結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2023年10月26日(木曜日)

21ミドルマネジメント研修S級獲得者発表と「商売が救うもの」

体調は回復してきた。

しかしCOVID-19は長引く。
まだ声はかすれている。
ときどき咳込むこともある。

気長に少しずつ、
平常に戻していこうと思う。

夜中に原稿を書いて、
午前5時に寝た。

そして9時に目が覚めた。

しかしまた寝た。
すると12時半に目が覚めた。

まるで作家のような生活だが、
決していい状態ではない。

アメリカから帰って、
コロナにかかって、
まだ時差が残っているのか。

菊名記念病院に慰問に出かけて、
それから商人舎オフィスに出社。

そして連載記事を書き上げた。

事務所の自分のデスクで執筆するのは、
とても捗る。

私は何処でも書ける。

新幹線の中、飛行機の中、
東横線や山手線でも、
席に座れば書ける。

つまり乗り物の中。

前にも書いたが、
「月山」で第70回芥川賞を受賞した森敦。
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「原稿は、朝早く電車に乗って
山手線をぐるぐる回って
車内でサラ紙に書くんです」

「書斎は山手線」

それとなく他人に見られている緊張感が、
原稿を書く緊張感と連鎖して、
捗るのかもしれない。

私は喫茶店やホテルのラウンジでも書けるし、
もちろん自宅の自室と会社のデスクが主戦場だ。

これからも続けていくのだろう。

さて今日は、
重要な発表。
第21回ミドルマネジメント研修会が、
9月19日(火)~21日(木)に開催された。
11社から80名の参加があった。

その缶詰合宿の二度の理解度判定テストと、
セミナー終了後の課題レポートを、
厳正に審査して成績をつける。
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S・A・B・C・D。

テストは記述式の回答と計数問題。
レポートは2000字から1万字。

今回は充実したレポートが多かった。

そのなかでS級獲得者が15名出た。
その15名を発表しよう。
あいうえお順。

阿部真人さん
㈱マツモト店舗運営部副店長
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稲垣亮介さん
㈱平和堂 アルプラフーズマーケット大河端店長
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今岡英昭さん
㈱万代 神戸北町店農産 チーフ9mandai_imaoka

入江悠介さん
㈱万代 システム部事務 チーフ
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黒澤誠さん
㈱OICグループ(旧ロピア・ホールディングス)
物流本部物流部部長
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小林圭吾さん
㈱山星屋 中四国支店営業課
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小林靖幸さん
㈱平和堂 地域共創事業部 地域共創課課長
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高岡伸治さん
㈱関西スーパーマーケット
第1店舗運営グループ
トレーナーチームシニアスタッフ
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津田和子さん
㈱関西スーパーマーケット
営業推進室営業企画チームチームリーダー12kansu_tsuda

西崎伸夫さん
㈱関西スーパーマーケット 永和店店長
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波田野加奈さん
㈱関西スーパーマーケット
人事グループ人事教育チームミドルスタッフ
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東口研人さん
㈱マツモト 店舗運営部副店長
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細野真平さん
㈱マツモト 店舗運営部副店長
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眞住居慶さん
㈱万代 開発部事務 チーフ10mandai_masui

山田憲昭さん
㈱平和堂 ノースウェスト店店長
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おめでとう。

