結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2010年02月27日(土曜日)

真央とヨナ、小売サービス業とPCSA討論会のコンテスト型競争

日本中からのため息が聞こえた。  
浅田真央の小さな失敗と銀メダル。

キム・ヨナの鉄壁の演技と金メダル。

二人は19歳。

オリンピックだけでも、
23歳、27歳の時の二人の切磋琢磨の成熟を楽しめる。

もしかしたら31歳でも頑張れるかもしれない。

だとしたらまだ3回も、
この世紀のライバルの闘いを見ることができる。
私たちは幸せだ。

小売業やサービス業の競争は、
コンテスト型だ。

これは経営コンサルタントの宮崎文明さんが書いている。

キム・ヨナと浅田真央の競争のようなもの。
だから、顧客は両方を応援する。

コンテスト型の競争に対して、
レース型競争がある。

タイムや距離を競う。
スピードスケートやノルディック、アルペンのスキーは、
レース型だ。

かつての小売業の競争がそれ。

現在は、コンテスト型競争。

日本中の小売店やサービス業店舗が、
キム・ヨナや浅田真央を演じている。

彼女らのようにライバル同志の切磋琢磨の結果として、
レベルの高い競争を、私たちの顧客に提供したいものだ。

つくづくそれを思う。

高い水準のコンテスト型競争。
それが商業・サービス業の現代化を実現させる。

そのためにも、今月の標語。
「質(たち)の良い売上げ・質(しつ)の良い仕事」

もう2月も終わろうとしている。

皆さんの「質」はいかがだったろうか。
振り返りつつ、それにはきっぱりとけじめをつけて、
3月に臨みたい。

さて昨日は、午後から、東京・笹川記念会館・国際会議ホール。
第32回PCSA公開経営勉強会。
1
700人近くの聴衆が集まった。

第一部は、講演会。
講師は佐藤洋治さん。

㈱ダイナムホールディングス社長。
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テーマは「信頼の森と業界改革」

まず経営者に必要な中長期経営戦略。
財務戦略からオープン・ドアの思想、新業態への挑戦。
この講演の中で8社の経営効率が比較された。
三越伊勢丹ホールディングス
セブン&アイ・ホールディングス
イオン
ヤマダ電機
ファーストリテイリング
しまむら
ニトリ
ダイナム・ホールディングス。

その最新決算のROA。
ROAとはリターン・オン・アセット。
総資本営業利益率。

8社の順位が皆さんには想像つくだろうか。

1位、ファーストリテイリング23.9%
2位、ダイナム・ホールディングス22.0%
3位、ニトリ16.3%
4位、しまむら14.6%
そして5位、セブン&アイ7.5%
6位、ヤマダ電機6.2%
7位、イオン3.4%
8位、三越伊勢丹1.4%

私が最も重視する数値の一つがROA。

貸借対照表と損益計算書の両方に関係してくる数値だからだ。

佐藤さんの講演は、「信頼の森」という新業態の話、
業界改革の提案など、
盛りだくさんで、中身も充実していた。

第二部は、パネルディスカッション。

その直前の最後の打ち合わせ。
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そして登壇。
p2

コーディネーターは、二人。
㈱ダイナム取締役兼法務部部長の森治彦さん(左)と、
元ジャスダック取締役でコンサルタントの牛島憲明さん(右)。

パネラーは、政治家が二人。
民主党参議院議員の柳沢光美さん。
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イトーヨーカ堂出身で、UI全線同盟の活動家から参議院議員になった。

自民党参議院議員の秋元司さん。
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38歳の若い政治家で、
私は小林興起さんの秘書時代からの知り合い。

そしてパチンコトラスティボードの有識者懇談会メンバーが三人。

元インドネシア大使で外交の専門家・川上隆朗さん。
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広い視野からパチンコホールの健全な産業化と、
そのための単独立法の必要性を訴えた。

そして結城義晴。
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弁護士の三堀清さん。
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遊技産業全般の法律に詳しい。
新法の骨子について、大胆な提案をしてくれた。

聴衆は、熱心に聞き入ってくれた。
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パネルディスカッションのテーマは、
「新政権下における遊技産業の改革と将来」  

私、こういうシチュエーションが、
実は、大好きだ。

政治家が二人も入るパネルディスカッション。

燃える。
テンションが高まる。

短い時間にワンコンセプトの主張と象徴的な言葉を、
凝縮してスピーチする。

さらに各パネラーの意見を咀嚼し、集約して、
受け止めつつ、議論を展開する。
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私の場合、コーディネーターの役回りが多いが、
パネラーの立場も大好き。

どうぞ、皆さん、お招きください。
「パネラー・ユーキ」

今回のパネルディスカッションは、
パチンコホールが上場優良企業にも負けない経営内容を成し遂げつつあること、
つまり産業化の準備が整っていること、
したがって、風適法から単独立法への軌道は敷かれつつあること、
こんなことが明らかになった。

そして二人の政治家から、そのことへのコメントが得られた。
柳沢参議院議員は、真正面からの立法化を訴え、
秋元議員は、議員立法の手法を提案した。

パネルディスカッションは盛り上がった。
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私も、ほんとうに充実した気分だった。

パネルディスカッションも考えてみると、
コンテスト型である。

レース型ではない。

それぞれが自分の主張をして、
総体として何らからの収穫を得る。
何かを訴える。

それができた。

21世紀はコンテスト型競争社会に違いないことを実感した。

<結城義晴>

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