結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2025年12月09日(火曜日)

OICグループNYC研修「事前講義」と「カインズ吉川美南店」内覧会

12月8日午後11時15分ごろ、
青森県八戸市で震度6強の地震。

岩手県の久慈港で70センチの津波。

今回の地震は日本海溝・千島海溝沿いの、
巨大地震想定震源域内で発生した。

震源は青森県東方沖で、震源の深さは54km。
地震の規模はマグニチュード7.5と推定された。

さらにより大きな地震の可能性が高まっている。

そこで気象庁から、
「北海道・三陸沖後発地震注意情報」が発表された。

まだまだ予断は許されない。

私たちは地震列島の上で生活している。

私のところにはすぐに、
青森県の㈱ユニバースの状況が報告された。

現地の皆さんに、お見舞いを申し上げたい。

さて今日は東京・丸の内。
丸ビルのとなりの三菱ビル。

㈱OICグループ丸の内オフィスは13階。 IMG_8965 (002)

会議室に入ってパソコンで準備。
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グループ企業㈱商人ねっとのスタッフが、
丁寧にフォローしてくれる。
ありがたい。
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15時まえから90分のオンライン講義。
今回はパワーポイントを使った。
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OICグループのニューヨーク研修は、
来年も開催される。

2015年からはじめて12年目になる。
コロナで2年だけ中止したから、
実際は10回目。

2026年度は1月と2月、
それに4月に開催する。
全部で5班、240人ほどになる。

ロピアの店は凄いスピードで増えている。
だからチーフも店長も増えている。
OICのスタッフも増えている。

だから研修参加者も増える。

今回は私から提案して、
その「事前講義」。

イオンリテールでも平和堂でも、
事前講義をして成果が上がった。

ロピアの研修は3泊5日の超弾丸ツアーだが、
事前講義と事後の発表会を開催する。
もちろん研修中は全力講義をする。

はじめに「成長と膨張」
会社が大きくなる。
その際に二つの現象が起こる。
一つは膨張でもう一つが成長だ。

今、OICグループは急速な規模拡大を進める。
膨張であってはならない。
成長でなければならない。

「膨張」とは、
経営の質は変わらないまま
量だけ拡大されたもの。

「成長」とは、
経営の質の変化が原因となって、
量の変化が結果されたもの。

故田島義博先生の言葉だ。
成長と膨張

経営の質の変化は、
Innovationによってもたらされる。IMG_8963 (002)

それから初歩的な内容も丁寧に講義する。
アメリカの経済、消費、小売業の情勢。
米国スーパーマーケットの必須数値。

最後は「店舗視察のポイント」
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ご清聴、感謝したい。

すべて終わってからスタッフ全員で写真。
心からありがとう。
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そのあと偶然、相川博史さんと川山博秀さんに会った。
相川さんは北海道東北営業本部長兼㈱Firsto社長。
川山さんはFirsto施設管理部長。
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さらに人事総務本部のお二人と打ち合わせ。

OICグループの丸の内本部。
ロピアの店舗とはまた違った活気があった。

一方、今日は朝から、
カインズの新店内覧会が開かれた。
埼玉県吉川市。

JR武蔵野線の吉川美南駅から徒歩1分、
駅前と言ってもいい場所。
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カインズ吉川美南店。
実質的なオープンは12月11日(木)。

その前に記者を集めてお披露目。
商人舎ゼネラルマネジャーの亀谷しづえが取材した。

高家正行社長CEOと石井幸太郎店長(右)が、
揃って記者会見した。
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この店はカインズの「次世代型店舗」だ。

記者は30名ほど集まった。
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高家社長CEOは動画を交えながら、
詳しく説明してくれた。
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美南店は3720坪で10万点を揃える。
デジタルを駆使したさまざまな仕掛けで、
顧客にワクワクする買物体験を提供していく。

その後、広報部の説明を受けながら店内ツアー。
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敷地内に併設された、
「CAINZ Mobile Store(カインズモバイルストア)」
24時間営業の無人レジレス店舗。
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吉川美南店の営業時間外に、
緊急で必要になった商品を購入できる。