このS獲得者は商人舎が、
優れた知識商人であることを保証します。

もちろんAやBの成績の人たちも、
よく学んだ。

商人舎ミドルマネジメント研修を、
立派に修了したことを、
結城義晴が保証します。

みんな、おめでとう。

しかしこれからが皆さんの実力を発揮するときです。

実績を上げて、
評価に応えてください。

お願いします。

最後に今月の商人舎標語を再び。
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商売が救うもの

商売は顧客を救う。
顧客の日々の生活を支え、
有事のときには命さえ救う。

商売は生産者を救い、
製造業と卸売業を救う。
小売業が販売することで収益は還元される。

商売は店を救い、会社を救う。
店が繁盛し利益を上げれば会社は発展する。
従業員もその家族もそれによって養われる。

商売は日本経済を救い、
日本の民主主義社会を救う。
資本主義社会も共産主義社会も商売が救う。

しかし商売が救うものは、
何よりも商売をしている人間である。
働く者であり、経営する者である。

ヨークベニマル創業者の大髙善雄は、
戦前の腕利き新聞記者を辞して、
野越え山越えの商売を始めた。

ニチイ創業者の西端行雄と春枝は、
小学校の熱血先生を辞めて、
戸板商売から再出発した。

ヤオコーの川野幸夫は、
弁護士になる夢を捨てて、
スーパーマーケットに身を投じた。

商売はそれを為す者を救う。
それに真剣に立ち向かう者を救う。
商売はそこに働く者を救う。

商売は顧客を救う。
商売は社会を救う。
そして商売は人間を救うのだ。

〈結城義晴〉

2023年10月25日(水曜日)

万代大学「Financial Management」の「数字は好きですか?」

昨日大阪入りして、
1週間ぶりにビールとワインを一口飲んで、
よく眠った。

今日は万代知識商人大学。
8期生の5回目の講義。
毎年約30名で、今年で240名となる。

東大阪市の万代本社敷地内の一角。
会議棟の大ホールがカレッジの教室になる。
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5回目のテーマは、
「フィナンシャルマネジメント」

司会進行は石川慎也さん。
人事部マネジャー。
8期の運営を担当して、
献身的に動いてくれている。
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朝一番の講義は結城義晴。

病み上がりということもあって、
今日は演台ではなく、
テーブルを用意してくれた。
座って講義させてもらう。
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マイクを近づけて、
語り掛けるように語る。
ときどき、咳も出るが、
ずいぶん、声が出るようになった。
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この講義の冒頭は決まっている。

数字は好きですか

あなたは数字が好きですか。
実は私は大好きなのです。

数字の向う側の世界を、
数字を通して垣間見る。
そして前向きに、肯定的に、
モノを考える。

数字に媒介してもらうことによって、
雑念やしがらみや怨念が消える。
ゲーム感覚で、むしろ純粋な気分で、
状況が見えてくる。

数字はそういった
浄化の機能を持っているのです。
想像力を刺激する要素を
そなえているのです。

ただし、数字で人を
縛ってはいけません。
せっかくの浄化作用や想像の力が、
いっぺんにかき消されてしまいます。

いちじく
にんじん
さんしょに
しいたけ
ごぼうに
むくろじゅ
ななくさ
はつたけ
きゅうりに
とうがん

数字と商品を素直に結びつけて、
商業ビジネスにかかわる私たちは、
毎日、毎日、夢を、
追いつづけています。

数字は清くて、正しくて、
美しくて、しかしも現実的です。
数字と商品を愛でることこそ、
私たちの仕事なのです。

さあ、あなたは数字が好きになりましたか。
私と同じように大好きになりましたか。
〈結城義晴『Message』より〉
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商売をする人は、
数字が好きでなければやっていけない。

数字も算数も数学も、
好きな方がいい。

私が最近唱えているのが、
「トレード・オン」

これは楕円の方程式で説明することができる。IMG_9339
商売のセオリーと数字や数学、
切っても切れない関係にある。

そして故伊藤雅俊さんと岡田卓也さん。
伊藤さんの「才覚と算盤」
岡田さんの父上の「大福帳と見比べ勘定」
ダイエー、西友、マイカル、ユニー。
結局残ったのはイトーヨーカ堂とジャスコだった。

ドラッカーと計数が、
会社の存続を保障するのだ。IMG_9332

わたしの後の午前中の講義は、
頓宮博取締役。
広報IR・法務・管財・秘書担当。
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ユニークな自己紹介をしてから、
三井住友銀行員時代に、
先輩たちから受け継いだ、
最も重要なフィナンシャルマネジメントを講義した。

