結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2010年10月11日(月曜日)

フェアウェイ・マーケットの「商品に語らせる」売場づくり

Everybody! Good Monday!
[vol 41]

しかし今日は「体育の日」。
日本は、いい天気だろうか。

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昨日の10日は朝8時に、
商人舎スペシャルコースの「結(ゆい)まーる」チームを、
ホテル「マリオット・マーキーズ」で見送って、一人になった。

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今回のホテルも、
商人舎ツアー・チーフ・コーディネーター鈴木敏さんの執念で、
ニューヨーク・マンハッタンのタイムズスクェアのまん前がとれた。
「マリオット・マーキース」。

もともと私は、ひとり旅が好きで、
40歳代にヨーロッパを訪れるときは、
たいてい一人だった。

「結まーる」とは、沖縄語。
うれしいこと、つらいこと、かなしいこと。
すべてを分かち合い、お互いを思いやり、
助け合う心といったことか。

倉本長治先生のお墓に刻んである「恕」のようなニュアンスを持ったことば。
最後の晩の部屋での交流会の最後に、
沖縄の㈱リウボウストア社長の茂木正徳さんが言い出して、
即、みんなが賛成。

「結」が私の苗字「結城」の「結」だということもあって、
2010年秋の商人舎USAチームは「結まーる」となった。

その結まーると分かれて、午前中はホテルの部屋で仕事。

昼ごろ、地下鉄で、
マンハッタン4thアベニューとイースト10ストリートへ。
博多ラーメン「一風堂」がある。
福岡ラーメンのナンバー1ブランドが、
3年前にニューヨークに進出して、大盛況。

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壁面には、日本の有名ラーメン店の丼が飾られている。

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日曜日の昼時で、20分の待ち時間。

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待っている間にバーで恵比寿ビール。

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席に着いたら、
赤丸ラーメン・煮卵付きを堪能。

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その後、再び地下鉄で、セントラルパークへ。

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広大な公園の片隅を散策。
替え玉まで食べた腹ごなし。

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もちろん今月は、ラーメンも、
「良く噛んで食べる」

5番街の大通りから、セントラルパークの西の端まで、
連綿とパレードが繰り広げられていた。

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南アメリカ各国のデモンストレーション。
とにかく陽気。
それがいい。

ニューヨークでは年間に、
270回もこういったパレードが行われるとか。

久しぶりにのんびりしてから、
夕方、4時半にはタクシーでジョンFケネディ空港へ。
ロンドンやパリと比べて、ニューヨークは地下鉄や鉄道の便が悪い。
だからどうしてもタクシーとなる。

チェックインは意外なほどスムーズに終わって、
アメリカン航空のラウンジで3時間、仕事。
私はこのアメリカンのゴールド会員。
これだけ海外渡航していれば、それも当り前か。

しかしこの3時間は、なかなかインターネットがつながらず、
あっという間に過ぎてしまった。
夜8時20分発ロンドン行き。
約7時間で、大西洋を飛び越える。

ニューヨーク時間午前3時半、
ロンドン時間午前8時半、
ヒースロー空港に到着。

機内でディナーを採って、
ビールとワインを飲んで、
ラッセル・クロウの「ロビンフッド」の映画を見ながら、
熟睡。

ここでも、あっという間にロンドンに着いた。

ロンドンからは地下鉄。

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ピカデリ―ラインに乗って30分、
グロースター・ロード駅で降りて、
ホテルは「ミレニアム・グロースター」。
地下鉄一本で、ホテルの駅まで来ることができる。

ほんとうに便利だ。

ロンドンはニューヨークと違って、
大人の街。

地下鉄でも、日本のように携帯電話を見ている者はいない。
皆、新聞を読んでいる。

私はパソコンをとりだして、
このブログを書いている。

グロースター・ロード駅に着いて、
目的のミレニアム・グロースターはすぐに分かった。

歩いて、3分。

いよいよ、ヨーロッパでの1週間が始まる。
ロンドンに5日間、
パリに3日間。

何事も、「良く噛んで食べる」。
そして「無茶をせず、無理をする」

さて、まだまだアメリカ報告をしなければならない。
今日のテーマは、
「商品に語らせる」

スーパーマーケットは、
人々の普段の暮らしにお役立ちする商売だ。

だから、売っているもののほとんどは、
「普段の生活に必要な商品ばかり」。

もちろん生活が個性化し、多様化し、高度化してくると、
普段のくらしの幅が広がる。
ちょっと珍しいもの、人々が知らないもの、知らない食べ方などが、
品揃えの中に入ってくる。

その時には、言葉や表現で説明しなければならない。
当然のことだ。

しかし、普段の商品には、くどくどとした説明はいらない。
だから、ほとんどの場合、
「商品に語らせる」ことになる。

その典型的な店を紹介しよう。

フェアウェイマーケット。

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もともとは八百屋。
1940年にNathan Glickbergが、
マンハッタンに小さな青果店をオープン。
1995年には、最大のハーレム店オープン。
ここで自信をつけて、
2001年、ロングアイランドに郊外型プレインビュー店を開店、
そして2006年に、このブルックリンの倉庫街にレッドフック店オープン。