1200アイテムほどを品揃えする。

ホームセンターのトップ企業カインズ。
その「次世代型カインズ吉川南店」。
実に楽しみだ。

その取り組みは月刊商人舎1月号で報告しよう。

新しい店舗をつくっていけば、
企業は大きくなる。

そこにイノベーションがあれば、
「成長」である。

それがなければ「膨張」になる。

OICグループもカインズも、
真の、大きな成長を遂げてほしいものだ。

〈結城義晴〉

2025年12月08日(月曜日)

「艱難は商人を鍛える」連載最終回と「スカスカおせち」の教訓

Everybody! Good Monday!!
[2025vol㊾]

2025年第50週。
あと5週間。

二十四節気では、
昨日から「大雪」
雪が激しく降り始めるころ。

いよいよ冬だが、
今日はまだ暖かい。

商人舎オフィスに、
『セルコレポート』が届いた。
2025年12月号。
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「連載/結城義晴の艱難は商人を鍛える」
第44回で最終回。
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最後は「倉本長治と結城義晴の艱難」

倉本長治が創立し、
結城義晴が第七代社長を務めた会社。
株式会社商業界が自己破産した話。

会社はなくなったけれど、
長治先生は商業の「近代化」を果たし、
結城は「現代化」に貢献する。

その決意表明で終わりました。

現代化はまだまだです。

44回のご愛読を感謝します。

来年の1月からは新しいタイトルで、
再出発します。

よろしくお願いします。

これまで書いた分量は、
3000字×44回。
13万2000字。

私の単行本は7万字から8万字でしょうか。
8万字で400字詰め原稿用紙200枚。
10万字ならば250枚。

これまでの連載からかなり削除して、
構成を立て直し、推敲すれば、
十分に成立する分量です。

ただし単行本にするとなると、
私はまた書き足したくなる。

さてどうしたものか。

書きかけの重要な単行本もあるし、
さらに単行本の構想は尽きない。

このブログから抜き出して、
毎年単行本にしていくことも考える。

セルコレポートの新シリーズも、
楽しみにしてください。

さて師走第2週も結構、
スケジュールが入っている。

火曜日はカインズの意欲的な新店オープン。
これには行けそうもない。
午後からオンライン講義。
そのあとアメリカ研修の打ち合わせ。

水曜日は月刊商人舎12月号発刊。
そして「セルコレポート」新年1月号の〆切り。
午後はオンラインでアメリカ視察の打ち合わせ。

もう来年の予定を決めねばなりません。

木曜日の夜は紀文食品の皆さんと、
「おでん大会」
楽しみにしています。

それから金曜日と土曜日は、
長野出張。

これも楽しみです。

来週も対談や取材が待っている。
そして来週と再来週で、
月刊商人舎の新年号を執筆し、責了する。

商売をやっている皆さんと同様に、
年末まで「無呼吸泳法」で泳ぎ切る。

ともに頑張りましょう。

さて日経新聞夕刊の「プロムナード」
岩尾俊兵さん。
新進気鋭の経営学者。
慶應義塾大学商学部准教授。
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毎回、感心させられる。

タイトルは、
「スカスカおせち事件」

「一昔前にスカスカおせち事件が、
世間をにぎわせた」

「とある飲食店が、
お正月の豪華おせち通常税抜き2万円を、
特別価格1万円で販売しますといって
500人ものお客を集めたが、
いざ届いたシロモノは宣伝とは
似ても似つかなかった、という事件だ」

岩尾さんはこの店のそばに住んでいて、
何度か裏話を聞き込んだ。

「この裏話というのが、
経営学の教科書に載せてもよさそうな
典型的なオペレーションの失敗例なのである」

最初から顧客をだますつもりはなかった。

それどころか、この企画者は、
飲食店業務のかたわらで、
1日50食分のオードブルを、
比較的余裕を持って作ったことがあった。

50食のオードブルを片手間でさえ
余裕を持って作れるのだから、
年末に店を閉めて数日間、
おせち作りだけに集中すれば、
つまり手間を10倍にするだけで、
500食のおせちくらい簡単に作れると考えた。

