結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2009年07月21日(火曜日)

商業人の総選挙投票率向上と数学・物理五輪での高校生の大活躍

Everybody! Good Tuesday!  

連休明けの7月21日。
土用の丑の日を挟んだ三連休。
成果はどうだっただろう。

新聞の朝刊は、休み。
しかし、[毎日更新宣言]は休まず。

今日は、いよいよ、衆議院解散。  
今日、午後の本会議で、
河野洋平衆議院議長が解散を宣言し、
全代議士が無職となる。

国会議員は、落選すると、
「ただの人」になってしまうが、
だからこそ、必死ではある。

その必死の時に、ほんとうの人間が見えてくる。

私は今回の衆議院選挙。
投票率の向上を何よりも願うものである。

いったい、商業やサービス業全体の投票率は、
どのくらいなのだろう。  

昨日のブログで、書いた。
小売業、フードサービス業、サービス業は、
土日祭日に働く若い人によって支えられている。

その人たちが働く日に、
投票日が設定されることがほとんど。

今回も8月30日、日曜日。  

だとすると、全体に見て、
小売業、フードサービス業、サービス業は、
投票率が低いという予測が立つ。

これではいけない。

「不在者投票」ができる。
そういう議論もあるかもしれない。

しかし不在者投票は、
それはそれで面倒であることは確か。

だから放っておけば、投票率は下がる。

ここは、会社や部署、先輩が、
不在者投票の面倒を見てあげるというのはどうだろう。
日曜日に働き続けてきたベテランも、
投票に行きそびれている人も、
今回は、投票する。

これで、ずいぶん変わる。
世の中が。

日本国にとっても、
日本の商業の現代化にとっても、
大事な国政選挙だ。

選挙結果を云々するものではない。

商業、サービス業に携わる人々の投票率は、
他産業と比べても、確実に高い。
商業、サービス業に携わる人々の政治に対する意識は、
平均より、確かに高い。

そんな全体の問題意識が、
商業・サービス業の地位を高める。

私はこれまで、このブログで、
あえて政治問題を取り上げてきた。
やや面白おかしく、かといって、
日刊夕刊紙や週刊誌のようにどぎつくはなく。

商業・サービス業にかかわる人々が、
政治や行政に関心をもち、参画していかねば、
私たちの業界がよくならないと考えるからだ。

商業・サービス業の政治的ノンポリシーの態度は、
自らを貶める。  

今回は、商業・サービス業の投票率を上げたい。

さて、うれしいお便りをいただいた。  

以下、ご了解を得て、ご紹介する。

「はじめてメールさせて頂きます。
私、オーストラリア・ゴールドコーストという地に住んでいます、
中 嘉津生(なか かすお)と申します。  
45歳です。

毎朝、結城先生のブログ及び流通ニュースの拝読から、
私の一日がスタートしています。

20年間強、コメの流通業に従事して参りましたが、
昨年4月に新規一転家族と共に、
オーストラリアに引越して参りました。
此方の農家さん達と一緒に美味しいコメ作りを目指して、
移住して参りましたが、
大干ばつの影響で、コメの輸出はおろか、
輸入しなければならない状況になってしまいました。

そこで現在、日本の美味しいコメを、
農水省の助成金制度を生かして輸入したり、
アメリカのアキタコマチや台湾・韓国の短粒種米を輸入して、
こちらの問屋等へ販売したりしてます。

先生のブログやUS視察の日記を拝読させて頂き、
やはり、アメリカの食品小売業は凄いと、いつも思っております。
私も、縁があり、10回位渡米したことがあり、
その度に「Trader Joe’s」を注目して見ていますが、
毎回新鮮です。
行く度に感動しています。
何とかTJにオーストラリアやニュージーランド、
インドネシア等の商品を納入出来ないものかと、
事あるごとにサンプル送り続けております。
何時の日か一品入ると嬉しいのですが・・・。

ご存じのように、この国は人口2000万人強しかいません。
しかし面積は日本の21倍もあります。
ウールワースとコールズと云う2大スーパーで、
80%近くのシェアを占めています。

それ故、競争力に乏しく、食品の価格が安くないのが実情です。
やっと、今年中にメルボルンに「COSTCO」が初の出店となります。
まだ、この国の商習慣は週に一度の大量買いなので、
「COSTCO」は間違いなく支持されるものと思われます。

御参考になるかわかりませんが、
ゴールドコーストにあるFERRY MARKETと云う高級食材スーパーの写真を、
添付させて頂きます。
並べられている商品は吟味されていて、また店舗の空間も高く、
ゆったりとした気持ちで買い物することが出来ます。

