結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2023年12月19日(火曜日)

ヤオコー年末記者会見の「昭和モデルと令和モデル」

東京地検特捜部。
自民党安部派と二階派を強制捜査。

派閥パー券のキックバック疑惑。
なぜか昭和の臭いがする事件だ。

私の午前中は、
web会議。

㈱大創産業のお二人。
業務改善推進部長の大髙愛一郎さんと、
広報課の後藤晃一さん。

コーネル大学ジャパンが発足した時、
大高さんは事務局長として大活躍して、
私の「相棒」だった。

ご自身もコーネル大学ホテルスクール修了。
コーネリアンと呼ばれる。

来年4月1日から、
百円均一店は、
ワンプライスショップとして、
日本標準分類に地位を得る。

そのことに関する質疑応答。
私にとっては実に楽しいひと時だった。

それから今日は、
ヤオコーの年末記者会見。
毎年恒例。

川越のサポートセンターで行われ、
山本恭広商人舎編集長が参加した。

ヤオコーはチェーンストアの本部を、
サポートセンターと名づけた。
本部は店をサポートする存在。
そんな意味がある。
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今期は最終四半期の1月から3月を残すだけ。
増収増益の着地はほぼ決まっている。
11月13日の中間決算発表の場で語られた。

集まった記者は約30人。yaoko-kawano2IMG_7024

会見前に川野澄人社長の撮影。
記者が群がる。

今日の会見の内容は2つ。
第1は中期経営計画最終年度の今期の振り返り。
第2は目下策定中の第11次中期経営計画の大方針。

今期は11月まで売上高も利益も、
想定以上の水準で推移している。
1品単価の上昇がそれを牽引している。

基本方針の「2割強い店づくり」について、
川野社長は振り返った。
「2割とはいきませんが、
この3カ年は既存店が伸びました。
ヤングファミリー層の獲得、
カテゴリーごとの価格政策が評価されました」

さらにデリカセンターの出荷額の伸びを例に、
SPA(製造小売業)への移行を成果に挙げた。

生産性向上に関しては、
AI自動発注が寄与した。
セミセルフレジの全店導入も奏功した。

残された課題は2つ。
第1は看板商品となるPBの開発。
ヤオコーでも看板商品は足りない。
トレーダー・ジョーなどと比べると理解できるが、
ヤオコーはそのレベルを見ている。

第2は働きやすさと、
女性がよりよく活躍できる環境づくり。yaoko-kawano1IMG_7032

さて次期の中期経営計画の大方針。
4つの領域から説明した。
①商品・販売戦略
②運営戦略
③育成戦略
④出店・成長戦略

➀は二極化対応とエリア別の深掘り。
とくに群馬県など北関東と東京都、神奈川県では、
ヤングファミリー、ミドル、シニア層の構成比が異なる。
そこでエリア別の商品構成と提案について、
きめ細かく対応する必要がある。

②の「運営戦略」は省力化と省人化の推進。
今期は加工肉をデイリーに移管し、
自動発注の対象にした。
この取り組みをさらに広げる。

このことは月刊商人舎12月号で書いた。

③の「育成戦略」。
次の中期計画では、
グループ売上高1兆円が視野に入る。
だからリーダーとなる人材育成が必須だ。
「店舗では店長、まずは副店長に女性を増やしたい」

