結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2012年05月30日(水曜日)

①本質的②中長期的③多面的視野と商人舎MM研修会2日目

2012年5月も終わりに近づいた。

今日の日経新聞経済コラム『大機小機』が、
とても重要なことを書いている。

タイトルは「3つの視点で本流つかむ」

3つの視点とは、
①本質的
②中長期的
③多面的

「いかなる事案も本質的なところから掘り返し、
中長期的な視点に立って結論を導く必要がある。
より多面的な視点から検討を加えることも重要だ」

しかし、逆の見方の方が多い。
「枝葉末節のことや重箱の隅のことが気になるし、
先のことよりも、いま現在や明日のことが気になってしまう。
多面的に見れば視野が広がるのに、
過去の体験から得た一面的な知識からしか
考えられないことが思いのほか多い」

①本質的
②中長期的
③多面的

ただしこれはモノの見方。

行動やアクションは、
短期的に選択と集中が必要だと思う。

同じく、日経新聞の「戦略を聞く」。
イオン社長の岡田元也さん、登場。
2013年2月期の連結営業利益の見込み。
2100億~2200億円。
これは前期比7~12%増。
2期連続で過去最高を更新する。

「構造改革を進めたことが収益力の底上げにつながっている。
とりわけ主力の総合スーパーが高コスト体質から脱却したことが大きい。
店舗の作業効率を見直して人件費を圧縮したのをはじめ、
3年間で約700億円の経費を削減した」

総合スーパーは今期の営業利益640億円を見込む。
岡田さんは「稼ぎ頭だ」という。

私は、総合スーパーを衰退業態と見てきた。
果たしてその衰退傾向を脱したのか。
さらに米国の衣料子会社『タルボット』を2010年に売却。
イオン銀行も前期に黒字転換。

イオンにとっての「3つの課題の克服」が業績をけん引した。

これは、まさしく、
①本質的
②中長期的
③多面的

モノの見方で、展開してきたこと。

「『WAON』ブランドの電子マネーは
グループ店舗での取り扱いが大幅に増えて
前期の決済額は1兆円を突破し、
電子マネーとして日本一になっている」

海外事業に関しては、
「小売りに金融を加えた海外の営業利益は、
2016年2月期に400億~500億円に引き上げたい」

さらにM&Aに関して、
「買収はケース・バイ・ケースで考える」

「日本だけ小規模の企業が多数ある状態が
いつまでも続くわけではない」

岡田さんの視野は、
いつもグローバル。
そのためには、

①本質的
②中長期的
③多面的

これは必須。

さてその本質的、中長期的、多面的視野をも学ぶセミナー。
商人舎ミドルマネジメント研修会。
略してMM研修会。
その2日目。

早朝の都庁の景色。
今日もいい天気、いい日になりそうだ。
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今日も会場は、ベルサール西新宿第一ホール。
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今日は、朝8時半から、昨日の講義の理解力テストを行う。
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だから8時には、ほとんどの受講生が席に着き、
テキストを開いてテストの準備。
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皆、真剣にテキストに目を通す。
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直前の勉強。
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そしてテスト開始。
一斉に鉛筆の音が鳴る。
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皆、鉛筆を走らせる。
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真剣勝負。
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30分10問の記述式テスト。
残り10分。
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最後まで、粘る。
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頑張ってほしい。
期待したい。
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30分のテストが終了。
ため息や喘ぎやつぶやきが漏れる。
これが大事。

学んだことを自らがどれだけ理解しているかを、
テストを通して客観視できる。
もちろん、点数をつけSABCDの評価を与える。
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朝の挨拶代わりに、そんなまとめの話をしつつ、
明朝の第2回テストも頑張るよう、激励。
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ミドルマネジメント研修会2日目のこの日の第1講義は、
鈴木哲男先生のご担当。
「52週マーチャンダイジング」