岩尾さんが使うのは、
「オペレーションズ・マネジメント」という言葉。

オペレーションが変則化する年末年始と、
通常時のオペレーションを、
同一だと考えてはいけない。

「それに50食を作る手間を、
10倍にするだけで500食を作れるわけではない」

「手間を10倍にしても
設備は10倍にならない」

だから人ではなく、
設備がボトルネックになる可能性が高い。

案の定、おせち作りを始めてみると、
すぐに食材を置く場所がなくなった。

通常は1日に何度も食材の搬入があるが、
年末年始はまとめて一気に納入される。
しかも、豪華おせちを作るために、
食材の種類が通常より多い。

さらに1種類ごとに梱包が異なるから、
食材に対する梱包材の割合が大きくてかさばる。

あっという間に調理場は、
段ボールで埋もれてしまった。

足の踏み場もない調理場では、
いつものように手早く料理を作ることはできない。

仕方なく、フライパン調理をあきらめて、
オーブン調理に切り替える。

すると、いつになく酷使してしまった結果、
突然オーブンが壊れてしまう。
修理を頼もうにも年末年始でどこも休みだ。

「一事が万事この調子で、
冷蔵庫の調子も狂い始め、人も倒れ、
あきらめてスーパーに駆け込んでも
500個分の総菜など売っておらず……
という具合」

結論。
「善悪に関係なく、
オペレーションに失敗すると
顧客を裏切る結果になる」

スーパーマーケットなど、
年末年始のオペレーションには、
店長もチーフもスタッフも、
経験し、精通している。

しかし「スカスカおせち」と同じような、
不慮の出来事や細かな失敗は、
いつでも起こるのだ。

これからの4週間、
オペレーションのマネジメントが必須だ。

では、皆さん、今週も、
念には念を入れて。
Good Monday!  

〈結城義晴〉

2025年12月07日(日曜日)

どんたくの「鰤-1グランプリ[煌(きらめき)]400万円落札

石川県能登に本部を置く㈱どんたく。

「鰤-1グランプリ」が開催された12月1日の初セリで、
「煌(きらめき)」グランプリ認定ブリを、
過去最高額の400万円で落札した。
〈写真はどんたくホームページから〉
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写真右が山口宗大どんたく社長。

石川県漁業協同組合が2022年に、
天然能登ぶりの最高級ブランドの認定を始めて、
「鰤-1グランプリ」を開催している。
そのブランド名が「煌」。

今年は4回目だ。
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このブランドには6つの条件がある。
➀石川県内の定着網で漁獲された天然能登ぶり
②重量が14kg以上
③傷がなく胴回りが十分である
④資源管理への積極的な取り組みがある
⑤12月から翌年1月までの間に漁獲される
⑥鮮度の徹底

今回のセリは石川県漁協かなざわ総合市場に、
新たに建てられた「荷捌き所」の初セリだった。

今年は9本の「煌」候補から、
14.5kg、92.0㎝のブリが「煌」に認定された。
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このブリを400万円をつけてセリ落とした。
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どんたくの落札は4年連続。