B/S、P/L、 C/Fの財務3表の基本とその見方、
財務分析の考え方などを丁寧に解説。

B/Sはバランスシート、貸借対照表。
P/Lは損益計算書。
C/Fはキャッシュフロー計算書。

具体的な事例とシミュレーションが良かった。
2時間半の講義はあっという間に終わった。
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その銀行時代の話なども面白かったし、
語り口もソフトで、よい講義だった。
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昼食をはさんで、
午後一番の講義は再び、結城義晴。
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PLとBSの最もシンプルな構造。
これが一番大事だ。

それから「実地棚卸し」に関して、
丁寧に講義した。
原価法と売価還元法。

最近、この講義をする人、
それを聞く人はいるのだろうか。IMG_9354

そして重要な経営指標。
総資本回転率、売上高経常利益率。

総資本経常利益率。IMG_9360

総資本回転率と経常利益率を掛け算すると、
総資本経常利益率が導き出される。

これが[BS×PL]の経営指標である。
ROA。IMG_9362

間に10分休憩を挟んで2時間。

後半は日米のチェーンストアの経営指標を、
横に並べながら比較する。

2つの指標を並べると「比較」となる。
3つ以上の指標を比べると「分析」となる。

1社の指標の場合は、時系列に比べる。
それによって「分析」ができる。

さらに3つ以上の比較を時系列に並べると、
相当深い分析になる。

その数字をじっと見ていると、
「行動」が浮かんでくる。

その「行動」を「計画」にして、
実行する。

実行しなければ数字は変わらない。
つまり顧客は喜ばないし、
売上や利益は生まれない。IMG_9357

午後の第2講義は、
中ノ忠敏さん。
万代知識商人大学「花の2期生」。
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現在は西宮前浜店のフラッグショップ店長。
テーマは「管理職が管理すべき数値」
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中ノ店長は、
「もっと数値に興味をもとう」と強く訴えた。
そのうえで「店長が管理すべき数値」を明らかにし、
「数値を動かす」ために考えたと手法を伝授してくれた。

店長を目指す8期生には、
とてもためになる内容だった。

阿部秀行社長とともに、
中ノ店長をねぎらう。
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フィナンシャルマネジメントの
総括講義はもちろん、結城義晴。
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8期生は真剣にメモを取り、学んでくれた。IMG_9358
最後の最後はデータドリブン経営。
データを中心に動かすマネジメント。

しかし実行なくして、
数字の意味は出てこない。

この頃、東大阪市には雷雲が接近。
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夕焼けに染まる本社の上空には、
灰色の雲が迫ってきた。
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会議棟の真上には青空、
西から黒い雲。
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雨も降ったようだった。
まったく気づかなかった。

すべての講義が終わると、
阿部社長の講話。
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数字を正しく理解すること、
そして商売に活かすこと。IMG_9389

リアル店舗とネットスーパーの、
両者の商売の違いなどを交えて、
数字の意味の根本的なことを話してくれた。IMG_9386
阿部さんの講話で終わるのが、
万代知識商人大学だ。

それがこの企業内大学の特長となっている。

今日一日、講義を聞いて、
受講生を観察してくれたのが、
和久正樹取締役。

最後はツーショット。
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コロナにかかって、
声はかすれていた。

それでも4時間の講義ができた。
もう、大丈夫。

完全復活です。

あなたは数字が好きですか?

〈結城義晴〉

2023年10月24日(火曜日)

「Israel At War」と万代知識商人大学講義前夜の大阪出張

Israel At War。
戦争状態のイスラエル。
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米国ABCの朝の番組。IMG_85863

