結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2011年05月14日(土曜日)

学習院マネジメントスクール「流通概論」暑さに負けずを熱く語る

2011年版の世界保健統計。
世界保健機関(WHO)の調査。

第1に、2009年段階の日本の男女平均寿命は83歳で、
1990年から20年連続首位。
イタリア半島の国サンマリノと並ぶ。

第2に、日本の女性の寿命は86 歳で、
これは堂々、首位を堅持。

第3に日本の男性の平均寿命は80歳で、世界2位タイ。
前年より1歳伸びた。
ちなみに男性の首位はサンマリノで82歳。

世界全体の平均寿命は男性が66歳、女性が71歳。
男女平均は68歳。

その意味でも、
いい国です。
日本。

一方、環境省。

6月から「スーパークールビズ」を始める。
「スーパー」のつく「クールビズ」とは、
Tシャツにジーンズ、サンダル姿での勤務を認めること。
もちろん、夏場の電力不足対策の一環。

ただし、「節度のある服装」が大前提で、
ジーンズは「穴あき」などのダメージ加工が不可、
Tシャツは無地のみ。
サンダルとともに着用は「執務室に限る」。

なんとも、制約が多い。

6月1日には都内で、
お手本となるファッションショーを開催し、
他省庁や地方自治体、
民間企業にも導入を呼びかける。

現場からは、
「ビジネスシーンに合わない」
「襟なしは失礼にあたるのでは」
と懸念する声もあがる。

「ジーンズは生地が分厚くて逆に暑そう」
「男性がカジュアルになるのは涼しくて良いのでは」
賛否両論のようだ。

厚生労働省職員の50代の幹部職員は、
「省庁を訪れる人は、ジーパンやアロハシャツではなく、
夏でもちゃんとした格好で来ることが多い。
オンかオフかわからない格好はすべきではない」。

30代の男性職員は、
「環境省がうらやましい。
外の人や政務三役と会うときはともかく、
デスクワークの時なら問題ないのではないか」

年代によって意見が割れた。

ここで各紙誌とも、
ファッション評論家やファッション関連の学者が登場。
様々にコメントする。

しかしそのどれもがあまり意味を持たない。

私はアメリカの小売業・サービス業に学んで、
「ポジショニング」の重要性を強調している。

マーケティングの三段階。
①セグメンテーション
②ターゲティング
③ポジショニング

その小売業のポジショニング要素を、
コーネル大学では、5つに分類する。
(1)差異性1[店づくり、レイアウト、内装、照明]
(2)差異性2[マーチャンダイジング、売り方]
(3)コミュニケーション
(4)プロモーション
(5)ノン・ファンクショナル・ベネフィット[パーソナリティ・イメージ]

仕事場におけるファッション。
私は、第1に快適な装いであることを重視すべきだと思う。
その意味で今夏の仕事場で、
クールビズを採用することも是。

第2はポジショニングに活かすべき。
アメリカのトレーダージョーは、
マネジャーや社員が常時、アロハシャツを着る。
会社が供給する7種類のものから選んだり、
自分で買ってきたアロハシャツだったり。

それがトレーダージョーのポジショニングにも、
一役かっている。

今夏の「スーパークールビズ」を、
そういったポジショニングに活かせないか。

もちろん企業のポジショニングは、
企業の理念や歴史、組織風土から生まれる。

それを阻害してはならない。

ちなみに、商人舎オフィスは、
今夏、「クールビズ」採用です。
ノーネクタイ、快適なファッションをお許しください。

そして私のファッションにご注目ください。
自らクールビズを御覧に入れます。

さて東京・目白の学習院大学。
昨日は、初夏の陽気。
夕方の6時でも、暑さが残る。

授業を終えたが学生たちが、
涼しげな格好で下校する。

私は、これから
学習院マネジメントスクールDSCM基礎コースの講義。
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目白キャンパスの新緑は深まっていた。
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キャンパスで、久しぶりに再開した人あり。
これも楽しからずや。
グランドでは、アメリカンフットボールの練習。
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18時半。
林純子さんの司会で始まる。
今年は32名の学生が集まった。
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はじめに上田隆穂先生のご挨拶
学習院大学経済学部教授、
学習院マネジメントスクール学部長。

この春、イタリアの流通を視察してきた上田先生。
6次産業の取り組みについて話された。
1次産業+2次産業+3次産業=6次産業。
つまり農工商の連携。

これからは、新しいマーケティングが必要になると強調された。
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さて、私の講義は、
「潮目が変わる時代の流通概論」
毎年第一講座を担当する。

今回は、上田先生からの要望もあって、
[毎日更新宣言]のブログを映しながら、
東日本大震災の視察報告からはじめる。
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その後、いつものように
世界の中の流通業と日本企業の位置、
日本の商業の現状と業態のライフサイクル、
そして業態からフォーマット時代へ。
クリティカル・マスとスコープの経済、
その中で進むコモディティ化現象。
一気に話した。

節電で空調のない今年の教室。
上着を脱いでも、身振り手振りで話すと、熱い。
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8時半までに講義を終わらせると宣言したが、
結局、9時5分まで語った。