落札された「煌」は、
12月1日(月)12時から2日(火)16時まで、
どんたく野々市中央公園店で展示された。

その後、12月3日(水)に
アスティ店と野々市中央公園店で、
受賞ブリを握り寿司にして、
特別価格で販売された。

わずかに1本の「煌」なので、
各店先着30名に販売された。

山口社長のコメント。
「脂がのって何にしてもおいしい。
復興もまだまだ道半ばですけど、
少しでも能登の力になればなと思います」

昨2024年1月1日16時、
能登半島地震が起こった。
マグニチュード7.6だった。

どんたくも被災し、
しかしすぐに店を再開した。

地域貢献した。

1963年、七尾市で初めて、
スーパーマーケットを開業。

山成商事㈱という社名だった。

現在は12店舗。

2016年3月31日に、
当時の山口成俊社長が急逝した。
山口さんは2009年には、
商人舎US研修会にも参加してくれた。

すぐに現山口宗大社長が経営を継いで、
地域に密着したスーパーマーケットとして、
能登半島と金沢市などに13店を展開していた。

2019年4月1日に社名を㈱どんたくに改称。

そして地震に遭った。

今年3月28日には、
創業店の「新鮮館」を閉店した。
地震の影響で街中の空洞化が加速したためだ。

店舗上階の本部は継続して機能している。

それでも移動スーパーのとくし丸を活用して、
「買い物難民」対応を続ける。

「煌」の4年連続落札は、
能登半島にも七尾市にも、
どんたくの顧客にも、
元気が出てくる話題だ。

昨年6月27日に石川県は、
「創造的復興プラン」を発表した。

このブログでも取り上げて応援した。

しかし能登の復興はまだまだだ。
「道半ば」は全国への訴えなのだと思う。

山口宗大社長の思い切った判断、
その明るい話しぶりは、
能登の希望になっているのだろう。

『メッセージ』から。
私の好きな人

笑顔の人。
はっきりとした人。
晴れやかな人。

機敏な人。
元気な人。
清潔な人。

素直な人。
明るい人。
意欲の人。

正義の人。
勇気の人。
まっ正直な人。

優しい人。
耐える人。
辛抱強い人。

太っていても、やせていても。
小さくても、大きくても。
若くても、老いていても。

女でも、男でも。
外国人でも、日本人でも。
貧しくても、豊かでも。

心の力にあふれた人。
頭の力を秘めた人。
言葉の力を知る人。

私の好きな人。
ほんものの商人。
素晴らしい人間。

〈結城義晴〉

2025年12月06日(土曜日)

日経・読売両紙の「衆議院議員定数削減」批判と「ゲリマンダー」

1日、ゆっくり休養した。

家にいて、ソファーに座って、
古い映画を3本観た。

夕方、散歩を兼ねて、
まいばすけっとに行った。
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そばにセブン-イレブンがあるが、
最近はこちらに足が向く。
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昨夜はコールドムーンだった。
「冷たい月」。
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さて、第219回臨時国会の会期は、
10月21日から12月17日まで。

自民党と日本維新の会が、
衆議院の議員定数削減法案を提出した。

日経新聞の政治面は最近、
よく取材して丁寧に書かれている。

第2面トップで取り上げた。
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「自民党は維新との連立維持を優先し、
党内の異論を押し切った」