川野社長はわざわざ“女性活躍”というのは、
もはや時代遅れであるというニュアンスを込めて、
もっと活躍の場をつくりたい意思を語った。

また物流、デジタル、製造など、
専門領域の人材育成を強調した。

④の「出店・成長戦略」は、
継続的に旗艦店舗を開発すること。

締めくくりはこんな感じ。
「中期計画で昭和のモデルを令和のモデルに
チェンジしていく」

記者会見に出ていないので、
私には詳細やニュアンスがわからない。

川野澄人社長の就任は、
2013年4月1日。
平成25年。

30代の社長誕生と騒がれたが、
もう10年が経過した。

川野幸夫現会長は、
1985年1月に社長に就任し、
2007年6月に会長の座に就いた。

1985年は昭和60年。
2007年は平成19年。

その後、幸夫さんの弟さんの川野清巳社長は、
2007年から2013年まで。

昭和モデルと言えば、
幸夫会長時代のものだ。

昭和は64年間、
平成は31年間、
令和は今のところ5年。

けれど古いモデルを新しいモデルに変える。
多分、マネジメント全般の改革のことだろう。

まったく関係ないが、
この澄人さんのメッセージを見て、
「イメージの詩(うた)」を思い出した。

「古い船には新しい水夫が
乗り込んで行くだろう
古い船をいま動かせるのは
古い水夫じゃないだろう
何故なら古い船も
新しい船のように
新しい海へでる
古い水夫は知っているのさ
新しい海のこわさを」

吉田拓郎のデビュー曲だ。
まったく関係はないけれど。
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本当のところは来年になってから、
川野澄人さんに直接、聞いてみよう。

そこんとこ、よろしく。

〈結城義晴〉

2023年12月18日(月曜日)

「買い物砂漠」の店舗機能と毎月の検査「結果良好!」

Everybody! Good Monday!
[2023vol51]

2023年第51週。
12月第4週。

あと2週間で、
今年が終わる。

悔いのない日々を過ごしたい。

昨年の正月にご報告しましたが、
今年から㈱商人舎として、
「賀状廃止」としました。

今年2023年元旦の年賀状。
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商人舎の新年のご挨拶は、
この毎日更新宣言ブログで行います。

よろしくお願いします。

もちろん私自身の個人的な年賀状は書きます。
ごく親しい人へのほんのわずかな枚数ですが。

こちらはよろしくお願いします。

今週末の日曜日24日が、
クリスマスイブ。

今年の曜日周りは、
クリスマスイブ日曜、
クリスマス月曜。

今年は特にイブが商戦の中心となる。
大事なのはこの1週間です。

さて日経新聞一面コラム、
「春秋」

「身の回りから、
スーパーマーケットが消えつつある」

日経の一面コラムに、
いきなり「スーパーマーケット」が出てくる。

「そんな話を耳にしたのは25年前のことだ」

そこでコラムニストは記事を書いた。
タイトルは、
「広がる買い物砂漠」
英語で言えば「フードデザート」

それは東京の都心部にも広がる。

その結果、「買い物難民」「買い物弱者」が生まる。

どの住居からも500m以内に食料品店がある。
ヨーロッパではそんな都市再開発の例もある。

コラムの述懐。
「日本では地域も国も、
人口減を想定した政策は敗北主義であり、
とにかくまず人口を増やせという声が
大きすぎはしなかったか」

「小売店、公共交通網、
水道や道路の補修や管理と、
待ったなしの宿題は多い」

そこで小さな事例。
「生協の店舗が相乗り式の
無料送迎車を走らせるなど、
広がる”砂漠”との戦いが
各地で始まっている」

とくし丸の広がりには触れていない。
全日食チェーンの小型店も、
機能を果たしているが、
そんなことも書かれてはいない。

もちろん流通の専門家ではない。
社会部上がりのコラムニストか。

視点は「送迎サービス」に向かう。

「今の法律では有償化すれば
白タクであり違法となる」

「法律やルールは、
困っている人を減らすために
存在するはずなのだが」

市場の競争原理だけでは、
買い物砂漠の問題は解決しない。

それでもこのコラムは、
逆に有店舗小売業の存在の重要性を、
再認識させる。

そしてこの問題には、
グランドデザインが求められる。
だれが、どう、それをつくるか。

今日は夕方、東京駅。
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みずほ大手町タワー。
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向かいの大手町野村ビル。
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そして大手町プレイスタワーの、
大手町プレイス内科。