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(株)リテイル・エンジニアリング・アソシエイツ代表取締役社長、
日本経営診断学会会員。
52週マーチャンダイジングの第一人者。
流通業を中心とした企業コンサルティングで大活躍。
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鈴木さんには、4講座を受け持ってもらった。
テキストタイトルは、
「[要約]マーチャンダイジング、プロモーション、
そしてストアコンパリゾンの基本知識」
「実践52週マーチャンダイジング」
「重点商品と販促計画との連動について」
「競合店対策の実際」
これに豊富な資料がつく。
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「ふつうは3日かけて話すこと」を、
4時間でレクチャーしてもらう、ぜいたくな講義。
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だから受講生たちも真剣。
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午前の3講義を終え、
1時45分から遅めの昼食を1時間。
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お弁当も、おいしい。
伊藤園から差し入れてもらったお茶もよかった。
江島祥仁副社長には、心から感謝。

昼食後は、ストアコンパリゾンの講義。
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受講生にとっても、鈴木先生にとっても、
あっという間の4時間だった。
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この秋、第2回MM研修会への出講もご快諾いただいた。
感謝と決意を込めて握手。
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そして第5講座は、
高野保男先生による「作業システムとL.S.P.」。
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作業改善の具体的取組み事例の動画や、
レイバースケジューリング立案の数表などを交えながら、
わかりやすく説明してくれた。
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動画に見入る受講生たち。
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なぜ、作業システムの改善が必要か。
良い売り場を構築するのが目的であり、
作業システム改善には、ゴールがない。
それが髙野先生のまとめ。
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髙野先生にも、
秋のミドルマネジメント研修会講師をお願いして、
握手。
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この日、最後の講義は私が担当。
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お二人の先生方の講義に、
蛇足ながら、補足し、
大事な点を確認すると、
持ち時間の3分の1をが過ぎていく。
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でも52週を13週に分け、その基本はウイークリィであることを、
トランプのカードを例にとりながら丁寧に解説。
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さらに、最新の流通経営戦略論と、
「ミドルマネジメントの方法」を講義した。
これはすなわち明日の理解力テストに必要な点の強調となっている。
そろそろ受講生も、そのあたり理解してきた。
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私の講義が終わるころ、明日の講師の白部和孝先生が到着。
福岡から、多忙な中、やってきてくれた。
白部先生とは、久しぶりの対面で、話が弾んだ。
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そして受講生たちと一緒に夕食。
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一日が終わって夕食の時間になると、笑顔がこぼれる。
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会話も弾む。
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1人で参加した人たちも、
2日目となるとみんなと馴染んでくる。
それが缶詰合宿の良さ。
どんどん、コミュニケーションしてほしい。
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本当にいい笑顔でしょ。
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私も、うれしくなるし、
今回の研修で、閃いたこともある。
来年のアメリカbasicコースで、
それを実施する。
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お腹がいっぱいになったあと、
事務局が集まり、
今朝行った理解力テストの採点。
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そのころ、自習室では受講生が復習。
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この採点で、
私には愕然とすることが判明した。

教える側も、
学ぶ側も、
真剣勝負。

そして私は思う。
教えることは、学ぶこと。

学ぶことは、
また教えることによって、
本質的、中長期的、多面的に展開する。

ミドルマネジメントは、
会社に帰ると、
すぐさま教える側、
リードする側になる。

そしてすぐさま成果が試される。

真剣勝負が待っている。
それが、なにより、いい。

明日のテスト、
みんな頑張れ!
全員が100点を目指せ!

そう思うと、胸が熱くなってくる。

<結城義晴>

2012年05月29日(火曜日)

「商人舎ミドルマネジメント研修会」スタート、結城義晴白熱6時間講義

商人舎ミドルマネジメント研修会。
今日から2泊3日で、第1回開催。

念願の店長、中堅幹部のための研修の場が実現した。
場所は都庁のおひざ元の西新宿。
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ベルサール西新宿第一ホール。
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12時の受け付け時間前には、
十数人の人たちが開場を待っていてくれた。
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受付も、早めにスタート。
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次々に、受付する受講生たち。
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スーパーマーケットを中心に、
総合スーパー、ドラッグストア、ディスカウントストア、
それにパチンコホール、
さらにメーカー、卸売業、小売り関連産業。

各社ともミドルマネジメントの精鋭を、
派遣してくれた。

中にはトップマネジメントも。

心から感謝したい。

会場は、天井が高くて、快適な空間。
3日間も学ぶのだから、
この快適さは必須。
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私は、一回視察しただけで
この会場に決めた。
商人舎はその意味で、
会場には恵まれている。

