結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2020年08月04日(火曜日)

ユニ・チャーム高原豪久「新しい価値」創造の「アクセル・ブレーキ」

梅雨明けして、快晴。
今日も横浜商人舎オフィス。

近所の新田間川。
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その川にかかる新田間橋。
橋の上にあるもの。
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近頃よく見かけるマスク。
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誰かに落とされたのか。
忘れ去られたのか。
どこかから飛んできたのか。

私は今日もアロハで失礼。
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今年は9月のハワイ研修もできない。
かわりに毎日、アロハ。
日差しがきついからストローハットも。

今日は神奈川県でも、
COVID-19新規感染者が、
過去最高の1日89人。

東京は309人で、
埼玉49人、千葉47人。

大阪は193人。

ああ。

[商人舎流通SuperNews]でも、
新型コロナウイルス感染news連発。

凄いアクセスユーザー数とページビュー数。

新規感染者は1社で多数、出始めた。
セブン-イレブンnews|
8店舗10名の従業員が新型コロナ感染

三越伊勢丹news|
三越銀座や伊勢丹新宿店などで勤務者6人感染

ローソンnews|
佐伯内町店(大分県)の従業員2名がコロナ感染
大分県は県全体で累計40名の感染者。
コンビニ1店舗で1日に同時に2人は、
クラスターになるリスクもある。

その企業やその店が悪いわけではない。
地方都市にまで市中感染が広がっている。

それなのに政府内のずれが表面化した。
今週金曜日の7日はもう立秋。
そして来週はお盆。
13日の木曜日が盆の入り、
14日の金曜日が中日、
16日の日曜日が盆の明け。

その8月のお盆の時期に、
帰省を規制するか否か。

政府は帰省には慎重な検討を呼び掛けた。
その一方で「Go To トラベル」は推進。

「アクセルとブレーキを同時に踏んだ!」
と、批判が出ている。

当然のことだ。

一方、大阪では記者会見。
吉村洋文知事と松井一郎大阪市長。
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うがい薬を使ったうがいが、
COVID-19に効果を出した症例を紹介。

うがいを呼び掛けた。

それは「ポビドンヨード」成分を含む薬。
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この記者会見の影響で、
ドラッグストアに顧客が殺到。
Amazonでも品切れが相次いだ。

この薬を販売するメーカーの株価は急騰。
㈱明治ホールディングス。

私は「明治マーケティングレビュー」に、
もう47回も連載している。
季刊誌だから12年になる。
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締め切りが来ていたことを思い出した。
すみません、すぐ書きます。

さて、日経新聞電子版「経営者ブログ」
ユニ・チャーム社長の高原豪久さん。 
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紙おむつの歴史を紹介する。

1940年代半ばのスウェーデンで、
世界で初めて紙おむつができた。

「ナチス・ドイツに経済封鎖され、
あらゆる物資が不足していました。
綿花の供給も止まり、
布おむつを作ることができなくなったので
自国の豊富な森林資源を活用して、
国策として代用品の紙製おむつを
作ったのが始まりだといわれています」

おもしろい。
必要は発明の母。

その後、改良を重ねて、
欧州全域で広く普及していった。

一方、米国では50年代後半から、
P&Gがパンパースを開発。

大人用紙おむつは、62年に、
初めて国産メーカーによって生産開始。

高原さんのユニ・チャームが初めて、
「ムーニー」を発売したのは81年。

発売後2年足らずでトップシェアを奪取。
その後がすごい。
トレーニングおむつの「トレパンマン」、
おねしょ用の「オヤスミマン」、
パンツ型「はかせるおむつムーニーマン」

90年には軽度失禁用品、
94年に初のパンツ型大人用紙おむつ、
95年、「ライフリー・リハビリパンツ」

その後も、次々に新製品を開発。

そして最後に「新しい価値」を考える。

「発想の起点はすべて、
人やペットを中心に考えられているのか。
シーズではなく、人やペットの
ニーズを中心に発想しているのか」

「母親や赤ちゃんが必要としているもの、
人やペットの感情の襞(ひだ)に分け入って、
その喜びの原因や不満を明らかにした上で
“新しい価値”と呼べるものを提供できる
商品やサービスを普及させることが
社会の変化につながります」