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企業売上高は推定3億ドル(約360億円)。

このレッドフック店は、
店舗面積5万2000スクエアフィート(約4830㎡)、
駐車台数300台。
開店費用は2800万ドル(約33億60000万円)、
週販目標は80万ドル(約9600万円)
この4階建の建物の1階部分に、
迷路のようなレイアウトのスーパーマーケットが配置され、
上階は45個の住居とアーティスト向けオフィススペースとして提供。

さて店に入ってゆこう。

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駐車場と店舗の間にテントが張られている。
そのテント内に常温の青果中心にボリューム陳列。
これ、フェアウェイの特徴。

外からでも見えるような売場。
商品が語っている。

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このあたりを歩いていると、もう、
わくわくしてくる。

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陳列台は店内店外ともに、やや高い。

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さて、スウィングドアを押して、店内に入ると、
まず青果部門。

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他を圧するモモの売場。
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この入口の一角を抜けると、
青果部門の圧倒的な品揃えの売場に入る。

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葉物野菜も、商品が語る。
POPは少ない。
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店舗右奥のコーナー。
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レタスなど、茎を見せての陳列。
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葉物は縦陳列が基本。
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多段陳列も活用する。
そのあたりは臨機応変。

全米・世界各地の農地から直接仕入れることで、
高品質低価格の商品を品揃え。

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見てください。
「商品が語る」売場。
「商品に語らせる売場」。
言葉はいらない。
いや、最小限でいい。

名優は、沈黙のときの表情で語る。
しぐさで語る。
だからぽつりとつぶやく言葉が生きる。
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根菜類も、果物のように美しく見える。

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リンゴは、敷物を敷いてボリューム陳列。
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レモン、オレンジも、ボリューム陳列。
ここにも言葉はいらない。
値段だけでいい。
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一つひとつ丁寧に並べられている。
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キノコの売場は青く見える。

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正面から見ると一段と迫力がある。

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オリーブやピクルス売場は、一品ずつボトルに入れてある。

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土曜日、日曜日には、
これを積極的に試食させる。

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チーズの品揃えは、350種類。

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青果から生パスタ売場へ。
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トップボードに商品やカテゴリーの説明があり、
商品周りには無駄な装飾や説明がない。
だから「商品が語る」ことになる。
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青果、日配から、鮮魚売場へ。
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鮮魚売場はRケースで対面販売方式。
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ホールフーズやウェグマンズよりも、
広い売場のシーフード部門。
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精肉は対面売場と多段ケースでのセルフ売場の併用。

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Meat Marketと名付けられている。
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対面は加工肉から入る。

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そして、最後が牛肉。

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その中でも、ポ-タ-ハウスステーキは重要アイテム。dscn3406-3.jpg

ミートから惣菜へ。

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大皿盛りのデリカテッセン。
ちなみに「デリカテッセン」はドイツ語。
英語では「デリ」。
「デリカ」は日本人の造語。
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売れ筋はすぐになくなる。
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菓子や加工食品も、
生鮮と変わらない。

商品自身に語らせる。

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このカテゴリーなど、
「Fairway Market」の名の入ったプライベートブランドばかり。
ナショナルブランドが弱い分野には、積極的にPBを投入する。

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壁のような前進立体陳列。
その中にアクセントを設ける。
それだけで商品が語ってしまう。

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袋菓子もプライベートブランド。
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ユダヤ人向けの商品を集めた売場。
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クッキーの売場。
両サイドから商品が迫ってくる。
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通路中央に島陳列を設ける。
これも基本中の基本。
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ドレッシング売場。
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ワインや酒のコーナー。
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クッキー売場。
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加工食品売場の最後のところ。
陳列棚3本に1カ所くらいの割合で、
通路内関連販促の島陳列を設ける。
顧客の方向に商品の「顔」を向けるのがセオリー。
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通路内にソフトドリンクの関連販売を仕掛けると、
エンドではドリンクの大量陳列。
理にかなったスーパーマーケットの基本が守られている。
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最後にコーヒー売場。

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注文に応じて、コーヒーを挽いてくれるし、
量は顧客の望むままに分けてくれる。

サービスデリのサンドイッチやサラダのコーナーを抜けると、
出口があって、ここから自由の女神を臨む。

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迷路のような売場。
すべての商品が顧客に語りかけてくれる。
その店を抜けると、
眼前には広大な水と川と自由の女神。

多民族国家のアメリカ合衆国では、
文盲の客は多い。
だから余計に、商品で語らせる。
しかし、ショートタイムショッピングを考えると、
日本でも言葉は最小限でいい。

商品が語るのが一番だ。

いかがだろうフェアウェイと商品が語る売場。
(つづきます)

<結城義晴>

2010年10月10日(日曜日)

ジジとダラス・ニューヨーク[2010日曜版vol41]

ヨコハマのジジです。
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ユウキヨシハルのおとうさん、
アメリカにいってます。