イスラエルの攻撃で、
数多の人々が避難した。IMG_85873

ウクライナ戦線は、
ロシア・ウラジーミル・プーチンが悪い。
これは繕いようのない事実だ。
そしてそれが映像として、
世界に明らかにされた。

ブチャの惨劇など忘れようがない。

そしてこのパレスチナ自治区ガザ。
長いながい歴史があって、
どちらも矛を収めて、
安寧を追求するしかない。

それはわかっている。

しかし現実は悪い方へ悪い方へ向かう。

1993年のオスロ合意では、
パレスチナのヤセル・アラファト大統領と、
イスラエルのイツハク・ラビン首相が、
対話路線を確認し合った。

翌1994年、この政治決断に、
ノーベル平和賞が贈られた。

30年前に戻れないか。

平和を願うリーダーがいなければならない。
それを願うばかりだ。

午後、新横浜から新大阪へ。

新幹線に乗って30分ほどすると、
富士が姿を見せ始める。
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秋の澄み渡った空に、
雄大な姿が現れる。
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新幹線に乗るときは、
できるだけ富士山側の席を希望する。
富士の姿を見るだけで安心する。
人間の争いなどを超えた存在だ。IMG_87143

窓越しにシャッターを切り続ける。
工場や煙突が次々に過ぎていく。
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最後は橋と富士。
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富士を見終えると、
すぐにウトウトとする。
まだ体は休息を要求している。

でもなぜか、
滋賀県の伊吹山付近で目覚める。

今日の伊吹山は秋の色をしている。
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新大阪に着くと、
タクシー乗り場は長蛇の列。
インバウンド客も多くて、
大阪は盛り上がっている。

明日は万代知識商人大学の講義。
その前日に大阪入りして、
いつも阿部秀行社長をはじめ、
幹部の皆さんと情報交換をする。

タクシーを飛ばして、
会食会場の新今里へ。
いつも利用していた「料亭 久恵」は、
この10月に「万代倶楽部」と名前を変えた。

アメリカの話をした。
マンハッタンのウェグマンズ、
ダラスのHEBとセントラルマーケット。
それからオーケー銀座店の評価。
大阪マーケットの情勢など。
有益な情報交換だった。

私は言葉少なに語って、
黙々と食べた。
まだ喉に違和感がある。

少しだけビールとワインをいただき、
元気も出てきた。
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後ろは左が和久正樹取締役、
右が頓宮博取締役。

頓宮さんは明日、
フィナンシャルマネジメントの講師。

阿部さんの車で、
定宿のシェラトンまで送ってもらう。
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阿部さんと和久さんは、
9月12日の商人舎設立15周年セミナーに、
参加してくれた。

ありがたい。

それ以来、ひと月半ぶりだったが、
ミドルマネジメント研修会3連投があり、
1週間のダラスとニューヨークへの渡米があり、
帰国したらコロナとの闘いがあり、
ずいぶん久しぶりの気がした。

阿部さんの商売を捉える目はブレない。
その実務家のスタンスは、
実に勉強になる。

ホテルに入ると、
ロビーにハロウィンディスプレイ。
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いつの間にか、秋が深まっている。
大阪までの出張で体調も回復してきた。

明日は1日講義。
頑張ります。

小売業はお陰様で、
平和産業だ。

それに従事することは、
本当に幸せだ。

〈結城義晴〉

2023年10月23日(月曜日)

「オーケー銀座店」を訪れて「ん~、問題!」

Everybody! Good Monday!
[2023vol㊸]

2023年第43週。
10月も第4週。

ニューヨークから帰って来て、
1週間が過ぎた。

今日も午前中は静養。
とはいってもパソコンに向かってる。

午後、東京へ。
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大手町プレイスタワー。
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その地下1階の大手町プレイス内科。
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月に一度の血液検査と診断。

コロナにかかったことを報告。

ヘモグロビンA1cは良好、
中性脂肪の値がちょっと高い。

先生に相談して、
喉の薬も処方してもらった。

ありがたい。

私の体調に関することには、
何でも応えてくれる。

それから地下鉄で銀座へ。

マロニエゲート銀座。 IMG_86733

元はプランタン銀座。
㈱ダイエーが開発して、経営していた。IMG_86753

B1とB2がオーケー。
1週間前のオープン。IMG_86783

マロニエゲートのテナント構成。
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これならプランタンより集客力がある。

オーケーへの入り口は2カ所ある。
一つはユニクロの1階の売場から、
直接エスカレーターで降りる。

もう一つは建物を回り込んで横から入る。
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こちらは階段。
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売場に入ると客数は多い。