新型コロナウイルスの影響で、
ニーズは大きく様変わりした。

「”ウィズコロナ”の環境下で
高まり続ける”不安感の払拭”こそが、
我々に突き付けられた命題です」

小売業・サービス業も同じだ。
「不安感払拭業」でありたい。

最後に高原豪久の決意表明。
「”ニューノーマル”となった今こそ、
世の中にそれまでなかった
“新しい価値”を創造し、
常に変革を求め続ける、
“カテゴリーの創造者”たらんことを
改めて決意します」

高原さんは前向きだ。
そしてCOVID-19禍を、
「新しい価値」創造のチャンスだ、
ととらえている。

ここにはアクセルとブレーキを、
同時に踏むような愚行はない。

「新しい価値」創造に向かっては、
アクセル全開でなければいけない。

しかし人の命を蔑ろにすることに対しては
強くブレーキを踏み続ける。

私もその決意を表明したい。

今日はアロハで、どうも、
見た目は軽々しいけれど。

〈結城義晴〉

2020年08月03日(月曜日)

米Speedway買収/セブン&アイの「もったいない」と水際の勇気」

Everybody! Good Monday!
[2020vol㉛]

2020年第32週。
7月最終第2週。

梅雨が明けて、
カーッとした日差し。
そのなかに蝉の声が響く。
夏らしい季節がやってきた。

横浜ランドマークタワー。
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梅雨明けして、
蜃気楼かと思うほど近くなった。IMG_81490

横浜商人舎オフィスの裏の遊歩道。
木々の緑が深くなった。
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今日も商人舎8月号の原稿執筆と入稿。
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夏なのでアロハで失礼します。
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新型コロナウイルス感染が始まってから、
験(げん)を担いで髭を生やしている。

早く、ウイルス感染が収まりますように。
COVID-19と危うい共生をするにしても、
ワクチンや治療薬が間に合いますように。

今週は本来ならば、
東京オリンピックの真っ最中だった。

そして私は海外を、
飛び回っているはずだった。

海外と言えば、
セブン&アイが、
米国「スピードウェイ」を
買収することになった。
来年の3月までに買収は完了する。

石油精製会社マラソン・ペトロリアム。
この日本で言う石油元売り会社が、
ガソリンスタンド併設型コンビニを展開。
全米第3位の約3800店。

買収額は210億ドル。
1ドル100円換算ならば2.1兆円、
現在レートならば2兆2280億円。

この案件に関しては、
今年の2月と3月に、
このブログで話題にした。

横浜港に豪華客船が停泊していた。
ダイヤモンド・プリンセス号。

まず2月20日版で書いた。
「消費税の呪縛」とセブン&アイの「スピードウェイ買収」
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米国セブン-イレブンインクが、
この時点で220億ドルを投資して、
スピードウェイを買収するという話。

私はピーター・ドラッカーを引用して、
高く評価した。

「経済活動とは、
現在の資源を未来に、
すなわち不確実な期待に
賭けることである」

「経済活動の本質とは、
リスクを冒すことである」

「消費増税の翌年、
東京オリンピックの年に、
米国で2兆円を超える投資をした。
その勇気は記憶に留められるだろう」。

しかし、それは断念された。

そこで3月5日版でまた書いた。
セブン&アイの[米国コンビニ買収断念]を考察する

アメリカのコンビニランキング。
第1位がセブン-イレブン・インク。
セブン&アイ傘下の9802店。
第2位アリメンテーション・カウチタード。
カナダ資本で約6000店。
そして第3位スピードウェイが約3900店。

このトップ3の構図は米国小売業では、
よくあるパターンだ。

トップ3は明確なものの、
約8割がローカルチェーンや個人経営だ。
寡占化は進んでいない。

人口も増えているので、
コンビニ市場は成長を続けている。

M&Aも加速している。

米国セブン-イレブンも、
2018年1月に、スノコLPから、
約3500億円で1030店を買収した。

今回の1位による3位の買収で、
約1万4000店になるところだった。

もったいない。

理由は買収額の高さ。
約220億ドル。
100円換算ならば2兆2000億円。
現在のレートの1ドル106円ならば、
2兆3320億円。

米国コンビニ業界は、
これから寡占化に向かう。

もったいない買収案件だった。

もしかしたら、
アリメンテーション・カウチタードが、
スピードウェイを買うかもしれない。

「経営陣の勇気が問われたが、
残念ながらそれが欠けていた」

「ああ、もったいない」

私は3回も「もったいない」といいつつ、
このブログを終わらせた。

しかし米国セブン-イレブンCEOが奮闘。
ジョセフ・デピントCEO。
そして再び買収にこぎつけた。

セブン&アイ井阪隆一社長。
「コンビニを軸とした
グローバルリテーラーの一歩を
踏み出す歴史的な節目だ」
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その通り。

