結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2010年10月11日(月曜日)

フェアウェイ・マーケットの「商品に語らせる」売場づくり

Everybody! Good Monday!
[vol 41]

しかし今日は「体育の日」。
日本は、いい天気だろうか。

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昨日の10日は朝8時に、
商人舎スペシャルコースの「結(ゆい)まーる」チームを、
ホテル「マリオット・マーキーズ」で見送って、一人になった。

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今回のホテルも、
商人舎ツアー・チーフ・コーディネーター鈴木敏さんの執念で、
ニューヨーク・マンハッタンのタイムズスクェアのまん前がとれた。
「マリオット・マーキース」。

もともと私は、ひとり旅が好きで、
40歳代にヨーロッパを訪れるときは、
たいてい一人だった。

「結まーる」とは、沖縄語。
うれしいこと、つらいこと、かなしいこと。
すべてを分かち合い、お互いを思いやり、
助け合う心といったことか。

倉本長治先生のお墓に刻んである「恕」のようなニュアンスを持ったことば。
最後の晩の部屋での交流会の最後に、
沖縄の㈱リウボウストア社長の茂木正徳さんが言い出して、
即、みんなが賛成。

「結」が私の苗字「結城」の「結」だということもあって、
2010年秋の商人舎USAチームは「結まーる」となった。

その結まーると分かれて、午前中はホテルの部屋で仕事。

昼ごろ、地下鉄で、
マンハッタン4thアベニューとイースト10ストリートへ。
博多ラーメン「一風堂」がある。
福岡ラーメンのナンバー1ブランドが、
3年前にニューヨークに進出して、大盛況。

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壁面には、日本の有名ラーメン店の丼が飾られている。

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日曜日の昼時で、20分の待ち時間。

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待っている間にバーで恵比寿ビール。

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席に着いたら、
赤丸ラーメン・煮卵付きを堪能。

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その後、再び地下鉄で、セントラルパークへ。

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広大な公園の片隅を散策。
替え玉まで食べた腹ごなし。

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もちろん今月は、ラーメンも、
「良く噛んで食べる」

5番街の大通りから、セントラルパークの西の端まで、
連綿とパレードが繰り広げられていた。

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南アメリカ各国のデモンストレーション。
とにかく陽気。
それがいい。

ニューヨークでは年間に、
270回もこういったパレードが行われるとか。

久しぶりにのんびりしてから、
夕方、4時半にはタクシーでジョンFケネディ空港へ。
ロンドンやパリと比べて、ニューヨークは地下鉄や鉄道の便が悪い。
だからどうしてもタクシーとなる。

チェックインは意外なほどスムーズに終わって、
アメリカン航空のラウンジで3時間、仕事。
私はこのアメリカンのゴールド会員。
これだけ海外渡航していれば、それも当り前か。

しかしこの3時間は、なかなかインターネットがつながらず、
あっという間に過ぎてしまった。
夜8時20分発ロンドン行き。
約7時間で、大西洋を飛び越える。

ニューヨーク時間午前3時半、
ロンドン時間午前8時半、
ヒースロー空港に到着。

機内でディナーを採って、
ビールとワインを飲んで、
ラッセル・クロウの「ロビンフッド」の映画を見ながら、
熟睡。

ここでも、あっという間にロンドンに着いた。

ロンドンからは地下鉄。

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ピカデリ―ラインに乗って30分、
グロースター・ロード駅で降りて、
ホテルは「ミレニアム・グロースター」。
地下鉄一本で、ホテルの駅まで来ることができる。

ほんとうに便利だ。

ロンドンはニューヨークと違って、
大人の街。

地下鉄でも、日本のように携帯電話を見ている者はいない。
皆、新聞を読んでいる。

私はパソコンをとりだして、
このブログを書いている。

グロースター・ロード駅に着いて、
目的のミレニアム・グロースターはすぐに分かった。

歩いて、3分。

いよいよ、ヨーロッパでの1週間が始まる。
ロンドンに5日間、
パリに3日間。

何事も、「良く噛んで食べる」。
そして「無茶をせず、無理をする」

さて、まだまだアメリカ報告をしなければならない。
今日のテーマは、
「商品に語らせる」

スーパーマーケットは、
人々の普段の暮らしにお役立ちする商売だ。

だから、売っているもののほとんどは、
「普段の生活に必要な商品ばかり」。

もちろん生活が個性化し、多様化し、高度化してくると、
普段のくらしの幅が広がる。
ちょっと珍しいもの、人々が知らないもの、知らない食べ方などが、
品揃えの中に入ってくる。

その時には、言葉や表現で説明しなければならない。
当然のことだ。

しかし、普段の商品には、くどくどとした説明はいらない。
だから、ほとんどの場合、
「商品に語らせる」ことになる。

その典型的な店を紹介しよう。

フェアウェイマーケット。

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もともとは八百屋。
1940年にNathan Glickbergが、
マンハッタンに小さな青果店をオープン。
1995年には、最大のハーレム店オープン。
ここで自信をつけて、
2001年、ロングアイランドに郊外型プレインビュー店を開店、
そして2006年に、このブルックリンの倉庫街にレッドフック店オープン。