こちらは冬で、毎日、ヒーター炊いてます。
日本はもうじき、梅雨が明け、いよいよ夏本番ですね!
御身体にはご留意して頂きますよう、お願い申し上げます」
[オーストラリアにて「商人舎ブログ」を毎日拝読させて頂いてます一ファンより…]  

ゴールドコーストで、
頑張っている中さんのような人がいる。
私は、日本の国は、
やがてソフトウェアの輸出国になると考えている。

明治維新以降、富国強兵に努め、先の大戦で挫折。
戦後、驚くべき復興を遂げ、エコノミック・アニマルと揶揄され、
自動車・家電などで世界を席巻した日本。

日本人の持つ特性は、「技術」にある。  
テクノロジーの開発、創造である。

それは農業技術にも及んでいる。

中さんのような人が、外国で活躍すること自体、
ある種、日本の将来を象徴している。

昨20日の文部科学省の発表。
ドイツで開かれた数学国際オリンピックと、
メキシコで開催された物理の国際オリンピック。
その日本選手の成績。

日本選手は両オリンピックともに、
全員がメダル獲得。  

数学は高校生6人が参加し、金5、銅1。
国別でも中国に続く2位で、過去最高。

物理は同じく高校生5人が参加し、金2、銀1、銅2。

国際数学オリンピックは第50回大会で、
104の国と地域から565人が出場。
日本は20回目の参加。

数学オリンピック金メダルの筑波大付属駒場高3年副島真さんは、
中国選手とともに満点で、トップタイだったという。

日本人は将来、こういった頭脳や技術を輸出して、
世界に貢献していくと、私は思う。

もうすでに、多くの日本人が海外で活躍している。

国内組も、負けてはいられない。

では今週も。

Everybody! Good Tuesday!  

2009年07月20日(月曜日)

祝日「海の日」は、失敗を恐れない「売る人間の日」

Everybody! Good Monday!  

今日は、海の日。  
2009年7月第4週。

児童、生徒にとっては、
夏休みが間近。

大学生は、前期末試験の最終段階。

ちなみに、テレビなどでとても気になる言葉遣い。
小学生は、「児童」、
中学・高校生は、「生徒」、
大学生・専門学校生を、「学生」と呼ぶのが正しい。

だから女子高生に向かって、
「学生さん?」と聞くのはおかしい。

ちなみに大学院生は「院生」と呼ばれる。

さて、「海の日」。  
1996年に制定された日本の国民の祝日の1日。
「海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う」
これが、趣旨。

国民の祝日となる前は7月20日の「海の記念日」だった。
私は、横浜で育ったので、
この海の記念日を、市民こぞって祝った気がする。

その海の記念日は、1876年の明治天皇にさかのぼる。
東北地方巡幸の際、
灯台巡視の汽船「明治丸」で航海し、
最後に7月20日に横浜港に帰着した。

そこで7月20日を「海の記念日」とした。
それが1996年から「海の日」の祝日になり、
2003年から7月第3月曜日として三連休となった。

だから今日は、海の恩恵に感謝する日。
そして海洋国日本の繁栄を願う日。

これを考えると、
どうしても魚が食べたくなる。

「横浜市歌」というのがある。
なんと森林太郎(森鴎外)作詞、そして南能衛作曲。

わが日の本は島國よ 
朝日輝ふ海に
連り峙つ島々なれば 
あらゆる國より舟こそ通へ
  

されば港の数多かれど 
此横浜に優るあらめや
むかし思へば苫屋の烟 
ちらりほらりと立てりし處  
 

今は百舟百千舟 
泊る處ぞ見よや
果なく榮て行くらん御代を 
飾る寶も入り來る港
  

体育祭などでよく歌ったが、
独特の、高揚した気分がわきあがる、格調高い歌だ。

海の日は、そんな気分の祝日。

国民の祝日は現在、15回設定されていて、
私は、日本らしくて、
しかも国民が喜んでいて、
とてもよいと思う。

ただし小売業・サービス業は、
国民の祝日に店を開け、仕事する。

それが嫌だという若者も多いだろう。
しかしそれでも小売業・サービス業に職を求めた若者、
一生、この仕事を続けたいと考える若者は、
確かに一つ、他の産業を志向する者とは異なる。
「土日・祭日」に働くという意思を持つ。