毎月の血液検査・尿検査と、
田嶼尚子先生の診察。

ヘモグロビンA1ⅽは6.6。
私の年齢では合格。
中性脂肪は153まで落ちてきて、
これも私の年齢では合格。

何とかいい状態で年を越せそうだ。
ありがたい。

検査と診察の間に外は暗くなった。
大手町プレイスタワーも、
夜景の中にある。
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この楓の木は語り始めそうだ。
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銀杏の葉は散った。
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噴水。
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再びみずほ大手町タワー。
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再び野村大手町ビル。
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そして再び東京駅。
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今日の検査と診察は、
師走の私の気分を爽快にしてくれた。
東京は砂漠ではない。

では、皆さん、今週も、
社会的な役割を強く認識して、
クリスマス商戦を楽しもう。

Good Monday!

〈結城義晴〉

2023年12月17日(日曜日)

倍賞千恵子「私の履歴書」の「細部に命が宿る」

日経新聞「私の履歴書」。
今月は倍賞千恵子さん。

先月は黒田東彦さんだった。
前日本銀行総裁。

つまらなかった。
理由はすでにこのブログで書いた。

その反動もあって、
今月はとてもいい。

その倍賞千恵子さんの第14回。
「山田組」

そう、映画「男はつらいよ」の、
山田洋次監督のチームのこと。

「人生の学校でもあった」

山田監督の言葉。
「映画を撮るとは
みんなで心と力を合わせて
一つの大きな山を登るみたいなもの」

これは店も会社も同じ。
雑誌編集部も同じ。

「主役は渥美清さんが扮する寅さん」
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「テンポの良い口上に絶妙の間合い。
軽快なアドリブも入る」

「山田監督も台本には必ずしもこだわらず、
現場から生まれた即興のセリフや演技を
とても大切にした」

店も売場も、雑誌も同じ。
台本通りでは面白くない。

「寅さんのアリア――」

倍賞。
「渥美さんが口上を始めると
情景が目の前にパァーと浮かぶ。
周囲が合いの手を入れ、
演技を重ねることで
芝居が波紋のように広がってゆく」

「演者同士で支え合い、
響き合い、張り合う。
真剣勝負のハーモニー。
気は抜けないがお芝居の醍醐味」

スーパーマーケットで言えば、
青果部門、鮮魚部門、精肉部門の生鮮三品。
そして日配部門、グロサリー部門、惣菜部門。
さらにレジ部門。

総合スーパーで言えば、
食品部門、衣料品部門、住関連部門。

ドラッグストアで言えば、
薬品部門、調剤部門、化粧品部門、
日用品部門、食品部門。

支え合い、響き合い、張り合う。
真剣勝負のハーモニー。

撮影の合間、倍賞さんは、
その口上をまねて渥美さんに、
「花咲か爺さん」を話した。

「ところが『ここ掘れワンワン』のくだりで、
プーッと吹き出し、自分の方から大笑い」

すると渥美俊一。
「あのな、さくら。
そんなんじゃ、
人は笑わねぇぞ」

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渥美の説教。

「喜劇というのは
本人が真面目な顔でやるからこそ面白い。
真剣であるほど滑稽さが増す。
本人が先に笑ってしまったら
どうしようもない」

すごい、達人。

「細部に命が宿る――」

山田監督の撮影哲学。

団子屋での撮影の場面。
店の前を自転車でエキストラが横切る。
山田監督はNGを出した。

「ちょっと、ちょっと待って。
あなた、今どこから来て、
どこに向かう人なの?」

暇を持て余しているのか、
客を待たせて急いでいるのか、
通夜帰りなのか。

どんな人にも置かれた状況があり、
感情があり、性格がある。

「たとえカメラの焦点が
寅さんやさくらに合っていても、
遠景も手を抜かず丁寧に作ることで
映像のリアルさが深まる」

売れ筋商品に顧客の視点が注がれても、
それ以外のアイテムも手を抜かず、
丁寧につくることで、
店のリアルさが深まる。

“Retail is Detail.”
サム・ウォルトンの言葉。

「小売りの神は細部に宿る」

同じだ。

「役者だけではない。
照明さん、音声さん、大道具さん、小道具さん、
衣装さん、結髪さん、メークさん……。
脚本家、プロデューサー、監督も含めて
皆が協力しないと良い映画は生まれない」

