結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2010年09月12日(日曜日)

ジジと上海[2010日曜版vol37]

ヨコハマのジジです。

dscn7017-3.jpg

うしろむきで、キョーシュク。

ユウキヨシハルのおとうさん、
また、ヒコーキにのって、
いってしまいました。

dscn7024-3.jpg

シャンハイ航空という。

dscn7016-3.jpg

チューゴクのシャンハイ。
人口ではチューゴク最大。
世界で7番目に人がおおい都市。

dscn7285-3.jpg

そのシャンハイいちばんの名所バンド。

dscn7019-3.jpg

おおきな河がながれていて、
夜景が、とてもきれいなところ。

dscn7286-3.jpg

いちばんたかくて、とちゅうにまるいタマのようなものがあるのが、
ユーメイなテレビタワー。

dscn6999-3.jpg

それにしても中国の人のエネルギー、
ものすごい。

金曜日のよる8時ごろ。
dscn7052-3.jpg

おとうさんは、「金融牛」といっしょに写真。

dscn7255-3.jpg

チューゴクでは、
ケーキがいいと「牛市」という。
ケーキがわるいと「熊市」という。
だから牛は、エンギがいい。

dscn7001-3.jpg

それからホテルもよかった。
ウェスティン。
dscn7251-3.jpg

どこからでも見える。
チューリップみたいなかたち。

dscn2361-3.jpg

ロビーのチョーコク。

ホテルにおちついたら、
人ごみにでかける。

たいへんです。

dscn7000-3.jpg

「ユウエン」。
中国のふるい庭園。

dscn7304-3.jpg

まんなかに池があるけど、
ここもひとだらけ。

dscn7313-3.jpg

ボクは、ひとごみ、
にがてです。

いったことがない。

dscn7006-3.jpg

でも、お寺は、
ひかくてきに、
しずかです。

dscn7396-3.jpg

その名も「静安寺」。
おおきな大仏さま。

dscn7394-3.jpg

これは、のぞいてみてもいいかな?

dscn7007-3.jpg

もちろん、おとうさんは、
シゴトもしました。

ウォルマート。

dscn2469-31.jpg

あんないしてくれたのが、
ジェーン・シンさん。

シティ・ショップでは、
カイセツしました。

dscn2368-3.jpg

お店にいくと、おとうさん、
いつも、元気がでてきます。

dscn7008-3.jpg

ユニクロのあたらしいお店は、
すばらしかった。

dscn7415-3.jpg

シャンハイの夜は、
おいしい食事がまっている。

これは、うらやましい。

dscn7009-3.jpg

シーズンには、ちょっとはやいけれど、
やっぱり、シャンハイガニとショーコー酒。

dscn7062-3.jpg

バンドからプートンをみおろすレストラン。
M on the Bund。

dscn7291-3.jpg

ここではフランス料理と赤ワイン。

dscn7278-3.jpg

おとうさんは、
チューゴクのエネルギーをすいとって、
ゲンキをもらって、
かえってくるとおもいます。

dscn7001-3.jpg

これからいそがしい秋。
でも、たのしみです。

dscn7014-3.jpg

秋にむかって、ゲンキのでたおとうさん、
ボクは、あんしんしています。

<『ジジの気分』(未刊)より>

2010年09月11日(土曜日)

中国・上海訪問記[その2]外灘に登場した「金融牛」と「牛市・熊市」 

民主党代表選挙の投開票が14日に迫った。
来週の火曜日。

菅直人と小沢一郎の一騎打ち。
各紙とも、自前の調査をかけて報道。
どこまで客観的かは、わからない。

国会議員票822ポイントは拮抗し、
地方議員票100ポイント、
党員・サポーター票300ポイントで、
「菅有利」と伝える。

塩野七生さんは、著書『日本人へ 国家と歴史編』で、
エッセイを書いている。

「拝啓 小沢一郎様」

民主党が政権をとる前の話。

アメリカもイギリスも、
フランス、ドイツも、
ロシアや中国も、
そしてイタリアさえも
政権が安定している。
その外にいるのは日本だけ。

「危機を打開するには、何をどうやるか、よりも、
何をどう一貫してやり続けるか、のほうが重要です」

まさしくその通り。

そこで、民主党が政権をとったと仮定して、
「私にはどうしても、選挙で民主党が勝ちさえすれば、
それがイコール日本の政治の安定になるとは思えないのです」

鋭い。

完璧に当たっている。

そのうえで小沢一郎氏に直言する。
「こうなると大手術をするしかないのではないでしょうか。
自民党と民主党の、今すぐの大連立です」

「それをやれるのは、小沢様、あなた御一人です」

「あなたも、私の作品を読んで下さるお一人と聞きました。
ならばおわかりでしょう。
古代のローマ人が、『勝って歩み寄る』名人であったことを。
あなたも、政治屋ではなくて政治家として、
名を残したいとは思われませんか?」