そういう若者たちを、
私たちは大切にしなければならない。
感謝しなければならないし、
応援しなければならない。

『日経ビジネス』7月13日号が特集している。
「売れない時代に、私が売る」  
 
つまり、「人」が売るという人間を主語にした特集。
「売るという行為」を「生存をかけた取り組み」と総括している。

この特集の中で、ふたりのプロの、
お客様や仕事への気持ちが表現されている。

高島屋東京店デザイナーズワールド売場課長の松浦祐子さんの信念。
「来店時よりやさしい表情でお帰りになってほしい」  

ヨークベニマル赤塚店鮮魚チーフの河又富士子さん。
「お客様の要望やスタッフのアイデアをすぐに実行に移す」  
すると、「自分たちで企画した商品だと、
『何が何でも売り切ろう』とスタッフが燃えてくるのです」

人間が、人間に、売る。  

「売る」という仕事の最大の特徴は、
ここに行きつく。

『日経ビジネス』7月13日号には、
㈱成城石井社長の大久保恒夫さんが登場している。  
大久保さんは、社員たちに言う。
「売上げは目指さなくていい。  
まずはお客さんが満足する売り場をつくれ。
結果として売上げが伸びるのだから」

「小売業は非常に面白い。
だから失敗してもいい、
自分で考えて何でもやるべき。
どんどんうまくいったらもっとやる、
失敗したらやめる」

これを「繰り返せば、売り場は必ず良くなる」

買う人間が集まりやすい祝日に、
売る人間の仕事の場がある。  

非常に面白い仕事がある。
自分で考えて実行できる仕事がある。
失敗してもいい仕事がある。
うまくいったらもっとやる仕事がある。
必ず良くなる仕事がある。  

今日は、海の日。
国民の祝日。

商品やサービスを「売る人間の日」  

Everybody! Good Monday!  

2009年07月19日(日曜日)

ジジの「そっとおやすみ」[日曜版]

日がしずむ。
woods1

すこしずつ、
くらくなる。
woods2

月がでる。
sky1

雲にかくれたり、
そのあいだから、顔をみせたり。
sky2

そうすると、
ユウキヨシハルのおとうさんが、
会社から、かえってきます。

真夜中まで、
アメリカのテキスト、
つくっていました。

ボクは、おやすみしていました。
1

あれれ?
jiji8
目がひっくりかえった。

そして……。
jiji7

「おかえりなさい」
4
でも、ねむい。

だから、「おやすみなさい」
2

「いいよ、いいよ。
おきてこないで、いいよ」

「そっと、おやすみ」

そして、つぎの朝。
ボクは、すっきり。
6

よく、ねました。
7
きのうの夜は、
やさしく声をかけてくれて、
ありがとう。

ボク、きいてましたよ。

おとうさんも、
いそがしいだろうけれど、
ゆっくり、おやすみしてください。
8
うごいたら、やすむ。

シゴトしたら、キューヨーする。

ほんとうに、やすんでください。
ボクの「おねがい」です。

<『ジジの気分』(未刊)より>  

2009年07月18日(土曜日)

セブン-イレブン「見切り販売容認」とニラクでの「商人魂の檄」と商売の黄金律

明日は土用の丑の日。  

昨年の7月22日のこのブログは、
「本日土用丑の日」ウナギ販売の由来と今年の対策。  
再びのチェックをお勧めします。

さらに、「林廣美の今週のお惣菜」でも、
丑の日対策が提案されている。

「ウナギだけでなく、丑の日にウシを」  
林先生らしく、実に面白い。
お客さまの心理をつかんでいる。
㈱ハローデイ社長の加治敬通さんのユーモアにも通ずる。

チャンスは二回。
一の丑が、明日7月19日の日曜日。
二の丑は、7月31日の金曜日。

お客さんは、国産ウナギを食べたがっている。
国産ウナギを、原価近くまで値下げして、
ご提供する。

利益は、他で取る。

利益を上げる五つの法。
一 利は元にあり。
二 利は売りにあり。
三 利は内にあり。
四 利はこの品にあり。
五 利は他の品にあり。  

利は他の品にあり。
それが林先生の「丑の日はウシ」

一の丑をはさんで、今日から三連休。

7月の商売のピークです。

さて、政局。
自民党執行部は、両議員総会をつぶして、
両議員懇談会とした。
だから連休明けの火曜日21日には衆議院解散。
そして総選挙の季節に突入。

私の読み通り。

そして小売業では、
セブン-イレブンが「見切りを容認する」  
これは読売新聞のスクープ。

公正取引委員会の排除措置命令が出たのが6月22日。
翌23日には、廃棄損失のうち15%を本部負担にすると発表。
これは、年間100億円の額となる。
しかし、これでは排除措置命令への対応にもならないし、
一部の加盟店の反発も強かった。

