ジジとダラス・ニューヨーク[2010日曜版vol41]
ヨコハマのジジです。
ユウキヨシハルのおとうさん、
アメリカにいってます。
テキサス・ダラス。
朝の空港。
すこしずつ、夜があける。
このとき、ボクは、
ねていました。
おとうさんがいないときは、
ねることにしています。
あかるくなってきました。
そして、あたりいちめん、
赤くなった。
ボクも目がさめる。
おとうさんも、
おきだして、
空港にいます。
そして、空のうえへ。
みえてきました。
ニューヨーク。
すぐにバスにのって、
マンハッタンへ。
自由の女神もみえます。
ボクもすっかり、
目がさめた。
バスのなかでも、
講義します。
おとうさんは、いろいろな人にあって、
おはなしします。
お店も視察します。
握手もしますし、
ハグもします。
おシゴトがおわると、
街にもどってきます。
この街は、
エネルギーにあふれている。
さよならパーティは、中華料理店で。
そのあとも、部屋で、交流会。
このチームのなまえは、
「結まーる」ときまりました。
なかなか、いそがしいみたいです。
きのうの土曜日の午後、
すこしだけ、余裕ができた。
グッゲンハイム・ミュージアム。
スロープがぐるぐる、まわっているタテモノ。
そのスロープのカベに、
絵や彫刻がかざってある。
いちばんお気に入りは、これ。
「白の女」パブロ・ピカソ。
どうぞ、たのしんでください。
いつも、いそがしいんだから。
セントラルパークのおおきな池のまわりを、
ちょっとだけあるいた。
いつもなら、もう、
かえってくるはずですが、
こんかいは、ちがいます。
おとうさんは、
ロンドンにいく。
それからパリへ。
どうぞ、きをつけて。
「無茶をせず、無理をする」
なんて、きばってないで、
ひたすら、用心してください。
ボクたち、まっているんですから。
<『ジジの気分』(未刊)より>