国民に、そして民主党地方議員や党員・サポーターに、
「今すぐの大手術」の緊急性がわかっているかどうか。

これが、問題ではあるが。

さて、一昨日から中国・上海。
ウェスティンホテルに宿泊して、
快適な視察をこなしている。

ウォルマート、カルフール、テスコ、メトロ。
地元のセンチュリーマート、シティ・ショップ。

そして中国人にも大人気のユニクロなどなど。

今日は週末なので、
そのレポートは来週月曜日からお届けするとして、
今日は「金融牛」のお話。

上海の観光メッカは、外灘(ワイタン)。
バンド(Bund)と通称される。

黄浦江と蘇州河の合流地点から南の黄浦江西岸地区。
大きな河川沿いに租界時代の西洋建築が並ぶ。
日没からその建築物がライトアップされ、
別世界のようだ。

dscn7033-3.jpg

その一角に人だかり。

近づいてみると、
巨大な牛の銅像。

dscn7031-3.jpg

「金融牛」

牛は、中国では「粘り強く、勤勉で、豊かなもの」の象徴。
まあ、現代の中国人も、ほとんどの人が、
牛のようになりたいと思っている。

古代、商売は物々交換から始まったとされるが、
最も早く等価交換の対象の一つとされたのが牛。
「貨幣の起源」のひとつともいわれている。

バンドの対岸の新都心・浦東区には、
上海証券取引所の地上27階、地下3階の建物がそびえている。
いわば、共産党一党独裁政権下における市場経済主義の象徴。

そのロビーにも、大理石の牛が鎮座する。

今年6月15日。
このバンドに登場したのが、この牛の銅像「金融牛」。
経済発展の願いが込められた銅像は、
全長5.2m、高さ3.2m。
作者は、Arturo Di Modica氏。
Modica氏は、イタリア系のアーティストで、
ニューヨーク・ウォール街の雄牛像「チャージング・ブル」も制作している。

上海市は、「外灘金融集積地帯」計画を推進中。
このバンドを含む黄浦江西岸に金融機関を集積させるプラン。

「金融牛は中国と上海の経済の活力を表現している。
外灘の金融文化のシンボルにしたい」

金融牛の色は中国人が好きな赤色。
尻尾は上向きに、跳ね上げられ、
頭は少しだけ上を向いている。

中国の証券界では、面白い用語を使う。
相場が上がり続けることを「牛市」といい、
下がり続けることを「熊市」という。

牛は、「粘り強く、勤勉で、豊かなもの」の象徴。
「貨幣の起源」のひとつ。
対して、熊は、下を向いてノソノソ歩くものの象徴。

私も、日本商業に「牛市」の到来を願って、
金融牛と一緒に写真。

dscn7254-3.jpg

この牛、なかなか使いこなすのは難しいかもしれない。

しかし、危機を打開するには、
「何をどうやるか」よりも、
「何をどう一貫してやり続けるか」

一貫してやり続けるものに、
「牛」は粘り強く、勤勉に従うに違いない。

では、みなさん、良い週末を。
私も、週末には帰国します。

<結城義晴>

2010年09月10日(金曜日)

日本&インド経済連携協定と結城義晴の中国・上海訪問記[その1]

日本振興銀行が経営破綻。
金融庁から行政処分を受けて経営再建中だった。
今年6月末時点で、総額1870億円の債務超過となっていたが、
この9月の中間決算で、さらに大幅債務超過の見込み。
そこで東京地裁に民事再生法の適用を申請する。

今朝、金融庁は全業務の停止を命令。
本店と全国約110の支店は開店しなかった。
従って、預金の引き出しもできなくなった。
今後は、金融庁が一時期、政府の管理下に置き、
「受け皿」金融機関を探して、売却によって再建の予定。

しかし、ここへきての金融機関の破たんは、
経済界のマインドの沈下を増進させる。

一方、嬉しいニュースもある。
日本とインドは、
経済連携協定(EPA)に大筋合意。

朝日新聞が一面トップで取り上げた。
EPA合意によって、
両国間の貿易・サービスなどの自由化が進められる。
中国に次ぐ12億人以上の人口を抱えるインド。
しかも中国以上の今後の成長が見込まれるインド。

