結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2011年08月04日(木曜日)

10月の「商人舎第10回米国研修会」の林廣美先生との打ち合わせ、乞う!ご期待

十年はひと昔 暑い夏
故郷はふた昔 蝉の声

<作詞・作曲 井上陽水>

陽水のひどく大げさな歌いまわしは、
この歌詞とはアンバランス。

都会では自殺する若者が増えている
傘がない 傘がない

これと同じ調子で、
夏祭りを歌う。

この人格破綻的な歌唱が、
井上陽水の持ち味。
同じように絞り出す歌い方だが、
吉田拓郎の「陽」に対して、
井上陽水は「陰」。

それぞれ好き好きでよいが、
「夏」に関しては、
拓郎に分があると思う。

浴衣の君は薄の簪
熱燗徳利の首摘まんで

こちらは岡本おさみの作詞だが、
やはり拓郎がいい。

さて今日は、午前中に、
横浜の商人舎オフィスを、
林廣美先生がご訪問くださった。
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商人舎第10回記念USA視察研修会が、
10月に開催される。
その打ち合わせ。

私は「重箱スタイル」と呼んでいるが、
経営戦略コースと商品戦略コースを、
連続して、一部重複させて、展開する。

経営戦略コースはスペシャル編(SP編)、
商品戦略コースはマーチャンダイジング編(MD編)と、
称する。

SPコースは結城義晴・浅野秀二に、
大久保恒夫、メリッサ・フレミングの特別ゲスト講師を招へい。
これ以上ないというくらいの豪華版。

MDコースは林廣美先生を中核に、
結城義晴・浅野秀二が脇に回る。
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もちろん商人舎の「鳥の目・魚の目・虫の目」は、
従来以上に充実させて、
アメリカ流通業を見切り、
米国小売業を語り切り、
日本小売りサービス業の行く末を見直したい。

林先生のマーチャンダイジング編は、
ワシントンDC・ニューヨーク・ロサンゼルスと回る。
最後のロサンゼルスでは、
米国スーパーマーケットの生鮮やデリの、
収益構造や値入構造を明らかにし、
オーガニック農園も訪れる。

そのプランを打ち合わせ、
より良いスケジュールとレクチャーのための情報交換をした。

林先生は74歳。
私よりも15歳年上にして、
荒井伸也先生と同学年。

これまでの林廣美の集大成となる米国セミナー。
林先生ご自身、力こぶが入っている。

奮って、ご参加願いたい。

特に、かつてから現在まで、
林先生に指導を受けた企業・店舗の皆さんには、
ぜひともご参加いただきたい。

打ち合わせが終わると、
商人舎オフィスの前の野田岩で、
天然ウナギ。
20110804144933.jpg
林先生のウナギ料理に関する解説を聞きながら、
夏の鰻重を堪能。

元気をつけて、
この夏を乗り切って、
秋の米国視察研修会を、
全身全霊をあげて成功させる所存。
20110804144950.jpg
結城義晴にも、
乞う! ご期待。

さてさて今日は、朝日新聞一面トップに、
デカデカと見出し。
「経産省事務次官ら3首脳更迭へ」

菅直人首相がまたまた、やりました。
経済産業省の松永和夫事務次官、
寺坂信昭同省原子力安全・保安院長、
細野哲弘同省資源エネルギー庁長官を更迭。

「忍」の一字を心に刻んだ海江田万里と最終調整。
海江田経済産業相も、その後、
やっと速やかに辞任の方向。

菅直人から離れられる。

これで保安院は経産省から分離され、
環境省内に新設される「原子力安全庁」に、
規制部門機能を移管する。

ただしこれも、菅首相の想定であり、
3首脳更迭以外は、どう転ぶかはわからない。

日経新聞も一面トップで、
デカデカと取り上げた。
「日立・三菱重工、折半出資で新会社」

日立製作所と三菱重工業は、
2013年春に折半出資で新会社を設立。
こういったスクープは今や、
日経の専売特許。
他のメディアは全く手が及ばない。

両社は、4分野を中心に事業を統合する方針。
①社会インフラ
②環境
③エネルギー
④IT(情報技術)

近く統合準備委員会が設立され、協議に入るが、
経営統合が実現すれば、12兆円の企業となる。
2011年3月期連結実績は、
日立が売上高9兆3158億円、純利益2388億円。
三菱重工は2兆9037億円、純利益301億円。

発電機器、鉄道車両などハードウェアから、
ITシステムなどソフトウェアまで網羅し、
なおかつ「環境対応型の総合インフラ企業」が誕生する。

さらに「日本の産業構造」に、
「巨大再編」をもたらす可能性がある。
このフレーズ、日経は大好き。

統合新会社のライバルは、
まず米国ゼネラル・エレクトリック(GE)、
さらにドイツ・シーメンス、フランス・アルストムなどEU企業、
そして急成長の中国の製造メーカーなど。

つまりは世界的競争力を獲得し、
ポジショニングを勝ち取るための統合ということ。
朝日新聞の「菅パフォーマンス」よりも、
日経新聞らしい一面トップ記事ではある。

日本生産性本部の「レジャー白書2011」。
2010年の余暇関連市場は2009年比2.1%減。
67兆9750億円。
8年連続で前年実績割れ。

余暇の過ごし方の種目別トップ。
それは「ドライブ」。
参加人口は6290万人。
初期投資の車代を除けば、
個人にとって何とも安上りのレジャー。
2年連続で首位。

これは何を物語るか。
国民の節約志向は強い。
だからパチンコをはじめ娯楽部門が大幅減。

しかし節約しても楽しみたいはず。
ここをどうキャッチするか。

最後に日経新聞の「8・15からの眼差し」。
詩人で弁護士の中村稔さんが語る。

「終戦の時は、我々は根こそぎ裸になり、
何の資産もなくなった。
ただ、皆が同じような境遇にあり、
貧乏を辛抱するのは当たり前と思っていた。
国民全体が危機感を共有していた」

しかし今は違う。

「成長より成熟が必要な時です」
これは頭に叩き込んでおきたい。

レジャーもサービスも物販もしかり。

「日本製品は信頼性が高い、
そして、日本人の言うことは信用ができる、
と他国から評価されることが何より大切だろう」

ここでいう日本製品とは、
日本のサービスも含まれる。
私は日本人のサービスこそ、
最大の売り物だと思う。

中村さんは、国民一人ひとりに向けて言う。
「見習うべきモデルはもうない。
『われわれはどこから来て、どこへ行くのか』と、
来し方行く末を思い、
それぞれが生き方を見つめ直すしかない」

商人舎第10回USA研修会も、
『われわれはどこから来て、どこへ行くのか』を、
謙虚に、見つめ直す機会としたい。

<結城義晴>


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