コロナ禍の今、
セブン&アイホールディングスには、
この勇気が必要だった。

戦略的には、
水際で踏みとどまった。

COVID-19パンデミックが、
その勇気を引き出す一助となった。
私にはそう思えて仕方がない。

では、みなさん、今週も、
水際の勇気を。

Good Monday!

〈結城義晴〉

2020年08月02日(日曜日)

[日曜日の雑記帳]「ほぼ日」糸井重里の「モテたい」のマトリックス

1週間前の土曜日。
7月25日の「ほぼ日」。
「ほぼ日刊イトイ新聞」

巻頭エッセイは「今日のダーリン」
糸井重里さんが毎日、書き続ける。 p_itoi-448x484

この日は「モテたいの原理」をレクチャー。

「幼稚園児から、少年から、
青年から、中年から、
ひょっとすると老人にいたるまで、
男たちは、ずっと
“モテたい”という
とんでもなく太いテーマを
抱え格闘している」

この「モテたい」のテーマは、
一貫して「ほぼ日」が考え続けている命題だ。

そのためにカリスマホストと対談したり、
テレビプロデューサーと話し合ったり、
相当の努力をしてきた。

「”モテたいです”と言う青年に
たくさん会った。
じぶんだって、
“モテたい”ということに
ずいぶんのエネルギーを
つかってきたと思う」

人間が生きる動機の一つ。

「”モテたい”からサッカーやる
“モテたい”から野球やる
“モテたい”からバンドやるバカたちが、
結局、さまざまな”おたのしみ”やら
“文化”に貢献してきた」

三浦知良も、
長嶋茂雄も、
矢沢永吉も吉田拓郎も、
そんなバカたちの一人だった。

ところが糸井重里。
「ぼくは、”モテたい”の原理を
とっくに発見している」

「近所のバカたちには、
それを伝えているのだが、
それが、どれほど通じているかは
わからない。
もったいつけないで、
ぽんっと投げ出してしまおう」

ここでモテの整理法と方法論を披露する。

「”モテる”を考えるには、
まず白い紙に線を引こう。
縦軸上に、
“頼りになる・頼りにならない”を記す」

「”頼りになる”と”モテる”は、
ほぼ同義である。
地位やら才能やら誠実やら
体格やら資産やら、すべてが、
“頼りになる”という結果から
逆引きで見えてくる」

「『愛の不時着』の主人公が
とてもモテている。
彼には”頼りになる”の
すべての要素がある」

(結城義晴注:
糸井重里がはまった『愛の不時着』は、
『冬ソナ』以来の空前の人気韓ドラ。
突風によるパラグライダーの事故で、
北朝鮮に不時着した財閥の跡取り娘と、
彼女を隠して守るうちに愛するようになる
北朝鮮の将校の極秘ラブストーリー)
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糸井のモテの整理法。
「そして、こんどは横軸に線を引く。
“じぶんを受け容れてくれる”と
“くれない”を両端に」

つまり「頼りになる」と、
「自分を受け入れてくれる」の、
マトリックスをつくる。

「どれだけ”頼りになる”男だとしても、
じぶんを受け容れてくれなければ、
意味がない。
人気者が結婚してファンを失うのも、
そういうことだ」

「過去のじぶんも含めて、
男たちよ、バカたちよ。
“モテたい”なら、
モテようと
がんばってはいけない」

「”頼りになる”やつに
なるしかないのだ」

「やっても無理なこと以外で
“頼りになる”努力をする」

これはドラッカーの言う「強み」と同じだ。
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「ただ、”頼りになる”を歩みはじめると、
“モテたい”を忘れてしまうこともあるので、
要注意」