テキサス・ダラス。
朝の空港。

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すこしずつ、夜があける。

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このとき、ボクは、
ねていました。

おとうさんがいないときは、
ねることにしています。

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あかるくなってきました。

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そして、あたりいちめん、
赤くなった。

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ボクも目がさめる。

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おとうさんも、
おきだして、
空港にいます。

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そして、空のうえへ。

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みえてきました。
ニューヨーク。

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すぐにバスにのって、
マンハッタンへ。

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自由の女神もみえます。

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ボクもすっかり、
目がさめた。

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バスのなかでも、
講義します。

講義

おとうさんは、いろいろな人にあって、
おはなしします。

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お店も視察します。

店内

握手もしますし、
ハグもします。

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おシゴトがおわると、
街にもどってきます。

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この街は、
エネルギーにあふれている。

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さよならパーティは、中華料理店で。

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そのあとも、部屋で、交流会。

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このチームのなまえは、
「結まーる」ときまりました。
なかなか、いそがしいみたいです。dscn752903.jpg

きのうの土曜日の午後、
すこしだけ、余裕ができた。

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グッゲンハイム・ミュージアム。

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スロープがぐるぐる、まわっているタテモノ。
そのスロープのカベに、
絵や彫刻がかざってある。

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いちばんお気に入りは、これ。
「白の女」パブロ・ピカソ。

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どうぞ、たのしんでください。
いつも、いそがしいんだから。

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セントラルパークのおおきな池のまわりを、
ちょっとだけあるいた。

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いつもなら、もう、
かえってくるはずですが、
こんかいは、ちがいます。

おとうさんは、
ロンドンにいく。
それからパリへ。

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どうぞ、きをつけて。
「無茶をせず、無理をする」
なんて、きばってないで、
ひたすら、用心してください。

ボクたち、まっているんですから。

<『ジジの気分』(未刊)より>

2010年10月09日(土曜日)

ありがとう、知識商売。ありがとう、知識商人。

昨日のニューヨーク外国為替市場、
1995年4月下旬以来の円高・ドル安。
1ドル81円台に突入。

今、そのニューヨークにいる。

原因は、アメリカ側にある。
労働省が9月の雇用統計を発表。
非農業部門の就業者数が、
4カ月連続で減り、
9月は前月よりも9万5000人減った。
つまり雇用不安。
それが合衆国の景気不安感につながった。
国際通貨基金(IMF)の見通しでも、
成長率は大幅下方修正。

この景気後退は、
店頭に顕著に表れている。

テキサスでもニューヨーク周辺でも。

ウォルマート・スーパーセンターの一部の店舗からは、
明らかに客足が減った。

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スーパーターゲットもがらんとした売場と店。

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クローガーのハイパーマーケット型マーケットプレイスも。

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セーフウェイ(トムサム)のニューライフスタイル・タイプもガラガラ。

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HEBには生鮮とデリの売り場だけに客が付き、

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ローカルスーパーマーケットのマーケットストリートも。

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スプラウツファーマーズマーケットも。

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ニューヨークのフェアウェイマーケットも、
見事な売り場に客がいない。
芋が通路に、ゴロリン。

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ヨンカースのスチューレオナードも、
グンとさびしくなった。

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比較的良さそうなのが、
ホールフーズ、トレーダージョー、コストコ。
私の名づけたWTC。

それにアルディ。

新しいWTCAか。
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アルディは、もともと、
客数はそれほど多くなくとも利益が出る。

コストコでさえ、
客数が減り、客単価が下がっているように感じられる。

ホールフーズはフードサービス部門に、
集中的に客が集まる。

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従って、すべての例外は、
トレーダージョーか。

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しかしそのトレーダージョーですら、
ちょっと客数は減っているし、
客単価は落ちている。

恐ろしいことが、起こりつつあるように思う。

ただし、大いに救われることがある。
それは第1にすべてといってよいほどの店の売場の状態が、
水準を保たれていること。

第2は、そこに働く人々の士気が落ちていないこと。
ホスピタリティとスマイルが顧客を待っている。

このことは、ほんとうに勉強になる。
売場がどうの、陳列がどうの、
そんなことよりも、
いつでも、お客様を
おもてなしする準備ができている。
態勢が整っている。

それこそ、小売業・フードサービス業が、
国内総生産の7割を占めるアメリカ合衆国の「良さ・強さ」だと思う。

「元気を出そうよ、
それがあなたの仕事です。

たとえ売るものがなくなっても、
あなたには元気を売ることができる。

元気を売ろうよ、
それがあなたの仕事です」

一方、商人舎USA研修スペシャルコース・チーム。
元気いっぱい。

自由の女神を背景に。
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大型ショッピングセンターのダラス・ギャラリアで。

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メリッサ・フレミングさんを囲んで。

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ダラスの空港で。
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ホールフーズのクッキングスクールの前で。
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若さに満ちたアルディの地区マネジャーとともに。

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そしてホスピタリティあふれるマ-ケットストリートの店長を囲んで。
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アメリカの知識商人たちが元気だから、
日本の知識商人も元気です。

ありがとう、知識商売。
ありがとう、知識商人。

<結城義晴>

[追伸]
昨日触れた「誰がウォルマートを殺すのか?」
この報告のプロローグは、
来週、アップする予定です。

2010年10月08日(金曜日)