そこで、「見切り販売の容認」となった。

ただし、「仕入れ値を下回らない範囲」。  
この内容が盛り込まれている。
これは、実に正しい。
アメリカではロビンソンパットマン法が施行されていて、
「原価を割った販売」が禁止されている。

日本の場合、公正取引委員会は、
この面では軟弱で、機能していない。

だから愛知県一宮市のように、
「一円戦争」といった馬鹿なことが横行している。
公正取引委員会も、こういったことにきちんと対応すべきだが、
今回のセブン-イレブン本部の「見切りの範囲」は良い判断。

今後、セブン-イレブンでは、
販売期限間近の弁当・惣菜・調理パンなど、
見切り販売が自由に展開される。

私は、最初から言っているが、
セブン-イレブン本部がリーダーシップをとって、
「食料問題・環境問題」への解決策を、
提案してほしかったと思う。
容認ではなく。

しかし、見切りが自由になったからと言って、
「予測発注」と「単品管理」をおろそかにすることは、
断じて、あってはならない。  

これが崩れると、「廃棄」は増える。
「見切りできる」という油断が、
発注の甘さにつながったら、
本末転倒になる。

これだけは、戒めること。

さて、昨日は、福島県郡山市。
㈱ニラクでの第三回目の講義。
1

ニラク研修センターに到着して、
すぐに原稿の校正。
2
いつも追われている。

講義のテーマは、
ニラクパーソンのための「商人魂」の檄。  
私、このシリーズの講演、乗っている。
なぜか。
聞き手が真剣だから。
語り手も真剣になる。
3
今回のテーマは、
「店は客のためにある」  
4
「店は客のためにあり、
店員とともに栄える。
店主とともに滅びる」 

倉本長治先生の言葉。 

そしてサービスの考え方。

顧客が常に真ん中にあって、
人とシステムとサービス戦略が相互に関連しあっている。
5
「ホッケースティック」の顧客ロイヤルティ、
スターバックス角田雄二さんの三日間。

そして、これ。
「もしあなたが、
顧客にサービスを提供する仕事に就いていなかったら、
顧客にサービスを提供する人に、
サービスを提供するよう行動しなさい」  

最後は、ジェームス・キャッシュ・ペニーの「黄金律」
「さらば、すべて、
人にせられんと思うことは、
人にもまた、そのごとくせよ」  

(聖書マタイ福音書7章12節)  
6
私は、「自ら、変わろう」と志す知識商人を、
応援し続ける。

セブン-イレブンでも、ニラクでも、
ペニーのゴールデンルールは、知識商人の鉄則である。

では、良い週末を。

<結城義晴>  

2009年07月17日(金曜日)

RMLCでディスカウント業態論議「俄か仕立てか本物か」

日本人の平均寿命。  
厚生労働省の2008年「簡易生命表」が発表され、
女性が86.05歳、
男性は79.29歳。  

女性は、国別に比較すると、
24年連続世界一の長寿、
男性は、アイスランド、香港、スイスに次いで、第4位。

女性のほうが7年も長く生きる。

昨日は、農林水産省で、「高齢化」の話題が出た。
しっかり考えなくてはいけない問題であるが、
まず、日本の長寿を誇りにし、喜びにすべきだろう。
そのうえで高齢者の食品事業への就労の道をつくることが、
問題解決の一つの切り口だと思う。