そしてスーパーマーケットの品揃えを、
2フロアで展開している。

オーケーnews|
10/17「オーケー銀座店」オープン/地下2フロアに674坪

地下1階が生鮮三部門と酒、雑貨。
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オーケーらしい品揃え。
そこに「享楽円」需要の商品が加わる。
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エスカレーターを降りて、
地下2階が冷凍食品、飲料、
加工食品。
そしてどん詰まりが惣菜。
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この横にセルフレジがある。

さらに地下1階には、
1階のユニクロへのエスカレーターがある。
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ただしこの2層レイアウト。
決定的な問題点を抱える。

2層スーパーマーケットには、
世界的なセオリーがある。
王道と言ってもいい。

それから外れている。

そのうえ、地下2階のセルフレジ。
幹部はわかっていると思うけれど、
ん~、すぐに改装したほうがいい。

その内容は丁寧に、
月刊商人舎11月号で紹介しよう。

1週間ぶりに人ごみに出かけて、
ずいぶんと疲れた。

では、みなさん、今週も、
元気であることは、
ありがたい。

Good Monday!

〈結城義晴〉

2023年10月22日(日曜日)

[日曜漫歩]横浜大桟橋で復活宣言!

月曜日に帰国してから1週間目の日曜日。
ご迷惑をかけたり、
ご心配をかけたり。

しかし一度はCOVID-19にも、
かかっておいた方がいいかとも思っていた。

このブログにも2020年5月に書いた。
45年前に私は「ソ連風邪」にかかった。
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それ以来、
重篤な感染症にはかかっていない。

50年くらいに一度、
こういった感染症が流行るのか。

「風邪は万病のもと」
しかし最近の私は、
風邪にもかからなかった。

正式には「風邪症候群」と言われる。
「上気道」の急性炎症の総称。
上気道は鼻やのどのこと。

耳鼻咽喉科の担当だ。

風邪のウイルスが粘膜から感染して、
炎症を起こす。

くしゃみ、鼻水、鼻づまり、のどの痛み、
咳、たん、発熱といった症状が起こる。

その風邪ウイルスは、
200種類以上もある。

一方、「インフルエンザ」は、
風邪ウイルスとは別のものだ。
つまり別の病気だ。

インフルエンザには、
3類型がある。

「A型インフルエンザ」は、
ヒト、鳥類、ウマ、ブタなどに感染し、
強烈な症状が出る。
問題になるのはみなA型である。

「B型インフルエンザ」は、
ヒトとアシカ亜目のみに感染し、
毎年流行している。
A型のように、大きな流行は起こさない。

そして「C型インフルエンザ」は、
ヒトとブタに感染し、
いったん免疫を獲得すると、
終生その免疫が持続する。

問題のA型インフルエンザは、
6つの「大流行」があった。

①1900年のH3N8(旧香港風邪)、
②1918年のH1N1(スペイン風邪)、
③1957年のH2N2(アジア風邪)
④1968年のH3N2(香港風邪)、
⑤1977年のH1N1(ソ連風邪)、
⑥2009年のH1N1(豚由来新型インフルエンザ)