2時間25分、145分。
それでも伝え足りない。
まだまだ、語りたい。

しかしご清聴を感謝。
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午後9時15分くらいから、懇親会。
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全員で乾杯。
講義後の渇いたのどに、冷たいビールは最高。
1時間足らずだが、
講義の感想を聞きながらの懇親は楽しい。
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中締めは㈱菱食の佐藤紀子さん。
最年少ながら、堂々の一本締め。
たいしたものだ。
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最後に全員で記念写真。
来年2月まで、よろしく。
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立教大学大学院ビジネスデザイン研究科、
学習院マネジメントスクールDSCM基礎コース、
そしてコーネル大学RMPジャパン。

真剣に学ぶところからは、
暑さも吹っ飛ぶ。

私は今年の夏も、
熱さでは負けない講義を続けたい。

皆さん、覚悟してください。

では、良い週末を。
<結城義晴>

2011年05月13日(金曜日)

東日本大震災チャリティーセミナー「ひとつになろう日本! 商人支援プロジェクト」成功裡に終了

4月の米小売売上高。
アメリカ合衆国商務省の発表。
3893億5500万ドル。
1ドル80円換算で約31兆5000億円。

前月比0.5%のプラス。
10カ月連続。

前月比という指標は、いい。
前年同月比よりも断然、新しい。

その前年同月比はプラス7.6%。
アメリカの小売業は依然、元気だ。

来週末から月末まで、
私はアメリカに滞在。

そのアメリカの小売業が活況を呈していることは、
うれしい限り。

理由は、雇用者数の増加と、
個人消費の回復。

日経新聞ではどちらも「徐々に、緩やかに」と表現されているが、
個人消費が劇的に伸びるなんてことは、
めったにあるものではない。
だから「徐々に」はとてもいいこと。

さて、日経新聞最終面の『私の履歴書』。
今月はアサヒビール元会長の瀬戸雄三さん。

挨拶について、新人時代のいい話。

大阪のアサヒビール営業部員として働いていたころ、
150 年の歴史をもつ船場のお店に三度目に訪問したとき。

若かった瀬戸さんは、ご主人からやんわり言われた。
『あんさんのお辞儀は心がこもってまへんで』

ご主人は続けた。
『白鶴酒造の神足(こうたり)さんを訪ねてみなはれ』

瀬戸さんは、「なぜかわからないままスクーターに乗り、白鶴酒造に向かう」
ドアをあけた瀬戸さんに、その神足さんがにっこり笑って、
『瀬戸はん、おいでやす』。
両手を膝頭にあて、
ゆっくりと頭をさげて迎えてくださった。

瀬戸さんは書く。
「全身に電気が走った。
自分のお辞儀は形だけだったのだ。
販売店のご主人は、
直接お辞儀の仕方を教えるのではなく、
第三者を通じてお辞儀の仕方を若造に示したのだ」

「船場は町中で商人を育てる土壌があった。
新入社員時代、このようなところで仕事をさせていただいたことを感謝する」

「ビジネスは挨拶に始まり挨拶に終わる。
特に余韻が大事なのだ」

瀬戸さんは「自分でも肝に銘じ実践してきたし部下にもそう教えてきた」。

「お見送りの際、エレベーターの扉がちゃんと閉じるまで、
足を動かしてはならない。
受話器はお客様より先にこちらが置いてはならない。
言い出せばキリがない。
今でも挨拶をするとき、
色々な教えを思い出し心を込めて頭を下げる」

「いまでも挨拶をするとき」
「心をこめて頭を下げる」

あの瀬戸雄三にしてこれだ。

「以って自戒とすべし」

さて昨日は大阪で、
東日本大震災チャリティーセミナー。
「ひとつになろう日本! 商人支援プロジェクト」

第1回の会場はリーガロイヤルホテル大阪。
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今回の呼びかけに対して、
約70社から227人のご参加をいただいた。
心から感謝し、
瀬戸雄三さん譲りの心からのお礼を申しあげたい。
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3階「光琳の間」前の受付にはボランティアスタッフ。
受け付けは11時から、開場は12時から。
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12時20分、セミナーが始まる前に全員で起立し、黙とう。
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トップバッターは私。
まず商人舎と結城義晴の紹介VTR。
こういった趣旨のセミナーとしては、
ちょっと大げさな感じで、気恥かしい。
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私の講演テーマは
「ひとつずつ、すこしずつ、いっぽずつ」
サブタイトルが「ライフラインを担う商業人の使命感が日本を救う!」
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宮澤賢治の「雨ニモマケズ風ニモマケズ」から始めて、
「阪神大震災」「新潟県中越地震」
そして今回の「東日本大震災の三つの物語」20110513160548.jpg
できるだけ、謙虚に、真摯に、
瀬戸雄三並みの「心」をこめて、
80分、語った。

終わりは、
ひとつずつ、すこしずつ、いっぽずつ。
最悪を覚悟して、最善を尽くす。

ひとつずつ、すこしずつ、いっぽずつ。
Think small! [小さく考えよ]

ひとつずつ、すこしずつ、いっぽずつ。
最良のベーシック。

ひとつずつ、すこしずつ、いっぽずつ。
差異が価値を生む。

ひとつずつ、すこしずつ、いっぽずつ。
“Retail is Detail.”[小売りの神は細部に宿る]

ひとつずつ、すこしずつ、いっぽずつ。
実践躬行・実行第一。
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そして、「朝に希望、昼に努力、夕に感謝」。20110513121124.jpg
ご清聴を感謝したい。

私の次は、石原奈津子さん
㈱おいしいハート代表取締役、
日本食育コミュニケーション協会代表。
講演テーマは「今、地域に求められるスーパーマーケットとは」
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「食育」を中心に、
スーパーマーケットのマーケティングを語ってくれた。