インドから日本への輸出額の97%の商品、、
日本からインドへの輸出額の90%の物品、
それぞれ10年かけて関税が撤廃される。

昨年度の日本からインドへの輸出は約5913億円、
逆にインドから日本への輸出は約3478億円。

これは今のところ、中国、アメリカとの貿易量の5%前後にすぎない。

しかしインドにおける耐久消費財の普及率は、
1世帯当たり、自動車が2.7%、カラーテレビは31.7%と、
今後の需要拡大のポテンシャリティは大きい。

現在、日本から輸出する家電や自動車部品、鉄鋼製品には
7.5~10%の関税がかけられているが、
これらが10年間で撤廃される。

現在100%の税率がかけられている乗用車の関税だけは、
対象外だというが、
しかし、他の消費財など、
インドが日本のマーケットのひとつとなる公算は大きい。

さらに日本からインドへ、インドから日本への、
人的交流、技術交流も促進される。

この交流が何よりも重要だと思う。

さて私は、昨日、
その国際交流ではないが、
中国・上海を訪れた。

正午に羽田空港国際線ターミナル。
この10月に新ターミナルが誕生する。

dscn7021-3.jpg

従って、最後の旧ターミナルからの出発となる。

dscn7020-3.jpg

「行ってきます」

dscn7022-3.jpg

上海航空のFM0816便。

dscn7023-3.jpg

2時間もすると、東シナ海が見えてくる。

dscn2331-3.jpg

そして2時間半後、茶色の海。

dscn2335-3.jpg

千切れ雲が綿飴のようだが、
中国本土が見えてくる。
ここはヨーロッパまで続くユーラシア大陸の東のはずれ。

dscn2339-3.jpg

上海の郊外には、開発著しい住宅群。

dscn2350-3.jpg

日本では、もう見られない「サバブ」地区。
「サバブとは、単なる都市郊外地区ではない。
新興住宅地のこと」

故渥美俊一先生の説明の仕方。

それが上海には、次々に誕生している。

dscn2354-3.jpg

摩天楼とまでは言わないが、
ダウンタウンが見えてきた。

dscn2355-4.jpg

中国の人口は約13億人。
上海市は、1888万人。

2010年の国際連合の統計では、
都市圏人口では、世界第7位。
第1位東京、
第2位デリー、
第3位サンパウロ、
第4位ムンバイ、
第5位メキシコシティ、
そして第6位ニューヨーク。

もちろん中国第1の都市。
中国全体の面積は960万㎡で日本の25倍。
上海は6341㎡。

現地ガイドによると、
フリーウェイサイドのマンションの価格は、
平均4000万円くらい。

dscn7025-3.jpg

上海のサラリーマンの平均月収が7万円ほどだというが、
「一生かかっても払えない」

「今、上海はバブル真っ只中」

交通渋滞も激しい。

dscn7028-3.jpg

さてホテルに落ち着いて、
ワイタンへ。

dscn7032-3.jpg

租界時代に建てられた西洋建築が並ぶ。

上海浦東発展銀行。
dscn7039-3.jpg

対岸のプードン地区には、超有名なテレビタワー。

dscn7042-3.jpg

そして何よりもすごいのが、
観光の人の波。

dscn7053-3.jpg

エネルギーの塊。

これを見て、感じるだけで、
国際交流を果たした気分になる。

もちろん、中華人民共和国は、
共産党一党独裁の国家。

上海市初代市長・陳毅の銅像。
1949年、上海市を解放した陳毅は、
上海市人民政府を成立させ、市長に就任。

dscn7057-3.jpg

この商才にたけ、エネルギーを溢れさせた、我儘な国民を、
一つにできるのはマルクス・レーニン主義しかないのかとも思ってしまう。
毛沢東や周恩来、そして陳毅らにしか、
できなかったのではないかと感じてしまう。

21世紀のテレビタワーと、
20世紀の陳毅像。

dscn7058-3.jpg

これが今の中国だ。
胸躍る中国だ。(明日につづきます)

<結城義晴>

2010年09月09日(木曜日)