働きたくない人を無理やり働かせるのはいかがかと思うが、
働きたい人には、どんどん働き甲斐を提供すべきだろう。

高齢者の知恵と力を、社会の中に、
もっともっと受け入れるべきだ。

私の懇意にしている元小学校の校長先生が、
定年退職後、横浜市の給食事業に従事されて、
本当に生き生きと仕事されていた。

私は、食品産業にかかわるものとして、
とてもうれしかった。
横浜市でもトップクラスの教育者が、
悠悠自適の生活の中で、
「食」産業に貢献してくださる。

そんな社会が、いいと思う。

さて、その農林水産省の人事異動があった。
総合食料局次長の平尾豊德さんは、
消費・安全局局長に栄転された。
まことにお目出度い。

そして総合食料局長は、
経営局長から高橋博さんが就任。
平尾さんの後任の総合食料局次長には、
水産庁漁政部長から佐藤憲雄さんが来られた。

また総合食料局流通課卸売市場長の池田一樹さんは、
平尾さんとともに、消費・安全局の畜水産安全管理課長に。

皆さん、頑張ってください。

さて、昨日は、朝から体調が悪く、
日比谷線に乗っていて、
六本木と霞が関で途中下車して、休んだ。

梅雨明けしたというのに、
来週からニューヨークだというのに、
そして8月には富士登山が待っているというのに、
これではいけない。

季節の変わり目、体調管理には、
十分気をつけよう。  

皆さんも。

昨日、午後から、神谷町の商業界会館2階。
商業経営問題研究会の8月例会。  
01
参加人数は少なかったが、
世話人のひとり『食品商業』編集長の山本恭広さんが、
メニュー①の報告者。
タイトルは、
「俄かか本物か、
”ディスカウントストア”開発ラッシュの諸相」  

02

4月度の研究会では、中村徹さんが、
「EDLCの根拠」と題して、
商品調達面から見たディスカウントの背景を語ってくださった。

今回は、店舗開発・オペレーションの視点から、
解説、論議がなされた。

昨年のイトーヨーカ堂ザ・プライスの登場以降、
イオンのアコレ、ザ・ビッグ、
マックスバリュ中部のバリューセンター、
ピーコックストアのPマート、
ヤマナカのチャレンジハウスと、
多くの企業で、開発が進められている。

アークスやバローのケーススタディも加えられて、
その実態が、報告され、問題提起された。

1990年の『食品商業』の特集で、
当時、編集長だった私が、5つの原則を書いていたらしい。
それが紹介され、久しぶりにびっくり。
04
最近も、盛んに使っている「利益を上げる5つの原則」。
一 利は元にあり
二 利は売りにあり
三 利は内にあり
四 利はこの品にあり
五 利は他の品にあり  

ディスカウント・ビジネスに限らず、
すべての商業、製造業、卸売り業に適用される。

私は、農林水産省では、
農業や食品卸売り業にこそ、
この5つの考え方が重要だと言っている。

この考え方に基づいて、
直近のディスカウント業態の整理が行われた。

参加者から、活発な意見が出た。
井口征昭さん。
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山口紀生さん。
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杉田幸夫さん。
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小林清泰さん。
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加藤勝正さんと品川昭さん。
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高木實さんと中西彰さん。
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結論は、高木實さんの一言だと、私は思う。
「ディスカウントは、
お客様から信頼されなければ成功しない」  

経験に裏打ちされた貴重な発言だと、感服。

私は、石もて追われても、誹謗中傷されても、
ウォルマートのサム・ウォルトンのように、
「安売りこそ私のできる唯一の社会貢献」と、
考える経営者でなければ、
こういった業態は成功させられないと思う。

最後の勝利の女神は、そんな人たちにしか、
微笑まない。

とても厳しいけれど。

議論の詳細は、
このホームページ「商業経営問題研究会」のブログで報告される。
お楽しみに。

さて、メニュー②は、世話人・高木和成さんから、
「最新RMO通信からの問題提起」
07
日本スーパーマーケット協会10周年のこと、
さまざまな協会の協力関係づくりのことなど、
この道のプロ・高木和成らしい問題提起。

感謝します。

学んで、考える。
議論して、考察する。

楽しい。
人間に生まれて、良かった。

体調は、いま少しだったが、
いい日だった。

<結城義晴>  

2009年07月16日(木曜日)

イオン㈱岡田元也社長が語った「一番大きな力」

昨日のブログ「セブンプレミアムしりとり」。  
アクセス数が2倍以上の大ヒット。

ご愛読、感謝したい。

しかし、現場、現物は面白い。
ウォルマートのサム・ウォルトンは、
メーカーがあきらめかけたコモディティグッズに対しても、
さらなる改善改革、
徹底的なイノベーションを求めた。

このイノベーションのほうが、
新製品開発や発明・発見よりも、
起こしやすいし、それは、ますます必要になっている。
それが商売の醍醐味というものだ。

倉本長治先生が生きていらっしゃったら、
そう、語るに違いない。

さて昨日は、午前中、商人舎オフィスで雑誌の原稿書き。

午後、「リテイラーズ.jp」のインタビュー班来社。
小売業をサポートする総合ポータルサイトを謳う。
コーネル・ジャパンの紹介記事の取材のため。

日本セルフ・サービス協会から、
営業本部長・村尾芳久さん、
スーパーマーケットトレードショー・プロデューサー川崎かおるさんも、同道。
1
そして、1時間あまりのインタビュー。