「誰がウォルマートを殺すのか?」長期連載再開宣言を発す

日本の成田からオースティンに来て、
オースティンで一晩。
そしてオースティンからダラスにバス移動して、
一晩寝て、一日を過ごし、
今、二晩目も明け方になっている。

昨日は、朝から10店舗を巡った。
本を読む場合も、一時は、
一つの分野の本を乱読をするのが良い。
とにかく手当たりしだいに、読みまくる。
そうすると、見えてくる。

店を見る時も同じ。

今回のコースも、最初の日、二日目は、
講義を交えて、3店舗、4店舗を訪問。

「見て、感じて、考えて」、
「自分のものとする」。

慣れてきたら一気に10店。

もちろん良く練られたストーリーに則って「乱読」。
動いているときは、時間の経過を忘れる。
それくらい、めまぐるしい。

ブログは、丁寧に書いていきたいと思う。
ゆっくりと説明していきたい。

そうするとどうしてもタイムラグが起こる。

動物は、体の大きなものも、小さなものも、
その一生で、心臓を打つ回数が同じだという。

本人にとって、生きている時間のリズムは同じということになる。

しかし、体の大きなもののほうが実際は長い期間生きる。
小さなものは短い。

象は長くて、鼠は短い。

だから象からみると、鼠は短命だが、
鼠自身の生きているリズムは、
象とかわらない。

とすると、今の私や私に同行している人たちは、
小さな動物になっているのか。
12時間+1時間、ジェット機の上から、地球を見てしまったから、
自分が小さな存在と感じられるようになったのか。

とにかく、心臓を打つ鼓動のリズムが速いのだろう、
時間がひどく短く感じられる。

五木寛之さんが言っていた。
新しい体験をしていると、
時間は早く感じられる。

同じことをしていると、時間は長い。
早く感じられることは、「充実」を意味する。

だから五木さんは、
毎日、違う道筋で散歩したり、
同じ目的地に行くときにも、
違うルートを採ったりする。

外国にやってくることは、
非日常である。

それが時間を短く感じさせてくれる。
しかし、これは間違いなく、
「充実」を意味している。

さて、商人舎USA研修会スペシャル編。
「経営戦略」を学ぶコース。
オースティンでの2日目から、佳境に入る。
朝8時に集合して、HEB元上級副社長のメリッサ・フレミングさんの特別講義。
「最新アメリカ流通業の実態とHEBの対ウォルマート戦略」。

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HEBは全米第7位のスーパーマーケット企業。
年商1兆5000億円の非上場企業。

メリッサさんはHEBで、
マーケティングとストラテジーを担当した。
ウォルマート対策にかかわり、
プライベートブランド開発に携わった。

その実体験は、大変に貴重なものだ。

現在は、コンサルタント。

まず、アメリカ小売業界、スーパーマーケット産業の大激変。
「ウォルマートの異変」に関して。

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ウォルマートはUSA国内での実績を辿ると、
5四半期連続売上げ減。
15か月連続ダウントレンドにあるということ。

全体では国際部門が収益をカバーしていて、
中国、メキシコ、ブラジルが好調。
すなわち流通後進国のBRICsでは受けている。

なぜ米国内ウォルマートの業績が不振なのか。
このテーマ、今回のツアー全体を通したものとなった。

そして私は、ダラスの最後の日に、
その理由を解明した。

フレミングさんの分析。
第1に、間違った人材をチーフポジショニングに配置したこと。
ターゲットからスカウトしたマーケティング担当のジョン・フレミング、
USA代表のカストロ・ライトの2人。
彼らが新しいイノベーション「プロジェクト・インパクト」の推進者。

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一言でいえば、
ウォルマートをコンテンポラリーな企業に変えようとした。
NYにバイイングオフィスを設け、
ヴォーグ誌に広告を載せるなど、
イメージ変革を試みた。
その結果、顧客は混乱し、それに拒否を示した。

この間違った人事は排除され、
新たにビル・サイモンがUSA社長になり、
「原点回帰」を打ち出している。

第2は、不況期に打ち出した戦略によって、
グロスマージンが下がってしまったこと。

1万アイテムの商品を値下げした「ロールバック」。
Thousands of rollbacks。
これは、強力な販促費をかけて展開されたが、
結果として粗利益を下げるだけのものとなった。

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どこよりも安い価格を追求し、
競合他社の価格に合わせるため、
各店の店長に価格決裁権を与えた。

しかし、既存の顧客は所得がダウンしているため、
価格を下げて広告しても、
それらの顧客の購入意欲につながらなかった。

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この3月から7月9日まで展開されたプロモーションは、
それをやめた途端、
ウォルマートから客足を遠のかせてしまった。

第3に、一番安いというイメージを失った。
これが大きなこと。

価格政策の中で、大胆な「プライス・マッチング」を展開した。
プライス・マッチングとは、
競合他店に価格を合わせること。

例えばダラスではアルディが1ガロン99セントの牛乳を売っている。
1ガロンは3.8リットル。
日本でいえば、1リットル25円。

これにウォルマートがプライスマッチングした。
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クローガーも、セーフウェイも、追随した。