いずれも一般には「風邪」と呼ばれた。
しかしいずれも「インフルエンザ」だった。

45年前の20代中ごろ、
私はそのインフルエンザの、
「ソ連風邪」にかかった。
1977年4月に㈱商業界に入社して、
翌年のことだった。

3日から4日ほど、
38度から39度の熱が出て、
会社を休んだ。

とにかく汗が出た。

ソ連風邪は、
1977年から1978年にかけて、
当時のソビエト連邦で流行した。
インフルエンザのエピデミックだった。

パンデミックが「世界的流行」で、
エピデミックは「局地流行」。

ソ連で局地流行したから「ソ連風邪」。

しかしもともとは、
1977年5月に中国・天津で始まった。

インフルエンザはなぜか、
中国から発する事例が多い。

その年の11月、ソ連と香港で、
インフルエンザが大流行した。

そして1978年3月までに、
北半球のほとんどの国の人々が感染した。
日本も襲われた。

しかし1978年から1979年にかけて、
ワクチンが製造された。

幸いに私はまだ20代だったし、
長期化もせず、重篤化もしなかった。
すぐに復帰して元気に仕事した。

風邪ともインフルエンザとも違うのが、
コロナウイルスである。

だから私はいずれの体験もしたことになる。

それももう少し。

食事で一番好きなのがオジヤ。IMG_86413
今回はとくに右下の喉が痛い。
水を飲むときにも喉が痛い。

だからご飯を軟らかく煮て、
味付けしてもらうと喉を通りやすい。

蟹のオジヤはいい。IMG_86433

青物など添えられていると、
ゆっくり噛み砕いてから喉を通す。
それもいい。

最後に水を飲んで、
コロナ仕様の薬を飲む。

それでも少しずつしか治らない。

これを5日間繰り返してきた。

立って歩くとふらふらする。
これはいけない。

夕方、外に出て、
散歩することにした。

散歩と言っても、
そこらを歩くのではつまらない。

車に乗って横浜港に行った。
15分くらい。

みなとみらいを通り越して、
大桟橋。

出かけるときにはまだ明るかったが、
大桟橋に着くと陽が沈んでいた。

豪華客船が発着する大きな桟橋。
ここから海外航路に出発する。

船の看板のような構造になっていて、
そこが遊歩道と公園になっている。

1階の駐車場に車を止める。
そして板張りのスロープを、
ゆっくりと登ってゆく。IMG_86523

この一歩いっぽの足取りがいい。IMG_86543

 

大桟橋の甲板に上がる。
横浜の街が見える。
King Queen Jack。
それぞれに建物が示されている。IMG_86513

左手を振り返るとみなとみらい。
潮風を胸いっぱいに吸い込む。

生き返った気分だ。IMG_86473

手前が赤レンガ倉庫群。
奥にランドマークタワーも見える。IMG_86453

デッキに上がって、
くまなく歩く。

やはり散策する人影。IMG_86493

横浜で最も好きなスポットの一つだ。
山下公園や港の見える丘公園よりも、
気に入っている。IMG_86483

このデッキをゆっくりと歩き回って、
完全復活の気分になってきた。IMG_8657

まだほんのちょっとだけ喉が痛いけれど、
もう大丈夫。IMG_8658
もう、Go! Go!ポーズはやらないけれど。

ご心配、おかけしました。
復活します。

〈結城義晴〉

2023年10月21日(土曜日)

商業問題研究会の「ディスカウント・フォーマット」議論

月曜日にニューヨークから帰って、
火曜日は第一屋製パン㈱のZOOM役員会、
水曜日は㈱True Dataのオンライン取締役会。

内容はすべて理解し、
難なく発言を繰り返した。

ただしそれぞれの会議のあとは、
午後一杯、ずっと寝ていた。

木曜と金曜はブログだけ書いて、
あとは寝ていた。

そして今日の土曜日には、
ずいぶんよくなった気でいたが、
喉の右下の辺りがキリリと痛む。

そこから痛みがつき上げてくると、
続いて咳が出始めて止まらない。

この繰り返し。

三度三度食事のあとには薬を飲む。
もう少しかかるのか。

今日も山本恭広編集長から、
写真が送られてきた。

「商業経営問題研究会」が開催された。
Retail Management Learning Circle。
RMLCと略す。
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現在の新生RMLCは、
代表世話人の高木和成さんが中心となって、
継続されている。

元ユニー㈱幹部の高木和成さん、
元西友から㈱たいらや元社長の村上篤三郎さん、
元西友の井口征昭さん、
そして山本編集長。IMG_8637

論客揃いで、議論は白熱する。
しかし最近はこういった勉強会は少なくなった。

コンサルタント同士でも、
議論する姿は見られないし、
議論が得意ではないようだ。

しかしRMLCのメンバーは、
いつも正解を求めて、
真摯に議論する。

素晴らしい。
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今回のテーマは、
「スーパーマーケットの、
ディスカウントフォーマット」

