結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2024年04月30日(火曜日)

横尾忠則「’70大阪万博・未完パビリオン」のぼやけた輪郭線

Everyone, Good Tuesday!
[2024vol⑱]

2024年第18週。
4月最終週、最終日。
明日から5月。

ゴールデンウィークの合間。
火曜・水曜・木曜と合間の平日があって、
金曜の憲法記念日から、
土曜のみどりの日、
日曜のこどもの日、
月曜の振り替え休日へと続く。

私は前半の3日間は、
自宅で完全休養。

もちろんパソコンに向かって、
原稿を書くことはできるので、
それはやった。

けれど一歩も外へは出なかった。

それでも夏風邪はしつこい。
咳はずっと残った。
熱も36.6℃を下回らない。

平熱まであと0.3℃か。

咳が出るので今日も自宅で原稿。
そして夕方、マスクをして出社。

会社のみんなにうつしてはいけない。

6700字と1万700字の2本の原稿を、
換骨奪胎して書き直した。

頭はシャープだし、
気力は充実している。

商人舎5月号、
ご期待ください。

この3日間で雑誌を仕上げて、
そのあとの4日間で、
風邪を完璧に打ちのめす。

そして1日開けて、
5月8日の水曜日から、
ラスベガスに向けて出発する。

商人舎US研修ベーシック編。
円安がここまで進んで、
派遣企業には負担をかけるが、
それでも大人気の研修だ。

今年は最後にお申し込みの3社には、
お断りしなければならなくなった。

すみません。

かつてはバス2台だとか、
バス3台の編成で実施したことがある。

しかし、ベーシック編は、
バス1台でギリギリ46名。
事務局と私できっちり50名。

マンツーマンで指導する場面もあるから、
これが限界です。

秋にベーシック編を、
もう一度やろうかとも思うが、
スペシャル編は実施したいし、
喜ばしい悩みだ。

アメリカに学ぶものはもうない。
そんな発言をする人もいる。
いや、どんな時代にも、
そんなことを言う人はいた。

しかしそれはおかしい。
ほんの一部の例外の人を除いて、
何しろアメリカの小売業やサービス業は、
楽しい、面白い。

面白い映画を見たり、本を読んだり、
楽しい音楽を聴いたりするのと同じだ。

学ぶなどと考えなくとも、
その楽しい小売サービス業に接することは、
間違いなく人間としてプラスになる。

そして商人舎の研修のように、
目的を明確にして米国と接することは、
極めて有益である。

もちろん米国に限らず、
欧州やアジアも有益であるし、
日本国内も有益である。

ストアウォッチングは楽しい。
45年前に販売革新誌で、
新入社員特集を組んだ時から、
これは私の信念である。

特集は、
「Store Watchingのススメ」
まだ駆け出しの編集者だったが、
大好評を博した。

さて日経新聞巻頭コラム「天声人語」

横尾忠則の大阪万博の話。
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知らなかった。
面白い。

横尾忠則は1970年の大阪万博に反対だった。
なぜか。

戦時中、多くの画家や作家が、
国威発揚に利用された。

そこでいかなる国家の事業にも加担しない。
そう考える芸術家は多かった。

横尾は万博への参加は承諾したが、
「人類の進歩と調和」というテーマは、
受け入れられなかった。

「なんとか裏切ることはできないか。
任された『せんい館』の構想を練るうち、
建物を未完のまま『完成させる』アイデアを思いつく」

面白い。

「周囲に工事用の足場を残し、
建築のプロセスをそのまま作品として披露する」
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当時33歳の若さ。
前衛のグラフィックデザイナー。

そのパビリオンは、
「いま写真で見ても抜群にクールでかっこいい」
同感だ。

「スキーのジャンプ台に似たスロープ状の屋根から、
真っ赤なドームが顔を出す。
同色のパイプで組んだ足場の上には
ヘルメットを被った人形が何体か立っている。
遠くから眺めると、作業中に見えた」

「予算がなくなって放置されたなどと
散々にいわれた」

来年4月に開幕する大阪・関西万博。
意図的ではないが、準備は進まない。

だが、横尾忠則は言う。

「人間は未完で生まれて未完で生きて、
未完で死ぬ。これでいいのではないか」

それでいい。

今日の朝日新聞「折々のことば」
第3072回。

自身の思考の輪郭線は
常にぼやけていたほうが
より良い社会を創ることができる
〈永井陽右(ようすけ)『共感という病』から〉
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永井は1991年、神奈川生まれ。
テロ・紛争解決プロフェッショナル。
特定NPOアクセプト・インターナショナル創業者。

「物事はつねに多元的かつ多岐的なもので、
白か黒か、右か左か、
はっきりさせるというのは
賢い選択ではない」

「”共感”がもし、共通項を見つけ、
一体になろうとすることであれば、
それこそが自分たちとは違う人らとの
対立や分断を生む」

「わかりあえないと思い定めておくほうが、
理解の余地は少しは広がる」

これは現在の世界外交の基本だろう。

同時に横尾の「未完のパビリオン」に通じる。
完成させないから、
白か黒か、右か左かは、
はっきりしない。

輪郭線はぼやけている。
そこに活路を求める。

するとより良いものをつくることができる。
面白い。

店も売場も、
すべてがきっちりとしていなくても、
面白いものができる。

ウォルマートは、
わざと一点、外した売場をつくる。

では、みなさん、今週も、
未完でもいい、面白ければ。

Good Tuesday!

〈結城義晴〉

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