しかしこれは、逆に、
ウォルマートが一番安くはないという印象を与えてしまった。

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そして第4に、企業文化の変質の問題。

地域のお客のニーズに合わなくなってきている。
だからテキサスでは9カ月間売上げがダウンしている。
クローガー、HEB、そしてアルディが参入。
これらの企業がベーシックアイテムを価格訴求し始めた。

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ウォルマートは9月の終わりに、
この3社の動きに対応し始めたが、
会議だけで具体的なアクションは見られない。

「会議は踊るされど進まず」の観あり。

以前は1週間売上げがダウンしたら、
次の1週間で対策を打ち出したウォルマート。

そのウォルマートがもっていた企業文化が変わりつつある。

だから店舗はマーケットに対応できていない。

フレミングさんの分析は、超辛口だった。

しかし、私たちはオースティン、ダラスで、
その実態を体験することとなる。

ウォルマートの人々は、
赤裸々に、正直に、
私たちにそれを教えてくれたのだった。

私は本気で、連載を再開せねばならないと思った。
「誰がウォルマートを殺すのか?」
(続きます)

<結城義晴>

2010年10月07日(木曜日)

全米スーパーマーケット・ランキングの「正義は勝つ」

消費者庁がやりました。

7日木曜日、「景品表示法」に基づいて、
「全国焼肉協会」に表示の見直しなどを要請。

同協会は、全国の約500社、1400店舗の団体。

焼肉店の表示は、もともと部位がわかりにくい。
消費者庁が焼肉レストランチェーンや個人営業店を調査したら、
メニューに「ロース」と表示して販売している商品が、
「モモ肉」やその他の「赤身」を使用したものだった。

アメリカでは「ロース」の部位を、「リブ」さらに「ロイン」という。
モモは「ラウンド」「ランプ」と分かれている。

例えば「リブ」と「ラウンド」はステーキにして食べると、
明らかに食感や味が異なる。

しかし焼肉にして、濃い目のたれをつけて食べると、
赤身は赤身なのでわかりにくい。

だからだろう。
「ロース」と称して「モモ肉」などの赤身を売っていた。
本物の「ロース」は「上ロース」と称した。

読売新聞が、神奈川県内の焼肉店経営者に聞いている。
「赤身が多いと部位にこだわらず『ロース』、
脂が乗った肉は『カルビ』として客に出すのが業界の慣行」

こういった業界の慣例は、
御免被りたい。

消費者庁も、どしどし摘発し、消費者優先の社会を築くべきだ。

さて、商人舎USA研修会スペシャル編。
「経営戦略」を学ぶコース。
オースティンでの2日目から、佳境に入る。

昨日の私の講義の中で展開した全米小売業ランキング。
ここに大きな教訓がある。

「鳥の目」「魚の目」でアメリカ小売業を見なければならない。
「鳥の目」は、大局を見る力。
全体像を俯瞰しながら、「見渡す能力」。
これを支えるのが、情報量と知識。

「魚の目」は、流れを見る力。
時間の経過の中で、現在と未来を「見通す能力」。
これを支えるのは、経験と見識。

そのうえで、「虫の目」が必要となる。

「虫の目」とは、現場を見る力。
細部まで丁寧に「見極める能力」。
これを支えるのが、専門性と現場主義。

アメリカにやってくる。
1週間、あるいは10日を過ごす。
その間に、例えば30店舗を訪れる。
ウォルマートは5店、HEBは5店、ホールフーズも3店・・・・・・。
こうして見ても、ウォルマートは4383分の5にすぎない。
HEBも317分の5、ホールフーズも284分の3・・・・・・。
これでは、その企業の本質は分からない。

だから「鳥の目」「魚の目」が必要となる。
そのうえで「虫の目」を活かす。

もちろんたった1店舗の優良企業ならば、
その店を訪れることで、
かなりのことを理解できよう。

しかし、たった1店であっても、
1週間、1カ月、そこに張り付いてリサーチしなければ、
ほんとうの姿は理解できない。

だから、アメリカの企業を「鳥の目」「魚の目」で見る必要がある。
これは優れた本を読むことに似ている。

これまでの情報や経験を、
学ぶこと。

だからこそ「鳥の目」「魚の目」がいる。

さて、ランキング上位。

第1位はクローガー、年商767億ドル。
(分かりやすく1ドル100円換算で7兆6733億円)
第2位はセーフウェイ、年商350億ドル(3兆4980億円)
チェーンストアランキングでは第12位。

とうとう胸を張ってナショナルチェーンと言える企業は、
2社になってしまった。
その意味で、米国スーパーマーケットのナショナルチェーンは、
私が言い続けている「複占」となった。

第3位は、パブリックス、年商245億ドル。
3番手が、リージョナルチェーンなのだ。
ローカルチェーンを複数有するのがリージョナルチェーン。
それでいて、2兆4515億円の年商、1014店のネットワークを築く。

むやみやたらに商勢圏を広げず、
コツコツとローカルチェーンのドミナントを形成していくことの確かさを、
パブリックスが証明してくれている。

第4位、第5位はアメリカから見た外資企業。
前者がアホールドUSA、年商2兆2825億円、
後者がデレーズ・アメリカ、年商1兆8994億円。
デレーズはあのフードライオンを傘下に収めている。