倍賞千恵子。
「そこには主役も、脇役も、裏方も、
違いはないと私は思っている」

山田洋次と渥美清、
そして倍賞千恵子。

さらに山田組のすべての面々。

いいなあ。

そんなチームをつくりたい。
そんなチームで仕事したい。

店も会社も、
雑誌も。

冬の朝ひとり言いって着がえてる
〈風天〉
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渥美の俳句、
師走にはとくに身に染みる。

赤とんぼじっとしたまま明日どうする

ありがとう、
さくらも。

〈結城義晴〉

2023年12月16日(土曜日)

札幌すすき野の「ダイイチ」と大谷翔平の「人生の意味」

札幌と言えば、
すすき野。

その交差点の商業ビル。
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ココノススキノ。
COCONO SUSUKINO 

11月30日オープン。

地下2階、地上18階。

もともとは札幌松坂屋だった。
1974年開業の百貨店。

しかし5年後の1979年には、
イトーヨーカ堂が札幌松坂屋と業務提携。
主導権はヨーカ堂に移って、
ヨークマツザカヤとなった。

私はこのころ販売革新誌にいたが、
華々しい改装オープンが誌面に載った。

その後、イトーヨーカ堂は、
米国ロビンソンと提携して、
1994年にこの店をロビンソン百貨店札幌に衣替えした。

しかし結局、百貨店としては、
売場面積が狭すぎたと思う。

当時、それはわからなかった。

2009年、 ロビンソン百貨店閉店。
それでもイトーヨーカ堂は、
この物件を所有していた。

そして「ススキノラフィラ」と呼ぶ商業ビルになった。
が、これも2020年に閉鎖。

建物を解体して、
スクラップ&ビルドし、
COCONO SUSUKINOとして再スタートした。

札幌市営地下鉄南北線すすきの駅に直結。

1〜4階に飲食店や物販店、
5〜7階にTOHOシネマズ、
7〜18階はホテルのSAPPORO STREAM HOTEL。

この地下2階に、
スーパーマーケットのダイイチが入った。

商人舎流通SuperNews。

ダイイチnews|
今秋、すすきの駅前再開発「ココノ ススキノ」に出店IMG_99423

地下1階の地下鉄側から来ると、
エスカレーターで地下2階に引き込まれる。IMG_99263

帯広主体のダイイチとしては、
札幌地区の7店目。

百貨店跡への出店は、
東京・銀座のオーケーと同じコンセプトだ。
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縦長の売場の入り口に青果が入り、
日配でつないで、奥に鮮魚と精肉の対面売場。
コの字型レイアウトをグロサリーでつないで、
広い惣菜売場を設けて、
青果売場の左のチェックスタンドに戻ってくる。

入り口青果の隣には、
オリジナルの「毎日手造りおはぎ」売場がある。

セブンプレミアム、セブンゴールドも、
各所にボリューム陳列される。

ダイイチの売場面積は約2000㎡。
約1万2000アイテムの品揃え。

この商圏は単身世帯が8割を占める。

都心型のアソートメントと、
即食を強化した。

売場中央の左翼壁面に、
四角くくり抜くように酒売場を設けた。
これがワインセラーのようになっていて、
とても良い。
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1階には「アインズ&トルぺ」ココノススキノ店。
㈱アインホールディングスのビューティー強化店舗。
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地下1階にはベーカリーが入っている。
「DONGURI」
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この店が大繁盛している。
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㈱どんぐりが経営する。