そしてこの日の最後は、水元均さん
日本経営コンサルタント㈱代表取締役。
講演テーマは「減の時代における・・・
スーパーマーケットの“新”ブルーオーシャン戦略」
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私は水元さんの講演を、
3年ぶりに聞いた。

この場の講演としては、
ふさわしくないと感じた。

マーケティングの本質や重要なトレンドに関しても、
意見を交わさねばならないと強く感じた。

しかし全体にいいセミナーだった。
私は東日本大震災チャリティセミナーとして、
絶対にはずせない内容の講演をし、
訴えをした。

それはそれで満足だった。

それよりも、日本の小売業や生活産業が、
インフラとして言葉に表せない貢献を果たしたことを、
語り合いたかったし、社会に認めさせたかった。

その目的のいくらかは成し遂げることができたと思う。

最後に、ボランティア・スタッフの紹介。
小苅米さん、本谷さん、山田さん、
佐藤さん、竹田さん、三盛さん。
それに山口さん。
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そして講師陣の紹介。
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しかし今回のチャリティセミナー、
本当のボランティアは会場で聴講してくださった皆さん。20110513121402.jpg
すべての参加者が、
ボランティアであり、主役であることこそ、
チャリティセミナーの素晴らしさ。

地元の関西スーパーからは20人の参加をいただいた。
万代は加藤徹社長自ら、参じてくださった。
感謝したい。

講演の合間に、交流。
㈱キョーエイ代表取締役社長の埴渕一夫さん
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そして㈱八百民社長の平山幹人さん
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㈱ショッピングセンター丸正総本店専務取締役の飯塚正彦さん。
コーネル大学RMPジャパン第2期生。
わざわざ東京から参加してくれた。
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㈱ユアーズ・バリュー社長室室長の吉武健志さん
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サトーカメラ㈱代表取締役専務・佐藤勝人さんのご子息、佐藤勇士さん
ボランティアで参加。
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有意義な仕事でした。

みなさん、ありがとうございました。

被災地の商人と心を一つにしたい。

<結城義晴>

2011年05月12日(木曜日)

知る人ぞ知るスーパーマーケットを行く! その②コンパクトな必需の150坪・吉野ストア[奈良]

今日は、大阪へ日帰り。
チャリティセミナーが開催される。
「ひとつになろう日本! 商人支援プロジェクト」

その第1回。

趣旨に賛同し、
ご参集くださった皆様に、
心から感謝したい。

その報告は明日のブログで。

さて今日の朝日新聞のコラム「経済気象台」。
「震災が問いかけた『消費』」
コラムニストほろほろ氏が書いている。

氏は阪神大震災を経験して、確信した。
「生きていられるだけで幸せ」と。

そして「生きていくためには余分なものはいらない。
必要最低限のものがあればいい」
と考える。

今回の東日本大震災に際しても、
「いままでの便利さや快適さに
こだわった生活を悔いている」

「文明の針を少し戻してもいいのでは」といった意見もあるという。

これに対して、
「自粛生活は経済を停滞させ、
景気をさらに悪化させる。
自粛せずに消費をしよう」
という声も紹介。
私は、どちらかといえば、この立場にある。

コラムニスト氏は、最後に主張する。
「今まで自分たちがわずかな欲に踊らされ、
必要のないものまで消費し、
いかに資源を浪費し環境に負荷をかけてきたかを反省し、
本当に必要な消費を見極めようとしているからではないか」

さて、読者のみなさんは、
どう考えるだろうか。

ほろほろ氏はそう考えるかもしれない。
しかし、そうではない消費者もいる。

消費者、顧客は、
リアリズムに満ちている。

絶対に不必要なものを浪費はしない。
それでいて、楽しみたいとも欲している。

ギリシャ哲学のストア派とエピクロス派の論争に、
最後の結論はない。

ウィキペディアによるが、
ストア派は「ストイック」の語源となった禁欲的な思想と態度。
エピクロス派は、「快楽主義」として通俗化された思想を指すともされるが、
エピクロス自身は、
「真の快とは、精神的なものであって徳と不可分」との立場。

今回の震災の後、今一度、私は、
「商業哲学」の必要性を痛切に感じた。

常に考え続け、
論議し続け、
実務を通して、
実証し続け、
そのうえでそれぞれが、
確立しなければならない。
「商業哲学」

さて「知る人ぞ知るスーパーマーケット」
その②吉野ストア㈱。

奈良県吉野郡で展開する7店の企業。
年間売上高は約40億円。
従業員276人。

代表取締役社長は安川光男さん。

1951年、安川善永氏によって、
駄菓子屋と食堂を兼ねた食料品店として開業。
その後、1970年、菓子卸売業の橘髙が、
ボランタリーチェーンで展開するKマートチェーンに加盟。

このあたりからスーパーマーケットに転換。
その後、橘髙の破綻。

吉野ストアは1989年、CGCジャパンに加盟。

現在、奈良県の一番奥のエリアから中央に向けて、
しっかりと役割を果たすスーパーマーケットとなった。

その吉野ストア五條店。
1989年にオープンし、
2008年にリニューアル。

さらに今年3月、期待の再リニューアル。

売場は150坪ほどだが、
食品スーパーマーケットとして不可欠の部門構成。
当然ながら絞り込んだアイテム構成。

それがこの一番奥まったエリアで、
効果を発揮している。
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店舗の左サイドに広い駐車所を取った。
これがとてもいい。
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右翼から店に入ると、青果部門。
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150坪の店とは見えない。
明るくて清潔で、
なおかつコンパクト。