『日本でいちばん大切な会社』坂本光司教授とヤン・カールソンの「真実の瞬間」

台風一過。
熱帯低気圧と化した台風9号は、
日本列島に豪雨と涼しさをもたらした。

昨日は、鹿児島。
桜島を望みながら目覚めた。

dscn6987-3.jpg

朝陽ががまぶしい。

桜島の姿も幾分くっきりとしてきたが、
頂きのあたりには相変わらず雲がかかっている。
だから噴煙も見えない。

dscn6989-3.jpg

第45回商業界九州ゼミナールは、
二日目を迎え、第5講座。
法政大学大学院教授の坂本光司さん。
テーマは「なぜこの会社はモチベーションが高いのか」

第6講座は、2020誌主幹・緒方知行さん。
「景気は商人自身がつくるもの」

江口清隆運営委員長はじめ、
鹿児島同友会のみなさん、
ご苦労様でした。
立派なゼミナールでした。
ありがとう。

私は、閉講式までは出られず、
昼のJALで羽田へ。

鹿児島空港ロビーでぎりぎりまで仕事して、
最後に飛び込んだら、
なんとお隣の席は坂本先生。

dscn6996-3.jpg

『日本でいちばん大切にしたい会社』
この本がベストセラーになって、
超多忙な法政大学大学院教授。

大学や大学院のこと、
法政と立教の違い。
研究の考え方とやり方、
ゼミや研究室の運営の仕方。
様々なことで意見交換。
私が教わることが多かった。

坂本研究室のブログも[毎日更新]
曜日毎に院生に担当日を割り当てて、
毎日更新しているという。

坂本教授には、数年前、私がまだ㈱商業界社長の時代、
やはり商業界関東山静ゼミナールで講師になっていただいた。
それ以来二度目の出会い。

坂本先生は、「現場第一主義」。
金曜日と土曜日に講義を持っていて、
あとの月曜日から木曜日までは、
自分の研究で企業訪問や人物面談をする。

「フィールドワーク重視」の私とは意見がピタリ。

長いお付き合いを願った。

羽田に着くと、大雨だった。

dscn6998-3.jpg

鹿児島・桜島の朝陽に対して、
東京の豪雨。
日本列島は広い。

さて世間では、鈴木宗男代議士の最高裁上告棄却で大騒ぎ。
懲役2年の実刑確定、収監され、議員失職と決まった。

一方、朝日新聞は社説で、訴え始めた。
「円高ドル安 もう『恐怖症』を超えよう」

昨日私が書いたことは、
「『円高円高』と嘆くのは、
輸出産業に頼った従来型日本経済の習い性。
この高い円を使って、今のうちに、
できることをやっておくことだ」

同じことを朝日も主張し始めた。

「円高にたくましく順応していく新しい産業構造」
そのデザインが必要で、
「政府の企業家精神」が求められていると総括。

しかし最後のところは、まったく無責任だと思う。

自分たちもいっしょに、
現場で、そのグランドデザインを描き、
産業構造を変えよう。
決意表明しなければいけないと思う。

緒方知行さんではないが、
「景気は自分でつくるもの」
他力本願では絶対にない。

現場で、一店一店が、
一つひとつの売り場が、
一人ひとりの商人が、ビジネスマンが、
小さな需要に対して、小さな購買を促す。
それが小さな販売となって、
小さな顧客満足となる。

スカンジナビア航空を立て直したヤン・カールソンが言う。
「私たちは毎日、5万回もの『真実の瞬間』を持っている」
「真実の瞬間」とは、
商品やサービスを提供する側と、
その提供を受ける側との接点のこと。

この「真実の瞬間」の総和が、
会社や店の業績となり、
地域や国の景気となる。

一つひとつの「真実の瞬間」を大切にすること。
それに「心を燃やし、頭を冷やす」こと。
「小さく、狭く、濃く、深く」考え、行動すること。

ただし、全体の景気動向は知っておいたほうがいい。
その8月の景気ウォッチャー調査。
「街角景気指標」は、前月比マイナス4.7ポイント。
5ポイント近い落ち込みは、
昨年11月のドバイショック以来。

この調査は小売店主、企業経営者など、
2000人の景況判断ヒアリングで実施される。
「家計、企業、雇用いずれの指標も悪化した」
日経新聞のコメント。

全体の景気ウォッチャー調査が「悪化」しているのならば、
自分の努力と知恵の発揮によって、
成果が大きくなるチャンスがある。
成果は待っている。
なぜならば、顧客たちは「不満」を持っているからだ。

「真実の瞬間」が、
会社や店の業績につながり、
地域や国の景気となる。

<結城義晴>

2010年09月08日(水曜日)