2008年4月17日の商人舎発足の会は、
東京・お台場のTFTだった。

この会場も天井は高く、快適。

今回の「商人舎ミドルマネジメント研修会」は、
その意味で、第二のスタート。

私はそれだけ入れ込んでいた。
自分で言うのもなんだが、
初日は間違いなく、「結城義晴の白熱教室」。

12時30分前には、ほとんどの人たちが受付を済ませ、
会場でテキストに目を通してくれる。
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皆、黙々とテキストを読みふける。
開始前の静けさ。
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総勢114名の受講生。会場いっぱいに参集してくれた。20120529232905.jpg

13時、定刻通りのスタート。
事務局からの受講ガイダンスの後、
いよいよ、講義スタート。
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この日の講義は、私が4講座を受け持つ。
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伝えたいことがたくさんある。
6時間あっても、まだまだ足りないぐらい。
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身振りが大きくなり、壇上いっぱいを動き回る。
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私のテキストは、5部に分かれている。
この5部を3日間のうち、7時間半をとって語りつくす。
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第1部「私たちの小売サービス産業」
[商業現代化・基幹産業化と知識商人の役割]

第2部「マネジメント理論のコペルニクス的転換]
[ファヨールからドラッカーまで]

第3部「ミドルマネジメントの方法」
[ドラッカーの説く仕事の技能]

第4部「ミドルが知らねばならない流通経営戦略論」
[フォーマットから脱コモディティまで]

そして第5部「総括講義 自ら、変われ!」

初日の今日は、このうちの第1部、第2部、第4部。
そして結城義晴の一人講義。
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午後1時から始まって、
途中15分の休憩2回と、
30分のコーヒーブレイクをはさんで、
6時間。
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実質的には5時間で、
4つのブロックに分かれていた。

語りつくして、7時。
15分の延長はお許しいただきたい。
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そして、徒歩1分のニューシティホテルにチェックインし、
午後7時半から、夕食。
3階のレストラン「ハリケーン」を借り切り、全員で食事。
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皆、会話が弾んでいる。
これが、合宿スタイルの研修の良いところ。
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明日朝一番で、今日の講義をどれぐらい理解しているか、
テストを行う。

だから、夜9時から11時前、自習室を準備。
食事の後に、すでに、復習する受講生たちの姿。
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なんだか、うれしくなる。

今日は問題の整理と問題提起。
しかしこんなに渾身の力を込めて話をするのも、
商人舎発足の会以来。

私はいつだって、
講義には手を抜かない。
いつもこれが「人生最後の講義」と思って、
語る。

しかしそれでも、今回は、
ほんとうに「人生最後」の意気込みだった。
ほんとうに疲れた。

「疲れた」の言葉しか出ない。

講義が終わってから、
何度、口づさんだことか。

「疲れた」

これしかない。
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しかし私自身は、
心から充実した気分を味わった。

ご清聴を感謝したい。

今日の最後に、
『メッセージ』(結城義晴著・商業界刊)から。

「十箇月と一瞬」

調査・研究とは、
十箇月の妊娠のようなものであり、
問題の解決とは、
ある朝の分娩のようなものである。

私たちは、誕生の瞬間ばかりに関心を払い、感動する。
つまり、結果だけを求めたがる。
しかし、十箇月のプロセスとその後の発育・成長にこそ
本来、意味がある。

人間も組織も、
企業も店舗も商品も、
本来、段階型に成長する。
階段を登るように発展する。

十箇月の停滞に耐えて、
ある、ひとつの階段を登る。
停滞が長く、つらいほど、
登るステージは高い。

ああ、つらい。
ああ長い。
ああ、しんどい。
ああ退屈。

だからこそ
たったひとつのステップアップが
ああ、うれしい。
ああ尊い。

たとえば十箇月の
調査と研究。
一瞬の
問題解決。

この繰り返しが
仕事である。
その積み重ねが
革新を生む。

学ぶことは、
十箇月の妊娠のようなもの。
成果が生まれるのは、
ある朝の分娩のようなものだ。

私たちは、この十箇月にたとえられる努力を、
続けねばならない。

<結城義晴>

明日につづきます。

2012年05月28日(月曜日)