柑橘類のプロモーションが目に飛びこんで来る。
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左手には花卉のコーナー。
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右手は多段ケースの果物コーナー。
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主通路のセンターには島陳列の野菜売場。
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商品のフェースがしっかりしていて、
実によく管理されている。
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奥主通路には平オープンの鮮魚売り場。
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壁面が美しい。

そして「厳選こだわり品」のコーナー。
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精肉部門は奥主通路沿いの多段ケース。
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店舗左翼は日配品から、惣菜コーナーへ。
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「デリカテッセン」と称する左翼の売場は、
商品化と味の基準を上げる必要がある。

売場面積や品ぞろえでは格差がつかない部門。
1品であっても、顧客の支持が得られる部門。
その代表が惣菜部門。

小型スーパーマーケットにおいては、
なにをおいても、惣菜・デリの1品からの強化が必須。

1品からできるのだから、企業サイズには関係ない。
この店のこの売り場の、この商品で、
勝負がつくのがこの部門だから。
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コンパクトな店だから、
レジチェックスタンドは極めて重要だ。
店の元気はここから発信されるからだ。
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「買物代行のまわるくん」を導入。
NPO法人大和社中が運営する。
高齢者のための宅配事業サービス事業。
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私は現状の「ネットスーパー」には、
いまだ、全面的な賛成はできないが、
こういったエリアの吉野ストアの政策としてならば、
必要なサービスであり、おおいにやるべきだと思う。

このエリアにも、
オークワやマツゲン、
ライフコーポレーションといった競合店がある。

そういった上場企業や規模の大きな企業に対抗するためにも、
地域の顧客のためにできることは何でもやる。
とくに吉野郡においては。

吉野のことを一番知っている企業。
そんな企業が全国に必要だと思う。

右から吉野ストア㈱取締役運営本部長の西本幸浩さん、
五条店店長の藤本敏さん、
私の隣が取締役運営部長(教育担当)の吉田政巳さん、
いちばん左が五條店食肉バイヤーの藤永章徳さん。
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こちらは最大店舗の高取店。
いちばん右が、高取店店長の井上現さん。
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吉野ストアには若い役員や社員が多い。
西本さん、吉田さんがその代表。

私は、小さくて若い企業に可能性を見る。
それは伸びシロを持っているからだ。

吉野ストアはその典型的な企業である。

<結城義晴>

2011年05月11日(水曜日)

「買い物ウォッチ」に見るフードサービスの窮地と牛丼チェーンが始めた内食・中食・外食の競争

北海道を除いて、全国的に雨。
東京・横浜も雨。
それもかなり激しい雨。

今夜は後楽園ドームで、
初のナイトゲーム。
通常の6割の電力消費で試合を開催する。

天候の異変はちょっと気になるところだが、
人間の力ではどうにもならない。

日経新聞の「きょうのことば」で、
「ライフライン」が取り上げられた。

「電気や上下水道、ガス、通信、道路・鉄道など
生活に不可欠な設備のことを指す。

本来の意味は『命綱』

「最近ではインターネットや携帯電話などのほか、
生活必需品を24時間販売するコンビニエンスストアも
広い意味でのライフラインとみなされている」

コンビニだけではなく、
スーパーマーケットもドラッグストアも、
もちろん総合スーパーも、
小売業・サービス業の拠点は、
ライフラインとなった。

それでも、小売業の代表としてコンビニが、
日経新聞の「ライフライン」の定義に入ってくる。

これも「ひとつずつ、すこしずつ、いっぽずつ」だが、
商業の現代化が進んでいると私は思って、
元気が出てきた。

さて、同じく日経新聞の「買い物ウオッチ」。
20歳以上の全国の男女1000人に、
4月28日から5月1日に行ったインターネット調査。
今回は「外食動向」

東日本大震災の影響から、
売上高・客数とも、大幅に下落しているフードサービス業界。

のっけから、厳しい回答。
すべての外食業態で、
「利用する機会を減らしたい」人が11~15%台、
逆に「増やしたい」は3~7%にとどまった。

震災後に外食の機会が「減った」人は26.7%。
地域で見ると東北45.6%、関東31.9%、近畿、四国も20%超。

「利用を減らした回答者が最も多い業態は、
居酒屋の22.5%。

ファミリーレストランと低価格すしチェーンが18%強で続き、
喫茶店・コーヒーチェーンなども16%を超えた」

ワタミは4月の既存店売上高が前年同月比90.4%。

一方、「中食」は健闘。
セブン-イレブンは4月の米飯・麺類の売上げが、
前年同月比5%弱増えた。

これは「ライフライン」そのものであることを示している。

「震災後に自宅で料理を作る機会が増えた」人も、
20.9%にのぼった。

こちらはスーパーマーケットの出番となる。

しかし20~24歳では、
居酒屋に行く機会を増やしたい人が14.6%。
減らしたい人を5ポイント近く上回った。

外食は若者が牽引する。
内食・中食は全客層で守る。

大雑把にみれば、そんな構造か。

ただし4月のファストフードは、
日本マクドナルドホールディングスが3.6%増、
ゼンショー「すき家」が同6.0%増。

それもあってか、牛丼チェーンの3強が、
揃い踏みで「期間限定で値下げキャンペーン」を展開予定。

ゼンショーは牛丼(並)を30~40円値下げし250円にする。
「すき家」は16~22日、「なか卯」は17~23日。

吉野家は東日本地区で、17日から23日まで、
牛丼の並盛りを380円から270円に値下げ。
主要商品もディスカウント。

そして松屋フーズは、
16~23日、「牛めし」(並)を通常の320円から240円に、
23~30日、「ビビン丼」(並)を430円から340円に、
30日~6月6日、「キムカル丼」(並)を490円から390円に。