その後に続くのが、総年商では2位のセーフウェイに続く3兆1637億円だが、
食品スーパーマーケット部門では6位になるスーパーバリュー。
食品卸売業として最大の会社で、その年商の約半分がスーパーマーケット。

解体売却された元エクセレントカンパニー・アルバートソンの3分の1ほどを買収して、
スーパーバリューは第6位に滑り込んでいる。

そして第7位が、HEバット。略してHEB。
HEBは、テキサス州のローカルチェーンで、
サンアントニオ、オースティンでドミナントエリアを形成している。
この地区ではマーケットシェアが50%を超える。
年商は150億ドル、1兆5000億円で、店舗数317店。
しかもテキサス州のすべての会社の中で非上場の最大企業。
ここがいい。

そのうえ、あのウォルマートと互角以上の闘いを見せる。

日本のローカルチェーンがモデルとしてベンチマークするのに、
最適、格好の企業なのだ。

この後、第10位にホールフーズマーケットが入る。
年商8032億円。

11位はアルディの7457億円。

14位には、トレーダージョーが年商6275億円で位置し、
15位にウェグマンズが5150億円で続く。

名だたる企業が、その経営の質だけでなく、
スケールにおいてもベスト20以内に入ってきているのだ。

これが、重要なこと。

店が良ければ、
そして働く人たちのモチベーションが高ければ、
お客様から熱烈に支持され、
ランキングも上がってくる。

すなわち「正義は勝つ」。

なんとフェアな世界だろう。
なんとやりがいのあるビジネスなんだろう。
ランキングと、その推移は、それを私たちに語っている。

さて昨日は朝8時から、
メリッサ・フレミングさんの特別講義。
フレミングさんは、HEBの元上級副社長。

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全米スーパーマーケットに精通している専門家。
その内容は、明日に続く。

<結城義晴>

2010年10月06日(水曜日)

HEBセントラルマーケットとホールフーズ旗艦店、そして「ごく普通のフード&ドラッグ」

新聞各紙が一斉に報道。
日本銀行が、2006年以来の事実上の「ゼロ金利政策」を決定。
政策金利の誘導目標を「0~0.1%」へ引き下げ、
1%前後の物価上昇が見込めるまで、
このゼロ金利を続ける。

デフレからの脱却を目指して、
いわゆる緩やかなインフレターゲット政策を採用したことになる。

決めたからには徹底してほしい。
徹底とは、
①細かく、②厳しく、③続けること。

詳細に厳密に継続すること。

ただし1%のインフレターゲット。
徹底するほどに、腰が据わってはいない。

一方、百貨店の高島屋は、
正月おせち料理の予約受け付けをスタートさせた。
朝日新聞の報道。

日本橋高島屋には朝10時に70人ほどの行列。
1万円から20万円以上まで、約330アイテム。
今年末のおせちの売れ筋は3万円前後。

デフレ脱却と3万円前後のおせち売れ筋。
果たして、緩やかなインフレを誘導することはできるのか。

さて、昨10月5日は、
商人舎USA研修会「スペシャル編」の出発の日。

成田空港に9時に集合し、チェックインの後、
ツアーガイダンスと結団式。
総勢35名で実施する今回の「スペシャル編」は、
商人舎の好評定番コース。
オースティン、ダラス、ニューヨークをたどる5泊7日。

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商人舎恒例の今回の団長は、
㈱マツモトの松本隆文社長にお願いした。

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松本さんは、30年前の「藪下コントローラー・ゼミ」の同窓生。
私とは30年のお付き合いということになる。
そのマツモトは日本を代表するローカルスーパーマーケット。

現在16店舗、年商417億円で、
16期連続増収増益。

とにかく勉強熱心な松本さんを団長に、
大きな成果がもたらされるに違いない。

アメリカン航空AA708便で午前11時半、成田を出発。
11時間のフライトののち、ダラスに無事到着。

さわやかな快晴。
暑くもなく寒くもなく。

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疲れた様子もない団長とメンバー。

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㈱いなげやの藤本勇常務取締役と社長室リーダーの押木昌巳さん、
㈱エコス社長の平邦雄さん(左)。

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平さんは30台前半のころ、
3年半ほどのアメリカ留学経験がある。
これまた楽しいツアーになりそう。

乗り換えの合間に、全員で記念撮影。

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ダラスからオースティンへは1時間。
乗ったら寝る間もなくあっという間に到着。
そのまま専用バスで、
HEBセントラルマーケット
に。
この時期のスーパーマーケット店頭はハロウィン・プロモーションで、
カボチャ色に染められ、ほんとうに美しい。

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店舗2階のフードコートで、
FOODIEの資格を持つバーバラさんから、
セントラルマーケットの戦略をレクチャーしてもらう。

これも商人舎スペシャル編の恒例のスタート。
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昼食はフードサービス部門が用意してくれたハンバーガーランチセット。
今年は完食組もでるほど、
パンもハンバーグもおいしかった。
今月の商人舎標語
「良く噛んで食べる」
それが効いたのかもしれない。

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そしてワンウェイコントロールされた店内を、
青果部門から順にツアー。

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はじめの店舗は、
アメリカ人の顧客になったつもりで、
体験する。
エクスペリエンスという。

この第一印象が大切。

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HEBはこのオースティンで50.9%のマーケットシェアを獲得している。
セントラルマーケットは、主力3フォーマットの中のアップグレード型。
1995年にオープンした1号店だが、
昨年、リニューアルをした。

そして半端でないメニュー提案を断行した。
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店舗2階には料理教室がある。

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1年に何回くらいクッキングスクールが開かれると思いますか?

