結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2011年08月13日(土曜日)

盆商戦突入! デフレ基調は来年まで続き、外食に客足戻り、夏野菜高騰! 例年とは違うぞ!

今日から帰省ラッシュ。
各地の高速道路は渋滞し、
新幹線、航空機は予約満席。

今年は例年以上に、
故郷に帰りたい気分が強い。

アメリカ人もサンクス・ギビングデーなどには、
家族旅行したり、実家に帰ったりするから、
日本のお盆や夏休みの帰省といった風習を、
彼らが理解できないことはない。

“Home Coming” は人間共通の感情なのだ。

明日は、盆の迎え日。
そして明後日15日が盆。

今日から本格的な盆商戦。
私はいつも言う。

ここまで来たら、
できることを精いっぱいやろう。
自分の持てる力を全部発揮しよう。
そして存分に楽しもう。
甲子園出場チームの監督の台詞。

みなさんも、
「自ら、盛り上がれ!」
今月の商人舎標語。

昨日は、羽田空港から、
JAL1405便に乗り込んだ。
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積乱雲の中を飛んで、50分。
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瀬戸内海の小島が見えてきた。
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高松に到着。
すぐに讃岐うどん。

そして琴電に乗る。
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派手な私鉄電車。

大田駅を降りて、ぶらりと、
ローカル・スーパーマーケットを視察。
まず、ムーニー。
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そしてきむら。
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きむらはとりわけ鮮魚が強い。
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青果も惣菜もいい。

これからの支店経営型スーパーマーケットの、
一つの在り方を示す。
つまり、生鮮の一部門でもいいから、
そこに活路を求める。

ジャック・ウェルチ流に言えば、
「選択と集中」。
佐藤勝人流に言えば、
「一点突破全面展開」。

今朝は、高松駅前のエースワン。
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こちらはデフレ基調の中のディスカウント・スーパーマーケット。
これも一つの在り方。

インディペンデント・スーパーマーケットの生き方。
いくらでもある。

何しろコーネル大学のビル・ドレイク教授のお墨付き。
ただしインテグリティなき企業には、
明日はない。

ドラッカー言うところの「真摯さ」。

さて日経新聞「きょうのことば」は、
「消費者物価指数の基準改定」を取り上げた。

「消費者が購入するモノやサービスの値動きを、
時代に合わせて正確に把握するため」
5年に1度、消費者物価指数の基準改定が実施される。

「基準年の消費動向を反映し、調査品目を入れ替えたり、
品目ごとのウエートを見直したりする」

これまで2005年基準だったが、現在は2010年基準となった。
ただし総務省は今月26日に発表する7月の指数から
新基準を正式に適用する。

したがって6月の消費者物価指数は、旧基準と新基準の両方を公表。

その第2四半期(4月~6月)の消費者物価。
6月は旧基準ではプラス0.4%だったが、
新基準ではマイナス0.2%。

新基準のほうが現状に即しているから、
つまりは「物価下落が続いていることが判明」したことになる。
政府・日銀は「デフレ脱却」を意図しているから、
その想定から逆の方向に、遠のいている。
そこで「日銀のゼロ金利政策の一段の長期化」が避けられない。
これが今日の日経新聞の一面トップニュース。

ちなみに2010年新基準では、
「薄型テレビの構成割合が約3倍に高まったほか、
電子辞書やメモリーカードが品目に新たに加わった。
一方、ミニコンポなど音響機器セットなどは外れた」

「値下がりが目立つ情報家電の割合が高まり、
指数が下がりやすい」。

新基準でみると、
値動きの激しい生鮮食品を除いた消費者物価指数は、
今年6月まで2年4カ月連続で、
前年同月比割れが続いた。

「ガソリンや食品価格は高止まりしているが、
物価の基調は依然として下落している」

内閣府公表の2011~2012年度の経済見通し。
消費者物価の総合指数の前年度比は、
11年度に0.2%、12年度に0.3%の上昇見込み。

日銀は消費者物価が前年比1%の上昇を見込める段階になるまでは、
政策金利を現行の「0~0.1%」に据え置く「時間軸政策」を採用している。

つまりは、デフレは来年度までは、
変わらないということ。

これが基調となる。

基準改定が、金利政策に影響を及ぼす。
不思議な感じもするが、それが実情に合った指数の活用法ではある。

一方、それでも「外食、客足戻る」の報。
外食は震災の影響で落ち込んでいた。
それがデフレにもかかわらず、
内食産業好調の理由でもあった。

ファミリーレストランは
6月、7月、そして、8月に入っても、
対前年同月比はプラス。

ロイヤルホストは7月の既存店売上高が前年同月比13%増。
すかいらーくは、6月の既存店売上高が5.8%増。
デニーズを展開するセブン&アイ・フードシステムズも、
さらにサイゼリヤも6月、7月はプラス。

居酒屋では3月に21.1%減と大きく落ち込んだ大庄の既存店売上高は、
6、7月と2カ月連続で前年を上回った。
コロワイドも3月の13.8%減に比べ、
6、7月のマイナス幅は1~2%台に縮小した。
3月の売り上げが4割近く落ち込んだ

日本フードサービス協会発表の外食売上高(全店ベース)は、
3月にマイナス10.3%だったものが、
6月はマイナス0.2%と前年並みの水準。

お盆商戦の外食の動きは、面白い。

そんな中、夏野菜は天候不順で高騰。
エダマメ卸値8割高、
トマトが1キロ当たり402円と前年同期に比べ40%高。
ピーマンは1キロ354円と11%高い。

例年、月遅れ盆休みの時期は需要が減り、
夏野菜の卸値は下がることが多い。
しかし今年は、
「東日本大震災の影響で東北方面の帰省者が少なく、
首都圏の引き合いは平年より強い」

例年とは異なる動きばかり。
知識商人の出番である。

2011年の盆商戦、健闘を祈りたい。

<結城義晴>

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