ファストフードの逆襲が始まる。

しかしこうして外食と内食、中食が、
しのぎを削って競争することは、
消費者にとって悪くはない。

お客は喜んでいる。

私だって、この時期、
牛丼食べてみようかと思う。

内食・中食、外食。
日本でこれだけ分化していることは、
進化を意味する。

歴史的にみると、
もともとは内食しかなかった。
だから言葉としては食事はすべて内食だった。
すべて内食だから、
それをわざわざ「内食」とは呼ばない。

従って、言葉としては「食事」から派生して、
まず「外食」が最初に生まれた。

広辞苑の定義では、
「家庭外でする食事」。

次に広辞苑に「内食」の概念が入って来る。
1991年11月改定の第四版から。

この時点の言葉の定義は、
「外食」に対して「家庭内でする食事」。

現在の広辞苑第六版では、
内食を「家庭内で調理してする食事」と説明している。
「調理」という言葉が含まれている。

「中食」(なかしょく)という言葉は、
2008年の第六版から登場。

その中食の意味は、
「店で買って家に持ち帰り、すぐ食べられる調理済の食品」。

外食と内食の境界領域の「中食」の概念が、
国民的辞典の『広辞苑』にまで取り上げられている。

これは逆に、
外食と内食の範囲が狭まってきたことを表しているが、
それでも三者間での競争は、
お客を喜ばせる。

震災からの復興のなかでも、
三者の競争が見たい。

みんな、頑張れ。

最後に『メッセージ』から。
「天の邪鬼」

競争は、闘争とは違う。
その混同は、成長と膨張を錯覚することに似ている。

競争を拒否する者は、理念的平和主義者なのか。
それとも怠け者のキリギリスなのか。

一見、温厚なヒューマニストに映るが、
それは怠惰な天の邪鬼にほかならない。

天の邪鬼が競争から逃避しつつ
闘争を煽る。

政治の世界にも、行政にも、業界や会社にも
天の邪鬼の群れが潜んでいる。

それは私自身の心の中にも、
あなたの心のなかにも。

この天の邪鬼を退治するには、
勇気をもつこと、競争環境を整えること。

疲弊を癒す活力は
良質の競争の中にしかない。

<結城義晴著・商業界刊>

そろそろ、競争を奨励してもよいころだと思う。

牛丼チェーンがそれを始めた。

<結城義晴>

2011年05月10日(火曜日)

知る人ぞ知るスーパーマーケットを行く! その①新CIのもと驀進するロピア[神奈川]

毎週、土曜日は結城ゼミ。
月曜日は、F&Bマーケティングの講義。

立教大学大学院ビジネスデザイン研究科、
今年度の結城義晴のカリキュラムです。

その立教大学池袋キャンパスも、
新緑に染まって、美しい季節です。
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昨日はそのF&Bマーケティングの第2回目の講義。
Fはフード、Bはベバレッジ。
F&Bでフード&ベバレッジ。
すなわち食品産業のマーケティング。

私の得意分野のひとつ。
楽しみつつ、元気に、講義している。

さて消費動向を示す指標のひとつ。
4月の車名別新車販売状況。
日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会連合会の発表。
トップはどの車か。

ニュースに触れた人にはわかるだろうが、
そうでない人は想像してみてもらいたい。

答えは第1位がホンダのフィット。
3月に続いて2カ月連続でトップ。
とはいってもフィットの販売台数は8574台で、
前年同月比で3割弱減。

第2位は、スズキの軽自動車「ワゴンR」
これも販売台数7919台で、前年に対して5割近くのマイナス。

第3位はダイハツの軽自動車「ムーヴ」。
これも販売台数7468台、15%の減少。

要は、小型車・軽自動車など低価格の車が上位を占めた。

ずっとトップを走っていたトヨタのプリウスは、5位に後退。
なんと前年比81.6%減の4876台。

これは東日本大震災後、各社とも完成車生産が停止され、
その影響が販売を直撃。

ただしそれだけが原因ではない。
消費マインドがここに表れている。

一方、携帯3社の決算で、
3番手のソフトバンクが躍進。
売上高は3兆0046億円で初の3兆円超え。
凄い会社になってきた。

連結営業利益は6291億円で5%プラス、
純利益は前期比96%増の1897億円で、
これも過去最高。

スマートフォンの「iPhone」が9%の増収を確保。
「iPad」も好調で、携帯電話契約件数は16%増。

業界第1位のNTTドコモは売上高4兆2242億円、-1%。
営業利益は8447億円で1%増。

第2位のKDDIは3兆4345億円で微減。
営業利益4719億円で6%プラス。

「三占」のこの業界。
ソフトバンクの躍進で、面白くなってきた。

これだけ普及した携帯電話。
一人ひとりが所有し、使用し、実感しているから、
その面白さが増幅される。

「モバイル・マーケティング」
マーケティングのキーワードのひとつ。
携帯可能な情報端末を利用したマーケティング手法のこと。
インターネットに接続できる携帯電話やモバイルPCなど。