「法案が成立・施行すれば、
1年間の『猶予期間』を確保し、
定数削減と衆院選挙制度改革に関して
超党派の合意をめざす」

維新の会の「一丁目一番地」の案件。

「法案が成立すれば与野党は2026年に、
衆院の協議会で定数削減と選挙制度改革を話し合う」

「1年以内に定数削減の具体策を
まとめられない場合は、
公職選挙法を改正した上で
小選挙区25、比例代表20を減らす」

「一方的に期限を設定して、
その間に与野党で改革案をまとめられなければ、
問答無用で衆院の定数を削減する」

読売新聞が社説で噛みついた。
与党寄りのメディアとして珍しい。

「衆院定数削減
憲政の常道に反する暴論だ」

「こんな乱暴な法案を、
政権を担っている与党が提出するとは。
見識を疑いたくなる」

「現行定数465の『1割を目標』として、
最低でも45議席を削減する」

「1年以内に結論を出せない場合には、
自動的に定数を削減する」

具体的な削減数も明記示された。
現行の小選挙区比例代表並立制を前提に、
小選挙区で[25議席]減、比例選は[20議席]減。

「選挙制度のあり方は民主主義の土俵である。
定数も含め、与野党の幅広い合意を得て
決めるべきものだ」

「そうした手続きを軽んじれば、
立法府の権威を貶(おとし)めることになりかねない」

私もこれは国会の在り方として、
おかしいと思う。

読売はそもそも論も展開する。

「そもそも衆院の定数は、
人口が7000万人余だった終戦直後の466と同水準だ。
人口比で見ると、他の主要国より少ない」

「定数を削減して国民の代表を減らすことがなぜ、
改革と言えるのか」

議員定数の話となると、
「ゲリマンダー」という言葉が浮かぶ。
綴りは「Gerrymander」。

選挙において特定の政党や候補者に、
有利になるように恣意的に選挙区を区割りすること。

高校の公民科や「政治・経済」の教科書に、
今も載っていると思う。

1812年、米国マサチューセッツ州の知事が、
自分の政党に有利なように選挙区を区割りした。
その結果、選挙区が不自然な形になってしまった。
そのうちの一つがサラマンダーに似ていた。

「サラマンダー」はヨーロッパに生息するトカゲ。

知事の名はエルブリッジ・ゲリーだった。
そこでゲリーとサラマンダーの合成造語で、
「ゲリマンダー」という言葉が生まれた。

今回のような性急な定数削減は、
「ゲリマンダー」と疑われても仕方がない。

それを読売新聞までが舌鋒激しく批判した。

小売業やサービス業、製造業の経営にも、
「スピード」は必要だ。

社会は凄い勢いで変化している。

しかし性急すぎる政策、歪な施策は、
絶対にうまくいかない。

読売新聞社説は書いている。
「自動的に定数を削減する条項は、
『身を切る改革』を掲げる
維新の要求で盛り込まれた」

「法案について、自民内からは、
『乱暴すぎる』といった反対意見が出ていた。
それでも法案提出に踏み切ったのは、
維新の連立離脱を避ける狙いからだろう」

「法案の内容に問題があることをわかっていながら、
連立維持を優先するとは自民もふがいない」

「自民と維新の危うい関係を見ていると、
長年続いた自民、公明両党の連立の協力関係が
政局や国会の運営にいかに注意を払っていたのかが、
改めてわかる」

民主主義的ではない。
デモクラティックではない。
ヒューマニスティックでもない。

それに対して私はいつも反対だ。

〈結城義晴〉

2025年12月05日(金曜日)

ライフ店長の「PB推し商品」とウォルマートの「南アフリカ出店」

今年最後のいつものゴルフ会。

朝は寒かったけれど、
後半のハーフはゴルフ日和。
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名門コースは両サイドに木々が配され、
フェアウェイをとらえなければ、
必ずペナルティが課される。IMG_8865 (002).jpg2

後半のハーフはボギーペース。IMG_8866 (002).jpg2

 

最後はパーで上がって満足。IMG_8867 (002).jpg2
ありがとうございました。

つくばエクスプレスと東海道線を乗り継いで、
横浜商人舎オフィスに戻る。

週末を迎える前は、
みんなの顔を見たい。

そして来月号の打ち合わせ。
頑張ります。

さて商人舎流通SuperNews。
いい話題。

ライフnews |
全店舗の店長に聞いたライフPBの推し商品

㈱ライフコーポレーションが、
店長約300名にアンケートを実施。

「ライフのプライベートブランドの推し商品」
店長たちの想いの詰まった推し商品。
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4つのプライベートブランド(PB)で約1800品目。
⑴スマイルライフ
⑵ライフプレミアム
⑶BIO-RAL
⑷スターセレクト

⑴はレギュラーブランド、エコノミーブランド。
⑵はクオリティブランド。
⑶はオーガニックのライフスタイルブランド
⑷はコンペティティブブランドで、
ヤオコーとの共同開発。

店長はそれらを知り尽くしている。

そのベスト5。

第1位は、
BIO-RAL 有機アガベシロップ。
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店長のコメントが紹介されている。
それがいい。
「食シーンで甘さ摂取を我慢しなくてもいい。
使用用途も広く、体を鍛えている人や
健康系食品に興味をもち始めた人にもおすすめ」