お陰様でコーネル大学RMPジャパンの初年度、
「期待を裏切らず予想を裏切る」成功をおさめた。
「伝説の第一期生」となった。

現在、二期生募集中だが、ありがたいことに、
続々、名乗りを上げてくれている。

お待ちします。

第二期生候補者の皆さんへの副学長からのメッセージ。
「あなたは、必ず、自ら、変わることができる」  

第二期は、第一期に負けず劣らず、
凄いことになります。

新しい伝説を作ります。

最後にポートレート写真撮影。
2
愛車「ロヂャース28号」の前でポーズ。
このロヂャース28号は、開発責任者・太田順康さんの誕生年をとって、
「28号」と名づけた。
太田さんの生まれは昭和28年。
もちろんロヂャース副社長。
そしてコーネル・ジャパン第一期の級長。

気持ちよい取材を受けると、気分も爽快。

その爽快さを保持したまま、
夕方、6時半から東京・ホテルニューオータニ。
イオンの記者懇談会。  
入口のところで、
イオンのプライベートブランド浴衣の展示会。
マネキンさんと一緒に、写真。
3
今夏、積極的に浴衣を売り込んでいる。

この懇談会には、グループ企業50社からトップ・マネジメント74人が参加。
マスコミからも100人以上参加の大盛況。

冒頭の主催者挨拶は、
イオン㈱取締役会議長の原田昭彦さん。  
ちなみに原田さんは商人舎発足の会の発起人のおひとり。
「イオンは現在、3つの大きな爆弾を抱えている。
第一がGMS(総合スーパー)の問題。
第二がタルボットの問題。
第三がイオン銀行の問題。
GMSは『12の改革』で下期から本格的にチャレンジする。
タルボットの子会社J.Jillの売却も完了し、タルボットの商品は変わり始めた。
イオン銀行は当初計画より1周半くらい遅れているが、
地方銀行との提携やワオンとの一体化などで、
スピードアップしている」

原田さん、実にストレートに語る。
そして最後に言った。
「1年半は、大目に見てほしい。
1年半後には、必ず着地する」  

コミットメントを発表したのだ。

原田議長ならではの発言。

私は、その率直さに驚いたし、
いかにも原田さんだと思った。

その後懇親会。

私が、じっくりとお話した人の名前だけ列挙させていただく。

まず、岡田卓也名誉会長相談役。  
帽子屋の「とらや」の話は勉強になった。
30年サイクルで帽子が復活する。
吉田茂は帽子を被っていた。
麻生太郎は被らない。
「だから駄目なんだ」

財団法人イオン環境財団事務局長の神尾由恵さん。  
モンゴルのこと、実に詳しい。
また、北京あたり、木を植えに行きます。

原田議長。  
「結城さんのブログ、毎日読んでる。
猫が可愛いね」
ジジは、4歳です。
ありがとうございます。

カスミ社長の小濵裕正さん。  
小濵さんも、商人舎発足の会発起人。
コーネル・ジャパンの第二期生公開講座の特別講師をお願いしている。
「蛻変を語ってください」

マイカル社長の松井博史さん。  
「また寺子屋塾、やりましょう」

ダイエー会長の川戸義晴さん。  
「大変なお役目、がんばってください」
川戸さんとは、名前が一緒。
固い握手。

ベルク社長の原島功さん。  
「50周年、おめでとうございます。
あなたの判断、間違っていない」
私はずっと、言っている。

マックスバリュ中部社長の中西進さん。  
「しっかりやってますね」
中西さんは、ほんとうによくやってます。
現場も頑張っている。

CFSコーポレーション社長の石田岳彦さんと、
副社長の井元哲夫さん。  

お二人とは、固い握手。
横浜同士で、応援しています。

イオンディライト社長の堤唯見さん。  
堤さんは、ほぼ私の同期生。
互いに新入社員の時からの31年の付き合いです。
「社長業、頑張って」
私、なにか、応援ばかりしている。

イオン㈱からは、
SM事業最高経営責任者の坂野邦雄さん。  
坂野さんとも、古い付き合い。
姫路のウェルマート時代から、
琉球ジャスコ社長時代、
九州ジャスコ社長時代と、
それぞれのポジショニングで接点がある。

この秋にも、接点ができた。

イオン㈱ディベロッパー事業最高経営責任者の林直樹さん。  
商業経営問題研究会で講義してもらった。

そして最後に、
イオン㈱社長の岡田元也さん。  
お通夜に出席して、遅れて参加。
岡田さんとは、ちょくちょく、顔を合わせる。
先日の日本スーパーマーケット協会10周年でも、ちょっとお会いした。
もちろん商人舎発足の会発起人のおひとり。