早稲田大学商学部長の恩蔵直人さんは、書いている。
「マーケティングの理論や枠組みの多くは
欧米からの輸入であるが、モバイル・マーケティングに関しては
現在までのところ我が国がリードしている。
数少ない我が国発のマーケティングの枠組みといえるだろう」

それは三占の競争による。
寡占から三占へ。

それも、悪くはない。

さて、今日は、「知る人ぞ知るスーパーマーケット」。
その紹介。

株式会社ロピア。
旧㈱ユータカラヤ。
高木秀雄代表取締役社長。

今年1月24日に社名変更。
コーポレートアイデンティティも刷新した。

ロープライスとユートピアからつくられた造語が、
「ロピア」[Lopia]
文字通り「安値の理想郷」。

1971年(昭和46年)に「肉の宝屋藤沢店」として創業し、
1976年(昭和51年)、早くも食肉店のチェーン展開を開始。
1994年(平成6年)、スーパーマーケットに参入。
1997年(平成9年)、新業態「新鮮大売ユータカラヤ」希望ヶ丘店を開発し、
2000年(平成12年)には、新業態店を4店舗、食肉専門店を2店舗出店し、
大飛躍。

以後、スクラップ&ビルドを積極的に推進して、
業績は、うなぎのぼり。

最新の決算は24店舗、314億円。

4月27日、横浜市都筑区のセンター南駅。
東急港北ショッピングセンター地下1階にオープンした最新店。20110506180626.jpg
地下1階といっても、このフロアには、
ハックドラッグ、無印良品、コム・サ・イズム、ローラ・アシュレイが入り、
ロピアとともに強力な布陣。

この物件は、1998年(平成10年)、
東急百貨店の関連会社㈱港北東急百貨店によって開業。
その後、2004年東急百貨店に吸収合併され、
さらに2006年(平成18年)改装し、
1階から5階までは専門店ビルとなった。

いかに背景に港北ニュータウンの巨大新興住宅地を抱えているとはいっても、
100万人商圏が条件の百貨店は成立しなかった。
東急百貨店は地下1階の食料品売場を、
テナントの銘店を入れつつ、直営した。

現在の運営主体は東急モールズデベロップメント。
港北 TOKYU ショッピングセンターと命名されているが、
今回は第3回目の大リニューアル。

この地下1階の東急百貨店のあとの広大な売場に、
ロピアが入った。
20110506180635.jpg

入口をはいると、青果部門。
市場スタイルの売り方。
20110510150648.jpg

バナナの試食販売。
ときには1本丸ごと試食に出すこともある。20110510150658.jpg

単品量販がロピアの哲学。
20110510150725.jpg

トマトの売場も壮観。
20110510150737.jpg

地下1階で若干天井が低く感じられるが、
店内は明るく、元気にあふれている。
20110510150712.jpg

根菜類売り場はカゴ売り。
20110510151126.jpg

青果部門から惣菜部門へ。
20110510150745.jpg

お弁当も単品量販。
積み上げられている。
20110510150754.jpg

鮮魚部門の目玉は、
ブラックタイガー15匹入り500円。
20110510151031.jpg

8点盛1999円、
6点盛999円、
少量多品種盛699円。
20110510150817.jpg

生本マグロだけでコーナーをつくる。
20110510150828.jpg

ロピアの最強部門は精肉。
全体の20%の売り上げ構成。
20110510151019.jpg

対面売り場とセルフ売り場を組み合わせて、
これでもかと売り込む。
20110510150846.jpg

社員が手書きしたPOPも、
力強くて楽しい。
20110510150856.jpg

シースルーの精肉バックヤードは広い。
20110510150904.jpg
従業員がてきぱきと動いて、
それが店全体の活気をつくっている。

焼き鳥売り場も量販態勢。
20110510150959.jpg

壁面多段ケースで国産豚切り落とし68円。
20110510150935.jpg
「月間特売品」でオープン記念セールではない。
普段と変わらずオープンし、
普段と変わらず売場をつくる。
それがロピアの基本方針。

加工肉のボリューム陳列。
これも普段と変わらない。
20110510150947.jpg

奥主通路沿いの売場。
20110510151106.jpg

後ろは旧東急百貨店時代のエスカレーター。
コストはかけず、そのままにして、
卵売り場で遮蔽している。
20110510151224.jpg

震災直後には品切れしていた納豆も、
ご覧のボリューム陳列。
20110510151232.jpg
郊外百貨店のマーケットで、
単品量販する。

それが顧客からの支持を得る。

奥主通路から右翼に曲がるコーナー。
セオリー通り牛乳売り場。
20110510151314.jpg

冷凍食品全品半額の売場。
20110510151324.jpg

ヨーグルトのエンドは2アイテム。
ウォルマートのよう。
20110510151338.jpg

そして冷蔵ケースに「春の新商品フェア」。20110510151242.jpg

ティラミスなどのケーキ売り場。
20110510151304.jpg

売りたい商品、売れる値段。

これが実に明確。
最後にレジ前の菓子売り場。
20110510151255.jpg

天井には機関車が走る。
これはアメリカのウェグマンズ。
20110510151350.jpg

その機関車の下にはお菓子の小屋。
20110510174626.jpg

ロピアは4月27日にオープンした。
このSC全体のグランドオープンの2日前。

混雑が予想されるため、
ディべロッパーから早期の開店を要請された。

それくらいロピアにかかる期待は大きい。

もちろんこのSCは、起死回生を狙っている。
最上階の7階にはダイソーの大型店とカルチャ-センター。
6階は赤ちゃん本舗とナムコ・ワンダーパーク。
5階にライトオンをはじめとするカジュアルウェアのショップとフードサービス。
4階はユニクロと書店のリブロを核にホビーショップが並ぶ。
3階は、珍しいことにしまむらが核で、ハニーズ、タルボット、
さらにキッズ売場。