第45回商業界九州ゼミナール「店は客のためにある」と「心は燃やせ、頭は冷やせ」

ニューヨークの円相場は一時、
1ドル83円51銭まで高騰。
1995年6月以来というから、15年3カ月ぶりの円高水準となった。

「円高円高」と嘆くのは輸出産業に頼った従来型日本経済の習い性。
この高い円を使って、今のうちに、
できることをやっておくことだ。
たとえば海外のさまざまな財を購入、入手しておく。
大宅映子さんが、不満顔で主張している。

小売商業が、
本格的に商品や原材料の海外調達をする際には、
円高は極めて大きな武器になる。

ちょっと為替相場が動くと、すかさず、
「円高還元セール」でプロモーションのネタに使う。

これも一つの商人魂かもしれないが、
「円高」の長期トレンドの中にこそ、
ナレッジ・マーチャントの「知恵と勇気」の使い道がある。

ファーストリテイリングの柳井正さん、
ニトリの似鳥昭雄さん、
そして誰よりも故渥美俊一先生。

さて、台風9号上陸
その中を昨日は、羽田から鹿児島へ。

dscn6948-3.jpg

東京湾、三浦半島の向こうに、
黒々とした富士の山が見えた。
夏の富士は、男っぽい。

鹿児島中央駅。

dscn6952-3.jpg

駅ビルの屋上には、観覧車。

dscn6953-3.jpg

私は、マリンパレスかごしまへ。
第45回商業界九州ゼミナール。

dscn6982-3.jpg

私が福岡生まれということもあって、
㈱商業界を辞してのちも、
九州ゼミナールからは講師の依頼が多い。

今回のテーマは、ずばり、
「店は客のためにある」

午後1時から開講式。
倉本初夫商業界主幹の特別講話、20分。

dscn6955-3.jpg

そして基調講演。
結城義晴の「心は燃やせ、頭は冷やせ」

dscn6962-3.jpg

1時間20分と、私にとっては少し短いが、
商業界らしさを強調して講義。

1.「不況は商人をきたえる」(倉本長治『商業界20年』より)
2.「艱難と忍耐、練達、そして希望と失望」(新約聖書・ローマ人への手紙5章)
3.「店は客のためにあり、店員とともに栄える」(倉本長治)
そして「店主とともに滅びる」

これからの商業・サービス業はどうなるか。
第一に、「知識商人」の時代が始まっている。

「基本的な経済資源、すなわち生産手段は、
もはや資本でも、天然資源でも、労働でもない。
それは、知識である」

「知識の、生産的使用への配賦の方法を知っているのは、
知識経営者であり、知識専門家であり、知識従業員である」
(ピーター・ドラッカー『ポスト資本主義社会』ダイヤモンド社)

第二に、これからの小売業・サービス業は「森」のようになる。
小売業界は大自然の「森」のようなものだ。
小売業には大動脈・大静脈もあり、毛細血管もある。(全日食チェーン会長・田中彰)

第三に、すべてのビジネスはサービス業化する。

dscn6959-3.jpg

そのためにどうすればいいのか。
問題解決の道筋を描かない話は、
「絵空事」にすぎない。

だから「心は燃やせ、頭は冷やせ」
“Warm heart,but Cool head!”(アルフレッド・マーシャル)

理念武装せよ、理論武装せよ。
もっともっと勉強せよ。
まだまだオーソドックスな勉強が足りない。
即効性を求める勉強ではいけない。

特に、こうすれば売れるという勉強ではいけない。
渥美俊一先生ではないが、その場合も、
「売れる仕組み」をつくる。
「儲かるシステム」を構築する。
そのことを考え、
コツコツと勉強する。
気合と根性と執念で、
売って売って売りまくる。
これでは長続きはしない。
本物の成長とはならない。

規模の大小だけが問題ではないが、
「売れる仕組み・儲かるシステム」をつくるために、
理念武装せよ、理論武装せよ。
心は燃やせ、頭は冷やせ。

そのうえで「小さく考えよ」
Think small!

