは『月刊マーチャンダイジング』。
今日は宮崎文隆編集長も同行して、
対談はスタート。
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互いに相手の本の感想を述べ合ってから、
本題に入る。

私は平野さんのドラッグストア業界に対するものの見方が、
まず、気にいった。
というか同感した。

平野さんはコモディティとパーソナルケアとに分ける。
スーパーマーケット業界では、ヤオコー会長の川野幸夫さんが、
コモディティとライフスタイルに分ける。
私は「コモディティとノンコモディティ」に分類している。
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さらに平野さんは、ローカルチェーンの強みを主張する。
私もチェーンストアの基礎単位は、
ローカルチェーンであると確信している。
そのうえで日本では江戸時代の「藩」単位に、
生活文化が出来上がり、今も残っていて、
だから藩単位のローカルチェーンが強いと考えている。

さらに平野さんは「狭小商圏主義者」である。
そのとりわけ狭い商圏内で、
「明確な来店目的を持った少数顧客」をつかむことで、
ドラッグストアの最強のフォーマットができると考える。

私の掲げる客数主義は、
同一顧客の来店頻度が高まる方向で実現される。

そのうえで平野さんは顧客データ付ID-POSシステムの使い手である。
私が非常勤取締役を務めるカスタマー・コミュニケーションズ㈱は、
まさにこの面でのマーケティング会社である。

平野さんはID-POSデータをもとに、
「潜在需要発掘研究会」を毎月、開催している。
ここにはメーカーが56社集まって、
熱心に仮説を立て、それを検証し、
店頭起点のマーケティング活動を展開している。
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そんな話が連綿と続き、
あっという間に90分。

宮崎編集長が突如、
「では最後にご自分の本の執筆目的を述べて、
終わりにしてください」

互いにロマンとビジョンを語って、
対談は終了。

私は、心から爽快な気分になった。

この対談の詳細は、
『月刊マーチャンダイジング』10月号に掲載される。

商人舎ホームページでも、
結城義晴の対談シリーズで掲載予定。
乞う、ご期待。

対談が終わって、
互いに著書にサインをして交換。
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そして並んで、写真。
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平野さんも私も、福岡生まれの同郷人。
固い握手。
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平野さんと宮崎さんに、感謝。

今日は午後、東京・池尻の東邦大学付属病院で、
恒例の検査と診察。
左右ともに眼圧14で、良好。

専属の北幸喜先生が言う。
「いい状態です」

「ところで結城さんは、本を書くのですか?
新聞に広告が載っていました」

私はここで、
ドラッカーのナレッジ・ワーカーとテクノロジストの話を展開した。
この病院で手術をしてもらった2008年3月、
私はドラッカーの『ポスト資本主義社会』を読みつつ、
病院で働く医師・看護師などの仕事が、
21世紀の商人やビジネスマンにつながるものだと実感した。

そんなことを北医師に話しながら、
平野さんとの対談を思い出していた。

「全体状況が暗くても、
それと自分を分けて考えること」。

「公の問題に押しつぶされず、
それぞれが関わる身近なものを、
一番大切に生きること」

吉本隆明の言葉も、頭に浮かんでいた。

<結城義晴>

2011年08月04日(木曜日)

10月の「商人舎第10回米国研修会」の林廣美先生との打ち合わせ、乞う!ご期待

十年はひと昔 暑い夏
故郷はふた昔 蝉の声

<作詞・作曲 井上陽水>

陽水のひどく大げさな歌いまわしは、
この歌詞とはアンバランス。

都会では自殺する若者が増えている
傘がない 傘がない

これと同じ調子で、
夏祭りを歌う。

この人格破綻的な歌唱が、
井上陽水の持ち味。
同じように絞り出す歌い方だが、
吉田拓郎の「陽」に対して、
井上陽水は「陰」。

それぞれ好き好きでよいが、
「夏」に関しては、
拓郎に分があると思う。

浴衣の君は薄の簪
熱燗徳利の首摘まんで

こちらは岡本おさみの作詞だが、
やはり拓郎がいい。

さて今日は、午前中に、
横浜の商人舎オフィスを、
林廣美先生がご訪問くださった。
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商人舎第10回記念USA視察研修会が、
10月に開催される。
その打ち合わせ。