そして2階は、SHIBUYA109のアウトレット。
全国初の出店。

そして1階はザラが広い面積を取って核店舗になり、
モールにはセブン-イレブンも入店した。
地下1階はロピアがSC全体で最大面積で出店。

郊外百貨店は成り立ちにくいけれど、
こういった都市型のショッピングセンターは、
大いにあると思う。

その最大の集客装置がロピアである。
そして祝祭日、週末以外のウィークデーの鍵を握るのもロピアである。

そんなことを専務の高木勇輔さんと話した。

ロピア全従業員も、気合の入る新店である。

<結城義晴>

2011年05月09日(月曜日)

メッセージ「ささえよう日本 関西からできること」と奥田務Jフロント会長のマーケティング

Everybody! Good Monday!
[vol19]

2011年第19週。
今年1月から数えて19番目の週、
そして5月第2週。

あの震災から2カ月が経過しようとしている。

さまざま、問題はあろうとも、
現地では着々と復旧・復興が進む。

福島第一原発の事故さえなければ、
目覚ましい回復となったに違いない。

先週金曜日の日経新聞コラム『大機小機』。
コラムニストのノノイ氏が、
「新たな国へ西日本の責任」と題して提言。

「東日本大震災復興構想会議」五百旗頭真議長(防衛大学校長)は、
「単なる復旧ではなく、未来に向けた創造的復興」を目指すが、
政府の対応は迅速とはいえない。

阪神大震災を経験した関西地域は初動から先行している。

「連休前の4月26日、関西経済連合会と
大阪、京都、神戸各商工会議所、関西経済同友会の経済5団体は
復興に向けた第1次提言を発表した」

「関西経済界が関西広域連合などの自治体や東北経済界と連携しつつ
継続的に復興を支援していくと宣言」

「具体策として
(1)西日本の企業による被災者雇用
(2)東北・関東の企業の西日本への一時的な事業シフト」

段ボール最大手・レンゴーの大坪清社長は
「仙台工場が被災し、閉鎖せざるを得ないが、
新工場も宮城県内につくる」

日本電産・永守重信社長は
「事業規模を拡大し、雇用を増やすことで、
日本再興の一助となれることを心から願う」

「ささえよう日本 関西からできること」のメッセージ。
関西の著名人約50人が呼びかけ人となった
4月6日に発表された。

「この国の東半分が苦しみ、うちひしがれているとき、
この国の西半分がしっかりこの国を支えてゆかねばなりません」
「西から東へ、精一杯の力を送らねばなりません」
「日本が世界で孤立しないためにも、
新たな国のかたちを決める復興構想は早く策定すべきだ」

「西日本の役割と責任はまさに重い」
ノノイ氏は、こう結ぶ。

今週木曜日の12日。
いよいよチャリティセミナーがスタートする。
「ひとつになろう! 日本 商人支援プロジェクト」

第1回は大阪。
会場 リーガロイヤルホテル大阪
日時 2011年5月12日(水)
開演 12時受付開始 12時30 ~17時
参加費 15000円

この1人1人の参加費はすべて、
東日本大震災義援金として、
日本赤十字社に寄付される。

ちなみに第2回は1カ月後に名古屋。
日時    2011年6月24日(金) 12:30~17:00
第3回はさらに1カ月後で、福岡。
日時    2011年7月12日(火) 12:30~17:00
最後の第4回は東京。
日時    2011年7月13日(水) 12:30~17:00
5月12日大阪でトップバッターとして講演する私のテーマは、
「ひとつずつ、すこしずつ、いっぽずつ」
「雨ニモマケズ、風ニモマケズ」の精神を語る。

「西日本の役割と責任」は大きいが、
このチャリティセミナーが、その大阪からスタートする意味も大きい。

さて、今朝の日経新聞「月曜経済観測」で、
J・フロントリテイリングの奥田務会長兼CEOが、
「個人消費 震災の影響」についてコメント。
聞き手は編集委員の田中陽さん。

J・フロントリテイリングは大丸・松坂屋の統合体で、
三越伊勢丹に次いで百貨店業界第2位。

4月の売上高に対して。
「もっと悪い数字になると思っていたので意外だった。
我が社の既存店売上高は前年実績を2.2%上回った。
個人消費はそれほど弱くない」

私が考えさせられたのは、
好調立地の変化。
「郊外型の店舗(もちろん百貨店)がいい。
自宅に近い店舗で買い物をしているからだ」

「電車を使って都心に買い物に行くのをためらっている。
余震も収まっておらず、出歩かないのだろう」

西日本の役割と責任は重い。
「北海道、大阪、神戸、福岡などの店舗は4月は落ち込んでいない。
震災に対する受け止め方が違っているようだ」
「阪神大震災(1995年1月)では影響が1年近くあったが、
今回は秋口には回復が鮮明になるだろう」
本当にうれしい予言だが、消費マインドの回復も早い。