なんと416回。

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1週間に8回。
毎日開催で、土曜日は2回。

もちろん1回ずつ講師とメニューが違っていて、
先生が料理するスクールは35名、
生徒も調理する実習は16名が定員。

そのセントラルマーケットの改装のターゲットは、
ホールフーズの旗艦店。

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2005年にオープンしたホールフーズのフラッグシップストアは、
世界中の度肝を抜いた。

こちらにも店舗裏手に料理教室がある。
その前で写真。
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整然と並んで店内へ。

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ホールフーズではマーケティング・マネジャーのマイケル・デッポ氏にインタビュー。
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ホールフーズも当然ながら、
ハロウィンに向けたプレゼンテーションが素晴らしい。

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店内は、エクセレント。

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世界一のオーガニック青果部門。

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ホールフーズでは、この店を体験しないと、
その値打ちは半減してしまう。
だから商人舎経営戦略コースでは、
わざわざ時間を使ってオースティンを訪れる。

アメリカを訪れて、将来に向けた経営戦略を学ぶ時、
吉野家流の「やすい、はやい」は、まったく問題ではない。
正しくて、的確な「時流の経営戦略」は、
何億円、何十億円、何百億円もの利益を生みだす。

ホールフーズは常に進化している。
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リーマンショック直後から、
ホールフーズの営業成績に影が落ちてきた。
しかしCEOのジョン・マッケイは、
「スーパーマーケットの原点」に戻ることを全社に呼び掛け、訴えて、
この危機を脱した。

もしかしたらそのジョン・マッケイに会えるかもしれないと、
本社受付を覗いて、平さん、藤本さんと、写真。

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願いはかなわなかったが、
小売業は店を体験するだけで十分。

今日の最後、3店目は、
ごく普通のスーパーマーケット。
HEBの主力フォーマット「フード&ドラッグ」。
そのナンバー1店舗。

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ごく普通の店舗こそ、
スーパーマーケットの本流である。

「二人はごく普通の結婚をし、
ごく普通の生活を始めました。
只一つ違っていたのは、
奥様は魔女だったのです~」

アメリカの大人気テレビドラマ「奥様は魔女」のイントロダクション。

スーパーマーケットにも通じるナレーションだ。

「ごく普通のスーパーマーケットでした。
只一つ違っていたのは、
〇〇〇だったのです」

はじめから奇をてらうことがいいのではない。

ごく普通のお店、
しかし度肝を抜くメニュー提案。
ごく普通のお店、
しかし感動をもたらすほどのホスピタリティ。

これが大事だ。

HEBはそれを実現させようとしている。

こちらも店内店頭のハロウィン・プローション。

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青果部門は地域一番。

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ちょっと気になるのは、
ウォルマートを真似て展開しているエブリデーロープライスよりも、
ハイ&ローやクーポン・プロモーションが目立ち過ぎていること。

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この点は、今回のツアーの重要なテーマになる予感がする。

HEBで夕食の買い物をしてから、
ホテルに戻る。
夕方、7時から最初の講義。
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2時間、120分を一気に語った。
長い長い旅の末の、長時間の講義。
ご清聴、感謝。
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その後、夜9時半から、
ホールフーズとHEBで購入した商品で懇親会。
松本団長の乾杯のご挨拶とご発声。

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懇親会の途中で、特別ゲスト。
HEB元上級副社長のメリッサ・フレミングさん。
明日朝一番の講師。
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11時には、懇親会を閉じ、
各自、ゆっくりと休む。

お疲れ様。

いま、こちらの時間で午前4時半。
懇親会後、湯につかり、
2時間ほど仮眠してから、
このブログを書いている。

書き終わったら、6時半のモーニングコールまで、寝る。
こんな生活が続くが、気力はみなぎっている。

「志定まれば、気盛んなり」(吉田松陰)。

オースティンで松陰を持ちだすのも、
ちょっと違和感はあるが、
これこそ「只一つ違っていたのは」を、
地で行くことかもしれない。
(明日に続きます)

<結城義晴>

2010年10月05日(火曜日)

ペガサスクラブ政策セミナーの故渥美俊一先生の言葉「増やすもの、減らすもの、一定にするもの」

小沢一郎、東京第5検察審査会によって、
強制起訴の決議なされる。

元幹事長というよりも、
つい先だっての民主党代表選挙で、
菅直人首相と一騎打ちをした小沢さん。

東京地検特捜部が二度、不起訴処分と裁定した案件が、
検察審査会によって覆されて、起訴処分。

検察審査会は、検察官が独占する起訴の権限の行使に、
民意を反映させることを目的に、
無作為に選出された国民11人によって構成される機関。
不当な不起訴処分を抑制する目的もある。

