結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2010年02月15日(月曜日)

ひと雨ごとに暖かくなる今週の「五輪」と「オリンピック」の違いから学ぶ

Everybody! Good Monday![vol⑦]

2010年2月第3週。
今週まで寒さが続く。
雨が降ったり、
霙になったり、
雪が舞ったり。
しかし、もう一息。

曇り空の下、
ひと雨ごとに寒さが薄れ、
徐々に春へと近づく。

そして来週、2月最終週は、
春めいて来る。
ずいぶん暖かくなる。
しかし2月最終週には、
花粉が飛び始める。

その次の週はもう3月。
すっかり春らしくなる。

つまり今週は、
最後の寒さの7日間。
気を引き締めて、
「質(たち)の良い売上げ・質(しつ)の良い仕事」
商人舎今月の標語。

私は、昨夜、完全徹夜。
仕事山積。
何事すべてが一点に重なってくる。
しかしそうしておいて、
集中力を高めて、一挙解決するのが、
私の流儀。

流儀と言えば、
「2010知識商人の経営の流儀」
商人舎二周年記念二人のビッグセミナー。
㈱成城石井・大久保恒夫社長と私のデスマッチ。
3月9日(火曜日)
場所は東京・お台場、タイム24。

知識商人大集合の記念セミナー。
是非是非、お集まりください。

お申し込みは、こちらから。

もうひとつのお知らせ。
商人舎アメリカ視察研修会。
2010年の第二弾「Basic編」
5月23日から28日。

ラスベガスに居座って、
「虫の目・鳥の目・魚の目」で、
アメリカ商業の全体像を解説し、視察する。

「Basic」と銘打つからには、
原理原則・基礎編・入門編・初級編。
それでいて高度で複雑な米国流通業を、
わかりやすくて、丁寧に解説し、体験してもらう。

難しいことを易しく。
易しいことを面白く、
面白いことをより深く。

私のモットー、
商人舎の信条。

その上、価格は298,000円。

私がずっとずっとやりたかった研修会。
老若男女、参加しやすい研修会。

現場第一線の若手社員から、
中堅社員、幹部候補生、
小売業以外のメーカー、卸売業の皆さん、
それ以外のサービス業の皆さん。

原理原則・基礎編だけに、
幅広いキャリアの人々に対応している。

いろんな人が集まるけれど、
たったひとつ共有してもらえば、それでうまくいく。
それは「知識商人」の志を持つこと。
是非是非、ご参加ください。

これもお申し込みは、こちらから。

さて、カナダ・バンクーバーでの、
冬季オリンピック。
私、「五輪」という字面や語感、
好きではない。

はっきり言って、嫌いだ。

なぜ、この言葉がよく使われるのか。

短いから。
便利だから。

しかし、「便利さ」はややもすると、間違いを起こす。

コーネル・ジャパンの講義の後、
首席講師の荒井伸也先生と話し合った。
元サミット㈱社長・会長にして、
オール日本スーパーマーケット協会会長。
そして作家・安土敏。