私は「重箱スタイル」と呼んでいるが、
経営戦略コースと商品戦略コースを、
連続して、一部重複させて、展開する。

経営戦略コースはスペシャル編(SP編)、
商品戦略コースはマーチャンダイジング編(MD編)と、
称する。

SPコースは結城義晴・浅野秀二に、
大久保恒夫、メリッサ・フレミングの特別ゲスト講師を招へい。
これ以上ないというくらいの豪華版。

MDコースは林廣美先生を中核に、
結城義晴・浅野秀二が脇に回る。
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もちろん商人舎の「鳥の目・魚の目・虫の目」は、
従来以上に充実させて、
アメリカ流通業を見切り、
米国小売業を語り切り、
日本小売りサービス業の行く末を見直したい。

林先生のマーチャンダイジング編は、
ワシントンDC・ニューヨーク・ロサンゼルスと回る。
最後のロサンゼルスでは、
米国スーパーマーケットの生鮮やデリの、
収益構造や値入構造を明らかにし、
オーガニック農園も訪れる。

そのプランを打ち合わせ、
より良いスケジュールとレクチャーのための情報交換をした。

林先生は74歳。
私よりも15歳年上にして、
荒井伸也先生と同学年。

これまでの林廣美の集大成となる米国セミナー。
林先生ご自身、力こぶが入っている。

奮って、ご参加願いたい。

特に、かつてから現在まで、
林先生に指導を受けた企業・店舗の皆さんには、
ぜひともご参加いただきたい。

打ち合わせが終わると、
商人舎オフィスの前の野田岩で、
天然ウナギ。
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林先生のウナギ料理に関する解説を聞きながら、
夏の鰻重を堪能。

元気をつけて、
この夏を乗り切って、
秋の米国視察研修会を、
全身全霊をあげて成功させる所存。
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結城義晴にも、
乞う! ご期待。

さてさて今日は、朝日新聞一面トップに、
デカデカと見出し。
「経産省事務次官ら3首脳更迭へ」

菅直人首相がまたまた、やりました。
経済産業省の松永和夫事務次官、
寺坂信昭同省原子力安全・保安院長、
細野哲弘同省資源エネルギー庁長官を更迭。

「忍」の一字を心に刻んだ海江田万里と最終調整。
海江田経済産業相も、その後、
やっと速やかに辞任の方向。

菅直人から離れられる。

これで保安院は経産省から分離され、
環境省内に新設される「原子力安全庁」に、
規制部門機能を移管する。

ただしこれも、菅首相の想定であり、
3首脳更迭以外は、どう転ぶかはわからない。

日経新聞も一面トップで、
デカデカと取り上げた。
「日立・三菱重工、折半出資で新会社」

日立製作所と三菱重工業は、
2013年春に折半出資で新会社を設立。
こういったスクープは今や、
日経の専売特許。
他のメディアは全く手が及ばない。

両社は、4分野を中心に事業を統合する方針。
①社会インフラ
②環境
③エネルギー
④IT(情報技術)

近く統合準備委員会が設立され、協議に入るが、
経営統合が実現すれば、12兆円の企業となる。
2011年3月期連結実績は、
日立が売上高9兆3158億円、純利益2388億円。
三菱重工は2兆9037億円、純利益301億円。

発電機器、鉄道車両などハードウェアから、
ITシステムなどソフトウェアまで網羅し、
なおかつ「環境対応型の総合インフラ企業」が誕生する。

さらに「日本の産業構造」に、
「巨大再編」をもたらす可能性がある。
このフレーズ、日経は大好き。

統合新会社のライバルは、
まず米国ゼネラル・エレクトリック(GE)、
さらにドイツ・シーメンス、フランス・アルストムなどEU企業、
そして急成長の中国の製造メーカーなど。

つまりは世界的競争力を獲得し、
ポジショニングを勝ち取るための統合ということ。
朝日新聞の「菅パフォーマンス」よりも、
日経新聞らしい一面トップ記事ではある。

日本生産性本部の「レジャー白書2011」。
2010年の余暇関連市場は2009年比2.1%減。
67兆9750億円。
8年連続で前年実績割れ。

余暇の過ごし方の種目別トップ。
それは「ドライブ」。
参加人口は6290万人。
初期投資の車代を除けば、
個人にとって何とも安上りのレジャー。
2年連続で首位。

これは何を物語るか。
国民の節約志向は強い。
だからパチンコをはじめ娯楽部門が大幅減。

しかし節約しても楽しみたいはず。
ここをどうキャッチするか。

最後に日経新聞の「8・15からの眼差し」。
詩人で弁護士の中村稔さんが語る。

「終戦の時は、我々は根こそぎ裸になり、
何の資産もなくなった。
ただ、皆が同じような境遇にあり、
貧乏を辛抱するのは当たり前と思っていた。
国民全体が危機感を共有していた」