今回の小沢一郎氏の件は、
検察による不当な不起訴処分だったと判断されたことになる。

大阪地検の問題が起こって、
何かと疑惑を持たれている検察の特捜。
図らずも、その検察に対する民意の反映が、
「小沢陸山会事件」で行われたというわけだ。

21世紀の特徴だが、
何事もひとつの見解では判断できないということ。
20世紀には「トレードオフ」で割り切って考えることができたが、
21世紀はそれが難しい。

さて、㈱ライフビジネスウェザーの常盤勝美さんから、
お願いしていた記事が送られてきた。
今月中旬くらいから、
単独ブログページが構築されて、
念願の情報コラムが始まる。
今日は、そのさわりをご紹介。
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10月の[流通天気予報]
(10月1日発)

少なくとも半ばにかけて目立った寒気の南下はなく、
気温は平年並みか高めの状態が続く。

鍋物食材はイマイチ伸び悩みの懸念。
下旬は平年並みか平年より低くなる可能性も。

北極の強い寒気が南下するサイクルはおおむね30日程度といわれており、
9月、特に気温ベースが下がったのが23日頃だったことを考えると、
10月も23~24日の週末頃、また寒さが期待される。

ちなみに10月23日は旭川の初雪平年日。
ちょうどその頃は寒気が南下しやすい時期なのだ。

鍋物需要が一段高となり、
乾燥対策商品(のど飴・リップクリーム・スキンクリームなど)も、
売上げ立ち上がり。

早ければインフルエンザのちょっとした流行も、
その後から始まるかも。

今年は観測史上最高の猛暑やその後の気温の乱高下によって、
免疫力が低下していると考えられ、
インフルエンザの流行が大規模になることが心配される。

今週の流通天気予報(10月4日発)

北日本は高温、関東など太平洋側は不順な天候と、
秋冬物商売にとってはなかなか向かい風の強い1週間となりそう。
そもそも10月初旬のこの時期は、
「秋の長雨シーズン」の末期にあたり、
“梅雨末期”同様、各地で大雨になりやすい時期。
事実、昨年も10月8日に、
台風18号が上陸して各地で大雨と猛烈な風をもたらした。
そういった意味では、向こう1週間の中で、
幸い、4(月)以外はまとまった雨が予想されていないため、
この時期としては、
例年に比べれば好適な条件と前向きに考えることができる。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

常盤さんは、気象予報士であるだけでなく、
流通の情報や知識に精通している。
ドラッカーはこれを「強み」と言った。

「強み」とは専門性、差異性のことだ。

常盤さんの「流通気象予報」には専門性があり、差異性がある。

かつて将棋棋士の内藤邦雄九段が言った。
「こゆき」という歌が大ヒットしたプロ歌手でもある。

「私は将棋界では一番、歌がうまい。
芸能界では一番、将棋が強い」

芸能界で一番、歌がうまい。
将棋界で一番、将棋が強い。

これが20世紀的な価値観だった。
しかし21世紀的なものとは、
内藤邦雄的なものも、ありなのだということだと思う。

さてさて、昨日は朝から東京のど真ん中、
グランドプリンス赤坂五色の間。

ペガサスクラブ政策セミナーが開催された。
故渥美俊一先生の遺志を継いだ㈱日本リテイリングセンターが、
同じく先生の遺志を継ごうと考える「チェーンストア志向企業」のトップ・幹部を、
405人集めて、熱心に勉強した。

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しかし渥美先生はもう、いない。

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9時55分、現在の日本リテイリングセンター代表の渥美田鶴子さんが、
ご挨拶。

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1960年に渥美先生は決意した。
「欧米で150年かけてつくられたチェーンストア産業を、
日本では50年でつくりあげよう」
今年2010年はその50年目に当たる。

この時に、後から振り返って、
わが社の転換期だったと思えるような決断をしてほしい。

宮本さんは感動的に語った。

「増やすもの、減らすもの。
一定にするもの」

渥美先生は、それを明確に指導した。

営業利益は増やす。
経費は減らす。
しかし労働分配率は一定に保つ。

渥美先生の、指導の仕方は、
実に、わかりやすく、的確だった。

改めてそんなことを考えた。
休憩時間に、スリーショット。

右が渥美田鶴子さん、
左が長男の渥美俊英さん。

dscn7567.JPG

俊英さんは、私より一つ年下だが、
年を経るにつれて、
風貌が渥美先生に似てくる。

田鶴子さんは、西端春枝先生に似てくる。
西端先生は、マイカルの前身ニチイの創業者夫人で、
全国の商業界女性同友会の名誉会長。
日本中の女性商人の総帥。

ペガサスクラブも盛会で、
少しほっとした。

そして私は、今日から、アメリカ・ヨーロッパへ。
このブログは成田空港74番ゲートで書いている。

いよいよ始まった。
21世紀的なものを求める旅。

いざ、出発。

<結城義晴>

[追伸]
明日からのブログアップの時間、
遅れます。

ご容赦のほど。

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