CCL役員会、PCSA10周年記念講演、立教F&B講義、超多忙

Everybody! Good Monday!
[2012vol22]

2012年第22週の始まり。
5月最終週にして、6月第1週。

東京・横浜、ほんとうにいい季節です。

こんなにいい気分のいい季節。
去年、私はどうしていたんだろう。
思い出せない。

調べてみたら、
昨年の今日、私はアメリカにいた。
一昨年も、アメリカだった。

その前の年の今日は、
商人舎の恩人・佐藤美恵子さんが5月27日に亡くなって、
悲嘆に暮れていた。

だから、この、1年で一番いい季節、
私はここ数年、
日本の良さを楽しんでいない。

今年こそ、そして来年も、
5月末のいい季節を、
心から味わいたい。

今週はその5月と6月の境目。

私は今週、相変わらず。
多忙。

今日は、朝から東京・大門。
カスタマーコミュニケーションズ㈱の定例役員会。
私はこの会社の非常勤取締役。

昼ごろ終わって、
昼食を食べ、
㈱プラネットへ。

玉生弘昌社長、
川崎清常勤監査役と懇談。
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プラネットがCCLのオーナー企業。
玉生さんは相談役。

その後、新橋第一ホテルへ。
パチンコチェーンストア協会の第11期定時社員総会、
および設立10周年記念式典。

その中で、
第7回学生懸賞アイディア・エッセイの表彰式があった。20120529002849.jpg
今回は48人の応募があった。
いずれも力作だった。

懸賞論文審査委員長は私。
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最優秀賞は山田政典さん。
京都産業大学法学部法律学科。
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テーマは、
「パチンコが国民大衆の気軽な遊びとなるためには」
長編の論文で、この産業のことを、
しっかり学び、分析し、鋭い提案がなされていた。

賞金は30万円也。

素晴らしかった。

優秀賞も3人選ばれて、
この企画は盛況。

私は、「学生のエッセイやアイディアは、
業界の宝だ」と総括した。
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最後に審査委員、最優秀賞、優秀賞の受賞者全員で写真。
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皆さん、おめでとう。

記念式典の最後は記念講演。
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講演者は結城義晴。
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テーマは、
「基幹産業化の一翼を担え」

私はずっと、健全な産業化を果たせと言い続けてきた。
それは小売業、流通業外食業、サービス業、
変わらない。

パチンコホール業に対しても、
まったく同じ。

そのために必要なのは、
高い志である。

ドラッカー流に言えば、こうなる。
「始めから身につけていなければならないことが、
一つだけある。
志である」

ご清聴を感謝したい。

その後、5時半から、
パチンコチェーンストア協会
設立10周年記念祝賀会。

最初のご挨拶は、
協会第10期代表幹事の加藤英則さん。
㈱夢コーポレーション社長。
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来賓のご挨拶は政治家がズラリ、
先陣を切って、
民主党の石井一さん。
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私は乾杯の前まで粘って、
参加。

第一ホテルのフランス料理は魅力的だったが、
一口もつかられなかった。

その後、首都高をタクシー飛ばして、
池袋の立教大学へ。

夕方から3時間の講義。
F&Bマーケティング。
今日はウォルマート大研究。
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終わって10時。

いつものような一本勝負はできなかった。
申し訳ない。

それでも今日も一日、
目いっぱい、走りまくった。

この調子で、明日から、
商人舎ミドルマネジメント研修会。

今週は、研修に次ぐ研修、
講義に次ぐ講義。

1年分くらいのテンションを、
この1週間に費やします。

最後に『メッセージ』(結城義晴著・㈱商業界刊)より。
「私の好きな人」

笑顔の人。
はっきりとした人。
晴れやかな人。

機敏な人。
元気な人。
清潔な人。

素直な人。
明るい人。
意欲ある人。

勇気ある人。
正義の人。
まっ正直な人。

優しい人。
耐える人。
辛抱強い人。

太っていても、やせていても。
大きくても、小さくても。
若くても、老いていても。

男でも、女でも。
日本人でも、外国人でも。
豊かでも、貧しくても。

心の力を持つ人。
頭の力のある人。
言葉の力を有する人。

私の好きな人。
ほんものの商人。
素晴らしい人間。 

いい天気に、いいテンション。

皆さんも、ご一緒に。

Good Monday!