しかし今は違う。

「成長より成熟が必要な時です」
これは頭に叩き込んでおきたい。

レジャーもサービスも物販もしかり。

「日本製品は信頼性が高い、
そして、日本人の言うことは信用ができる、
と他国から評価されることが何より大切だろう」

ここでいう日本製品とは、
日本のサービスも含まれる。
私は日本人のサービスこそ、
最大の売り物だと思う。

中村さんは、国民一人ひとりに向けて言う。
「見習うべきモデルはもうない。
『われわれはどこから来て、どこへ行くのか』と、
来し方行く末を思い、
それぞれが生き方を見つめ直すしかない」

商人舎第10回USA研修会も、
『われわれはどこから来て、どこへ行くのか』を、
謙虚に、見つめ直す機会としたい。

<結城義晴>

2011年08月03日(水曜日)

五木寛之の「山河破れて国あり」の山河を取り戻すのは「民」の力

始まった。
「盛岡さんさ踊り」
「青森ねぶた祭り」

東北に祭りがやってくる。

「自ら、盛り上がれ!」
今月の商人舎標語。

日経新聞に五木寛之さん登場。
「半世紀に及ぶ執筆歴を持ち、
今なお第一線で文筆活動をしている作家、詩人」
日経はこう、紹介する。

「12歳で迎えた敗戦は大事件だった。
その前と後では、ものの見方が変わってしまった」

同じように、「ものの考え方、感じ方も、
3月11日以前と以後とでは、がらっと変わった」

「だから私は、『第二の敗戦』と受け止めています」

1945年の敗戦。
2011年の第二の敗戦。

「66年前の敗戦の時は、
杜甫の詩の『国破れて山河あり』という状況だった。
国は敗れたが、日本の里はあった」

「いま私たちに突きつけられているのは、
『山河破れて国あり』という現実」

「何より悲劇的な問題は、
汚染が目に見えないことだ。
依然として山は緑で海は青い。
見た目は美しくて平和でも、
内部で恐ろしい事態が進行している」

「『山河破れて国なし』と言う人もいるかもしれない。
ただ、原発の再開も、復興の予算も今も国が決定する。
今も国はあるんです」

「今ほど公に対する不信、
国を愛するということに対する危惧の念が
深まっている時代はない」

「戦後日本人は、昭和天皇の玉音放送のように、
堪えがたきを堪え、忍びがたきを忍び、
焼け跡の中から復興をめざし国民一丸となってやってきた。
今、大変な大きな亀裂が、ぽっかり口を開けている」

五木さん、悲観的。

大きな亀裂が、口をあけている。
それを私たちは埋めなければならない。

汚染牛肉の出荷停止問題は、
岩手県から栃木県まで広がった。
厚生労働省の対応は、
「臭いものに蓋」の観あり。

同じく日経新聞。
「イトーヨーカ堂は国産牛肉の納入業者7社に、
全頭について放射性物質の検査をするよう要請」
「10日からは店頭に並ぶ牛肉全てが検査済みとなる」

「イズミヤも取引先に全頭検査を要請」

ライフコーポレーションは自社で検査機器を導入する。
「約1000万円を投じて放射性物質の測定器を導入し、
9月からの検査実施を目指す」

「首都圏の店舗へ 牛肉を加工・配送しているセンターに設置し、
仕入れた国産牛肉の一部を抜き取り検査する」

既報の通りイオンは、第三者機関に、
トップバリュ国産牛肉の全頭検査をスタートさせている。

昨日、㈱関西スーパーマーケットの井上保社長と話した。
「うちも検査機器を7台購入しました」
関西スーパーも「民」の力で、
商品の信用を保証しようと試みた。

公的機関は顧客からは全く信用がない。
だから民間が信用保証しなければならなくなった。

五木さんのいう「公に対する不信」
「大きな亀裂」

「民」が、それを埋める仕事をする。

日本ハムも、「青森県の食肉加工場と物流センターで、
東北産の牛肉の放射性物質の自主検査を始めた」

「スペクトルサーベイメーターという機械を持ち込んで、検査」

「異常値が出た肉については、
茨城県つくば市にある中央研究所で再検査し、
国の暫定規制値の半分の1キログラムあたり250ベクレルを超えた場合、
公的機関に検査を依頼する」