高木さんはヤオコーのフーコットを、
1号店から全部見ていて、
高い評価をしている。

 

井口さんはいつもクールに、
企業の戦略を分析する。

村上さんは社長経験から、
実現の可能性と競争力を論じる。

私も元気ならば参加したいくらいだった。

ベルクのクルベも面白い。
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月刊商人舎9月号で私は書いた。
「ヤオコーのフーコットが
絶対的な安さを追求しているのに対して、
ベルクのクルベは相対的な安さを演出している。
それはそれでいいけれど、
『仕組み』は必要である」

「クルベに求められるのは
まだまだ『学習』の態度である」

このRMLCは、
会の名前で単行本を発刊している。

東洋経済新報社。
『小売業界ハンドブック』
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故杉山昭次郎先生の「杉山ゼミ」以来の、
由緒ある研究会だ。
西暦2000年以前から、
30年以上も継続している。
続けれられていること自体が、
素晴らしい。

さて床に臥せっているが、
スポーツ界は1年の大詰めを迎えている。

日米ともにプロ野球は最高潮。
日本はまず阪神タイガースが、
セントラルリーグ優勝を決めた。

今年のタイガースは、
圧倒的に監督のチームだ。
岡田彰布。
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大阪の北陽高校から早稲田大学。
そして阪神タイガース一筋。

監督としては阪神で5年、
オリックスで3年。
阪神監督時代の2005年に、
セリーグ優勝を果たしている。

今回は二度目。

ちなみに、
元サッカー日本代表監督の岡田武史は、
早稲田大学の同級生だ。
同姓で大阪市出身で早稲田の同級生。
岡田武史も阪神ファンだ。

私は岡田が早稲田に入って、
1年でレギュラーとして神宮球場に登場したとき、
球場で見ている。

レフトを守った姿を今でも覚えている。

監督として大成したのはうれしいことだ。

一方、パリーグ優勝は、
オリックスバファローズ。
3年連続のパリーグ制覇。

こちらは投手のチーム、
もっと言えば山本由伸のチームだ。
orikkusu
2021年、2022年と連続投手五冠。
日本プロ野球界のエースだ。

バッファローズも、
千葉ロッテマリーンズを破って、
パリーグ優勝。

拮抗した面白い日本シリーズになる。
楽しみだ。

メジャーリーグも、
優勝決定シリーズ。

アメリカンリーグは、
レンジャーズvsアストロズ。
テキサス同士の闘いは均衡。
スリリングだ。
ヒューストン・アストロズが、
3勝2敗でリードして、
第6戦に臨む。

アストロズのホセ・アルトゥーベがいい。
168センチの小柄な二塁手だが、
首位打者3回、盗塁王2回獲得。

今回も9回表3ラン本塁打で逆転した。
arutyu-be

ナショナルリーグは、
ダイヤモンドバックスvsフィリーズ。
こちらも勝ったり負けたり。
逆転ゲームが多くて面白い。
フィラデルフィア・フィリーズが、
3勝2敗と勝ち越している。
firi-zu
日米ともにベースボールは最高潮。
1年が終わっていく。

ラグビーのワールドカップも、
最後になった。

アスリートの躍動する姿を見ていると、
咳込んでばかりの己が情けない。

元気にならねば。

〈結城義晴〉

2023年10月20日(金曜日)

CGCグループ創立50周年記念式典と「次の50年」

10月下旬の夏日。
神奈川県で最高気温27.0度。
私の体温は37.0度。

ずっと寝ていて、
夏日の実感はない。

通常の風邪ならば、
熱が出て、それを下げれば、
咳や喉の痛み、鼻水と、
着々と進行していって、
快癒に向かう。

新型コロナは、
熱を下げても、
咳と喉の痛みが続く。

敵は粘り強い。

薬を飲んで、
水分をとって、
きちんと食事をして、
寝る。

幸いに食欲は衰えないし、
味覚も確かだ。

夜中に咳がひどくて、
眠れないのが辛い。

それでも、
ひとつずつ、
すこしずつ、
いっぽずつ。

さて今日は、
CGCグループ創立50周年記念式典。
東京都港区のオークラ東京。
山本恭広編集長と亀谷しづえGMが参加した。cgc_00
参加できなくて、
本当に残念だ。