すすき野にはセイコーマートもある。IMG_99443

札幌からの帰りは、
新千歳空港でラーメンを食べる。

白樺山荘。
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味噌ラーメンに満足。IMG_00403

とてもいい札幌出張だった。

さて大谷翔平。
ドジャーズ入団が決まって、
日本中大騒ぎ。
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朝日新聞「天声人語」は、
地元メディアが大谷を、
「ユニコーン」にたとえると報じる。

「伝説上の一角獣に、
前例のない二刀流で輝く姿が重なるのだろう」

「伝説のユニコーンは角で川や湖を浄化し、
動物たちを守ったという。
彼はこれからも野球界に新風を吹き込み、
人気を広げる力になるか」

二刀流の一角獣。
なかなかいい。

日経新聞の「春秋」

こちらが取り上げたのは、
「ジャッキー・ロビンソン」
「1947年、米ニューヨークを拠点としていた
ブルックリン・ドジャースと契約した
黒人初の大リーガーだ」
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「球場内の座席も肌の色で分けられた時代だ。
スタンドから悪口雑言が降り注ぎ、
守備につけば相手選手が足をねらって滑り込む」

「それでも卑劣な仕打ちに無言で耐え、
新人王、首位打者、最優秀選手と活躍を重ねた」

そのジャッキー・ロビンソンの言葉。
「人間の人生は、
ほかの人の人生に
少しでも意味を与えたときに、
初めて意味をもつ」

タイガー・ウッズも、
このロビンソンの言葉を座右とした。

大谷翔平も、
「勝利へのひたむきな思いと
誠実な人柄でさらなる高みをめざす」

ほかの人の人生に意味を与える。

それはベースボールプレイヤーに限らない。

人も店も会社も、
多くの人の人生に意味を与えるときに、
初めて意味を持つ。

それをしっかり意識したい。

〈結城義晴〉

2023年12月15日(金曜日)

横山清アークス社長インタビューの「Endeavor:ゼロからの出発」

朝の羽田空港。

午前7時に到着して、
すぐにチェックイン。

そして桜ラウンジへ。IMG_99213

離陸は9時だから2時間の余裕がある。
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乗って1時間半ほどで新千歳空港。IMG_99223

快速エアポートで40分。
札幌駅。

「イランカラㇷ゚テ」は、
アイヌの人々のあいさつ。
「こんにちは」の意味。

そのモニュメント。
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札幌駅前のアピアドーム。
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そしてアークス本社。
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横山清社長インタビュー。
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今年、米寿。
すこぶるお元気。
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1時間40分ほど、一気に語りつくす。

私もちょいちょいと口をはさむ。IMG_00513

しかしまた一気呵成。

いやー、お見事。

戸籍を持ったスーパーマーケット。

総務省日本標準産業分類に、
来年4月1日から、
食料品スーパーとして位置づけられる。

うれしい限り。
まずその喜びを共有した。

そのあと横山さんご自身が、
スーパーマーケットにかかわったころのことから、
八ヶ岳連峰経営、
新日本スーパーマーケット同盟、
そしてその先まで、
大局的に語っていただいた。

私の著書『コロナは時間を早める』も、
『チェーンストア――産業ビジョン』も、
大量にお買い上げいただいて、
様々な人にプレゼントしてくださっている。

本当にありがたい。
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日本の上場企業の中で、
60年にわたって社長を務める、
最長記録を更新中。

まだまだお元気。

アークス本社の裏に、
スーパーアークス山鼻店がある。

その近隣にマックスバリュがオープン。

さらに近くにはコープさっぽろの店がある。

競合は激しくなるばかり。
しかし顔ぶれは絞られてきた。

プロレスのバトルロイヤルの終盤戦。
まさにアメリカやヨーロッパの競争と、
北海道、日本の競争が似てきた。

その中でどう生き残るか。
最後の一言には痺れた。

それは月刊商人舎新年1月号で披露しよう。IMG_00473
ありがとうございました。

2時間、本当にいいインタビューでした。

最後に全員写真。
背後の額は「Endeavor」
「ゼロからの出発」
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両サイドは経営企画グループマネジャー。
左が榊原宏太郎さん、
右が阿部哲史さん。