<結城義晴>

2012年05月27日(日曜日)

ジジと恐竜の「ゆったり、ゆっくり」[日曜版2012vol22]

ジジです。
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ユウキヨシハルのおとうさん、
きょうは、ゆっくりしています。
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ボクも、ゆっくり。
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おとうさん、ずっと、
いそがしかった。
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それでもミュージックを、
たのしんだりしていました。
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それから、空をみあげた。
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金環日食。
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つぎは、300年後です。

時間は、
ゆったり、ゆったり、
うごいていきます。

おとうさんもボクも、
その時間のなかで、
いきています。
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rikkyoキャンパスの木々。
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イチョウの木は、
ゆったり、ゆったり、
いきています。
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どうどうとしています。

おとうさんも、
こんなかんじが、
いいんじゃないでしょうか。
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「ねっ」
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ボクも、おんなじように、
いきていきます。
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けさ、ボクは、
まどべでゆったりと、
たたずんでいました。
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そうしたら、ボクに、
なにかがちかづいてきました。
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おおきいのも。
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キョウリュウたちです。
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2億5000年もまえに、
うまれたらしい。
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そして6550年くらいまえに、
いなくなった。
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キョウリュウは、きっと、
ゆったり、ゆったり、
いきていたんだろうなぁ。

あんまり、
せかせか、
していないかんじ。
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ボクも、おとうさんも、
ゆっくり、ゆったり、
いきたほうがいいでしょう。
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まどべで、
そんなことを、
かんがえたのでした。

<『ジジの気分』(未刊)より>

2012年05月26日(土曜日)

桂三枝からレイ・クロック、藤田田、柳井正、ドラッカーへの言葉シリトリ

今日は立教大学。

東京・池袋のキャンパスは、
緑一色。
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銀杏の木も、
校舎に絡まる蔦も、
緑の葉々が、
ブワッと膨れ上がっている。
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キャンパスには、
Yoshikafeの立て看板。
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「立教大学の総長と学生が、
お互いの意見を交換できる場」
吉岡知哉総長が学生と語らう。
吉岡さんも頑張っている。

午後1時から、結城ゼミ。

私が2週間、空けたので、
その間は、結城ゼミのOB・OGが、
指導役をかって出てくれて、
白熱教室が展開された。

その報告を聞きながら、
一人ひとりの書いてきた「はじめに」を、
添削しつつ、評価する。

4時過ぎに、少し早く終わらせて、
今日は懇親会。

緑の中を、みんなで歩いてゆく。
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そしてたどり着いたのは、
池袋北口の中華料理店「永利」。
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安くて、旨くて、
ほぼ満席。

中国人のお客がたくさん来ていることが、
この店の味と価格の良さを示している。

前菜の人参で彫られた鳥。
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良く語り、よく食べ、良く飲んで、
写真。
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左から、
武藤麻代さん、
香川耕太郎さん、
内田憲一郎さん、
松井亮一さん、
そして大塚英里さん。

今日の日経新聞の『私の履歴書』。
落語家の桂三枝が、
桂文枝を襲名する前に、
1カ月、来し方を書く。

三枝とのお別れの手記。

「落語家は一生涯が人間修養の場」。

「応援してくれるファンをどれだけ増やせるか、
最終的には本人の人間性が左右する」。

「お客様に『嫌なヤツ』と思われたら最後、
いくら芸がうまくても、
ひいき筋は広がらないからだ」。

昨日のブログの俳人荻原井泉水の言葉を思い起こさせる。
「『俳句』を作るよりも
『人間』をつくる方が第一である」

画家中川一政は言う。
「芸術家は作品を作るが、
一方においておのずから
その顔をつくってゆくものである」

三枝はこうも書いている。
「市井の笑いを扱う大衆芸能の演者が、
生活者の日常感覚から遠ざかってはまずい」。

この言葉、日本マクドナルドの創始者藤田田さんと同じ。
「ビジネスマンなら庶民に会え、
庶民の視点で考えろ」

これは、『成功はゴミ箱の中に』(ダイヤモンド社刊)の中で、
解説文を書いている柳井正さんのところに出てくる。
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桂三枝、藤田田に通ずる。
ただ者ではない。