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企業売上高は推定3億ドル(約360億円)

このレッドフック店は、
店舗面積5万2000スクエアフィート(約4830㎡)、
駐車台数300台。
開店費用は2800万ドル(約33億60000万円)、
週販目標は80万ドル(約9600万円)
この4階建の建物の1階部分に、
迷路のようなレイアウトのスーパーマーケットが配置され、
上階は45個の住居とアーティスト向けオフィススペースとして提供。

さて店に入ってゆこう。

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駐車場と店舗の間にテントが張られている。
そのテント内に常温の青果中心にボリューム陳列。
これ、フェアウェイの特徴。

外からでも見えるような売場。
商品が語っている。

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このあたりを歩いていると、もう、
わくわくしてくる。

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陳列台は店内店外ともに、やや高い。

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さて、スウィングドアを押して、店内に入ると、
まず青果部門。

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他を圧するモモの売場。
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この入口の一角を抜けると、
青果部門の圧倒的な品揃えの売場に入る。

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葉物野菜も、商品が語る。
POPは少ない。
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店舗右奥のコーナー。
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レタスなど、茎を見せての陳列。
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葉物は縦陳列が基本。
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多段陳列も活用する。
そのあたりは臨機応変。

全米・世界各地の農地から直接仕入れることで、
高品質低価格の商品を品揃え。

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見てください。
「商品が語る」売場。
「商品に語らせる売場」。
言葉はいらない。
いや、最小限でいい。

名優は、沈黙のときの表情で語る。
しぐさで語る。
だからぽつりとつぶやく言葉が生きる。
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根菜類も、果物のように美しく見える。

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リンゴは、敷物を敷いてボリューム陳列。
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レモン、オレンジも、ボリューム陳列。
ここにも言葉はいらない。
値段だけでいい。
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一つひとつ丁寧に並べられている。
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キノコの売場は青く見える。

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正面から見ると一段と迫力がある。

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オリーブやピクルス売場は、一品ずつボトルに入れてある。

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土曜日、日曜日には、
これを積極的に試食させる。

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チーズの品揃えは、350種類。

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青果から生パスタ売場へ。
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トップボードに商品やカテゴリーの説明があり、
商品周りには無駄な装飾や説明がない。
だから「商品が語る」ことになる。
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青果、日配から、鮮魚売場へ。
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鮮魚売場はRケースで対面販売方式。
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ホールフーズやウェグマンズよりも、
広い売場のシーフード部門。
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精肉は対面売場と多段ケースでのセルフ売場の併用。

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Meat Marketと名付けられている。
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対面は加工肉から入る。

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そして、最後が牛肉。

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その中でも、ポ-タ-ハウスステーキは重要アイテム。dscn3406-3.jpg

ミートから惣菜へ。

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大皿盛りのデリカテッセン。
ちなみに「デリカテッセン」はドイツ語。
英語では「デリ」。
「デリカ」は日本人の造語。
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売れ筋はすぐになくなる。
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菓子や加工食品も、
生鮮と変わらない。

商品自身に語らせる。

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このカテゴリーなど、
「Fairway Market」の名の入ったプライベートブランドばかり。
ナショナルブランドが弱い分野には、積極的にPBを投入する。

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壁のような前進立体陳列。
その中にアクセントを設ける。
それだけで商品が語ってしまう。

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袋菓子もプライベートブランド。
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ユダヤ人向けの商品を集めた売場。
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クッキーの売場。
両サイドから商品が迫ってくる。
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通路中央に島陳列を設ける。
これも基本中の基本。
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ドレッシング売場。
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ワインや酒のコーナー。
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クッキー売場。
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加工食品売場の最後のところ。
陳列棚3本に1カ所くらいの割合で、
通路内関連販促の島陳列を設ける。
顧客の方向に商品の「顔」を向けるのがセオリー。
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通路内にソフトドリンクの関連販売を仕掛けると、
エンドではドリンクの大量陳列。
理にかなったスーパーマーケットの基本が守られている。
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最後にコーヒー売場。

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注文に応じて、コーヒーを挽いてくれるし、
量は顧客の望むままに分けてくれる。

サービスデリのサンドイッチやサラダのコーナーを抜けると、
出口があって、ここから自由の女神を臨む。

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迷路のような売場。
すべての商品が顧客に語りかけてくれる。
その店を抜けると、
眼前には広大な水と川と自由の女神。

多民族国家のアメリカ合衆国では、
文盲の客は多い。
だから余計に、商品で語らせる。
しかし、ショートタイムショッピングを考えると、
日本でも言葉は最小限でいい。

商品が語るのが一番だ。

いかがだろうフェアウェイと商品が語る売場。
(つづきます)

<結城義晴>

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