年を取るということは、
“頼りになる”を歩み続けるということだ。

「以上が、
世界一シンプルな”モテの原理”である」

「ただし、
“モテる”と”愛される”は
別だからね!」

最後に付け足しのひとこと。
「この原理、
たいてい女性のほうが
理解しているんですよね」

矢野顕子がツイッターで、
すぐに反応した。
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わかってましたぜ。」

糸井重里の「モテの原理」に対する執念。
そしてそのマトリックス。

商売繁盛に直結している。
とくに女性相手の商売に。

〈結城義晴〉

2020年08月01日(土曜日)

日本人の平均寿命・健康寿命と「2025大阪万博」の明日への希望

新型コロナウイルス年度は、
8月に入った。

そして関東甲信地方の梅雨が明けた。
東海・北陸も。

極端気象だから、
これも当たり前。

今日の土曜日も、
横浜商人舎オフィスに出社。
月刊商人舎8月号の執筆、入稿。

昼には遊歩道を歩く。IMG_81260
何時も書いているけれど、
私たちに必要なもの。
そして小売業サービス業が、
顧客に提供するもの。

小さな喜び
ささやかな幸せ
明日への希望

それがあれば生きてはいける。
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厚生労働省発表の簡易生命表。
2019年の日本人の、
「平均寿命」
女性が87.45歳、
男性が81.41歳。