「私たちが巨大な会社になったのは、
巨大な会社のようには振舞わなかったからだ」(サム・ウォルトン)

商人舎今月の標語。
「Think one thing at a time」
これは「小さく考える」ときのはじめの一歩。
さらに自分の「専門性」を持てということ。

350人が参集した九州ゼミナール。

dscn6981-3.jpg

その後も、夕食をはさんで第4講座まで。

夕方には、桜島に虹がかかった。

dscn6964-3.jpg

鹿児島湾にブリッジをかけたような雄大な虹。

dscn6965-3.jpg

まさに「虹の架け橋」

dscn6978-3.jpg

夜は9時20分から「焼酎交流会」。
私も老若男女、さまざまの九州人同友と語らった。

尾崎士郎の自伝的大河小説『人生劇場』。
その一節にでてくる平野国臣(ひらの くにおみ)の辞世の歌が浮かんだ。
「我が胸の燃ゆる想ひに較ぶれば
煙は薄し桜島山」

<結城義晴>

2010年09月07日(火曜日)

「渥美俊一先生お別れの会」と「生きた、述べた、愛した」合掌!

台風9号が北九州に上陸。
私は朝のANAで、鹿児島へ。

商業界九州ゼミナール鹿児島大会。
基調講演

民主党代表選挙、どんどん煮詰まってきている。
それにしても、マスメディアの世論調査。
500サンプルだとか1000サンプルで、
菅直人が圧倒だとか、
小沢一郎が苦戦だとか。

これが視聴率や講読数を伸ばす販促のひとつだから、
毎日毎日、大騒ぎ。

しかし視聴者や読者は知らず知らずのうちに刷り込まれる。
危険極まりない。

いい機会だから、
自分自身の判断で、自分自身の見解で、
次のリーダーが決まるその瞬間まで、
見つめる必要があると思う。

さて昨日は、
「渥美俊一先生のお別れの会」
11時半から東京のグランドプリンス赤坂五色の間で開催された。

dscn2323-3.jpg

密葬は、近親者だけで7月の24日に行われているが、
昨日は多くの人が先生とのお別れの会に参加した。

dscn2325-3.jpg

朝11時前から、既に人々が集まり始め、
開会時間の前には、長い行列ができた。

dscn2282.JPG

人々は、ひとりずつ花を手に取り、
献花して、拝む。

dscn2290-3.jpg

読経もなければ、宗教的儀式もない。
弔辞もないし、喪主挨拶などもない。

淡々と献花して、合掌する。
その人波が続いた。

遺影に献花すると、
主催者にご挨拶。

dscn2298-3.jpg

左から、喪主で長男の渥美俊英さん
真ん中が、奥様の渥美田鶴子さん
㈱日本リテイリングセンター事務局長、そして新しい代表。
右が、日本チェーンストア協会会長の亀井淳さん
ご存知、イトーヨーカ堂社長。

