結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2014年07月02日(水曜日)

サントリー社長就任予定ローソン新浪剛史の述懐を読み解く

朝から、体調が悪くて、
夕方まで自宅で療養。

原稿書きなどしながらも、
ゆっくり休んだ。

それから商人舎オフィスへ。
昨日の責了が残って、
最後の仕上げ。

それにしても、
FIFAワールドカップ2014。
ベスト16の闘いが全部終わって、
ひと段落。

自慢じゃあないが、
私の6月25日のブログの通りになった。
「微差の努力に
神が降りてくる」

ベスト16による8ゲームで、
すべてグループ首位のチームが勝利した。

しかしすべての勝利が、
ギリギリの勝負。
「紙一重、微差」の、
薄氷を踏むような勝ち方。

優勝候補筆頭で、
開催地のブラジルが、
ペナルティキック戦で、
やっと勝った。

微差の努力に、
神が降りてくる。

これは商売も、
まったく同じ。

そしてワールドカップは、
ベスト8の闘いが、
いちばんおもしろい。

当たらぬも八卦で、
ベスト4に残るチーム。

コロンビア、
フランス。
オランダ、
アルゼンチン。

いかがだろう。

私はこれらの結果を、
アメリカはテキサス州で知ることになる。

まあ、日本よりも、
現地にはちょっと近いか。
時差もないし。

みなさん、
大いに楽しみましょう。

さて、日経新聞の特権(?)。
総合欄で新浪剛史さんのインタビュー。
サントリー次期社長。
タイトルは、
「自信も怖さもある」

既報の通り、
サントリーホールディングスが、
今年10月1日に、
ローソン会長の新浪さんを、
社長に迎える。

3年ほど前に佐治信忠会長兼社長から、
声をかけられた。
3年越しのラブコールだ。

そして昨年9月ごろ、
玉塚元一現ローソン社長の仕事ぶりを見て、
「任せても大丈夫だと思った」

新浪さん55歳、
玉塚さん52歳。

佐治さんの決め手の台詞。
「アメリカのビームを
買うことになったから、
一緒にやろうや」

新浪さんの述懐。
「自信が無ければ
社長を受けないが、
怖さもある。
正直、もっと楽な道もあった」

「でも、55歳という年齢を考えると、
次が最後だと思って
サントリーに移ることを決めた」

これ、まったく同感。

私も㈱商業界代表取締役社長を退いて、
㈱商人舎を創業したのが55歳だった。

もっと楽な道もあった。
しかし55歳という年齢は、
最後で最適だと考えた。

新浪さんも「最適」だ。

しかし彼の場合、
「最後」では絶対にないと思う。

これも当たらぬも八卦だが、
そう予想しておこう。

ローソンでの社長・会長時代を振り返る。
「43歳でローソン社長になり、
会社が潰れそうななかで、
すべて自分でやってきた」

そうだった。
ダイエーから引き継いで、
苦労の連続だった。

「その頃のトラウマがあって、
みんなで一緒にやることが、
どうしてもできない。
後半は独裁者になっていたし、
そこに危機感を感じていた」

しかしずいぶん勉強になったはず。

サントリーでは、
「もっと人に任せようと思う。
黙っていても、意図をくんで周りが
動いてくれるようなかたちをつくりたい」

「僕自身、変わろうと思う」
自ら、変われ。

最大のミッションは。
「グローバル化だ」。

「グループ各社の連携を深め、
国内外で相乗効果を上げていく」

「どんなグローバル企業が目標なのか」

「目指すのはネスレなのか、
ユニリーバなのか」

ここで、ジャック・ウェルチが、
ゼネラル・エレクトリックCEOに昇格し、
世界戦略を打ち建てようとした時、
ピーター・ドラッカー教授が教えたこと。

「ドキドキワクワクする事業だけやりなさい。
ドキドキワクワクしない事業は他社に任せなさい。
世界で1位か2位になれる事業だけやりなさい。
3位以下にしかなれないとしたらやめなさい」

新浪さんの社長としてのスタート。
「まずは現場との対話から始めたい。
『急がば回れ』ということを
ローソンで痛いほど学んだ」

これはとてもよろしい。
「ローソンを吹っ切ってやるつもりだ」

そのうえで大事なのは、
「いいことも悪いことも、
佐治さんとしっかり議論できる関係を
つくることだと思う」
雇われ経営者の心得。

オーナーと対等に議論できる関係をつくる。
もちろん節度を厳格に守ったうえで。

新浪さんは、それができる人。

最後に鳥井信宏さん、48歳の件。
現在、サントリー食品インターナショナル社長。
「グローバルな事業展開においては
経営のスピードが重要で、
創業家には推進力がある。
信宏さんに社長を引き継げれば
ベストだと思う」

新浪人事で、
サントリーの『脱創業家』が云々されている。
それはきっぱり否定。

「変化が激しい時代は
オーナー経営者の方がいい。

僕はワンポイントで、
その間にグローバル化を進めて
次につなげたいと思う」

私もファミリービジネスの優位性を、
高く認めている。

やっぱり、新浪さんの最後ではない。
最適ではあるかもしれないけれど。

今回は、当たる八卦だ。

〈結城義晴〉

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