ともに過去最高を更新し、
8年連続のプラス。

1年間に女性は0.13歳、
男性は0.16歳延びた。

国際的に見ると、
女性は世界2位で5年連続、
男性は3位で3年連続。

1位はいずれも香港で、
女性が88.13歳、男性が82.34歳。

その年に生まれた0歳児が、
平均で何歳まで生きられるか。
「平均寿命」は、
今後死亡状況が変化しないと仮定して、
それを予測した数値だ。

だから2019年生まれの女子は、
2107年まで生きる。
男子は2101年まで生きる。

2100年の世界はいったい、
どうなっているのだろうか。
地球温暖化は止められているだろうか。

日本はどうなっているか、
アメリカと中国は、
ヨーロッパは、
そしてアジアやアフリカは、
一体どう変化しているのだろうか。

厚生労働省は、
「健康寿命」を算出している。
介護も受けず、寝たきりにならず、
健康に生活できる寿命。

最新の試算は2016年だが、
女性は74.79歳、
男性は72.14歳。

平均寿命と比べると、
意外に短い。

小売業やサービス業、消費産業は、
この健康寿命にこそ、
貢献する産業でありたい。

そしてその意義をかみしめたい。

しかしCOVID-19ショックで、
平均寿命や健康寿命は、
ちょっと短くなるのだろうか。

為政者たちがそれを想定していたら、
断じて許されるものではない。

一方、内閣府は、
7月の消費動向調査を発表した。
消費者心理を示す消費者態度指数は29.5。
前月比1.1ポイント高まった。
上昇は3カ月連続。

しかし5月、6月に比べると、
伸び率は減った。

消費者はよりよい生活を望んでいる。
もっと消費したいと考えている。

小さな喜び
ささやかな幸せ
明日への希望

日経新聞経済コラム、
「大機小機」

東京オリンピック開催は、
先行き不透明だ。

もちろん理由は、
COVID-19パンデミックにある。

「だが、日本は五輪の先に
大阪万博を控えている」

その通り。

開催予定日は2025年4月13日。
もう5年を切っている。

期間は184日間。
半年以上に及ぶ。

その経済効果は2兆円余り。

現在の予測では、
東京五輪の1割にも満たない。

コラムニストの鵠洋さんは強調する。
「だが、思い切った発想で工夫を凝らし、
格段に大きな効果を求めるべきだ」

同感。

大阪万博のテーマは、
「いのち輝く未来社会のデザイン」

SDGsの追究が趣旨となっている。
持続可能な社会と経済のシステムの探求。

コラムニストはポイントを三つ挙げる。

第1が「最先端のイノベーション」
5Gを超えた情報技術、
感染症に打ち勝つ医薬・バイオ、
さらには持続可能な地球環境と
人類の平和的共存の技術など。

大阪万博は、
「未来社会の実験場にするといわれるが、
実験ではなく実現の場にすべきだ」

本気でそう考えるべきだ。

第2が、
「文化のグローバル交流と相互理解の深化」

「米中摩擦やEUの混乱などで
グローバル社会が萎縮し、
コロナ禍がそれに輪をかけている」

「万博を機に、諸国が文化を通じて、
お互いを認め合っていくことが必要」

第3は、
「関西地区をモデルにした地域経済の活性化」

東京一極集中の弊害。

「経済格差、災害リスクを踏まえた、
日本全体の均衡ある発展のために、
地域経済の再生は待ったなし」

そのためには、
国内第2の経済圏である関西の復権が
最も効果的だろう。

今は途絶えているが、
世界のインバウンド来訪者たちも、
大阪や京都・奈良・兵庫を、
高く評価している。

1970年大阪万博の経済規模は、
国内総生産(GDP)の14%に匹敵した。
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しかし2025万博は、
0.4%と予測されている。

これは少なすぎる。

コラムニスト。
「日本が失われた30年を一気に
挽回する絶好にして最後のチャンスだ」

「かつての大阪万博は、
日本経済の終わりの始まりだった」

「次の万博は新たな始まりにしたい」

同感だ。

いま国民の「明日への希望」は、
2025大阪万博だと考えることができる。

技術・文化・地域経済。

小売サービス業も、
これに貢献したい。

その前にCOVID-19を、
なんとか乗り切る。
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「開幕まで意外に時間はない」

〈結城義晴〉

2020年07月31日(金曜日)

「五季説の災害季」と「想像力のなさが人に刃を向ける」

今日で7月が終わる。
全国の小学校・中学・高校も、
明日から夏休みのところが多い。

今年の夏休みは12日くらいだそうだ。

梅雨明けは、
九州南部が28日。
九州北部と中国・四国地方が、
昨日の30日。
近畿が今日の31日。
東海・北陸、関東甲信地方は、
まだ梅雨明けせず。

中日新聞の巻頭コラム、
「中日春秋」
「春夏秋冬に加えて、日本には
梅雨というもう一つの季節がある」

「五季説」と言われる。

「そんな五季説に、
これほど説得力を感じる年もなさそうだ」

今年の長い梅雨の所為である。

「今回の長雨は作物から日照時間を奪った」
そのための収穫減で、
野菜が値上がりしている。
昨年の2倍ほどの値がつくこともある。

高値はしばらく続く。
だからといってこの高値で、
儲けようとしてはならない。

コラム。
「思えば一昨年は梅雨に続き、
“災害級”の暑さが訪れた。
昨年は台風の災害が十月まで続いた」

結語。
「”災害季”という長い季節が
定着していないか。
用心をしつつ、
普通の季節感が恋しくなる」

しかし普通の季節感は戻ってこない。
この「災害季」は定着する。

たとえば今年の7月は、
台風の発生がゼロだった。
1951年の観測開始以来、初めてのこと。

月刊商人舎1月号特集。
[極端気象]
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2020年の初頭に、
「リスクマネジメント」を提案した。
そうしたらCOVID-19感染拡大。