「なんといってもおいしい。
さっぱりとした甘さが魅力。
プレーンヨーグルトに入れて食べると
高級ヨーグルトに変わる」

第2位はライフプレミアム、
信州あづみ野おいしさ極だつはちみつヨーグルト。
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第3位はBIO-RAL、
鶏肉と塩だけでつくったサラダチキン。

第4位はBIO-RAL 油シリーズ。

第5位もBIO-RAL お茶シリーズ。

BIO-RAL のライフスタイルブランドが、
圧倒的な人気で4品。

それにクオリティブランドのプレミアムが1品。

それはよくわかる気がするが、
レギュラーブランドでもよく売れるアイテムは、
店長から「推し」があっていいし、
スターセレクトにもあるんじゃないのかなぁ。

それにしてもBIO-RALは、
実にいい商品群に育っている。

もうひとつのニュースは、
ウォルマートnews|
アフリカ大陸初の「ウォルマート」バナーを2店オープン

ウォルマートがとうとうアフリカ大陸に進出した。
やはりというか南アフリカ共和国。

まず11月22日(土)、
最大の都市のヨハネスブルグの郊外。
ルードポート地域。
「クリアウォーター・モール」内。
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次が11月28日(金)、
同じくヨハネスブルグ郊外、
「フォーウェイズ・モール」内。

ウォルマートは2011年、
南アの大手小売業Massmart(マスマート)を買収した。
株式51%を取得し、2022年に完全子会社化。
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マスマートは「Makro(マクロ)」などのバナーを、
約400店舗を展開しているが、
「ウォルマート」バナーの店舗を開設する。

クリアウォーター店はスーパーセンターだ。
生鮮食品から食品全般、衣料品、ハードライン。
日本で言えば総合スーパー。

アフリカ版「Walmartショッピングアプリ」を開発して、
店舗から半径5キロメートル圏内には、
60分以内のオンライン速達配送を行う。
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クリアウォーター店では80名を新規雇用。
2025年4月に中小企業サプライヤー15社と契約。
「サプライヤー・グロース・サミット」を開いて、
取引先を選出した。

アンドレア・オルブライトさんは、
同社国際部門の上級副社長兼最高成長責任者。
マスマートのオペレーティング・パートナー。
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「南アフリカのお客さまに、
『save money and live better』を実現します」

「Save money and live better」は、
2007年秋から「Always Low Price」に代わって、
ウォルマートのキャッチフレーズになった言葉だ。

「ウォルマートの『spark』が、
南アフリカ全土に広がることを
とても嬉しく思います」

「spark」はウォルマートのロゴマークの星のこと。

アフリカ全体のGDPランキングでは、
第1位が南アフリカだ。

第2位エジプト、第3位アルジェリア、
第4位ナイジェリア、
第5位モロッコ。

南アフリカへの進出は妥当な判断なのだろう。

1人当たりGDPでは南アは第7位。
貧富の差は激しい。

ウォルマートの商品も、
南アでは中産階級以上を狙っているのだろう。

一度、見に行かねばと思うが、
ウォルマートのコンセプトは、
どこに行っても変わらない。

〈結城義晴〉

2025年12月04日(木曜日)

年頭向け「サミット社長合同会見」と「松川」の美味

月刊商人舎12月号責了の日。

最後の原稿を書き上げて、
それを校正して、
責了しました。

みんな、ありがとう。
今月もいい雑誌となりました。

最後にとても重要な提言をしました。

是非、読んでください。

さて、昨日はサミットの年末恒例行事。
「社長合同インタビュー」。

山本恭広編集長が取材に行った。
杉並区永福のサミット㈱本社。summit01

流通メディアの新年特集号向けに、
服部哲也社長が質疑応答に対応する場。

ということは新年号に掲載するということか。

本社1階エントランスには社内コンテスト、
キャンペーンの結果報告が掲示されている。summit02
社員のエンゲージメント向上につながっている。

会場は5階会議室。
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15社のメディアが集まった。

服部さん。
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各社が事前に出した質問項目に、
服部さんが一つひとつ丁寧に答えてくれる。