今回の「お別れの会」は、
渥美先生が代表取締役だった㈱日本リテイリングセンターと、
ずっと相談役だった日本チェーンストア協会の共催。

だから亀井さんは主催者。
亀井さんが会長のときで良かった。

ご挨拶を終えると、参会者は、
思い思いに懇談をする。

私が、心から恐縮しつつ「化け物級」と呼ぶ人々。
dscn2303-3.jpg

右から、ライフコーポレーション会長の清水信次さん。
渥美先生と同年同郷の大正15年、三重県生まれ。

そのお隣が、イトーヨーカ堂創業者の伊藤雅俊さん。
㈱セブン&アイ・ホールディングス名誉会長。
大正13年のお生まれ。
この中では最年長。
お元気。

真ん中は、イオン㈱名誉会長相談役の岡田卓也さん。
大正14年のお生まれ。
渥美先生のひとつ上。
もちろんお元気。

そのお隣は、ユニー㈱特別顧問の西川俊男さん。
西川さんも大正14年。

そして元ダイエー専務の打越祐さん。
打越先生は渥美、清水年代の大正15年。

皆さん、商人舎発足の会発起人に名を連ねていただいていて、
私が礼を失することは絶対にない。
これは渥美先生の教えでもある。

「結城君の活躍に期待する」とのお言葉をいただいた。
身の引き締まる思い。

その後、多くのみなさんと懇談。

dscn2322-3.jpg

亀井会長、荒井好民先生とは、
ウォルマート談義を。

㈱平和堂社長の夏原平和さんとは、
コーネル大学RMPジャパンの話を。

dscn2302-3.jpg

参会者がそれぞれに、
渥美先生の思い出を語り、決意を新たにした。

dscn2311-31.jpg

会場のコーナーでは、
先生の著書群が陳列されていた。

dscn2313-3.jpg

時代時代に、単行本でも、
渥美先生は業界をリードした。
その軌跡がここにあった。

dscn2316-3.jpg

表紙だけ見ると、最もインパクトのある本。

dscn2317-31.jpg

ペガサスセミナーのテキスト群も陳列されていた。
「渥美理論」といわれるが、
この膨大なテキストの体系が、その「渥美理論」そのもの。

dscn2320-3.jpg

この前に立つと、
「渥美理論とは?」など語ることが恐くなる。
それほどに膨大な体系。

それが渥美俊一の本質。

出入り口にはペガサスクラブの旗。
ペガサス旗を守るように梅村美由起さんが立つ。

dscn2307.JPG
長く渥美先生の秘書を務め、
現在、㈱日本リテイリングセンターチーフリサーチャー。

そして会場の片隅に、
「ペガサスのガラス彫刻」

dscn2330-3.jpg
この世に、同じものが7つある。

ひとつは渥美先生ご自身の所蔵。

ひとつは故中内功さんに贈られた。
ひとつは堤清二さんに、
ひとつは伊藤雅俊さんに、
ひとつは岡田卓也さんに。

あとのひとつは、
桜井多恵子さん。
桜井さんは日本リテイリングセンターマーケティングコンサルタントで、
渥美先生の後継者。

最後のひとつは結城義晴が所蔵する。
恐れ多いことに、私の手元にも、実は、
これと同じものがあるのです。

2002年8月、㈱商業界専務取締役に就任した時に、
渥美先生からお贈りいただいた。
私は、有難く、しかも率直に、頂戴した。

参会者全員に栞が贈られた。

dscn6940-3.jpg

「生きた、述べた、愛した」と題字された小冊子。
「渥美俊一」自署。

開くと、渥美先生の遺影。

dscn6944-3.jpg

若々しい。
手にパイポを持っているから、
タバコを止めるときのものだと思う。
酒は一切飲まなかったが、
タバコはヘビースモーカー。

そのタバコも、心臓の病気が出た時分に、止めた。

次に「略歴とペガサスクラブとJRCの歩み」。
「著書の歴史的発展」。

そして草柳大蔵氏の文章。
「革命軍の多数派と少数派」

大宅壮一・渥美俊一対談。
「“三越・大丸“何するものぞ!」
両方ともすごい。
小売業・商業が歴史的に復権する瞬間が描かれている。

そして88人の人々の「お別れの言葉」が、
あいうえお順に掲載されている。

もちろん私も書いた。
タイトルは「店見るたびにみるたびに」

後ろの方のページに渥美先生の生誕からの写真集。
左下は、還暦のお祝い。
右上はシュノーケリングしているところ。

dscn6942-3.jpg

良い冊子だった。
良いお別れの会だった。

渥美俊一先生は、
もう、いない。

私たちは、自分で考え、自分で行動しなければならない。
当然のことだけれど。

最後に、渥美先生の残した言葉。
「生きた、述べた、愛した

dscn6939-3.jpg

合掌。

<結城義晴>

2010年09月06日(月曜日)

読売新聞全面広告「渥美俊一先生を悼む」と「商業経営の精神と技術」

Everybody! Good Monday!
[2010 vol36]

2010年第36週、9月第2週。
少しずつ、秋らしくなってきた。

しかし、昨日は京都で39.9℃。
今年一番の暑さだった。

今年春までは、エルニーニョ現象。
そして現在は、ラニーニャ現象。
「今後は台風が発生しやすくなる」
(東京大学山形俊男教授、日経新聞)

「台風発生場所がフィリピンの東方1000キロ付近に移る時点が、
猛暑が収まり、台風接近の可能性が高まる」
(日本大学山川修治教授、同)

その時点とは、9月中旬。

今週はまだまだ、
「昼は猛暑、朝夕に秋らしさ」が続く。

さて昨日の読売新聞第5面。
全面ぶち抜き広告。

dscn6922-2.jpg
「渥美俊一さんを悼む」
「日本の流通業に革命をもたらし
敏腕経営者を育てた指導者の軌跡。」

1926年(大正15年)の誕生から、
2010年(平成22年)の逝去までの軌跡が描かれた。

そして連名で遺志を継ぐ決意表明の言葉がある。

「これまでご指導くださったことに深く感謝し、
渥美俊一先生のご冥福を心からお祈りいたします」

「㈱日本リテイリングセンター・ペガサスクラブ加盟企業全585社は、先生の遺志を引き継ぎ、流通業のさらなる発展に注力いたします。」

下段に連名で、署名。
㈱AOKIホールディングス青木擴憲
㈱アルペン水野泰三
㈱カインズ土屋裕雅
㈱キタムラ北村正志
㈱コメリ捧賢一
㈱サイゼリア正垣泰彦
㈱スタジオアリス本村昌次
大黒天物産㈱大賀昭司
㈱ダイナム佐藤公平
㈱ツルハホールディングス鶴羽樹
㈱西松屋チェーン大村禎史
㈱ニトリホールディングス似鳥昭雄
㈱ベイシア土屋嘉雄
ホーマック㈱石黒靖尋
㈱ポイント福田三千男
ロヂャース北辰商事㈱太田順康
㈱ヤオコー川野幸夫
六花亭製菓㈱小田豊