「災害季」も新型コロナウイルス感染も、
「リスクマネジメント」の出番となった。

そしてそのこころは一言。
最悪を覚悟して、
最善を尽くす。

今日のCOVID-19新規感染は、
東京都が463人で最多記録を更新。
全国では1548人で最多。

今日の[商人舎流通SuperNews]も、
コロナウイルス感染ニュースの連打。

スーパーマーケット業態では、
ヤオコーnews|
ライフnews|
キョーエイnews|

百貨店業態では、
そごう・西武news|

家電チェーンでは、
ノジマnews|
ケーズnews|
エディオンnews|

コンビニ業態では、
ファミマnews|
ローソンnews|
ミニストップnews|

ホームセンターでは、
ジュンテンドーnews|

そして、
ユニクロnews|
ニトリnews|
ダイソーnews|

アスクルnews|は、
物流センターで新規感染者が出た。

市中感染が拡大してくると、
店内感染も増えてくる。

しかし、
リスクマネジメントの前提として、
事件が起こったら隠してはならない。

朝日新聞巻頭コラム、
「天声人語」

「カギよし、財布よし、スマホよし。
以前ならこの三つを確かめれば
外出できたのに、当節は、
マスクも欠かせない」

わかる、わかる。

私にも方法がある。

朝、出かけるとき、
玄関で歌を歌う。
「チンチロリンのカックン♪」
のメロディーに乗せて、
「サイフにテイキにケイタイ♪」
とやる。

最近は字余りだが、それに、
「マスク♪」
と、付け加える。

天声人語。
「スペイン風邪が猛威をふるった大正時代、
本紙の記事は”覆面”や”口覆”と表記している」

当時のマスクは白い布製で
鼻からあごまで覆う大判だった。

「今般、各戸に配られた布マスクは、
大正時代より格段に小さい。
計1億3千万枚」

「だがサイズへの不満のほか、
見た目のやぼったさ、
届いた時期の遅さもあって、
評判はさえなかった」

「アベノマスク」とからかわれた。

「政府はきのうから予定していた
施設向けの8千万枚の一律配布を
断念した」

そしてコラムニスト。
「きのう通勤の電車内を探してみたが、
政府支給の現物は一枚も
見つけられなかった」

「口や鼻を覆うのではなく、
目を覆うばかりの官邸と民意のズレ」

口や鼻を覆うのではなく
目を覆うばかりの
アベノマスク。

座布団、一枚!

今日も一日、
横浜商人舎オフィス。
クルマで出社し、クルマで帰宅。

月刊商人舎8月号の執筆、編集。

無印良品のマスクをして、
今月の広告はブルーチップ㈱。
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社長の宮本洋一さん、
ありがとうございます。
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最後に朝日新聞「折々のことば」
今日は第1891回。

想像力のなさは、
知らぬうちに人に
刃を向けることがある。
(田尻久子エッセー集『みぎわに立って』から)
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田尻さんは、
熊本市にある橙(だいだい)書店店主。
つまり小売業者。

「テーブルの下で寝そべる猫の気持ちに
なりたくてそこに身を横たえる」

すると、
「何が安心か、
何に怯(おび)えるか、
ありありとわかった」

「そのあと子どもの眼(め)の高さから、
車椅子の人の眼の高さから書棚を見つめ、
“想像力だけではいつでも足りない”と悟る」

「そして彼らが、
“信頼して声をかけられる”店を
めざそうと思う」

猫や子どもや車いすの人の眼の高さ。

アメリカのウェグマンズには、
車椅子の人用のチェックスタンドがある。
ノーキャンディーレーンもある。
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橙書店と同じ目線だ。

ダニー・ウェグマン会長も、
コリーン・ウェグマン社長も、
田尻久子店主と同じように、
想像力を大切にしている。
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その想像力がなかったり、
足りなかったりすると、
人に刃を向ける態度となる。

コロナウイルス禍での店の運営には、
とくに想像力が求められる。

知らぬうちに差別したり、
不公平や不公正な対応をしてしまう。

想像力のなさが表れているのは、
口や鼻を覆い、
眼も覆うばかりのアベノマスクだ。
Go To トラブルだ。
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それが国民の不幸である。

〈結城義晴〉

2020年07月30日(木曜日)

「世田谷モデル」の「誰でも・いつでも・何度でも」PCR検査を!

今日は一日中、
横浜商人舎オフィス。

クルマでやって来て、
クルマで帰る。

月刊商人舎8月号の執筆と編集の追い込み。IMG_81130

大量の書籍や資料に当たって、
内容を深めていく。IMG_81080
家やオフィスの中にこもっている限り、
資料を読み込むことは、
私にとって有意義な時間だ。

家やオフィスの外では、
COVID-19が広がっている。

今日の全国の新規感染者数は、
1308人。

1日当たり最多だった昨日を上回った。

東京都は367人で、これも過去最多。
福岡県は121人で、2日連続過去最多更新。
神奈川県は76人で4月11日と並んで最多。
沖縄県は55人で過去最多。
兵庫県も53人で過去最多。