メーカー、卸売業、小売業。
その連携で、消費者に訴えかけねばならない。
五木さんのいう「山河」を回復させねばならない。

日経新聞「第40回日本の卸売業調査」。
2010年度の売上高は調査635社で33兆9849億円。
2009年度比1.5%増。
2年ぶりのプラス。

営業利益も10.0%伸長。
4年ぶりに好転。

「2011年度は東日本大震災の影響が出るものの、
大手卸の再編や中国市場への進出をバネに、
回復基調が続く見通し」

食品卸が全体の4割強を占める。
その食品は売上高の伸び率2.0%。
医薬品卸は3割弱だが3.6%増。

「三菱商事系の食品卸4社が経営統合し、三菱食品が誕生」

「国分や日本アクセスなど他の大手食品卸も
M&Aに取り組むなど業界再編が進む」

さらに「中国市場開拓も活発」

日経は「再編による効率化や新規市場開拓が成長のカギ」と総括する。

ただし「民」の力とは規模だけではない。
流通の「毛細血管」も、重要な「民」の力である。

「民」の力の総和によって、
「破れた山河」は取り戻される。

「民」の力の総和が、
「公」を動かすに違いない。

<結城義晴>

追伸
今日からブログ小説『ジョージ君、アメリカに行く』がスタート。
わが商人舎、海外特別顧問の浅野秀二さんが
若き頃の物語をエンターテインメント小説として書き綴ります。
ぜひ、楽しんでお読みください。

2011年08月02日(火曜日)

唱歌「故郷」に目覚め、軽井沢の中華料理に舌鼓

今朝は4時、起床。

突然、頭の中に歌が甦った。
そして小さな声で歌った。

兎(ウサギ)追ひし かの山
小鮒(こぶな)釣りし かの川
夢は今も めぐりて
忘れがたき 故郷(ふるさと)

如何(いか)にいます 父母
恙(つつが)なしや 友がき
雨に風に つけても
思ひ出(い)づる 故郷

志(こころざし)を はたして
いつの日にか 帰らん
山は白き 故郷
水は清き 故郷

作詞・高野辰之、作曲・岡野貞一とされている。
小学生の時から好きな歌だったし、
この歌をコーラスするのが得意だった。

だからご丁寧にも、
ハーモニーの両方を歌った。

朝、4時だった。

さて、7月末時点、
東日本大震災に対して、
日本赤十字社と中央共同募金会に寄せられた義援金が、
3072億9916万8786円。

阪神大震災では、
発生1年後の受け付け終了までに約1007億円だった。
今回は約5カ月で3倍を超えた。

ありがたいことだ。

被災15都道県への送金は約2595億円。
8割強が配られている。
福島原発警戒区域など未判明の被害の留保分が約500億円あるから、
それらを除けば、ほぼ全額が届けられていることになる。

日赤の説明。
「手数料など取らずにすべて被災地に送っている」

都道県からさらに市町村への送金は約2251億円。
15都道府県への送金額の約87%。

しかし、市町村から被災者への配分は1225億円。
これは市町村への送金分の約54%、
義援金総額に対しては約4割。

都道県別にみると岩手県92%、宮城県91%、福島県85%。
市町村から被災者への配分は、
岩手県68%、宮城県60%、福島県43%。

早く、被災者自身の手元に届くことを祈りたい。

朝日新聞の『天声人語』。
メディアの責任を語り、反省。
「欧州では『ゆっくり行く者が遠くまで行く』と言うそうだ。
わが方は『急(せ)いては事を仕損ずる』である」

高速列車脱線転落への中国政府の性急さを揶揄しつつ、
「安全神話を創作したのは、より洗練された隠微な世論誘導だ」

そして自ら反省。
「ブレーキ役になれなかった反省を糧にし、
メディアの責任を全うしたい」

「皆で原発から『遠くまで行く』ために」

一方、日経新聞の『きょうのことば』は「デフォルト」。

「金融や格付けの用語で借入金の返済ができなくなった状態を指し、
債務不履行と訳される」

「一般には国の財政難や企業の経営破綻などを理由に、
公社債の利払いが遅れたり、
元本の償還が不可能になったりする場合に使われる」

ギリシャの国債に関するデフォルトの問題が顕著な例だが、
今日取り上げたのは、アメリカの動向があるから。
オバマ米大統領は7月31日ギリギリで、
米国政府の「債務上限引き上げ」を発表。
さらに「10年で2兆4000億ドル(約185兆円)の財政赤字削減」で合意。