この本は、マクドナルドの創始者レイ・クロックの自伝。
その本にソフトバンクの孫正義さんと、
ファーストリテイリングの柳井正さんが、
対談しつつ、それぞれ小文を寄せている。

「競争相手のすべてを知りたければ、
ゴミ箱の中を調べればいい。
知りたいものは全部転がっている」

「私が深夜2時にゴミ箱を漁って、
前日に肉を何箱、パンをどれだけ消費したのかを調べたことは
一度や二度ではない」
このクロックのコメントが、
本のタイトルになった。

柳井さんはそのレイ・クロックと、
日本マクドナルドの藤田田に心酔する。

だから、こう書く。
「ファーストリテイリングの『ファースト』は、
ファーストフードから取ったものなんです」

レイ・クロックは語る。
「私は、職権というのは
いちばん下のレベルにいる人の手にあるべきだと
常に考えていた。
(中略)
それが人々を企業とともに成長させる唯一の方法なのだ」

そして柳井さんは、続ける。
「僕は座右の銘を教えてくれと頼まれたとき、
こんなことを書きます」

《店は客のためにあり、
店員とともに栄える。
店主とともに滅ぶ。》
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これ、誰の言葉かは言うまでもない。
ご存知、商業界主幹・故倉本長治。
結城義晴が発掘して、よく使っている。

この言葉は結果的に、最後には、
ピーター・ドラッカーにつながる。
曰く「責任の組織化」

これこそ、経営の真髄だと思う。

週の最後に、
桂三枝からレイ・クロック、藤田田、
そして柳井正からドラッカーへと、
言葉と考え方のシリトリ。

あ~あ、面白かった。
皆さん、良い週末を。

<結城義晴>

2012年05月25日(金曜日)

画家・中川一政の「神品も凡品」とドラッカーの「Communication」

「若しも」

もしもその人の絵が
よいかわるいかわからぬ者は
作者の顔を見よ。
作者の顔には
ちゃんと書いてある。

もしもそのうえわかりたいなら
作者と一言話してみよ。
例えば「今日は」と云っても
真心がこもっているかいないかわかるものである。

画には真心がなければならず。
画に真心をこめるほどの人は
一つの言葉にも軽薄なところはないと思う。

〈『歳々年々』(中川一政著・自在書房・昭和22年刊)より〉

この詩、実は、孫引き。
鶴巻敏夫著『働き方の研究』(パルス出版)から、
引用させていただいた。
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私は昭和56年5月27日にこの本を、
鶴巻先生からいただいた。
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中川一政は、画家。
倉敷のアイビースクェアのロビーに、
十六号の椿の油絵がかかっている。

それが中川の作品。

鶴巻先生は言う。
「ビジネスにおいても
同じでなければなるまい」

昨日のこのブログの川野幸夫さんの写真を見返していて、
急に鶴巻先生の本を取り出した。
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中川の言葉。
「芸術家は作品を作るが、
一方においておのずから
その顔をつくってゆくものである」

鶴巻先生は、俳人・荻原井泉水の言葉も紹介する。
「『俳句』を作るよりも
『人間』をつくる方が第一である」

(『生命は長し』(実業之日本社、昭和36年)

「かれが俳句の形を排して、
俳句の心を第一としたゆえんである」

お店も商品も、
このレベルまで行かねばならない。

中川一政のもうひとつの詩。

「神品も凡品」

悲しみは
悲しみを持つ人々にのみ
了解さるべし。

人の悲しみを悲しむは、
わが身に引き比べて悲しむなり。

わが身に悲しみの用意あり人の
悲しみを受くるなり。

画もまた其のごとし。

一つの画が人に迫るは、
観者の用意に向かって
画が働きかけるなり。

観者の用意なくば
神品も凡品のごとし。

ここで私は、ピーター・ドラッカーを思う。
『マネジメント・エッセンシャル版』は100万部となった。
その第6章 「マネジメントの技能」のなかに、
「コミュニケーション」の項が出てくる。