ありがとうございました。

そのあと、スーパーアークス白石店へ。 IMG_99483

商人舎流通SuperNews。

ラルズnews|
ビッグハウス白石店を「スーパーアークス」に6/23改装オープン

かつての繁盛店「ビッグハウス」フォーマットを、
「スーパーアークス」に改装している。

フォーマットの転換である。

札幌市内では18店舗目となる。
この店がいい。

入り口の青果部門。
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奥主通路の「さかな食堂」
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そしてリニューアルで強化したベーカリー。IMG_00213

ビッグドラッグが併設されている。IMG_00333

南充洋店長に話を聞いた。
競争は激しくなるばかり。
しかし競争相手は同じ。

それがこれからの競争だ。
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売場面積は3155㎡(954坪)、
屋上含めた駐車台数は252台。

ラルズの有力店舗だ。
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横山さんのインタビュー、
スーパーアークス白石店の取材。

実に有意義だった。

ご案内くださった入社2年目の鈴木佑典さんと、
山本恭広編集長。
ありがとう。
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「クリティカルマス」は、
横山清さんが言い出した言葉だ。

私はその通りだと感心した。
そして「範囲の経済」の概念を付け加えた。

範囲の経済圏の中のクリティカルマス。
それがまさしくアークスのコンセプトである。

週6日間働いて、
日曜日は読書。

1日のうちに札幌を出て、
新千歳空港から仙台空港へ。
そして伊藤チェーンの会議に出て、
それからまた仙台から羽田へ。

全国スーパーマーケット協会で決済をし、
シジシージャパンの会議に出て、
そのあとパーティで乾杯の音頭を取り、
最後にまた羽田から新千歳経由で、
札幌の自宅に戻る。

すごい行動力。

夜10時、奥様の尚子さんですら、
それを信じてくれないらしい。

しかしこの行動力が、
横山清そのものだ。

横山さんにお会いすると、
私も10歳くらい若返った気になる。
ありがとうございました。

〈結城義晴〉

2023年12月14日(木曜日)

井出武美イオンリテール社長インタビューの「総合を捨てない!」

自民党のパー券キックバック疑惑。
政治に金がかかるとは言われるけれど、
政党助成金で補助を受けつつ、
裏金も懐に入れる。

政治は公明正大であるべきだ。

人間として情けない。

さて今日は、
夕方、千葉の海浜幕張。

イオンタワーアネックス。
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イオンリテール㈱の本部は、
このアネックスにある。

今日は、
井出武美さんのインタビュー。
イオンリテール代表取締役社長。
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いろいろなところで、
良くお会いするけれど、
正式なインタビューは初めてだ。

4時半から1時間の予定が、
話に花が咲いて5時45分まで。

実にいい話ばかりだった。

私もずいぶん語った。
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2024年の展望、
総合スーパー業態の在り方、
商品改革と売場改革、
生産性向上の進捗、
アパレルの改革などなど。

イオンリテールの経営の神髄が語られた。IMG_9905

井出さんはコロナ禍の間も、
「総合を捨てない!」と言い続けた。
「総合の強みを最大化しよう」と。

それがイオンリテールの今をつくっている。IMG_9901
実にいいインタビューだった。

そしてツーショット。
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最後にみんなで写真。
左から広報部長の森拓也さん、
執行役員経営企画本部長の間渕和人さん、
井出さんと私。
そして右端が広報部の大瀧和孝さん。IMG_9909

そのあと場所を変えて、懇親。

ここでまた議論は展開された。
インタビューでは聞けなかったことも、
ずいぶん語ってもらった。
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私はコロナ前まで8年間、
イオンリテールの皆さんを引率して、
アメリカ研修を続けた。