オバマ大統領は語る。
「デフォルトを回避でき、米国に与えていた危機を終えることができる」

史上最高の円高も避けられそう。

日経新聞のコラム『大機小機』

タイトルは「アテネ・ワシントン・東京」

「ワシントンを震源地とした緊迫と混乱のドラマはひとまず収束した」

コラムニストの横風氏が、真相を語る。
「連邦債務の上限設定を巡るオバマ大統領と共和党、民主党のチキンレース。
最悪の場合、米国債の利払いは止まり、
国際金融市場はマヒする、と世界は震えた。
なお格下げの不安は残るが、見方を変えれば、
今回の危機は政略も絡んだ『作られた危機』だった」

これに対して、東京。
「日本の経常収支は過去20年黒字が続いている」

しかし、「貿易収支はしばしば赤字に転じている。
経常収支の黒字は所得収支黒字中心に変わりつつある」

最後に警告。
「ギリシャほどとは言わないが、
根っこには国の衰退がある」

「危機は確実に忍び寄っている」

読売新聞の『編集手帳』
「経団連の米倉弘昌会長は、
『日本には、本当の政治家ではなく、
政治をなりわいにしている人がいるだけ』と手厳しい」

政治には目に余るものがあるが、
我々も自分の立場で努力したい。

それは今月の商人舎標語。
「自ら、盛り上がれ!」

各紙が取り上げた、
百貨店5社の7月の動向。
既存店ベース(速報値)の前年同月比は、
三越伊勢丹が3.8%増、
大丸松坂屋が3.7%増、
そごう・西武が3.0%増、
高島屋が0.9%増
。

阪急阪神百貨店だけ減収。
「クールビズさまさま」と朝日新聞。
しかしそれを盛り上げた百貨店現場の努力もあった。
それを評価したい。

さて私は、昨日から軽井沢。
エクシブ軽井沢。
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左から
㈱田子重会長の曽根令三さん、
㈱ヤマザワ会長の山澤進さん、
㈱とりせん会長の前原章宏さん、
あづま食品㈱社長の黒崎英機さん
。
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毎年の夏、ここに集まって、交流する「トリマス会」。
とりせんの前原さんの主催。

そのエクシブ内の中華料理店「翆陽」。
カウンターバーもいい。
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料理はフルコース。
絶品だった。

まずお皿。
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食事が出てくるまで、
このお皿を目で楽しむ。

前菜は翆陽特性オードブル。
「彩色毎位盆」
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中国伝統の冷菜と地元信州の馳走がちりばめられている。

スープは「冬蓉干貝湯」
蟹肉入り干し貝柱と冬瓜の卵白スープ。
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「XO炒蝦仁」
新鮮な車エビを殻ごと、自家製XO醤ソースで炒めた料理。
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サラダは、「軽井沢沙律」
旬を迎える高原レタスのサラダ。
信州の玉葱を使ったドレッシングをかける。
クルミのエスニックパウダーが添えられている。
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肉のメインディッシュは「牛柳汁牛排」
国産牛肉のスモールステーキ。
香港生まれの野菜とフルーツベースのステーキソース。
20110802062615.jpg

魚のメインディッシュ。
「清蒸鮮魚花」
徳島港直送の鱸の強火蒸し。
特性のシーヤウソースで食す。
20110802062624.jpg

最後は食事。
「南高梅凍麺」
紀州南高梅を一粒丸ごと使い、
胡麻風味ソースであっさりと仕上げられた冷やし中華そば。
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そしてデザート。
「翆陽甘点心」
完熟マンゴーのプリン、
信州そば粉のバームクーヘン、
黒ゴマの胡麻団子。
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締めのお茶がまた、いい。
「特選中国茶 東方美人」
別名オリエンタルビューティ。
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オール日本スーパーマーケット協会会長の荒井伸也ご夫妻も加わって、
談論風発。

その中で前原さんの料理談義は秀逸だった。
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スーパーマーケットの店頭で販売されている材料を使う。
そして鰻のひつまぶしや照り焼き丼をつくる。
その手順を事細かに、
おいしそうに話してくれる。

話を聞いているだけで、
絶品中華を食しているにもかかわらず、
つばが出てくるほど。

前原さんに会うといつも思う。
「スーパーマーケット経営者の一つの在り方」
大衆的で、旨い食事を、
自分でつくって、
家族や友人、顧客に供する。
それが大好きで、
そのことに喜びを感じる。

そんな経営者像を前原さんは体現している。

アメリカから帰って、不眠不休の私にとって、
久しぶりの避暑地の喜びだった。
20110802062716.jpg

心から感謝。

<結城義晴>

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