コミュニケーションには4つの基本があるが、
その第1が「知覚」。
「コミュニケーションを成立させるものは
受け手である」

コミュニケーションを成立させるのは、
その内容を発する者ではない。
聴く者がいなければ、
コミュニケーションは成り立たない。

だから「受け手の知覚能力の範囲内」にあるのか、
「受け手が受け止めることができるか」を、
よく考えてコミュニケートせよと、
ドラッカーは言う。

さらに第2に、
「コミュニケーションは期待である」
「われわれは期待しているものだけを知覚する。
期待していないものは受けつけられることさえない」

だから、「期待されているものが何かを
知らなければならない」

「期待するものを知って、初めて、
その期待を利用することができる」

ドラッカーらしい言い回し。

中川一政に言わせれば、
「観者の用意なくば
神品も凡品のごとし」

これも店や商品に当てはまる。
チラシやPOPにまでつながる。

ビジネスにおいても、
同じである。

<結城義晴>

[追伸]
今週も、ブログを読んでくださって、
ありがとうございました。

良い週末を迎えてください。
ドラッカー流に言えば、
「成果の上がる週末を!」

2012年05月24日(木曜日)

百貨店ジャーナリスト風間晃逝去/ヤオコー川野幸夫IDR総会講演

最後の百貨店ジャーナリスト風間晃、
逝去。享年60。

謹んで、心から哀悼の意を表したい。

一昨日、通夜、昨日、告別式。
私は参列できなかった。

㈱ストアーズ取締役編集局長。

アメリカにも『ストアーズ』という媒体があるが、
あちらはチェーンストアの情報誌。
日本では月刊『ストアーズ・レポート』が、
唯一の百貨店業界の専門誌。

ストアーズ社はそれ以外にも、
ブランケット版の『週刊デパートニューズ』紙を発刊していて、
私も何度か、風間さんに頼まれて寄稿したことがある。

もう30年以上も前になるが、
「横浜会」という勉強会をやっていた。

小売流通業のジャーナリスト、コンサルタント、
そして若手実務家が集って、
1カ月に1回、研究会を開いて、一献傾ける。

コンサルタントの小森勝さんや、
当時、イトーヨーカ堂RE部の鈴木哲男さんも参加していた。
もちろん風間さんも私も、常連メンバーで、
横浜駅南口の「味楽」というおでん屋を根城にしていた。

実際に、このおでん屋には、
ストアーズ社の桧垣さん(お名前は失念した)と言う先輩が、
4畳半の座敷に泊まり込んで、寝起きしていた。

古き良き時代。

ストアーズ社は、作家の椎名誠さんを輩出した。
椎名さんは1976年、『ストアーズレポート』編集長のとき、
『本の雑誌』の創刊号をゲリラ的に発行。
デパートニューズ社の同僚の目黒考二さん、菊池仁さんが、
共同でその編集に携わった。

