結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2024年04月09日(火曜日)

イトーヨーカ堂を統括する「中間持ち株会社案」浮上!?

横浜の桜。
IMG_3572 (002)4

今朝の雨で、ずいぶん散った。IMG_3577 (002)r4

土日曜、月曜と動き回って、
かなり疲れたので午前中は休養をとって、
午後、出社。

1時半からオンライン会議。
5月の商人舎US研修会ベーシック編。
入念に打ち合わせした。

そのオフィスに「セルコレポート」が届いた。IMG_3580 (002)4
私の連載「艱難は商人を鍛える」
第24回となる。

1年に12回だからもう2年となる。

「セルフサービスを発明した
クラレンス・サンダースや
ダイエー創業者の中内功さんの物語から紐解いて、
さまざまな商人の
艱難のストーリーを書いてきました。

そんな艱難の商人の物語を書いていて、
『お前にはそれはないのか』と問われそうです。
そこで連載の2回分だけ、
自分のことを書かせてもらいます」

タイトルは「結城義晴の右目の艱難」
ご愛読のほどを。

さて今日は午後6時半に、
イトーヨーカ堂のニュースが、
ネット上を飛び交った。

共同通信の配信。

産経新聞、新潟日報、
スポニチなどが、
電子版で報道した。

「セブンがヨーカ堂を上場へ 
祖業のスーパー事業分離」

「関係者への取材で分かった」とある。

「イトーヨーカ堂の業績は
不振が続いていたが、
合理化で再建への方向性が見えたとして
上場を目指す」

「同社のスーパー事業の立て直しは
最終局面を迎えた」

「上場に数年はかかる見込みで、
上場後もセブン&アイは一定の株式を保有し、
協力関係を継続するとみられる」

イトーヨーカ堂を、
セブン&アイから分離して、
それから再上場するというストーリー。

ん~。

すると日経新聞電子版が、
23時半にこれらを訂正するような記事を載せた。

「セブン、イトーヨーカ堂株を一部売却へ
外部資本を活用」
202304_hyoushi
「セブン&アイは
イトーヨーカ堂などのスーパー事業の株式を
2026年以降に一部売却する検討に入った」

「ヨーカ堂で構造改革を進めて
外部資本も入れて再成長を目指す」

「祖業であるヨーカ堂を非中核と位置付け、
コンビニエンスストア事業に集中して
一連の構造改革にめどをつける」

やはり。

売却に関しては、
「中間持ち株会社を設立」する。
その下にヨーカ堂やヨークベニマルなどを、
ぶら下げて中間持ち株会社に外部出資を募る。

その際、新規株式公開も検討。

中間持ち株会社に対しては、
セブン&アイの持ち分は過半も含めて、
今後、詰めていくが、
一定比率は維持してグループに残す方針。

日経の取材にセブンが答えて、
この記事が出来上がった。

明日の決算発表の席で、
井阪隆一社長が同じ趣旨の説明をするはずだ。

考え出されたのは、
「中間持ち株会社方式」

セブン&アイという持株会社の下に、
さらに中間の持ち株会社を設けて、
イトーヨーカ堂やヨークベニマルを統括させる。

二重に持ち株会社を設置する。
一番上の持ち株会社はちょっとだけ、
責任が軽くなった気になるかもしれない。

この中間持ち株会社も、
いずれ上場させるかもしれない。

共同通信の記事は、
イトーヨーカ堂が再上場すると報じた。
厳密に言えば誤報ということになる。
202304_seven-448x299

私はずっと言い続けているが、
イトーヨーカ堂の社員たちどう思っているか。
さらにヨークベニマルの幹部や社員は、
どう考えているのだろうか。

二重の持ち株会社。

小売業は現場の人々の力が、
営業に大きく影響する。

セブン-イレブンのような、
フランチャイズのコンビニでも、
加盟店のオーナーや店長たちが、
実際の商売を担っている。

倉本長治。
「店は客のためにあり、
店員とともに栄える」

どんなに大きな会社であろうとも、
この大原則から外れたら、
おかしくなる。

どんなに素晴らしい業績を上げた組織でも、
この鉄則を守れなかったら、
衰退に向かう。

中間持ち株会社。
私は賛成する気にならない。

創業者の故伊藤雅俊さん。

会社と経営が、
誠実であること。
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何度もなんども書いてきたけれど、
伊藤雅俊から離れたら、
この会社は駄目になる。

〈結城義晴〉

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