結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2024年04月12日(金曜日)

レンゴーとベイシアのネット会議と日本ホームセンター業界事情

オンライン会議、
オンライン記者会見、
オンライン取材。

毎日、それが増えた。

昨日は商人舎オフィスで、
レンゴー㈱の皆さんとの会議。
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右から縄田幸男さん、山本麻依子さん。

先日、京都の㈱マツモトの取材で同行した。
その取材記事の内容を確認し合った。

今日は朝から、
㈱ベイシアの幹部の皆さんの取材。

太田善治さんは、
執行役員食品本部長。
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そして大澤正樹さんは、
執行役員オペレーション本部長。IMG_3622 (004)4

凄くいいインタビューで、
座談会のようになった。

お二人とも30年選手。

人柄がとてもいい。
そのうえ論理的に語る。

当然ながら意気投合。

月刊商人舎5月号で、
全容を掲載します。

ありがとうございました。

さて、商人舎流通SuperNews。
チェーンストア中心の即日ニュース配信。
正確で素早い報道を売り物にしている。

今日は1日に34本の記事が載った。

決算発表の時期には、
ニュースが増える。

そのなかで、
DCMnews|
’23年営業収益4886億円2.5%増・経常利益7.3%減

2006年9月1日に㈱カーマ、㈱ダイキと、
㈱ホーマックが経営統合。
「DCM」の由来は、
「Demand Chain Management」。

2017年に㈱ケーヨーと資本業務提携し、
今年1月に子会社にした。

ホームセンター業態の勃興期には、
ドイト㈱が先駆者となり、
ケーヨーとカーマがリードした。

ドイトが1972年にホームセンター1号店を開発し、
カーマは1973年にホームセンター事業に進出、
ケーヨーはガソリンスタンド業から、
1974年にホームセンター業に参入した。

ドイトはPPIHからコーナンへ転売され、
カーマはDCMへと成長し、
この度、ケーヨーと経営統合した。

私は1977年に㈱商業界に入社し、
販売革新編集部に配属されると、
スーパーマーケットとホームセンターを、
メインに取材することになった。

だからホームセンターでは、
ケーヨーの岡本正さんや、
カーマの鏡味順一郎さんには、
ずいぶん勉強させてもらった。

ドラッグストアはまだ、
成長の前段階だった。

だから感慨深い。

そのDCMホールディングスは、
営業収益4886億円、前年同期比102.5%。
営業利益286億8500万円、95.4%、
経常利益274億1200万円、92.7%。

営業利益率5.9%、経常利益率5.6%。
収益性は悪くない。

店舗数はケーヨーを加えて840店。

日本のホームセンター産業は、
4兆円を超えるマーケットサイズで、
コロナ禍以降、DIYが復活して、
業界も好調に推移している。

コーナン商事news|
23年度年商4727億円7.7%・経常利益9.0%の増収増益

アークランズnews|
’23年営業収益3249億円、主力ホームセンター2.6%減

結果として順位は、
第1位カインズ、
第2位DCMホールディングス、
第3位コーナン商事、
第4位コメリ、
第5位アークランズ。

カインズは非上場、コメリは3月期決算。

いずれも5%以上の経常利益で、
好調に推移する。

アメリカのホームセンターは、
ホームデポとロウズによる「複占」である。

さて日本のホームセンターはどうなるか。

いまのところ5社が3000億円以上、
その下にナフコ、アレンザホールディングス、
ジョイフル本田などが続く。

「寡占」とみていいだろう。

昨年の商人舎6月号特集。
「2023日本小売業ランキング」
ポストコロナ時代の「業態」それぞれの理由
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この号の「ホームセンター」の項。

ホームセンターが
食品との親和性を高める理由

202306_homecenter

結論は、
「ホームセンター全体の出店傾向として、
スーパーマーケットの誘致や共同出店が目立つ」

「アークランズはビバモール名で商業施設を開発して、核店舗としてスーパーマーケットを誘致している。近畿圏では万代、首都圏では昨年オープンした八王子でヤオコーを入れている」

「またニトリもニトリモールを開発して、万代、平和堂フレンドマート、オーケーを誘致する。2020年12月にニトリ傘下となった島忠にはロピアが出店している」

「カインズはベイシアとのコンビネーション出店が多いし、ジョイフル本田はジャパンミートとの共同出店が定石化している。どのスーパーマーケットも高い集客力と販売力で知られる企業ばかりである」

「ホームセンターの来店頻度を高める集客装置として、強いスーパーマーケットが欠かせなくなっているのだ。親和性の高い業態同士の相思相愛の出店戦略は、ウォルマートのようなスーパーセンターが存在しない日本ではきわめて有効である」

47年前に私が担当した2つの業態。
親和性を高めて好調である。

まだまだ上位集中は進みそうだ。

〈結城義晴〉


2 件のコメント

  • 逆に、日本でスーパーセンターが成功しないのがずっと不思議でした。平地が狭く地形が複雑であること、生鮮品の品質に繊細であることなどが理由でしょうか。
    何となくですが、CVSが日本で成功したのと対になっている気がします。
    アメリカ人にとってのCVSがウォルマートであるような。

    • 吉本さん、とてもいい指摘ですね。
      アメリカではウォルマートとターゲット、
      ドイツではアルディとリドル、
      イギリスではテスコ、セインズベリー、
      日本ではセブン-イレブンとローソンかファミリーマート。

      いまのところ。

      それも変わっていくでしょう。

      日本でウォルマートのようなスーパーセンターが成功していないことを、
      説明するためには本一冊、雑誌一冊は必要でしょう。

      挑戦してみましょうか。

      出店の地形と生鮮への感度の違いもその一つでしょう。

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