1973年10月27日、
㈱シジシージャパンとして設立。
㈱三徳社長の堀内寛二さんが実質的な創業者だ。

大手チェーンストアに対抗するために、
中小スーパーマーケットが共同出資して、
コーペラティブ・チェーンとして設立された。

私は1977年からかかわったから、
46年間、シジシーを見ていることになる。

2023年10月1日現在、
208社が参加し、加盟店舗数4433店。
グループ総年商は5兆0213億円に上る。

関西スーパーの北野祐次さんが、
スーパーマーケットのシステムをつくったとすれば、
三徳の堀内さんは組織をつくった。

北野さんは2013年2月12日に逝去されたが、
堀内さんは2004年5月4日に亡くなられた。

会場はプレステージタワー2階オーチャード。cgc_0

15時に開会。
cgc_1DSC_0004

冒頭はCGCグループの歌。
cgc_2DSC_0038

全員が起立して歌う。

開会挨拶は岩崎裕文CGCジャパン取締役会長。
㈱マミーマート社長。cgc_DSC_0150

昨年、前会長の原和彦さんから、
後を引き継いだ。
㈱アクシアルリテイリング社長の原さんは、
10年間、会長職を務めた

岩崎さんはCGCの良さを3つ挙げた。
「商品」「教育」「トップ間の交流」だ。cgc_DSC_0058

その後、CGCの歩みの記念映像が上映された。
「CGCグループ 異体同心事 半世紀」

「異体同心」の意味は、
「一人ひとりの力は小さくても、
皆が同じ気持ちで事にあたれば
大きな力を発揮できる」

CGCグループの基本的な心がまえが、
凝縮された言葉だ。
映像も良くまとめられていた。

代表挨拶は、堀内淳弘さん。
CGCジャパングループ代表。
寛二さんのご長男だが、
どんどん似てきた。77歳。cgc_DSC_0340

「異体同心事」のこれからを、
「地球環境の保全」に向けることと語った。
軽妙な語り口で、
たびたび会場の笑いを誘った。

来賓祝辞はお二人。
はじめに京谷裕さん。
三菱食品㈱社長。cgc_DSC_0408

そして高宮満さん。
キユーピー㈱社長。cgc_DSC_0426
ん~、トップ企業の社長も若返った。

50周年を記念して、功労者が表彰された。

会員企業からは原和彦㈱原信会長(中)と、
宗兼邦生㈱フレスタ会長(左)。cgc_DSC_0587

原さんはCGCジャパン会長職を10年間務めた。
宗兼さんは中国地方をはじめとする、
西日本の会員企業のとりまとめに尽力した。

アソシエイツ企業からは
亀田製菓佐藤勇相談役(中)と、
日本ハム木藤哲大会長(左)。cgc_DSC_0670

CGCは「スカスカ撲滅」活動を進めている。
商品包装の余剰スペースを省いて、
資材の削減、配送効率の向上を図るのが狙いだ。
両者はその活動に率先して対応した。

会を締めくくったのは、
堀内要助CGCジャパン社長。cgc_DSC_0698

16時30分、時間通りに記念式典は終了。
このあと、懇親会が開かれたが、
会員企業・アソシエイツ企業のトップだけの参加。

来場者にお土産として配られたのは、
CGCグループの歴史が編纂された2冊。
フルカラーの50年史と、
1993年発行された「二十年史」の再販版。cgc_book
さらに記念品として、
栃木県大谷町の天然地下蔵熟成ワインと、
PBオープナーも添えられていた。

CGCジャパン、50周年。
本当におめでとう。

堀内寛二さんは組織をつくった。

今、208社4433店。
総年商5兆0213億円。

次の50年はそのCGCグループの組織に、
激変が訪れるだろう。

それは楽しみなことだと考えたほうがいい。

〈結城義晴〉

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