大阪府は過去2番目に多い190人、
愛知県も昨日の過去最多の167人に次ぐ160人。

振り返ってみると、
4月7日に7都府県に緊急事態宣言発出。
4月11日には1日最大感染者数720人で、
第一次のピークを迎えた。

そこで4月16日には、
全国に緊急事態宣言が拡大。

その後、5月14日に、
39県が緊急事態宣言解除、
さらに5月25日には全国で解除された。

この5月25日の新規感染者数は、
21人だった。

今日の全国1308人は、
完全に第二波と見ていいだろうし、
市中感染が起こって、
それが地方に広がっている。

東京都は今日、
小池百合子知事が記者会見。
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再び営業時間短縮の要請を発表した。
都内の酒を提供する飲食店とカラオケ店。

期間は8月3日から31日で、
営業時間は午前5時から午後10時とする。

そして要請に応じた中小事業者には、
20万円の協力金を支給する。

東京都は業界ごとに、
COVID-19拡大防止のガイドラインと、
チェックシートをつくっている。

このガイドラインに従って、
取り組みしている店には、
それを示すステッカーを掲示してもらう。

このステッカーを張った店を、
20万円の支給対象とする。
ステッカー
小池都知事は記者会見で、
何度もステッカーのことを強調した。

ステッカーで感染拡大を止める。

安倍晋三首相の「やってる感」が、
小池都知事に伝染したような印象だ。

一方、東京23区の中の世田谷区は、
保坂展人(ほさかのぶと)区長が、
世田谷モデルを開発。
012
ニューヨーク州のシステムと同じで、
PCR検査を受けられる態勢を、
「誰でも・いつでも・何度でも」にする。

私はステッカーよりも、
世田谷モデルの方が断然、
いいと思っている。

世田谷区は人口約94万人で、
23区で最も多い。

昨日の29日には、
世田谷区だけで新規感染者47人で、
陽性率は約12%だった。

保坂区長のコメント。
「予算の効果的な使い方は、
PCR検査の一挙拡大です。
検査数を1桁増やして、
定期的な検査を行います」

1桁増やすというのは、
1000単位に増やすということ。

アベノマスクよりも、
小池ステッカーよりも、
世田谷モデル。

PCR検査の「誰でも・いつでも・何度でも」。

検査で陰性となった人たちが、
経済行為を活発化させる。

陽性の人たちは自宅療養や入院をして、
治療に専念する。

これが一番いい経済対策でもある。

世田谷区は、
サミット㈱のドミナントエリアでもある。
月刊商人舎7月号で取材したのは、
サミットの「コロナ感染」奮闘物語
202007_summit_photo_24

サミットストア東中野店は、
業界で最初に感染者が出た店だ。
202007_summit_01

当該従業員が新型PCR検査を受けて、
3月8日に陽性と判明した時点で、
発症後2週間の休業をした。
202007_summit_photo_04

現在も実に丁寧な対応をして、
地域顧客と従業員の安全を確保している。202007_summit_photo_05
万一、従業員から感染者が出たとしても、
きちんとした消毒作業を終え、
保健所から営業許可が下りれば、
1日~2日で営業再開することはできる。

しかし、サミットの判断は違う。
「働いている社員に
不安な気持ちが残ったままよりも、
安全を十分に担保して、
安心感をもって
働いてもらえるようになってから、
営業再開した方がよい」

東中野店では原則、
当該者が出た総菜部門従業員は自宅待機、
それ以外の従業員は休業とした。
そして、いずれも働いたものとみなされ、
給料は支払われた。

こういったときにも、
世田谷モデルがあれば、
「誰でも・いつでも・何度でも」
PCR検査が受けられる。

そして陰性が判明した人たちで、
営業を再開すればいい。

第二波がやってきた今、
小売業にとっても、
きわめて重要な時期だ。

軽率な行動は慎まねばならない。

同じ店舗でクラスターが発生したら、
そのチェーンストアの信頼は、
一気に失墜する。

信頼や信用も大切だが、
それは命を守ることに、
万全を尽くすから生まれるものだ。

損得より先に善悪を考える。
それが今である。

〈結城義晴〉

2020年07月29日(水曜日)

時間軸を短縮するCOVID-19と「危機と絶望」と生きるエネルギー

岩手県で初のCOVID-19感染者。
1日で2人の陽性が確認された。

日本全国では新規感染者1251人と、
初めて1000人の大台を超えた。

確かに7月末の今の日本は、
COVID-19感染拡大の第2波にある。
そのつもりで仕事し、
行動し、生活しなければならない。

日経新聞電子版経営者ブログ。
㈱IIJ会長の鈴木幸一さん。

「何事も、
すべてが悪くなるばかりではない」
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「今は、世界中を深刻な事態に陥れている
新型コロナウイルスのまん延にしても、
新型コロナと闘う過程で、
旧来の世界が維持できなくなり、
革新的な新しい未来をつくるエンジンともなる」