その岡田さんとは、
原田議長のコミットメントのことを話題にしていた。
その中締めのスピーチ。

これが、良かった。

「グローカルといい続けてきました。  
グローバルは、機能会社を設立して一回りし、
問題は山積しているものの、成果は確実に出せる方向にある。
ローカルは、会社ごとにお取引先との会合など開催していたが、
地域的にまとめて実施したり、
地域に合わせた展開を図っている。
いろんなことが地域別に収斂されていく」

「人間の問題をいま、変え始めた。
とりわけ若い社員のフラストレーションが、
高まっているかもしれないが、
現場に対する強い思いを大切にしたい」

そのあと、岡田さんは言った
「このままでいいと思っている人は
一人もいなくなった。

これが一番大きな力」  

イノベーションのマインドが整ったということ。

「キリンとサントリーの統合ニュースを見ても、
小売りが再び追い抜かれるかもしれない。
何をしなければいけないのか。
メーカーは飛躍的に変わっていく。
われわれも、変わっていく」  

「1年半後を見てほしい」

岡田さんも、イオンも、
「自ら、変われ」を実践しようとしている。

いま、必要なことは、イノベーションである。

ドラッカーは企業の機能をふたつだけ挙げている。
第一がマーケティング。
第二がイノベーション。  

イオンに限らず、いま、ビジネスに必要なのは、
イノベーションである。
それも人心のイノベーションである。

中央のスピーチ台から戻ってきた岡田さんと私、
どちらからともなく、固い握手。

「自ら、変わる」意志をもつ知識商人。
私は、無条件に応援する。
企業の規模には、全く関係なく。

<結城義晴>  

2009年07月15日(水曜日)

日本の代表的PB「セブンプレミアム」しりとり

関東地方は、早くも梅雨明け。  
いよいよ、真夏です。

8月6日、7日と、
富士山に登ることになっていて、
いまから楽しみにしているのですが、
その富士山で落石事故。
3トンの岩が落ちてきて、
一人亡くなった。

ご冥福をを祈りたいが、
私は、富士に登る。  
㈱エコス会長の平富郎さんからお誘いいただいて、
現在、準備中。

来週には、
コーネル・ジャパンのニューヨーク卒業旅行が控えていて、
その準備も忙しい。

梅雨が明けて、多忙な日々は続く。

自民党からは、麻生降ろしの合唱も聞こえ、
これは、自民党自身の崩壊を早める。
一方、世界ではゴールドマンサックスの第2四半期決算で、
利益が前年比65%の伸び。

ユダヤ資本に対する偏見は、他と同様に、全くないが、
何とも恐れ入った経営であることは間違いない。

ある意味、ここまで徹していかねばならない時代ではある。

さて、昨日は、『日経ビジネス』誌の小平記者が商人舎を訪れてくれて、
インタビュー取材や情報交換。

引き続き、FMIジャパン事務局長の中間徳子さんが来てくれて、
コーネル・ジャパンの打ち合わせなど。
中間徳子さん

そして今日のテーマは、
プライベート・ブランドの研究。  
これから3年間は、私の主テーマの一つとなる。

なぜなら、まったくのあてずっぽうだが、
「3年で日本の食品PBシェアが10%になる」  
と、予測を立てているからだ。

日本のPBをリードしているのは、
イオンのトップバリュ。  
少なくとも量においては、一番だ。

しかし、それに対抗して、本腰を入れ始めたのが、
セブン&アイ・ホールディングス、
その「セブンプレミアム」。  

先の流通ニュースと商人舎の共催セミナー「日本のPBはこうなる!」で、
私は、このセブンプレミアムの考え方を、
三つの側面から、表現した。
①ヨークベニマル社長の大高善興さんが開発リーダー  
⇒すなわちヨークベニマルの食品開発の経験が活かされる
②セブン-イレブンのチームマーチャンダイジングの考え方  
⇒メーカー・ベンダーとの共同作業になる
③製造業者明記の[ダブルチョップ]方式  
⇒これも製造メーカーの協力のもとで開発されていく

ちなみに私は、[ダブルチョップ]の定義を、
以下のように考えている。
「小売業とメーカー・サプライヤーが共同で商品を開発し、
製造者と販売者が連名で顧客に商品を提供する方式」  