その質問数は20を超える。

2026年の競争対策、業界再編、
それから商品開発への考え方。

2027年度以降の中期計画に込める、
イメージまで語ってくれた。summit04
服部さんもコーネル大学ジャパン伝説の一期生。

新年号向けなので、
詳細は来年までのお楽しみ。

サミットは毎年11月に、
幹部が集まって合宿を行う。

次年度に向けた方針や施策を検討する。

今日の質疑応答の中には、
服部さんが構想していること、
社内に発信していることの、
一端が垣間見えた。

こういった「民主性」は、
荒井伸也さん以来のサミットのDNAだ。

それを服部さんや幹部たちが受け継いでいる。
とてもうれしいことだ。

さて私は今日、雑誌を責了してから、
六本木に出かけた。

「松川」

カウンター6席、個室が4室の店。
お任せ料理を堪能。

凄い蟹。
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名物の絶品料理。
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焼酎の「佐藤」をお湯割りで飲んだ。
これも絶品。

㈱OICグループの山田将一さん。
㈱ユーラス、利恵産業㈱などの社長。
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実にスリリングで楽しい食事だった。

そのあと車でつくばへ。
今夜はホテル日航つくば。

朝日新聞「折々のことば」
第3531回。鷲田清一さん。

自殺行為ともいえるほど
無茶苦茶に働くこと、
それが実は
なまけていることなのだ
〈ヨゼフ・ピーパー〉

「労働から離れている時間を、
のんべんだらり、休息と憩いの時間と
考える人は多い」

しかしピーパーは逆に、
その時間をこう説明する。
「人間が彼固有の尊厳に
ふさわしい生き方をなすためにある」

働きづめを愛で、
「存在するものに対して自らを開き、
受けいれ、耳を傾ける時間を
許さない時代は不幸だ」

『余暇と祝祭』(稲垣良典訳)から。
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ピーパーは1904 年生まれ。
ドイツのトマス主義哲学者、カトリック思想家。
ミュンスター大学名誉教授。
プラトン、アリストテレスやスコラ哲学を基礎として、
カトリックの教義的神学を明白に承認する。

鷲田誠一さんのチョイス。

例の「流行語大賞」に対する、
ピーパーと鷲田の解答。

同感だ。

無茶苦茶に働く時間と、
それから離れている時間。

それは人間の尊厳にふさわしい、
自分らしい生き方をするためにある。

いい仕事をして、
いい料理をいただいて、
満足です。

ありがとう。

〈結城義晴〉

2025年12月03日(水曜日)

ドンキの実験店「Re:Price」と「外国人1割社会」へのまともな備え

12月3日。

13年前は立教大学のキャンパスに、
なぜか毎日通っていた。

昼は銀杏の葉が輝いていた。
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それが午後には、
色合いが変わった。
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今年の銀杏の落葉は異常なくらい多い。

そう思っていたら、
ドイツのベルリンも同じようなのだ。

日経新聞夕刊のエッセイ「あすへの話題」
芥川賞作家の多和田葉子さん。
いつもノーベル文学賞候補に挙がる。
ドイツのベルリンに住んで、
日本語とドイツ語で小説を執筆する。
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「今年は冬になっても、枯れ葉が、
道端にどっさり山積みになったままで
片付ける人がいない」

あらら、横浜も同じだ、と思った。

「それにしても、
落ち葉の量の多さには呆(あき)れる」

「自然は、経済的な考え方をしないのか、
春から夏にかけて多量の水や光を使って
生産した葉っぱを毎年枯らしてしまう」

ここで書くことの話。
「小説を書いていても、
『濡れ落ち葉』は大量に出る」

「クリックして消してしまうのは
もったいない気がして、
『肥やし』というファイルに入れて
保存している」

「そうしておけば、
将来の小説の肥やしになるのではないか
という気がするからである」

同じだ。

私は商業界時代は「日暮綴り」というファイル、
今は「良い情報ファイル」に収納する。

「しかし、このファイルに一度入れたものが
役に立った覚えは一度もない」

あはは、同感だ。

今日も1日、商人舎オフィス。
原稿執筆と手直し、入稿。
明日には終わらせる。

商人舎流通SuperNews。

ドン・キホーテnews|
オフプライス実験店「Re:Price」熊谷に12/16開業

㈱ドン・キホーテの新フォーマット。
「Re:Price」
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12月16日(火)に「熊谷ニットーモール店」を開業する。