だから特別なのです。

最後の最後は、
「商売しよう、そのDNAを継承しよう」
ということで意気投合。

山本恭広商人舎編集長も入って、写真。IMG_9896
間渕さんにはとくに、
お骨折りをいただいた。
感謝したい。

このインタビューは、
商人舎の2024年新年1月号で、
掲載予定。

ご期待ください。

さて商人舎流通スーパーニュース。

ドン・キホーテnews|
身だしなみルール緩和後、初の髪色調査実施

㈱ドン・キホーテの実に面白い社内調査。
2023年2月にスタートしたのが、
「服装ルールの緩和・髪色自由化」

その髪色実態調査。

調査対象者はドン・キホーテ店舗従業員。
社員、パートタイマー、アルバイト。
1820人が回答した。
髪色の比率は、
47.7%が黒髪、33.0%がブラウン系、
19.3%が派手色。
派手色はベージュグレー/アッシュ/ゴールド/シルバーなど。
半数以上がカラフルな髪色。
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年代別では、10代が「派手髪」率35.6%。
どの年代にも「派手髪」従業員がいる。
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顧客や同僚からの反応。
「派手髪」従業員の70%以上が、
ポジティブな反応をもらっていると回答。
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店舗での採用時に髪色が自由であることが、
インセンティブになっている。
「派手髪」であることで商品接客に繋がり、
実際に購買に結びついたといった声もある。

ドン・キホーテの総括。
「社内外からのポジティブな意見が多く、
お客さまとの接客面や人材採用などにも
好影響を与えている」

ん~、面白い。

アメリカでもホールフーズやトレーダー・ジョーで、
派手髪はもちろん、タトゥの従業員は多い。

ベルクが9月、アクシアルが11月、
それぞれ頭髪・アクセサリーの自由化に踏み切った。
ウエルシアは12月から、
身だしなみルールの緩和を始めた。

全体に自由化の方向は確かだろうが、
それを小売業、サービス業各社がどう考えるか。

その顧客たちがどう感じるか。

ここにもそれぞれの会社の、
ブランディングやポジショニングがある。

故上田惇生先生の口癖。
「それぞれのドラッカー」

私も思う。

それぞれであっていい。
それが終始一貫していれば。

顧客も仲間たちも、
派手髪でいいというなら、
それでいい。

違和感があるのなら、
やめればいい。

どちらも認められるのが、
多様な社会である。

政治にも多様化は求められる。
しかし商売も政治も、
公明正大でなければいけない。

〈結城義晴〉

2023年12月13日(水曜日)

當仲寛哲USP研究所「望年会」の「理系と文系」のリベラルアーツ

商人舎オフィス裏の遊歩道。IMG_98523

落葉。
IMG_98503

師走の光景。
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夕方、東京築地。

ふぐ料理の天竹。
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毎年参加しているが、
USP研究所の望年会。
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當仲寛哲代表取締役所長。
Universal Shell Programming Laboratory。
略称USP研究所。