この菊地仁さんが風間さんの実の兄上で、
だから風間さんは最初から、仕事上はペンネームを使っていた。
社内に菊地が二人いると紛らわしいから。

私が商業界に入社した1977年、
私の属した『販売革新』と『ストアーズ・レポート』は、
同じ印刷所を使っていた。
東京・茗荷谷の東洋社印刷。

小林さんという気さくな営業マンが、
いつも愚痴を言いながら、
原稿を受け取りに来ていた。

小さな印刷所は活版印刷の方式で、
1階の工場では植字工という職人たちが、
いつも文選作業をしていた。

昼休みには「チンチロリン」で遊んでいたが、
プライドの高い職人ばかりで、
彼らの教養は驚くほど高かった。

椎名さんはその後、
㈱商業界の月刊『商業界』編集長にスカウトされたが、
ギリギリのところで、それを断って、
作家兼『本の雑誌』編集長となった。

このあたりの経緯は、
椎名著『哀愁の町に霧が降るのだ』の後半から、
『新橋烏森口青春篇』、『銀座のカラス』などに、
面白おかしく書かれている。

椎名さんが去った後、
残された『ストアーズ・レポート』を支えたのが、
風間晃さんで、だから私は彼をこう呼ぶ。
「最後の百貨店ジャーナリスト」。

まだ残っている現役諸君には申し訳ないが、
私と同期の風間晃を、私がそう呼ぶのだから、
許してください。

それにしても、60歳の早世。
ここ数年、会っていなかったし、
酒を酌み交わすこともなかった。
残念でならない。

黙祷し、静かに、合掌。

さて、昨日の関東地方は、
一転、汗ばむ気温。

その昨日の午後、
一般社団法人流通問題研究協会の通常総会。
そして記念講演会が開かれた。
場所は東京タワー向かいの機械振興会館。

東京タワーの下に広がる芝公園。
お年寄りや子供たちが新緑の中で散策したりサッカーをしたり。
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東京タワーも青空に映える。
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新緑にもタワーは映える。
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スカイツリーばかりが話題で、
忘れられた存在になりがちだが、
どっこい、東京タワーは修学旅行生でにぎわっている。
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平成24年度第46回通常総会では、
23年度の事業報告、決算、
そして24年度事業計画と予算が、
無事に承認された。

今年度からは、一般社団法人となる。
新CIも定まり、IDRの略称で活動することも確認された。

講演会では、IDR協会長の玉生弘昌さんがあいさつ。
「講演の後に質問タイムを設けますが、
いろいろお聞きしたいことはあるでしょうが、
場にそぐわないご質問はしないよう願います」
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一同爆笑。

なぜなら、講演者は㈱ヤオコーの川野幸夫会長。
日本スーパーマーケット協会会長。
先だって㈱ライフコーポレーションとの業務提携を発表したばかり。
そのためか、会場は満席。
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川野会長の講演テーマは、
「全員参加の商売 全員参加の経営」
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ヤオコーは23期連続増収増益。
「日本に4000社ほどの株式上場企業があるが、
ヤオコーは一番長い間、増収増益を果たしている企業らしい」
川野さんは、その背景にあるものを1時間にわたって語ってくれた。
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「卑屈な仕事、付加価値の低い仕事と誤解し、
商人になりたくないと思っていた学生の頃、
林周二の『流通革命』、渥美俊一の「流通革命論」に感銘を受け、
商人になろうと決めた。

バブル崩壊後、小売サービス業が、
専門化しなければならない時代を迎える。

ヤオコーも他のスーパーマーケット同様、業績が低迷。
そこで1994年4月に第一次中期3カ年計画をスタートさせ、
『ライフスタイルアソートメント型スーパーマーケット』を志向。
とりわけ生鮮食品とデリの充実を図る。

1998年10月、狭山店の大改装で
マーケットプレイス型狭山店モデルを成功させる。

2003年3月の川越南古谷店では、
ミールソリューションの充実、
『キッチンサポートコーナー』を設置。

そして今年3月、
これからの出発点となる川越的場店をオープンさせた」
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「スーパーマーケットは狭い商圏での市場(いちば)。
すべてのお客を対象にしなければならない。
だからライフスタイルアソートメント型スーパーマーケットでも、
価格コンシャスが大切。

店によって売れるもの、値ごろ感など商圏特性がある。
だから地方分権のような考え方で、
『チェーンとしての個店経営』が必要。

ヤオコーのパートナーさんは日本一。
女性は優秀だし、活かされたいと思っている。
パートナーの中には、経営のことまで考えている人がいる。

仕事の喜びは上からの命令、統制ではなく、
自らの意志で何かをしたときにしか生まれない」
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「ポイントカード・ヤオコーカードの導入、
三味の合併、
ライフコーポレーションとの業務提携など、
将来を見据えて、若い経営陣が、
次の一手を打ち出している」

川野さんは、ヤオコーの強みを存分に語った。

最後に玉生さんと記念撮影。
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県立浦和高校の先輩後輩。
息が合っています。

講演を終え、増上寺を通り抜け、横浜へ。
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旧方丈門が、若葉に彩られ美しい。
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いい季節に気持ちのいい話を聞いた。

それにしても、風間晃、
もったいない。

再び、合掌。

<結城義晴>

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