ターゲットは30~50代女性。
美容・健康・タイパの驚安商品に特化した店。

「Re:Price」は、
「価格を再発見」するという意味らしい。
20251203_donki-02

タイパとコスパのいい買物。

アウトレット品やオフプライス品。
店内は⑴美容、⑵健康、⑶タイパの、
3つのカテゴリーに分けて展開される。
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埼玉県の熊谷市。
JRと秩父鉄道の熊谷駅近くの、
「ニットーモール」に入居する。

コスメ・スキンケア関連商品が約4割、
そのほかに食品、日用雑貨、理美容、衣料品など。
売場面積は65坪。
約2000~3000SKU。

アメリカのバラエティストアだ。

米国ではアウトレット品は、
アウトレットモールで売られる。

オフプライス品を買うには、
オフプライスストアの大チェーンがある。
TJXやロスドレスストアーズ。

日本にはこれがないから、
「Re:Price」も成立するかもしれない。

4桁を超える大チェーンになったら、
採算にも乗るし、面白い。

さて最後に気になったコラム。
日経新聞「大機小機」
コラムニストは神羊さん。
キリスト者なのだろう。

タイトルは、
「『外国人1割社会』への備え」

7月の参院選の参政党。
「日本人ファースト」を掲げた。

外国人政策への関心が一気に高まった。
排斥運動のような動きもある。

高市早苗政権も外国人政策を見直すらしい。

国立社会保障・人口問題研究所の2023年推計。
総人口に占める外国人人口の割合は、
2020年の2.2%から70年には10.8%まで上昇する。

「外国人1割社会」が視野に入ってきた。

「経済的なプラス面として、
人手不足対策がしばしば挙げられるが、
これは正しくないだろう」

「日本側の都合で、人手不足の穴埋めに
外国人人材を充てることを続ければ、
いずれ外国人材の確保は難しくなる」

しかも円安が進んで、
日本の賃金の魅力は下がっている。

「アジアを中心とする外国人人材にとって
日本の魅力は高い技能をしっかりと
身に付ける場所であることだ」

仕事の技術はまだ国際的に一流だ。

「外国人側の視点を持たないと日本は早晩、
外国人材に選ばれない国になってしまう」

外国人技能実習制度は見直されて、
新たに27年4月から育成就労制度が始まる。

外国人実習生に過酷な労働環境を強いて、
人権侵害を生んでいるケースもあった。

外国人実習生を特定技能1号から、
より高度な特定技能2号へと、
順次移行させることで、
質の高い人材を長い間確保していく。

「外国人1割社会」が生まれる70年ごろには、
外国人の増加によって、日本の成長率は
毎年0.2%以上押し上げられる計算だ。

「特定技能2号のもとで、
在留資格が事実上無期限となり、
さらに家族の呼び寄せができるようになれば、
それは人口の増加、出生率の向上にもつながる」

「こうした経済的なメリットを
正確に理解した上、
必要な対策を講じつつ
外国人との共生を日本は
しっかりと目指していくべきだ」

実にまともな発言だ。

コンビニにもスーパーマーケットにも、
フードサービスにも、
きちんとした外国人の店員さんは多い。
現場を支えてくれている人は数多だ。

きちんとした対応をしている雇用側の企業も、
これまた多い。

デモクラティックな組織ならば、
まともな対応ができる。

それがとくにアジア諸国との国際関係を、
よりよくしていくことになると思う。

〈結城義晴〉

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