川野さんのコメントには、こうある。
「先生の流通革命論に出会ったことで
今日の私があります」

太田さんは、こうコメントする。
「ペガサスクラブで得た知識をもとに
経済民主主義の実現を目指します」

似鳥さんは、言う。
「先生の遺志を引き継ぎ
真のチェーンストアづくりに挑戦していきます」

渥美俊一との出会い。
これが多くの経営者を動機づけ、勇気づけた。

それはロマンとビジョンの提示であった。
「流通革命」のロマン。
「経済民主主義」のロマン。
「真のチェーンストアづくり」のロマン。

そこにビジョンを掲げ、
方法論としての経営戦略を問うた。

これが渥美俊一先生の偉業である。

私も、彼らの同志ではある。
渥美先生の遺志を継ぐ決意において。

1988年2月、商業界ゼミナール。
箱根小涌園を借り切って開催された。
商業界40周年。

この記念すべきゼミナールに、
渥美俊一著『商業経営の精神と技術』は発刊された。

dscn6718-3.jpg

前年の夏から10数時間に及ぶインタビュー。
「渥美語り下ろし、結城書き下ろし」で発刊されたこの書物には、
渥美理論の骨格が明示されていた。

第1部    商業復権への道
第2部    ビジョンと経営戦略
第3部    商品と仕入れの原則
第4部    店舗の本質
第5部    成長の経営数字
第6部    組織・管理・教育

「渥美理論」の根幹にあるものは、
「商業の復権」であり、
「経済民主主義」の実現である。
これがミッション。

その方法論として、
「チェーンストア産業づくり」と「流通革命」が提示される。

それを可能ならしめるものとして、
商業者に「ビジョンと経営戦略」が要求される。

ビジョンとは、渥美によれば、「不可能常識への挑戦」である。
似鳥さんも、川野さんも、太田さんも、
ここに人生の意義を見出した。

この本が出来上がったとき、私は、渥美先生に言った。
「この本の刊行によって、
最も多くのことを学ばせていただいたのは、
僕です」

渥美俊一61歳、
結城義晴35歳。

私は、出来上がったばかりの本にサインをいただいた。

dscn6719-3.jpg

箱根ゼミナールでは、
この書籍が目の前で、またたく間に1000冊売れていった。
その後この本は、㈱商業界60数年の間の、
ベスト3のロングセラー・ベストセラーとなった。

1年後、私は『食品商業』編集長に昇格した。

今日はその「渥美俊一先生お別れの会」
午前11時30分から東京のグランドプリンス赤坂五色の間。

渥美先生に最後のお別れをして、
一生続く元気と勇気をもらってこよう。
Everybody! Good Monday!

合掌。

<結城義晴>

「月刊商人舎」購読者専用サイト
月刊商人舎 今月号
流通スーパーニュース
月刊商人舎magazine Facebook

ウレコン

今月の標語
商人舎インフォメーション
商人舎スペシャルメンバー
商人舎発起人
海外研修会
2026年USA研修会
国内研修会
第18回 ミドルマネジメント研修会

東北関東大震災へのメッセージ

商人舎の新刊
前略お店さま

チェーンストア産業ビジョン

結城義晴・著


コロナは時間を早める

結城義晴・著


流通RE戦略―EC時代の店舗と売場を科学する

鈴木哲男・著

結城義晴の著書の紹介

新装版 出来‼︎

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》
(イーストプレス刊)

新着ブログ
毎日更新宣言カレンダー
2026年8月
« 7月  
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031 
指定月の記事を読む
毎日更新宣言カテゴリー
毎日更新宣言最新記事
毎日更新宣言最新コメント
知識商人のためのリンク集

掲載の記事・写真・動画等の無断転載を禁じます。商人舎サイトについて
Copyright © 2008- Shoninsha Co., Ltd. All rights reserved.