「最大の懸念材料は福島第1原子力発電所の行方だ。
最大の消費地である首都圏の消費回復が遅れているのは、
原発の問題が心理的に重くのしかかり、消費をする気にさせないからだ」

「消費の潮目」に関して。

「お金の使い方が慎重になり、
どんなモノやサービスが自分にとって満足が得られるのかを
真剣に考える姿勢がさらに強まったと思う」

「一人ひとりの価値観が異なる多様性の消費形態だ」

これまでも散々、「小衆・分衆論」が展開されてきたが、
それがさらに鮮明になったというのが奥田さんの見方か。

「大衆という言葉ではひとくくりにできない新しい形の大衆が存在している。
所得、年齢、ライフスタイル、価値観でいくつもに分類される。
車や高級ブランドに関心を持たない消費者はその流れにある」

阪神淡路の大震災から16年。
消費者はさらに「個」を大切にし始めたか。

「マス・マーケティング」から
「ワン・トゥ・ワン・マーケティング」へ。

これは100年も続く大きなトレンドだ。

かといって「ワン・トゥ・ワン・マーケティング」だけが、
伸びるわけではない。

「それでは江戸時代への逆戻りだ」

故渥美俊一先生の名言。

マス・マーケットはある。
その大前提のうえに、
ワン・トゥ・ワンのマーケットがある。

コモディティとノンコモディティの関係と同じ。

奥田さんの発言は、
そのことを裏付けている。

なぜなら、この震災後、
コモディティ商品の価値が、
本当に見直されているからだ。

最後にニュース。
㈱シジシージャパンが毎月1日に発行している媒体。
「シジシーニュース
一面に「復興にグループの知恵結集」の記事。
CGCグループ代表の堀内淳弘さんが、
「CGC地震対応マニュアル」の見直しを訴える。
これはとても重要なこと。

今回の震災で、
このマニュアルは絶大な効果を発揮した。
それをさらに充実させようという趣旨。

東北シジシー社長の遠藤須美夫さんは、語る。
「皆さんから最も大切な『この震災に負けてなるものか』
という“希望”と“勇気”をいただいた」

マイヤ社長の米谷春夫さん
も、
「当社は今年で創業50周年となる。
この節目の年を『再創業』の決意で臨んでゆく」

そして本当にうれしい発表。
「年内に3店舗を出店する計画が整った」
おめでとう、米谷さん。

そして最後にマルト商事社長の安島浩司さん。
「いわき市34万人のライフラインを守る」決意を表明したうえで、
「仮オープンで営業してきた店舗は、
6月1日には完全オープンさせたい」
これも力強い宣言。
マルトは福島原発問題と闘っている。
深刻なレベルの問題解決が、
日々、トップマネジメントに課されている。

応援し、支援し続けたい。

5月の商人舎標語。
「まだまだ、ひとつずつ、
すこしずつ、一歩ずつ」

ひとつずつだから、実行しやすい。
すこしずつだから、実現させやすい。
いっぽずつだから、継続しやすい。

今週も、変わらず、
Everybody! Good Monday!

<結城義晴>

2011年05月08日(日曜日)

ジジの帰還[2011日曜版vol19]

2日のあいだ、
ボクはひとりで、
オリのなかに、
いました。
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そのあいだに、
こんなになっていました。

「トリミング」といいます。

まいとし、つゆのあとに、
トリミング、してもらいます。
でも、ことしは、
5月のはじめ。

にどめの引っ越しで、
ボクが病院にとまる日に、
トリミングはおこなわれたのでした。
そして、こんなになりました。
20110508134622.jpg

ここにきたときは、
こんなぐあいでした。
20110501133625.jpg

それからまた、
キャリーボックスにいれられた。
20110508134629.jpg

しみず動物病院。
20110508134638.jpg
この日は雨でした。

ユウキヨシハルのおとうさんが、
むかえにきてくれました。
20110508134646.jpg

そして、もとのおうちに。
20110508134659.jpg
ゲンカンも、
かわっていました。

うちのなかには、
ダンボールが山のように、
つまれていました。

ボクは、そういうのが、
だいすきです。
20110508134710.jpg
オリのなかにはいっていたから、
きゅうくつなおもいをしていました。
だからおもいきりはしったり、
いろいろなところをタンケンしたり。

でも、おなかがすいていました。
20110508134740.jpg

オリのなかでは、
たべる気がしないのです。
20110508134732.JPG

おうちで食べるのが、
いちばんいい。

夜には、
おとうさんとならんで、
ダンボールにかこまれて、
食事しました。
20110508134748.jpg
これも、たのしかった。

まだまだ、うちのなかは、
かたづきません。

でも、
「ひとつずつ、
すこしずつ、
いっぽずつ」

かたづいていても、
かたづいていなくても、
ボクには、ぜんぜん、
カンケーありません。
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ボクじしんは、まいとし、
トリミングします。

からだ中の毛を、
かりとってもらう。

ほんとうにすっきりします。

ボクはそれでいいんです。

ボクは、とくに、
ほしいものなんて、
ありません。

生きているだけで、
いいんです。
20110508134812.jpg
生きていることを、
じっかんできることだけで、
いいんです。

きょうは母の日。
20110508154516.jpg
かあさん、ありがとう。
ボクは、生きています。
<『ジジの気分』(未刊)より)

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