Everybody! Good Monday!
[vol32]
2011年第32週、8月第2週。
夏休み真っただ中。
しかし夏の真っただ中ではない。
夏はもう終わりに向かっている。
ピークのように見えて、
大抵の場合、それはもう終わりの始まり。
蝉の声が最盛期となれば、
もうすぐ、死が待っている。
今週来週はそんな時。
先週8月6日の広島平和記念日に続いて、
明日の火曜日9日が長崎原爆の日。
そして来週月曜日の8月15日が終戦記念日。
今週土曜日13日(土)が旧盆の迎え火、
15日は月遅れ盆、
16日(火)が送り火。
「盆と正月」というほどに日本人が毎年、
待ち望んだ「盆週間」への入り口が今週。
イベントとしては、10日(水)に、
サッカー・キリンチャレンジカップが、
札幌ドームで開催。
因縁の日本代表vs韓国代表のゲーム。
日本中が盛り上がる。
サッカーそのものに、
日本中が湧きあがるという現象ではなく、
「ジャパン」を背負ってくれているから盛り上がる。
国威発揚の感が強い。
政治に対しても、
この意識の盛り上がりは必要である。
むやみに応援するというのでなく、
良いプレーは賛美し、
失策は指弾する。
そして政治に参画する。
この姿勢。
今週11日(木)から、
ジョージア州ジョンズクリークで、
全米プロゴルフ選手権。
15日の日曜、日本時間16日早朝まで。
石川遼か池田勇太あたりが上位に食い込めば、
これも盛り上がる。
これもゴルフ愛好家にとっては、
楽しみなイベント。
こちらは国威発揚的な団体競技ではないが。
その間も、甲子園高校野球は、
一回戦と二回戦。
来週、三回戦、準々決勝、準決勝と進む。
こちらは郷土愛に燃える。
なんというか、
今週から来週にかけて、
われわれ自身のDNAを確認するときになる。
さて、今日の日経新聞「オピニオン」。
同社コラムニストの平田育夫さんが、
微妙な話を書いている。
「成熟した民主主義国の政府は国民に弱く、
とかく経済の合理性に反して甘い政策をとりがちである」
この指摘が根本にある。
「なぜ先進民主主義国で問題が多発するのか。
根は深そうだ」
そして断じる。
「リーマン・ショックは、
民主主義ゆえの金融的な失敗である」
「民主主義国の『優しい政府』が、
財政や金融の問題に決然と立ち向かえるかどうか」
このフレーズは鳩山由紀夫を思い起こさせる。
そして民主的過ぎる企業経営者も。
「民主主義でも頑張っている国がある」
それはイギリスである。
2009年、英国国債は「弱含み」とされたが、
翌年就任したキャメロン首相は、
国防職員の4.2万人減員、年金の実質減額などを実施。
再び「安定的」の評価を獲得。
コラムニストの結論は、イギリスを見習えというもの。
「英国にあって日本にないものは、
強い指導者と国民の危機感」
「日本の民主主義にとっても試練のとき」
コラムニストが言わんとするところは、
「優しくて甘い民主主義」ではなく、
「厳しくて辛い民主主義」だろう。
「厳しくて辛い」と「民主主義」は一見、
対立する概念のように感じられるが、
そうではない。
これこそオクシモロンそのものである。
さて、昨日から私は千葉県館山で、
立教大学大学院結城ゼミの夏合宿。
成果は大。
朝、目が覚めると、海がみえる。
ゆっくりと朝食をとってから、ゼミが始まる。
中庭は南国模様。
セミナールームは、
ホテル棟から突き出た三角形の出島のようなスペース。
二方がガラス張りで、海と空と芝生がみえる。
快適な空間で、一日中、研修。
午前中は、2期生の猪股信吾さんが、
ワードを使った論文の書き方をレクチャー。
この知識は必須。
それから各自、自分の研究と執筆。
集中できる。
ドラッカーの解き明かすイノベーションの成功条件。
第1が「集中」である。
研究も執筆も、集中力にかかっている。
ただし集中力は、たった一人で出るものではない。
切磋琢磨や競争意識も必要。
合宿とはその環境が整えられた場。
卒業した1期生や2期生は船を借りて釣り三昧だったり、
ビーチバレーで戯れたり、
3期生の面倒を見たり。
午後、全員揃ったところで、写真。
海を背にしてもう一枚。
結城ゼミOB会が、すでに発足している。
3年間で、18人。
お二人がやむを得ない欠席で、
あとは参加。
うれしい限り。
毎年毎年、一人ひとりの研究は、
成果を上げる。
それが結城ゼミ全員の成果となる。
それが何よりうれしい。
エネルギーが湧いてくる。
では、みなさん。
Everybody! Good Monday!
<結城義晴>