テディ・ベア。
クマさんです。

ユウキヨシハルのおとうさん、
キューシューにシュッチョウしていました。
そのおみやげ。
ボクのために。

うれしい。

なかよくします。
どんなナカマになるんだろう。

うごきませんが、
かわいい。

だから、
ちょっと、さわったら、
うごいた。

まあ、あまり、
イシがあるとはおもえませんが、
なかよくします。
おとうさんのおみやげですから。

今日は、そのおとうさんの日。
「父の日」
おとうさんがちいさいころ、
おとうさんのおとうさんと、
ふたりでとった写真。

うらやましい。
ボクには、こんな写真、
ありません。

ボクのほんとうの父さんは、
「ジンジャー」というなまえだそうです。
「ジンジャー」の息子だから、
「ジジ」となりました。
ユウキヨシハルさんのおとうさんのなまえは、
ユウキヨシト。
カンジでは「義登」とかきます。
だからユウキヨシハルのおとうさんも、
そのおとうさんから、なまえをもらった。
ボクと、おなじです。
でも、ボクは、じぶんの父さんのこと、
よく、おぼえていません。
いまは、
ユウキヨシハルさんが、
おとうさん。
テディ・ベアももらったし、
いつも、おせわになってるし、
なにか、お礼をいわなければと、
おもっています。
でも、ちょっと、
てれくさい。

なんというか、あらためて、
お礼をいうのは……。

むつかしい。

でも、やっぱり、
「父の日」だから。

お礼、いったほうがいいとおもう。

お礼というか、
感謝のキモチを、
つたえる。

「おとうさん、ありがとう」

いつまでも、元気でいてください。
<『ジジの気分』(未刊)より>





