スーパーマーケットが、
なぜ誤解されているのか。

もちろんここでいうスーパーマーケットとは、
日本の商業統計で位置づけられている「食料品スーパー」のこと。

「スーパー」と短く便利に呼ばれたことに、
その一因があるのではないかという結論に落ち着いた。

1把ひとからげに「スーパー」と呼ばれたから、
「大手スーパー」「中堅スーパー」
「中小スーパー」と序列されてしまった。

大手スーパーは、総合品揃えの「総合スーパー」
その意味では、商業統計そのものも、
「スーパー」と略したことによって、
間違いを起こした。

最初にスーパーマーケットと呼ばれ始めた時、
頭を採って略された。
「スーパー」と。

一般の人はそれでもいい。
しかし専門家や学者、役人まで、
便利だから「スーパー、スーパー」と略した。
「スーッと出てパーッと消える」などと揶揄された。

私は何よりも「スーパーマーケット」を、
略すのが好きではない。
「スーパー」とか「SM」と呼ぶのが嫌いだ。

「スーパー」には意味があって、
それが独り歩きしてしまうからだ。

ここから先は荒井先生からの受け売り。

「スーパー」は、「超級」「特級」の意味。
「マーケット」は「市場(いちば)」

市場は、主に日常生活に必要な食品を扱う。

だから「スーパーマーケット」は、
近代的な特別のビジネスモデルの「市場」として、
この世に誕生した。

それを「スーパー」と略してしまったがために、
「超級」だけが独り歩きした。
そしてそれが当時、超級だった「セルフサービス」方式と結びついて、
規模の大きなセルフサービス店「総合スーパー」
中規模のセルフサービス企業「中堅スーパー」
零細小規模のセルフサービス店「中小スーパー」

こう呼ばれて、なおかつ位置づけられてしまった。

総合品揃えの機能を持つビジネスモデルと、
食生活を支える内食材料提供業のビジネスモデルが、
企業と店舗の規模の大小にすり替えられてしまった。

欧米人は「マーケット」と言えば、
「食品市場」と理解する。
生まれた時から、「あれがマーケットだよ」と、
教えられているからだ。

ウォルマート・スーパーセンターに行ってみると、
よくわかる。

7000坪の広大な店舗。
エントランスが二つ。
例えば左側の入り口の上には「ホーム&ファーマシー」
右側には「マーケット」と書いてある。

左が「家庭で使うものと薬屋さん」
右が「食品の市場」
「マーケット」だけで、顧客は食品売り場と分かる。

そして両方合わせて「スーパーセンター」と呼ぶ。

しかし「スーパーセンター」の名称はとてもいい。
「超級のセンター」

ただし、ここでも頭だけ切り取ってこのフォーマットを略すと、
「スーパー」となってしまう。
「SuC.」と言ったりするが、
これも私はあまり好きではない。

ウォルマートのあの店は、
面倒でも「スーパーセンター」でなければならない。

そんな間違いをたくさん起こしてきた。

「スーパーマーケット」は「超級の食品市場」。
そういい、そう理解すると、
業態として良いものになってくるから不思議。

コンビニエンスストアも、
最初のころは「深夜スーパー」と呼ばれた。

新聞の社会面では必ず、
「深夜スーパーに強盗」などと、
見出しがつけられた。

これでは、
「深夜に、スーパーに強盗が入った」のか、
「コンビニに、強盗が入った」のか、
まったくわからない。

そういえば、セブン-イレブンは最近、
「セブン」と略される。
はじめは7時から11時の開店時間だから、
「セブン-イレブン」と名付けられて、
それが店の特徴を端的に表わしていて、とてもよかったが、
「セブン」では、何が何だか分からない。

ファミリーマートの「ファミマ」は、
妙な意味がないから、むしろいい。

マクドナルドは、
関東で「マック」。
関西で「マクド」。
どちらも愛嬌があっていいけれど、
これは一般人の愛称だから許される。

意味のある二つの言葉でできた用語を、
頭の部分だけに略されると、ほんとうに困る。

長々と書いてしまったが、
「五輪」と「オリンピック」の語感に関して感じたこと。

商人舎のアメリカ視察研修会「Basic」編。
こういったことの誤解や偏見、
日米の違い、思い込みや矛盾を、
私の知る限りの知識と知恵と情報を考察したうえで、
お届する。

難しいことを易しく。
易しいことを面白く、
面白いことをより深く。

そして「虫の目・鳥の目・魚の目」

これらは実は、
毎日の仕事にこそ、
役に立つ。

会議での発言、
顧客へのインフォーメーション。
POPの言葉。

それが「質の良い仕事」につながり、
「質の良い売上げ」という結果になる。

では、「ひと雨ごとに暖かく」なる今週も。

Everybody! Good Monday!

<結城義晴>

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