最初に 當仲さんのスピーチ。IMG_06323
USP研究所には今、
若い人がどんどん入社している。

頼もしい限りだ。

當仲さんはそんな若者たちを、
本気で育てようとしている。

その際、理科系と文科系を、
分けて考えるのではなく、
それらを全部統合したものをもつ人材を、
育てようと考える。

私も大賛成だ。

それをリベラルアーツという。

仕事は仕事、プライベートを重視する。
なんて生き方ではない人。
やらされ感のない人。

人間として人間らしい人。

そんな人がどんどん育っている。

「彼らは目が輝いています。
私は毎日、痺れますね」

ITに関しても、
実用ばかりが求められるが、
當仲さんは基礎研究の部分を大事にする。

それを若い人たちに叩き込む。

研究には三つある。
基礎研究、応用研究、実用研究。
その基礎研究は何よりも大事だ。

當仲さんとUSPは、
それを貫徹する。

もちろん実用もトップである。

「世の中に変化が起こって、
古いものが崩壊する。
その時期にきている」

「来年はもっと若者を育てます」

最後は當仲さんの決意表明だった。

そのあと、ポルトガルワインを紹介。
秘書広報の馬場優子さん。IMG_06373
脇でパンフレットを持つのは、
今日の司会の坂口駿介さん。
21歳。

USPはポルトガルからワインを直輸入する。
そのポルトガルは実は、
1人当たりワイン消費量世界一。

そこにはユニークなワインがある。

私も購入することにした。

當仲さんの音頭で乾杯。
IMG_06433
今夜はふぐ三昧。
ひれ酒飲み放題。

天竹の3フロアを借り切って、
USPの大望年会。

すぐに當仲さんと話した。

先ほどのスピーチに感銘を受けた。
100%同感だった。IMG_06483

ついつい力が入って、
手振り身振りで話してしまう。IMG_06503
ありがとう。
頑張ってほしい。

ふぐとひれ酒を楽しむうちに、
ゲームタイム。

最初のゲームは、
私たちのグループが優勝。
ありがとう。IMG_9893
U
SP研究所出版部の大谷寿和子さんが、
大活躍した。

第2のゲームは、
じゃんけん大会。

1階、2階、3階、それぞれで、
優勝者を決めて、金銀銅。
IMG_9888

さらにその三人でじゃんけん。
優勝はこの人。
ライフコーポレーションの塚田康さん。
おめでとう。IMG_98873

そんなゲームを楽しみつつ、
ふぐとひれ酒を堪能。

9時過ぎにお開きとなる。IMG_9881

シルネン・ブヤンさん。
執行役員最高技術・教育責任者で、
USPモンゴル社長。IMG_9883

固い握手。IMG_06653

商人舎の亀谷しづえGMと三人で握手。IMG_06603
応援します。

天才・當仲寛哲、
飛躍の年です。

ちなみに私がもらったおみくじ。
大吉。IMG_98913

来年の干支は辰。
私は歳男です。

広範囲に、堂々と、
リーダーシップを発揮しましょう。

ありがとう。

さて糸井重里のほぼ日。

巻頭エッセイは「今日のダーリン」
その3月31日編。

「なんとなく、文系と理系って分けちゃうよね。
分けて考えたほうが都合のいいこともある、
と思う」

「ただ、これをあんまり固定的に考えちゃうと、
たぶん、あんまりよくないんだろうなぁ
とも思っている」

「ぼく自身のことでいうと、
たぶん文系だろう。
その理由のひとつは、
仕事の種類が文化系だからだろう」

「でも、理系の人が、
ぼくのような人間の代わりに、
ちゃんと理科のことをやってくれていることを
わからないまでもわかりたいという姿勢や、
それを尊敬しようという気持ちはある」

「世の、文系を自称する人たちは、
まるでじぶんの脳の構造が
“文系向き”であるかのように
説明したがるのだけれど、
ぼくはその立場はとらない」

「文系脳だとか理系脳だとかが、
あるとは思えないのだ」

同感だ。

「乱暴に言うが、若いとき
“どこかで数学をさぼった”
というだけのことなのではないか、
と、考えている」

「なにかの問題を、
難しく感じたりするときには、
そこで、
もう”ひとがんばり”する必要があるのだ」

その通り。

「わからないことの
どこらへんがわからないのか、
それを上手に見つけて
次の一歩を踏み出すには
先生の側か生徒本人の側に
“ひとがんばり”が要る」

「そこんとこらへんをぐだぐだにして、
嫌いというまとめ方をしてしまったのではないか」

當仲さんはその先生をやろうとしている。
私も同じ立場であると思っている。

「だって、途中までは
理科も算数も嫌いじゃなかったもの。
できないから聞いてないに至って
嫌いに到着したのよ」

「その後は、理系とか文系とか
分けることばのおかげで、
不得意だという枠に
じぶんを入れちゃったと思うんだよね」

その通りだ。

理系も文系もない。
そこにいるのは人間なんだ。

ありがとう。

〈結城義晴〉

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