同感だ。

COVID-19は、
新しい未来をつくるエンジンとなる。

英国の経済誌の記事から。
「新型コロナの感染を防ぐために、
今年の世界経済は成長どころか、
大きなマイナスとなり、
極めて深刻な予測数値が並ぶのだが、
にもかかわらず、
長い時間軸で見れば、
このウイルスショックによって、
足踏みをしている面もある世界の変化が
進むということなのだろう」

踊り場を迎えているこの地球が、
変化を進ませる。

地球環境問題も、
難民問題や食料危機も、
米中の冷戦状態も、
ウイルスパンデミックと、
無関係であるはずはない。

とくに鈴木さんの専門とするIT(情報技術)。
「政治、経済、産業から暮らしに至るまで、
あらゆる仕組みを変えてしまう
IT利用の勢いが一気に
増幅・加速するはずである」

「歴史を振り返ると、
悲劇的な事象が起こるたびに、
新たな歴史がつくられてきたようだ」

同感だ。

この記事の趣旨。
「20世紀最後の巨大な技術革新を
基盤とした世界への変化が、
新型コロナの脅威に対応することで、
時間軸を短縮する形で
実現していくことになる」

COVID-19は時間を早める。

「ITという技術革新を基盤として、
仕組みそのものが、
根底から変わってしまう世界は、
まだまだ、序章が始まったばかりで、
新型コロナをきっかけに、
変化が加速されることになる」

私はITばかりではないと思う。

イノベーションはもとより、
マーケティング領域でも、
マネジメントの世界でも、
変化は加速され、
時間軸が短縮される。

さて今日は横浜商人舎オフィス。
鈴木國朗さんに来訪してもらって、
昨日の千葉クリニックの総括。
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全体像を語り合ってから、
個店レベルの評価。

そして最後に再び、
小売産業の変質の全体像。
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商人舎GMの亀谷しづえも加わって、
議論は白熱し、2時間半もかかった。

ありがとうございました。
お疲れさまでした。
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最後はちょっとだけ、
Go! Go! ポーズ。
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その後、札幌ラーメンの「楓」で、
味噌ラーメンでランチ。

さらに夕方には、ZOOM会議。
染谷剛史さん(中)と柳沼克彰さん(左)。
(写真は今年1月28日撮影)
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ナレッジ・マーチャントワークス㈱。
略してKMW。
染谷さんが代表取締役社長で、
柳沼さんはユニットマネジャー。

成果は上がりつつある。

最後に朝日新聞「折々のことば」
今日の第1889回。

絶望していないこと、
換言すれば自分が
絶望していることを
意識していないことも
また
まさに絶望の一つの形態である
(セーレン・キェルケゴール『死に至る病』(斎藤信治訳)から)
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「何かについての絶望は
本当の絶望ではない。
そうした絶望に囚(とら)われている自分に
さらに絶望し、
しかもそこから眼(め)を背け、
抜け出そうとするのが絶望の定式なのだ」

キェルケゴールは、
19世紀デンマークの思想家。
「死に至る病」とは「絶望」のこと。

編著者の鷲田清一さん。
「時代の危機もおそらく同じで、
危機を危機として
受けとめる感覚の消失こそ
真の危機なのだろう」
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鷲田さんはCOVID-19と、
それへの認識のことを言っている。

いまここで、キェルケゴールを持ち出す、
鷲田さんのセンスに脱帽。

人間は誰でもいつかは死ぬ。
その「死に至る病」を自覚しないで、
このコロナウイルス禍の時代を、
生きていくことはできない。

COVID-19が時間軸を短縮することは、
確かに「絶望」への時間も、
短くなることなのだから。

それでも私たちは、
危機を危機として、
絶望を絶望として、
受け止めつつ、
生き抜いていかねばならない。

その生きるエネルギーは、
自分の「仕事」にあると思う。

〈結城義晴〉

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