ハッキリ言っておくが、
私は、このダブルチョップ方式、
現時点で、間違っているとは判断していない。

顧客から支持を受ければ、
それは良い商品だし、良い方式だと思う。

そして、日本のPB比率が2012年度に、
現在の4%から10%にまで伸びると判断する根拠のひとつが、
セブンプレミアムの[ダブルチョップ方式]にある。

ただし、私はすでに結論を持っているが、
長い目で見ると、セブンプレミアムは、
やがて「ブランド」として確立され、
ダブルチョップ方式の表示法を修正していくに違いない。

その理由は、私のUSA視察セミナーや次のPBセミナーで明かされる。

現物を提示し、店舗を見ながら、説明しなければ、
その意味は理解しにくいし、誤解を生じさせるからだ。

さて、そのセブンプレミアム。
面白い。  

いくつかサンプルを購入して、
そのメカニズムを考える。

誰でもできる「考察法」。

まず、
「セブンプレミアムこいくちしょうゆ」  

1000ml。168円。
醤油
シンプルなラベル。
しかしセブン-イレブンで購入すると、しっくりする。
セブンプレミアムのブランドデザインが、
セブン-イレブンのデザインとトータライズされているから。
ヨークベニマルでは、ちょいと違和感があるだろう。

そのこいくちしょうゆ、
製造元はヒゲタ醤油㈱。  
2
遺伝子組み換えでない大豆および脱脂加工大豆を使用している。
明らかに、ベンチマークの対象は、
ナンバー1ブランドのキッコーマン。

次に、
「セブンプレミアムトマトケチャップ」。  
500グラム。148円。
3
ここでは「販売者」と表示されているが、
製造元は、キッコーマン㈱。  
ベンチマークの対象は、カゴメだろう。
4

醤油はヒゲタでつくり、
ケチャップはキッコーマンと共同開発する。

袋をとると、まったくシンプルなパッケージ。
5
コスト削減の努力が見られる。

お問い合わせ先、お客様ご相談センターは、キッコーマン㈱。
6
ペガサスクラブの渥美俊一先生は、この点に批判的だ。
私も、そう思う。
しかし、現時点で、
セブン&アイよりもメーカーの側に、
問い合わせに的確に応じる機能があると仮定すると、
これはリアリティに満ちた対応。
機能がないところに問い合わせがきて、
たらい回しになったりすることは、
少なくとも避けられるからだ。

しかし、これも近い将来、
ブランドを開発した主体者が、責任をもって、
お答えする態勢にするのが筋だろう。

これでは、いったい、だれが、
最終責任を持っているかが、
お客様一人ひとりに対して、明白ではない。

「セブンプレミアム中濃ソース」  
500ml。178円。
7

これは、今度は製造者カゴメ㈱。  
8

キッコーマンが一番の醤油はヒゲタと共同開発、
そのキッコーマンとはカゴメが一番のケチャップを共同開発、
そしてカゴメとは、中濃ソースを共同開発。  

これを「セブンプレミアムしりとり」という。  

PBは、一流メーカーの製造技術を活かして、
その一流メーカーの二流ブランド分野で、
トップブランドをベンチマークして共同開発される。  
  

最後に、
「セブンプレミアムマヨネーズ」。  

500グラム。
9

製造元は?  

もう、読者も想像が、つくだろう。

10
そう、ご名答。

味の素㈱。  
11
こちらも、お問い合わせ先は、味の素㈱。

どのメーカーのどのブランドをターゲットにしているかも、
賢明な読者には、おわかりだろう。

袋をとると、パッケージには、
AJINOMOTOのロゴマークが、
くっきりと浮かび上がる。
12

セブンプレミアムは、関係者の努力のもと、
2008年度には800品目で1800億円となった。
2009年度は、1300品目に倍増し、
3200億円の売上高を計画している。  

なんといっても、
セブン-イレブン1万2000店の日本一の販売力がある。
それにイトーヨーカ堂、ヨークベニマル、ヨークマート。
西武百貨店やそごうでも販売する。

この多数の業態で販売する際の、ブランド戦略には、
私も一言、発しなければならないが、それはさておいて、
セブンプレミアムの販売量は、
しばらく鰻昇りに伸びるに違いない。

そしてその間に、現在のリアリティは、
未来のリアリティに変質する。

そのときにはそれを認めればよい。

ただし、PBの宿命だが、この方法論では、
商品のコモディティ化現象を促進させることは明らかだ。
だから新しい価値の追及、
小売業でなければならないニーズの掘り起こしが、
求められることになる。

それがリテール・ブランドの本来の役目なのだから。

<結城義晴>  

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